水素エネルギーシステム V 4N 4( ) 研究論文 食用部などの未利用バイオマスを利用することが望ま れる食品廃棄物の水素発酵で は果物類や野菜類が水素 発酵の基質として利用できることが報告されている [ ] また連続発酵において 食品廃棄物の組成は変えず供給 量や供給速度を変えてその影響について調べられてい る包4 しかし 実際に排出される食品廃棄物は排出源 や時間帯によって性状が異なることが予想される中村 は厨芥の元素組成を分析した結果 炭素と窒素の割合 MNOH 水溶J 夜 ベリスタリックポンプ (ωj比)は 種類別でみると植物性厨芥ではω~=6 動物性厨芥ではαN= ゑ排出源おJ I でみると家庭系厨芥 p H 電極 4 発酵槽 ヒーター I N = 8 8 事業系厨芥ではC I N = であり 排出源 ではC 6 MNO H7 J く腐夜 7 電子天秤 8PC によって性状が異なることを報告している [ ] したがっ 実験装置の概略図 て食品廃棄物を水素発酵の原料として利用することを 念 頁に置くと 水素発生に対する食品廃棄物の性状の影 実験に用いた基質は冷凍食品の調理済み五目飯とコ 響を知る必要があるまた 水素発酵において有機酸を ーン ニンジン グリーンピースを含むミ ックスベジタ 含む廃液の処理が問題であるそこで廃液量を削減する ブルを解凍したものが用いられ 添加濃度はそれぞれ ためには基質濃度を高くすることで発酵槽の単位体積 gwで あり 計 gw 功日えられたまたそれら あたりの発生量を向上させることが挙げられる にスーパーマーケ ッ トから頂戴した魚のはらわたを そこで我々は 擬似生ごみに魚のはらわたを添加する 7 gw 加えたまた栄養源の比較にはカ 比を変化させ 回分発酵において ωd 比が ことにより ω J ザミノ酸 g 粉末酵母エキス g F αg 水素発生に及ぼす影響を検討したまた 魚のはらわた が魚のはらわたの代わりに加えられた基質濃度の影響 と合成培地で用いられている窒素源及び栄養源の効果 を調べる際は 魚のはらわたを gwにして調理済 の比較をしたそして擬似生ごみ添加量を変化させ 水 み五目飯及びミックスベジタブルを等量ずつ計 素発生に対する基質濃度の影響を調べた本論文はそれ gw 加えたそれらを水道水で希釈し らの結果について報告する キサーで粉砕したものを使用した 実験方法 分析方法 C H Nの比率及びCIN 比は元素分析装置但 m 実験条件 v E )により分析した発酵液中の有機酸及び アル 本研究ではスクリーニングにより単離された水素発 コールは高速液体クロマトグラフ分析装置(カラム:日 生細菌HN 株をABαd 半流動培地(栄研器材)約 m 立化成工業 G p kg-c6 H S )により分析したまた に植菌し前培養したものを用いた に使用した実験 AC 田 発酵液中の鉄分は原子吸光分光光度計(HIT 発酵液体積 装置の概略図を示す発酵槽体積は説氾 m A A 俊治)により分析した は反則 m で あった温度は 7 Cに保ち ph はガラス電 極僚京硝子器械 F D )により測定して MNOH 水溶 結果と考察 液をベ リスタリックポンプで自動的に供給し発酵液を ph6mこ保ったまた発酵液の撹祥はマグネチックスタ 食品サンプルの元素分析 ーラーで行い pm~こ保った 発生したガスは M T b に食品サンフ ルの元素分析結果を示す五 NOH 水樹夜で満たされたタンクに捕集され 押し出さ 目飯とミックスベジタブルにおける炭素の比率はニ れたNOH 水樹夜を水素発生量として電子天秤により計 ンジンが最小で 86% トウモロコシが最大で 44% 量した 窒素の比率はニンジンが最小で'% グリーンピー スが最大で 8% 水素の比率はニンジンが最小で -7-
C/N~ こは大きな違いがみられ 五目飯は C/N= ~ '~
