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[2] 財務上の影響 自己株式を 取得 した場合には 通常の有価証券の Ⅰ. 株主資本 ように資産に計上することはせず 株主との間の資本取 1. 資本金 引と考え その取得原価をもって純資産の部の株主資本 2. 資本剰余金 (1) 資本準備金 から控除します そのため 貸借対照表上の表示は金額 (2

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ならないとされている (IFRS 第 15 号第 8 項 ) 4. 顧客との契約の一部が IFRS 第 15 号の範囲に含まれ 一部が他の基準の範囲に含まれる場合については 取引価格の測定に関する要求事項を設けている (IFRS 第 15 号第 7 項 ) ( 意見募集文書に寄せられた意見 ) 5.

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

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[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

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Transcription:

Tax Analysis 中国 税理士法人トーマツ 2015 年 1 月 30 日号 本ニュースレターは 英文ニュースレターの翻訳版です 日本語訳と原文 ( 英文 ) に差異が生じた場合には 原文が優先されます BEPS 行動計画 8 9 10: 移転価格ガイドライン第 1 章の改訂に係るディスカッションドラフト ( リスク 再構築および特別な措置 ) 経済協力開発機構 ( 以下 OECD ) は 2014 年 12 月 19 日に 移転価格ガイドライン第 1 章の改訂に係るディスカッションドラフトを公布した このディスカッションドラフトはまだ関係者のコンセンサスを得たものではない このディスカッションドラフトは 税源浸食と利益移転 (Base Erosion and Profit Shifting: 以下 BEPS ) 行動計画 8 9 10 にかかわるものであり 以下の事項の改訂について検討したものである グループのメンバー間でリスクを移転し あるいは超過資本を配分することによる BEPS を防止するルール これは ある企業が契約によってリスクを負うか あるいは資金を提供していることのみを理由として 不適切なリターンを得ることがないように 移転価格ルールまたは特別な措置を採用するというものである 改訂後のルールはリターンと価値創造との一致も求めることになる 第三者との間では発生しないか もしくは極めてまれにしか発生しない取引を行うことによる BEPS を防止するルール これは 取引の再構築 (recharacterize) ができる状況を明らかにするために 移転価格ルールまたは特別な措置を採用するというものである 評価の難しい無形資産の移転に係る移転価格ルールまたは特別な措置 ディスカッションドラフトは 2 つのパートに分かれており それぞれ事例を含んでいる 第一部では OECD 移転価格ガイドライン第 1 章 ( 独立取引の原則の適用に係る指針 ) のセクション D の改訂案を提示し 当事者間の事業上および財務上の関係が存在する経済環境に広く着目することによって 取引の実質が契約上の関係と一致しているか否かを確認するということを強調するとともに 機能分析に関してもより詳細な指針を提供している また 当事者間の事業上および財務上の関係におけるリスクの認識に関する新しいセクションも加えられている 無形資産に関する移転価格ガイドライン第 6 章の改訂と同じように この部分の改訂案もリスクの管理とコントロールに焦点を当てており 契約上のリスク配分の重要性は著しく減じられている 第一部は実際の取引を認識しないか 再構築すること (recharacterization) に関する新しい指針で締めくくられている この部分では 関連者間の取引は非関連者間の取引にある基本的属性を備えたものでなければならないという新しい要求を提示している 事例では 税引き前で見たグループの業績を悪化させるような取引について説明し 独立取引の 1

