清涼飲料の自動販売機における電子マネーを活用した新たなマーケティング戦略～電子マネー決済を契機とした“ビッグデータ”の有効利用で活路を見出す～

第 164 回 NRIメディアフォーラム 清 涼 飲 料 の 自 動 販 売 機 における 電 子 マネーを 活 用 した 新 たなマーケティング 戦 略 ~ 電 子 マネー 決 済 を 契 機 とした ビッグデ ビッグデータ の 有 効 利 用 で 活 路 を 見 出 す~ 2011 年 11 月 22 日 株 式 会 社 野 村 総 合 研 究 所 消 費 財 サービス 産 業 コンサルティング 部 副 主 任 コンサルタント 上 級 コンサルタント 森 田 哲 明 安 岡 寛 道 100-0005 東 京 都 千 代 田 区 丸 の 内 1-6-5 丸 の 内 北 口 ビル

概 要 東 日 本 大 震 災 後 には 節 電 対 策 の 観 点 から 自 動 販 売 機 は 問 題 視 され ている 一 方 で 清 涼 飲 料 の 自 動 販 売 機 は 被 災 者 が 震 災 時 に 飲 料 を 確 保 するための 社 会 インフラとして 重 要 な 存 在 意 義 を 示 した しかし 清 涼 飲 料 の 自 動 販 売 機 チャネルでの 販 売 は 低 迷 を 続 けており ビッグデータ の 有 効 活 用 等 によるイノベーションの 必 要 性 に 迫 られて いる 本 フォーラムでは 電 子 マネー 決 済 の 導 入 IDに 紐 付 けた 自 販 機 POS データ 分 析 を 中 心 とした 清 涼 飲 料 の 自 動 販 売 機 チャネルでの 販 売 を 改 善 させる 取 り 組 みについて 発 表 する Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 1

はじめに 東 日 本 大 震 災 において 節 電 対 策 の 観 点 から 自 動 販 売 機 は 批 判 をうけた 石 原 都 知 事 の 自 販 機 に 対 するコメント 節 電 対 象 として 優 先 的 に 規 制 をかけて 欲 しいもの N=2,000 0% 20% 40% 60% 80% 100% 石 原 知 事 は 自 販 機 について 軒 並 み 自 1. 電 車 販 機 が 並 んでいるバカな 国 は 世 界 中 に 2.エレベーター 13.7 ない 便 利 かもしれないが 自 分 の 家 で 冷 やせばよい と 強 く 批 判 見 直 しが 必 要 だ との 持 論 を 展 開 している こうした 発 言 を 受 けて10 日 の 株 式 市 場 では 硬 貨 紙 幣 処 理 機 メーカー 大 手 で 自 販 機 も 手 がけるグローリーの 株 価 が 下 落 する 場 面 もあった 3. 照 明 4. 冷 暖 房 5. 自 動 販 売 機 9.4 25.8 30.2 37.1 ( 出 所 ) 産 経 ニュース 2011 年 4 月 12 日 6.ネオンサイン 71.2 7.その 他 5.7 ( 出 所 )NRI 飲 料 に 関 するアンケート (2011 年 9 月 ) Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 2

はじめに 清 涼 飲 料 の 自 動 販 売 機 は 震 災 時 被 災 者 が 飲 料 を 確 保 するにあたり 最 後 の 冷 蔵 庫 必 要 な 社 会 インフラ として 重 宝 された 東 日 本 大 震 災 における 自 販 機 事 業 者 の 取 り 組 み 東 日 本 大 震 災 での 自 販 機 に 対 する 被 災 者 の 意 識 0% 20% 40% 60% 80% 100% 地 震 の 直 後 には 自 販 機 に 飲 み 物 を 買 う 人 が 殺 到 しまし た そこで 残 っていた 燃 料 を 使 って 倉 庫 に 残 っていた 商 品 を 積 みこんだクルマで 自 販 機 を 回 って 商 品 を 詰 めてい きました 燃 料 も 様 々なルートを 使 って 調 達 しましたね そ れでも 詰 めてもすぐに 売 り 切 れる 状 態 が 続 きました 水 とお 茶 が 飛 ぶように 売 れました それが 売 り 切 れると 今 度 はサイズの 大 きい 炭 酸 飲 料 が 売 れる だいたい 約 10 日 間 ぐらいは 多 くの 自 販 機 が 止 まりました 使 えなくなった 自 販 機 もありました だから 資 金 繰 りが 危 ない と 思 って いました しかし しかし 月 末 になって ガーッと 売 れました 3 3 月 末 に 帳 簿 をしめ たら 売 り 上 げはいわき 市 を 入 れても6% ダウンで 済 みました 特 定 の 地 域 で 自 販 機 がフル 回 転 したんです 強 烈 に 売 れ る 自 販 機 があり そこには 毎 日 充 填 に 行 きました 限 られた 自 販 機 をガンガン 回 した という 感 じです そうした 場 所 は 通 常 の2~3 倍 は 売 れました 詰 めたら 翌 日 には 空 っぽ そ んな 地 域 が 何 カ 所 もありました 1.コンビニエンスストアや スーパーマーケットなどで 品 切 れだった 商 品 が 買 えてよかった 2. 自 分 の 家 の 近 くに 自 動 販 売 機 があってよかった 3. 帰 宅 路 に 自 動 販 売 機 があってよかった 4.その 他 の 理 由 で 自 動 販 売 機 があってよかった 5.あまり 役 にたたなかった / 特 になし 3.6% 12.5% 4.3% 13.4% 3.5% 11.7% 1.3% 5.8% 震 災 による 被 害 なし 震 災 による 被 害 あり 地 震 により 直 接 的 ( 怪 我 や 損 失 等 ) 間 接 的 ( 計 画 停 電 や 交 通 機 関 遅 延 など)に 何 らかの 被 害 を 受 けたと 答 えた 人 を 被 害 あり として 集 計 60.8% 86.5% N=2,000 ( 出 所 ) 日 経 ビジネスオンライン 2011 年 9 月 6 日 震 災 に 負 けない 人 々(14) 原 田 英 明 デリコム 社 長 ( 出 所 )NRI 飲 料 に 関 するアンケート (2011 年 9 月 ) Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 3

