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表 計 算 ソフトの 基 礎 表 計 算 ソフトの 基 礎 1 1.はじめに LibreOffice の Calc は, 表 計 算 ソフトであり,Microsoft Office の Excel とは, 非 互 換 部 はあるも のの, 数 多 くの 点 で 同 様 の 機 能 と 互 換 性 を 持 つため, 当 学 科 の 計 算 機 基 礎 実 習 Iでは,Calc を 用 いて 表 計 算 ソフトの 基 礎 を 学 ぶ. 2. 主 要 な 用 語 と 基 本 操 作 2.1 Calc の 起 動 デスクトップ 上 にある, 右 のようなアイコンをダブルクリックすると,Calc は 起 動 する. また,デスクトップのメニューにある,アプリケーション 関 係 のアイコン をクリックし, オフィス LibreOffice Calc をクリックしても 起 動 する. 以 下 は 起 動 後 の 画 面 である. 図 1 Calc 起 動 後 の 画 面 2.2 シート,ブック,データファイルの 保 存 表 計 算 ソフトは, 一 般 的 に 英 語 で Spread Sheet と 呼 ばれる.Sheet とは, 薄 く 広 がった 一 枚 もの, 例 えば 紙 のようなものであるが,Spread には, 畳 んでいるものを 広 げたり, 開 いたり, 伸 ばしたり, 拡 張 したりすることなどの 意 味 や,たくさんの 離 散 したもの( 表 計 算 ソフトではセル)が 表 面 上, 分 散 して 広 がる 様 子 も 示 す. 図 1の 起 動 後 の 画 面 において,マス 目 状 に 見 える 部 分 がシート(Sheet)である. 図 1 左 下 の 赤 い 矢 印 の 先 に Sheet1 と 記 載 されているが,これは, 一 枚 のシートの 名 前 (シート 名 ) である. ところで, 表 計 算 ソフトのデータは, 一 般 的 に, 複 数 のシートを 持 つことができる.つまり, 表 計 算 ソフトのデータはシートの 集 合 体 であり,シートの 集 合 体 をブック(Book)と 呼 び,ブックという 単 位 が 個 々のデータファイルとなる.データファイルの 拡 張 子 は,ods であり, データファイル 名.ods と いう 名 前 で 保 存 する.

表 計 算 ソフトの 基 礎 2 ファイル 名 や 保 存 先 を 指 定 してデータファイルを 保 存 するときは, メニューの ファイル(F) 名 前 を 付 けて 保 存 (A) をクリック するとサブウィンドウが 開 くので, 保 存 先 のフォルダを 選 択 し,ファイル 名 を 編 集 し, 最 後 に 保 存 (S) ボタンを 押 せばよい.ファイル 名 や 保 存 先 に 変 更 がなければ, メニューの ファイル(F) 保 存 (S) をクリック キー 操 作 による Ctrl+S のいずれかの 方 法 を 用 いてデータファイルを 保 存 することができる. 2.3 シートを 増 やす,シートを 切 り 替 える,シートの 名 前 を 変 更 する,シートを 削 除 する 図 1にはシートが 一 つ 存 在 するが, 赤 い 矢 印 の 部 分 を 拡 大 したものが 図 2の 左 側 である.シート 名 の 右 側 にある 緑 色 の+ 記 号 をマウスで 左 クリックすると,シートを 増 やすことができる. 図 2の 右 側 は, シートを 三 つに 増 やした 様 子 を 示 している. 各 ブックでは, 表 示 できるシートが 常 に 一 つであるため, シートは 切 り 替 えて 利 用 する. 図 2 右 側 の 例 は,Sheet3 が 選 択 されており,シート 名 が 太 字 になってい るのに 対 し,Sheet3 より 後 ろ 側 に Sheet1,Sheet2 が 隠 れているような 見 え 方 になっていることがわか る.シートを 切 り 替 えるには,シート 名 の 部 分 をマウスでクリックすればよい. 