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1. 飼料安全をめぐる最近の情勢 (1) 安全確保の枠組みの変化 食の安全確保に関する国際的な考え方 フードチェーンアプローチ生産から消費までの全段階において 安全管理を徹底 リスク分析リスク評価 リスク管理 リスクコミュニケーションの3つのプロセスにより 事故を未然に防ぎ リスクを最小にする 上記

JSM Mycotoxins, 64 (1), 63-₆₈ (2014) プロシーディング 63 T- HT- * 吉成知也 国立医薬品食品衛生研究所 ( 東京都世田谷区上用賀 ) デ

食品安全に関するリスクプロファイルシート ( 化学物質 ) (c) 農林水産省 更新日 :2016 年 2 月 5 日 項 目 内 容 1 ハザードの名称 / 別名 ステリグマトシスチン / Sterigmatocystin (STC) 2 基準値 その他のリスク管理措置 (1) 国内 1. 低減の

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CAS NC(CH 2 ) 4 CN 1,4- C 6 H 8 N c.c d = Pa

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CAS O C O * DOP* DEHP 2- C O O * n- C 24 H 38 O CH 2 CH 2 CH 2 CH 3 CH (CH 2 ) % 2- A BHT , 4

資料3  食品からのカドミウム摂取に係る安全性確保のための取組について(厚生労働省提出資料)

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,161 t 9,753 t 2,408 t LC 50 mg/ L EC 50 mg/l * 5 : Selenastrum 6772-h, Sb 2 O 3, : capricornutum 6 3 Selenastrum h, Sb

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リスクコミュニケーションのための化学物質ファクトシート 2012年版

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

(4) 薬剤耐性菌の特性解析に関する研究薬剤耐性菌の特性解析に関する知見を収集するため 以下の研究を実施する 1 家畜への抗菌性物質の使用と耐性菌の出現に明確な関連性がない家畜集団における薬剤耐性菌の出現又はこれが維持されるメカニズムについての研究 2 食品中における薬剤耐性菌の生残性や増殖性等の生

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空機用作動油は適用除外 (EU, 2006) 米国 3M による 2000 年 ~2002 年の期間の自主的な PFOS の段階的な廃止に続き EPA は有害物質規制法の下で 2003 年 1 月以降の PFOS の製造及び輸入を禁止 ただし 航空機用作動油 フォトレジスト 反射防止膜 写真感光材料

参考 < これまでの合同会合における検討経緯 > 1 第 1 回合同会合 ( 平成 15 年 1 月 21 日 ) 了承事項 1 平成 14 年末に都道府県及びインターネットを通じて行った調査で情報提供のあった資材のうち 食酢 重曹 及び 天敵 ( 使用される場所の周辺で採取されたもの ) の 3

(c) 農林水産省 食品安全に関するリスクプロファイルシート ( 検討会用 ) ( 化学物質 ) 作成日 ( 更新日 ):2012 年 9 月 7 日 項 目 内 容 1 ハザードの名称 / 別名 麻痺性貝毒 (Paralytic Shellfish Poison: PSP) ( サキシトキシン (

,309 t 22,069 t 7,240 t µg/l µg/l < ,431-70, , , mg/l m

,977 t 157,977 t mg l mg l BOD 9398 % OH = cm 3 / sec 11 = cm 3 / sec OH = /

加工デンプン(栄養学的観点からの検討)

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4. まとめ 4.1 食事摂取量に関する調査について各国における食事摂取量に関する調査の比較結果は表 4-1 に示すとおりである EU 各国の場合 現時点で確認可能なデータは 2005 年 ~2011 年に実施された調査結果である EU のガイドラインが提示されたのは 2009 年であることから 当

4. 加熱食肉製品 ( 乾燥食肉製品 非加熱食肉製品及び特定加熱食肉製品以外の食肉製品をいう 以下同じ ) のうち 容器包装に入れた後加熱殺菌したものは 次の規格に適合するものでなければならない a 大腸菌群陰性でなければならない b クロストリジウム属菌が 検体 1gにつき 1,000 以下でなけ

検討の背景 現在 輸入乾牧草と競争力のある粗飼料の増産を中心として飼料自給率の向上を目標に施策を展開 一方 稲わら等を給与された家畜に由来する畜産物の安全を確保することが喫緊の課題 19 年度 ( 概算 ) 551 万 TDN トン 輸入 22% 国産 78% 27 年度 ( 目標 ) 590 万