清 涼 飲 料 の 自 動 販 売 機 の 現 況 飲 料 自 販 機 チャネルは 負 のスパイラルに 陥 っている 飲 料 メーカー による 垂 直 統 合 モデルの 展 開 新 規 設 置 場 所 の 飽 和 による 売 上 成 長 鈍 化 飲 料 メーカー 主 体 の 新 規 設 置 による 売 上 拡 大 スーパー コンビニなどの 競 合 出 現 による 売 上 低 下 飲 料 メーカー による 垂 直 統 合 モデルの 限 界 飲 料 自 販 機 の 土 地 代 高 騰 による コスト 増 大 他 チャネルよりも 高 い 利 益 率 を 狙 った 設 置 場 所 取 り 争 い 利 益 の 減 少 ( 収 益 性 の 悪 化 ) 飲 料 自 販 機 における 低 価 格 化 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 4

問 題 点 このままではマーケットがどこまでも 縮 小 して 行 ってしまう スーパー コンビニなどの 他 の 販 売 チャネルに 飲 料 販 売 におけるシェアを 奪 われている 国 内 チャネル 別 の 飲 料 出 荷 量 比 率 飲 料 自 販 機 の 飲 料 出 荷 量 60% 50% ( 万 ケース) 80,000 70,000000 40% 自 販 機 60,000 50,000 30% 20% 10% コンビニ スーパー その 他 40,000000 30,000 20,000 10,000000 0% 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 2015 2017 2019 予 測 値 0 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 予 測 値 ( 出 所 ) 飲 料 総 研 飲 料 ブランドブック2011 年 版 を 元 に 推 計 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. ( 出 所 ) 飲 料 総 研 飲 料 ブランドブック2011 年 版 を 元 に 推 計 5

現 在 までの 取 り 組 み 従 来 も さまざまな 取 り 組 みが 行 われてきた 売 上 増 加 出 店 品 揃 え 販 促 CRM ( 店 頭 含 む) 外 見 見 た 目 コスト 削 減 マチナカだけでなく オフィスや 工 場 内 エキナカにも 設 置 一 部 マンション ン 内 にも 展 開 飲 料 メーカーの 合 従 連 衡 により 複 数 ブランドを 導 入 したミックス 機 を 展 開 エキナカでは ほとんどのブランドを 導 入 したミックス 機 を 展 開 一 部 物 販 と 連 携 した 自 販 機 (コンビニ 型 自 販 機 など)を 展 開 機 体 への 販 促 POPの 貼 り 付 け 側 面 ステッカー 広 告 による 商 品 購 入 喚 起 キャンペーン( 単 品 へのキャンペーンシール 貼 り 付 け TVCMと 連 動 など) ポイント カード( 磁 気 タイプ)の 導 入 などを 実 施 機 体 に 関 する 規 格 が 定 まっており 差 別 化 の 難 しい 状 況 の 中 日 本 コカ コーラの 機 体 統 一 や JR 東 日 本 ウォータービジネス( 以 下 JREWB)の 次 世 代 自 販 機 の 投 入 と いった 特 徴 のある 機 体 の 登 場 情 報 メディアとしての 活 用 (ザスパ 草 津 など) 自 販 機 における 消 費 電 力 を 抑 える 省 エネ 技 術 の 発 展 (10 年 前 と 比 較 して 半 分 程 度 の 電 力 で 稼 動 させることが 可 能 になっている) 業 務 効 率 化 配 荷 効 率 を 上 げるために ルート 最 適 化 や ワンウェイオペレーションを 導 入 その 他 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 社 会 貢 献 に 関 する 取 り 組 み(AED 併 設 自 販 機 災 害 時 フリーベンダー LED ヒート ポンプ 対 応 自 販 機 などを 展 開 )を 業 界 全 体 として 積 極 的 に 実 施 6

現 在 までの 取 り 組 み: 出 店 マチナカだけでなく オフィスや 工 場 内 エキナカにも 設 置 一 部 マンション 内 にも 展 開 自 販 機 の 設 置 場 所 は 主 にアウトロケ( 屋 外 )とインロケ( 屋 内 )に 分 類 される 自 販 機 はこれまで 主 にアウトロケのマチナカ( 路 上 )に 設 置 されてきた 近 年 では アウトロケの 飽 和 や 設 置 場 所 の 事 業 者 側 の 要 望 などにより 新 たにエキナカや オフィス 工 場 商 業 施 設 内 などにも 進 出 が 進 んでいる アウトロケ インロケ マチナカ( 路 上 ) エキナカ オフィス 工 場 商 業 施 設 など Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 7

