Taro-⑩P31~P41(企画、輸送)

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1 はじめに

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一般乗合旅客自動車運送事業者 ( 以下 乗合事業者 という ) が一般乗合旅客自動車運送事業 ( 以下 乗合事業 という ) の用に供する事業用自動車 ( 以下 乗合車両 という ) を用いて一般貨物自動車運送事業を行う場合において 350 キログラム以上の貨物を運送する場合における一般貨物自動車運

今後のスケジュールについて 17 年 8 月 ~ 17 年 11 月 ~ 17 年 12 月 ~ NPO 等によるボランティア福祉有償運送を含む STSの普及促進 NPO 等の運行主体に対する実態調査 関係者等からのヒアリング 交通バリアフリー法の見直しの検討 ( 実態調査 ヒアリングを踏まえた )

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- 1 - 国土交通省告示第三百十六号高齢者 障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行規則(平成十八年国土交通省令第百十号)第六条の二 第六条の三 第六条の四及び第二十三条の規定に基づき 同規則第六条の二の規定に基づく国土交通大臣が定める要件並びに移動等円滑化取組計画書 移動等円滑化取組報告書

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資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

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中期行動計画成24 年度の具体的な行動計画成24 年度の取組結果18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター [ 所管課 : 経 ) 雇用推進課 ] 1 団体目標 新方針重点取組目標 18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター 1 団体の廃止 新公益法人制度への対応平成 28 年度までは 施設の用

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トラック運送事業の経営実態 全日本トラック協会は全国のトラック運送事業者 2,188 社 ( 有効数 ) の平成 25 年度事業報告書に基づき集計 分析した 経営分析報告書 ( 平成 25 年度決算版 ) をまとめた 全日本トラック協会が平成 4 年度から発行しているこの報告書は 会員事業者が自社の

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01_表紙

2019 年度 安全報告書 九州急行バス株式会社

平成 31 年度自動車取得税の軽減措置について 平成 31 年度の自動車取得税の軽減措置について 次のとおり変更がありました 平成 31 年 4 月岐阜県 エコカー減税 について 環境インセンティブ機能を強化する観点から 軽減割合等の見直しを行いました なお 平成 31 年 4 月 1 日から平成

お知らせ

Microsoft Word - QA.doc

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目 次 Ⅰ. 調査概要 2 Ⅱ. 回答事業者の概要 3 Ⅲ. 取引状況 ( 実運送の売上高が一番高い輸送品目 ) 8 Ⅳ. 料金 運賃収受 全般 24 Ⅴ. 適正取引推進に係る 各ガイドライン 31 1

経営分析報告書について 1. 実施概要公益社団法人全日本トラック協会では 経営戦略化型構造改善事業 ( 昭和 62 年度 ~ 平成 4 年度 ) の一環として 中小トラック運送事業者の経営活動の実態を計数的に把握し 経営管理の改善等に役立てていただくために 平成 4 年度から 経営分析報告書 を毎年

平成 23 年航空輸送統計 ( 暦年 ) の概況について 平成 2 4 年 3 月 2 8 日国土交通省総合政策局情報政策本部情報政策課交通統計室担当 : 川口 (28742) ( 要旨 ) 1. 国内定期航空輸送実績 平成 23 年 (1 月 ~12 月 ) における国内定期航空輸送の旅客数は 7

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第2部

目 次 1 目指すべき方向の策定に当たって 背景 目的 2 山梨県内の公共交通の現状と課題 本県を取り巻く環境 本県のバス交通の現状等 観光客と利用する交通手段等 3 山梨県のバス交通の目指すべき方向 背景と課題 基本的な考え方 基本理念 実現する将来像 基本目標 4 広域的な路線 5 地域内路線

運転者 項目 使用車両及び権原 損害賠償措置 運行管理の責任者の選任 整備管理の責任者の選任 安全運転管理者の選任 要件 第二種運転免許を受けている者 第一種運転免許を受けており 国土交通大臣が認定する講習を修了している者 運行主体が使用権原 ( 使用できる権利 ) を有するもの 車両は原則として貨