平成 23 年度食の安全 消費者の信頼確保対策事業 ( 食品安全確保調査 試験事業 ) 報告書 社団法人日本科学飼料協会 1 事業の目的家畜 家禽用及び養魚用配合飼料等における放射性物質濃度の実態を調査し 飼料中の放射性セシウム (Cs) の暫定許容値の妥当性の検証を行うための資料とする 2. 事業

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3, ,104 t mg/l 30 mg/l BOD mg 14 C 8, /kg 11 8, 1 11 OH = cm 3 / sec 11 OH /cm ppm

< 別紙 1: 検査値等略称 > 略称 名称 A/G 比 アルブミン / グロブリン比 ADI 一日摂取許容量 ALT アラニンアミノトランスフェラーゼ ATPase adenosine triphosphatase アデノシントリフォスファターゼ AUC 血中薬物濃度 時間曲線下面積 Cmax E

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2.1.3 クリルオイルとは Euphausia superba 由来のものである 主な構成成分はトリグ リセリドとリン脂質である メンヘーデンオイルとは Brevootia と Ethmidium (Clupeidae) 属由来のものである サーモンオイルとは Salmon

表 1. 実施件数 ( 単位 : 件 ) 対象国産 対象国以外産 計 野菜類 果実類 食肉 計 米国 カナダ オーストラリア及びニュージーランド 表 2. 実施件数 ( 単位 : 件 ) 対象国産 対象国以外産 計 野菜類 5

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t 492 t mg/l 30 mg/l BOD 95 OH = cm 3 / sec 25 8 OH /cm 3 12 = ph ph

<945F96F B3816A2E786264>

資料 3-1 リスク評価 ( 一次 ) 評価 Ⅱ における 1,2,4- トリメチルベンゼンの 評価結果 ( 案 ) について ( 生態影響 ) < 評価結果及び今後の対応について > 1,2,4- トリメチルベンゼン ( 以下 TMB という ) について 生態影響に係る有害性評価として 既存の有

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表 1-2. コーデックスガイドライン (Codex Guidelines)2018 年 2 月現在 78 ガイドライン コーデックスガイドラインは 食品の安全性 品質 取込み可能性を確実にするために 証拠に基づいて 情報と助言を推奨手順と同時に提供するものである ガイドラインタイトル策定 部会 最

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3. 結果 (1) 検体今回実施した調査で使用した検体の内訳は表 1 及び表 2 のとおりである 表 1. 実施件数 ( 単位 : 件 ) 対象国産 対象国以外産 計 野菜類 果実類 食肉 計 米国 カナダ オーストラリア及びニュー

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2-3 分析方法と測定条件ソルビン酸 デヒドロ酢酸の分析は 衛生試験法注解 1) 食品中の食品添加物分析法 2) を参考にして行った 分析方法を図 1 測定条件を表 3に示す 混合群試料 表示群試料について 3 併行で分析し その平均値を結果とした 試料 20g 塩化ナトリウム 60g 水 150m

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Ⅰ 収穫量及び作柄概況 - 7 -

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Transcription:

1 食品安全に関するリスクプロファイルシート ( 化学物質 ) 更新日 :2015 年 9 月 14 日 項 目 内 容 1 ハザードの名称 / 別名 フモニシン類 / fumonisins 食品に含有されるフモニシン類としては 以下の B 群の 4 種類が主要なものフモニシン B 1 (fumonisin B 1 :FB 1 ) フモニシン B 2 (fumonisin B 2 :FB 2 ) フモニシン B 3 (fumonisin B 3 :FB 3 ) フモニシン B 4 (fumonisin B 4 :FB 4 ) 産生菌である Fusarium moniliforme( 現在は Fusarium verticillioides に分類 ) から命名 確認されているフモニシンは 少なくとも 28 種類あり A B C P の 4 群に分類されている ( 注 : 現在までに確認されているフモニシン類の種類はさらに増えている ) (Rheeder et al.,2002) 近年 FBs にカルボン酸がエステル結合した FBX と呼ばれる群や脂肪酸が結合した EFB と呼ばれる群の存在も明らかとなっている 2 基準値 その他のリスク管理措置 (1) 国内 低減のための実施規範等 < 飼料 > 飼料等への有害物質混入防止のための対応ガイドライン原料等の段階から有害物質 ( かび毒 重金属等の化学物質 ) の混入を未然に防止することを目的として 飼料の輸入業者 製造業者などの関連業者が遵守すべき管理の指針を示したもの ( 農林水産省,2008) (2) 海外 1. 低減のための実施規範等 < 食品 > Codex 穀物のかび毒汚染の防止及び低減に関する実施規範 ( オクラトキシン A ゼアラレノン フモニシン及びトリコテセン類に関する付録を含む )(CAC/RCP 51-2003) (Codex,2003) EU 穀類及び穀類製品のフザリウム毒素の防止 低減のための実施規範 (Commission Recommendation 2006/583) (EU,2006a) イギリス 穀物中のフザリウム属のかび毒の低減のための優良農業規範 (UK,2006)