現 在 までの 取 り 組 み: 品 揃 え 飲 料 メーカーの 合 従 連 衡 により 複 数 ブランドを 導 入 したミックス 機 を 展 開 エキナカでは ほとんどのブランドを 導 入 したミックス 機 を 展 開 近 年 飲 料 メーカーの 合 従 連 衡 が 増 えている これに 伴 い 複 数 の 会 社 のブランドをミックスして 展 開 する 自 販 機 が 増 えてきている 他 社 と 自 販 機 部 門 の 合 従 連 衡 を 行 ったある 会 社 によれば ミックス 機 は 好 調 であり 今 後 も 徐 々に 増 台 していく 方 針 飲 料 業 界 の 主 なアライアンス 企 業 名 再 編 の 種 類 概 要 キリンビバレッジと ヤクルト アサヒ 飲 料 と カルピス サッポロHDと ポッカ 大 塚 HDと 伊 藤 園 販 売 提 携 事 業 統 合 事 業 統 合 販 売 提 携 2003 年 からそれぞれの 自 販 機 において 商 品 の 相 互 販 売 を 行 っていたが 2007 年 から は1 台 の 自 動 販 売 機 において 両 社 を 代 表 する 商 品 を 共 同 で 販 売 する ヘルシー&テ イスティ ベストセレクションベンダー を 新 たに 導 入 している カルピスは2008 年 ( 平 成 20 年 )1 月 4 日 - 自 動 販 売 機 事 業 子 会 社 6 社 をアサヒカルピス ビバレッジに 譲 渡 アサヒ 飲 料 は2008 年 4 月 1 日 に 自 動 販 売 機 事 業 を 会 社 分 割 ( 吸 収 分 割 )によってアサヒビバレッジサービスに 承 継 同 時 にアサヒビバレッジサービスはア サヒカルピスビバレッジ( 販 社 )に 商 号 変 更 これによりアサヒ 飲 料 カルピス 両 社 の 自 販 機 事 業 が 全 てアサヒカルピスビバレッジ( 持 株 会 社 )の 傘 下 に 入 った 2011 年 2 月 10 日 サッポロがポッカを 買 収 し 子 会 社 化 することを 発 表 サッポロの 自 販 機 台 数 3 万 台 に 対 して ポッカの 自 販 機 台 数 は9 万 台 大 塚 HDはポッカとの 販 売 提 携 を 解 消 後 新 たに 伊 藤 園 と 販 売 提 携 伊 藤 園 は 飲 料 の 自 販 機 チャネル 売 上 が16%と 飲 料 業 界 平 均 の30%よりも 低 く 利 害 が 一 致 したと 考 え られる 2 社 を 合 わせた 自 販 機 台 数 は7 万 台 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 8

現 在 までの 取 り 組 み: 販 促 CRM 品 揃 えの 充 実 を 図 るため 複 数 の 会 社 の 飲 料 が 買 えるミックス 機 や 一 部 物 販 と 連 携 した 自 販 機 (コンビニ 型 自 販 機 など)を 展 開 近 年 小 売 業 として 重 要 な 要 素 である 品 揃 え の 充 実 を 図 る 取 り 組 みが 見 られる オフィスや 商 業 施 設 などのインロケでは 設 置 先 の 要 望 が 強 く 飲 料 のミックス 機 の 設 置 が 多 い JR 東 日 本 のエキナカでは 様 々な 飲 料 メーカーの 商 品 を 揃 えたミックス 機 が 展 開 されている 飲 料 だけにかぎらず 物 販 と 連 携 した 自 販 機 も 登 場 している 飲 料 以 外 に 食 品 を 買 える 自 販 機 も 出 てきている 2007 年 より am/pm(2010 年 3 月 ファミリーマートと 合 併 )の 商 品 流 通 網 を 利 用 した コンビニ 型 自 販 機 も 登 場 した Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 9

現 在 までの 取 り 組 み: 販 促 CRM 機 体 への 販 促 POPの 貼 り 付 け 側 面 広 告 など 装 飾 による 商 品 購 入 喚 起 の 施 策 を 実 施 している 自 販 機 本 体 に 装 飾 を 施 すことで 人 目 を 引 き 販 売 チャンスを 掴 もうという 試 みが 行 われている 広 告 型 自 販 機 スペース 自 販 機 置 き 場 全 体 を 広 告 媒 体 として 利 用 する 側 面 広 告 自 販 機 の 側 面 に 大 型 のステッカーを 貼 り 付 け 商 品 内 容 をアピールする 販 促 POPの 取 り 付 け 自 販 機 本 体 にPOPを 取 り 付 けて 商 品 内 容 をアピールする 2コラム 幅 の 商 品 見 本 従 来 の1コラム 幅 の 商 品 見 本 に 比 べ 情 報 量 が 多 く ユニークな 商 品 内 容 のアピールで 目 を 引 く 事 が 出 来 る Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 10

現 在 までの 取 り 組 み: 販 促 CRM キャンペーンや ポイントカードの 導 入 など 様 々な 販 売 促 進 を 図 る 取 り 組 みが 行 われている 当 たりくじ 付 き 自 販 機 ルーレットが 揃 うと もう 一 本 無 料 で 商 品 が 出 てくる ステッカー 応 募 キャンペーン 商 品 に 付 いている 応 募 ステッカーを 集 めて プレゼントキャンペーンなどに 応 募 できる 自 販 機 ポイントカード 自 販 機 を 使 用 するたびにポイントが 貯 まり 一 定 量 たまると 景 品 と 交 換 できる Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 11

現 在 までの 取 り 組 み: 外 見 見 た 目 機 体 に 関 する 規 格 が 定 まっており 差 別 化 の 難 しい 状 況 の 中 日 本 コカ コーラの 新 型 標 準 機 や JREWBの 次 世 代 自 販 機 といった 特 徴 のある 機 体 も 登 場 日 本 コカ コーラは 2011 年 1 月 より 新 型 標 準 機 3D VIS の 全 国 導 入 を 開 始 した 2020 年 までには 全 国 98 万 台 全 てを3D VISに 置 き 換 える 計 画 である 3D VISの 特 徴 基 準 となる 自 動 販 売 機 のドア 寸 法 とレイアウトを 統 一 し 標 準 化 ヒートポンプ 採 用 ノンフロン 化 などにより 消 費 電 力 低 減 様 々なオプションパーツを 装 着 可 能 JR 東 日 本 ウォータービジネスは 2010 年 8 月 より 駅 内 に 次 世 代 自 販 機 の 導 入 を 開 始 した 大 型 タッチパネル 画 面 を 備 えた 自 販 機 普 段 は 商 品 の 宣 伝 画 像 を 流 しているが 人 が 近 づくと 商 品 一 覧 が 表 示 される 顔 認 証 技 術 を 用 いて 購 入 者 の 性 別 年 代 時 間 帯 や 季 節 など を 考 慮 しておすすめ 商 品 を 提 示 する WiMAXでPOSシステムと 連 携 している Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 12

