平成 28 年 9 月 2 級 FP 技能検定 / 実技試験 < 生保顧客資産相談業務 > 解答と解説 第 1 問 問 1 1780,100( 円 ) 2200( 円 ) 3828,100( 円 ) 問 2 記号ハチリ 問 3 第 2 問 問 4 判定 問 5 問 6 4 記号ニロチリ 第 3 問 問 7 128( 年 ) 21,360( 万円 ) 31,820( 万円 ) 問 8 問 9 4 記号トホヌハ 第 4 問 問 10 記号トイホ 問 11 問 12 問 13 110,650,000( 円 ) 2380,000( 円 ) 31,590,000( 円 ) 41,008,500( 円 ) 第 5 問 14,800( 万円 ) 26,345( 万円 ) 310,985( 万円 ) 問 14 判定 問 15 4 記号ヘルニハ ( 注 ) 各問題の配点は 公表されていない 1
第 1 問 問 1 1780,100( 円 ) 2200( 円 ) 3828,100( 円 ) 難易度 B < 老齢基礎年金の額 (a)> 老齢基礎年金の年金額は 基本的には 次のように計算される ( 平成 28 年度価額 ) 保険料納付済月数 780,100 円 40 年 12(480 月 ) ただし 保険料免除期間がある場合 次の期間が分子に加算される 平成 21 年 3 月以前 : 全額免除月数 1/3+3/4 免除月数 1/2+ 半額免除月数 2/3+1/4 免除月数 5/6 平成 21 年 4 月以降 : 全額免除月数 1/2+3/4 免除月数 5/8+ 半額免除月数 3/4+1/4 免除月数 7/8 A さんの年金額の計算の分子に算入される月数は 20 歳から 60 歳に達するまで国民年金 の保険料を納付する とあるので 480 月 したがって 老齢基礎年金の年金額は 480 月 780,100 円 (1) =780,100 円 (1) 480 月 < 付加年金の額 (b)> 国民年金の第 1 号被保険者は 国民年金の定額保険料のほかに月額 400 円の国民年金の 付加保険料を納付することにより, 老齢基礎年金の受給時に, 付加年金を受給することが できる 付加年金の年金額は 200 円 付加保険料納付済月数 なので 2 年で元が取れる 結構お得な年金増額策といえる A さんは 60 歳に達するまでに国民年金の付加保険料を 240 月納付する とあるので 付加年金の額は 200 円 (2) 240 月 =48,000 円 < 合計額 (a+b)> A さんは 65 歳から老齢基礎年金の受給を開始するものとする とあるので 繰上げ 繰下げ支給による増減はない したがって 65 歳から受給する年金の合計額 ( 平成 28 年度 価額 ) は 780,100 円 +48,000 円 =82,8100 円 (3) 問 2 難易度 B 記号 ハ チ リ 1 国民年金基金は 国民年金の第 1 号被保険者が任意加入できる年金制度で 老齢年金 は 終身年金 (A 型 B 型 ) の場合 原則 65 歳から支給開始される なお 国民 年金基金に加入する場合は 付加保険料の納付ができない 2 確定拠出年の個人型年金は 付加年金と組み合わせて加入することができるが 支払 う掛金には合計で月額 68,000 円という上限がある 付加保険料は月額 400 円だが 確 定拠出年金の個人型年金の掛金は 1,000 円単位なので 月額上限は 67,000 円とな る なお 確定拠出年の個人型年金と国民年金基金を組み合わせて加入することもで 2
きるが この場合も掛金は合計で月額上限 6 万 8,000 円である 3 小規模企業共済制度の掛金は 月額 1,000 円から 70,000 円の範囲内で 500 円刻み で選択できる 問 3 難易度 B 1 適切 確定拠出年金のデメリットとして 加入時や運用期間中に事務費などの手数料がかかること 年金資産の運用リスクは加入者が負うことなどが挙げられる 2 適切 Aさんが国民年金基金に加入した場合 加入員の資格喪失は限定された事由に該当した場合のみとなり 任意に脱退することはできない 3 不適切 小規模企業共済制度に加入できるのは 一定の条件を満たす個人事業主 法人 ( 会社など ) の役員または共同経営者 ( 個人事業の経営に携わる個人 ) であるので 妻 Bさんは 共同経営者として小規模企業共済制度に加入することができる なお 小規模企業共済に加入できる共同経営者は 個人事業主 1 人につき 2 