第 41 回 KTSM 実技セミナー in 兵庫基礎コース概要報告 開催目的 高齢化に伴い 複数の原因による摂食嚥下障害を有する高齢者が多くなり 医療 介護 福祉での食事ケアの充実 技術の向上が必要とされている 今回食事支援に必要となる 安全安楽なポジショニング 早期経口摂取につなげるベッドサイドス

Similar documents
2016 年度在宅医療助成 ( 前期 ) 指定公募 地域包括ケアを目的とした在宅医療推進のための多職種研修会への助成 包括的食事支援スキルと食事介助 第 37 回実技セミナー in 瀬峰 ( 基礎コース ) 三浦病院 赤石節夫 平成 28 年 11 月 25 日提出

公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団 2016 年度 ( 後期 ) 一般公募 在宅医療研究への助成 完了報告書 帰巖会みえ病院病院研修会 食支援ネットワーク 合同研修会住み慣れた地域で最期まで食べる支援を行うための研修会 申請者 : 安部幸所属機関 : 社会医療法人帰巖会みえ病院提出年月日 :201

リポート 3 KTSM in 広島 実技セミナーアドバンスドコース in 広島 平成 25 年 12 月 14 日 ( 土 ) に口から食べる幸せを守る会第 2 回実践セミナーを日本赤十字広島看護大学にて開催いたしました この実践セミナーは 生命を育む根幹であり 人間が幸せに生きるための基本的な権利

KTSM in 広島 実技セミナーアドバンスドコース in 広島 平成 25 年 12 月 14 日 ( 土 ) に口から食べる幸せを守る会第 2 回実践セミナーを日本赤十字広島看護大学にて開催いたしました この実践セミナーは 生命を育む根幹であり 人間が幸せに生きるための基本的な権利である 口から

2016 年度 KTSM 実技認定者 第 2 回ブラッシュアップセミナー in 東京 概要報告 文責 : 金志純 開催日時 : 平成 28 年 7 月 3 日 ( 日 )9:00~15:00 開催場所 : ラックヘルスケア株式会社東京オフィス主催 :NPO 法人口から食べる幸せを守る会 参加資格 :

イージースワローとマイスワローが解決 一般的な頭頚部調整方法 問題点 枕 タオル クッションは時間とともに崩れる 再現性がない 姿勢調整は介助者によって異なる 病棟での問題をイージースワローが解決 1 2 つの握りポンプと回旋台座で頚部前屈 頚部回旋 一側嚥下を調整 枕がスライドする

A5 定刻に評価するためには その時刻に責任をもって特定の担当者が評価を行うことが必要 となる Q6 正看護師 准看護師 保健師 助産師以外に医師 セラピストなどが評価してもよいか A6 よい ただし 医療職に限られ 評価者は所定の研修を修了した者 あるいはその者が実施した院内研修を受けた者であるこ

介護における尊厳の保持 自立支援 9 時間 介護職が 利用者の尊厳のある暮らしを支える専門職であることを自覚し 自立支援 介 護予防という介護 福祉サービスを提供するにあたっての基本的視点及びやってはいけ ない行動例を理解している 1 人権と尊厳を支える介護 人権と尊厳の保持 ICF QOL ノーマ

9(1) 介護の基本的な考え方 9() 介護に関するこころのしくみの基礎的理解 9() 介護に関するからだのしくみの基礎的理解 9(4) 生活と家事 5 9(5) 快適な居住環境整備と介護 9(6) 整容に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 4 4 理論と法的根拠に基づき介護を行うこと

スライド 1

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」

高齢化率が上昇する中 認定看護師は患者への直接的な看護だけでなく看護職への指導 看護体制づくりなどのさまざまな場面におけるキーパーソンとして 今後もさらなる活躍が期待されます 高齢者の生活を支える主な分野と所属状況は 以下の通りです 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 脳卒中発症直後から 患者の

<4D F736F F D A8D CA48F43834B C E FCD817A E

Microsoft Word - シラバス.doc

プログラムの特徴はじめにはじめに 公益社団法人日本看護協会 本研修プログラムの特徴 日本看護協会看護師職能委員会 Ⅱ 介護 福祉関係施設 在宅等領域 委員長齋藤訓子 近年 介護施設を取り巻く環境は 入居者の医療的ケアの増加や要介護度の上昇など大きく変化しています こうした状況を鑑み 日本看護協会では