図 2 シートを 増 やし 切 り 替 える また, 複 数 のシートのうち,あるシートの 名 前 を 変 更 したり,シートを 削 除 したい 場 合 は, 着 目 する シートのシート 名 の 上 に,マウスのポインタを 移 動 させ, 右 クリックで 現 れるサブメニューのリスト 一 覧 の 中 から, シートの 名 前 を 変 更 や シートを 削 除 を 選 んで 実 行 すればよい. 練 習 1:シートを5 個 に 増 やし,シート 名 を 半 角 英 数 文 字 の S1 ~ S5 に 変 更 し, 偶 数 番 目 のシートを 削 除 してみよう 2.4 セル,セル 名 と 行 および 列 一 つのシート 上 は, 無 数 の 升 目 で 区 切 られている.たくさんの 離 散 化 された 升 目 の 一 つがセル(Cell) であり,シートは,その 表 面 上 に 広 がるセルの 集 合 体 といえる. 各 セルは 半 角 文 字 の 行 名 と 列 名 で 管 理 される. 一 般 的 に 表 計 算 ソフトでは, 行 名 が 正 の 整 数, 列 名 がアルファベットで 表 される.ただし,ア ルファベットは 26 文 字 しかないが,AA~ZZ の 2 桁,AAA~ZZZ の 3 桁 と 桁 を 増 やしていくことで, 無 数 の 列 を 識 別 できることに 注 意 しておく.また, 各 セル 名 は, 列 名 の 右 側 に 行 名 を 記 載 するため, 第 1 行, 第 A 列 のセル 名 は A1 と 表 現 される. 表 計 算 ソフトでは,A1,B1,C1,,のように 同 じ 行 名 を 持 つ 横 方 向 の 連 なりを 行 (Row),A1,A2,A3, のように 同 じ 列 名 を 持 つ 縦 方 向 の 連 なりを 列 (Column)と 呼 ぶ.

表 計 算 ソフトの 基 礎 3 2.5 セルの 選 択, 範 囲 名 アクティブセル < 単 一 セルの 選 択 > マウスで 一 つのセルを 左 クリックすると, 図 3 左 側 のように, 一 つのセルのみ 枠 が 太 線 になり, 選 択 された 状 態 になる.このとき, 列 名 B と, 行 名 2 の 背 景 色 が 変 化 する.また, 図 3 左 側 の 左 上 にある 赤 色 の 矢 印 の 先 は 選 択 中 の 範 囲 名 が 表 示 される 窓 となっているが, 選 択 範 囲 の B2 が 表 示 されている. 図 3 セルとアクティブセル < 連 続 した 複 数 セルの 選 択 1:N 行 M 列 の 選 択 と 範 囲 名 > また,セルは, 単 一 セルだけでなく,N 行 M 列 のセル 群 も 選 択 できる.ただし, 二 つの 方 法 がある. 1. マウスの 左 クリックで 起 点 となるセル( 例 えば B2)を 押 した 状 態 のままマウスを 別 のセル( 例 えば C3)のところまで 動 かす(ドラッグする)と, 選 択 範 囲 の 背 景 色 が 変 わり, 押 したままであ った 左 クリックを 離 すと 範 囲 が 確 定 する. 2. Shift キーを 押 したまま,あるセルと, 別 の 離 れたセルを 左 クリックすると,その 二 つのセル が N 行 M 列 の 左 上 隅, 右 下 隅 となる 範 囲 が 選 択 され,その 背 景 色 が 変 わり, 範 囲 が 確 定 する. いずれの 場 合 でも, 行 名 と 列 名 の 背 景 色 が 変 わることに 注 意 しておく.ここで, 図 3 右 側 のように, B2 を 左 上 隅,C3 を 右 下 隅 とする 範 囲 を 選 択 したとすると, 図 3 右 側 の 左 上, 緑 の 矢 印 の 先 に 見 える, 範 囲 名 が B2:C3 となっていることに 注 目 してもらいたい.これは, 列 がB-C 間, 行 が2-3 間 の 範 囲 が 選 択 中 であることを 示 す2 行 2 列 の 範 囲 名 を 示 しており, 連 続 した 行 列 範 囲 の 左 上 のセル 名 と, 右 下 のセル 名 の 間 に, 半 角 文 字 のコロン : を 入 れた 表 記 となっている. < 連 続 した 複 数 セルの 選 択 2: 行 すべて 列 すべての 指 定 と 範 囲 名 > ある 行 名 の 行 すべてを 選 択 するには, 行 名 を 左 クリックすればよい. 