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Transcription:

平成 28 年度第 1 回臨床研究 治験活性化協議会 国立がん研究センター中央病院の 患者申出療養の体制整備と現状 国立がん研究センター中央病院藤原康弘 Sep 13,2016 Yasuhiro Fujiwara, MD, PhD 臨床研究 治験活性化協議会 1

本日の内容 1. 当院の体制 2. 相談等の現状 2

1. 当院の体制 3

当院の患者申出療養対応の考え方 患者 家族が 他の相談同様に いつ だれに相談しても適切な初期対応が受けられるよう 日頃のがん相談 医療相談の一部と捉え 対応する - 患者にとって 身近な担当医師 看護師 相談員等の医療スタッフで初期対応 - 来院は セカンドオピニオンで対応 4

運用に関わるメンバーと役割 すべての決定 病院長 本制度の院内運用を決定 患者申出療養 WG 患者申出療養委員会 院内実務者のフォロー 患者申出療養担当者 患者申出療養診療担当者 臨床研究支援部門 院内実務者 医師 看護師 相談担当者 外来受付担当など Sep 13,2016 5 臨床研究 治験活性化協議会

患者申出療養 WG (14 名 ) 患者申出療養委員会 (5 名 ) 患者申出療養院内担当 (2 名 ) 患者申出療養診療科担当 ( 各診療科 1 名 ) 臨床研究支援部門 院内の運用を決定し 本制度を推進するメンバー 病院長 研究担当副院長 診療担当副院長 薬事管理室 医療安全 医療連携室 薬剤部 医事課 研究管理課 看護部 相談支援センター 臨床研究支援部門 診療部 当院における 患者申出療養での臨床研究の企画の適否について審議する 病院長 4 名の副院長 院内のヘルプデスク機能 WG のメンバーで病院長から指示された医師と CRC( 看護師長 )* 臨床研究支援部門スタッフ 既存の各診療科の研究担当を申出療養担当者とした 各診療科で発生する案件について協議し共有する 既存の当院の臨床研究を支援する部門 他の臨床研究と同様に 本制度の臨床試験を計画 立案 実施の支援 6

診療は現主治6 ヶ月~12 ヶ月院内フロー : 他院からの場合 1 患者の申出 ( 相談 ) 2 相談員等 : 相談 説明 3 主治医 : 確認 判断 4 当院セカンドオピニオン外来 : 定形確認 説明 不適応 不適応 5 患者申出療養担当者 : 適応再確認 調整 患者対応 6 患者申出療養委員会 : 当院での計画立案判断 実施指示 7 臨床試験計画立案 準備 不適応 不可 薬剤調達不可 医8 研究倫理審査委員会審議 承認 9 厚生労働省申請 承認 Sep 13,2016 7 却下 却下 10 開始 臨床研究 治験活性化協議会

し出院外 特定機能病院かかりつけ医 がん相談員 セカンドオピニオン 患者申出療養担当者 患者申出療養委員会 臨床研究支援部門 厚生労働省 適用の場合 : 申出療養の説明 不適応となる可能性も含む 者からの申し出臨床試験計画立案国へ申患者 適用 / 適用なし 主治医 適用の確認 相談員 定形の説明 申出療養検討準備期間の診療は紹介医 紹介施設が当該臨床試験の参加施設の場合 紹介施設で実施 / そうでない場合は 当院へ転院 セカンドオピニオン申し込み 適否 セカンドオピニオン 1 セカンドオピニオン対応医師 適用の確認 申出療養の場合院内フローに準じる セカンドオピニオン 2 患者 研究代表者 倫理審査委員会承認 セカンドオピニオン 3 患者 様式 1 様式 3 患者申出療養担当 意思確認準備の具体的説明 コンセプト検討会へ 準備中 不用応となった場合 様式 4 意見書作成 申請書類作成支援提出 様式 1,2 患者申出療養としての臨床試験計画実施の可否決定様式 3 実施指示 実施計画書作成支援 薬剤の確保/ 輸入 / 契約 安全性情報管理 モニタリング 監査 費用算定 データ管理患者申出療養評価会議審議 6 週間を超える場合もあり患Sep 13,2016 Yasuhiro Fujiwara, MD, PhD 6 ヶ月 ~1 年 6 週間 8 臨床研究 治験活性化協議会