の復旧状況に関する長期的な見通しを可能な限り明らかにしながら 復旧の段階に 応じた役割の分析を行う 5) 交通事業者ヒアリング調査沿線地域に関係する交通事業者 ( 鉄道事業者 2 社 バス事業者 2 社 タクシー事業者 2 社その他 ) に聞き取り調査を行い 定性的な利用特性や地域の公共交通の問題点

埼玉県生活交通路線維持費補助金交付要綱

第2部

Microsoft Word 経営分析報告書_概要_2

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軽井沢スキーバス事故対策検討委員会について

Microsoft PowerPoint - 03 道路運送法の基礎知識


中央建設業審議会による提言について ( 平成 24 年 3 月 14 日 ) 建設産業における社会保険の徹底について ( 提言 ) 建設産業においては 下請企業を中心に 雇用 医療 年金保険について 法定福利費を適正に負担しない企業 ( すなわち保険未企業 ) が存在し 技能労働者の医療 年金など

公益目的支出計画実施報告書 29 年度 (2017/4/1 から 2018/3/31 まで ) の概要 1. 公益目的財産額 10,097,432 円 2. 当該事業年度の公益目的収支差額 ((1)+(2) (3)) 10,213,503 円 (1) 前事業年度末日の公益目的収支差額 7,130,4

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資料 1 第 1 号議事 六会地区における予約型乗合タクシーの導入について 1. 実証運行までの経緯と結果 1-1. これまでの経緯六会地区の公共交通利用不便地区の解消に向けた取組については 平成 21 年度に交通不便地区解消検討事業が地域まちづくり事業として決定し 地域が主体となり 市と新たな交通

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☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

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FRI フォーラム 99 物流業における規制緩和と その効果 1999 年 11 月 26 日 富士通総研経済研究所 木村達也

4. 変更年月日 平成年月日 5. 確認事項 他車種におけるレンタカー事業当初開始年月日 ( 平成年月日 ) 新たにマイクロバスを導入する場合 理由 マイクロバスを導入する理由 レンタカー型カーシェアリングを実施又は廃止する理由 配置車両のワンウェイ方式を中止する理由 ( 該当するものに ) ラウン

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京都市地方バス路線維持費等補助金交付要綱

自動車のエネルギー消費効率の算定等に関する省令に規定する国土交通大臣が告示で定める方法 ( 平成十八年三月十七日国土交通省告示第三百五十号 ) (10 15モード燃費値及びJC08モード燃費値の算定方法) 第一条自動車のエネルギー消費効率の算定等に関する省令 ( 昭和 54 年通商産業省 運輸省令第

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2-2 需要予測モデルの全体構造交通需要予測の方法としては,1950 年代より四段階推定法が開発され, 広く実務的に適用されてきた 四段階推定法とは, 以下の4つの手順によって交通需要を予測する方法である 四段階推定法将来人口を出発点に, 1 発生集中交通量 ( 交通が, どこで発生し, どこへ集中


中期事業計画の評価 平成 27 年度 ~ 平成 29 年度 香川県信用保証協会

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作業時間の短縮等による拘束時間の削減 鳥取県 1. 実施者の概要 発着荷主企業 : 荷主組合 A 社酪農家で組織した専門農協 乳製品の製造販売等を実施 実運送事業者 A 社 B 社 C 社 D 社実運送事業者 A 社 : 鳥取県が本社 荷主組合 A の製品輸送を担当実運送事業者 B 社 : 鳥取県が

4-(1)-ウ①

3) 工期 : 約 30か月 4) 工事概要 : 橋りょう 260m 1-5 工事名 : 北陸新幹線 福井下莇生田高架橋 1) 工事種別 : 土木 3) 工期 : 約 33か月 4) 工事概要 : 橋りょう 330m 高架橋 970m 1-6 工事名 : 北陸新幹線 第 1 長屋橋りょう ( 合成け

