小児保健研究 究 研 児童発達支援施設に通う幼児を養育する 母親のQuality of Lifeに関連する要因 西井 崇之1 山田 和子2 森岡 郁晴3 論文要旨 福祉型児童発達支援センターおよび児童発達支援事業に基づく施設に通う 知的あるいは発達障がいがある幼 児を養育する

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15 第1章妊娠出産子育てをめぐる妻の年齢要因

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家政_08紀要48号_人文&社会 横組

調査の結果 問 1 あなたの性別は 調査に回答していただいた生徒の性別は 男 が問 % 女 が 49.5% です 男 女 問 2 あなたは, 生まれてからずっと鈴鹿市に住んでいますか 生まれたときから鈴鹿市に ずっと住ん

Ⅰ. 緒言 Suzuki, et al., Ⅱ. 研究方法 1. 対象および方法 1 6 表 1 1, 調査票の内容 図

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様式 3 論文内容の要旨 氏名 ( 神﨑光子 ) 論文題名 周産期における家族機能が母親の抑うつ 育児自己効力感 育児関連のストレス反応に及ぼす影響 論文内容の要旨 緒言 女性にとって周産期は 妊娠 分娩 産褥各期の身体的変化だけでなく 心理的 社会的にも変化が著しいため うつ病を中心とした気分障害

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論文内容の要旨

01表紙福島

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ダウン症児を持つ母親の養育態度の調査研究V-言葉と数の理解の発達状況-

研究組織 研究代表者西山哲成 日本体育大学身体動作学研究室 共同研究者野村一路 日本体育大学レクリエーション学研究室 菅伸江 日本体育大学レクリエーション学研究室 佐藤孝之 日本体育大学身体動作学研究室 大石健二 日本体育大学大学院後期博士課程院生

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短 報 Nurses recognition and practice about psychological preparation for children in child health nursing in the combined child and adult ward Ta

地域包括支援センターにおける運営形態による労働職場ストレス度等の調査 2015年6月

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第4章妊娠期から育児期の父親の子育て 45

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第 1 章調査の実施概要 1. 調査の目的 子ども 子育て支援事業計画策定に向けて 仕事と家庭の両立支援 に関し 民間事業者に対する意識啓発を含め 具体的施策の検討に資することを目的に 市内の事業所を対象とするアンケート調査を実施しました 2. 調査の方法 千歳商工会議所の協力を得て 4 月 21

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ポイント 〇等価尺度法を用いた日本の子育て費用の計測〇 1993 年 年までの期間から 2003 年 年までの期間にかけて,2 歳以下の子育て費用が大幅に上昇していることを発見〇就学前の子供を持つ世帯に対する手当てを優先的に拡充するべきであるという政策的含意 研究背景 日本に

日本医師会男女共同参画についての男性医師の意識調査 クロス集計

十和田市 事業別に利用数をみると 一時預かりは 年間 0 (.%) 以 上 (.) - (.%) の順となっています 問. 一時預かり ( 年間 ) n= 人 以上. 幼稚園の預かり保育は 年間 0 (.%) 以上 (.%) (.%) の順となっています ファミリー サポー

九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository 看護師の勤務体制による睡眠実態についての調査 岩下, 智香九州大学医学部保健学科看護学専攻 出版情報 : 九州大学医学部保健学

220 28;29) 30 35) 26;27) % 8.0% 9 36) 8) 14) 37) O O 13 2 E S % % 2 6 1fl 2fl 3fl 3 4

 

●幼児教育振興法案


高齢者の健康及び長寿医療制度アンケート調査のご協力のお願い

概要 特別養護老人ホーム大原ホーム 社会福祉法人行風会 平成 9 年開設 長期入所 :100 床 短期入所 : 20 床 併設大原ホーム老人デイサービスセンター大原地域包括支援センター 隣接京都大原記念病院

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参考 1 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに

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1 調査目的 今年度策定する 津山市総合戦略 で 子どもを産み 育てやすい環境づくりに 向けた取組みを進めるにあたり 出産 子育ての現状を把握するために実施した 2 調査内容の背景と設問設定理由国では 出生率を 2.07 まで高めることで 2060 年に現状の社会構造を維持できる人口 1 億人程度を

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

中カテゴリー 77 小カテゴリーが抽出された この6 大カテゴリーを 地域包括支援センター保健師のコンピテンシーの構成概念とした Ⅲ. 地域包括支援センター保健師のコンピテンシーリストの開発 ( 研究 2) 1. 研究目的研究 1の構成概念をもとに 地域包括支援センター保健師のコンピテンシーリストを

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調査結果概要 ( 旭川市の傾向 ) 健康状態等 子どもを病院に受診させなかった ( できなかった ) 経験のある人が 18.8% いる 参考 : 北海道 ( 注 ) 17.8% 経済状況 家計について, 生活のため貯金を取り崩している世帯は 13.3%, 借金をしている世帯は 7.8% となっており


件法 (1: 中学卒業 ~5: 大学院卒業 ) で 収入については 父親 母親それぞれについて 12 件法 (0: わからない 収入なし~ 11:1200 万以上 ) でたずねた 本稿では 3 時点目の両親の収入を分析に用いた 表出語彙種類数幼児期の言語的発達の状態を測定するために 3 時点目でマッ

2. 調査結果 1. 回答者属性について ( 全体 )(n=690) (1) 回答者の性別 (n=690) 回答数 713 のうち 調査に協力すると回答した回答者数は 690 名 これを性別にみると となった 回答者の性別比率 (2) 回答者の年齢層 (n=6

質問 1 母の日 にプレゼントを贈りますか?( 回答者数 :6,916 名 ) 質問 2[ 贈る方への質問 ] プレゼントを贈る理由は何ですか?( 回答者数 :5,134 名 ) 贈る と回答した方は全体の 74.8% で 4 人に 3 人は 贈る と回答した 贈る理由として 日頃の感謝を伝えたいか

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資料1 世帯特性データのさらなる充実可能性の検討について

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初めて親となった年齢別に見た 就労状況 ( 問 33 問 8) 図 97. 初めて親となった年齢別に見た 就労状況 10 代で出産する人では 正規群 の割合が低く 非正規群 無業 の割合が高く それぞれ 22.7% 5.7% であった 初めて親となった年齢別に見た 体や気持ちで気になること ( 問

