参考 0 ( 案 ) 優先評価化学物質のリスク評価 ( 一次 ) 人健康影響に係る評価 Ⅱ 物理化学的性状等の詳細資料,- ブタジエン 優先評価化学物質通し番号 0 平成 年 月 経済産業省
目 次 評価対象物質の性状... - 物理化学的性状及び濃縮性... - 分解性... 付属資料... - 物理化学的性状等一覧... - その他... i
0 0 評価対象物質の性状 本章では モデル推計に用いる物理化学的性状データ 環境中における分解性に係るデ ータを示す - 物理化学的性状及び濃縮性 表 - モデル推計に採用した物理化学的性状等データのまとめ ) 項目 単位 採用値 詳細 評価 I で用いた値 ( 参考 ) 分子量 -.0.0 融点 -0. 測定値 -0 ) 信頼性の定まった情報源から 沸点 -. データの算術平均値 -. ) 蒸気圧 Pa 信頼性の定まった情報源から.0 0,) データの算術平均値. 0 ) 水に対する溶解度 mg/l,,) での測定値を 0 に補正した測定値 00 ) -オクタノールと水との間の分配係数 (logpow) -. ) OECD TG 0 による測定値. ) ヘンリー係数 Pa m /mol. 0 蒸気圧と水に対する溶解度からの推計値.0 0 有機炭素補正土壌吸 logpow を用いた KOCWIN ) による L/kg. 着係数 (Koc) 推計値 ) 生物濃縮係数 (BCF) L/kg. カテゴリーアプローチ ) による推計値. ) 生物蓄積係数 (BMF) - ) logpow と BCF から設定 解離定数 - - 解離性の基を有さない物質 - ) ),),),) ),),),) ),)~),) ) 平成 年度第 回優先評価化学物質のリスク評価に用いる物理化学的性状 分解性 蓄積性等のレ ビュー会議 ( 平成 年 月 0 日 ) で了承された値 ) IUCLID(000) ) CCD(00) ) MITI(0) ) CRC(00) ) ATSDR(00) ) CICAD(00) ) EPI Suite(0) ) Mackay(00) ) MHLW, METI, MOE(0) ) PhysProp ) 評価 I においては解離定数は考慮しない ) MOE(00) ) Merck(00) ) NITE(00) ) EU-RAR(00) ) USHPV(00) 0) HSDB 0) Aldrich(0) ) NITE(00) 上記性状項目について 精査概要を以下に示す 融点 評価 Ⅰ で用いたデータは IUCLID 000 に記載された EU Method A. で測定された値 (-0 ) である
0 0 0 0 信頼性が定まった情報源 において Merck 00 に記載されている測定値 (-0. ) が得られた このデータは複数の情報源 (EU-RAR 00 (OECD SIAR の位置付け ) HSDB ATSDR 00 NITE 00 MOE 00) で引用されている この値 (-0. ) を評価 Ⅱで採用する 沸点評価 Ⅰで用いたデータは IUCLID 000 に記載された標準圧力 (0. kpa) において EU Method A. で測定された値 (-. ) である 信頼性の定まった情報源において 標準圧力 (0.kPa) におけるデータのうち 推計値を除き 出典の重複を除くと -. (CCD 00) -. (Merck 00) -. (CRC 00) -. (EU-RAR 00) が得られた これら データの算術平均値 (-. ) を評価 Ⅱで採用する 蒸気圧評価 Ⅰで用いたデータは IUCLID 000 に記載された EU Method A. で にて測定された値 (. 0 Pa) を 0 に補正した値 (. 0 Pa) である 信頼性の定まった情報源では 様々な温度における蒸気圧の値のテーブル (CRC 00) 及び複数の温度での測定値に基づく回帰式 (Mackay 00) が記載されている これらを 0 に内挿すると. 0 Pa (Mackay 00).0 0 Pa (Mackay 00).0 0 Pa (CRC 00) という値が得られた これら データの算術平均値 (.0 0 Pa) を評価 Ⅱで採用する 水に対する溶解度評価 Ⅰで用いたデータは IUCLID 000 に記載された EU Method A. で測定された値 (00 mg/l) である EU-RAR 00 によれば IUCLID の 00 mg/l の値をサポートするデータは提出されていない 信頼性の定まった複数の情報源 (ATSDR 00 Mackay 00 PhysProp EU-RAR 00 MOE 00 HSDB) では McAuliffe が測定した値 ( mg/l)(shake flask-gg 法 ) が引用されている この値の測定温度は情報源によって の記載と 0 の記載に分かれていた ( :ATSDR 00 Mackay 00 PhysProp 0 :EU-RAR 00 MOE 00 HSDB) McAuliffe を確認すると であったため この値を 0 に補正した値 ( mg/l) を評価 Ⅱで採用する logpow 評価 Ⅰで用いたデータは 信頼性の定まった情報源である既存化学物質安全性点検において OECD TG 0 ( フラスコ振とう法 ) を用いた GLP 下の試験結果 (MITI 0) である (.) 評価 Ⅱにおいても この値 (.) を用いる ヘンリー係数評価 Ⅰで用いたデータは データ (. 0 Pa m /mol(cicad 00).0 0 Pa m /mol(atsdr 00).0 0 Pa m /mol(ushpv 00).0 0 Pa m /mol(crc 化審法における物理化学的性状 生分解性 生物濃縮性データの信頼性評価等について の. 信頼性の定まった情報源 に記載のある情報源のこと