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(5) 老上西学区 1 まちづくりの方向性 1-1. 生活拠点の形成と交通環境の充実 既存の生活拠点を中心とした 50 戸連坦制度の厳守等により市街地の拡散を抑制するこ とで 利便性の高い生活環境を維持していくものとします 老上西学区は 東側から南側にかけての一帯が市街化区域に含まれ ( 主 ) 大

新案 旧 国自旅第 号 国自旅第 号 平成 18 年 9 月 15 日 平成 18 年 9 月 15 日 一部改正 国自旅第 号 一部改正 国自旅第 号 平成 21 年 12 月 18 日 平成 21 年 12 月 18 日 一部改正 国自旅第 6 3

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総合交通計画 ( 仮称 ) の策定について 背景 人口減少と超高齢化が同時に進行する中 自動車を使えない県民の移動手段を確保しなければ 経済活動の低迷 人口の流出 財政支出の増加などの問題が深刻化し 持続可能なまちづくりが困難になる恐れがある 平成 年度に実施したパーソントリップ調査の結

女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

安全管理規程

H28秋_24地方税財源

参考資料1 委員会規約

Microsoft Word - H180119コンパクトシティ説明用_仙台市_.doc

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取組みの背景 これまでの流れ 平成 27 年 6 月 日本再興戦略 改訂 2015 の閣議決定 ( 訪日外国人からの 日本の Wi-Fi サービスは使い難い との声を受け ) 戦略市場創造プラン における新たに講ずべき具体的施策として 事業者の垣根を越えた認証手続きの簡素化 が盛り込まれる 平成 2

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

高齢者の移動手段確保のための 互助 による輸送 ~ 道路運送法上の許可 登録を要しない輸送の制度とモデルについて ~ 平成 30 年 3 月 国土交通省 総合政策局公共交通政策部交通計画課 自動車局旅客課 地域における移動手段の確保にあたっては まずは公共交通機関の確保 充実を基本とし 今後も 高齢

PrimoPDF, Job 20

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平成 30 年度 自動車局税制改正要望の概要 平成 29 年 8 月 国土交通省自動車局

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地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

1. 調査の目的 物価モニター調査の概要 原油価格や為替レートなどの動向が生活関連物資等の価格に及ぼす影響 物価動向についての意識等を正確 迅速に把握し 消費者等へタイムリーな情報提供を行う ( 参考 )URL:

日個連東京都営業協同組合浮間事務所

第 2 部 医療圏と基準病床数 ( 第 1 章医療圏 ) 第 2 部 医療圏と基準病床数 医療圏とは 地域の医療需要に対応して包括的な医療を提供していくための区域であり 具体的には 医療資源の適正な配置と医療提供体制の体系化を図るための 地域的単位のこ とです 医療圏は 医療法により 初期の診断 治

NITAS の基本機能 1. 経路探索条件の設定 (1) 交通モードの設定 交通モードの設定 とは どのような交通手段のネットワークを用いて経路探索を行うかを設定するものです NITASの交通モードは 大きく 人流 ( 旅客移動 ) 物流( 貨物移動 ) に分かれ それぞれのネットワークを用いた経路

姫路市及びたつの市における連携中枢都市圏形成に係る連携協約 姫路市 ( 以下 甲 という ) 及びたつの市 ( 以下 乙 という ) は 連携中枢都市圏構想推進要綱 ( 平成 26 年 8 月 25 日付け総行市第 200 号総務省自治行政局長通知 ) に基づく連携中枢都市圏である播磨圏域 ( 以下

が実現することにより 利用希望者は認証連携でひもづけられた無料 Wi-Fi スポットについて複数回の利用登録手続が不要となり 利用者の負担軽減と利便性の向上が図られる 出典 : ICT 懇談会幹事会 ( 第 4 回 )( 平成 27(2015) 年 4 月 24 日 ) 2. 現状 日本政府観光局