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,,.,,.,..,.,,,.,, Aldous,.,,.,,.,,, NPO,,.,,,,,,.,,,,.,,,,..,,,,.,

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QOL) を向上させる支援に目を向けることが必要になると考えられる それには統合失調症患者の生活の質に対する思いや考えを理解し, その意向を汲みながら, 具体的な支援を考えなければならない また, そのような背景のもと, 精神医療や精神保健福祉の領域において統合失調症患者の QOL 向上を目的とした

調査協力者の年齢 年齢 人数 % 20 代 183 (15.2) 30 代 238 (19.8) 40 代 276 (23.0) 50 代 364 (30.3) 60 代以上 140 (11.7) A-2 保育士登録について 調査協力者のうち 全体の 70.0%(820 名 ) が 保育士登録を行っ


1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

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参考 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに 家

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3 調査項目一覧 分類問調査項目 属性 1 男女平等意識 F 基本属性 ( 性別 年齢 雇用形態 未既婚 配偶者の雇用形態 家族構成 居住地 ) 12 年調査 比較分析 17 年調査 22 年調査 (1) 男女の平等感 (2) 男女平等になるために重要なこと (3) 男女の役割分担意

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1 施設で生活する高校生の本音アンケート 3 2 調査項目 4 3 施設で生活する高校生の自己肯定感について...5 (1) 一般高校生との比較 5 4 施設で生活する高校生の進路について.7 (1) 希望職種の有無と希望進路 7 (2) 性別 学年による進路の違い 8 5 施設で生活する高校生のア

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5 教5-1 教員の勤務時間と意識表 5 1 ( 平均時間 経年比較 教員年齢別 ) 中学校教員 調査年 25 歳以下 26 ~ 30 歳 31 ~ 40 歳 41 ~ 50 歳 51 ~ 60 歳 7:22 7:25 7:31 7:30 7:33 7:16 7:15 7:23 7:27 7:25

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1. 子育て短期支援事業の概要 根拠法 子育て短期支援事業 は 児童福祉法 ( 昭和 22 年法律第 164 号 以下 法 という ) 第 6 条の 3 第 3 項に規定する市町村が実施する事業 用語の意味 児童 児童福祉法第 4 条に規定する者をいう 保護者 児童福祉法第 6 条に規定する者をいう

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表 5-1 機器 設備 説明変数のカテゴリースコア, 偏相関係数, 判別的中率 属性 カテゴリー カテゴリースコア レンジ 偏相関係数 性別 女性 男性 ~20 歳台 歳台 年齢 40 歳台

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948 948 958 究 研 児童発達支援施設に通う幼児を養育する 母親のQuality of Lifeに関連する要因 西井 崇之1 山田 和子2 森岡 郁晴3 論文要旨 福祉型児童発達支援センターおよび児童発達支援事業に基づく施設に通う 知的あるいは発達障がいがある幼 児を養育する母親のQuality of Lifeに関連する要因を明らかにするために 無記名自記式質問紙調査を実施した 249名 有効回答率52 0 のWHOQOL26得点の平均点は82 7±14 3 標準偏差 点であった WHOQOL26得点 の低さに関連する要因として 朝起きた時に疲れていた 日々の家事や育児に疲れていた 父親以外に気持 ちが通じ合う人が 等の8要因が挙げられた 母親の疲労を軽減させるための支援や 家族を含む周囲の人 の精神的なサポートの必要性が示唆された Key words 母親 QO 発達支援施設 幼児 QOL26尺度を用いて測定すると 自助グループの会 1 はじめに 員である自閉症スペクトラムの幼児を養育する母親 2005年の発達障害者支i援法の施行により 従来の知 のQOLは家族機能と有意な正の相関が 育児ストレ 的障がいに加え 発達障がいへの社会的関心が高まっ スと有意な負の相関がみられたことを報告して てきた 知的障がいや発達障がいは 障がいがあるこ しかし 障がい児を養育する母親のQOLに関する国 とによる子ども自身の困難さに加えて 意思表示や感 内の研究は少なく4 障がい児を養育する母親のQOL 情のコントロールが不十分なため 障がいがある子ど やその関連要因について十分に検証されて 新 もを養育する母親は育児に戸惑いを覚え 自らの生活 生児外科疾患をもつ学童期の子どもを養育する母親 が困難になる場合があると考えられる さらに これ のQOLは子どものQOLと正の相関があることから5 らの障がいは外見からわからないため 周囲から理解 母親のQOLに関連する要因を明らかにすることは が得られにくく 母親は孤独感や不安を抱きながら子 子どものQOLの観点からも重要である 育てに取り組んで1 そこで本研究は WHOQOL26尺度を用いて 児童 先行研究を見ると 刀根ら2 は自作の質問票を用い 発達支援施設に通う障がいがある幼児を養育する母親 てQuality of Life 以下 QOL を測定し 通所訓練 のQOLに関連する要因を明らかにし 母親のQOLを 施設に通う乳幼児の母親は 健常児の母親よりQOL 高める支援を検討する資料を得ることを目的とした が低いことを報告して また 浅野ら3 はWHO Factors Affecting Quality of Life of Mothers Rearing the lnfant Commuting to a Development Support Center 26104 Takayuki NisHii Kazuko YAMADA Ikuharu MoRloKA 受付14 12 11 1 和歌山県立医科大学大学院保健看護学研究科 和歌山県有田市保健センター 保健師 2 和歌山県立医科大学大学院保健看護学研究科 保健師 3 和歌山県立医科大学大学院保健看護学研究科 医師 公衆衛生学 別刷請求先 西井崇之 有田市保健センター 649 0304和歌山県有田市箕島27番地 Tel 0737 82 3223 Fax 0737 82 5302 採用15 10 6

