Microsoft PowerPoint 古川杉本SASWEB用プレゼン.ppt

Similar documents
Chapter 1 Epidemiological Terminology

正常 正常 正常 正常 正常 正常 正常 正常 正常 正常 正常 正常 正常 220

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

Microsoft PowerPoint - R-stat-intro_12.ppt [互換モード]

1. 多変量解析の基本的な概念 1. 多変量解析の基本的な概念 1.1 多変量解析の目的 人間のデータは多変量データが多いので多変量解析が有用 特性概括評価特性概括評価 症 例 主 治 医 の 主 観 症 例 主 治 医 の 主 観 単変量解析 客観的規準のある要約多変量解析 要約値 客観的規準のな

MedicalStatisticsForAll.indd

対象と方法 本研究は 大阪医科大学倫理委員会で承認を受け 対象患者から同意を得た 対象は ASA 分類 1 もしくは 2 の下肢人工関節置換術が予定された患者で 術前に DVT の存在しない THA64 例 TKA80 例とした DVT の評価は 下肢静脈エコーを用いて 術前 術 3 日後 術 7

心房細動1章[ ].indd

<4D F736F F F696E74202D2088E38A77939D8C7695D78BAD89EF313691E63589F194E497A682C695AA8A84955C2E >

当し 図 6. のように 2 分類 ( 疾患の有無 ) のデータを直線の代わりにシグモイド曲線 (S 字状曲線 ) で回帰する手法である ちなみに 直線で回帰する手法はコクラン アーミテージの傾向検定 疾患の確率 x : リスクファクター 図 6. ロジスティック曲線と回帰直線 疾患が発

多変量解析 ~ 重回帰分析 ~ 2006 年 4 月 21 日 ( 金 ) 南慶典

NLMIXED プロシジャを用いた生存時間解析 伊藤要二アストラゼネカ株式会社臨床統計 プログラミング グループグルプ Survival analysis using PROC NLMIXED Yohji Itoh Clinical Statistics & Programming Group, A

Microsoft PowerPoint - 2.医療費プロファイル 平成25年度(長野県・・

2

日本語論文タイトル

Microsoft PowerPoint - 【配布・WEB公開用】SAS発表資料.pptx

Microsoft Word - cjs63B9_ docx

Microsoft Word - Stattext12.doc

Microsoft PowerPoint - 100826上西説明PPT.ppt

JMP による 2 群間の比較 SAS Institute Japan 株式会社 JMP ジャパン事業部 2008 年 3 月 JMP で t 検定や Wilcoxon 検定はどのメニューで実行できるのか または検定を行う際の前提条件の評価 ( 正規性 等分散性 ) はどのメニューで実行できるのかと

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

(3) 検定統計量の有意確率にもとづく仮説の採否データから有意確率 (significant probability, p 値 ) を求め 有意水準と照合する 有意確率とは データの分析によって得られた統計値が偶然おこる確率のこと あらかじめ設定した有意確率より低い場合は 帰無仮説を棄却して対立仮説

臨床検査診断能のロバストな比較 :ROC の AUC を中心に Evaluation of The Performances of Diagnostic Tests Estimation of Areas Under ROC curves by Maximum Likelihood and Boot

,995,972 6,992,875 1,158 4,383,372 4,380,511 2,612,600 2,612, ,433,188 3,330, ,880,573 2,779, , ,

ゴシック_ページ番号

Microsoft PowerPoint - 資料04 重回帰分析.ppt

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M

8 A B B B B B B B B B 175

監修 愛知医科大学病院 肝胆膵内科 准教授 角田圭雄先生

青焼 1章[15-52].indd

高齢者におけるサルコペニアの実態について みやぐち医院 宮口信吾 我が国では 高齢化社会が進行し 脳血管疾患 悪性腫瘍の増加ばかりでなく 骨 筋肉を中心とした運動器疾患と加齢との関係が注目されている 要介護になる疾患の原因として 第 1 位は脳卒中 第 2 位は認知症 第 3 位が老衰 第 4 位に