2 < 飼料 > Codex 穀物のかび毒汚染の防止及び低減に関する実施規範 ( オクラトキシン A ゼアラレノン フモニシン及びトリコテセン類に関する付録を含む )(CAC/RCP 51-2003) (Codex,2003) EU 穀類及び穀類製品のフザリウム毒素の防止 低減のための実施規範 (Commission Recommendation 2006/583) (EU,2006a) 2. 基準値等 < 食品 > Codex 最大基準値 (FB 1 +FB 2 )(Codex STAN 193-1995) 食品最大基準値 µg/kg 未加工のとうもろこし穀粒 4000 コーンフラワー及びコーンミール 2000 (Codex,1995) 米国 総フモニシン (FB 1 +FB 2 +FB 3 の合計値 ) の指標値 (Guidance Level) 指標値食品 ppm (mg/kg) 脱胚芽された乾式製粉のトウモロコシ製品 2 ( 脂質含量が乾燥重量あたり 2.25% 未満 ) 完全又は部分的に脱胚芽された乾式製粉 のトウモロコシ製品 4 ( 脂質含量が乾燥重量あたり 2.25% 以上 ) 乾式製粉のコーンブラン 4 マーサ製造用の精選したトウモロコシ 4 ポップコーン用の精選したトウモロコシ 3 フレーキング グリッツ コーングリッツ コーンミール コーンフラワー筆者注 ) マーサとは メキシコ料理のトルティーヤやタマーレ等を作る際のトウモロコシの粉と水を混ぜた生地のこと (FDA,2000) EU 最大基準値 (Maximum Level)(FB 1 +FB 2 の合計 ) (Commission Regulation 1881/2006) 最大基準値食品 (µg/kg) 1. 湿式粉砕に仕向けられるものを除く 4000 未加工トウモロコシ 2. 直接消費用のトウモロコシ及び直接消費用のトウモロコシ加工品 (3. 及び 4. に 1000 該当するものを除く )

3. トウモロコシ由来の朝食用シリアル及 800 コーンスナック 4. 乳幼児向けトウモロコシ由来加工食品 200 及びベビーフード 5. 500 ミクロンより大きい粒径の CN コード 1103 03 又は 1103 20 40 に該当するトウモロコシ粉砕画分及び 500 ミクロンよ 1400 り大きい粒径の直接消費用とならない CN コード 1904 10 10 に該当するトウモロコシ粉砕製品 6. 500 ミクロン以下の粒径の CN コード 1102 20 に該当するトウモロコシ粉砕画分及び 500 ミクロン以下の粒径の直接 2000 消費用とならない CN コード 1904 10 10 に該当するトウモロコシ粉砕製品 (EU,2006b) < 飼料 > 米国 総フモニシン (FB 1 +FB 2 +FB 3 の合計 ) の指標値 (Guidance Level) 対象飼料指標値 ** (ppm) (mg/kg) ウマ科動物及びウサギ用 ブタ及びナマズ用 繁殖用の反すう動物 繁殖用の家き * ん 繁殖用のミンク用食肉処理用の 3 ヶ月齢以上の反すう動物及び毛皮製造用のミンク用 食肉処理用の家きん その他の種類の家畜及びペット 1 10 15 30 50 5 * 乳用牛及び採卵鶏を含む ** 乾燥重ベース (FDA,2000) EU 指標値 (Guidance value)(fb 1 +FB 2 の合計 )(Commission Recommendation 576/2006) 指標値 * 動物用飼料 mg/kg (ppm) 飼料原料 ** トウモロコシ及びトウモロコシ製品 *** 60 3