949 第74巻 第6号 2015 社会的関係 環境領域の4領域24項目と 全体を問う 皿 用語の定義 2項目の26項目から構成されて 本研究における児童発達支援施設 以下 発達支援 各項目については まったくない 悪い 不満 施設 とは 児童福祉法 第43条第1号および第6条 少しだけ 悪い 不満 多少は ふつう どちら の2第2項 に規定されて福祉型児童発達支援セ でもない かなり 良い 満足 頻繁に 非常 ンターおよび児童発達支援事業に基づく施設で 知的 に 良い 満足 常に の5件法により回答を求め 障がい 発達障がいとそれらの疑いを含む乳幼児が通 た 3つの逆転項目は反転処理を行い 各回答に1 う目的のために設置されてものである 5点を配点した 得点範囲は26 130点で 得点が高 本研究における障がいとは 身体障がいを除く 知 い程QOLが高い なお WHOQOLの使用にあたって 的 発達障がい 疑いを含む とした 金子書房の転載利用許諾を得て使用した 2 子育て 日常生活 周囲からの支援 皿 対象および方法 子育て 日常生活 周囲からの支援に関する35項目 について尋ねた 1 対 象 A県内の全発達支援施設61ヶ所のうち 乳幼児が 子育てについては12項目を用いた 子どもの育てに 通所して41施設を選定した このうち研究協力が くさ 落ち込んだりイライラする感じ 育児を1人で 得られた33施設に通う幼児を養育する母親479名を対 してような感じ 育児の大変さをわかってくれな 象とした なお 乳児は通所していなかった い感じ なことの5項目については 通所する以 前と現在の心境を比較して 増えた どちらかと 2 調査方法 いうと増えた どちらかというと減った 減った 調査は無記名自記式質問紙法とした 発達支援施設 もともとなことはなかった の5件法で回答を の代表者に文書にて研究の趣旨を説明し 研究協力の 求めた 子どもの思いを理解できて 子どもを育 承諾が得られた後に 施設宛てに調査票等を送付した てることで自分自身が成長した 周囲の人から母親と 施設職員より文書と口頭で母親に説明のうえ 調査票 して認められて 子どもが通所するにあたっての の配付を依頼した 回答後は密封した状態で各施設に 心境子どもが通所してからの心境発達支援施設で 設置した回収箱に投函してもらい 施設毎にまとめて の母親同士の交流 過去1年間の行事の参加状況の7 返送してもらった 項目については 行かせたかった 良かった 調査期間は 平成25年3月であった ある 参加した どちらかというと 行かせ たかった 良かった ある 参加した どちらか 3 調査項目 というと 行かせたくなかった 良くなかっ 調査項目は 以下のとおりであった た ない 参加しなかった 行かせた 1 属 性 くなかった 良くなかった ない 参加しなかった 母親 パートナーを含む父親 以下 父親 につい の4件法で回答を求めた ては 年齢職業を尋ねた 子どもについては 月齢 日常生活については 朝起きた時の疲れ 日々の家 性別 出生順位 出生時体重 慢性疾患の有無 療育 事や育児 あるいは仕事 の疲れ ゆっくりした気分 身体障害手帳所持の有無と あり の場合はその区分 で過ごせる時間 自由に使える時間の4項目を用いた 通所開始年齢在所期間を尋ねた それぞれ 疲れていた あった どちらかという 2 母親に関する項目 と疲れていた あった どちらかというと疲れて 1 QOL いなかった なかった 疲れていなかった なかっ QOLの測定には 自閉症スペクトラム障がいがあ た の4件法で回答を求めた る幼児をもつ母親にも使用されて3 WHOQOL26 周囲からの支援については19項目を用いた 育児の 以下 WHOQOL を用いた WHOQOLは 1997 相談相手に関する項目では 父親 両親 父親の両親 年WHOにより作成され 1998年に日本語版の信頼性 友人 近所の人 きょうだい 義理のきょうだい 同 妥当性が確認されて6 身体的領域 心理的領域 じ施設に通所して親発達支援施設の職員 医師

950 保健師 インターネットの12項目については たことが起こった時に教えてくれる 病気になった時 の2件法で回答を求めた 気持ちが通じ合 に育児や家事をしてくれる 2 3日家を空ける時に う人 嬉しいことを緒になって喜んでくれる人 日 家のことを頼める 仕事のある時や緊急時に子どもを 常生活でわらないことがあった時にアドバイスをして 預けることができる 子育てについて話し合う機会が くれる人 困ったことが起こった時に教えてくれる人 ある 育児に参加して 家事に参加しての10 病気になった時に育児や家事をしてくれる人 2 3 項目については どちらかというと ど 日家を空ける時に家のことを頼める人 仕事のある時 ちらかというと の4件法で回 や緊急時に子どもを預ける人の7項目については い 答を求めた 子どもが通所するにあたっての心境普 る どちらかというと どちらかというとい 段子どもと緒に遊ぶ 発達支援施設での父親同士の ない の4件法で回答を求めた 交流 過去1年間の行事の参加の4項目については 3 子どもに関する項目 賛成 遊ぶ ある 参加した どちらかというと 1 通所状況 賛成 遊ぶ ある 参加した どちらかというと 過去3か月間の通所状況は ほとんど出席した 反対 遊ばない ない 参加しなかった 反対 遊 どちらかというと出席した どちらかというと休 ばない ない 参加しなかった の4件法で回答を んだ ほとんど休んだ の4件法で回答を求めた 求めた 2 生活 発達 行動の特徴 家族については 家族の育児方針は致してか 生活 発達 行動の特徴に関する29項目について尋 を どちらかというと どちらかとい ねた うと の4件法で回答を求めた 生活については 睡眠リズムや時間 排泄習慣 衣 類の着脱 偏食 小食 箸やスプーンの使い方 慢性 4 分析方法 的な病気 ない 変化がない の7項目 発達に 母親の子育てについての質問のうち 通所する以前 ついては 粗大運動 歩く 走る等の動き 手先の と現在の心境の比較については 増えた どちら 器用さ ことばの数発音 ことばの理解 ことばの かというと増えた を 増えた に どちらかとい やりとり 自分の思いを人に伝える 感情表現 ごっ うと減った 減った もともとなことはなかっ こ遊びやまねっこ遊び 友だちへの興味や関心 大人 た を 減った 変化なし に分類した 父親の心身 への興味や関心 新しいこと 人や場所 への適応 の調子については 心身ともに快調 を 良い に か ない 変化がない の13項目 行動については らだの調子は良いが 精神的に不調 精神的に良い 集中すること 落ち着き 乱暴な行動列に並ぶ 順 が からだが不調 心身ともに調子が悪い を 悪 番を待つこと 我慢すること 特定のものへのこだわ い に分類した 4件法で尋ねた選択肢については 思 り 音への過剰な反応 気になるくせ ない 変 う 参加した 疲れていた あった 賛成 遊 化がない の9項目を用いた それぞれ 通所する以 ぶ どちらかというと 参加したt疲れてい 前からのな状況と通所後の良い変化の状況につい た あった 賛成 遊ぶ を 参加した て 変化ない ない 良い変化 の 疲れていた あった 賛成遊ぶ に どち 2件法で回答を求めた らかというと 参加しなかった 疲れていな 4 父親 家族に関する項目 かった なかった 反対 遊ばない 思 父親に関する15項目と 家族に関する1項目につい わない 参加しなかった 疲れていなかった なかった て尋ねた 反対 遊ばない を 参加しなかっ 父親については 心身の調子を 心身ともに快調 た 疲れていなかった なかった 反対 遊 からだの調子は良いが 精神的に不調 精神的に ばない の2群に分類した 良いが からだが不調 心身ともに調子が悪い の WHOQOLの項目と 独自に作成した質問項目の類 4件法で回答を求めた 気持ちが通じ合って 嬉 似性をSpearmanの相関関係で検討した結果 相関係 しいことを緒になって喜んでくれる 日常生活でわ 数で0 7以上の強相関は認められなかった からないことがあった時にアドバイスをくれる 困っ 多群間の平均値の比較には元配置分散分析を 2