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

二さらに現代社会においては 音楽堂等は 人々の共感と参加を得ることにより 新しい広場 として 地域コミュニティの創造と再生を通じて 地域の発展を支える機能も期待されている また 音楽堂等は 国際化が進む中では 国際文化交流の円滑化を図り 国際社会の発展に寄与する 世界への窓 にもなることが望まれる

平成 31 年度 運輸安全マネジメントの取組み WILLER EXPRESS 株式会社 1

荷主及び運送業の元請の事業者の皆さまへ 過労運転 過重労働の防止及び安全運行の確保等のために 宮城では 約 1,300 の貨物自動車運送事業場において 約 32,000 人の労働者 ( 出所 : 平成 18 年事業所 企業統計調査 ( 総務省 )) が働いており 貨物自動車運送事業者 ( 以下 運送

3 検討プロセス 3-1 県計画案を策定するねらい 沖縄 21 世紀ビジョン基本計画を着実に実施していくための総合的な交通体系のビジョンを示した 沖縄県総合交通体系基本計画 において 県土の均衡ある発展を支える利便性の高い公共交通ネットワークの構築が位置づけられている 同計画を踏まえ 県では 南北骨

Microsoft PowerPoint - 【資料3】運転免許証の自主返納に関するアンケート調査結果


評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

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Microsoft Word 平成28年度税制要望修正版.doc

Microsoft Word - 概要版.doc

和水町地域公共交通会議 設立趣旨説明

地域公共交通確保維持改善事業 事業評価 ( 生活交通ネットワーク計画に基づく事業 ) ( 別紙 1) 資料 3 平成 23 年度 平成 24 年 4 月 23 日 協議会 構成員 上田市公共交通活性化協議会 上田市 上田バス 千曲バス 事業名 補助対象事業者等 事業概要 1 事業実施の適切性 2 目

第3章 指導・監査等の実施

Transcription:

3 公共交通の利便性向上及び自動車運送事業の現状と課題 (1) 地域の公共交通の利便性向上の取り組み 1 地域公共交通セミナー等の開催地域公共交通は 高齢者をはじめとする地域住民が安全に移動する手段としてのみならず まちづくり施策を実現する手段としても重要なことから 地域公共交通をとりまく状況や施策を推進していく方向性等について 福井県内で活躍している地域公共交通コーディネーターを交え 自治体の公共交通担当者や交通事業者を対象に 課題等を考える勉強会を以下のとおり開催した 当支局においては 今後とも中部運輸局と連携して 交通関係に携わる自治体担当者や交通事業者等を対象とした地域公共交通に関する研修を開催し 持続可能な地域公共交通の確保等に向けた情報提供等について取り組んでいく 開催日 平成 25 年 5 月 30 日 タイトル 地域公共交通勉強会( 初級編 ) テーマ 地域公共交通について 道路運送法等関係法令基礎知識について 地域公共交通確保維持改善事業について 出席者 自治体 県 1 名 14 市町 21 名 国 運輸局 4 名 開催日 平成 26 年 1 月 29 日 タイトル 地域公共交通勉強会( 第 2 弾 ) テーマ 公共交通とまちづくりを考えよう 出席者 自治体 県 6 名 12 市町 19 名 関係団体 2 名 交通事業者 13 者 20 名 コーディネーター 1 名 国 運輸局 5 名 2 地域公共交通確保維持改善事業平成 23 年 4 月から 生活交通が危機に瀕している地域等において 地域の特性 実情に最適な移動手段が提供され また バリアフリー化などより制約の少ないシステムの導入等 移動に際してのさまざまな障害 ( バリア ) の解消がされるよう これまでの支援策を抜本的に見直しを行い 地域公共交通の確保 維持 改善を支援する - 31 -