3 ハザードが注目されるようになった経緯 4 配合飼料ブタ ウマ ウサギ及びペット用 5 養殖魚用 10 家きん 子牛 (<4 か月齢 ) 子羊及び 20 子ヤギ用反すう動物 (>4 か月齢 ) 及びミンク用 50 * 水分含量 12% 換算 ** 穀類や穀類原料を動物に直接給与する場合は 配合飼料のみを給与する場合に比べてかび毒への暴露の程度が増加することのないよう特に注意すること *** 種子だけでなくその他のとうもろこし由来の飼料原料 ( 粗飼料等 ) を含む (EU,2006c) 飼料のフモニシン汚染によって ウマの白質脳症 ブタ肺水症が発生することが以前から知られている また 南アフリカ及び中国での食道がん多発地帯において 農産物が著しくフモニシン類に汚染されていたことから 発がん性が注目されるようになった 最近では トウモロコシ加工品を主食とする国 地域での新生児の神経管に関する催奇形性から注目されている 4 汚染実態の報告 (1) 国内 < 食品 > 厚生労働省( 厚生労働科学研究 ) 食品中のフモニシンの実態調査 (2004-2009( 平成 16-21) 年 22 品目 1226 点の調査を実施 下表には フモニシンが検出された割合が 10% 以上の食品を記載 他に 生トウモロコシ スイートコーン 米 押し麦 そば麺 そば粉 小麦粉等を調査 ( 詳細は別紙 1) 品目 試料点数 LOD 以上点数 平均値 (µg/kg) FB 1 FB 2 FB 3 (LB-UB) (LB-UB) (LB-UB) コーンク リッツ 63 63 196.5-196.5 62.4-62.4 36.4-36.5 ホ ッフ コーン 79 59 43.3-43.3 10.1-10.2 6.3-6.3 コーンフレーク 121 52 6.3-7.5 0.2-0.3 0.0-0.1 コーンスーフ ( 粉末 ) 59 8 0.8-1.4 0.0-0.1 0.0-0.1 コーンスターチ 45 17 1.9-2.3 1.1-1.5 0.2-0.4 コーンスナック 120 104 86.5-86.5 25.0-25.0 14.5-14.5 ヒ ール 70 33 4.7-4.7 0.3-0.4 0.3-0.4 大豆 84 14 0.6-0.7 0.1-0.2 - 大豆加工品 18 5 0.9-1.0 0.2-0.3 0.0-0.1 雑穀米 62 29 3.2-3.4 0.5-0.6 0.5-0.7 アスハ ラカ ス ( 水煮 ) 10 1-0.3-0.3 - 乾燥イチシ ク 10 4 4.4-4.4 0.3-0.3 3.0-3.0 LOD:1-2 µg/kg LB:LOD 未満濃度を 0 とし算出 UB:LOD 未満濃度を LOD とし算出 ( 厚生労働省 ( 厚生労働科学研究 ),2010) この他 新たな知見として 国産ワインのフモニシン汚染が報告されている ( 橋本ら,2015)

< 飼料 > 飼料原料 FB 1 品目 トウモロコシ トウモロコシ副産物 配合飼料 1 年度 及び配合飼料中のフモニシン実態調査 試料点数 定量限界 2 以上の点数 最大値 (µg /kg) 3 平均値 (µg /kg) 2009 31 26 4300 790 2010 46 42 2600 712 2011 40 37 2100 595 2012 38 36 4900 654 2013 38 34 1900 50 2009 8 4 1800 444 2010 1 1 32 32 2011 19 17 4600 700 2012 27 27 1100 322 2013 29 29 2700 422 2009 19 11 880 278 2010 10 8 1100 386 2011 10 10 2300 479 2012 13 13 660 314 2013 11 11 1200 519 1 原料は概ね輸入したもの 2 定量限界 :500 µg/kg (HPLC による方法 ) 又は 2 µg/kg (LC-MS による方法 ) 3 平均値は定量限界未満を 0 として算出 (( 独 ) 農林水産消費安全技術センターのデータを元に作成 ) FB 2 品目 年度 定量限界最大値 3 試料 2 平均値以上の (µg 点数 (µg /kg) 点数 /kg) 2009 31 21 1600 201 2010 46 42 920 218 トウモロコシ 2011 40 37 560 176 2012 38 36 1500 206 2013 38 33 600 169 1 2 3 トウモロコシ副産物 配合飼料 2009 8 4 2300 423 2010 1 1 7 7 2011 19 17 2000 356 2012 27 27 1200 151 2013 29 28 890 106 2009 19 11 520 109 2010 10 8 440 135 2011 10 10 580 131 2012 13 13 190 96 2013 11 11 380 172 原料は概ね輸入したもの 定量限界 :500 µg/kg (HPLC による方法 ) 又は 2 µg/kg (LC-MS による方法 ) 平均値は定量限界未満を 0 として算出 (( 独 ) 農林水産消費安全技術センターのデータを元に作成 ) 5