0 0 00)) から求めた中央値である (.0 0 Pa m /mol) これらのデータは推計値 もしくは測定値か推計値か不明な値であり 信頼性の定まった情報源の中に測定値は見つからなかった 水に対する溶解度は mol/l より小さい (0.g/L.0 = 0.0mol/L) ため 蒸気圧と水に対する溶解度比から算出した値 (. 0 Pa m /mol) を評価 Ⅱでは用いる Koc 評価 Ⅰで用いたデータは 信頼性の定まった情報源である ATSDR 00 に記載された値 ( L/kg) であるが 推計値であった 信頼性の定まった情報源の中に測定値は見つからなかったため logpow(.) を入力値として KOCWIN(v.00) で推計した値 (. L/kg) を用いる BCF 評価 Ⅰで採用したデータは BCFBAF(v.0) を用いて推定した値 (.) である 信頼性の定まった情報源の中に実測値は得られなかったため 技術ガイダンスに従い NITE カテゴリーアプローチで推計した値 (. L/kg)( カテゴリー Ⅰ) を評価 Ⅱでは用いる BMF 評価 Ⅰで採用した BMF は logpow と BCF の値から技術ガイダンスに従って設定した値である 評価 Ⅱにおいても BMF の測定値は得られなかったため 評価 I と同じ値 () を用いる
0 0 - 分解性 下表にモデル推計に採用した分解に係るデータを示す 大気 水中 土壌 底質 項目 大気における総括分解半減期 機序別の半減期 表 - 分解に係るデータのまとめ ) 半減期 ( 日 ) OH ラジカルとの反応 0. オゾンとの反応 0. 硝酸ラジカルとの反 応 水中における総括分解半減期 機序別の半減期 0. 生分解 0,000 加水分解 光分解 土壌における総括分解半減期 機序別の半減期 詳細 ) で測定された反応速度定数から OH ラジカル濃度 0 molecule/cm として算出 で推計された反応速度定数 ) からオゾン濃度 0 molecule/cm として算出 で測定された反応速度定数 ) から硝酸ラジカル濃度. 0 molecule/cm として算出 分解度試験 ) の BOD の値から設定した値 生分解 0,000 水中の生分解半減期と同じと仮定 加水分解 底質における総括分解半減期 機序別の半減期 生分解 0,000 水中の生分解半減期の 倍と仮定 加水分解 ) 平成 年度第 回優先評価化学物質のリスク評価に用いる物理化学的性状 分解性 蓄積性等のレビュー会議 ( 平成 年 月 0 日 ) で了承された値 ) MITI(0) ) Mackay(00) : 情報が得られなかったことを示す 上記分解項目について 精査概要を以下に示す なお 総括分解半減期 とは 分解の機 序を区別しない環境媒体ごとのトータルの半減期のことを示す 大気 大気中での総括分解半減期の情報は得られなかったが 機序別の情報が得られた - OH ラジカルとの反応の半減期 Mackay 00 では 反応速度定数の測定データとして. で (. ± 0.) 0 - cm /molecule/s( フラッシュ光分解 - 共鳴蛍光法 ) で. 0 - cm /molecule/s( 相対 法 ) で. 0 - cm /molecule/s( 相対法 ) が記載されている 0 により近い での測定値. 0 - cm /molecule/s を半減期算出に採用する 大気中 OH ラジカル濃度 を技術ガイダンスの 0 molecule/cm とした場合 半減期は 0. 日と算出される この 値 (0. 日 ) を大気に適用する - オゾンとの反応の半減期 Mackay 00 では 反応速度定数の測定データとして で (.±0.) 0 -
0 0 0 cm /molecule/s( 相対法 ) が記載されている この値 ((.±0.) 0 - cm /molecule/s) を半減期算出に採用する 大気中オゾン濃度を技術ガイダンスの 0 molecule/cm とした場合 半減期は 0. 日と算出される この値 (0. 日 ) を大気に適用する - 硝酸ラジカルとの反応の半減期 Mackay 00 では 反応速度定数の測定データとして で (. ± 0.) 0 - cm /molecule/s( 相対法 ) で. 0 - cm /molecule/s (fast flow system/ms) が記載されている 0 により近い での測定値 (. ± 0.) 0 - cm /molecule/s を半減期算出に採用する 大気中硝酸ラジカル濃度を技術ガイダンスの. 0 molecule/cm とした場合 半減期は 0. 日と算出される この値 (0. 