951 第74巻 第6号 2015 群間の平均値の比較にはt検定を行った WHOQOL 平均年齢は37 2±6 2歳であった 就業状況について見 得点の低さに関連する要因を相互の影響を調整したう ると 母親は専業主婦が 父親は会社員 公務員が最 えで検討するために 数量化1類 ステップワイズ法 も多かった を行った WHOQOL得点を従属変数とし 2群間 の比較においてWHOQOL得点の平均値に有意な差 子どもの月齢は37か月以上48か月以下が33 7 と最 があった項目を独立変数とした 独立変数は WHO 男児が70 7 であった 出生順位は第1子が67 1 と QOL得点の低さの要因と考えられる方に1 そうで 最も多く 慢性疾患がある子どもは189 で 療育手 ない方に0を配点した 連関係数で0 7以上の強相関 帳は44 9 が保持し 区分Aが10名 区分Bが92名 が認められた3つの組み合わせのうち方の項目を除 であった 通所開始年齢は36か月以下が66 3 で 在 いた41項目を独立変数とした 独立変数の投入基準の 所期間は24か月以下が86 0 であった F値はO 05で 除去基準はO 1であった 対象者の属性とWHOQOL得点の差を見るため 統計解析にはSPSS17 0 SPSS Japan を用い 統 元配置分散分析あるいはt検定を行った結果 表1 計的有意確率は5 未満とした すべての項目においてWHOQOL得点の平均値に有 も多く 平均月齢は49 5±14 4か月であった 性別は 意な差はみられなかった N 倫理的配慮 発達支援施設の代表者に 研究の趣旨 調査内容 2 母親に関する項目 方法 問い合わせ先を明記した文書を送付し 調査協 1 WHOQOL得点について 力を依頼した 調査協力について承諾を得られた後 WHOQOL得点分布を図に示す WHOQOL得点分 施設職員より文書と口頭で 母親に調査の主旨 プラ 布は正規分布と考えられた Shapiro Wilk検定 p イバシーの保護調査への参加は自由意思であること 0 05 WHOQOL得点の平均値は827点 標準偏差は を説明してもらい 調査票とともにプライバシーを保 14 3点であった 年代別の平均値は 20代が81 1点 護するために個人用の封筒を配付した 回収箱は 施 30代が83 5点 40代が81 8点であった 設毎に施設職員から投函の状況がわからない場所に設 2 子育て 日常生活 周囲からの支援 置してもらった 回収は 封筒に密封した状態で回収 子育て 日常生活 周囲からの支援に関する項目と 箱に投函してもらった調査票を そのまま施設毎にま WHOQOL得点の差を見るためにt検定を行った結果 とめて返送してもらった 調査票の提出をもって調査 カテゴリー間でWHOQOL得点の平均値に有意な差 の同意を得られたものとした がみられた23項目を表2に示す 本研究は 和歌山県立医科大学倫理委員会の承認後 子育てについては 通所する以前と現在の心境を比 平成25年2月25日 承認番号1199番 行った 較し 落ち込んだりイライラする感じ 育児を1 人でしてような感じ 育児の大変さをわかって V 結 果 くれない感じ なこと が増えたと回答した方 26施設の295名 回収率61 6 から回答を得た が WHOQOL得点の平均値は有意に低かった 子 記載不備の項目が多いもの WHOQOLの回答が不十 どもの思いを理解できて 子どもを育てるこ 分なもの WHOQOLに影響すると考えられるきょう とで自分自身が成長した 周囲の人から母親として だいが施設に通所して幼児の母親 双子 幼児が 認められて とと回答した方がWHO 身体障害手帳を保持して母親を分析対象から除 QOL得点の平均値は有意に低かった 発達支援施設 外したので 有効回答数は249名 有効回答率52 0 での 母親同士の交流 がない 過去1年間の行事 であった に参加しなかったと回答した方が WHOQOL得点の 平均値は有意に低かった 日常生活については 朝起きた時 日々の家事 1 対象者の属性 対象者の属性を表1に示す 母親の年代は30代が や育児 あるいは仕事 に疲れていたと回答した方が 61 1 と最も多く 平均年齢は36 0±5 1 標準偏差 ゆっくりした気分で過ごせる時間 自由に使える 歳であった 父i親の年代は30代が57 0 と最も多く 時間 がなかったと回答した方が WHOQOL得点の