人までである 第 2 問 問 4 難易度 A 判定 1 不適切 遺族基礎年金は 国民年金に加入中の人が死亡した場合 その人によって生計を維持されていた 18 歳到達年度の末日までの間にある子 ( 障害者は 20 歳未満 ) のいる配偶者 または 子 に支給されるものである A さんと B さんには子どもがいないので 遺族基礎年金の支給対象とはならない また 遺族厚生年金の額は A さんの厚生年金保険の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の額の 4 分の 3 相当額となる なお 被保険者期間が 300 月未満の場合は 300 月として計算する 所定の要件を満たせば B さんが 65 歳になるまで中高齢寡婦加算が上乗せされる 2 不適切 障害等級 1 級に該当する者に支給される障害基礎年金の額は 障害等級 2 級の 1.25 倍相当額になる 障害等級 2 級の障害基礎年金の額は 国民年金の保険料を 40 年間払い続けた場合の満額の年金額に相当する 3 適切 40 歳から 64 歳までの 2 号被保険者が介護保険サービスを利用できるのは 老化に起因して発症した特定疾病 (16 種類 ) が原因となって 介護が必要であると認定された場合に限られる 3
問 5 難易度 B 1 適切 A さんと B さんは共働きで子どもがいない A さんが死亡した場合の経済的リスクは低いと考えられる 公的年金からの遺族給付や B さんの収入を考慮した適正な死亡保障額を計算し 死亡保険金額を抑える一方 医療保障や介護保障を充実させることも選択肢の一つとなる 2 適切 A さんが病気やケガ等で重度の障害状態となって働けなくなった場合 公的年金からの障害給付受給を考慮しても 生活費や療養費等の出費による家計の赤字が予測される 生命保険に身体障害保障特約など 重い障害や介護に備える特約を付加することも選択肢の一つとなる 3 不適切 提案を受けている生命保険に加入した後 生まれて初めて所定のがんと医師によって診断確定された場合 8 大疾病保障特約から一時金が給付される また 保険料払込免除特約が付加されているため 以後の保険料払込は更新後も含めて不要となる 問 6 難易度 B 4 記号 ニ ロ チ リ ⅰ) 一般生命保険料 介護医療保険料 個人年金保険料それぞれの適用限度額は所得税で 40,000 円 住民税で 28,000 円となる ⅱ) 入院給付金の受取人は原則として被保険者であるが 被保険者である A さんが入院給付金などを請求できない特別な事情がある場合 妻 B さんが A さんに代わって請求できる 妻 B さんが受け取る入院給付金は 非課税 となる ⅲ)A さんが死亡した場合 妻 B さんが今後 収入保障特約から受け取る年金額は 定期金に関する権利の評価 に基づいて年金受給権として評価され 相続税の課税対象となる その後 妻 B さんが毎年受け取る年金は 相続税の課税対象にならなかった部分が 雑所得 として総合課税の対象となる 第 3 問 問 7 128( 年 ) 21,360( 万円 ) 31,820( 万円 ) 難易度 A 退職所得の金額 ={ 収入金額 ( 源泉徴収される前の金額 )- 退職所得控除額 } 1/2 退職所得控除額の計算 勤続年数 退職所得控除額 20 年以下 40 万円 勤続年数 (80 万円に満たない場合は 80 万円 ) 20 年超 800 万円 +70 万円 ( 勤続年数 -20 年 ) 4
( 注 ) 勤続年数に 1 年未満の端数がある場合は その端数を 1 年に切り上げる 退職所得控除額 800 万円 +70 万円 (28 年 (1)-20 年 )=1,360(2) 万円 退職所得の金額 (5,000 万円 -1,360(2) 万円 ) 1/2=1,820(3) 万円 問 8 難易度 B 1 適切 A さん (54 歳 ) が現在加入している定期保険は 95 歳満了と長期の契約となっているため 保険期間の途中で解約した場合は解約返戻金が発生する 保険期間が 5 年 10 年等の短い定期保険は保険料が抑えられるが 解約返戻金はほとんどないか あってもわずかである 2 適切 現在加入している生命保険を払済終身保険に変更すると 死亡保険金額は小さくなるが 変更後は新たな保険料負担は発生せず 保障は終身にわたって継続する A さんが勇退する際 契約者を法人から A さん個人に 死亡保険金受取人を A さんの配偶者に変更すると