現 在 までの 取 り 組 み: 外 見 見 た 目 ( 情 報 メディアとしての 自 販 機 ) Jリーグのザスパ 草 津 では 自 販 機 を 情 報 メディアとして 活 用 する 例 も 見 られる ザスパ 草 津 では チームオリジナルの 自 販 機 を 製 作 し 協 賛 者 に 設 置 を 呼 びかけている この 自 販 機 は 売 上 の 一 部 をチームへの 協 力 金 として 活 用 する 応 援 ベンダー として 展 開 している 設 置 については ザスパ 草 津 のメインオフィシャルパートナーであるキリンビバレッジが 行 っており 2011 年 4 月 12 日 現 在 群 馬 県 内 に131ヶ 所 設 置 されている 応 援 ベンダーはファンに ンに 対 する 情 報 メディアとしての 価 値 が 高 く 周 辺 の 他 の 自 販 機 より 売 上 が 高 い (ザスパ 草 津 関 係 者 ) ザスパ 草 津 の 自 動 販 売 機 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 13

現 在 までの 取 り 組 み: 外 見 見 た 目 ( 情 報 メディアとしての 自 販 機 ) 大 日 本 印 刷 は ダイドードリンコ 日 本 テレビなどと 共 同 開 発 したデジタルサイネージ 一 体 型 自 販 機 を 利 用 し 緊 急 情 報 配 信 の 実 証 実 験 を 開 始 した 停 電 時 には 電 源 を 非 常 用 バッテリーに 切 り 替 えての 稼 動 (48 時 間 )が 可 能 地 デジの 通 信 を 用 いて ニュース 天 気 予 報 地 震 津 波 などの 災 害 速 報 電 車 運 行 情 報 を 提 供 する インターネット 回 線 を 通 じて 大 学 内 情 報 ダイドードリンコの 商 品 広 告 などを 提 供 する レーザーセンサーにより コンテンツによるユーザーの 滞 留 時 間 や 売 れ 行 きの 変 化 なども 調 査 する 実 験 は 産 業 技 術 大 学 で2011 年 10 月 25 日 から2012 年 2 月 29 日 まで 行 われる Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 14

現 在 までの 取 り 組 み: 外 見 見 た 目 ( 情 報 メディアとしての 自 販 機 ) 凸 版 印 刷 とサントリーフーズは 電 子 ペーパーを 用 いたデジタルサイネージ まちコミ を 自 販 機 に 搭 載 し 宮 城 県 仙 台 市 で 実 証 実 験 を 開 始 した 凸 版 印 刷 が 展 開 している まちコミ は 2008 年 12 月 に 商 用 化 し 現 在 は 仙 台 市 地 下 鉄 ホームに 設 けた 大 型 デジタルサイネージに ジに 地 域 のニュースや 天 気 予 報 広 告 を 配 信 している 東 日 本 大 震 災 後 は 仙 台 市 ホームページの 復 興 関 連 支 援 情 報 を 当 局 の 許 可 を 得 て 転 載 してきた 今 回 の 実 験 では 電 子 ペーパーのサイネージを 搭 載 した 自 販 機 を 仙 台 市 内 の 仮 設 住 宅 7カ 所 に 設 置 し 仙 台 市 や 仙 台 市 消 費 生 活 センター 宮 城 県 警 などからの 情 報 を 配 信 する コンテンツ 配 信 の 操 作 はすべてWebブラウザでオフィスなどから 容 易 に 行 える 電 源 を 切 っても 最 後 に 表 示 した 画 像 を 保 持 するため 停 電 時 でも 情 報 発 信 を 継 続 できる 実 験 は2011 年 9 月 26 日 に 開 始 しており 2012 年 3 月 末 までを 予 定 している Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 15

現 在 までの 取 り 組 み:コスト 削 減 近 年 では 過 当 競 争 により 土 地 代 が 高 騰 する 傾 向 を 示 している 街 頭 自 販 機 1 台 あたりのコスト 構 造 (1ヶ 月 5 万 円 売 上 飲 料 メーカーとオペレーターが 別 事 業 者 の 場 合 ) ( 万 円 ) 6.0 5.0 4.0 2.0 1.0 売 上 の 20% 程 度 0.8 売 上 の20% 程 度 (ロケーションによって 30~40%の 場 合 あり) 1.0 売 上 の 20% 程 度 3.0 売 上 の 5.0 1.0 40% 程 度 0.0 売 上 商 土 オ 品 地 原 オ代 ペ ー レ 価 ナ ( 電 ー ー 気 タ 取 代 ー 含 り 費 分 む ) 用 2.2 飲 料 取 メ り ー 分 カ ー ( 出 所 ) 東 洋 経 済 2009 年 10 月 31 日 号 事 業 者 インタビューを 元 に 作 成 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 16

現 在 までの 取 り 組 み:コスト 削 減 自 販 機 における 消 費 電 力 を 抑 える 省 エネ 技 術 の 発 展 により 10 年 前 と 比 較 して 半 分 程 度 の 電 力 で 稼 動 させることが 可 能 になっている 震 災 後 の 石 原 都 知 事 の 発 言 などで 自 販 機 の 消 費 電 力 は 大 いに 注 目 を 集 めた 省 エネや 電 気 代 を 払 う 土 地 オーナーへの 訴 求 のため 消 費 電 力 の 削 減 は 積 極 的 に 行 われており 1991 年 から2005 年 にかけて 自 販 機 の 総 消 費 電 力 は 約 20% 削 減 されている この 間 自 販 機 の 総 台 数 は 増 えており 一 台 あたりの 消 費 電 力 では 半 分 程 度 削 減 されている さらに 2012 年 までには 2005 年 の 数 値 からさらに36% 削 減 が 省 エネ 法 により 義 務 付 けられている これらの 目 標 実 現 に 向 けて LED 照 明 への 交 換 や ヒートポンプ 式 の 機 体 の 導 入 などが 進 んでいる ( 出 所 ) 清 涼 飲 料 自 販 機 工 業 会 HP( 日 本 自 動 販 売 機 工 業 会 資 料 ) Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 17

