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(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

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学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

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様式 Ⅰ 平成 28 年度オリンピック パラリンピック教育推進校 事業実施報告書 学校名 井手町立泉ヶ丘中学校 全校児童 生徒数 154 名 テーマ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ 当てはまるもに 複数可 Ⅰ スポーツへの誘い自己肯定感の醸成 Ⅱ 障害者や高齢者への理解共生社会の形成 Ⅲ スポーツへの関心や競技

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

調査結果の概要

5 児童生徒質問紙調査 (~P23) (1) 運動に対する意識等 [ 小学校男子 ] 1 運動やスポーツを [ 小学校女子 ] することが好き 1 運動やスポーツをすることが好き H30 全国 H30 北海道 6 放課後や学校が休みの日に 運動部や地域のスポーツクラブ以外で運動やスポーツをすることが

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[ 中学校男子 ] 1 運動やスポーツをすることが好き 中学校を卒業した後 自主的に運動やスポーツをする時間を持ちたい 自分の体力 運動能力に自信がある 部活動やスポーツクラブに所属している 3 運動やスポーツは大切 [ 中学校女子

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

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1 遅いことが目立たない 2 指導がしやすい 3 場所が確保しやすい (3) 実施内容 ( 単元指導計画 )( 資料 2) Bコースは距離と時間を他のコースよりも長く行う中で ランニングすることの楽しさやウィークポイントの改善を図っていった そのために ランニングについての用語やトレーニングで鍛えら

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平成 27 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 28 年 3 月 四條畷市教育委員会

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

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領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

様式 Ⅰ 平成 28 年度オリンピック パラリンピック教育推進校 事業実施報告書 学校名 井手町立井手小学校 多賀小学校 泉ヶ丘中学校 全校児童 生徒数 井手小 ;222 名多賀小 ; 99 名泉ヶ丘中 ;154 名 Ⅰ スポーツへの誘い自己肯定感の醸成 Ⅱ 障害者や高齢者への理解共生社会の形成 Ⅲ

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平成 26 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 27 年 1 月 四條畷市教育委員会

(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

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平成 22 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 22 年 4 月 20 日 ( 火 )AM8:50~11:50 平成 22 年 9 月 14 日 ( 火 ) 研究主任山口嘉子 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (105 名 )

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3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

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生涯スポーツにつながる体育指導の工夫 ~ 自他の気づき へのアプローチ ~ 生涯活動教育学専攻健康スポーツ教育学専修光橋健

研究の背景と目的 今回のアクションリサーチで扱った単元 陸上競技 長距離走 一般的に生徒が好むとは言いがたい単元 神奈川県立体育センター報告 ( 平成 19 年度 ) あなたが体育の運動の中で好きな種目は何ですか? 中 長距離走 25 種目中 14 位 ( 中学校 3 年生男子対象 )

対象 中学校 3 年生男子 35 名 生徒実態と抱える課題 昨年度の研究紀要より 1 走り方の技術 に対する関心が低く 技能に関する関心がペースが維持されているかどうかに終始している 2 自分の走りのことだけを一生懸命に見ている傾向があり それを支えている人やモノの存在の認識が低い リサーチクエスチョン 技術的な支援のポイントを具体化し 互いに学びあいを行うことで 生徒の自他への気づきは どのように変化するであろうか

リサーチクエスチョンの検証計画 仮説 1 長距離走における効率良い走法を具体的に示すことにより 技術に対する意識が向上し 統制感が高まるのではないか 技術的なポイントを具体的に示したワークシートを活用することで 技術的な振り返りと統制感を検証する 運動有能感調査長距離走に関する意識調査学習ノート長距離走ワークシート

仮説 2 技術的なポイントを具体的に示すことで 教えあいが活性化し 自分を支える人の存在に気づくことができるのではないか 互いに走技術のワークシートを記入しながら技術的な支援を行い ゴール後にそれを基に各自が振り返りを行うことで 受容感の変化を検証する 運動有能感調査長距離走に関する意識調査学習ノート長距離走ワークシート 単に全体的な状況を明らかにするだけでなく どの群に効果が出たのかを明らかにする 学習者を 1 回目の記録測定により 上位群, 中位群, 下位群に分類し 検証を行う

運動有能感調査について 岡澤ら (1996) が作成した運動の有能感測定尺度を用い 生徒の運動に対する有能感の変化を分析 身体的有能さの認知自己の運動能力, 運動技能に対する肯定的認知 統制感 自己の努力や練習によって運動をどの程度コントロールできるか 受容感 運動場面で教師や仲間から受け入れられているという認知

長距離走に関する意識調査について 質問項目 1 長距離走は走り方を工夫すれば記録は向上すると思う 2 長距離を走る時 腕の使い方を意識している 3 長距離を走る時 脚の使い方を意識している 効率良い走技術について 4 長距離を走る時 体の軸について意識している 5 長距離を走る時 呼吸法について意識している 6 長距離を走る時は ペース配分を意識している 適切なペース配分について 7 長距離は大勢で走った方が記録が向上すると思う 8 長距離を走っている時に応援してもらえると嬉しい 仲間とのかかわりについて 9 長距離走をする時 仲間の走りを応援している 10 体育の授業の中でも長距離走に取り組むのは好きだ 11 学校を卒業してから 定期的にランニングをしたいと思う 生涯スポーツについて

アクションリサーチの結果と考察

運動有能感について 60.0 運動有能感総合点の階層別変化 (av) 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 a 上位群 b 中位群 c 下位群 0.0 診断 総括 上位群, 中位群に比べ下位群の向上が大きい