FB 3 品目 トウモロコシ トウモロコシ副産物 配合飼料 年度 試料点数 定量限界 2 以上の点数 最大値 (µg /kg) 3 平均値 (µg /kg) 2009 21 20 670 119 2010 42 42 470 115 2011 40 36 280 89 2012 38 35 650 90 2013 38 32 280 73 2009 3 3 440 161 2010 1 1 3 3 2011 19 16 880 136 2012 27 26 290 59 2013 29 26 420 59 2009 11 11 150 58 2010 8 8 140 58 2011 10 10 280 57 2012 13 13 80 40 2013 11 11 160 72 1 原料は概ね輸入したもの 2 定量限界 :500 µg/kg (HPLC による方法 ) 又は 2 µg/kg (LC-MS による方法 ) 3 平均値は定量限界未満を 0 として算出 (( 独 ) 農林水産消費安全技術センターのデータを元に作成 ) (2) 産生菌フモニシンを産生する主なかび Fusarium 属 F. verticillioides F. proliferatum ( その他に F. napiforme F. dlamini F. nygamai 等 ) F. verticillioides F. proliferatum は 比較的高い水分活性 (Aw > 0.9) で生育 Aspergillus 属 A. niger (FB 1 FB 2 FB 4 FB 6 を産生 ) (JECFA,2012; EFSA,2005) 5 毒性評価 (1) 吸収 分布 排出及び代謝 1 経口摂取 吸収 動物試験 ( ブタ 採卵鶏 シチメンチョウの雛 アヒル 乳牛 ) では 経口投与による吸収は早いものの ほとんど消化管から吸収されない ( 投与量の 4% 未満 ) 2 分布 すべての動物試験において あらゆる器官に分布するが 肝臓及び腎臓に高濃度に分布 ラットの試験では 腎臓の FB 1 濃度は肝臓の 10 倍 3 排出 FB 1 の腹腔内投与 静脈投与では 組織からの初期排出は早く 代謝も確認されないが 大量の腸肝循環が起きる FB 1 を投与した動物 ( ウサギ ラット ブタ ウマ ミドリザル ) 試験では 尿中に低濃度の FB 1 が検出される ブタ 6

7 では尿中回収率は投与量の 1% 未満である ヒト試験でも尿中への排出率は極めて低レベルであり 尿中半減期は短く 48h である 4 代謝 フモニシンは胆汁に排出され 動物組織から PHFB 1 及びHFB 1 が検出されるが 動物組織の in vivo 及び in vitro 試験ではフモニシンの代謝は確認されていない FB 1 が部分的あるいは完全に加水分解されたもの 5 移行 飼料中のフモニシンは 親物質としても 加水分解物としても 畜産物へはほとんど移行しない (2) 急性毒性 1LD 50 ラット (Fischer 344) の致死量は > 46.4 mg/kg bw (McKean et al,2006 JECFA,2012) 2 急性毒性に関する最も低い NOAEL < 5 µg/kg bw (LOAEL: 5 µg/kg bw) (Domijan et al.,2008) JECFA は この値は他の動物試験で観察されたアポトーシスが増加する用量と比較して極端に小さいため この結果を支持する追試が得られない限り この値を評価に使用するのは不適切と結論 3 標的器官 / 影響 Wistar ラット ( 雄 ) の肝細胞のアポトーシス (Domijan et al.,2008) (3) 短期毒性 1 短期毒性に関する最も低い NOAEL FB 1 NOAEL:1.5 mg/kg bw/day( マウス 経口 ) (Howard et al.,2002) FB 1 LOAEL: 1 mg/kg bw/day( ラット 経口 ) (JECFA は NOAEL を決定できないと報告 ) (Gelderblom et al.,2002 JECFA,2012) FB 1 NOAEL: 0.01 mg/kg bw/day( ウマ 静脈 ) (JECFA,2012;Tumbleson et al.,2003;foreman et al., 2004;Constable et al.,2005) 2 標的器官 / 影響 B6C3F1/Nctr BR マウス ( 雌 ) の血中コレステロール アルカリホスフォターゼ 総胆汁酸の上昇 ; 肝臓のセラミド減少 ; 肝臓の小葉中心アポトーシス 肝細胞肥大 空胞変性 クッパ - 細胞の過形成 マクロファージの色素沈着の増加 (Howard et al.,2002) Fischer 344 ラット ( 雄 ) のホスファチジルコリン ホスファチジルエタノールアミン ホスファチジルイノシトールの脂肪酸含有量の変動