原則に合致するその他の多くの要素があったとしても そのような取引は非関連者間の取引にある基本的属性を欠いていると結論付けている ディスカッションドラフトの第二部では 特別な措置 のオプションについて述べている それは 独立取引の原則を用いる代わりに 特定の利益配分を行うために新しい簡単な方法を用いるような場合である ディスカッションドラフトでは 5 つのオプションを提示し それらに対するコメントを求めている ただし これらのオプションをどのように実行するのかということに関する具体的な説明はない 関係者からのコメントの募集期限は 2015 年 2 月 6 日とされており 2015 年 3 月 19~20 日に 提言について議論するための会議が開催される予定である (1) 事業上および財務上の関係の認定に係る指針改めてドラフトされた移転価格ガイドライン第 1 章のセクション D では 経済的な関連性または比較可能性の要素を 次のように広く分類することを提言している 取引の契約条項 取引の当事者の担う機能 ( 使用する資産 負担し 管理するリスクを考慮する ) これらの機能と当事者の属する多国籍企業グループによる価値創造との関係 取引の環境 業界の慣例を含む 移転される資産または提供される役務の特性 当事者と当事者が事業を行う市場の経済環境 当事者の事業戦略上記の 2 点目はディスカッションドラフトと現行のガイドラインの主な相違点を表している ディスカッションドラフトでは 実際に担う機能 実際に使用する資産 実際に負担するリスクを分析する際には 契約上の取決めではなく 当事者の行為に着目しなければならないということを強調している ディスカッションドラフトは 機能分析において各当事者の価値創造に関わる能力と貢献に着目することにより グループ全体の価値がどのように生じる かが分かるだろうと述べている 機能分析では 各当事者の経済的に重要な活動および責任 使用する資産 負担および管理するリスクが見極められなければならない これは リスクの負担者 取引の特徴 利益分割法が最適な方法であるか否かを判断する上で 機能分析が重要な役割を担うことを意図したものである ディスカッションドラフトでは その他の取引ではなく その取引が当事者の事業目的に合う最適な方法であるか否かを判断する際に 当事者の能力も吟味しつつ 現実的に採用し得るその他のオプションを考慮する必要性について述べている 多国籍企業グループは グループ内の異なる企業に活動を分け 本部が効率的な運営のためのコントロールと調整を行う可能性があるとディスカッションドラフトでは述べている そのような場合には 機能分析によって 相互依存性の性質とどのように事業活動の調整が図られているかを見なければならない これは 2014 年 12 月に公布された利益分割に関するディスカッションドラフトにおいても重要な問題とされている ディスカッションドラフトが価値創造と現実的な代替的選択肢について強調していることは論争を巻き起こす可能性がある どちらの用語も多様に解釈されやすいからである 例えば 価値とは何か? 価値とは収入 競争優位性 シナジー 経済力 資産所有権であるか あるいはその他の価値測定手段があるか? ということが問題になり得る 同様に どのような場合に代替的選択肢は現実的といえるのか? 当事者はすべての可能性のある取引をレビューした上で 税務当局の決めた何らかの量を最大化する取引を選ばなければならないのか? ということも問題になり得る 新しい指針では 取引 の概念を広げ 当事者が取引を記録せず あるいは取引を行う意図がなかったとしても 価値が与えられるのであれば そのような状況も 取引 に含まれるとしている 例えば 技術支援が行われた場合 シナジー効果が目的のある協調行動によって生じた場合 派遣者によってノウハウが提供された場合等である シナジー効果の創出は利益分割に関するディスカッションドラフトにおいても議論されている これらの取引が契約書に反映されることはなく 会計システムに仕訳が入れられることもないと考えられるが 機能分析の過程 2