図 4 左 側 は, 赤 丸 で 示 した 行 名 2 を 左 クリックした 場 合 の 例 である. 図 4 左 側 の 左 上, 赤 い 矢 印 で 示 した 選 択 中 の 範 囲 を 示 す 窓 では, A2:AMJ2 となっているため,A2 から AMJ2 まのセル 群 が 選 択 中 であることが 示 されている.また,ある 列 名 の 列 すべてを 選 択 するには, 列 名 を 左 クリックすればよい. 図 4 右 側 は, 緑 色 の 丸 で 示 した 列 名 B を 左 クリックした 場 合 の 例 である. 図 4 右 側 の 左 上, 緑 の 矢 印 で 示 した 選 択 中 の 範 囲 を 示 す 窓 には, B1:B1048576 となっているため,B1 から B1048576 まのセル 群 が 選 択 中 であることが 示 されている. 図 4 行 すべての 選 択 と 列 すべての 選 択

<シート 上 のすべてのセルを 選 択 > 図 5の 赤 丸 の 部 分 を 左 クリックすると,シート 上 のすべてのセルを 選 択 することができる.Ctrl+A (Ctrl キーを 押 したまま A キー)を 押 しても 同 じ ことができる. 選 択 中 の 範 囲 を 示 す 窓 では 選 択 中 の A1:AMJ1048576 の 範 囲 がみえる. 表 計 算 ソフトの 基 礎 4 図 5 シート 上 のすべてのセルを 選 択 < 離 れた 複 数 セルの 選 択 と 範 囲 名 > 複 数 のセルを 選 択 する 方 法 には, 配 置 上 連 続 し たセル 群 を 選 択 する 以 外 に, 離 れた 位 置 の 複 数 の セルを 選 択 する 方 法 もある.Ctrl キーを 押 したま ま, マ ウ ス の 左 ク リ ッ ク で, 例 え ば, セ ル A1,A3,C1,C3 と 複 数 のセルを 次 々にクリックして いくと, 図 6のように, 複 数 の 離 れたセルを 選 択 図 6 離 れたセルの 選 択 することもできる. このとき, 範 囲 を 示 す 窓 は, 範 囲 名 ではなく, 最 後 にクリックしたセル C3 になっていることに 注 意 してほしい.この 場 合, 範 囲 名 は, 単 純 な 表 記 では 示 せないため, 範 囲 名 は 無 意 味 となる. <アクティブセル> シート 上 で 同 時 に 選 択 された 背 景 色 が 変 化 したセル 群 は,ユーザーからの 操 作 指 示 を 受 け 付 ける, 活 動 状 態 にある(Active)ことを 示 し, 特 に,アクティブセル(Active Cell)と 呼 ばれる. 練 習 2: 上 記 のセルをアクティブセル 群 にするそれぞれの 方 法 を 実 際 に 試 してみよう <アクティブセルに 対 する 操 作 例 :セルの 背 景 に 色 をつけてみよう> アクティブセルに 対 して, 様 々な 操 作 が 可 能 である. 一 例 として, 複 数 のアクティブセル に 色 を 付 けてみよう. 表 計 算 ソフトの 上 部 にあるアイコンメニューの 一 覧 から, 右 のような 部 分 を 探 してもらいたい.これはセルの 背 景 に 色 をつけるためのボタンである. 複 数 のセルがアクティ ブセルとなっている 状 態 で,このボタンを 押 すと,アクティブセルすべての 背 景 に 色 がつく. 色 の 変 更 は,このアイコンの 右 側 にある をクリックし,パレットで 色 を 選 ぶことで 変 更 できる.このようなセ ルの 表 示 に 関 する 属 性 は 書 式 と 呼 ばれる. 練 習 3: 例 えば 右 図 のように,アクティブセルを 選 び, セルの 背 景 を 色 で 塗 りつぶしてみよう.また, 色 を 変 更 できることも 確 認 しよう. 色 は 何 でもよい.