水素エネルギーシステム V 4 N 4( ) 研究論文 ぷ CA U 6 CCHOHCOOH コ ' : グルコース m から酢酸m が生成される場合 理論 d ω 的に最大の水素収率で ある 4m f m g 任問叫こなる ~ 口 またグル コー スから酪酸が生成される場合は m f ぢ m g 任問ヨになるしかし 乳酸が生成されるとき水素 コ 司 包 α は生成されないらは 俗白幼山η 戸 崎 山 泊m が優 d C FC CmCmE d d Y Y FC 国 先的な細菌群を用いてスクロースを基質として CIN を4 から までの 4段階にしてその影響を調べ CIN比は 水素発酵に影響を及ぼし CIN =4 7において水素収率が 4 8m fm S U J α悦 叫こ向上したことを報告している 水素発生速度の比較 品 [ これより 比が水素発酵に影響を及ぼすことが わかる本実験においても CIN 比が低下したことで水素 ω M P 志 )hne -J 一 po A 吐 円 ( 発生を伴う 酢酸及び酪酸に代謝がシフトしたため水素 発生能が改善されたと考え られるまた中村は厨芥の元 素組成を分析した結果 家庭系厨芥ではαN=88 事業 系厨芥では= であることを報告しており [ 6 ] 本実 験ではCIN = 以下で は水素発生能が向上したので 実際 C に排出される食品廃棄物も水素発酵に適した基質にな ることが示唆された 栄養源の比較 FC CmCm E d d Y Y FC 6水素収量の比較 に栄養源を変えた場合における水素発生速度の 比較を示す擬似生ごみ(白米とミックスベジタブルの 生細菌は種々の経路で 水素を発生しているが ある経路 み)と擬似生ごみにお α を添却 し た 場合 水素発生速度 では電子伝達にはフェレドキシンが関与しており 最終 で あっ はそれぞれβ h 加 h 的にはヒドロゲナーゼが触媒し水素が生成される [ 7 ] た擬似生ごみに窒素源及び栄養源としてカザミノ酸と 制 h らは こF 酵母エキスを加えた場合またそれら α を加えた場 の鉄濃度が μm以下であるとフェレドキシン合成が 合はそれぞれ -αd 加 h 4 加 hであ 抑制されることを報告している [ 8 ] J らは h CU}加 った魚のはらわたを添加した場合は αω加泊'm お 併 仰のヒドロゲナーゼの比活性が であり カザミ ノ酸と酵母エキスを加えた場合と同程度 培地中の鉄濃度が mg の制限下では必%低下した で あった水素発生速度は菌体量に比例するので 魚の ことを報告している [ 説 らの実験で は土スクロ一スを はらわたが菌体増殖のための栄養源として有効である 基質にして塩化鉄 ( ω )を諸添予一み川加日することで ことが明らかになった 6に栄養源を変えた場合にお した [ ]Y gらの実験で もデンフ ンを基質にして硫酸 ける水素収量の比較を示す擬似生ごみ(白米とミック 鉄( )を添加することにより水素収率が向上した [ ]ま スベジタブルのみ)と擬似生ごみにお α を添加した場合 た 原子吸光法により魚のはらわたを添加した発酵液中 水 素 発 生 速 度 は そ れ ぞ れ 4 αd 加 民 -h の鉄分を分析した結果 6mg 含まれていた したが CU}加即ー h で あった擬似生ごみに窒素源及び栄養源 って 魚のはらわたを添却したことによって水素収量が としてカザミノ酸と酵母エキスを加えた場合 またそれ 増加したのは はらわたに含有されている鉄分が水素発 らにF α を加えた場合はそれぞ れ CU}加民ー h 生に関与するフェレドキシンやヒドロゲナーゼに影響 78-ω] 加 問 -hで あった魚のはらわたを添却した場 したことが考えられる以上より 魚のは らわたは水素 α ω加泊山η pfaθ を用いて培地中 凶 8Jm v h CU}加 で あり カザミノ酸 酵母エキス 合は67- 発酵において窒素源として有用であるとともに鉄分を F α を加えた場合と同程度で あっ たところで 水素発 供給できるミネラル源で あることも示唆された - 一一
kg-w 七 ~ こなり低下した日 g に有機酸生成に対する かし g-w 叫こなると 6 mm~ こなり g-w ロ ~