20.0 有能さの認知の階層別変化 (av) 20.0 統制感の階層別変化 (av) 18.0 18.0 16.0 14.0 12.0 10.0 8.0 6.0 診断 総括 a 上位群 b 中位群 c 下位群 16.0 14.0 12.0 10.0 8.0 6.0 診断 総括 a 上位群 b 中位群 c 下位群 受容感の階層別変化 (av) 20.0 18.0 16.0 14.0 12.0 10.0 8.0 a 上位群 b 中位群 c 下位群 下位群向上の傾向統制感については全群で増加傾向 6.0 診断 総括

学習者の運動有能感に関する学習ノートの記述 上位群 記録をあげるにはいろんな方法があることが分かった ( 統 ) 応援の嬉しさを感じることができた ( 受 ) 中位群 走り方が身についていたため粘れたと思う ( 統 ) 走る姿勢を意識したら すごく楽に走れた ( 統 ) パートナーが付き添って走ってくれて本当に助かった ( 受 ) 全力で走ったら 先生が教えてくれた計算式に当てはめるとぴったりになっている ( 統 ) 下位群 練習を重ねていって走るコツが分かってきた ( 統 ) 人の人生はマラソンに似ている 人は一人では生きていけない ( 受 ) 以前より長距離が楽に感じる ( 統 )

効率良い走技術について ( その 1) 私は腕振りを意識しながら走っている 私は体の軸を意識しながら走っている 5.0 5.0 4.0 上位群 4.0 上位群 3.0 2.0 診断 総括 中位群下位群 3.0 2.0 診断 総括 中位群下位群 効率良い走技術についての 5 項目のうち 3 項目は全体的に増加傾向 特に下位群の向上が目立つ

効率良い走技術について ( その 2) 5.0 私は呼吸法を意識しながら走っている 5.0 長距離は走り方の工夫で記録が向上すると思う 4.0 3.0 2.0 診断 総括 上位群中位群下位群 4.0 3.0 2.0 診断 総括 上位群中位群下位群 上位群, 中位群は低下し 下位群は向上傾向 全ての群で低下傾向が示された

走技術に関する学習ノートの記述 上位群 セカンドウィンドを感じることができた 新記録の更新が続いて 長距離の走り方がわかってきた 中位群 腕振りを意識すると 記録が多少持ち直した 走り方の改善が記録にいい影響を与えているのが良く分かる ( 見学者 ) 下位群 目標を達成することはできなかったが 脚, 腕, 呼吸は意識することができた 自分の影を見て フォームを修正した 記録は向上したのに 脈拍は下がっていた これはいいのか悪いのか?

仲間とのかかわりについて 5.0 走っていて応援されると嬉しい 5.0 長距離走の授業で仲間を応援している 4.5 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 診断 総括 a 上位群 b 中位群 c 下位群 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 診断 総括 a 上位群 b 中位群 c 下位群 上位層が低下中位層と下位層は微増 全ての群で増加傾向特に上位層の増加が目立つ

仲間とのかかわりに関する学習ノートの記述 上位群 何度も指摘を受けた腕の振りを心がけたい たくさんの人からアドバイスをもらう中で自分の課題が分かってきた 中位群 仲間と協力するとペースが作りやすいことが分かった 目標タイムを上回れたのは 仲間や先輩 先生のおかげだと思う 二人でペースなどを注意しながら授業で走れた 下位群 パートナーが声をかけてくれるとペースが掴みやすい 前を走る人と抜かし合いをしたのが効果的だった 自分のフォームについてパートナーからアドバイスをもらうことが大切

生涯スポーツについて 5.0 私は授業の長距離走が好きだ 5.0 卒業後も長距離走に取り組みたい 4.5 4.5 4.0 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 診断 総括 a 上位群 b 中位群 c 下位群 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 診断 総括 上位群中位群下位群 どちらの設問に対しても上位層と下位層が向上し 中位層は低下傾向が見られる

生涯スポーツに関する学習ノートの記述 上位群 走り終わった後の達成感が最高だった 長距離走で精神を鍛えたい 中位群 今年の長距離走は悔しい思いが強かったように思う 目標が達成できず悔しい 来年は絶対達成したい 下位群 走ることが楽しくなった 授業の前は 走りたくない と思っていたが 走り終わったら また走りたい と思うようになっていた

アクションリサーチのまとめ 1 仮説について (1) 仮説 1 について 今回の検証授業により 全ての群における学習者の統制感が向上され 学習者が記述した学習ノートなどの内容を見ても 走技術に対する意識が質的に高まったといえる

(2) 仮説 2 について 今回の検証授業では 運動有能感調査により 学習者の受容感は上位群と下位群については 向上傾向を示したが 中位群については 微減の傾向を示した しかし 生徒が記述した学習内容を検証すると 全ての群において周囲の存在への気づきは質的に向上していることが読み取れる

2 今後の課題について (1) 授業方略について 今回の検証授業では 全体的に下位群の向上が目立ち 次に上位群 そして中位群についてはいくつかの効果がみられなかった項目があった これは 指導者の支援が無意識的に下位群と上位群へ向き 中位群への配慮が不足したためであると考えられる

(2) ランニング指導の系統性について 今回の検証授業を通じて 長距離走に対する嗜好性は高まり 否定的な意識で捉える学習者を減少させることができたが 生涯スポーツでのランニングの人気と比較すると 学校体育とのつながりに問題があることは否定できない また今回の研究では 授業で行う長距離走 と 生涯スポーツで取り組むランニング の嗜好性の連動を示唆したデータも出ている このことから考えて ランニング指導における系統性を確立し 学習者にランニングが持つ 様々な機能的特性を味わわすことで より多くの生涯スポーツ実践者を養成することができると考えられる

ご静聴ありがとうございました