952 平均値は有意に低かった なって喜んでくれる人 日常生活でわからないこと 周囲からの支援については 育児の相談相手に 父 があった時にアドバイスをしてくれる人 困ったこ 親 父親の両親 友人 がと回答した方 とが起こった時に教えてくれる人 病気になった時 が WHOQOL得点の平均値は有意に低かった 父親 に育児や家事をしてくれる人 2 3日家を空ける 以外に 気持ちが通じ合う人 嬉しいことを緒に 時に家のことを頼める人 仕事のある時や緊急時に 子どもを預ける人 がと回答した方が WHO QOL得点の平均値は有意に低かった 表1 対象者の属性とWHOQOL得点 WHOQOL得点 標準F値およ n 平均値 偏差 びt値 20代 32 13 0 8Ll 17 5 母親の年代30代 151 61 1 83 5 139 3 子どもに関する項目 子どもに関する項目とWHOQOL得点の差を見るた めにt検定を行った結果 カテゴリー間でWHOQOL 64 25 9 81 8 13 7 0 6 得点の平均値に有意な差がみられた7項目を表3に示す 20代 19 8 0 81 2 20 6 通所する以前から ことばの理解 がと回答し 父親の年代30代 135 57 0 82 5 13 9 40代 40代以上 た者は 63 5 と最も多かった 最も少ないのは 通 83 35 0 82 4 0 5 専業主婦 181 73 5 832 所する以前から 睡眠リズムや時間 がと回答し 会社員 公務員 16 6 4 77 8 20 4 た者の28 5 で 3割以上の者が通所する以前から睡 母親の 農業 漁業 林業 2 O 8 89 0 12 7 眠等をしていた 就業状況 自営業 自営業の手伝い 8 3 2 83 6 通所する以前から ことばの理解 列や順番を待 35 14 1 82 7 14 8 アルバイト パート その他 7 2 0 74 4 会社員 公務員 195 81 6 83 1 農業 漁業 林業 父親の 自営業 自営業の手伝い その他 子どもの 月齢 か月 性別 てない 感情表現 特定のものへのこだわり 発音 睡眠リズムや時間 がと回答した方が 8 3 3 85 8 23 5 WHOQOL得点の平均値は有意に低かった 通所する 23 9 6 83 8 15 9 以前と比べて 新しいこと 人や場所 に適応する力 3 1 3 75 0 18 5 就業状況 アルバイト パート 129 0 6 10 4 2 79 7 17ユ 0 5 に変化がないと回答した方が WHOQOL得点の平均 値は有意に低かった 24以下 6 2 4 74 8 15 6 25 36 42 16 9 84 5 16 1 37 48 84 33 7 84 9 49 60 53 21 3 81 4 13 0 父親 家族に関する項目とWHOQOL得点の差 61以上 64 25 7 80 4 14 6 1 7 を見るためにt検定を行った結果 カテゴリー間で 男児 女児 176 70 7 82 4 13 7 73 29 3 83 5 15 7 0 6 第1子 167 67 1 82 0 14 4 出生順位 第2子 66 26 5 84 9 14 8 第3子以上 16 6 0 80 8 9 8 Ll あり 47 18 9 798 14 5 慢性疾患 4 父親 家族に関する項目 WHOQOL得点の平均値に有意な差がみられた14項目 を表4に示す 伏 45 n 249 40 あり 111 44 6 813 13 7 35 なし 136 54 6 83 8 14 8 1 4 30 療育手帳 通所開始 25 36 月齢 35 14 1 82 5 17 2 130 522 84 2 13 7 25 24以下 なし 200 80 3 83 4 14 2 1 5 20 37 48 か月 65 26ユ 80 9 13 1 49以上 19 7 6 789 16 0 1 3 0 6 53 21 3 83 0 14 5 在所期間 7 12 か月 13 24 98 39 4 83 8 14 0 5 63 25 3 81 3 14 8 0 15 10 l lll l l 26 31 36 41 46 51 56 61 66 71 76 81 86 91 96 101 106 111 116 121 126 130 25以上 無回答は集計から除外した 35 14 1 81 6 14 2 0 5 元配置分散分析 t検定 点 図 WHOQOL得点分布

953 第74巻 第6号 2015 表2 子育て 日常生活 周囲からの支援に関してWHOQOL得点の平均値に有意な差がみられた項目 WHOQOL得点 平均値 標準偏差 t値 n 通所する以前と現在の心境を比較し 落ち込んだりイライラする感じ 増えた 通所する以前と現在の心境を比較し 増えた 減った 変化なし 育児を1人でしてような感じ 減った 変化なし 通所する以前と現在の心境を比較し 育児の大変さをわかってくれない感じ 増えた 通所する以前と現在の心境を比較し なこと 増えた 減った 変化なし 減った 変化なし 子育て 子どもの思いを理解できて 子どもを育てることで自分自身が 成長した 周囲の人から母親として 認められて 12 3 14 2 3 4 9 3 6 67 4 138 239 96 4 83 2 14 0 11 4 4 70 2 12 2 237 95 6 83 3 14 1 3 3 3 O 50 20 3 732 12 1 5 6 197 79 7 84 9 31 12 4 70 7 12 8 5 2寧籟 218 87 6 84 4 13 7 29 ll 7 71 9 219 8 3 84 2 138 34 71 8 12 5 212 862 84 4 30 12 1 75 8 45 5 O ない 発達支援施設での母親同士の交流 14 0 22 9 0 72 4 13 5 参加した 222 91 0 839 13 9 疲れていた 176 70 7 78 5 12 6 73 29 3 92 8 13 0 196 79 0 79 8 52 21 0 93 8 11 4 なかった 114 45 8 78 1 14 4 あった 135 54 2 86 6 13 1 なかった 127 51 0 78 3 14 0 あった 122 49 0 87 3 13ユ 42 16 9 75 9 14 3 参加しなかった 参加状況 朝起きた時の疲れ 疲れていなかった 疲れていた 日々の家事や育児 あるいは仕事 の 疲れ 疲れていなかった 日常生活 ゆっくりした気分で過ごせる時間 自由に使える時間 育児の相談相手 父親 育児の相談相手 父親の両親 8 1 6 8 4 9 5 2 3 5 207 83ユ 84 1 13 9 177 71 1 81 3 14 1 72 28 9 86 2 14 1 122 49 0 79 5 13ユ 127 51 0 85 7 14 7 父親以外に気持ちが通じ合う人 3 7 育児の相談相手 友人 3 0 218 87 9 83 8 ある 発達支援施設での過去1年間の行事の 父親以外に嬉しいことを緒になって 喜んでくれる人 周囲から の支援 父親以外に日常生活でわからないことが あった時にアドバイスをしてくれる人 33 13 3 749 215 86 7 83 8 父親以外に困ったことが起こった時に 教えてくれる人 父親以外に病気になった時に 育児や家事をしてくれる人 2 5 3 5事 32 129 71 6 13 9 5D 216 87 1 84 4 21 8 5 75 1 129 227 91 5 83 5 14 2 19 7 7 72 2 16 3 229 92 3 83 6 17 6 9 69 6 11 8 230 93 1 83 7 140 2 6輯 3 4 4 1 父親以外に2 3日家を空ける時に 家のことを頼める人 父親以外に仕事のある時や 緊急時に子どもを預ける人 無回答は集計から除外した 59 23 8 77 4 15 7 189 76 2 84 4 86 34 7 78 3 15 1 162 65 3 85 1 13 2 57 23 1 78 1 14 0 190 76 9 84 2 14 1 3 4 3 7 2 9 p 0 01 p 0 001 t検定