6 ヶ月~12 ヶ月 院内フロー : 当院患者の場合 1 患者の申出 ( 相談 ) 2 主治医 : 定形確認 判断 看護師 / 相談員 : 定形説明 不適応 3 患者申出療養担当者 : 適応再確認 調整 患者対応 不適応 4 患者申出療養委員会 : 当院での計画立案判断 実施指示 不可 5 臨床試験 計画立案 準備 薬剤調達不可 6 研究倫理審査委員会審議 承認 却下 7 厚生労働省申請 承認 却下 8 開始 9

院内 担当医 / 診療科 患者 患者申出療養担当者 適用の場合 : 申出療養の説明不適用となる可能性も含む 患者申出療養委員会 臨床研究支援部門 厚生労働省 者からの申し出臨床試験計画立案国へ患者患申し出がん相談員看護師 担当医 適用の確認 研究代表者 倫理審査委員会承認 適用 / 適用なし 適用の可能性 患者申出療養開始 適用 / 適用なし 適用 / 適用なし コンセプト検討会へ 準備中 不適用となった場合 様式 1 様式 1 様式 3 患者申出療養担当 様式 4 意見書作成 申請書類作成支援 / 提出 様式 1,2 患者申出療養としての臨床試験計画企画可否決定 企画開始指示 実施計画書作成支援 薬剤の確保 / 輸入 / 契約 安全性情報管理 モニタリング 監査 費用算定 データ管理 患者申出療養評価会議審議 6 週間を超える場合もあり 6 ヶ月 ~1 年 6 週間 Sep 13,2016 Yasuhiro Fujiwara, MD, PhD 臨床研究 治験活性化協議会 6 週間 10 様式 3

患者申出療養専用 セカンドオピニオン案内 当院 HP 申し込み FAX 患者申出療養専用セカンドオピニオン案内 申出る治療法を記載 紹介元への留意事項抜粋 申出る治療法を記載すること 紹介元でも希望する治療法が該当するかを確認すること 健康保険証がない場合は 制度の対象にならないこと 希望する治療法が該当しない場合があること Sep 13,2016 Yasuhiro Fujiwara, MD, PhD 臨床研究 治験活性化協議会 11

院内ツール ( 患者向け / 職員向け ) 主な医療スタッフが 共通した初期対応を行うために作成 当院の患者に説明する際 利用できるリーフレット 全病棟 全外来ブース 相談窓口に設置 当院の患者への基本説明内容と必須確認事項を記載したもの 全外来ブース 全病棟 相談窓口に設置 国立がん研究センター中央病院仕様患者用リーフレット 職員初期対応用定形説明 確認用紙 12

職員初期対応用定形説明 確認用紙の内容 定形説明内容 ( 抜粋 ) 1. 海外承認 国内未承認薬 ( 治療 ) である場合であること 2. 標準治療がない場合であること 3. 現在 治験 臨床試験が実施されていない場合であること ( 予定されていない ) 4. 薬剤や臨床試験にかかる費用は保険適用ではないため 自己負担額が高額となる可能性があること ( 保険適用以外は 高額療養費制度は利用できない ) 5. 申出 ~ 開始に最低約 1 年要すること 6. セカンドオピニオンの場合 検討 準備期間の診療は紹介元の主治医であること 定形確認内容 ( 抜粋 ) 1. 海外承認 国内未承認 2. 標準治療がない 3. 現在 治験 臨床試験が実施されて いない ( 予定されていない ) 4. 高額自己負担額を支払うことができ る 5. 健康保険の被保険者である ( 保険証 なしは不適用 ) 6. 生活保護受給者でない 7. 最低 1 年以上 PS:0-1で生存し 臨 床試験参加の見込みがある 8. 当該診療科で 1 年以内に臨床試験 の計画立案ができる Sep 13,2016 13 臨床研究 治験活性化協議会

院内ツール ( 院内管理書式 : 様式 1~4) 各診療科で 適用の可能性がある場合に発生する書式 ( 院内の管理目的で作成 ) 14

院内の運用継続の工夫 忘れて困ったときのために 全職員がいつでも容易に確認できる 患者申出療養ページがあり定形対応 / 確認事項患者申出療養担当者問い合わせ先 国立がん研究センター中央病院医療安全ポケットマニュアル 職員向けセミナー資料制度 運用 定形対応など 様式ダウンロード 患者申出療養診療担当者一覧 リーフレット内容 参考資料 ( 拡大治験資料など ) 国立がん研究センター中央病院用院内サーバー 全医療スタッフが携帯 15