表 計 算 ソフトの 基 礎 5 2.6 セルへ 値 を 入 力 する <セルへの 値 入 力 と 確 定 > 一 つのセルをアクティブにして,キーボードからキーを 入 力 すると, 文 字 列 ( 半 角 文 字 や 全 角 文 字 ) や 数 値 を 入 力 することができ, 最 後 に Enter キーもしくは Tab キーを 押 すと 入 力 が 確 定 する.ただし, 入 力 の 確 定 で 押 す Enter と Tab は, 押 したあとの 挙 動 が 異 なっている. Enter 入 力 の 確 定 後,アクティブなセルが 下 に 移 動 する Tab 入 力 の 確 定 後,アクティブなセルが 右 に 移 動 する この 違 いは, 何 のためにあるのか. 右 図 のような 結 果 となる ように,まず A1 に 文 字 列 ABC を 入 力 した 後,B1 に 文 字 列 T890000 を 続 けて 入 力 したいとき,Tab を 押 せば B2 が 直 ち にアクティブセルになるので,すぐに T890000 を 入 力 する ことができる. 一 方,A1 に 文 字 列 ABC を 入 力 した 後,A2 に 数 値 123.456 を 続 けて 入 力 したいとき,Enter を 押 せば A2 が 図 7 セルへの 値 の 入 力 直 ちにアクティブセルになる.つまり,Tab や Enter は, 値 の 入 力 効 率 を 上 げることに 貢 献 するのである. < 文 字 と 数 値 の 違 いに 対 するセルの 挙 動 の 違 い> セルは, 入 力 された 値 が 文 字 列 であるか 数 値 であるかを 判 別 して, 異 なる 反 応 を 行 う. 標 準 では 文 字 列 がセルの 左 詰 めで 表 示 され, 数 値 が 右 詰 めで 表 示 される. ただし, 図 7の A2 と A3 は, 同 じ 値 であるのに 左 詰 めと 右 詰 めに 分 かれている. 通 常 数 字 列 は 数 値 と 解 釈 されて 右 詰 めになるが, 数 値 と 解 釈 されないように, 数 字 列 の 先 頭 に 半 角 のアポストロフィー を つけると 文 字 列 とみなされる.また, 文 字 列 や 数 値 以 外 にも, 例 えば 4/1 という 入 力 は, 日 付 と 解 釈 され, 4 月 1 日 と 表 示 されるが, 数 値 の 一 種 と 扱 われて 右 詰 めに 表 示 される.もし, 4/1 を 文 字 列 と 図 8 セルの 実 際 の 値 して 扱 いたい 場 合 は, 先 頭 に 半 角 のアポストロフィー をつける.ところで, 図 8のセル C1 が 4/1 と 表 示 されているが, 左 詰 めであるため 文 字 列 として 扱 われている.C1 の 実 際 の 値 は, 図 8の 赤 い 矢 印 がある 場 所 で 確 認 することができる. 実 際 の 値 は 4/1 表 示 は 4/1 であることが 見 て 取 れる.ちな みに,セルへの 値 の 入 力 は,セルをアクティブにしたあと,この 赤 い 矢 印 のある 数 式 入 力 ボックス へマウスのポインタを 移 動 し, 左 クリックすることで, 値 を 編 集 することができる.ところで,セルが 文 字 列 と 数 値 を 区 別 するのは,のちに 説 明 するセルを 使 った 演 算 処 理 でこの 区 別 が 必 要 になるからであ る.この 区 別 を 見 逃 すと, 演 算 処 理 でエラーが 発 生 するが, 各 セルにおいて, 左 詰 め, 右 詰 めを 視 覚 的 にチェックすれば 間 違 いを 見 つけやすいというメリットがある. 練 習 4: 以 下 の7つのセルにキーボードで 値 を 入 力 してみよう.ただし,A3 や B4 の 先 頭 にある 文 字 は, 半 角 のアポストロフィーである,また 図 8の 数 式 入 力 ボックスで 編 集 できることを 確 認 する. A1 ABC B1 T890000 B4 4/1 A2 123.456 B2 日 付 A3 123.456 B3 4/1

