1-2 原子層制御量子ナノ構造のコヒーレント量子効果 Coherent Quantum Effects in Quantum Nano-structure with Atomic Layer Precision Mutsuo Ogura, Research Director of CREST Photonics Research Institute, AIST TBAs) AlGaAs/GaAs TBAs) AlGaAs/GaAs(311) (AsH 3 TBAsAsH 3 AsH 3 TBAs TBAs 1-2- 2 TBAs 15 AsH 3 TIME 1 5 5 1 15 2 25 3 TEMPERATURE 図 1 量子細線の発光寿命の温度依存性
GaAs TBAs 2 1K m 2nm 2nm m 1 ev µpl spectrum Scanning image Luminescence (arb. units) Last generation of V-groove wires New generation of V-groove wires θ=78 5 nm At z = 2 µm At z = 5 µm Luminescence (arb. units) 1.63 1.6 1.65 1.66 1.62 1.63 1.6 1.65 図 2 提案時 ( 左 ) と現在 ( 右 ) における量子細線の走査顕微分光像 ( 上段 ) およびスペクトラム像 ( 下段 ) GaAs 2meV.5meV 2.meV 1-2-1 図 3 均一な量子細線の励起強度依存性
GaAs/AlGaAs mv GaAs.8 m AlGaAs 5nm Si-AlGaAs, 1nm 1nm 1nm AlGaAs 5nm Si-AlGaAs 5nm n+gaas TBAs n+gaas Ti/Au 1nm 25meV SEM m n+gaas 1 A 38K m 35K Source Drain Gate 図 GaAs 量子細線 FET の平面 SEM 像 Drain Current (µa) 12 1 8 6 2 @RT V start =-V, V stop =.5 V step =.5 HD5, C2 1 2 3 5 Drain Bias (V DS, V) 図 5 GaAs 量子細線 FET の室温における静特性 ( ゲート長 1μm) Drain Current ( I, µa) DS 7 @35K V 6 start = -3.5 V, V step =.2V V stop =.5 V 5 3 2 1..5 1. 1.5 2. 2.5 3. @35 K 3..6 V Drain Bias (V DS, V) -5 - -3-2 -1 1 Gate Bias (V GS, V) 図 6 GaAs 量子細線の35Kにおける静特性 ( ゲート長 1μm) 図 7 GaAs 量子細線の35Kにおけるコンダクタンスステップ Drain Current (I DS, µa) 2.5 2. 1.5 1..5.. V.2 V.1 V V DS =.1 V
(111)A InGaAs/ InGaAs/AlInAs量子細線FET AlInAs量子細線FET (311)方位のInP基板をエッチングする と 9 の角度を成す(1)と(11)面が現れ るが このV溝基板上に表面拡散を抑制す る効果のあるAs2を用いてInAlAsを成長する ことにより (1)と(11)面の側面にそれぞ れ(111)Aと(331)B面が形成され 約2度の InGaAs QWR InAlAs barrier layer [31 1] [1- [233 1] ] 25 nm 図8 (311)方位のInP基板上に形成した InGaAs/AlInAs量子細線のTEM像 28 16. K Vg=V Step=-.5V 12. 2 2 Gate Length=5nm 16 1. 12 8. Vg=V 6. IGS (pa) 1. Ids(μ μa) 交叉角を持つ鋭いV溝 トレンチ を形成 することが可能になった 更に 原子状 水素を添加しながら GaInAsを成長するこ とにより 図8に示すような25nmx1nmの 断面を持つAlInAs/GaInAsトレンチ型量子 細線を作製した InAlAsバリア層に成長 方向に沿って細かな縞が観察されているこ とから 自然超格子が形成され 量子細線 の均一性を向上させていると予想される この細線を用いてFETを作製したところ 図9 に示すように Kにおいてソース ドレイン電圧.12Vで負性抵抗を示した 負性抵抗は 実空間遷移によるものと考え られることから チャネル中の電子が加速 されやすいことを示唆しており この細線 が極めて良好な電子伝導特性を持つことが 判明した また 極低温における磁気抵 抗の解析から AB効果による磁気抵抗の 振動が9Kまで存在し μmオーダで電子の コヒーレンスが保たれていることを示唆し ている 振動の振幅から電子温度を推定す ることが可能になり InGaAsトレンチ型量 子細線における散乱機構が量子井戸とは異 なることを見いだした ポスター1-2-5) (33 1)B 2-3 8. 2. Vg=V.2..6.8 1. Vds(V) 図9 InGaAs/AlInAs量子細線FETにおける 急峻な負性抵抗効果 2-4 グレーティング基板上の高密度InGaAs グレーティング基板上の高密度InGaAs/ InGaAs/AlGaAs量子細線 AlGaAs量子細線 InGaAsを量子細線のコアに用いることにより量子閉じこめが強くなるとともに斜面に形成さ れた寄生量子井戸の影響が軽減されるため 室温においても 量子細線からの発光のみが優勢な 高密度量子細線が形成できた ポスター1-2-3) また In組成を増加するにつれ V溝の底 の部分で量子ドットが形成され 発光スペクトラムの不連続な長波長側への推移や大きなストー クスシフトの原因となっている 今後光通信が家庭や車に普及すると 発光波長のみならず使 用温度範囲の広い材料が必要となり クラッド層にAlを入れた材料系が有利となる 一方 従 来Alを含む材料では 表面の酸化により再成長に伴う界面の劣化が問題となってきたが 昨年度 報告したように グレーティング基板上から1μm以上グレーティング形状を保持する成長条件を 得ているので この問題を回避することが可能である 高密度量子細線の場合 リソグラフの 揺らぎによる基板グレーティングの不均一性が問題となり 物性的には古い世代の量子細線 す なわち不連続な量子ドットの集合と見るべき段階であるが そのために 少数キャリアの散逸が 抑制され 半導体レーザの低閾値動作に寄与するという側面も存在する 波長のオーダで位置 が制御された量子ナノ構造という意味からも 応用上の価値が高いと思われる
Al.38 Ga.62 As 3nm In.2 Ga.8 As QWR 3nm 5nm 7nm 図 1 InGaAs/AlGaAs 高密度高密度量子細線の TEM 像 In の表面拡散速度が大きく 斜面の量子井戸が薄い QNN1