(Gelderblom et al.,2002) ウマ ( 様々な種 性 ) の臨床学的に明確な神経学的兆候 (4) 長期毒性 遺伝毒性 複数の in vitro 及び in vivo の試験において FB 1 及びその他のフモニシンが直接的に DNA に付加することを示す根拠はなく おそらく 陰性 ( ただし FB 1 が活性酸素種の生成を誘導し 間接的に DNA 損傷を生じる可能性 ) 発がん性 1 発がん性に関する最も低い マウス精製 FB 1 : 165 µg/kg bw/day ラットフザリウム培養物質 (FB 1 を指標 )17 µg/kg bw/day ヒト疫学調査において フモニシン暴露と食道がんの関係を示唆する結果が得られているが 用量反応関係が確認されておらず作用機序も解明されていない 2 標的器官 / 影響 マウス (transgenic p53+/ 及び野生種 ) 精製 FB 1 巨大肝細胞 ラットフザリウム培養物質 (FB 1 を指標 ) 腎毒性 ヒト食道がん 6 耐容量 (1) 耐容摂取量 1PTDI/PTWI/PTMI 2PTDI/PTWI/PTMI の根拠 (Fusarium verticillioides 由来の毒素 FB 1 として ) IARC グループ 2B( ヒトに対し発がん性の可能性がある ) (IARC,1993, 2002) FB 1 FB 2 FB 3 の単独又は組合せとしてのグループ PMTDI : 2 µg/kg bw マウスに精製 FB 1 を 6 か月間投与した試験から巨大肝細胞の出現をエンドポイントとして算出した BMDL 10 と不確実係数から算出不確実係数 100 (2) 急性参照量 (ARfD) - 7 暴露評価 8

(1) 推定一日摂取量 FB 1 平均値 0.12 10 3-7.6 µg/kg bw/ day 95 ハ ーセンタイル値 0.10-33.3 µg/kg bw/day 総フモニシン 平均摂取群 0.087 10 3-14.14 µg/kg bw/ day 高容量摂取群 44.8 µg/kg bw/ day (2) 推定方法 ブラジル 中国 EU フランス ガテマラ イラン イタリア オランダ ポルトガル 韓国 南アフリカ スペイン タンザニア 米国でそれぞれ実施された摂取量推計を JECFA が収集 解析 8 MOE(Margin of exposure) - 9 調製 加工 調理による影響 選別 精選 洗浄により フモニシン濃度は低減する ( 効果の程度は 初期濃度による ) 湿式粉砕によってフモニシン濃度は低減する ( フモニシンの部分溶解性による ) 乾式粉砕の場合は 工程で濃度は低減しないが 画分によって濃度は異なる ( 外皮 胚芽の濃度が高い ) 加熱によってフモニシンにたんぱく質等が結合し 結合型フモニシンが生成する アルカリ処理によってフモニシンは加水分解されるが その他の食品成分と結合する可能性がある 10 ハザードに汚染される可能性が ある農作物 / 食品の生産実態 (1) 農産物 / 食品の種類 フザリウム属によるフモニシン汚染が問題となる主な食品 は トウモロコシ及びその加工品である その他 低濃度の汚染が明らかな食品としては コメ 小 麦 大麦 エン麦 ソルガム 大豆 コーヒー * ブドウ* 乾 燥いちじく等がある * 印のものは フザリウム属ではなくアスペルギルス属の かび (Aspergillus nigar) による汚染と考えられている (2) 国内の生産実態 < 食品 > スイートコーン ( 未成熟トウモロコシ ( 野菜類 )) の収穫量 (2013( 平成 25) 年作物統計 ) 作付面積 (ha) 収穫量 (t) スイートコーン 24,400 236,800 国内の主産地 (2013( 平成 25) 年作物統計 ) 北海道 千葉 茨城 群馬 長野 < 飼料 > 飼料作物の収穫量 (2014( 平成 26) 年作物統計 ) 作付面積 (ha) 収穫量 (t) 青刈りトウモロコシ 91,900 4,825,000 ソルガム 15,900 787,900 9