2. 相談等の現状 16

National 当院の電話相談件数 Cancer Center Hospital (2016 年 8 月 31 日付け ) 2016 年 4 月以前 合計 :21 件 ( 件 ) ( 件 ) 25 25 2016 年 4 月以降 23 合計 :36 件 20 20 15 10 15 相談件数 15 10 12 相談件数 5 4 2 5 1 0 患者 家族医療スタッフ保険会社その他 0 患者 家族医療スタッフ保険会社その他 1. 患者申出療養適用となったケース :0 件 2. 制度開始後の電話相談の傾向 患者 家族からの急激な相談増加はなかった 他院医療スタッフからの相談が増加 かかりつけ医等の 自分の担当医師へ相談することが増え どの施設でも初期対応が必要となってきていると思われる 17

他医療機関からの相談 1 相談 ( 医師 : 他医療機関 ) 患者が患者申出療養を希望している どうしたら それが受けられますか? 患者申出療養ってなに? 対応制度を知らないことも多いことから 本制度の説明を行った上で セカンドオピニオンで受け付けていることを情報提供する *2016 年 4 月以降最も多い相談 18

他医療機関からの相談 2 相談 (CRC: 他医療機関 ) 何度説明しても 患者申出療養の適用でないことを納得しない 中核病院で説明してもらえないか? 対応セカンドオピニオンで受け付けることを説明 * 患者申出療養の適用は 自分の努力次第 医療機関の裁量次第だと話す患者もおり どの医療機関でも 対応に苦慮するケースがある 本人が中核病院での相談を希望した場合 対応可能 19

治療探しのケース 相談 ( 患者 : 電話 ) 主治医からもう治療法がないと言われ がんセンターに申出れば 私に合う治療が受けられるとききました 申出療養で私に合う治療法をお願いします 対応 定形説明 を行い 制度を理解いただいた上で 通常のがん相談 ( 治験等の参加の可能性も含めて ) として相談対応を行う * 患者 家族からの相談で最も多いものが 治療探し 相談 制度開始以降 1 人の相談者に対して 長時間 複数回対応が増えた印象 治験 臨床試験に参加できない場合の 最後の砦 と捉えられるようになり 期待が大きいと その分 適用にならなかったことの納得に時間がかかる 20

ランダム化比較試験のケース 相談 ( 患者 : 外来 ) 標準治療 vs 治験薬 Aのランダム化比較試験に同意 標準治療群に割り付けられたことから 治験は取りやめて 患者申出療養で 治験薬 Aをお願いします 対応 定形説明 を行い 国内治験実施中であるため申出療養の対象にならないことを納得 患者申出療養で治験薬 Aを受けるには約 1 年後かかることも理解 標準治療群で継続 * もしも 当該試験が承認申請の見込みがある場合 担当医師から 早々に 拡大治験実施を企業に相談する! 21

承認申請中の治療法を希望するケース 相談 ( 医師 : 電話相談 ) 腎癌でオプジーボの治験していませんか? 申出療養できますか? このとき 腎癌オプジーボは承認申請中であった 対応担当医師から製薬会社へ拡大治験の相談をするか 自由診療で実施するか 承認されるまで待つかなどを説明した * 承認申請中の治療法を希望するケースが 2016 年 4 月以降 3 件あった 承認申請が見込まれる治験を実施している場合 積極的に 治験実施中から 拡大治験実施を企業に相談する! 22

保険会社からの問い合わせ 相談 ( 保険会社 ) 患者申出療養特約プランを検討している 何癌でどのくらいの相談があるのか教えてほしい? 対応院内で 保険会社等への対応を協議し 公開されている情報以外の個別への対応は行わないこととした * 患者申出療養特約を設けるかどうか 各保険会社が検討している 予め院内で対応を決めておくとよい 23

当院のセカンドオピニオンの件数 (2016 年 8 月 31 日付け ) 1. 患者申出療養専用セカンドオピニオン申込み :8 件 がん種 件数 膵癌 2 悪性リンパ腫 2 腎癌 1 がん種 件数 大腸癌 1 肺癌 1 子宮頸癌 1 2. 電話相談の上 セカンドオピニオン申込みとなったケース : 不明 3. 患者申出療養適用となったケース :0 件 4. 申し込み用紙の 申出る治療法 への記載内容 記載内容 何か他治療 or 臨床試験 or 治験 ( 特定の治療法は記載なし ) 3 当院 HP 公表中 ( 実施中 ) の治験名 2 特定の申出る医療技術 2 空欄 1 24 件数

ご清聴ありがとうございました 25