その時点の解約返戻金相当額を退職金として支給したものとみなされる 3 不適切 法人が加入している生命保険を払済保険に変更した場合 原則として その変更時における解約返戻金相当額と その保険契約において資産計上している保険料の累計額との差額を その変更した日の属する事業年度の益金または損金の額に算入する X 社が現在加入している生命保険は長期平準定期保険に該当するため 年払保険料 200 万円の 2 分の 1 を資産計上している 現時点での解約返戻金額 2,200 万円は 14 年間の資産計上累計額 1,400 万円よりも大きく 変更した事業年度には 800 万円の益金が発生する 問 9 難易度 B 4 記号トホヌハ 長期平準定期保険とは以下の条件を満たしたもので X 社が加入している定期保険も長期平準定期保険である 保険期間満了時の年齢が 70 歳を超え かつ ( 保険加入年齢 + 保険期間 2)>105 長期平準定期保険は 保険期間の前半 10 分の 6 の期間において 保険料の 1/2 が損金算入 ( 支払保険料 ) 残り 1/2 が資産計上 ( 前払保険料 ) となる 当該契約を解約した場合 解約返戻金は 2,200 万円なので 借方 に現金 預金 2,200(1) 万円と記載する 貸方 には それまで前払保険料として資産計上していた 1,400(2) 5
万円と 解約返戻金との差額 800(4) 万円を雑収入 (3) として計上する 第 4 問 問 10 難易度 B 記号 ト イ ホ 1 所得控除は基礎控除を含め14 種類あるが そのうち 雑損控除 医療費控除 寄附金控除の3 種類の所得控除については 給与所得者であっても 年末調整では適用を受けることができないため これらの控除の適用を受けるためには所得税の確定申告が必要となる 2 寄附金控除については 給与所得者等が寄附を行った場合には確定申告を不要とする ふるさと納税ワンストップ特例制度 が創設されているが 寄附者が確定申告を行った場合 または1 年間に 5 団体を超える都道府県 市町村に対して寄附を行った場合は この特例制度は適用されない 3 医療費控除額は その年中に支払った医療費の総額 - 保険金などで補てんされる金額 -10 万円 ( 注 ) ( 最高 200 万円 ) で計算されるので 総所得金額等の合計額が 200 万円以上である者の場合 その年中に支払った医療費の総額が10 万円を超えていなければ その適用を受けることはできない ( 注 ) その年の総所得金額等が200 万円未満の場合は 総所得金額等 50% の金額 問 11 難易度 B 1 適切 一時払終身保険の解約返戻金は 契約から解約までの期間に関係なく 一時所得として総合課税の対象となる なお 5 年以内に満期になる一時払養老保険や 5 年を超える契約でも 一時払養老保険 一時払変額保険 ( 有期型 ) 一時払個人年金保険 一時払変額個人年金保険 ( いずれも確定年金の場合 ) を契約から5 年以内に解約した場合は 金融類似商品として 20.315% の源泉分離課税の取り扱いとなる 2 適切 所得税において, 扶養控除の対象となるのは 1 納税者と生計を一にしている親族 ( 配偶者を除く ) 2その年の 12 月 31 日現在の年齢が 16 歳以上 3 合計所得金額が 38 万円以下などの要件を満たした場合で 控除額は年齢等に応じて 次のようになっている 区分一般の控除対象扶養親族 (16 歳以上 19 歳未満 23 歳以上 70 歳未満 ) 特定扶養親族 (19 歳以上 23 歳未満 ) 老人扶養親族 (70 歳以上 ) 同居老親等以外の者同居老親等 ( 注 ) 控除額 38 万円 63 万円 48 万円 58 万円 6
( 注 ) 同居老親等とは 老人扶養親族のうち 納税者又はその配偶者の直系の尊属 ( 父母 祖父母など ) で 納税者又はその配偶者と常に同居している人をいう 長男 Cさんは21 歳なので 特定扶養親族に該当し63 万円の扶養控除の適用を受けることができる 3 不適切 母 Eさん (79 歳 ) の公的年金の収入に対しては 公的年金等控除 (65 歳以上で収入金額が330 万円未満の場合 120 万円 ) が適用されるので 合計所得金額は0 円で 38 万円以下となり 年齢が70 歳以上でAさんと同居しているので 同居老親等に該当し 扶養控除の控除額は58 万円になる 問 12 110,650,000( 円 ) 2380,000( 円 ) 