10 国内の主産地 (2014( 平成 26) 年作物統計 ) 青刈りトウモロコシ : 北海道 宮崎 岩手 栃木 群馬ソルガム : 宮崎 鹿児島 長崎 熊本 大分 11 汚染防止 リスク低減方法 ( ほ場段階 ) 連作の回避 殺虫剤 殺菌剤の適切な使用による虫害及びかびの防除 ( 収穫後 ) 適期収穫 収穫後速やかな乾燥 ( 水分含量を 15% 以下 ) (Codex,2003) 12 リスク管理を進める上で不足しているデータ等 国産農産物 ( コメ ブドウ ) 等のフモニシンの汚染実態 ( コメについては 特に台風 降水等の自然災害により 倒伏の被害が甚大であった地域の汚染実態の把握 ) 輸入トウモロコシ ( 穀粒 フラワー ミール グリッツ等 ) を主原料とする国産加工食品のフモニシン汚染実態 (bound-fumonisins 及び hidden-fumonisins を含めた 総フモニシン分析法の開発が必要 ) 海外論文において フモニシンとたんぱく質等が結合した構造のものや フモニシンの一部の官能基がヒドロキシ化された構造を持つものが報告 気候変動が国産農産物のフモニシン汚染に及ぼす影響 13 消費者の関心 認識 フモニシンに関する消費者の関心 認識は低い 農林水産省が 2015 年に実施したアンケート ( 消費者以外の事業者等を含む ) では 非常に関心がある 6% 関心がある 32% あまり関心が無い又は知らなかったが 62% との結果がある ( 農林水産省,2015) 14 その他食品安全委員会 ( 第 554 回会合 ) において フモニシン が 2014( 平成 26) 年度食品安全委員会が自ら行う食品健康影響評価の案件として選定され 現在 かび毒 自然毒等専門調査会における審議が行われている また 同委員会において 2015( 平成 27) 年度食品安全確保総合調査課題として フモニシンに係る食品健康影響評価に関する調査 が実施されている ( 食品安全委員会,2015a,2015b) 15 出典 参照文献 Codex. 2003. CAC/RCP 51-2003. Code of Practice for the Prevention and Reduction of Mycotoxin Contamination in Cereals, including Annexes on chratoxin A, Zearalenone, Fumonisins and Tricothecenes. Codex. 1995. CODEX STAN 193-1995 Codex General Standard for Contaminants and Toxins in Food and Feed. Constable PD et al. 2005. Serum sphingosine-1-phosphate and sphinganine-1-phosphate are elevated in horses exposed to fumonisin B1. AOAC International Midwest Section Final Program, pp. 63 64. Domijan AM et al. 2008. Early toxic effects of fumonisin B1 in rat liver. Human and Experimental Toxicology,

11 27(12):895 900. EFSA. 2005. Opinion of the Scientific Panel on contaminants in the food chain related to fumonisins as undesirable substances in animal feed. EU. 2006a. Commission Recommendation(EC) of 17 August 2006 on the prevention and reduction of Fusarium toxins on ceresl and cereal products (2006/583/EC). EU.2006b. Commission Regulation (EC) No 1881/2006 of 19 December 2006 setting maximum levels for certain contaminants in foodstuffs. EU.2006c. Commission Recommendation of 17 August 2006 on the presence of deoxynivalenol, zearalenone, ochratoxin A, T-2 and HT-2 and fumonisins in products intended for animal feeding (2006/576/EC). FDA. 2000. Guidance for Industry: Fumonisin Levels in Human Foods and Animal Feeds ; Final Guidance. Foreman JH et al. 2004. Neurological abnormalities and cerebrospinal fluid changes in horses administered fumonisin B1 intravenously. Journal of Veterinary Internal Medicine, 18:223 230. Gelderblom WCA et al. 2002. Interaction of fumonisin B1 and aflatoxin B1 in a short-term carcinogenesis model in rat liver. Toxicology, 171(2 3):161 173. Howard PC et al. 2002. Comparison of the toxicity of several fumonisin derivatives in a 28-day feeding study with female B6C3F1 mice. Toxicology and Applied Pharmacology,185:153 165. IARC.1993. Some Naturally Occurring Substances: Food. Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans. Volume 56. IARC.2002. Some Naturally Occurring Substances: Food. Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans. Volume 82. JECFA. 2012. WHO Food Additives Series 65. McKean C et al. 2006. Comparative acute and combinative toxicity of aflatoxin B1 and fumonisin B1 in animals and human cells. Food and Chemical Toxicology, 44(6):868 876. Rheeder et.al.,2002. Production of Fumonisin Analogs by Fusarium Species. Appl Environ Microbiol. May; 68(5) : 2101-5. Tumbleson ME et al. 2003. Fumonisin B1 alters sphinganine and sphingosine concentrations in serum, tissue, urine and cerebrospinal fluid of horses. Toxicological Sciences,72(Suppl. 1):254 (Abstract 1235). UK. 2006. The UK Code of Good Agricultural Practice to Reduce Fusarium Mycotoxins in Cereals.