表 計 算 ソフトの 基 礎 6 2.7 オートフィルによる 入 力 の 基 礎 多 くのセルに, 図 9のように 入 力 する 場 合 を 考 える. この 例 では 10 行 程 度 であるが, 何 十, 何 千 行 も 入 力 する 上 で, 個 々のセル 毎 に 値 を 入 力 していては 大 変 である. このような 場 合 に 便 利 な 機 能 がオートフィルである. 右 図 のように,オート フィル 機 能 を 使 うた アクティブセル めには, 右 図 のアクテ セル ィブセルで, 右 下 の 角 フィルハンドル に 現 れる の 部 分 に マウスのポインタを 合 わせ, 左 クリックボタンを 押 した 図 9 便 利 なオートフィル まま, 下 方 向 にドラッグする 必 要 がある.この,アクテ ィブセル 右 下 の 隅 にある をフィルハンドルと 呼 ぶ.

表 計 算 ソフトの 基 礎 7 2.8 アクティブセルの 内 容 と 書 式 を 消 去 <Delete キーによりアクティブセルの 値 を 一 括 して 消 去 する> 図 9のように, 数 多 くのセルに 文 字 列 や 数 値 が 入 っているとき, 一 括 して 内 容 を 消 したいときがある. セル 群 をアクティブ 化 した 状 態 で Delete キーを 押 すことでアクティブセル 値 の 一 括 消 去 ができる. <Back Space キーによりアクティブセルの 書 式 を 一 括 して 消 去 する> Delete キーを 使 っても,セルの 背 景 色 等 の 書 式 に 関 する 属 性 は 消 去 することができない. 文 字 列 や 数 値 と 書 式 を 同 時 に 消 去 したい 場 合 は,セル 群 をアクティブ 化 した 状 態 で Back Space キーを 押 すことで, 図 10 のようなウィンドウが 開 くため, 図 10 のよ うに 数 値 と 書 式 設 定 のチェックボックス を 選 択 状 態 にして OK を 押 せば 消 去 される. 図 10 内 容 の 削 除 サブウィンドウ 図 11 サブメニュー 図 10 のサブウィンドウを 出 す 方 法 としては,Back Space キーを 使 う 他 に,アクティブセルに 対 して, マウスの 右 クリックをすると 図 1 のサブメニューが 現 れるため, 内 容 の 削 除 を 選 ぶ 方 法 もある. 練 習 5: 以 下 を 行 うことで,オートフィルにより 図 9のような 結 果 が 得 られることや,アクティブな 領 域 全 体 の 内 容 を 一 括 して 削 除 できることを 確 認 しよう. アクティブセル A1 に 文 字 列 ABC を 入 力 し,フィルハンドルを 下 方 向 にドラッグしてみよ. アクティブセル B1 に 数 値 1 を 入 力 し,フィルハンドルを 下 方 向 にドラッグしてみよ. アクティブセル C1 に 数 値 1,C2 に 数 値 3 を 入 力 したのち,C1 と C2 をアクティブセル 化 し て,フィルハンドルを 下 方 向 にドラッグしてみよ. アクティブセル D1 に 数 値 1,D2 に 数 値 1 を 入 力 したのち,D1 と D2 をアクティブセル 化 し て,フィルハンドルを 下 方 向 にドラッグしてみよ. A1:D10 の 範 囲 をアクティブ 化 し,Delete キーを 使 って 内 容 を 一 括 して 削 除 してみよ. アクティブセル A1 に 文 字 列 ABC を 入 力 し,フィルハンドルを 右 方 向 にドラッグしてみよ. また,アクティブセル A2 に 数 値 1 を 入 力 し,フィルハンドルを 右 方 向 にドラッグして,オー トフィルが, 右 方 向 にも 下 方 向 と 同 様 な 機 能 を 提 供 していることを 確 認 せよ.

