整理番号 実施機関 平成 20 年度サイエンス パートナーシップ プロジェクト講座型学習活動プラン A 実施報告書 緑部分は項目選択 黄色部分は必ず記入してください 英数字は半角で統一して記して下さい 講 A 学 82005 キャリア教育枠有り 常葉学園菊川中 高等学校 様式 Ⅲ4(A)-1/6 ( 有りの方はチェックしてください ) 実施機関の属性高等学校 ( いずれかを選択 ) 所在地住所電話 FAX 番号連絡先担当者氏講座 TEL 439-0019 静岡県菊川市半済 1550 0537-35-3171 FAX 0537-35-1069 常葉学園菊川高等学校 教諭郷野貴史 ( 平成 20 年 7 月 31 日現在 ) 環境調和型の有用物質の合成 ( アジピン酸の環境に優しい合成法 ) テーマ分野 主な対象とした学校種 化学系 下記分野から選択してください ( 複数選択可 ) 高等学校 実施日数について 事前打合せ実施日数講座実施日数事後打合実施 ( 有 無 ) 児童生徒外部発表の実施 ( 有 無 ) 1 2 日間日間無無 受講者について 受講学校数 受講人数 講座が複数日である場合 各回の活動に参加した合計人数を記入すること 小学校 中学校 高等学校 特別支援学校 合計 受講学校数 0 校 0 校 1 校 0 校 1 校 受講人数 0 0 33 0 33 1) 主な受講者 いずれか選択 2) 受講対象 いずれか選択 3) 受講者決定方法 いずれか選択 4) 教育活動の位置づけ いずれか選択 C 両方 C 複数学年を対象とした A 原則として 上記 2に示す受講対象者全員を参加させた B 課外活動として実施 5) 講座形態 下記形態から選択してください ( 複数選択可 ) 屋内実験 講義 科学館 大学等の見学 実習 その他 ( ) 6) 講師について 1つの企画の中に複数の活動がある場合連複して参加した者は 1 としてカウントしてください 講師人数 1 人 TA 人数 3 人 7) 次年度以降の継続を考えていますか いずれか選択 はい 取材等について 新聞雑誌等での取組掲載掲載した新聞 雑誌掲載日あるいは掲載号タイトル受賞等の有無 地域等で今回のSPPに関する受賞等があれば記入してください受賞した賞表彰日 様式 Ⅲ4(A)-1/6
< 事前打合せ 予備実験 > 整理番号講 A 学 82005 実施日数 参加者 講師 TA 1 氏 氏 日間 桐原正之 静岡理工科大学 様式 Ⅲ4(A)-2/6 静岡理工科大学理工学部 准教授 学校および教委の職員 1 打合せした具体的な内容 本講座を申請するにあたり 昨年度の 2 月に大学に出向いて桐原先生と打ち合わせを行った 内容は おおよその日程 昨年度の講座を踏まえて今回の講座に対する要望 など 本講座が採択されて計画書を提出するに当たり 5 月に大学に出向いて打ち合わせを行った 内容は 実施日の決定 今回の講座の詳細 ( 要望も含めて ) 購入する物 用意する物 生徒のおおよその人数と TA の人数など あとは 7 月まではメールでの連絡のやりとりを行った 桐原先生には 実施日の前日まで細かな計画と綿密な予備実験をしていただき TA の方々との打ち合わせを十分にしていただいた このような打ち合わせや予備実験を経て 実施日直前に 最終打ち合わせや実験計画の確認を大学で行った < 学校での事前学習 事後学習 > 施設見学 研究室訪問 自然観察等の体験活動を実施し その事前学習 事後学習を外部講師を招かずに行った場合は この欄に記入してください 事前学習 参加受講者数 具体的な内容 ( 実施日数 1 日間 ) 26 今回の受講生はすべて高校 1 年生であり 化学 Ⅰ の授業はまだ展開していない そこで 今回の講座に必要な化学の基礎知識 ( 原子の構造から共有結合 モルの計算など ) について 2 時間の授業を行った 事後学習 ( 実施日数 1 日間 ) 参加受講者数 26 具体的な内容 夏の補講を利用し 講座内容の部分的な解説とレポートの作成についての説明を行った ( 手順 データ 図の利用 考察の書き方など ) レポートは 夏休みの課題とし 9 月初旬に提出させた 様式 Ⅲ4(A)-2/6