PowerPoint プレゼンテーション

山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備

<4D F736F F D CB48D655F94928D95445F90488E9690DB8EE68AEE8F802E646F63>

Microsoft PowerPoint - Econometrics pptx

肥満者の多くが複数の危険因子を持っている 肥満のみ約 20% いずれか 1 疾患有病約 47% 肥満のみ 糖尿病 いずれか 2 疾患有病約 28% 3 疾患すべて有病約 5% 高脂血症 高血圧症 厚生労働省保健指導における学習教材集 (H14 糖尿病実態調査の再集計 ) より

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

尿試験紙を用いたアルブミン・クレアチニン検査の有用性

統計的データ解析

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 佐藤雄哉 論文審査担当者 主査田中真二 副査三宅智 明石巧 論文題目 Relationship between expression of IGFBP7 and clinicopathological variables in gastric cancer (

スライド 1

解析センターを知っていただく キャンペーン

スライド 1

[ 原著論文 ] メタボリックシンドローム該当者の年齢別要因比較 5 年間の健康診断結果より A cross primary factors comparative study of metabolic syndrome among the age. from health checkup resu

<4D F736F F F696E74202D204D C982E682E892B290AE82B582BD838A E8DB782CC904D978A8BE68AD482C98AD682B782E988EA8D6C8E402E >

(3) 摂取する上での注意事項 ( 該当するものがあれば記載 ) 機能性関与成分と医薬品との相互作用に関する情報を国立健康 栄養研究所 健康食品 有効性 安全性データベース 城西大学食品 医薬品相互作用データベース CiNii Articles で検索しました その結果 検索した範囲内では 相互作用

H29_第40集_大和証券_研究業績_C本文_p indd

EBNと疫学

PowerPoint プレゼンテーション

<4D F736F F D204E AB38ED2976C90E096BE A8C9F8DB88A B7982D1928D88D38E968D >

クロス集計表の作成 2 つのカテゴリ変数をもつデータがあるとする ( 例 )AGE( 年齢 ),EXPOSURE( 曝露の有無 ) と DISEASE( 病気の有無 ) についての 40 人のデータ タブ区切りテキストファイル

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

<4D F736F F D204B208C5182CC94E497A682CC8DB782CC8C9F92E BD8F6494E48A722E646F6378>

2017 年 8 月 9 日放送 結核診療における QFT-3G と T-SPOT 日本赤十字社長崎原爆諫早病院副院長福島喜代康はじめに 2015 年の本邦の新登録結核患者は 18,820 人で 前年より 1,335 人減少しました 新登録結核患者数も人口 10 万対 14.4 と減少傾向にあります

わが国における糖尿病と合併症発症の病態と実態糖尿病では 高血糖状態が慢性的に継続するため 細小血管が障害され 腎臓 網膜 神経などの臓器に障害が起こります 糖尿病性の腎症 網膜症 神経障害の3つを 糖尿病の三大合併症といいます 糖尿病腎症は進行すると腎不全に至り 透析を余儀なくされますが 糖尿病腎症

Microsoft Word - 1 糖尿病とは.doc

日本製薬工業協会シンポジウム 生存時間解析の評価指標に関する最近の展開ー RMST (restricted mean survival time) を理解するー 2. RMST の定義と統計的推測 2018 年 6 月 13 日医薬品評価委員会データサイエンス部会タスクフォース 4 生存時間解析チー

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

スライド 1

Microsoft PowerPoint - 統計科学研究所_R_重回帰分析_変数選択_2.ppt

刺激 反応マトリクスから求まる指標 入力 : 刺激実際のクラス negative positive 出力 : 反応観察者が判断したクラス positive negative TP ( ) FP ( ) FN ( ) TN ( ) ü Sensitivity( 感度 ) ü Specificity(

Medical3

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

Microsoft PowerPoint - R-stat-intro_04.ppt [互換モード]