31,590,000( 円 ) 41,008,500( 円 ) * 表の空欄を埋めると 次のようになる 給与所得の金額 :1,000 万円 一時所得の金額 : 解約返戻金一時払い保険料特別控除 (700 万円 +980 万円 )-(500 万円 +1,000 万円 )-50 万円 =130 万円 (a) 総所得金額 総所得金額 :1,000 万円 +130 万円 1/2=1,065 万円 7 難易度 B 10,650,000 円 (1) 医療費控除 円 社会保険料控除 円 生命保険料控除 円 配偶者控除 扶養控除 配偶者控除の要件 :1 納税者と生計を一にしてい る配偶者 2 合計所得金額が 38 万円以下 ( パ ート収入の場合 103 万円以下 ) 3 青色事業専 従者給与の支給を受けていないこと又は白色 申告者の事業専従者でないこと 妻 B さんは 控除対象配偶者となる 控除額 :38 万円 (70 歳以上の老人控除対象配偶 者は 48 万円 ) 扶養控除の要件 : 問 11 参照 長男 C さん ( 歳 ) は特定扶養親族で 63 万円 二男 D さんは一般の控除対象扶養親族で 38 万 円 母 E さんは同居老親等で 58 万円 合計 159 万円 380,000 円 (2) 1,590,000 円 (3) 基礎控除 380,000 円 (b) 所得控除の額の合計額 : (c) 課税総所得金額 :(a-b) 10,650,000 円 -3,500,000 円 =7,150,000 円 3,500,000 円 7,150,000 円
(d) 算出税額 :(c に対する所得税額 ) 7,150,000 円 23%-636,000 円 =1,008,500 円 1,008,500 円 (4) 第 5 問 問 13 14,800( 万円 ) 26,345( 万円 ) 310,985( 万円 ) 難易度 A (a) 課税価格の合計額 :4 億 5,000 万円 (b) 遺産にかかる基礎控除額基礎控除額は 3,000 万円 +600 万円 法定相続人の数 で計算される なお この 法定相続人の数 は 民法上の取り扱いと異なっており ( イ ) 相続放棄した人も放棄しなかったものとして取り扱う ( ロ ) 養子 ( 普通養子 ) が複数いる場合 実子がいる場合は 1 人 実子がいない場合は 2 人までしかカウントできないという制限がある 設問の場合 法定相続人の数は妻 B さん 長男 C さん 長女 D さんの 3 人なので 基礎控除額は次のようになる 3,000 万円 +600 万円 3 人 =4,800 万円 (1) * 課税遺産総額 (a-b) 4 億 5,000 万円 -4,800 万円 =4 億 200 万円 (c) 相続税の総額相続税の計算において 相続税の総額 までは 誰がどのように相続したかにかかわらず 法定相続分通りに相続したものとみなして計算する 妻 B さんの相続税の総額の基となる税額 4 億 200 万円 1/2=2 億 100 万円 2 億 100 万円 45%-2,700 万円 =6,345 万円 (2) 長男 C さん 長女 D さんのそれぞれの相続税の総額の基となる税額 4 億 200 万円 1/2 1/2=1 億 50 万円 1 億 50 万円 40%-1,700 万円 =2,320 万円相続税の総額 6,345 万円 +2,320 万円 2 人 =10,985 万円 (3) 問 14 難易度 B 判定 1 不適切 遺留分とは 被相続人の兄弟姉妹以外の相続人に対して最低限の遺産相続分 を保証する相続割合のことをいうが 遺留分の割合は全体で被相続人の財産の 1/2( 直 系尊属のみが相続人の場合は 1/3) で 各人の遺留分は 1/2(1/3) 各人の法定 相続分となる 設問の場合 相続人が配偶者と子 2 人なので 長男 C さんの遺留分は 1/2( 遺留分 の割合 ) 1/4( 法定相続分 )=1/8 となる 遺留分算定の基礎となる財産の価額が 4 億 5,000 万円の場合 長男 C さんの遺留分の金額は 4 億 5,000 万円 1/8=5,625 8