954 表3 子どもに関してWHOQOL得点の平均値に有意な差がみられた項目 WHOQOL得点 n 通所する以前からことばの理解 通所する以前と比べて 新しいこと 人や場所 に適応する力 通所する以前から列や順番を待てない 通所する以前から感情表現 通所する以前から特定のものへのこだわり 通所する以前から発音 通所する以前から睡眠リズムや時間 平均値 標準偏差 91 63 5 81 1 14 4 ない 158 36 5 85 4 13 7 変化ない 149 59 8 80 8 14 5 良い変化 100 40 2 85 5 122 49 0 80 9 150 ない 127 51 84 5 13 4 107 43 0 79 3 14 5 ない 142 57 0 85 2 93 37 3 80 2 149 156 62 7 84 2 13 7 t値 23 2 5 2 0 3 3 2 2 ない 76 305 799 15 9 173 69 5 83 9 71 28 5 79 8 12 1 178 71 5 83 8 14 9 2 1 ない ない 2 0 無回答は集計から除外した p 0 05 p O Ol t検定 表4 父親 家族に関してWHOQOL得点の平均値に有意な差がみられた項目 WHOQOL得点 n 心身の調子 気持ちが通じ合って 嬉しいことを緒になって 喜んでくれる 悪い 90 38 0 79 5 14 6 良い 147 62 0 85 4 13 5 43 18 1 75 2 14 5 195 81 9 84 8 28 11 7 74 1 16 4 211 88 3 84 2 13 7 困ったことが起こった時に 教えてくれる 病気になった時に育児や 家事をしてくれる 2 3日家を空けるような時に 家のことを頼める 子育てについて話し合う 機会がある 育児に参加して 家事に参加して 普段子どもと緒に遊ぶ 子どもが施設に通所するに あたって 家族の育児方針は致して 無回答は集計から除外した t値 32 日常生活でわからないことが あった時にアドバイスをくれる 仕事のある時や緊急時に 子どもを預けることができる 平均値 標準偏差 4 1 傘 3 6 45 18 9 77 3 17 7 193 81 1 84 3 13 2 47 19 7 76 2 17 5 192 80 3 84 7 13 0 3 O 3 7 53 22 2 78 4 17 6 186 77 8 84 4 13 0 2 7 91 38 1 80 7 15 4 148 61 9 84 5 13 5 2 0 81 339 80 2 15 0 158 66 1 84 5 2 2 31 13 0 75 4 159 208 87 0 84 2 3 2 40 16 7 77 6 16 1 199 83 3 84 1 95 39 7 80 1 15 3 144 60 3 85 0 2 7 2 6 35 14 6 78 5 16ユ 204 85 4 83 8 139 反対 39 16 6 781 14 3 賛成 196 83 4 84 3 14ユ 30 122 71 6 16 5 215 87 8 84 3 遊ばない 遊ぶ 2 0 2 5 4 7 p O 05 p 0 Ol p 0 001 t検定

955 第74巻 第6号 2015 表5 母親のWHOQOL得点の低さに関連する要因 カテゴリー ウエイト カテゴリー名 n 221 偏相関係数 朝起きた時の疲れ 疲れていた 疲れていなかった 8 216 子どもの思いを理解できて 思 う 9 112 通所する以前と現在の心境を比較し 子育てについてなこと 増えた 減った 5 552 家族の育児方針が致して 6 413 父親以外に気持ちが通じ合う人 日々の家事や育児 あるいは仕事 の 疲れ 疲れていた 疲れていなかった 6 410 通所する以前から子どもの睡眠リズムや ない 父親は病気になった時に育児 家事等を してくれる 3 846 4 969 時間 6 418 重相関係数 R 0 656 調整済み R2 0 408 数量化1類 ステップワイズ法 t値 〇 254 3 824 〇 244 3 666 榊 〇 188 2 794 〇 174 2 569 〇 179 2 656 〇 181 2 680紳 〇 156 2298 〇 178 2 637 p O 05 p 0 01 p 0 001 父親については 心身の調子 が悪いと回答した の家事や育児 あるいは仕事 に疲れていた 通所 方が WHOQOL得点の平均値は有意に低かった 気 する以前から睡眠リズムや時間がである 父親 持ちが通じ合って 嬉しいことを緒になって は病気になった時に育児や家事等をしてくれると思わ 喜んでくれる 日常生活でわからないことがあった ない の8要因がWHOQOL得点の低さに関連する 時にアドバイスをくれる 困ったことが起こった時 要因として挙げられた てくれる 2 3日家を空けるような時に家のこと 察 に教えてくれる 病気になった時に育児や家事をし VI 考 を頼める 仕事のある時や緊急時に子どもを預け 1 WHOQOL得点について ることができる 子育てについて話し合う機会があ 発達支援施設に通う幼児を養育する母親249名を対 る 育児に参加して 家事に参加して 象に 自記式質問紙で調査を行った結果 WHOQOL とと回答した方が WHOQOL得点の平均値 得点の平均値は82 7点であった 分析対象からきょう は有意に低かった 普段子どもと緒に遊ばない だいで施設に通所して幼児の母親双子 幼児が 子どもが施設に通所するにあたって反対 と回答し 身体障害手帳を保持して母親を除外し 数量化1 た方が WHOQOL得点の平均値は有意に低かった 類 ステップワイズ法 で関連する要因の相互の影響 家族について見ると 子どもが施設に通所するに を調整したうえでWHOQOL得点の低さに関連する あたって反対 していた父親が16 6 育児方針は 要因を検討した結果 8要因が挙げられた 致して とと回答したのは12 2 で 本調査の対象者である母親のWHOQOL得点の平 WHOQOL得点の平均値は有意に低かった 均値を 般女性の年代別平均値 20代86 6点 30代 85 3点 40代86 3点 6 と比較すると いずれの年代に 5 WHOQOL得点の低さに関連する要因 おいても本調査の対象者の方がWHOQOL得点の平 WHOQOL得点の低さに関連する要因として 数量 均値は低かった 先行研究において 障がいがある子 化1類 ステップワイズ法 によって取り込まれた要 どもを養育する母親のQOLは 健常児を養育する母 因を表5に示す 朝起きた時に疲れていた 子ど 親より低いことが報告されて7 本調査の対象者 もの思いを理解できてと 通所する以 は 発達支援施設に通所して幼児を養育して 前と現在の心境を比較し 子育てについてなこと ため WHOQOL得点が般女性より低くなったと考 が増えた 家族の育児方針が致してと思わな えられる い 父親以外に気持ちが通じ合う人が 日々 また 自助グループの会員である自閉症スペクトラ