現 在 までの 取 り 組 み: 業 務 効 率 化 日 本 コカ コーラは NTTドコモと 協 力 して 新 システムを 開 発 し 一 往 復 オペレーションによるオペレーション 改 善 を 順 次 導 入 している これまで 自 販 機 オペレーションでは 在 庫 確 認 と 商 品 補 充 で 車 両 と 自 販 機 を2 往 復 する 必 要 があった 2008 年 2 月 日 本 コカ コーラとNTTドコモは ドコモのネットワークに 接 続 されたハンディ 端 末 で 自 販 機 の 在 庫 状 況 を 事 前 に 取 得 するシステムを 開 発 した これにより 在 庫 チェックのための 往 復 が 必 要 なくなり 一 回 の 往 復 でオペレーションを 完 了 させることが 可 能 になった Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. ( 出 所 )NTTドコモと 日 本 コカ コーラの 報 道 発 表 資 料 (2008 年 2 月 18 日 ) 18

現 在 までの 取 り 組 み:その 他 自 販 機 の 付 加 価 値 向 上 のための 施 策 の 一 環 として 社 会 貢 献 のためのさまざまな 自 販 機 が 登 場 している AED 搭 載 自 販 機 緊 急 時 に 備 え 本 体 にAEDを 収 納 している 自 販 機 募 金 自 販 機 商 品 購 入 金 額 の 一 部 がNPOや 震 災 復 興 のために 寄 付 される 自 販 機 災 害 対 応 型 自 販 機 災 害 時 に 無 料 で 飲 料 の 提 供 ができる 自 販 機 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 19

解 決 するための 着 眼 点 飲 料 自 販 機 は そもそも お 店 そのため お 店 としての 取 り 組 みを 行 っていくべき 飲 料 自 販 機 は 飲 料 メーカーから 見 れば 生 活 者 との 直 接 的 なタッチポイントであり 貴 重 なアクセスチャネル 飲 料 に 関 する 流 通 構 造 生 産 物 流 販 売 スーパー 配 送 飲 料 メーカー Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. オペレーター コンビニ 自 販 機 生 活 者 飲 料 メーカーにとって 唯 一 の 生 活 者 に 直 接 触 れ 合 える 接 点 自 社 をアピールする 場 20

解 決 するための 着 眼 点 お 店 の 利 用 者 は 飲 料 自 販 機 に 対 して 身 近 さ スピーディさ を 期 待 している その 他 にも HOT 飲 料 を 買 えるから などの 理 由 も 考 えられる 各 チャネルの 選 択 理 由 (N=2000 複 数 回 答 ) 自 販 機 ( 出 所 )NRI 飲 料 に 関 するアンケート (2011 年 9 月 ) Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 21

今 後 の 打 ち 手 さらに イノベーションを 起 こしうる 施 策 を 打 っていくべき 特 に 電 子 マネー 対 応 については パーマシン 売 上 向 上 に 関 しても 期 待 できる 従 来 の 取 り 組 みを 発 展 させつつ 今 までやっていなかったことを 実 施 していくことが 望 ましい 出 店 品 揃 え 取 り 組 み 案 1 設 置 場 所 の 再 配 置 2ミックス 機 の 発 展 3 物 販 との 連 携 具 体 的 な 内 容 現 時 点 で 設 置 してある 自 販 機 は 設 置 時 点 での 人 口 や 商 圏 を 考 慮 して 置 かれている ため 現 在 および 将 来 の 人 口 や 商 圏 を 見 据 えて 再 配 置 最 適 配 置 を 行 う 超 高 齢 化 社 会 を 見 据 えると より 身 近 であることが 求 められるため 小 型 自 販 機 (ウォーターサーバーも 含 めた 概 念 )を 開 発 展 開 ということも 可 能 性 としてあり 得 る 現 時 点 では 2 社 程 度 の 商 品 におけるミックスしか 行 われていないが JR 駅 構 内 にあ る 自 販 機 のように 多 数 のメーカーの 商 品 から 商 品 選 択 できるミックス 機 を 展 開 する ただし 飲 料 メーカー 各 社 の 全 社 戦 略 に 関 わるため 実 現 性 は 高 くない オフィスグリコなどのオフィス 内 へのお 菓 子 ニーズや お 菓 子 自 販 機 (ソイジョイなど)の ニーズが 現 れていることを 鑑 みて 飲 料 自 販 機 だけでなく お 菓 子 自 販 機 と 連 携 した ビジネスモデルの 展 開 を 狙 う 4 電 子 マネー 決 済 対 応 販 促 CRM ( 店 頭 含 む) 5 顧 客 セグメンテーション ン &ターゲティング いまや 社 会 インフラとなっている 電 子 マネーを 活 用 できる 自 販 機 を 増 やすことで 利 用 者 の 利 便 性 向 上 やパーマシン 売 上 アップを 狙 う 通 常 自 販 機 では 把 握 できない 購 入 者 の 情 報 を 電 子 マネー 登 録 情 報 を 活 用 して 把 握 することが 可 能 になる すなわち IDを 活 用 して POSデータを 分 析 することが 可 能 になる そのID-POS 分 析 を 通 して 従 来 の 分 析 よりも 精 緻 に 買 い 回 り 状 況 による 顧 客 セグ メンテーションおよびターゲティングを 行 うことができる Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 22