ただ太っているだけではメタボリックシンドロームとは呼びません 脂肪細胞はアディポネクチンなどの善玉因子と TNF-αや IL-6 などという悪玉因子を分泌します 内臓肥満になる と 内臓の脂肪細胞から悪玉因子がたくさんでてきてしまい インスリン抵抗性につながり高血糖をもたらします さらに脂質異常症

経済統計分析1 イントロダクション

Microsoft PowerPoint - 基礎・経済統計6.ppt

TDM研究 Vol.26 No.2


講義「○○○○」

Transcription:

ロジスティックモデルと ROC AUC 分析を 組み合わせた検査性能の評価と 疫学基本モデル評価方法 古川敏仁 杉本典子株式会社バイオスタティスティカルリサーチ Test Perforance Evaluation in Epideiological Basic Model Using ROC AUC with logistic regression Toshihito Furukawa, Noriko Sugioto 要旨 : 健常群 疾患群を診断する検査の性能評価のためには 両群のリスク背景因子いわゆる基本モデルを考慮した ROC AUC 分析が必要であり それはロジスティック多変量解析における診断能の定量的評価を可能とする方法である キーワード : 検査診断能 ROC AUC 疫学基本モデル logistic odel Biostatistical Research Co.,LTD. 0 検査値 X の目的 例 : 診断ある閾値 c をもとに疾患 (Disease) と正常 (Health) を区分する もし X>c ならば疾患と判定もし X c ならば正常と判定 例 : 予後の予測ある閾値 c をもとに予後良好 (Survival) と不良 (Death) を区分する もし X>c ならば生存率が高いと判定もし X c ならば生存率が低いと判定 診断性能評価上の問題 ある閾値 c をもとにした性能判定の限界感度 (Sensitivity) 特異度(Specificity) 正確度 (Accuracy) 多変量鑑別モデル ( 例 : ロジスティックモデル ) 有意な項目の組み合わせはわかっても その項目の診断性能への寄与は分かりずらい 疫学的な問題そもそも 他の予後因子 ( 背景因子 ) で説明される以上の臨床的な有用性がその検査には存在するか 2 3

問題解決 今回はこれらの問題をROCのAUCを用いて解決します 疫学的には基本モデルの説明をします 同様の問題を生存時間の予後判定や Cox 回帰を用いた場合の背景因子を考慮した予後検査診断能の評価に拡張いたします 検査 X の性能指標の定義と ROC について Contents 診断検査 X の評価指標感度 特異度 正確度 ROC と AUC の説明 ROC の分散推定 2 つの検査 AUC の差の検定 4 5 閾値 c 検査値 X をある閾値 c で診断する場合の検査性能指標の定義 疾患群 (Disease) の例数 人 健常群 (Health) の例数 n 人 全体で N=+n 人 6 感度 (Sensitivity) 疾患群 人中 検査値 Xがcを超える人の割合 ) sens( c) = I( Xi > c) = P( Xi > c Disease) I( Xi > c) : 陽性 = 陰性 = 0 7

検査値 X をある閾値 c で診断する場合の検査性能指標の定義 特異度 (Specificity) 健常群 n 人中 検査値 Xがc 以下の人の割合 n ) spec( c) = I( Xj c) = P( Xj c Health) n 正確度 (Accuracy) 検査を受けたN 人が 疾患群は陽性 健常群は陰性と正しく診断された割合 n ) acc( c) = I( Xi c) I( Xj c) = Pc( 正しく診断 ) N > + 8 検査性能指標の問題例 : 疾患 A 検査 X カットオフの設定により検査性能値は異なる = 感度と特異度はトレードオフの関係 疾患群と健常群の比により正診率は異なる 9 ROC 曲線 カットオフを連続的に変化 カットオフを連続的に変化 縦軸 : 感度横軸 :- 特異度 曲線が左上角に近いほど検査性能が高い 曲線が対角線上 = 診断能力はない 0