956 ムの幼児を養育する母親のWHOQOL得点の平均値 うような育児ができず育児困難感が増すことで 母親 83ユ点 3 と比較しても 差がみられなかった 本調 の心理的負担が増しWHOQOL得点の低さの要因に 査の対象者は自閉症スペクトラムの幼児を養育する母 なったと考えられる 親と同程度のQOLであったと考えられる 通所する以前と現在の心境を比較し子育てについ てなことが増えた は WHOQOL得点の低さに 2 WHOQOL得点の低さに関連する要因 関連していた 発達支援施設に通所して子どもを WHOQOL得点の低さに関連する要因として 朝 養育する母親は 子どもの発達に対して責任を感じて 起きた時に疲れていた 子どもの思いを理解できて おりll 子どもに知的障がい等があると 母親の努力 と 通所する以前と現在の心境を比較 が必ずしも子どもの成長として成果がみられないこと し 子育てについてなことが増えた 家族の育 や 発達支援施設に通所後 新たな不安が出現し 子 児方針が致してと 父親以外に気持 どもについてなことが増えたことで育児への自信 ちが通じ合う人が 日々の家事や育児 ある が持てず WHOQOL得点の低さの要因になったと考 いは仕事 に疲れていた 通所する以前から子ど えられる もの睡眠リズムや時間がである 父親は病気に 家族の育児方針は致してと は なった時に育児や家事等をしてくれると の WHOQOL得点の低さの要因であった 障がいがある 8要因が挙げられた 幼児が家庭の場合 母親が主に養育してこ 朝起きた時に疲れていた 日々の家事や育児 あ とが多く11 子どもと接する機会が多い 方 父親 るいは仕事 に疲れていた は WHOQOL得点の低 は実際の療育の場を見る機会が少なく 育児に関わる さの要因であった 母親は 仕事の有無にかかわら 時間も少ないことが指摘されて12 また 本研究 ず 家事や育児の大半を担って8 本研究の対象 において 通所するにあたって反対していた父親は 者の場合 専業主婦が73 5 を占めており 障がいが 16 6 いた 本研究では 父親の詳しい状況を尋ねて ある幼児を養育しながら育児と家事について中心的な いなかったが 母親と父親を含む家族との間に育児方 役割を果たしてと考えられる 子どもの平均月齢 針のずれが生じ 母親は家族と気持ちが通じ合わない が49 5か月であり この時期における排泄や食事の介 ことで気持ちの安定が得られず WHOQOL得点の低 助等の育児に関わる時間は般の幼児に比べ長くなる さの要因になったと考えられる ため 母親は自分自身のために使える時間 睡眠や休 父親以外に気持ちが通じ合う人が は 養が十分に取れないことが推測される 自分自身のた WHOQOL得点の低さに関連していた 海津ら1 は めに使える時間があると 専業主婦の母親の疲労が軽 知的障がいや発達障がいは外見からわからないため 減すると報告があるが9 本研究の対象者は 余暇活 障がいのある幼児を養育して母親は障がいに気 動が制限されることや 十分な睡眠や休養が取れない づかず 問題行動を起こすのは母親のしつけが行き届 ことで身体的疲労が増して WHOQOL得点の低さの いてと判断すると指摘してように 障がい 要因になったと考えられる のない幼児を養育して母親の理解不足により 母 子どもの思いを理解できてと は 親同士の交流が難しいと考えられる また 発達支援 WHOQOL得点の低さの要因であった 本研究におい 施設に通う幼児を養育して母親同士は障がいのあ て 通所する以前からことばの理解がと回答した る子どもを養育してため悩みや不安を共有しやす 母親の割合は63 5 で 同年代の子どもと比較し言語 いが 通所して子どもの数が少なく 母親の人数 能力等の発達が遅いと考えられたことから 子ども自 が少ないため 似たような生活上の悩みや価値観を持 身が自己の要求や思いを表現する能力が乏しいため ち 話が合う人を見つけにくいと考えられる このよ 母親は子どもの思いを理解することが難しいと考えら うな状況では 父親以外に気持ちが通じ合う人がいな れる 子どもの思いを理解することが困難な母親は いことで社会的に孤立し WHOQOL得点の低さの要 試行錯誤しながら育児に取り組んでおり 茂本ら1 は 因になったと考えられる 子どもと気持ちが通じ合ってという母親の認識 通所する以前から子どもの睡眠リズムや時間が心 は育児困難感と関連があると報告しており 母親が思 配である は WHOQOL得点の低さと関連していた