スライド 1

001

Microsoft Word 第2åłžã‡¢ã……ã…Šã…⁄ㅼㅋç€fl修㇢ㅳㇱㅼㅋ絒果

Microsoft Word - 4㕕H30 �践蕖㕕管璃蕖㕕㇫ㅪ�ㅥㅩㅀ.docx

スライド 1

< A957A8E9197BF88EA8EAE2E786264>

MELIC 講座参加者アンケート集計結果報告 講座名日時会場講師対象者参加者数使用データベース内容当日の様子 参加者の内訳 有価証券報告書 DB 活用セミナー 2011 年 12 月 8 日 ( 木 ) 16:30~18:00 メディアライブラリーセンター 2 階情報学習室 ( 株 ) プロネクサス

リハビリテーションマネジメント加算 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味 関心 身体の状況 家屋の状況 家

課題名

老年看護学実習

患者学講座第1講「医療と社会」

表紙案8

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

Microsoft Word - ●セミナーレポート2013新人セミナーHP.docx

ÿþ

Slide 1

ELNEC-J コアカリキュラム看護師教育プログラム 17 年度 アンケート アンケート集計結果 モジュール 1: エンド オブ ライフ ケアにおける看護モジュール 2: 痛みのマネジメントモジュール 3: 症状マネジメントモジュール 5: エンド オブ ライフ ケアにおける文化への配慮 1) 講義

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

サービス担当者会議で検討し 介護支援専門員が判断 決定するものとする 通所系サービス 栄養改善加算について問 31 対象となる 栄養ケア ステーション の範囲はどのようなものか 公益社団法人日本栄養士会又は都道府県栄養士会が設置 運営する 栄養士会栄養ケア ステーション に限るものとする 通所介護

2/12 開催時間研修会 検討会等名称研修等の目的 内容 概要等開催場所参加人員 院内外 職種等 5 平成 26 年 5 月 15 20:00~ 21:35 第 10 回薬薬連携勉強会地域保健薬局薬剤師との連携強化 院内 : 薬剤師 10 人院外 : 薬剤師 12 人 6 平成 26 年 5 月 2

加算 栄養改善加算 ( 月 2 回を限度 ) 栄養スクリーニング加算 口腔機能向上加算 ( 月 2 回を限度 ) 5 円 重度療養管理加算 要介護 であって 別に厚生労働大が定める状態である者に対して 医学的管理のもと 通所リハビリテーションを行った場合 100 円 中重度者ケア体制加算

<93648EA A837E B816989AA8E A B83678F578C762E786C7378>

<838A815B835F815B834A838A834C C42E786C73>

Microsoft Word - 単純集計_センター職員.docx

<4D F736F F F696E74202D208ED089EF959F8E F958B5A8F70985F315F91E630338D E328C8E313393FA8D E >

<905693FC8ED088F58CA48F4389EF B83678F578C762E786C73>

環境 体制整備 4 チェック項目意見 事業所評価 生活空間は 清潔で 心地よく過ごせる環境になっているか また 子ども達の活動に合わせた空間となっているか クーラーの設定温度がもう少し下がればなおよいと思いました 蒸し暑く感じました お迎え時に見学させて頂きますが とても清潔だと思

名介護老人保健施設野洲すみれ苑デイケア 住所野洲市小篠原 TEL FAX :30 ~ 16:00 月 火 水 木 金 定員 30 人 1~2 名 5~7 名 5 名 0 名可可可可可可 1 日の生活の中で リハビリ 入浴をメインに行っ


Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

Taro-指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準

事業内容

平成 23 年度パソコン研修会アンケート 1. 年齢 A.10 代 ( 0 ) B.20 代 ( 6 ) C.30 代 ( 11 ) D.40 代 ( 13 ) E.50 代 ( 13 ) F.60 代 ( 1 ) E.50 代 30% D.40 代 29% F.60 代 2% B.20 代 14%