厚生労働省 ( 厚生労働科学研究 ).2010. 食品の安心 安全確保推進研究事業平成 19-21 年度総合研究報告書カビ毒を含む食品の安全性に関する研究 我が国のフモニシン汚染実態と暴露評価. 食品安全委員会.2015a. 第 554 回食品安全委員議事概要食品安全委員会.2015b. 平成 27 年度食品安全確保総合調査課題 フモニシンに係る食品健康影響評価に関する調査. 農林水産省.2008. 平成 20 年 3 月 10 日付け消費 安全局長通知.19 消安第 14006 号 飼料等への有害物質混入防止のための対応ガイドラインの制定について 農林水産省.2015. 平成 27 年度リスク管理検討会 ( 第 2 回 ) 資料. http://www.maff.go.jp/j/study/risk_kanri/h27_2/pdf/ sankou_3.pdf 橋本ら.2015. 日本マイコトキシン学会第 76 回学術講演会講演要旨集 本邦のワイナリーにおける fumonisins 産生 Fusariumu 属菌の分布調査. 12

別紙 食品中のフモニシン実態調査結果 ( 厚生労働科学研究文献番号 200939009B) 品目 試料点数 LOD 以上試料数 FB1(µg/kg) FB2(µg/kg) FB3(µg/kg) 平均値 (LB-HB) 最大値 平均値 (LB-HB) 最大値 平均値 (LB-HB) 最大値 生トウモロコシ 61 1 0.0-0.0 2.1 - N.D. - N.D. コーングリッツ 63 63 196.5-196.5 1928.7 62.4-62.4 731.4 36.4-36.5 369.0 ポップコーン 79 59 43.3-43.3 354.0 10.1-10.2 94.0 6.3-6.3 64.0 スイートコーン 126 4 0.4-0.5 36.0 0.1-0.2 15.0 0.0-0.0 trace スイートコーン 22 1 0.0-0.0 trace - N.D. - N.D. ( 缶詰 汁 ) コーンフレーク 121 52 6.3-7.5 103.0 0.2-0.3 18.9 0.0-0.1 trace コーンスープ 70 0 - - - - - - ( ペースト 液 ) コーンスープ 59 8 0.8-1.4 26.5 0.0-0.1 trace 0.0-0.1 trace ( 粉末 ) コーンスターチ 45 17 1.9-2.3 62.7 1.1-1.5 16.7 0.2-0.4 7.1 コーンスナック 120 104 86.5-86.5 1673.0 25.0-25.0 597.0 14.5-14.5 281.0 ビール 70 33 4.7-4.7 77.0 0.3-0.4 12.9 0.3-0.4 9.7 コメ 51 0 - - - - - - 大豆 84 14 0.6-0.7 8.5 0.1-0.2 4.8 - N.D. 大豆加工品 18 5 0.9-1.0 8.0 0.2-0.3 4.0 0.0-0.1 trace 雑穀米 62 29 3.2-3.4 32.3 0.5-0.6 9.3 0.5-0.7 11.6 アスパラガス ( 生 ) 40 2 0.1-0.1 2.8 0.1-0.1 2.4 - N.D. アスパラガス ( 水煮 ) 10 1 - N.D. 0.3-0.3 2.5 - N.D. 押し麦 40 0 - - - - - - そば麺 50 0 - - - - - - そば粉 15 0 - - - - - - 乾燥いちじく 10 4 4.4-4.4 26.5 0.3-0.3 2.6 3.0-3.0 22.5 小麦粉 10 0 - - - - - - LB は LOD 未満の濃度を 0 として算出 HB は LOD 未満の濃度を LOD として算出 LOD:1-2 μg/kg 13