ではこれらの 取引 も考慮しなければならないと ディスカッションドラフトでは述べている (2) リスクの識別と配分ディスカッションドラフトでは リスクの識別は移転価格分析の重要な部分であり 機能および資産の識別とも不可分なものであるということを強調している また 関連者間の契約書においてリスクを識別することは難しいとも述べている 多くの場合 関連者間の契約においては 非関連者間であれば必ず生じる利益相反がなく 故に多くのリスクおよびリスク管理に関する事項が契約書には明確に記載されていない可能性があるからである ディスカッションドラフトでは 契約上の取決めではなく 企業の行為が価格設定されるべき取引および当事者間のリスクの配分を決めると述べている 同時に 非関連者間であれば どちらが報酬を得て どちらがリスクの影響を受けるかを決める上で リスクをコントロールする能力が重要な要素になると強調している リスクをコントロールするとは リスクをとるか否か リスクに対応するか否か どのように対応するかということを決定する能力であると定義されている ディスカッションドラフトはリスク分析のためのフレームワークについて述べており 分析に当たっては次の要素を考慮するとしている リスクの性質と源泉 契約上の配分および影響 グループ内においてどのように各リスクを管理し 負担するか 事業を行う会社においてか リスク管理を行う別の会社によってか あるいはリスクの評価 モニタリングとリスクへの対応を行う会社によってか 経営および契約上の取決めに関連するリスクの管理において行われる取引およびグループ内の企業の行為この点に関して ディスカッションドラフトでは無形資産に関する移転価格ガイドライン第 6 章の改訂案と同じ方式を用いている 複雑なビジネスモデルにおけるリスクの識別と分析についてより明確にされていること 事例も含まれていることは 税務実務に役立つものとなるだろう ディスカッションドラフトには 戦略および市場のリスク インフラストラクチャーおよび経営のリスク 財務リスク 取引リスクおよび ハザード リスク ( 例えば 自然災害等の不利な外部的事象 ) を含む事業上のリスクの源泉についての詳細な追加的指針があり これらのリスクの潜在的な影響に関する事例も含まれている ディスカッションドラフトでは 企業が外部からのリスクあるいは一般的な事業リスクを管理する能力は 内部的なリスクを管理する能力と同じように重要であり 競争優位性の源泉にもなり得ると述べている 機能分析では (1) これらのリスクの源泉 (2) これらのリスクに対応し 管理する企業 (3) これらのリスクが価値創造に与える影響 を識別しなければならない ディスカッションドラフトでは リスク管理活動とグループのどこにリスクを管理する能力と機能があるかを見極める重要性について議論している リスク管理には (1) リスクを負担するか否かを決める能力 (2) リスクが生じた時に それに対応する能力 (3) リスク低減戦略を用いる能力 という 3 つの面における能力と意思決定機能とが含まれる 単純に製造業者にコストプラスの方式を用いるか あるいは販売業者に固定的な営業利益を用いる場合には 誰がリスク管理活動を行い 誰がその活動について補償を得るべきかという問題を扱うことはできないとディスカッションドラフトでは述べている むしろ機能分析によって確認される当事者の実際の行為が その重要な判断根拠になる 非関連者間の取引では 単に契約に基づいてリスクが配分されるのみで リスクをコントロールする能力を持たないという状況が生じることは基本的になく 故に移転価格の観点から 契約上のリスク配分はリスクの移転を支持するものではないとディスカッションドラフトでは述べている 非関連者間取引の当事者の間では コアとなるリスクを移転する機会は限られているという立場を ディスカッションドラフトはとっている 非関連者間取引の当事者はコアコンピタンスの内容を第三者と共有することを望まない故に コアコンピタンスに関わるリスクを負う意思もほとんど持たないと考えられるからである ディスカッションドラフトでは この段落で議論している原則を モラルハザード と呼び 関連者間のリスクの配分においてモラルハザードが担うべき役割についてのコメントを求めている ディスカッションドラフトは 単にリスクを移転できるということはそのリスクを移転する取引が独立取引の原則に従っていることを意味しないと考えている 3