グループ紹介 上尾中央医科グループ 上尾中央医科グループは 関東圏を中心とする病院 老健 学校 研究所などからなる関東有数の医療機関グループです * 理念 : 愛し愛される病院 施設 * 施設 : 病院 27 老健 20 学校 3 等 * 総病床数 :9,167 床 * 総職員数 :15,534 詳

新入社員フォローアップ研修|基本プログラム|ANAビジネスソリューション

認知症医療従事者等向け研修事業要領

3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

つばめ通信 Vol.1 摂食 嚥下障害看護認定看護師活動日のお知ら はじめまして摂食 嚥下障害看護認定看護師の兼本です 今月より嚥下に関わる情報をつばめ通信としてお届けしま 8 月の認定活動日は 8 月 8 日 ( 月 ) 9 時 ~17 時 8 月 24 日 ( 水 ) 9 時 ~17 時となって

通所リハビリテーションとは 介護保険で認定を受けられた要支援 要介護の方を対象に機能訓練 歩行訓練や日常生活訓練 脳への刺激で認知症予防などを目的に リハビリテーション ( 以下 リハビリ ) を行う通いのサービスです 通所リハビリテーション ( 以下 通所リハビリ ) は 利用者様が可能な限り自宅

Ⅰ 通所リハビリテーション業務基準 通所リハビリテーションのリハビリ部門に関わる介護報酬 1. 基本報酬 ( 通所リハビリテーション費 ) 別紙コード表参照 個別リハビリテーションに関して平成 27 年度の介護報酬改定において 個別リハビリテーション実施加算が本体報酬に包括化された趣旨を踏まえ 利用

看護部 : 教育理念 目標 目的 理念 看護部理念に基づき組織の中での自分の位置づけを明らかにし 主体的によりよい看護実践ができる看護職員を育成する 目標 看護職員の個々の学習ニーズを尊重し 専門職業人として成長 発達を支援するための教育環境を提供する 目的 1 看護専門職として 質の高いケアを提供

資料2 本調査の依頼書(対象者用)

2013 年度 統合実習 [ 表紙 2] 提出記録用紙 5 実習計画表 6 問題リスト 7 看護過程展開用紙 8 ( アセスメント用紙 1) 9 ( アセスメント用紙 2) 学生証番号 : KF 学生氏名 : 実習期間 : 月 日 ~ 月 日 実習施設名 : 担当教員名 : 指導者名 : 看護学科

1

管理栄養士をめざすきっかけ 日村氏 : そもそも 中原さんが管理栄養士を目指されたきっかけ 動機はどういったことでしたか 中原氏 : 栄養に興味を持ったのは 高校生の頃にしていたソフトボール部のマネジャーでの出来事ではなかったかと思います 部の合宿では選手の食事のお世話をするわけですが 監督から た

区分

7 時間以上 8 時間未満 922 単位 / 回 介護予防通所リハビリテーション 変更前 変更後 要支援 Ⅰ 1812 単位 / 月 1712 単位 / 月 要支援 Ⅱ 3715 単位 / 月 3615 単位 / 月 リハビリテーションマネジメント加算 (Ⅰ) の見直し リハビリテーションマネジメン

わたしたちのやりたいケア 介護の知識50

スライド 1

簡易型 ADL 評価スケール S-スコア入力支援ソフト Version.1 は宮城県気仙沼保健福祉事務所 ( 気仙沼圏域地域リハビリテーション広域支援センター ) のホームページからダウンロードして御利用ください

< E937891E F CC8D5391A994708E7E8CA48F B83678F578C768C8B89CA E786C73>

認定看護師教育基準カリキュラム

<835A E E A B83678F578C768C8B89CA E786C7378>

eラーニング「事前学習」終了後受講者アンケート

摂食嚥下訓練 排泄訓練等を開始します SCU で行うリハビリテーションの様子 ROM 訓練 ( 左 ) と端坐位訓練 ( 右 ) 急性期リハビリテーションプログラムの実際病棟訓練では 病棟において坐位 起立訓練を行い 坐位耐久性が30 分以上となればリハ訓練室へ移行します 訓練室訓練では訓練室におい

2. 経口移行 ( 経口維持 ) 加算 経口移行 ( 経口維持 ) 計画に相当する内容を各サービスにおけるサービス計画の中に記載する場合は その記載をもって経口移行 ( 経口維持 ) 計画の作成に代えることができる 従来どおり経口移行 ( 経口維持 ) 計画を別に作成してよい 口腔機能向上加算 口腔