ための 地域公共交通確保維持改善事業 の新たな支援策が創設され 各地域におい ては それぞれの制度を活用した取り組みが展開されており 当支局としても 各地 域の特性を活かした取り組みに積極的に支援していくこととしている ( 平成 25 年度 地域公共交通確保維持改善事業実施市町等 ) 地域間幹線系統 福井県 地域内フィーダー系統 福井市 大野市 鯖江市 越前町 バリア解消促進等事業 福祉タクシー 4 者 6 両 - 32 -

(2) 地域の乗合バス事業の現状と課題 1 乗合バス福井県の広域バス路線網は 福井市などの都市部を中心に放射状に形成されており また 市町においては 市町が主体となって運行するコミュニティバスが地域住民等の足の確保を図っている なお 広域路線バス事業者 3 社における平成 24 年度の旅客輸送人員は5,553 千人で前年度に比べ139 千人減少しており 依然輸送人員の減少傾向から脱しきれず厳しい状況にある また 現在 コミュニティバスは県内 17 市町において関係者の合意形成の下 区域運行や 乗合タクシー デマンド運行 自家用バス ワンコインバス等様々な形態で運行されており 平成 24 年度の輸送人員は約 2,040 千人となっている 今後ますます進む高齢化 移動制約者等への対応 さらには活力ある地域づくりのために地域住民等関係者が協議する地域公共交通会議等を活用し 広域路線バス 鉄道 他のコミニュティバス等とのネットワ-クを構築し 公共交通のさらなる利便性向上等のために積極的に取り組んでいきたい 広域路線バス事業者の概況 ( 千人 ) 7000 輸送人員 ( 千人 ) 運送収入 ( 千円 ) ( 千円 ) 3000000 6000 2000000 5000 1000000 4000 20 21 22 23 24 ( 年度 ) 0 ( 実績は ) 県内本社のもの ) 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 事 業 者 数 3 3 3 3 3 車 両 数 234 239 234 236 239 路 線 キ ロ 3,800 3,729 3,601 3,644 3,675 延走行キロ ( 千キロ ) 11,793 11,616 11,558 11,670 11,615 輸 送 人 員 ( 千 人 ) 6,515 6,061 5,762 5,692 5,553 運 送 収 入 ( 千 円 ) 2,156,409 2,099,038 1,934,718 1,957,182 1,874,773 運送収入について雑収入等を削除した金額に修正 - 33 -

2 高速バス本県における高速バス路線は 昭和 63 年 7 月 16 日より名古屋線 (1 日 8 往復 ) 平成元年 5 月 2 日より東京線 ( 夜行便 1 往復 ) が開始された 大阪方面についても 平成 15 年 9 月 13 日より若狭路博の開催にあわせ小浜 ~ 大阪線の運行 (1 日 3 往復 ) が開始され 平成 19 年 12 月 22 日からは 福井 ~ 大阪線の運行 (1 日 3 往復 ) が開始されている また 平成 18 年 11 月 1 日からは 東京線において昼行便 1 往復が増便され 快適性や 低廉な運賃を求めるビジネスマン 学生 観光客等のニーズに的確に対応し好評を得ている 高速バスの平成 24 年度の利用客は 名古屋線が124,754 人 東京線が昼行便が 11,390 人 夜行便が41,503 人の合計 52,893 人 小浜 ~ 大阪線が43, 045 人 福井 ~ 大阪線が40,503 人となっており バス輸送人員の減少が続く中 高速バスの輸送人員は比較的安定している 更に平成 25 年 8 月以降は 従来の高速ツアーバスを新高速乗合バスへと移行しており 管理の委託を受けた貸切事業者等による運行も開始されている 3 空港アクセス昭和 51 年 4 月 福井空港定期便の休航に伴い 福井駅前から小松空港間の航空旅客の送迎輸送の必要性から運行を開始した 平成 25 年 3 月 30 日まで2 者での共同運行だったが 現在は1 者での運行となっている 当該運行は航空旅客の より短時間で より快適な移動を というニーズに対応するため 福井県等と連携し利用者の利便性向上に努めている 平成 17 年 2 月の中部国際空港開港に伴い 1 社が福井 鯖江 越前 敦賀 ~ 中部国際空港の運行 (1 日 2 往復 ) を開始したが 利用者が思うように伸びず平成 20 年 3 月末をもって運行を取りやめた 平成 23 年 12 月から1 社が嶺北 ( 奥越除く ) 及び敦賀市を営業区域としたドアtoドア型による関西国際空港 中部国際空港行きのデマンド運行を開始した 4 地方バス対策主として地方部を中心とする生活交通の確保のために必要な措置を協議する地域協議会として 福井県をはじめ関係機関の参画による 福井県生活バス路線確保対策協議会 ( 会長福井県総合政策部長 ) が平成 13 年 5 月 24 日設置され 乗合バス等の生活交通の確保を図るための協議を行っている 当支局としても 協議会に積極的に参画し今後も生活の足を守ためにどうあるべきかの観点から関係者との協議に努めている なお 広域的 幹線的なバス路線については 国と地方の適切な役割分担の基 地方バス路線維持対策の対象として 平成 24 年度は29 系統が生活交通路線として運行されている - 34 -