今 後 の 打 ち 手 4 電 子 マネー 決 済 対 応 電 子 マネーに 対 応 することで 顧 客 の 平 均 利 用 単 価 の 向 上 も 見 込 め さらには 売 上 増 加 の 効 果 も 期 待 することができる 電 子 マネーに 対 応 することで 平 均 利 用 単 価 が 向 上 する 2011 年 1 月 JR 駅 構 内 での 平 均 単 価 は 現 金 の125 円 に 対 してSuica 利 用 の 場 合 は 約 127 円 と2 円 程 度 高 くなっている Suica 利 用 により 価 格 感 度 が 下 がることが 理 由 であると 考 えられる また 電 子 マネーに 対 応 することで 売 上 自 体 も 増 加 する Suica 導 入 により 年 率 9% 程 度 の 売 上 増 加 効 果 を 示 している Suica 導 入 による 効 果 Suica 導 入 による 売 上 向 上 スピードアップが 購 入 促 す 平 均 利 用 単 価 が2 円 上 昇 購 買 データを 商 品 開 発 につなげる JR 東 日 本 ウォータービジネスの 自 販 機 売 上 高 は2011 年 3 月 期 に260 億 円 前 後 2007 年 3 月 期 の187 億 円 から 大 幅 に 伸 びた 自 販 機 の 総 台 数 は 横 ばいなので 増 収 分 の 約 70 億 円 は1 台 当 たり 売 上 高 の 伸 びで 賄 っ ていることになる ( 出 所 ) 各 種 新 聞 雑 誌 より 引 用 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 23

電 子 マネーの 保 有 率 首 都 圏 においては Suica PASMOが 保 有 率 増 加 率 共 に 高 く 展 開 する 上 では 交 通 系 電 子 マネーに 対 応 する 必 要 がある 首 都 圏 その 他 地 域 ( 東 京 都 神 奈 川 県 千 葉 県 埼 玉 県 ) ( 首 都 圏 以 外 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100% Suica 22% 40% Suica 1% 4% PASMO 0% 28% PASMO 0% 1% ICOCA 0% 1% ICOCA 1% 3% Edy 6% 9% Edy 3% 6% nanaco 0% 8% nanaco 0% 5% WAON 0% 5% WAON 0% 6% PiTaPa 0% 0% PiTaPa 0% 0% WebMoney ちょコム 1% 0% 0% 0% 1% 2006 年 N=10,071 WebMoney 2006 年 N=10,071 0% 2009 年 N=10,252 2009 年 N=10,252 0% ちょコム 0% ( 出 所 )NRI 生 活 者 一 万 人 アンケート (2006 年 /2009 年 ) Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 24

電 子 マネーの 利 用 率 首 都 圏 においては 保 有 者 あたりの 利 用 率 で 見 ても 交 通 系 電 子 マネーは 他 の 電 子 マネーに 比 べて 高 い 首 都 圏 その 他 地 域 ( 東 京 都 神 奈 川 県 千 葉 県 埼 玉 県 ) ( 首 都 圏 以 外 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100% Suica (N=1,174) 77.9% Suica (N=277) 50.2% PASMO (N=812) 83.1% PASMO (N=86) 47.7% ICOCA (N=15) 20.0% ICOCA (N=238) 70.2% Edy (N=273) 36.3% Edy (N=430) 38.6% nanaco 65.3% nanaco 65.4% (N=222) (N=338) WAON 59.2% 2009 年 WAON 64.4% (N=142) (N=410) 2009 年 ( 注 )PiTaPa WebMoney ちょコムは2009 年 度 保 有 率 が0%のため 除 外 ( 出 所 )NRI 生 活 者 一 万 人 アンケート (2006 年 /2009 年 ) Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 25

電 子 マネー 対 応 のステップ 論 まずは 主 に 首 都 圏 に 展 開 その 後 その 他 地 域 での 電 子 マネー 利 用 率 が 高 まるにつれて さらなる 需 要 を 期 待 エリア 展 開 の 方 向 性 まず 首 都 圏 から 展 開 し その 後 その 他 地 域 へ 展 開 していくことが 現 実 的 首 都 圏 その 他 地 域 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 26

電 子 マネー 対 応 の 考 え 方 生 活 者 の 自 販 機 利 用 動 向 の 増 減 エリア 別 の 電 子 マネー 対 応 状 況 を 考 慮 飲 用 量 の 推 計 方 法 エリア 別 の 電 子 マネー 導 入 のイメージ アンケートで 一 人 一 人 の 各 チャネル 別 の 飲 料 購 入 頻 度 と 単 価 電 子 マネー 導 入 時 の 自 販 機 利 用 意 向 を 把 握 自 動 販 売 機 100% 首 都 圏 における 電 子 マネー 導 入 50% 自 販 機 の 割 合 0% ( 年 ) 2010 2015 2020 アンケート 回 答 者 スーパーマーケット 他 地 域 における 電 子 マネー 導 入 自 販 機 の 割 合 100% 50% コンビニエンスストア 0% 2010 2015 2020 全 国 2,000 人 に 対 してアンケートを 行 い 日 本 の 総 人 口 にあわせ 総 飲 用 量 を 算 出 首 都 圏 : 少 しずつ 展 開 していき 2020 年 に 全 ての 自 販 機 に 電 子 マネー 導 入 他 地 域 :2015 年 から 展 開 を 始 め 2020 年 に に 半 数 の 自 販 機 に 電 子 マネー 導 入 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 27