カリキュラム

MELIC 講座参加者アンケート集計結果報告 講座名日時会場講師対象参加者数 レポート 論文作成実用講座 - 第 1 回入門編 10 のステップで取り組もう! 年 10 月 27 日 ( 月 )16:30~18:00 メディアライブラリーセンター 2 階情報学習室 総合教育センター助教

0ミ

リハビリテーション歩行訓練 片麻痺で歩行困難となった場合 麻痺側の足にしっかりと体重をかけて 適切な刺激を外から与えることで麻痺の回復を促進させていく必要があります 麻痺が重度の場合は体重をかけようとしても膝折れしてしまうため そのままでは適切な荷重訓練ができませんが 膝と足首を固定する長下肢装具を

2

一般看護師領域 キャリアレベル ミドル (Ⅲ) 退院支援看護師育成プログラム ~ 希望を地域へつなぐ ~

PowerPoint プレゼンテーション

「いい夫婦の日」夫婦に関するアンケート調査 調査報告書

<4D F736F F F696E74202D202888F38DFC AB38ED28FEE95F182CC8BA4974C82C98AD682B782E B D B2E >

~この方法で政策形成能力のレベルアップが図れます~

H28_クリニカルラダー研修

平成 29 年度第 2 回スタッフセミナーアンケート結果 2017/11/16 町民ホール (1) 参加者の状況 参加者数 301 名 一般 1 介護職 80 2 介護支援専門員 31 3 保健師 看護師 17 4 訪問介護員 15 5 相談員 8 6 施設長 管理者 10 7 医師 薬剤師 PT

看護師のクリニカルラダー ニ ズをとらえる力 ケアする力 協働する力 意思決定を支える力 レベル Ⅰ 定義 : 基本的な看護手順に従い必要に応じ助言を得て看護を実践する 到達目標 ; 助言を得てケアの受け手や状況 ( 場 ) のニーズをとらえる 行動目標 情報収集 1 助言を受けながら情報収集の基本

1章-1 責了.indd

Microsoft Word - 単純集計_センター長.docx

点検項目点検事項点検結果 リハビリテーションマネジメント加算 (Ⅰ) 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味

ける臨床実習指導者と病棟看護師の役割分担を明確にして協力体制を整えることで 病棟 全体で学生指導に携わるという実習環境を整えることができると考え 実践計画を立案す ることとした II. 計画内容 1. 目的臨床実習指導における臨床実習指導者と病棟看護師の役割分担を明確にし 臨床実習指導体制を整える

(Microsoft PowerPoint -

まちの新しい介護保険について 1. 制度のしくみについて 東温市 ( 保険者 ) 制度を運営し 介護サービスを整備します 要介護認定を行います 保険料を徴収し 保険証を交付します 東温市地域包括支援センター ( 東温市社会福祉協議会内 ) ~ 高齢者への総合的な支援 ( 包括的支援事業 )~ 介護予

過去 3 年の間に請求した介護給付費について にチェックをしてください 下線は 平成 30 年度改正 (4) 当該計画で定めた指定介護予防通所リハビリテーションの実施期間中に指定介護予防通所リハビリテーションの提供を終了した日前 1 月以内にリハビリテーション会議を開催し リハビリテーションの目標の

Microsoft Word - 発出版QA

Microsoft PowerPoint - 第3章手続き編(2013年3月15日更新2) .pptx

SBOs- 3: がん診断期の患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 4: がん治療期 ; 化学療法を受けている患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 5: がん治療期 ; 放射線療法を受けている患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 6: がん治療期

< F C18D E93788EF38D7590B B CC8F578C76834F E786C73>

1. 施設入所 (2 ) ( 平成 30 年 8 月 1 日改定 ) (1) 基本料金 (1 日あたり ) 外 施設利用料基本型個室 1,396 円 1,486 円 1,608 円 1,712 円 1,814 円 ( 注 1) 多床室 1,542 円 1,638 円 1,760 円 1,862 円