縦軸 : 感度横軸 :- 特異度 曲線が左上角に近いほど検査性能が高い 曲線が対角線上 = 診断能力はない ROC の AUC(Area Under the Curve) AUC= 完全な検査 AUC=0.5 無意味な検査 AUCは.0に近いほど良い検査 2 3 AUC 台形法 健常人に着目 AUC の重要な性質 4 AUC( 台形法 ) の重要な性質 : 感度 健常人に着目 : 健常人 n 人を検査値 Xj の小さい順にならべ 個々 のXjをカットオフとしたときの感度 sens(xj) を台形法にて求めると n AUC = sens( Xj) () n n = f ( Xj) sens( Xj) = E( sens) となり AUCは感度の期待値となることがわかる sens( Xj) = {( + R( H ) j R( S) j) / } であることから式 () は n AUC = ( + R( H ) j R( S) j) (2) n R ( H ) j : 健常人 (H)n 人中のjの順位 R ( H ) j : 全例 (S)n+ 人中のjの順位 5

AUC( 台形法 ) の重要な性質 : 特異度 AUC = sens( Xi) = E( spec) (3) となり AUCは得意度の期待値でもあることがわかります spec( Xi) = {( R( S) i R( D) i) / n} であることから式 (3) は AUC = n ( R( S) i R( D) i) (4) R ( D) i : 疾患群 (D) 人中のiの順位 R ( S) i : 全例 (S)n+ 人中のiの順位 6 AUC の分散 AUC の分散は AUC が感度 特異度の期待値であることから経験的に以下に求めることができる AUC の分散 2 n 2 var( AUC) = ( spec( Xi) AUC) + ( sens( Xj) AUC) ( ) n( n ) 7 同一症例に対し同時に測定された検査の AUC 比較 今 検査 X 検査 Yが同一症例に対し同時に測定されたと仮定し 検査 XのROC AUCをAUCx 検査 YのAUCをAUCyとする 臨床的には AUCx AUCy の差がしばしば問題となる Dif(AUC)=AUCx-AUCy 8 AUC の比較の検定 var( Dif ( AUC)) = var( AUCx) + Var( AUCy) 2cov( AUCx, AUCy) cov( AUCx, AUCy) = ( specx( i) AUCx)( specy( i) AUCy) ( ) n + ( sensx( j) AUCx)( sensy( j) AUCy) n( n ) また Delong[] らは この経験的分散に基づく下記の統計量が自由度 のχ2 乗分布に従うことを示している Dif (AUC) var( Dif ( AUC)) 9

ROC AUC の疫学データへの応用 Contents 基本モデルとは 基本モデルと検査性能 ロジスティック変数選択と ROC AUC 基本モデルとは 近年の大規模データに基づく疫学研究の進展により疾患ごとの被験者背景要因のリスクが明確になりつつあるこの疾患ごとの被験者リスクモデルを基本モデルとここでは呼ぶ 例 : メタボリックシンドロームと成人病基本リスクウエスト周囲径が男性で 85c 女性で 90c 以上かつ下記が 2 つ以上該当血清脂質異常 ( 例 : トリグリセリド値 50g/dL 以上 または HDL コレステロール値 40g/dL 未満 ) 血圧高値 ( 例 :SBP30Hg 以上 または DBP85Hg 以上 ) 高血糖 ( 例 : 空腹時血糖値 0g/dL) 20 2 検査性能評価上の問題点 検査性能は 疾患群の感度 健常群の特異度をもとに評価される もともと 健常群と疾患群では被験者背景 ( 基本リスク ) が違う可能性がある 検査値が基本リスクと相関する場合 一見有効な診断検査であっても 同じ基本リスク集団 ある検査の評価 : 疾患 A の診断健常群 000 人 疾患群 200 人 Logistic Regression 統計的に有意 Odds 比.7(/0) 検査値が 0 高くなるとリスクは約. 倍 検査値が00 高くなるとOdds 比 3.00! Odds 比 推定 推定 95% 下限 95% 上限 Waldχ2 p 値.7.40.095 55 >0.000 では 診断能を持たない可能性がある 22 23

