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学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 中谷夏織 論文審査担当者 主査神奈木真理副査鍔田武志 東田修二 論文題目 Cord blood transplantation is associated with rapid B-cell neogenesis compared with BM transpl

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界では年間約 2700 万人が敗血症を発症し その多くを発展途上国の乳幼児が占めています 抗菌薬などの発症早期の治療法の進歩が見られるものの 先進国でも高齢者が発症後数ヶ月の 間に新たな感染症にかかって亡くなる例が多いことが知られています 発症早期には 全身に広がった感染によって炎症反応が過剰になり

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免疫を使ったがん治療法の検討約 150 年前 免疫ががん治療に活かせるのではないかと考えた医師ががん患者に細菌を感染させて免疫を刺激し がんに対する免疫治療効果を確認する実験を行いました この時には十分な治療効果は現れませんでした 当時は免疫に対する研究が今ほど進んでおらず 免疫の仕組みを理解しない

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さらにのどや気管の粘膜に広く分布しているマスト細胞の表面に付着します IgE 抗体にスギ花粉が結合すると マスト細胞がヒスタミン ロイコトリエンという化学伝達物質を放出します このヒスタミン ロイコトリエンが鼻やのどの粘膜細胞や血管を刺激し 鼻水やくしゃみ 鼻づまりなどの花粉症の症状を引き起こします

2 参考 検体投入部遠心機開栓機感染症検査装置 感染症検査装置 (CL4800)

第6号-2/8)最前線(大矢)

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新しい概念に基づく第 3 世代のがん免疫治療 inkt がん治療 inkt Cancer Therapy 監修 : 谷口克先生株式会社アンビシオン

inktがん治療 これまでのがん治療の最大の問題であるがんの進行 再発 転移 この問題を克服することを 目指し 新しい概念に基づく第3世代のがん免疫治療である inktがん治療 が開発されました inktがん治療 は 患者末梢血細胞を加工して作った オーダーメイドがんワクチン を 患者さん自身に注射することで 体内のiNKT細胞を活性化し がんの進行 再発 転移を予防す る治療法で 従来のがん免疫治療とは異なる大きな5つの特徴を有します inkt 細胞 inkt細胞 インバリアント ナチュラルキラー T細胞 は あらゆる種属に共通して存在する 唯 一 の 抗 原 受 容 体 し か 持 た な い 免 疫 細 胞 で 1 9 8 6 年 に 谷 口 克 現 国 立 研 究 開 発 法 人 理化学研究所 科技ハブ産連本部 創薬 医療技術基盤プログラム 臨床開発支援室 客員主管研究員 らが発見した T細胞 B細胞 NK細胞に続く第4のリンパ球です i N K T 細 胞 は イ ン タ ー フ ェ ロ ン γ に よ る ア ジ ュ バ ン ト 作 用 で 自 然 免 疫 系 の N K 細 胞 と 獲 得 免 疫 系 の 細 胞 障 害 性 T 細 胞 C D 8 T を 同 時 に 活 性 化 で き る 唯 一 の 免 疫 細 胞 で す 国立研究開発法人理化学研究所との 共同特許取得 inktがん治療 は国立研究開発法人理化学研究所の技術を用いた治療法であり 弊社は inktが ん治療 に用いる特定細胞 加 工 物 の 製 造 方 法 に 関 す る 特 許 権 を 国 立 研 究 開 発 法 人 理化学研究所と共有しております 谷口 克 Taniguchi Masaru M.D., Ph.D. 国立研究開発法人理化学研究所 科技ハブ産連本部 創薬 医療技術基盤プログラム 臨床開発支援室 客員主管研究員 略歴 1974年 198年 千葉大学大学院医学研究科修了 同大学医学部教授 1996年 2年 1997年 1998年 21年 同大学医学部長 日本免疫学会会長 理化学研究所免疫アレルギー科学総合研究センター初代センター長 25年 28年 218年より現職 日本学術会議会員 1986年iNKT細胞唯一のVα14抗原受容体を発見 199年生理条件下でクローン性増殖するiNKT細胞を発見 この発見に対して 米国免疫学会は 免疫学の進歩に貢献したとして Pillars of Immunology の一つに選んだ 1997年iNKT細胞リガンドが糖脂質で あることを発見 同年iNKT細胞欠損マウスを開発 Nature Scienceをはじめ4編以上の論文を執筆 inkt inktがん治療 及び inkt Cancer Therapy は谷口克先生の登録商標です

NKT細胞標的がん免疫治療臨床データ 千葉大学 国立病院機構で行われている α- ガラクトシルセラミドをパルスした患者末梢血細胞 樹状細胞 を用いた NKT細胞標的がん免疫治療 の医療技術は 厚生労働省より先進医療Bの認可を受けています NKT細胞標的がん免疫治療 進行性肺がん ステージⅢB Ⅳ 再発 患者に対する第Ⅰ Ⅱ相臨床研究 α- ガラクトシルセラミドをパルスした患者末梢血細胞 樹状細胞 を用いたNKT細胞標的がん免疫治療 治療群全例の生存期間中央値は18.6 ヶ月 治療群17例のうちIFN-γ産生が高い1例では 初回治療のみでも生存期間中央値が31.9か月 31.9 ヶ月 高IFNγ群 1例 低IFNγ群 7例 9.7 ヶ月 全症例 17例 18.6 ヶ月 1 2 3 4 生存期間中央値 月 Motohashi S, et al. J Immunol, 182:2492, 29より作成 1 8 生存 率 高IFNγ群 6 4 2 低IFNγ群 12 24 36 48 6 治療開始後 月 Motohashi S, et al. J Immunol, 182:2492, 29より作成 先進医療B認可 211年 進行性肺がん 214年 ステージⅡA-ⅢA術後肺がん