電 子 マネー 対 応 による 効 果 電 子 マネーを 活 用 したイノベーション によって 2,600 億 円 のマーケット 向 上 効 果 を 示 す 自 販 機 チャネルの 飲 料 市 場 規 模 ( 億 円 ) 30,000 25,000 20,000 15,000 10 年 で372 億 円 増 加 ( 電 子 マネー 対 応 時 1) 10 年 で2,230 億 円 減 少 ( 電 子 マネー 非 対 応 時 ) 2,600 億 円 10,000 5,000 0 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 ( 年 ) 1 前 提 条 件 電 子 マネー 対 応 自 販 機 が 首 都 圏 から 展 開 し 順 次 その 他 地 域 に 展 開 すること を 想 定 推 計 値 予 測 値 ( 出 所 )2010 年 までの 推 計 値 : 飲 料 総 研 飲 料 ブランドブック2011 年 版 日 本 自 動 販 売 機 工 業 会 自 販 機 普 及 台 数 及 び 年 間 自 販 金 額 を 元 に 推 計 2011 年 以 降 の 予 測 値 ( 青 線 ) : 飲 料 総 研 飲 料 ブランドブック2011 年 版 人 口 問 題 研 究 所 将 来 推 計 人 口 を 元 に 推 計 2011 年 以 降 の 予 測 値 ( 赤 線 ) : NRI 飲 料 に 関 するアンケート (2011 年 9 月 )を 元 に 推 計 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 28

飲 料 自 販 機 により 蓄 積 される ビッグデータ ビッグデータを 有 効 活 用 することによって 戦 略 施 策 に 関 する 新 たな 示 唆 を 提 供 できる ビッグデータ 活 用 自 社 データ 対 応 組 織 業 務 プロセス 日 本 における 飲 料 自 販 機 250 万 台 1 台 あたり5 万 円 / 月 1 本 あたり120 円 125 億 件 / 年 の 販 売 データ ( 定 利 性 デ 用 ア ー ン 者 ケ タ 収 ー 集 含 ト む ) 顧 客 データ テキストマイニング 分 析 データマイニング 売 上 データ 購 買 データ データ 社 内 データ 分 析 の 高 速 化 多 様 化 高 度 化 マーケティング 担 当 者 プレミアムデータ 化 プレセールス (マーケティング) セールス ( 販 売 ) アフターセールス (サポート) 戦 略 施 策 立 案 の 高 度 化 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 29

今 後 の 打 ち 手 5 顧 客 セグメンテーション&ターゲティング 自 販 機 のPOSデータをIDに 紐 付 けて 活 用 することによって 顧 客 セグメンテーション&ターゲ ティングを 行 い 今 まで 以 上 に 効 果 的 な 販 促 や 商 品 開 発 を 行 うことが 可 能 になる JR 東 日 本 ウォータービジネスは Suicaを 利 用 した 自 販 機 POSデータにより リポビタンビズのパッケージを 変 更 した 自 販 機 POSデータを 活 用 したリポビタンビズのパッケージ 変 更 1. 大 正 製 薬 とのコラボによる リポビタンビズ 商 品 名 リポビタンビズ 価 格 180 円 ( 税 込 ) 内 容 量 100ml 販 売 箇 所 JR 東 日 本 エキナカ 飲 料 自 販 機 acure NEWDAYS 発 売 開 始 2011 年 2 月 1 日 ( 火 ) 順 次 販 売 箇 所 を 拡 大 JR 東 日 本 ウォータービジネスが 有 するSuicaを 利 用 した 自 販 機 POSデー タによると エキナカのNo.1 医 薬 部 外 品 商 品 ( 商 品 A)が20 代 女 性 にも 支 持 を 受 けている 一 方 リポビタンビズ は30 代 男 性 に 最 もお 買 い 上 げいた だいていることがわかりました 今 回 はこれらのデータからターゲットを 再 確 認 してリニューアルを 進 めてきました (JR 東 日 本 ウォータビジネスの 発 表 から 抜 粋 ) ( 出 所 )JR 東 日 本 ウォータービジネスの 報 道 発 表 資 料 (2011 年 1 月 27 日 ) Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 30

さらなる 進 化 に 向 けて ベンディングマシーン から スマートストア へ 進 化 させるべき 品 揃 え 価 格 販 促 CRM チャネル ターゲットニーズに 基 づく 商 品 開 発 位 置 情 報 に 基 づく クーポン 配 信 サービス ソーシャルメディアを 活 用 した 広 告 宣 伝 ( 自 販 機 つぶやき) 社 会 インフラとしての 生 活 者 による 認 知 顧 客 のワンストップ 窓 口 化 (よろず 屋 化 ) 超 高 齢 化 社 会 や 健 康 ブームに 伴 い 特 定 層 向 けの 商 品 を 開 発 し て 品 揃 えし スマートフォンなどの 情 報 提 供 媒 体 と 連 動 する スマートフォンの 位 置 情 報 を 活 用 し 現 在 地 周 辺 の 自 販 機 の 特 典 情 報 ( 割 引 クーポン)などを 提 供 する 個 人 のみならず 自 動 車 (ハード)もつぶやく 時 代 であり 自 販 機 が つぶやいて 販 促 活 動 も 行 う 震 災 マップに 掲 示 し 最 後 の 補 給 路 へ さらに つぶやきも 活 用 し て 安 否 確 認 にも 利 用 する 個 人 を 識 別 する 手 段 ( 生 体 認 証 などの 認 証 手 段 など)があれば ネットワーク 上 にあるマネーを を 自 販 機 で 利 用 ( 決 済 )できる 自 販 機 は お 店 であり エンタメ 性 を 加 えることもでき かつ 緊 急 時 にも 利 用 できる Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 31