( 平成 24 年度 ) 系統数 補助内容 事業者数 申請額 ( 千円 ) 備 考 ( 車両数 ) 路線維持費 5 29 110,369 京福バス 福井鉄道 大和交通 京都交通 西日本 JRバス 車両購入費 2 (7) 7,506 京福バス 福井鉄道 29 合 計 5 (7) 117,875-35 -

(3) 貸切バス事業の現状と課題貸切バス事業は 平成 12 年の需給調整廃止後 事業者数 車両数が大きく増加 近年は利用者の旅行 観光スタイルの変化 原油価格高騰 高速道路の割引等の影響により 経営環境は厳しい状況が続いている そのような中にあって 旅行会社との連携 小グループによる旅行 従業員輸送 冠婚葬祭 老人会 クラブ活動 通学等さまざまな移動ニーズに対応した新しいサービスに取り組む必要が求められている 一方 極めて残念ながら 安全対策の不徹底に起因すると思われる貸切バスの重大事故が全国に散見される とりわけ平成 24 年 4 月に発生した関越道高速ツアーバス事故を受け 高速バス及び貸切バスへの信頼の回復を図るため策定された 高速 貸切バス安全 安心回復プラン としての平成 25 年度 26 年度にわたる措置を迅速かつ着実に実施することとしている このような状況を受けて 当支局としても 関係機関に対し 安全 安心な輸送サービスの提供に向けて 協力依頼を行っている ( 人 ) 5000000 輸送人員運送収入 ( 千円 ) ( 千円 ) 6000000 4500000 5500000 4000000 5000000 3500000 4500000 3000000 4000000 20 21 22 23 24 ( 年度 ) 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 事 業 者 数 54 53 53 54 55 車大 型 車 246 253 265 264 260 両中 型 車 135 157 162 165 164 数小 型 車 214 219 227 229 221 合 計 592 629 654 658 645 延走行キロ 16,719,220 17,031,856 17,543,731 16,244,828 15,999,811 輸 送 人 員 3,524,411 3,871,888 4,289,302 4,688,855 4,188,168 運 送 収 入 ( 千 円 ) 4,557,124 4,852,206 4,805,935 5,111,782 4,711,632-36 -