< 講座 > 様式 Ⅲ4(A)-3/6 整理番号 講 A 学 82005 実施日 1 平成 20 年 7 月 24 日静岡理工科大学理工学部 講師 ( 全て ) 静岡理工科大学理工学部 准教授 氏 桐原正之 TA ( 全て ) 3 受講者 ( 全て ) 学校 学年 常葉学園菊川高等学校 人数 33 ( 男 11, 女 22 ) 内容 過酸化水素を用いる班を A 班 (8 つ ) クロム マンガンの酸化物を用いる班を B 班 (3 つ ) とする (1 日目 A 班 )1 今回の講座の概要を先生から受けた後 班に分かれ TA の指示で実験を始めた シクロヘキセンを タングステン化合物を触媒として 30% 過酸化水素水で酸化する実験を始めた 実験器具を組み立て 試薬の分量を量り 合成実験を進めていったが この反応は時間がかかるので 2 日間に分けて行った 午前中はほぼ 実験に時間を費やした 2 午後 グリーンケミストリー に関して講義を行った ( 約 40 分 ) 3 市販のアジピン酸からアジピン酸クロライドを合成する実験を開始した この実験も翌日まで続けた 合成を進めている間に 時間の余白を考えて施設見学 TA による講義などを並行した (1 日目 B 班 )1 今回の講座の概要を先生から受けた後 班に分かれ TA の指示で実験を始めた シクロヘキサノールから クロムの酸化物を用いた酸化によりシクロヘキサノンを合成する実験を始めた 実験器具を組み立て 試薬の分量を量り 合成実験を進めていったが 午前中はほぼ 実験に時間を費やした 2 午後 グリーンケミストリー に関して講義を行った ( 約 40 分 ) 3 B 班が受け持った反応は操作段階が複雑なので時間的な余裕がなく アジピン酸クロライドの合成をカットした シクロヘキサノンを蒸留したところで 1 日目を終了した 実施日 2 平成 20 年 7 月 25 日静岡理工科大学理工学部 講師 ( 全て ) 静岡理工科大学理工学部 准教授 氏 桐原正之 TA ( 全て ) 3 受講者 ( 全て ) 学校 学年 常葉学園菊川高等学校 人数 27 ( 男 8, 女 19 ) 内容 (2 日目 A 班 ) 先日からの反応の続きで 1 午前中にアジピン酸クロライドの合成を止め 溶媒からアジピン酸クロライドを取り出した 2 午後には シクロへキセン タングステン化合物から合成したアジピン酸を単離し 融点測定やスペクトルデータを測定してアジピン酸であることを確かめた 3(B 班と共に ) 1 で取り出したアジピン酸クロライドとヘキサメチレンジアミンを界面重合させて ナイロンを合成した いろいろなクロライドとジアミンの組み合わせで海面重合を行い できた高分子の比較を行った (2 日目 B 班 ) 先日からの反応の続きで 1 午前中は 昨日の蒸留の続きから 取り出したシクロヘキサノンと過マンガン酸カリウムを反応させてアジピン酸を合成したが 主生成物以上に マンガンの酸化物などの副生成物が山のようにできた点は驚きだった 2 午後には 合成したアジピン酸を単離し 融点測定やスペクトルデータを測定してアジピン酸であることを確かめた 3(A 班と共に )A 班が合成したアジピン酸クロライドとヘキサメチレンジアミンを界面重合させて ナイロンを合成した いろいろなクロライドとジアミンの組み合わせで海面重合を行い できた高分子の比較を行った 実施日 3 平成 年 月 日 ~ 月 日 講師 ( 全て ) 氏 TA ( 全て ) 受講者 ( 全て ) 学校 学年 人数 ( 男, 女 ) 内容 欄が足りない場合は 本シートをコピーして記載してください 様式 Ⅲ4(A)-3/6