さらなる 進 化 に 向 けて スマートストアへ 近 づくための 将 来 策 マーケティングのPrice( 価 格 )とProduct( 商 品 )の 新 たな 戦 略 近 隣 価 格 訴 求 スマートフォンの 位 置 情 報 を 活 用 し 現 在 地 周 辺 の 自 販 機 の 特 典 情 報 ( 割 引 クーポン)などを 提 供 する 位 置 情 報 に 基 づいたクーポン 配 信 サービス ニーズ( 品 揃 え) 商 品 開 発 高 齢 化 や 健 康 ブームに 伴 い 特 定 層 向 けの 商 品 を 開 発 して 品 揃 えし 情 報 提 供 媒 体 と 連 動 する 需 要 に 基 づいた 商 品 開 発 位 置 情 報 年 代 性 別 その 他 情 報 連 携 自 販 機 商 品 購 入 この 機 が オススメ! 自 販 機 共 同 開 発 医 薬 品 会 社 など 情 報 提 供 の 許 諾 ユーザー 現 在 地 近 くの 自 販 機 の 特 典 情 報 その 他 現 在 地 近 く のイベント 情 報 など 商 そ 品 の 他 花 商 粉 品 症 向 け 70 歳 商 以 品 上 向 け 高 血 商 圧 品 者 向 け Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 32

さらなる 進 化 に 向 けて スマートストアへ 近 づくための 将 来 策 マーケティングのPromotion( 販 促 )とPlace(エリア)の 新 たな 戦 略 ソーシャルメディア 活 用 販 促 個 人 のみならず 自 動 車 (ハード)もつぶやく 時 代 で あり 自 販 機 がつぶやいて 販 促 活 動 も 行 う 自 販 機 のつぶやき 社 会 インフラ エリア 震 災 マップに 掲 示 し 最 後 の 補 給 路 へ さらに つぶやきも 活 用 して 安 否 確 認 にも 利 用 する 震 災 マップへの 登 録 ネットの 世 界 ソーシャル メディア? いいね Twitter Facebook RT @コメント @コメント? コメント コメント 高 橋 田 中 いいね リンク 佐 藤 山 本? リアルの 世 界 自 販 機 利 用 者 自 販 機 一 般 消 費 者 担 当 者 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 飲 料 メーカー /オペレータ 33

さらなる 進 化 に 向 けて スマートストアへ 近 づくための 将 来 策 店 舗 代 替 などになる 自 販 機 の 発 展 とともに インターネットや 生 体 認 証 の 技 術 を 活 用 して 個 人 を 認 証 すれば 手 ぶら で 決 済 まで 可 能 になる 個 人 対 応 のさらなる 発 展 個 人 を 識 別 する 手 段 ( 認 証 )があれば ネットワーク 上 にあるマネーを 自 販 機 で 利 用 ( 決 済 )できる 自 販 機 のさらなる 発 展 自 販 機 は 店 舗 の 代 替 にもなり エンタメ 性 を 加 える こともできる かつ 緊 急 時 にも 利 用 できる 個 人 の 認 証 + 決 済 ( 概 要 ) 自 販 機 の 発 展 ( 概 要 ) 認 証 ID/パスワード 認 証 ( 固 定 / 変 動 パスワード 含 む) 生 体 認 証 1: 身 体 的 特 徴 指 紋 掌 形 音 声 網 膜 顔 虹 彩 血 管 耳 形 DNA 生 体 認 証 2: 行 動 的 特 徴 筆 跡 まばたき リップムーブメント キーストローク 決 済 サーバ 型 電 子 マネー (ネット 上 で 金 銭 のやりとり) 認 証 決 済 マネー データ 店 舗 代 替 顧 客 のワンストップ 窓 口 ( 予 約 受 付 ネットスーパー 連 携 等 ) 簡 易 コンビニ ATM 化 後 払 決 済 ( 給 与 天 引 等 ) メディア ゲーム 広 告 宣 伝 基 地 スタンプラリー 等 緊 急 災 害 環 境 対 応 通 信 基 地 局 物 資 提 供 窓 口 騒 音 放 射 能 等 の 測 定 表 示 その 他 トランスフォーマ(ロボット) 化 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 34

さらなる 進 化 に 向 けて 将 来 的 には 海 外 展 開 も 視 野 に 入 れるべき 海 外 展 開 として 交 通 電 子 マネー(+IC 乗 車 券 )なら 各 国 に 広 がっているため 拡 販 可 能 公 共 物 の 輸 出 のみならず 付 帯 する 自 販 機 や 電 子 マネーの 仕 組 みも 輸 出 する ハードのみならず オペレーションやその 研 修 体 制 などのソフトも 必 要 日 本 のインフラは ガラパゴス 化 が 顕 著 なものもあるが 総 じて 進 んでいるため 計 画 的 に 展 開 させる 日 本 のインフラ(ハード+ソフト) 海 外 のインフラへの 適 用 オペレーション? 自 販 機 関 連 システム 大 阪 東 京 都 市 A 都 市 B 公 共 物 Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 35

総 括 社 会 インフラとして 重 要 な 飲 料 の 自 販 機 チャネルは 清 涼 飲 料 メーカーから 見 ると 他 の 販 売 チャネルよりも 利 益 率 が 高 く 最 も 重 要 なチャネルのひとつで あるが 全 体 的 な 台 数 および1 台 あたり 売 上 (パーマシン)が 減 少 し 続 けて いる 自 販 機 はそもそも 店 舗 であることを 踏 まえ 利 用 者 視 点 を 考 慮 した 上 で 店 舗 として 実 施 すべき 取 り 組 みを 実 行 していくことが 必 要 である 電 子 マネー 決 済 の 導 入 およびIDに 紐 付 けた 自 販 機 POSデータ 分 析 など の 取 り 組 みは 低 迷 する 自 販 機 チャネルに 歯 止 めをかける 取 り 組 みとなり うる だからこそ 投 資 を 抑 制 するのではなく 効 果 を 期 待 できる 領 域 には 敢 えて 投 資 を 行 うことが 必 要 である さらに 自 販 機 チャネルを 進 化 させるために ソーシャルメディアやスマート フォンなどの 最 新 技 術 を 駆 使 して 現 在 以 上 の 身 近 さを 追 求 することによって スマートストア 化 を 目 指 し 一 方 で 海 外 展 開 を 見 据 えることも 重 要 となる だろう Copyright(C) 2011 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 36