inktがん治療の特徴 特徴1 特徴2 inktがん治療 は がん細胞そのものをターゲットに inkt細胞の抗腫瘍効果は 他の免疫細胞を活性化 かかわらず がんのために弱っている免疫細胞群を 活性化された免疫細胞の一部 セントラルメモリー した治療法ではなく 患者体内に本来存在しているにも す る ア ジ ュ バ ン ト 作 用 に よ っ て 強 力 に 発 揮 さ れ アジュバント作用により活性化する治療法であるため やエフェクターメモリーなどの記憶細胞 は体内に どんながん にも効果が期待できる治療法です 残存し 長期免疫記憶を形成します inktがん治療のメカニズム inktがん治療 現行のがん免疫治療 標的は免疫細胞群 がん抗原 成熟 樹状細胞 がん抗原 攻撃 未熟 樹状細胞 CD8T リガンド提示 細胞 変異がん抗原 NK 攻撃 IFN-γ アジュバント作用 無進行 無再発 無転移 変異がん 細胞 がん抗原 腫瘍 ワンショットで36週の長期免疫記憶が成立 記憶細胞数の推移 CD44+ CD62L+ 初回投与36週後の記憶細胞 4 5 CD4T 細胞数 x1 3 CD8T NK γδt 特徴3 がん細胞には がん抗原を発現している細胞 と がん抗原 を発現していない細胞 の2種類と また新たに出現する 変異がん細胞 があります これら全てのがん細胞を同時に 排除できないと再発 転移が起きますが 従来のがん免疫 治療は がん抗原を発現している細胞 と がん抗原を発現し ていない細胞 のいずれか一方のがん細胞しか攻撃できず また 変異がん細胞 には対応できていませんでした inkt がん治療 は 自然免疫系と獲得免疫系を同時に活性化 できるので どんな種類のがんにも必ず存在する がん抗原 を発現している細胞 がん抗原を発現していない細胞 ある いは新たに出現する 変異がん細胞 を同時に排除できる 治療法であり がんの進行 再発 転移の抑制効果が期待 1 3 1 2 3 1 1 7.43% 6.97% 4 2 1 長期免疫記憶で 持続的攻撃可能 できます がん抗原 腫瘍 攻撃 inkt inktリガンド 複数種類のがん細胞 CD8T inkt細胞が分化誘導 オーダーメイド inktがんワクチン がん抗原 / どちらかを標的 変異がん細胞 に対応できず 再発 がん免疫細胞群活性化 CD62L 免疫不全の改善 標的は1種類のがん細胞 1 2 3 4 12 投与後の期間 24 36 W 1.32% 21.28% 2 1 3 1 CD44 4 1 5 1 マウスモデルにおけるリガンドパルス抗原提示細胞のアジュバント活性による 長期免疫記憶細胞誘導能 社内データ 特徴4 inkt細胞の抗原受容体はすべての人に共通であり inkt 細胞を活性化するiNKTリガンドは種属に1つしか無い CD1d分 子 に結 合することでiNKT細 胞を活 性 化する ため 患者HLA CD1d分子 Vα24受容体 種族に1種類しかない すべての人に共通 タイプに無関係 抗原提示細胞 に 誰にでも 効 認識 活性化 果が期待できま inkt細胞 inkt細胞リガンド す 特徴5 inkt細胞は 免疫系細胞の中で唯一未熟樹状細胞と機能 的に反応できるため がんによって樹状細胞の成熟が 抑えられ免疫不全になっている免疫系を活性化し 患者の がんに対する免疫力を回復させる事ができます

inkt がん治療のフロー 患者さん自身の末梢血単核球 (PBMC) をアフェレーシスで取り出し 分離 精製した抗原提示細胞にiNKT 細胞を特異的に活性化するiNKTリガンドをパルスし患者さんに点滴で投与します これにより体内でiNKT 細胞が活性化され抗がん作用を示します inkt がんワクチンの製造工程 患者の受け入れ カウンセリング 病歴聴取 治療前検査 ( 感染症検査 ) 同意取得 アフェレーシス 1 採血 アフェレーシス 血液細胞の分離 2 精製 3 パルス 抗原提示細胞 inkt リガンドパルス培養 inkt がんワクチン の製造 最終細胞加工製品 品質規格試験 出荷 投与 1 回目 投与 2 回目 ( アフェレーシスから 3~7 日後 ) (1 回目の投与から 28 日後 ) フォローアップ検査 inkt がん治療の留意点下記の項目に該当する方は inkt がん治療の適応外となります がん以外の重篤な合併症や疾患がある 自己免疫疾患と診断されている B 型肝炎ウイルスの感染歴がある (HBs 抗原陽性 or HBc 抗体陽性 ) C 型肝炎ウイルスの感染歴がある (HCV 抗体陽性 )( 注 1) ヒト免疫不全ウイルスに感染している (HIV 抗体陽性 )( 注 2) ヒト T 細胞白血病ウイルスに感染している (HTLV-1 抗体陽性 )( 注 2) アルブミン過敏症の既往を有する 妊娠中あるいは妊娠の可能性のある女性 および授乳期の女性 他家の臓器並びに造血幹細胞移植の治療歴がある 成分採血を行うことができない状況を有する ( 注 1) 遺伝子検査でウイルスの陰性化が確認された場合は治療可能 ( 注 2) 細胞加工施設において製造可能と判断されれば治療可能

株式会社アンビシオン 16-17 東京都新宿区左門町 2-6 ワコービル 5 階 Tel:3-5357-7231 Fax:3-5357-7232 OP218124