整理番号 様式 Ⅲ4(A)-4/6 < 事後打合せ > 事後打合せで使用した資料の電子データ等があれば添付の上提出願います 実施日 参加者 講師 TA 学校および教委の職員 平成年月日 氏氏 打合せした具体的な内容 < 外部発表 > 児童生徒が講座内容に関する外部発表を行った場合 その内容を記入してください 外部発表で使用した発表資料の電子データ等があれば添付の上提出願います 実施日時平成年月日 発表会 発表会主催者 タイトル 発表者所属 ( ) 発表内容 様式 Ⅲ4(A)-4/6
整理番号 1 講座のねらい 講 A 学 82005 合成化学は現代社会に不可欠な材料を共有してきたが その製造過程において公害の原因となる環境汚染物質が生み出されてきた そこでそれらの除去 分解に関しての研究が活発に行われ さらに 製造過程において環境汚染物質を排出しない新しいプロセスの合成化学 = グリーンケミストリーが提唱され 活発に研究されている その一例として 過酸化水素を用いてシクロヘキセンからアジピン酸を合成する方法の開発がある ナイロンの原料として重要なアジピン酸を 地球温暖化ガスの 1 つである亜酸化窒素を副生する方法ではなく 過酸化水素を用いて水しか副生しない方法 ( 環境に配慮した方法 ) で合成する 今回はクロム マンガンの酸化物を用いて合成する方法 ( 環境に配慮しない方法 ) も行い 両方の実験を比較することにより グリーンケミストリーを体験 理解させることを目標にした 2 講座の企画立案 * 企画立案時に留意 工夫した点を記入してください A 連携先の確保 協力体制の充実のために留意した点や課題 東京で行われた SPP 講座の説明会でお会いしたのをきっかけに 静岡理工科大学の先生方にお願いして開講が決まりました 一昨年度は桐原先生に化学系の 昨年度は出口先生と桐原先生にそれぞれ物理系と化学系の講座を実施していただきました 協力体制の充実のために留意した点 と言えるかどうかわかりませんが 桐原先生とはこまめに連絡を取りながら計画を進めてきました 参加予定の生徒の実態を話し 生徒が興味を持ちそうな講座内容の依頼 相談などをもちかけました 先生にはこちらの要求を巧みに盛り込んでいただきました お陰様で生徒にとって 内容のレベルの高さの割に取り組みやすい講座を実施することが出来ました ただし 実際に講義の内容で生徒が理解しにくい点があったので 講座の前後でどのようなフォローを入れるかが課題だと思います B 1 の講座のねらいを達成するための留意点 工夫点 一昨年度は アジピン酸を合成させるのが講座の主でした 昨年度は アジピン酸を合成させる実験とナイロンを合成する実験を合わせ 原料からナイロンができるまでの過程を理解させようとしました それなりに成功したと思いますが 今回は グリーンケミストリー ( 環境に配慮した有機合成 ) のインパクトをより強くしたいと考え クロムやマンガンの酸化物を使う方法 ( 環境に配慮しない方法 ) も講座に入れていただき 生徒にその違いを実際に見せて グリーンケミストリー を理解させようとしました あとは 界面重合法によってナイロンを合成する実験により 目に見えない分子レベルの物質から高分子が目に見えてできていく過程を生徒に体験させました C 児童生徒の自ら学ぶ意欲や思考力 表現力 判断力などを培うために企画した活動や工夫した点 ( 問題を解決するための実験方法を考えさせたり 観察 実験の結果や提示されたデータに基づいて考察させるなど ) 今回の講座では 実験を対比的に盛り込み 各実験の結果が生徒の考察につながるように配慮したつもりです アジピン酸の合成では 過酸化水素を使った 