万円となる 2 不適切 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 における適用限度面積と減額割合は 次のようになっている 限度面積減額割合特定居住用宅地等 330 m2 80% ( 被相続人の居住用宅地を配偶者が取得した場合など ) 特定事業用宅地等 400 m2 80% ( 一定の親族が被相続人の事業を引き継ぐ場合など ) 貸付事業用宅地等 200 m2 50% ( アパート 賃貸マンションなど ) 設例 の 特定居住用宅地等 に該当する自宅の敷地の評価減の金額は 7,000 万円 80%=5,600 万円 であるのに対し 貸付事業用宅地等 に該当する賃貸マンションの敷地の評価減の金額は 1 億円 200 m2 /400 m2 50%=2,500 万円 であるので 自宅のほうが評価減が多額である 3 適切 契約者 (= 保険料負担者 ) および被保険者をAさん 死亡保険金受取人を推定相続人とする終身保険の場合 相続人が受け取る死亡保険金は 500 万円 法定相続人の数 を限度として 死亡保険金の非課税金額の規定の適用を受けることができる 問 15 難易度 B 4 記号 ヘ ル ニ ハ 1 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税 ( 以下 本制度 ) は 受贈者が教育資金に充てるためにその直系尊属 ( 父母 祖父母など ) から信託受益権を付与された場合や書面による贈与により取得した金銭を金融機関に預け入れた場合等は 信託受益権または金銭の価額のうち 受贈者 1 人につき 1,500 万円までは贈与税が非課税となる 2 本制度の適用対象となる学校等に支払われる入学金や授業料は 国内の学校等に加え 外国の大学等の一定の教育施設も適用対象となります 3 本制度の非課税拠出額の限度額は 受贈者ごとに1,500 万円だが 学習塾やピアノ教室などの学校等以外に対して直接支払われる金銭については 500 万円が限度となる 4 本制度の適用後 受贈者であるAさんのお孫さんが 30 歳に達すると教育資金管理契約は終了する そのとき 非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額は 贈与税の課税価格に算入されるため 贈与税の申告義務が発生した場合は その申告をする必要が生じる 9
* 参考 : 直系尊属から一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度としては 次のよ うなものがある < 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税 > 期間 平成 31 年 3 月 31 日までに拠出 贈与者 直系尊属 ( 父母 祖父母など ) 受贈者 30 歳未満の子 孫など 非課税金額 受贈者ごとに 1,500 万円 ( 注 ) まで非課税 ( 注 ) 学校等以外のものに支払われたものについては 500 万円が限度 終了時 受贈者が 30 歳になったとき残額 ( 使い残し ) があれば贈与税課税受贈者が死亡したとき贈与税は課税しない 贈与者の死亡 贈与者が死亡した場合 残額は相続税の課税対象とならない < 直系尊属から結婚 子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税 > 期間 平成 31 年 3 月 31 日までに拠出 贈与者 直系尊属 ( 父母 祖父母など ) 受贈者 20 歳以上 50 歳未満の子 孫など 非課税金額 受贈者ごとに 1,000 万円 ( 注 ) まで非課税 ( 注 ) 結婚費用は 300 万円までが非課税限度額 受贈者が 50 歳になったとき残額 ( 使い残し ) があれば贈与税課税 終了時 受贈者が死亡したとき 贈与税は課税しない 贈与者の死亡 贈与者が死亡した場合 残額は相続税の課税対象となる < 直系尊属からの住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税 > 期間平成 31 年 6 月 30 日までの贈与贈与者直系尊属 ( 父母 祖父母など ) 受贈者 20 歳以上で 合計所得金額が 2,000 万円以下の子 孫など贈与財産居住用家屋の取得等に当てるための金銭面積要件 50 m2以上 240 m2以下契約締結期間良質な住宅 ( 注 2) 左記以外の住宅非課税金額平成 28 年 1 月 ~ ( 注 1) 1,200 万円 700 万円平成 29 年 9 月 ( 注 1) 住宅を消費税 10% で取得した場合を除く ( 注 2) 良質な住宅 :1 省エネルギー制の高い住宅 2 耐震性の高い住宅 3バリアフリー制の高い住宅 ( 注 3) 相続時精算課税制度との併用可 10