検査性能指標の問題例 : 疾患 A 検査 X 検査 X の ROC 曲線 AUC=0.775 感度 特異度はこんな感じ 良い検査なのか それとも 24 25 集団の基本リスクを考えるとロジスティック多変量解析 -Odds 推定 基本リスクを検査 R として考える 多変量ロジスティック基本モデル Logit=Intercept+b* 年齢 +b2* 性別 +b3* 喫煙 +b4* 高血圧 +b5* 糖尿病 +b6* 高コレステロール血漿 R=exp(logit)/(+exp(logit)) 26 27

ROC 曲線の比較 検査 X の本当の性能? 検査 X の AUC は 0.775 であった しかし 患者集団の基本リスクによる診断でも AUC は 0.850 もあることがわかる 基本モデルに検査 X を加えたときの AUC は 0.855 で基本モデルより わずかに 0.005 大きいだけであった Confidence Intervals 基本モデル AUC Lower Upper との差 検査 X 0.775 0.738 0.80-0.075 基本モデル 0.850 0.83 0.86 - 基本モデル + 検査 X 0.855 0.844 0.888 0.005 28 29 検査診断能としての変数選択ロジスティックモデルでは 直接的にどの程度診断能が向上したのかは分からない Wald χ2 の p 値では 例数が多いと有益な情報は得られない AUC 95% Confidence AUCの差の検定差の推定 Intervals χ2 p 値基本モデル + 検査 X- 基本モデル 0.005 0.003 0.007 0.0007 ロジスティックモデル Odds 比推定 Waldχ2 推定 95% 下限 95% 上限 p 値 検査 X 0.20 0.44 0.279 <.000 年齢 0.945 0.930 0.960 <.000 性別.90 0.750.888 0.460 喫煙.842.59 2.927 0.00 高血圧 2.46.497 3.079 <.000 糖尿病 2.662.850 3.830 <.000 高コレステロール血漿.32 0.84.575 0.46 30 ROC AUC の疫学データへの応用結論 () 検査の性能を評価する場合 特定の感度 特異度に影響されない ROC(AUC) の評価は重要である AUC は検査の感度 特異度 有病率 50% 時の正確度の期待値なので 検査性能の理解しやすい指標である 特定の診断情報に検査 X の追加情報が臨床的に意味があるかを判断する場合 ロジスティックモデルでは 統計的に追加変数が有意かどうかは判定できても どの程度診断能が向上したのかは分からない 基本モデルと基本モデル + 検査 X の AUC の差の評価が重要である この AUC 比較機能は Ver9.2 より 標準的に logistic プロシジャに採用される 3

ROC AUC の疫学データへの応用結論 (2) 検査の性能を評価する場合 健常群 疾患群間で 集団間の疾患に対してリスク要因となる背景因子が違うことを考慮しなければならない リスク要因と検査値が相関する場合 検査診断性能が正しく評価されない場合がある 上記を確認するためには リスク要因のみによる診断能とリスク要因 + 検査時の診断能を AUC で比較する必要がある 参考文献 [] DeLong ER, DeLong DM, Clarke-Pearson DL. Coparing the Areas Under Two or More Correlated Receiver Operating Characteristic Curves: A Nonparaetric Approach.Bioetrics. 988;44:837-845. [2] Li Lu,Chenwei Liu. Using the Tie Dependent ROC Curve to Build Better Survival Model in SAS.NESUG 2006 疫学研究が進展するにつれ 従来有用とされていた検査が 実はリスク要因との単なる交絡を反映する事象であることが示される可能性がある 統計担当者は充分そのことを理解する必要がある 32 33 時間依存性 ROC AUC と Cox 回帰次回予告 Contents 時間依存性 ROC の定義と臨床的意味 時間依存性 ROC の注意点 多変量リスクの ROC 評価 -Cox 回帰 PGx における遺伝子発現群の最大リスクの評価 34