働き盛りで難病となったら SCD と OPCA SDS 多系統萎縮症 (OPCA/SDS)MSA-C ~ 命の響き聞こえますか?~ 中編 佐藤病院リハビリテーション科理学療法士藤本義道 H28/1/22 46 歳男性. 平成 24 年に自律神経症状により発症. 転倒を繰り返す. 平成 25 年 11 月, 慈恵医科大学病院により上記診断. 平成 27 年 1 月より車いす生活となる. 平成 27 年 8 月 20 日訪問リハビリ開始. 今後どのような生活をして, どんな経過をたどるのか? 多系統萎縮症とは 多系統萎縮症 (multiple system atrophy: MSA) は成年期 (30 歳以降 多くは 40 歳以降 ) に発症し 組織学的には神経細胞とオリゴデンドログリアに不溶化した α シヌクレインが蓄積し 進行性の細胞変性脱落をきたす疾患である 初発から病初期の症候が小脳性運動失調であるものはオリーブ橋小脳萎縮症 (olivopontocerebellar atrophy: OPCA) パーキンソニズムであるものは線条体黒質変性症 そして特に起立性低血圧など自律神経障害の顕著であるものは各々の原著に従いシャイ ドレーカー症候群と称されてきた いずれも進行するとこれら三大症候は重複してくること 画像診断でも脳幹と小脳の萎縮や線条体の異常等の所見が認められ かつ組織病理も共通していることから多系統萎縮症と総称されるようになった 原因 MSA は小脳皮質 橋核 オリーブ核 線条体 黒質 脳幹や脊髄の自律神経核に加えて大脳皮質運動野などの神経細胞の変性 オリゴデンドログリア細胞質内の不溶化した α シヌクレインからなる封入体 ( グリア細胞質内封入体 :GCI) を特徴とするが 神経細胞質内やグリア 神経細胞核内にも封入体が見られる 殆どは孤発例であるが ごく希に家族内発症がみられ その一部では遺伝子変異が同定されている 現在 発症機序について封入体や遺伝要因を手がかりに研究が進められているが まだ十分には解明されていない 厚生労働省難病情報センターより 症状 わが国で最も頻度の高い病型は OPCA である OPCA は中年以降に起立歩行時のふらつきなどの小脳性運動失調で初発し主要症候となる 初期には皮質性小脳萎縮症との区別が付きにくく二次性小脳失調症との鑑別が重要である 線条体黒質変性症は筋固縮 無動 姿勢反射障害などの症候が初発時よりみられるのでパーキンソン病との鑑別を要する パーキンソン病と比べて 安静時振戦が少なく 進行は早く 抗パーキンソン病薬の反応に乏しい 起立性低血圧や排尿障害など自律神経症候で初発するものは シャイ ドレーガー症候群とよばれる その他 頻度の高い自律神経症候としては 勃起障害 ( 男性 ) 呼吸障害 発汗障害などがある 注意すべきは睡眠時の喘鳴や無呼吸などの呼吸障害であり 早期から単独で認められることがある 呼吸障害の原因として声帯外転障害が知られているが 呼吸中枢の障害によるものもあるので気管切開しても突然死があり得ることに注意して説明が必要である 何れの病型においても 経過と共に小脳症候 パーキンソニズム 自律神経障害は重複し さらに錐体路徴候を伴うことが多い 自律神経障害で発症して数年を経過しても 小脳症候やパーキンソニズムなど他の系統障害の症候を欠く場合は 他の疾患との鑑別を要する 多系統萎縮症は頭部の X 線 CT や MRI で 小脳 橋 ( 特に底部 ) の萎縮を比較的早期から認める この変化をとらえるには T1 強調画像矢状断が有用である また T2 強調画像水平断にて, 比較的早期から橋中部に十字状の高信号 ( 十字サイン ) 中小脳脚の高信号化が認められる これらの所見は診断的価値が高い 被殻の萎縮や鉄沈着による被殻外側部の直線状の T2 高信号 被殻後部の低信号化などもよく認められる 程度と報告されている 治療法 パーキンソン症候があった場合は 抗パーキンソン病薬は 初期にはある程度は有効であるので治療を試みる価値はある また 自律神経症状や小脳失調症が加わってきたときには それぞれの対症療法を行う 呼吸障害には非侵襲性陽圧換気法などの補助が有用で 気管切開を必要とする場合が在る 嚥下障害が高度なときは胃瘻が必要となることも多い リハビリテーションは残っている運動機能の活用 維持に有効であり積極的に勧め 日常生活も工夫して寝たきりになることを少しでも遅らせることが大切である 予後多系統萎縮症では線条体が変性するので パーキンソン病に比べて抗パーキンソン病薬は効きが悪い また 小脳症状や自律神経障害も加わってくるため全体として進行性に増悪することが多い 我が国での 230 人の患者を対象とした研究結果では それぞれ中央値として発症後平均約 5 年で車椅子使用 約 8 年で臥床状態となり 罹病期間は 9 年程度と報告されている 1
予後 薬剤 多系統萎縮症では線条体が変性するので パーキンソン病に比べて抗パーキンソン病薬は効きが悪い また 小脳症状や自律神経障害も加わってくるため全体として進行性に増悪することが多い 我が国での 230 人の患者を対象とした研究結果では それぞれ中央値として発症後平均約 5 年で車椅子使用 約 8 年で臥床状態となり 罹病期間は 9 年程度と報告されている コエンザイム Q10 ジオスゲニン 何科? α シヌクレイン 脊柱管狭窄症 RA 膠原病 変形性関節症 脳卒中 変性疾患 etc 基礎疾患として内部障害 ( ストレス含 ) を考える必要あり? これまで原因不明とされてきた多くの神経変性疾患で, 異常な蛋白の蓄積による細胞の機能障害 と考えられるようになってきた. 2