また より確実あるいはより低いリスクのリターンをより不確実あるいはより高いリスクのリターンと交換するという リスクとリターンのトレードオフ は リスクの移転の合理性を自ら証明するために用いられるべきではないと述べている そのような移転は 移転を受ける側が効果的に または移転する側よりもよりよくリスクを管理できる場合に生じると考えられる ディスカッションドラフトは 独立取引の原則の下で リスクとリターンの移転が唯一の目的である場合に取引を認識すべきか否かについて コメントを求めている ( 取引を認識しないことに関する議論については以下を参照 ) ディスカッションドラフトは 関連者間におけるリスクの配分とリスク管理について確認することは移転価格分析の最初のステップにすぎないとしている 同じように重要な次のステップは 検証対象企業と比べて どのようにベンチマークあるいは比較対象企業がリスクの配分とリスク管理を行っているかを確認することである ディスカッションドラフトでは 多くの通常の取引に関して ベンチマークあるいは比較対象企業は類似のリスクおよびリスク管理活動を有しているとして 販売業者の例を挙げている 多くの活動において ベンチマークあるいは比較対象企業は検証対象企業と類似のリスクを負い またリスク管理を行うことから より多くの事例およびより詳細な説明が役に立つであろう これらのケースにおいて リスクの調整あるいはリスク管理活動に係る追加的な補償は求められないだろう リスクの負担と管理に対するリターンは既にベンチマークあるいは比較対象企業の財務結果に含まれているからである (3) 取引を認識しないことと取引の再構築ディスカッションドラフトは移転価格の観点から 税務当局が実際の取引を認めない状況について説明している これまで移転価格ガイドラインでは 非常に限られた状況においてのみ 実際の取引を認識せず あるいは再構築することを認めていた (1) 取引の実質が形式と異なる場合 あるいは (2) 関連者間の取引が非関連者間の取引とは異なり 実際の取引構造が適切な移転価格の決定を妨げる場合 である 現行のガイドラインでは 実際の取引ではないものの価格を設定することに関する懸念を指摘しており 多くの者の同意を得ている 機能およびリスクを異なる法人に配分した結果はコントロールできると知った上で その事業を複数の企業に分けることができるため 実際の取引を認識しないことが必要になると述べている 移転価格の観点からは 関連者間の取引が 非関連者間の取引にある基本的な経済的属性と事業上の合理性 を有している場合にのみ 当該取引を認識すべきである ディスカッションドラフトでは グループ各社が取引を行う際には 実際に採用可能なその他のオプションと比べて 自らの事業上あるいは財務上の地位を高め あるいは保護することになると合理的に予測できなければならないとしている 考慮すべきことの一つは その取引が多国籍企業グループ全体の税引き前の業績に与える影響である ディスカッションドラフトでは事例を用いて取引を認識しないという概念を説明している 事例においては S1 は事業で用いる価値のある商標を有し 広範なマーケティングを通じて商標の価値を高めている S1 はこの商標を 4 億ドルの価格で低税率国にある S2 に売却する S2 は商標の評価 モニタリングを行い その使用を指導できる人員を雇い かつ S1 と契約を締結し S1 が商標の価値を高めるための広範なマーケティングを行う S1 が S2 に支払うロイヤルティーは S2 に財務上のリターンを与えるものである S2 は S1 と契約を締結しているだけで 自らその商標を使用する能力を有していない S2 で生じるコストは S1 で生じるコストと重複するものと考えられるが 節税額と相殺される 事例では S1 はこの取引によって事業上の利益を高めることはなく 取引を行わないほうが業績はよかったと考えられ 故に当該取引は非関連者間の取引にある基本的な経済的属性を欠いているため 認識すべきではないとし 商標は S1 が保有するものとみなすべきであると結論付けている このような取引を認識しないという新しいアプローチは 多くのコメントを集めるであろう それには次のようなテーマが含まれる可能性がある このようなアプローチは不確定性を高め 論争を呼び ひいては二重課税を生じさせる可能性もある これまでの事業再編もしくは資産売却に対する税務調査の経験によれば 取引の再構築が常用されるようになると より多くの論争が生じる可能性がある ディスカッションドラフトでは 多国籍企業は資産 4