表 計 算 ソフトの 基 礎 8 2.9 セルの 書 式 設 定 アクティブセル 上 でマウスを 右 クリックすると, 図 12 のようなサブ メニューが 出 現 する.その 中 で, セルの 書 式 設 定 にマウスのポイ ンタを 合 わせ,クリックすると, 図 13 のようなサブウィンドウが 現 れる.この セルの 書 式 設 定 サブウィンドウには, 数 多 くの 項 目 が あるため,さらに 大 分 類 が 行 われている. 大 分 類 のうち, 主 要 なもの は 以 下 の 通 りである. 数 数 値 の 表 示 形 式 フォント セルの 表 示 に 用 いる 文 字 のフォント フォントの 効 果 フォントの 色 や 上 線, 下 線, 強 調 図 12 サブメニュー 配 置 文 字 の 表 示 位 置 ( 右 揃 え 左 揃 え 等 ) 枠 線 セルの 枠 線 ( 罫 線 ) 背 景 背 景 色 の 変 更 や, 塗 りつぶし 無 しなど 図 13 セルの 書 式 設 定 に 関 するサブウィンドウ <セルの 書 式 ( 大 分 類 ): 数 値 > セル 内 の 値 が 数 値 として 扱 われている 場 合 でも, 表 示 の 仕 方 には 様 々な 方 法 が 用 意 されている.その 表 示 の 仕 方 は カテゴリー(A) として, 図 13 のように, 数,パーセント, 通 貨,すでに 取 り 上 げた 日 付, 時 刻 などがあり,カテゴリーごとに,さらに 形 式 (R) を 選 択 できるようになっている. 例 えば, 以 下 のように,セルの 値 が 1000 という 同 じ 値 でも, 以 下 のようにカテゴリーと 形 式 の 違 いに より, 表 示 が 異 なる. 通 貨 の 場 合,3 桁 ごとにカンマ, が 自 動 付 与 され,パーセントの 場 合,1000 は 100000%,0.1 は 10%と 表 示 されるなど, 目 的 に 合 わせて 表 示 の 仕 方 を 選 択 すればよい. カテゴリー 数 通 貨 パーセント 形 式 Standard - \ 1,234-13% 表 示 ( 値 ) 1000(1000) 1,000(1000) 100000%(1000) 表 示 ( 値 ) 0.1(0.1) \0(0.1) 10%(0.1) また, 図 13 の 中 央 より 下 にある オプション には, 数 値 の 表 記 において, 小 数 点 以 下 の 桁 数 を 設

表 計 算 ソフトの 基 礎 9 定 する 部 分 がある. 例 えば 値 が 0.52 のとき, 小 数 点 以 下 の 桁 数 を 0 設 定 すると 小 数 点 以 下 第 一 位 が 四 捨 五 入 されて 表 記 は 1 になり, 桁 数 を 1 に 設 定 すると, 小 数 点 以 下 第 二 位 が 四 捨 五 入 されて 表 記 は 0.5 になる. <セルの 書 式 ( 大 分 類 ):フォント,フォントの 効 果 > 図 14 セルの 書 式 設 定 :フォントの 設 定 項 目 セル 内 のフォント( 字 体 )では, 半 角 の 英 数 字, 全 角 文 字 等 を 表 示 することができるが, 図 14 に 示 すように, 半 角 の 英 数 字 のフォントは 西 洋 諸 言 語 用 フォント で, 全 角 文 字 は アジア 諸 言 語 用 フォ ント の 欄 で, 独 立 に 設 定 を 変 更 することができる.