日 ) を大気に適用する 水中水中での総括分解半減期の情報は得られなかったが 生分解に関する情報が得られた - 生分解の半減期好気的な生分解半減期として 日 ~ 日 (Howard ) という情報があった この 日という値は Mackay 00 でも引用されていた Howard の値は専門家判断によって 分解は Moderately fast として半減期を最短 日 最大 週間と導いたものであるが 専門家判断の理由は明記されていない また 順化などの条件が揃った場合 微生物処理により生分解されるとの報告や 湖水から分離したプロパンを資化する微生物を用いた場合 エポキシブテンにエポキシ化されたと報告がある (NITE 00 Howard HSDB) 既存化学物質安全性点検 (MITI 0) が行われており 週間後の分解度 (BOD) は 0% % であった なお 難分解性と判定されている 技術ガイダンスに従って分解度 (BOD) から半減期を設定すると 0,000 日となる これらの情報を踏まえ 生分解の半減期は上記範囲の最大値 0,000 日を採用する 土壌情報収集の結果 土壌中での総括分解半減期の情報は得られなかった また 機序別の分解反応に関する情報も得られなかった - 生分解の半減期半減期に関するデータは得られなかったため 土壌中での生分解半減期は 技術ガイダンスに従って 水中の生分解半減期と同じ 0,000 日と採用する 底質情報収集の結果 底質中での総括分解半減期の情報は得られなかった また 機序別の分解反応に関する情報も得られなかった - 生分解の半減期半減期に関するデータは得られなかったため 底質中での生分解半減期は 技術ガイダンスに従って 水中の生分解半減期の 倍の 0,000 日と採用する
付属資料 0 0 0 - 物理化学的性状等一覧収集した物理化学的性状等は別添資料を参照 出典 ) Aldrich(0) :ALDRICH Chemistry Handbook of Fine Chemicals. 0-0. ATSDR(00): Agency for Toxic Substances and Disease Registry. Draft Toxicological Profile of,-butadiene, 00. CCD(00): Richard J. Lewis Sr., Gessner Goodrich Hawley. Hawley s Condensed Chemical Dictionary. th ed., 00. CICAD(00): WHO.,-BUTADIENE, Concise International Chemical Assessment Document. No. 0. 00. http://www.who.int/entity/ipcs/publications/cicad/en/cicad0.pdf. CRC(00): Lide, D. R., ed. CRC Handbook of Chemistry and Physics. 0th ed., CRC Press, 00 00. EPI Suite(0): US EPA. Estimation Programs Interface Suite. Ver.., 0. EU-RAR(00): European Union, Institute for Health and Consumer Protection. Risk Assessment Report (EU-RAR),,-butadiene. st Priority List, vol.0, 00. Howard(): Howard, P. H. et al. Handbook of Environmental Degradation Rates. Lewis publishers,. HSDB: US NIH. Hazardous Substances Data Bank. http://toxnet.nlm.nih.gov/cgi-bin/sis/htmlgen?hsdb, (0-0-0 閲覧 ). Mackay(00): Mackay, D., Shiu, W. Y., Ma, K. C., & Lee, S. C. Handbook of physical-chemical properties and environmental fate for organic chemicals. nd ed., CRC press, 00. Merck(00): The Merck Index. th ed. MHLW, METI, MOE(0): 化審法における優先評価化学物質に関するリスク評価の技術ガイダンス, V. 暴露評価 ~ 排出源ごとの暴露シナリオ~. Ver..0, 0. MITI(0): MITI.,-ブタジエン ( 被験物質番号 K-) の微生物による分解度試験. MOE(00): MOE. 化学物質の環境リスク評価第 巻, ブタジエン. 00. NITE(00): NITE. カテゴリーアプローチによる生物濃縮性予測に関する報告書. 00. NITE(00): NITE. 化学物質の初期リスク評価書,,-ブタジエン. Ver..0, No., 00. PhysProp: Syracuse Research Corporation. SRC PhysProp Database. (0-0-0 閲覧 ).
USHPV(00): US EPA. Hazard Characterization Document. Screening-Level Hazard Characterization, Crude Butadiene C Category. - その他 特になし