S1 はキャッシュをその他の活動への投資に回せるようになり 資本コストが下がり 事業上 財務上の地位を実質的に高めることになるかもしれないが そのような考慮は事例には含まれていない 税務当局は多くの異なる方式を用いて認識されない取引の再構築を行う可能性があるが このことは移転価格文書の作成を難しくするととともに 納税者がペナルティーを課されることになる可能性もある ディスカッションドラフトにおける提言は 以前に公布された移転価格ガイドライン第 6 章に対する提言の結論と一致していない 第 6 章の分析では S2 が無形資産を保有すると考えられるが ( すなわち 実際の取引を無視していない ) S2 から S1 への支払により 無形資産に関連するリターンのほとんどは S1 に生じることになると説明している よって 実際の取引を認識せずに 取引を再構築することをしなくても 独立取引の原則を適切に運用することにより 合理的な 無形資産のリターンを実現することは可能である (4) 特別な措置の必要性 BEPS を防止するために独立取引の原則に基づいて あるいはそれを超えて 特別な措置 を設ける必要があるか否かという問題は BEPS プロジェクトが開始された時点から提起されていた その時は 独立取引の原則の適用によって BEPS が生じる場合がある ( 特に 無形資産があり 一元化経営が行われている場合 ) という懸念があった 行動計画 3 (CFC 税制の強化 ) 行動計画 4( 利子費用の損金算入 ) 行動計画 8( 無形資産 ) および行動計画 9 10( リスクと資本 ) を含む 関連する行動計画に基づく作業が進む前に この問題は既に生じていたことになるが これらの行動計画の成果に基づき 独立取引の原則が適切に運用されるならば 特別な措置は必要とされない可能性がある 特定の状況下において 特別な措置の採用は独立取引の原則を放棄し その他の利益配分方式を採用することを意味するが これは独立取引の原則を適用するよりも後退したものとなる可能性がある 独立取引の原則は適用の難しい時もあるが 長年にわたり ほとんどの状況において潜在的な二重課税を排除するという役割を果たしてきた それでも 納税者と税務当局の間にある情報の非対称性 多国籍企業が税負担の低い 機能の簡単な企業に資本を配分することの容易性から 残余の BEPS リスクを排除するために 特別な措置はなお必要になる可能性があるとディスカッションドラフトでは考えている ディスカッションドラフトでは BEPS を防止するために特別な措置が必要になる可能性のある状況についても検討し 多くの問題を提起して コメントを求めている また 次のステップとして相当の設計作業が必要になると述べるとともに 二重課税の防止の問題についてもさらに検討するとしている ディスカッションドラフトは 次の状況に対して特別な措置を用いることを提言している 評価の難しい無形資産を一括払で売却し 税務当局に信頼できる計画と分析を提供できない場合 ディスカッションドラフトでは このような状況において納税者にその計画の信頼性を証明するように求めるか あるいは米国型の 収入と見合うこと という規定を採用することを提言している この場合の問題は 独立取引の原則を受け入れない税務当局は 後知恵によって特別な措置の適用条件を満たしていると主張する可能性があるということである 仮定の 独立投資者 テストを参考にした資金提供に対する不合理なリターンあるいは資本のグローバル指標を参考にした 過大 資本 しかしながら 利子費用の損金算入に関する行動計画 4 と無形資産に関する行動計画 8 の成果から見て これは必要ないものと思われる 強制的な利益分割あるいは CFC に類似する利益配分を生じさせるような 価値創造の機能を持たず その他のグループ企業との取引の枠組みに依存する 機能の非常に限られた企業 しかしながら 行動計画 8 9 および 10 の結果として移転価格ガイドラインが改訂されれば これは必要ないであろう 主要な CFC ルールとその他の国に課税権を配分する副次的なルールを含む 剰余の ( 税負担の低い ) リターンに対する適切な課税 これも 行動計画 8 9 および 10 の結果として移転価格ガイドラインが改訂され 行動計画 3 により CFC ルールが強化されれば 必要ないであろう 5

(5) 総括および中国の移転価格実務の観点からのコメントディスカッションドラフトは関係者のコンセンサスを得た文書ではなく すべての国がディスカッションドラフトの方向性に賛同しているわけではないということを示す部分もある OECD は その他の観点もあるだろうと考えており いくつかの論争の的となり得る概念についてコメントを求めている 例えば モラルハザードの考え方 リスクに関する新しい議論に浸透し 取引を認識しないというアプローチにも関連するリスクとリターンのトレードオフの理論等である 企業はディスカッションドラフトを注意深くレビューし OECD に懸念事項を伝える必要がある ディスカッションドラフトでは 機能とリスクを分析する際には 実際の行為と価値創造に対する取引の当事者の貢献を重視すべきであるという OECD の立場を維持している これまでの我々の分析でも示したように このような趨勢は サプライチェーン全体における価値創造を理解すべきという中国税務当局の観点および要求にも合うものである 納税者が国外関連者に販売およびマーケティングサービスを提供する規模の大きな現地チームを有している場合に 税務局はコストプラスの方法で設定されたサービス費を認めず 販売業者に類似するリターンを得るべきと考える 海外に主要な企業があり 中国に通常業務に従事する企業があるというビジネスモデルにおいて 税務局は海外の主要な企業の存在を認めず 剰余利益は中国の企業に帰属すべきであると考える あるいは 海外の主要な企業は限定的な事務管理サービスに従事しているのみであるため 限定的な通常利益のみを得るべきであると考える上記の事実は 中国税務当局は既に積極的に多くの複雑な概念と方法を移転価格実務において用いており BEPS の進展とも歩調を合わせているという我々の見解を裏付けるものである ディスカッションドラフトの中で以前から予測されていたのは BEPS に対処するために OECD が提言する特別な措置についてのセクションであろう ディスカッションドラフトでは同時に 論争を招く事項である 実際の取引を認識しないことと再構築することに関するより詳細な指針も提供している 国家税務総局は 2014 年 12 月に 一般租税回避防止管理弁法を公布したばかりであるが 当該弁法でも 形式よりも実質を重視する という原則を適用すべきであるとし 調整方法の一つとして 実際の取引を認識せず 取引を再構築するということを挙げている 1 実務においては 中国税務当局は既に移転価格調査においてこのような手法を用いている その典型的な例としては次のものがある 納税者が来料加工に従事している場合に その得るべきリターンを決定するために 比較可能な進料加工業者の利益水準を用いるべきであると税務局が考える 1 取引の再構築については 2009 年に発布された特別納税調整実施弁法の一般租税回避防止規則の章においてもすでに言及されている 6