また, 各 フォントには,スタイル( 標 準, 太 字, 斜 体, 太 字 斜 体 )や, 字 のサイズ(6~96), 言 語 を 選 択 できるようになっている. 図 15 セルの 書 式 設 定 :フォントの 効 果 の 設 定 項 目 また, 図 15 のように,フォントの 効 果 では,フォントの 色 を 設 定 したり, 字 の 上 部 に 加 えることが できる 上 線 や 下 部 に 加 えることができる 下 線, 字 に 重 ねることができる 取 り 消 し 線 などを 設 定 することができる.

表 計 算 ソフトの 基 礎 10 <セルの 書 式 ( 大 分 類 ): 配 置 > 図 16 のように, 配 置 では,セル 内 の 矩 形 領 域 内 でどのように 配 置 するかを 決 めることができる. 文 字 の 配 置 横 位 置 : 標 準, 左 揃 え, 中 央 揃 え, 右 揃 え, 両 端 揃 え, 均 等 割 付, 繰 り 返 し 縦 位 置 : 標 準, 左 揃 え, 中 央 揃 え, 右 揃 え, 両 端 揃 え, 均 等 割 付 文 字 の 方 向 (0 度 から360 度 ) また,セルの 幅 より, 値 としての 文 字 列 の 長 さの 方 が 長 いとき, 標 準 ではセルの 幅 を 超 えた 部 分 が 隠 れるようになっているが,プロパティにある テキストを 自 動 的 に 折 り 返 す を 選 択 状 態 にすると,セ ルの 幅 で 文 字 列 が 自 動 的 に 改 行 されるようになる.また, セルサイズに 合 わせて 縮 小 を 選 択 状 態 に すると, 文 字 列 がセルの 幅 に 収 まるよう, 文 字 列 のサイズが 自 動 的 に 縮 小 されるようになる. 図 16 セルの 書 式 : 配 置 の 設 定 項 目 <セルの 書 式 ( 大 分 類 ): 背 景 > 図 17 のように, 背 景 では,セルの 背 景 色 を 設 定 したり, 塗 りつぶしなしを 設 定 することもできる. 図 17 セルの 書 式 : 背 景

<セルの 書 式 ( 大 分 類 ): 枠 線 > セルに 枠 をつけることで, 独 自 の 表 を 作 ることができる. 図 18 は,その 一 例 である. 細 い 線 や 二 重 の 線 が 使 われており, 外 枠 は 太 い 線 が 使 われていることもわかる.ただし, 図 18 の ような 表 を 作 るには, セルの 結 合 という 操 作 も 必 要 となる. 図 19 はアクティブな 単 一 セルに 対 する セルの 書 式 : 枠 線 の 場 合 であり, 図 20 はアクティブな 複 数 セルの 場 合 である. ユーザー 定 義 (U): の 部 分 が 異 なっていることがわかる. 表 計 算 ソフトの 基 礎 11 図 18 枠 線 を 使 った 独 自 の 表 図 19 セルの 書 式 : 枠 線 (アクティブセルが 単 一 セルの 場 合 ) 図 20 セルの 書 式 : 枠 線 (アクティブセルが 複 数 セルの 場 合 )