MJT report番外篇

<4D F736F F F696E74202D20836E A837E B817582ED82A982E C582AB82E981498EC A838A D B C8B9E B836782DC82C682DF E30362E A2E B8CDD8

tutorial1

Transcription:

第 41 回 KTSM 実技セミナー in 兵庫基礎コース概要報告 開催目的 高齢化に伴い 複数の原因による摂食嚥下障害を有する高齢者が多くなり 医療 介護 福祉での食事ケアの充実 技術の向上が必要とされている 今回食事支援に必要となる 安全安楽なポジショニング 早期経口摂取につなげるベッドサイドスクリーニング評価 安全で効率的 自立を目指した食事介助の基本的事項について 知識と技術を習得してもらうことを目的として開催する 開催日時 平成 28 年 11 月 12 日 ( 土曜日 ) 13 時 ~17 時 開催場所 西宮協立脳神経外科病院 プログラム 1. 全体講義 : 口から食べることをサポートするための包括的スキル ~KT バランスチャートの活用と支援 ~ 2. 演習 1: 食事介助に必要なポジショニング 3. 演習 2: 早期経口摂取開始に向けた ベッドサイドスクリーニング評価 4. 演習 3: 安全で効率的な食事介助方法 ベッド上での食事時の基本姿勢を中心に 5. 演習 4: 車椅子での食事姿勢 自立を目指した食事介助技術 6. まとめ 質疑応答 アドバイザー 氏名 所属 職種 ( 摂食嚥下に関する資格 ) 小山珠美 ( 神奈川 ) NPO 法人口から食べる幸せを守る会理事長 JA 神奈川県厚生連伊勢原協同病院 ( 日本摂食嚥下リハヒ リテーション学会認定士 ) 竹市美加 ( 兵庫 ) NPO 法人口から食べる幸せを守る会ナチュラルスマイル西宮北口歯科 ( 日本摂食嚥下リハヒ リテーション学会認定士 ) ( 摂食嚥下障害看護認定 ) 砂山明子 ( 東京 ) 東京都立駒込病院 ( 日本摂食嚥下リハヒ リテーション学会認定士 ) ( 摂食嚥下障害看護認定 ) 山廣芳枝 ( 大阪 ) 大阪府済生会中津病院 ( 摂食嚥下障害看護認定 )

宮田栄里子 ( 和歌山 ) 井上久美子 ( 兵庫 ) 川端直子 ( 広島 ) 平尾由美 ( 岡山 ) 小椋いずみ ( 岡山 ) 紀南病院ナチュラルスマイル西宮北口歯科広島市立リハビリテーション病院日本原病院金田病院 ( 摂食嚥下障害看護認定 ) 管理栄養士 ( 日本摂食嚥下リハヒ リテーション学会認定士 ) ( 摂食嚥下障害看護認定 ) 言語聴覚士 管理栄養士 セミナー場面 演習 1 食事介助に必要なポジショニング 患者体験を通し 体のズレや背面の圧迫 による苦痛を体感し 適切なポジショニ ングの必要性を実感して頂いた 演習 2 早期経口摂取に向けたベッドサイドスクリーニング評価 MWST FT の実際を実践 頸部聴診法を併用し スクリーニング手技の習得を目指した 注水場所や閉口を促してからの注水 スプーンの操作方法など 細かい注意点を説明し実践 演習 3 安全で効率的な食事介助方法 全介助では 視覚情報入力により食物認知を高める 適切なスプーン操作 対象が食べやすいスピードやタイミングでの介助を実践 肘やテーブルの高さを調整し 手を包みこむようにアシストを行うことで セルフケア向上に繋がる介助を実践

演習 4 車椅子での食事介助姿勢 自立を目指した食事介助技 シーティングや不良姿勢を体験し 安定した姿勢調整により 飲み込みにくさの違いを体験して頂いた 対象の良好な機能をみつけ 出来ないところをアシストし セルフケア拡大へのステップアップ介助を実践 アンケート結果 Q1. 職種 勤務先 勤務先の都道府県 ( 人 ) 職種 ( 人 ) 16 14 20 14 12 15 10 9 8 10 6 4 4 3 2 5 2 0 0 介護福祉士言語聴覚士理学療法士管理栄養士 勤務先 18 13 1 病院 施設 在宅 ( 人 ) 16 14 12 10 8 15 勤務先の都道府県 6 4 2 4 4 3 3 2 1 0 兵庫県大阪府京都府徳島県和歌山県香川県愛知県