(4) タクシー事業の現状と課題県内のタクシー事業者数は257 者 車両数は1,188 両となっており 事業者数は前年度より1 者減少 車両数は17 両減少している なお 最近では高齢者 障害者等移動制約者の社会参加の支援を目的として 福祉車両を導入する事業者が増加したのをはじめ 専業事業者も67 社 104 両となっている タクシー需要は マイカーの普及 個人消費の低迷等により厳しい環境が続いているが JRと連携した観光タクシー ( 駅から観タクン ) や 平成 20 年 1 月からは全面的な禁煙タクシー運行を開始する等 各事業者もさまざまなニーズに対応したサービスを展開している しかし 平成 24 年度においては対前年度比で輸送人員は93.9% 運送収入では92.2% と減少し依然として厳しい状況が続いている また 平成 25 年 10 月には 運転免許を返納した高齢者の足の確保の観点から 運転免許証返納割引制度を導入し 高齢者の事故防止に寄与している そのような中 タクシーが 地域公共交通機関としての役割を果たすとともに タクシー事業の適性化 活性化を推進し 地域における交通の健全な発達に寄与することを目的とする 特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法 が平成 21 年 10 月 1 日に施行され 福井県においては 福井交通圏 ( 福井市 鯖江市 あわら市 坂井市 吉田郡 丹生郡越前町 ( 但し 平成 17 年 2 月 1 日に合併された旧朝日町の区域に限る ) が 特定地域 に指定されている また 平成 24 年 4 月には 武生交通圏 ( 越前市 丹生郡越前町 ( 但し 平成 17 年 2 月 1 日に合併された旧朝日町の区域を除く ) 南条郡南越前町 今立郡池田町) が 特定地域 に指定された 当支局としてはこの制度のもと 交通圏タクシー特定地域協議会 を設置し 地域計画 を作成し基本的な方針や目標を定め タクシーを巡る様々な諸問題を解決し 地域における公共交通の健全な発達に寄与するために 地域計画に定められた目標の達成に向け関係者と連携を図り積極的に取り組んでいるところである ( 人 ) 7000000 輸送人員 運送収入 ( 千円 ) 7000000 6500000 6500000 6000000 6000000 5500000 5500000 5000000 5000000 4500000 20 21 22 23 24 4500000 ( 年度 ) - 37 -

事 業 者 数 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 事 業 者 数 58 58 56 57 57 法車 両 数 962 998 969 959 937 実在日車数 356,488 364,631 359,029 352,637 343,343 実働日車数 264,244 271,905 264,453 255,502 239,787 総走行キロ 35,525,758 33,765,431 33,243,389 32,065,316 29,551,748 実 車 キ ロ 14,917,794 13,918,267 13,793,731 13,415,868 12,264,299 輸 送 回 数 3,734,353 3,513,522 3,512,868 3,437,615 3,223,703 人輸 送 人 員 5,657,938 5,289,254 5,200,611 5,077,926 4,761,158 運送収入 ( 千円 ) 5,761,267 5,354,117 5,297,677 5,158,361 4,714,226 事 業 者 数 150 145 140 138 133 個車 両 数 150 145 140 138 133 実在車両数 54,385 52,925 51,100 50,508 48,545 実働車両数 42,656 41,401 38,888 38,429 37,053 総走行キロ 3,602,373 3,371,867 3,045,711 2,971,210 2,875,584 実 車 キ ロ 1,182,960 1,068,206 943,884 918,699 878,686 輸 送 回 数 372,052 342,460 310,589 304,960 292,342 人輸 送 人 員 504,717 458,539 415,834 409,497 394,997 運送収入 ( 千円 ) 449,309 403,554 373,981 366,475 354,957 事 業 者 数 55 59 66 73 77 福車 両 数 87 94 102 108 118 祉総走行キロ 1,005,053 1,283,857 1,071,578 1,030,777 1,177,886 限輸 送 回 数 67,050 70,738 73,287 71,802 81,999 定輸 送 人 員 82,739 88,171 158,642 108,964 99,744 運送収入 ( 千円 ) 115,654 131,091 138,350 136,369 150,716 注 ) 福祉限定事業者に兼業事業者の実績を含む 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 事業者数 5 6 4 4 3 寝 台 専 用 車 車両数 5 6 4 4 3 事業者数 48 50 57 58 61 車椅子専用車 車両数 69 74 79 84 95 寝台 車椅子事業者数 9 11 13 13 12 併用車車両数 12 13 16 16 16-38 -