過去のニュースレター 過去に発行されたニュースレターは 下記のウェブサイトをご覧ください www.deloitte.com/jp/tax/nl/ao 問い合わせ税理士法人トーマツ中国室エグゼクティブオフィサー大久保恵美子 email: emiko.okubo@tohmatsu.co.jp 東京事務所 100-8305 東京都千代田区丸の内三丁目 3 番 1 号新東京ビル 5 階 TEL: 03-6213-3800( 代 ) email: tax.cs@tohmatsu.co.jp 会社概要 :www.deloitte.com/jp/tax-co 税務サービス :www.deloitte.com/jp/tax-services 本資料に記載されている内容の著作権はすべてデロイトトゥシュトーマツリミテッド そのメンバーファームまたはこれらの関連会社 ( 税理士法人トーマツを含むがこれに限らない 以下 デロイトネットワーク と総称します ) に帰属します 著作権法により デロイトネットワークに無断で転載 複製等をすることはできません 本資料は 関連税法およびその他の有効な典拠に従い 例示の事例についての現時点における一般的な解釈について述べたものです デロイトネットワークは 本資料により専門的アドバイスまたはサービスを提供するものではありません 貴社の財務または事業に影響を及ぼす可能性のある一切の決定または行為を行う前に 必ず資格のある専門家のアドバイスを受ける必要があります また本資料中における意見にわたる部分は筆者の私見であり デロイトネットワークの公式見解ではありません デロイトネットワークの各法人は 本資料に依拠することにより利用者が被った損失について一切責任を負わないものとします デロイトトーマツグループは日本におけるデロイトトウシュトーマツリミテッド ( 英国の法令に基づく保証有限責任会社 ) のメンバーファームおよびそのグループ法人 ( 有限責任監査法人トーマツ デロイトトーマツコンサルティング合同会社 デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社 税理士法人トーマツおよび DT 弁護士法人を含む ) の総称です デロイトトーマツグループは日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり 各法人がそれぞれの適用法令に従い 監査 税務 法務 コンサルティング ファイナンシャルアドバイザリー等を提供しています また 国内約 40 都市に約 7,900 名の専門家 ( 公認会計士 税理士 弁護士 コンサルタントなど ) を擁し 多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています 詳細はデロイトトーマツグループ Web サイト (www.deloitte.com/jp) をご覧ください Deloitte( デロイト ) は 監査 コンサルティング ファイナンシャルアドバイザリーサービス リスクマネジメント 税務およびこれらに関連するサービスを さまざまな業種にわたる上場 非上場のクライアントに提供しています 全世界 150 を超える国 地域のメンバーファームのネットワークを通じ デロイトは 高度に複合化されたビジネスに取り組むクライアントに向けて 深い洞察に基づき 世界最高水準の陣容をもって高品質なサービスを提供しています デロイトの約 210,000 名を超える人材は standard of excellence となることを目指しています Deloitte( デロイト ) とは 英国の法令に基づく保証有限責任会社であるデロイトトウシュトーマツリミテッド ( DTTL ) ならびにそのネットワーク組織を構成するメンバーファームおよびその関係会社のひとつまたは複数を指します DTTL および各メンバーファームはそれぞれ法的に独立した別個の組織体です DTTL( または Deloitte Global ) はクライアントへのサービス提供を行いません DTTL およびそのメンバーファームについての詳細は www.deloitte.com/jp/about をご覧ください 2015. For information, contact Deloitte Tohmatsu Tax Co. Member of Deloitte Touche Tohmatsu Limited 7