Q2. セミナーの内容は 口から食べる技術に関するスキルアップにつながったか 19.0 0% かなりそう思う まあまあそう思う あまりそう思わない 81% そう思わない 今まで自己流での技術だったことがよくわかった 全体的にも部分的にも見ていくことが大事だと思った 自分と違った職種の方とグループだったので 多職種がどういう視点で見ているのか チームで関わるにはどういった介入をしてもらえるのかを知れた 基本的なスプーン操作や見るポイントが不足しているので自施設で再度振返り もう一度食べる姿勢 動作をよく観察したいと思った 介助されることで自分の介助の仕方の問題点について気づかされました もっと観察しないといけないことがわかった 食事介助中も誤嚥のリスクを考えながら 学んだことを正しく患者の立場に立って介助していきたいと思いました 今まで何気なく行っていた食事介助が おいしく食べてもらえる環境や介助法でなかったことに気づきました 自分自身が入居者に対してあきらめていた面があったので申し訳なかったと反省しました 肘の位置やあごを引く角度など小さなことでもそれが大きな違いになるということを学びました タオルのたたみ方ひとつでも様々な工夫があってとても勉強になりました また明日からあきらめないで頑張ろうと思った 食事介助に関しては教科書でしか学ぶ機会がなかったので 実践で教えて頂きとても勉強になりました スプーンの設置位置の違いや ベッドの角度 肘のサポート 介助の力加減 全体を見ることなどスキルアップにつながった 一部介助の食事介助を行うことがなかったので実践しようと思いました 今まで良いと思っていた介助方法が間違っていることに気づくことができた 食形態に応じてスプーン運びが異なることや 環境調整で誤嚥リスクを下げることが出来ると学んだ

日ごろから出来ていなかったり 足りないところを実技を通して気づくことができた 嚥下障害がある人に対して 検査をする前に できることがある ということが印象に残っています 可能性を信じることが大事だとわかりました 実技を通して体で理解することができた 実技はまだまだ繰り返し意識して訓練しなければ身につかないが 知識を得たことによってスキルアップの第一歩になったと思う 食事介助はとても難しいと思いましたが 自分が実際に介助してみて 介助されてみてわかったことがたくさんありました KT バランスチャートもとてもいいと思いました 姿勢や目線の位置 物品の配置など それぞれが少し違っただけで食べることが大きく違うのだと感じました 普段の介助をもう一度見直したいと思いました 患者様のことを考えているようで 全然考えられていないスキルだったと気づきました ポジショニングがとてもよかった 動作が楽になった Q3. 今後の実践場面で活用できるか 16% 0% かなりそう思う まあまあそう思う 84% あまりそう思わない そう思わない 適切な姿勢がどのような姿勢なのか学べたので 個々に合わせた適切なポジショニングを行っていきたいと思った 食事中は会話を行ったり 楽しい話題を働き掛けていたので 集中できる環境をつくろうと思った ポジショニングから介助時のスプーン操作 食事の見せ方まですべて活かしたいです 観察力のなさ 気づきのなさを痛感しました 無意識にできるようになるまで実践を積み重ねたいです 口を開けない利用者様への食事介助スキルは明日からでも実施できると思った 脳梗塞で失行があるような方や 上肢機能が低下していて口までスプーンを持っていけないような方への介助 全介助の患者様ばかりだと思っていましたが 少しでも自分で食べることができる人がいるのだと