変性疾患と蛋白異常 β- アミロイドアルツハイマー病 α - シヌクレインパーキンソン病レビー小体認知症多系統萎縮症タウ進行性核上性麻痺タウ大脳皮質基底核変性症 Pick 病 原因は代謝における脳内の異常蛋白蓄積が原因か? 難病の最新治療 異常蛋白の発現抑制 異常蛋白の分解促進 異常蛋白の凝集阻害 異常蛋白のミスフォールディング抑制 神経栄養因子等による細胞保護, 細胞死抑制 Ips 細胞等を用いた再生医療 代謝と脳 神経細胞の密集している器管第二の脳 腸は第 2 の脳とまでみなされている. 腸は気分や感情, 免疫系, さらには長期的な健康に関する化学的作用に影響を与える. 研究によれば, 状況から新しい技を 学ぶ ことすらできるそうだ. こうした事実は, 腸と脳の関連性を研究する神経消化器学という新しい分野からもたらされた知見である. 代謝が関与している可能性が大きい 脳内神経伝達物質に腸が大きく関与する 腸の特徴 1. 脳の監視がなくても機能できる唯一の臓器 2. 腸は独自の神経系を持つ 3. 腸が脳に感情のサインを送る 4. 胃腸障害は腸の 精神疾患 とも言えるかもしれない 5. 健康な腸は骨を守る 6. 自閉症と腸内細菌株の関係 7. 何を食べたかで腸が気分に影響を与える 8. 腸に宿る免疫細胞が病気から守ってくれる 9. 脳と同じく麻薬中毒になる 腸とメンタル 脳や脊髄からの指令がなくとも反射を起こさせる内在性神経系を持っている臓器は腸だけである. 腸内環境を整えることが大切である? 3
ストレッサーホルモン ストレスを測定する? 多系統萎縮症は決まって唾液アミラーゼ ( ストレスホルモン ) が高い 腸内フローラ 腸内フローラと代謝 私たちのおなかの中には たくさんの細菌が住みついている. 腸内に住む菌は 腸内菌といい 種類は数百種類 その数は 約 100 兆個にもなる. これら多種多様な細菌の集団を植物が群れている様子 ( 叢 くさむら フローラ ) になぞらえて 腸内細菌叢 あるいは腸内フローラと呼ばれる. 1 個 1 個の腸内菌は 肉眼で見ることができないほど小さな生き物だが,100 兆個 ( ヒトの体細胞数は約 60 兆個 ) にもなると, 人の健康にさまざまな影響を与えるようになる. そこで 腸内菌をその働きや人体に対する影響から分類すると, 乳酸菌などのような有用菌, ウェルシュ菌などのような有害菌, そしてどちらにも属さない中間の菌に大別できる. 私たちが健康でいられるのは, 有用菌が有害菌を抑える形で, 腸内フローラが一定のバランスを維持しているからである. 逆に 何らかの原因で有害菌が増えると 腸内腐敗が促進され アンモニア フェノール インドールなど人の健康に有害な物質が増えます これらは 腸管から吸収され 長い間には肝臓 心臓 腎臓などに負担を与え 老化を促進させたり がんをはじめとするさまざまな生活習慣病の原因ともなる. 腸内細菌の役割とは プロバイオディクスピロリ菌と LG21 4
腸内細菌 年齢と腸内細菌 腸のぜん動運動を促進し, 悪玉菌の繁殖を抑え, 若さや健康のカギを握る. 最大派閥の日和見菌. 腸内フローラの状態によって 良い働きも悪い働きもする. 老化や生活習慣病の原因にもなる. 動物性タンパク質や脂質が大好物. 腸内フローラの変動 偏った食事 食べ過ぎ 飲み過ぎ くすり ストレス 過労 細菌汚染 加齢 運動不足 Bacteroides 大腸菌 Bifidobacterium 乳酸菌 Ruminococcus Faecalibacterium Clostridium ウェルシュ菌ブドウ球菌ベーヨネラ Eubacterium Collinsella Prevotella 主な人腸内フローラ 善玉菌 日和見菌 悪玉菌が混在悪玉菌の割合増加により病気の原因か? 人腸内フローラ 腸内細菌のグループ分け ターミナル rflp 法 5
腸内細菌との疾患の関連性 代謝疾患 免疫疾患 感染症 炎症性疾患 アレルギー疾患 脂肪肝 肥満 動脈硬化 うつ病 老化 認知症 早産 子宮筋腫 内膜症 etc 腸内環境チェック 1 便秘気味 下痢気味である 2 おならがくさい 3 肉を食べることが多い 4 野菜をあまり食べない 5 ヨーグルトや乳酸菌飲料などの発酵食品はあまり摂らない 6 お酒をよく飲む 7 インスタント食品やファストフードをよく食べる 8 豆類や海藻類 根菜類はあたり食べない 9 運動不足だ 10 朝食は食べないことが多い あてはまる項目の数を数える 0~3 問題なし 4~7 注意 8~10 危険 便検査と腸内フローラ検査 症例腸内フローラ便検査結果 症例 1 症例 2 MSA2 症例ともに悪玉菌優位の状態 便検査により腸内細菌の性状を調べることができる 原因細菌特定の要あり 腸内環境を整えるには 各社で研究が続いている 6
AWG( 段階的素粒子波動発生装置 ) 便微生物移植法 今後の課題 腸に関する文献 原因細菌の特定マウス便移植による再現 腸に関する文献 ご清聴有難うございました 後編に続く さらなる挑戦へ 7