957 第74巻 第6号 2015 発達障がい児は 定型発達児に比べ 寝つきの悪さ 名とそれ以外にも転園する幼児が母親は QOL 体動の多い安定しない眠り 夜間に頻回な覚醒が多い が普段と異なっていた可能性がある 等の睡眠障がいを合併することが多い1314 本研究に おいて 子どもの睡眠リズム 時間がと答えた割 V皿 ま と め 合は285 であり 本調査の対象者である母親は 睡 A県内の全発達支援施設のうち 研究協力が得ら 眠時間を確保することが難しい状況にあると考えられ れた26施設に通所して幼児を養育する母親249名 る 6時間未満の睡眠では 1歳6か月の子どもをも 有効回答率52 0 を対象に 自記式質問紙調査法 つ母親のQOLが低いことから12 本研究では子ども で調査を行った その結果 WHOQOL得点の平均値 の睡眠リズムや時間の問題がWHOQOL得点の低さ は82 7点であった WHOQOL得点の低さに関連する に関連していたと考えられる 要因として 朝起きた時に疲れていた 子どもの 父親は病気になった時に育児や家事などをしてく 思いを理解できてと 通所する以前と れると は WHOQOL得点の低さに関連し 現在の心境を比較し子育てについてなことが増え ていた 母親が体調不良等で普段のように家事や育児 た 家族の育児方針が致してと 父 をできない時は 父親のサポートが母親の不安を和ら 親以外に気持ちが通じ合う人が 日々の家事 げる15 16 病気になった時でも仕事などの理由により や育児 あるいは仕事 に疲れていた 通所する以 父親による育児や家事を頼りにできないことで常に不 前から子どもの睡眠リズムや時間がである 父 安があり WHOQOL得点の低さの要因になったと考 親は病気になった時に育児や家事等をしてくれると思 えられる わない の8要因が挙げられた 本調査の結果より 発達支援施設に通う幼児を養育 する母親のQOLから見た必要な支援として 以下の 本研究の実施に際し ご協力いただきました発達支援 ことが考えられる QOLは母親の生活全般と関連が センターおよび発達支援事業施設職員の皆様施設に通 あるので 母親の疲労を軽減させるために 施設への う幼児を養育する母親の皆様に心から御礼申し上げます 送迎 母親の体調が悪化した時の保育 家事支援など なお 本論文の要旨は 平成25年10月に開催された第72 のレスパイトサービスを提供していくことが望まれ 回日本公衆衛生学会にて発表した る また 母親が子どもの思いを理解することを促す 利益相反に関する開示事項はありません ために 子どもの障がい 発達の特徴を伝えることや 障がいの特徴をふまえた子どもへの対応を向上させる 文 献 ことが考えられる また 日本人のQOLは自尊心な 1 海津敦子 障害 のある子を育てる そだちの科学 どの個人特性より 周囲との関係性や志向性に規定さ 2008 10 87 91 れることから17 父親を含む家族に子どもの理解を促 2 刀根洋子 発達障害児の母親のQOLと育児ストレス すとともに 家族の育児方針を致させていくことや ー健常児の母親と比較 日本赤十字武蔵野短期大 家族以外に母親が相談できる機会を確保することが考 学紀要 2002 15 17 23 えられる 3 浅野みどり 古澤亜矢子 大橋幸美 他 自閉症ス ペクトラム障害の幼児をもつ母親の育児ストレス 3 研究の限界 子どもの行動特徴家族機能 QOLの現状とその関連 本調査は A県内の発達支援施設を対象とした全数 家族看護学研究 2011 16 157 168 調査であるが 他府県の発達支援施設の設置状況や内 4 宮内 環 発達障がい児をもつ家族に関する文献検 容はさまざまであり18 通所児の状況が異なるため 討心理社会的な問題に関する研究の動向と課題 般化は難しい 知的障がいと発達障がいがある幼児の 2012 71 282 288 母親のQOLは異なると考えられるが 本調査は母親 5 窪田昭男 山本悦代 川野由子 他 新生児外科疾 を対象とした質問紙調査であるため 知的障がいと発 患をもった子どもの両親への精神的サポートー医師 達障がいを分類することは困難であった 本研究の調 の立場から 小児外科 2012 44 107 112 査時期は3月であったため 4月から就学する幼児26 6 田崎美弥子 中根允文 WHOQOL26手引改訂版 改

958 7 訂版2刷 東京 株式会社金子書房 2007 10 24 福祉学会誌 2011 21 53 63 Mugno D Ruta L D Arrigo VG et al Impair 18 若子理恵幼児期における療育の焦点 そだちの科 ment of quality of life in parents of children and ad 学2008 11 102 106 olescents with pervasive developmerltal disorder Health and Quality of Life Outcomes 2007 5 8 411 426 The airn of this study was to clarify the factors affect 総務省 平成23年度社会生活基本調査 http www ing Quality of Life QOL of mothers reading the infant stat go jp data shakai 2011 index htm 2015 6 29参 commuting to a development support center The sub 照 jects were 249 valid rate 52 0 mothers reading the 田中満由美 倉岡千恵 乳幼児を抱える専業主婦の疲 infant commuting to a developrnent support center The 労度に関する研究ストレス 育児行動 ソーシャ anonymous questionnaire survey was performed The ルサポートに焦点をあてて 母性衛生 2003 44 QOL was evaluated using WHOQOL26 To find the fac 281 288 tors related to the QOL the Quantification type I was 茂本咲子 奈良問美保 浅野みどり 母親が認識す performed using 41 items that showed significant differ る乳児の状態と育児困難感の特徴とその関連 小児 ence in the total points of WHOQOL26 by categories as 保健研究 2010 69 781 789 independent variables and the total point of WHOQOL26 大塚景子 堀田法子 早期療育に通う子どもをもつ as dependent variables The result were as follows 両親の療育への思いと育児ストレス The mean age of the subjects was 36 O years Aver 2013 72 854 862 age of the total points of WHOQOL26 was 82 7 The 大橋幸美 浅野みどり 門間晶子 他 1歳6ヶ月 quantification type I analysis showed that 8 factors were の子どもの行動特徴と母親の育児ストレス QOL related to the total points of WHOQOL26 They were 家族機能との関連家族看護学研究 2012 18 2 11 being tired at waking up in the morning not feeling Corkum P Tannock R Mo dofsky H Sleep dis comprehensibility on the thinking of infant increased turbarlces in children with attention deficit hyper concern on child rearing at present comparing with one activity disorder Journal of the American Acad before comrnuting not feeling concurrence on families erny of Child Adolescent Psychiatry l998 37 philosophy in child rearing having no one to connect 637 646 ernotionally except her husband being tired frorn daily Williams PG Sears LL Annamary A Sleep prob housekeeping and child rearing concern on sleeping lems in children with autism European Sleep Re rhythm and hours of the infant since before commuting search Society 2004 13 265 268 and not feeling that her husband would take care of the 難波茂美 田中宏二 サポートと対人葛藤が育児期 infant and keeping up with the housework when she の母親のストレス反応に及ぼす影響出産直後と3 would become sick To improve the QOL of the moth か月後の追跡調査 健康心理学研究 1999 12 er social supports to reduce the tiredness facilitate 37 47 families understanding the thinking of infant and to en 竹田小百合 岩立京子 ソーシャルサポートが育児 able the husband to support the rnother are irnportant 9 10 11 12 13 14 15 16 Summary ストレスに及ぼす効果について 東京学芸大学紀要 17 第1部門1999 50 215 221 Key words 牧山布美 しょうがい児を育てる母親のQOLに影響 mother quality of life development support center する要因定型発達児の母親との比較 川崎医療 infant