環境にやさしい方法 とクロム マンガンの酸化物を使った 環境にやさしくない方法 を 常に比較できるように同じ実験室で行いました ナイロンの合成では ジクロリドとジアミンを数種類ずつ用意し ( 炭化水素の鎖が異なる ) 班でいろいろな組み合わせで高分子をつくらせました どれも一通り重合できましたが できた高分子の状態に違いがありました あとは 市販のアジピン酸と自分たちが合成した物質について NMR 測定 IR 測定 融点測定し そのデータを比較させて両者が同じ物質かどうかを判断させました 測定方法は高校生には難しかったでしょうが 化学的な分析の世界を生徒に体験させ 何かを考えさせることができたと思います
3 講座の評価方法 *2 の活動や効果 ( 興味 関心の喚起 知的探究心の育成等 ) の評価をどのように行ったかを具体的に記入してください 講座の中では 桐原先生や TA の方々が生徒の質問を受けたり考えを聞いたりすることで あるいは先生方が生徒に問題を投げかけたりして講座内容に対する興味 関心の程度を確認しました 講座後は アンケートを書かせたりレポートを作成させて その内容からいろいろな評価をしています ( 現在 ) 4 講座の評価結果 2 について 3 に基づいた企画の評価を 定性的ばかりでなく定量的に記入してください 講座の中では 慣れてくるにつれて生徒達はいろいろな意見 疑問をもつようになり先生方に質問する様子が増えてきました ただし 講座内容が難しい面もあり 質問したいことがよくわからない生徒もいました 先生方の誘導もありましたが 半数以上の生徒が何らかの質問をしていました アンケートによると 内容をなんとか理解できたり 大学の先生を身近に感じるようになった生徒が多く 生徒なりに自分たちで活動しようとする意欲 姿勢はあったようです 否定的な意見 回答はほとんどなく 今回の講座をきっかけに前向きな姿勢をもつようになったと思います 5 今後の発展性 課題等 今回の講座全般で感じた SPP の新たな可能性 発展性 課題などについて 連携のあり方や講座内容 生徒への影響 効果等の観点から記入してください 静岡理工科大学での SPP 講座に対する協力体勢 桐原先生や TA の方々のご協力で 今回も成功に終わったと思います 基本的にはメールを使ったり 数回足を運んでこまめに連絡していたのがよかったと思います 企画内容についての充分な検討 TA との打ち合わせや予備実験を重ねた上で講座の展開について配慮をしていただき 生徒がゆとりをもって講座を受けることができました 内容の難易度に対して ( アンケートでの ) 満足度が高かったことがそれを物語っています 大学の先生方には 申し訳ないと感じつつも 任せっきりにしないでこちらの希望 考えも相手にしっかり伝えたのも良かったと思います TA の方々にとっても 実験の中で自分より年下の生徒に近づいて教えたことは 良い経験になったようです
様式 Ⅲ4(A)-6( キャリア教育枠用 )/6 このシートは キャリア教育枠実施機関のみ記入してください 他シートで記入した内容と重複する場合は キャリア教育を意識した点 特筆すべき効果などをより詳細に記載してください 講座番号 1 理数分野に特化したキャリア教育 今回の SPP 講座におけるキャリア教育的要素について記入してください 2 具体的な活動内容 講座において 特にキャリア教育を意識して設定した活動を記入してください 3 成果 効果 2 の活動を踏まえた成果 効果を記入してください ( 児童 生徒の反応 これまでの SPP 講座との違い等 ) 4 次回への発展性 課題 キャリア教育の視点で今回の SPP 講座を行ったことによる 新たな SPP の効果 可能性 発展性 課題などを記入してください 様式 Ⅲ4(A)-6( キャリア教育枠用 )/6