(5) トラック事業の現状と課題トラック事業は国内物流の大半を担っており 国民経済を支える上で非常に重要な役割を果たしているが トラック事業者の大部分は中小企業の脆弱な業界体質となっており また 景気回復の兆しはあるものの 燃料価格高騰などにより依然として厳しい経営環境にある こうした状況下にあっても 多様化する輸送需要の対応 安全確保対策及び 環境問題など難しい課題への対応が求められている これらの現状に対応するためには 荷主 元請け事業者の理解と協力が不可欠であり また 荷主 元請事業者 下請事業者の間の適正取引について関係者間の理解と信頼を通じて中小事業者の底上げを図る必要があり 安全運行パートナーシップガイドラインや 下請 荷主適正取引推進ガイドライン等の推進を図っていくことが重要であり 平成 21 年 3 月に 福井県トラック輸送適正取引推進パートナーシップ会議 を設置 トラック事業者と荷主 元請け事業者等とのよりよい関係構築を目指すこととした また 将来に向けたトラック産業のあるべき姿の提示 公平 公正な競争環境の実現のために克服すべき課題を整理すべく設置された トラック産業の将来ビジョンに関する検討会 において 平成 22 年 7 月に中間整理が取りまとめられ 更に 同検討会ワーキンググループ及び作業部会において課題への対応が検討された とりわけ多重構造の弊害の解消に向けた施策として 契約の書面化推進 に係る取組を行っているところである ( 者 ) 650 事業者数 車両数 ( 両 ) 9700 600 9200 550 8700 500 8200 450 20 21 22 23 24 7700 ( 年度 ) - 39 -

20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 一 般事業者数 16 16 16 16 16 ( 特積 ) 車両数 205 200 197 202 171 事業者数 565 564 557 555 557 一 般車両数 8,871 8,566 8,602 8,575 8,610 事業者数 10 10 9 8 8 特 定車両数 62 61 61 58 52 事業者数 23 22 22 21 22 霊 柩車両数 90 89 93 100 100 事業者数 614 612 604 600 603 合 計車両数 9,228 8,916 8,953 8,935 8,933 注 : 一般 ( 特積 ) の車両数は運行車の車両数である 土砂等運搬大型自動車関係使用者及び車両数 平成 24 年 12 月末現在 保有車両数 2 台 5 台 7 台 10 台 15 台 21 台 51 台 1 台 ~ ~ ~ ~ ~ ~ 計 事業種別 4 台 6 台 9 台 14 台 20 台 50 台 以上 自 動 車 使用者数 52 65 23 17 4 2 163 運送事業 車両数 52 191 129 132 47 38 589 使用者数 4 1 1 6 採石業車両数 4 3 8 15 砂 利使用者数 4 6 10 採取業車両数 4 20 24 砂 利使用者数 223 40 263 販売業車両数 223 91 314 使用者数 129 30 159 建設業車両数 129 69 198 使用者数 4 4 その他車両数 4 4 使用者数 416 142 23 18 4 2 605 計 車両数 416 374 129 140 47 38 1,144-40 -

自動車による貨物輸送量 ( 営業用 自家用 ) 平成 23 年度 品目別輸送量 ( 単位 千トン ) 金属機械 農水産品 林 産 品 鉱 産 品 化学工業品 軽工業品 雑工業品 特 種 品 その他 合 計 工 業 品 中部発量ベース 794 1,236 13,935 3,260 6,664 3,002 705 13,442 0 43,041 中部着量ベース 1,072 1,432 14,920 3,378 7,579 3,538 425 14,116 0 46,464 域内量ベース 616 1,040 12,670 2,697 6,292 2,302 285 12,294 0 38,200 輸送量の推移 ( 単位千トン ) 19 年度 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 中部発量ベース 38,053 27,497 47,816 47,073 43,041 中部着量ベース 36,757 28,761 50,789 48,497 46,464 域内量ベース 27,196 20,087 38,989 39,577 38,200-41 -