考えなおせました 食事場面のポジショニングやシーティングを食物形態や一口量などトータル的に見ながら行えるようにしたい 回復期リハ病院に勤めており W/1 座位レベルの人が多いので ベッド上よりも w/1 での困難事例がもう少しあればいいなと感じた 活用できると思います 脳卒中の患者だけではなく 認知症の患者も多いため 日々の業務の中でもいろいろ困っていることが多いが 自分をはじめこのスキルと知識を少しでも多くのスタッフに伝えて活用したい 上肢の位置が重要であると教えて頂いたので 実践していきたいです 食事介助は毎日実践しているが 患者様の個々にあった介助方法 食形態 ポジショニングをしっかりと考えていくようにしたい 前屈にさせる際に頭頂部を押さえる ( 支える ) と良いことを知った 後頭部では苦しく飲み込みも困難だったとわかり今後活用していこうと思った 経鼻経管栄養の Pt のスクリーニングを行い 経口摂取ができる可能性があるならば リスクがあってもそのリスクの原因が介助方法や看護介入で改善できるならば 経口摂取促進に向けて関わりたい 円背患者のポジショニングを活用したい 覚醒不良の方 ベッド上で食事摂取されている方の介助法を改めて見直したい 全介助を少しづつ軽減できるのではないかと思った 仕事で食事介助をすることが少ないですが 介護士の方に伝達したいと思います ポジショニングを活用したいと思った 介助者からは食形態が合ってないから飲み込み状態が悪いんだといわれることがあるが ポジショニングが悪いからでは? と専門外ではあるが思うことがあった 栄養士ではあるが 生活者を全体から見るという意味で食形態という 1 点だけを見るのではなく 多角的に見れるようになりたいと思う 今後食事介助を行うたびに今日学んだことを意識しながら行っていきたいと思います 食べる時のポジショニング 肘の安定 目線が時に感じました 車椅子のポジショニング方法を施設の利用者様に活かしていきたいと思います リクライニング角度 クッションの活用など活かしたい 食事介助の際 患者様の利き手まで考えられていなかったので これからは考えたいと思います 介助の方法もですが ペースの意識したいと思いました 認知機能を高めるためにも 手添え介助で覚醒を高めていきたい 患者役をして 食事の位置や見え方による情報量や意識の集中の程度を体験できたので 実際の場面で修正したいと思う ベッド上でのスクリーニングやセッティングは今後もとても役立つと思ったので今日の学びを活かした援助ができると良いなと感じました

Q4. 本日の実技セミナーのような研修会を 自ら企画して行いたいと思うか 3% 9% かなりそう思う 41% まあまあそう思う 47% あまりそう思わない そう思わない 冬に院内で研修会をすることになっていたので 今回学んだことを活かして企画したいと思いました 食事介助については実技にまさるものはないと思ったのでやりたいと思います 自分の食べる姿勢 見え方などを意識できるよう体験 演習をする研修を実施したい 自施設でのスキルアップに実技セミナーが実施して頂けたらいいと思います 実技セミナーがある場合は 参加又はお手伝いをさせていただきたいと思いました 食事介助方法 ポジショニングについてのセミナーをしたい 施設から伝達研修を行って欲しいという前提でセミナーに参加しました ポジショニングや食事介助 口から食べることの大切さを伝えていきたいです 他職員への伝達研修をする予定です 多職種の人に研修を受けてほしいと思うが 自分にそれだけまとめる力があるかと問うと? と不安に思う まだ力不足です まずは自分と同じ職種から共有したいと思います その後 施設全体で取り組みたい 日々の業務や詰所会議などで伝達していきたいです 今回のセミナーでの演習内容を振り返り 摂食時のポジショニング方法と食事介助時のスプーンの運び方をスタッフに伝えたい もう少し自分の知識や経験値を積むところから始めます 摂食嚥下委員会でのポジショニング勉強会を企画しているので 参考にさせて頂こうと思います スクリーニングは内容が細かく説明が難しそうだった

Q5. 口から食べる ことに関する内容で 今後の実践セミナーで取り上げてもらいたい内容 困難事例についてもっと知りたい 自助具の活用 誤嚥性肺炎発症時からの介入方法 リスク管理を時系列でみてみたい ポジショニングを行っても自己体動でずれやすく しかし自己で良肢位にならない人 麻痺のある P Eでポジショニングを行う際に良い方法があれば教えてほしい 食物形態のステップアップタイミング タイミング 誤嚥した時の対応の仕方 Q6.KTSM 実技認定審査の受験を希望するか 希望する 1 人 希望しない 20 人 無回答 11 人 参加頂いた皆様 西宮協立脳神経外科病院 株式会社フードケア ラックヘルスケア株式会社 イーエヌ大塚製薬株式会社 日清オイリオグループ株式会社 ご協力を頂いた皆様ありがとうございました