練 習 6: 次 の2.10の 説 明 に 従 って, 図 21 の 表 を 作 ってみよう. 表 計 算 ソフトの 基 礎 12 2.10 表 作 成 の 例 ここでは, 図 21 の 表 を 作 成 する 過 程 を 示 しな がら,セルの 結 合 の 仕 方 や, 書 式 の 設 定 におい て, 縦 や 横 の 中 央 寄 せ,また,セルの 幅 を 調 節 する 方 法,セル 内 で 長 い 文 字 列 を 自 動 的 に 改 行 したり,フォントを 変 更 したり, 文 字 列 を 斜 体 や 太 字 にしたり, 書 式 のコピーを 行 ったり, 印 図 21 練 習 用 の 表 刷 物 に 反 映 される, 線 種 の 異 なる 枠 線 の 設 定 法 について 説 明 する. <セルの 結 合 > アクティブセルに 対 し マウスの 右 クリック を 行 い,サブメニューを 出 して セルの 結 合 を 選 択 すると, 複 数 のアクティブセルが1つの セルになる. 例 えば 図 22 の 左 側 のように,B2:B4 の 縦 方 向 に 三 つのセルをアクティブ 化 し,マウ スの 右 クリックをして, セルの 結 合 をクリ ックすると,それら 三 つのセルは 一 つのセルと 図 22 縦 方 向, 横 方 向 のセルの 結 合 して 統 合 される.また, 図 22 の 右 側 のように,C2:D2 の 横 方 向 に 二 つのセルをアクティブ 化 し, 同 様 に セルの 結 合 を 行 うと 結 果 的 に 図 23 の ようになり,セルの 区 切 りの 線 が 消 えているため, セルが 結 合 している 様 子 が 伺 える.ただし,セル の 区 切 り 線 は, 印 刷 されない 仮 の 線 であることに 注 意 しておく. 図 23 セルの 結 合 をした 結 果 < 結 合 したセルへの 値 入 力 > 結 合 したセルの 部 分 をマウスの 左 ボタンでダブルクリックすると 値 の 編 集 モードになる.もしくは, 結 合 したセルの 部 分 をクリックし, 図 8に 示 した 数 式 入 力 ボックス をクリックすることで 値 を 入 力 することも 可 能 である.では, 各 結 合 セルに, 以 下 の 値 を 入 力 してみよう. B2:B3 の 結 合 セル Class A-1 C2:D2 の 結 合 セル T890000 図 24 結 合 セルに 値 を 入 力 した 結 果 すると, 図 24 のような 状 態 になる. 図 24 から, 文 字 列 は, 左 揃 えに 加 え 下 揃 えになっている.この 配 置 を 変 えてみよう. < 文 字 の 配 置 を 設 定 変 更 > 図 16 に 示 した 通 り,セル 内 の 値 を 表 示 する 位 置 ( 配 置 )は, 横 位 置 縦 位 置 の 設 定 を 変 更 する. B2:B3 の 結 合 セル 横 位 置 : 中 央 揃 え, 縦 位 置 : 中 央 揃 え C2:D2 の 結 合 セル 横 位 置 : 中 央 揃 え, 縦 位 置 : 中 央 揃 え

にしてみよう. 表 計 算 ソフトの 基 礎 13 <セルの 幅 を 調 整 > 幅 を 変 えたいセルをアクティブ 化 し, 隣 の 列 名 との 境 界 位 置 にマウスのポインタを 移 動 させ, 左 クリックを 押 したまま 左 右 にドラッグすると, 一 列 全 体 の 幅 を 調 節 することができる. 例 えば, 列 名 B と C の 境 界 で 左 クリックすると, 図 25 上 部 の ように,アクティブな 列 幅 の 現 在 値 が 表 示 される. 左 クリック を 押 した 状 態 で 左 右 方 向 にドラッグを 行 うと,セルの 幅 を 変 化 させることができる.ただし, 文 字 列 の 幅 より,セルの 幅 が 短 くなると, 図 25 下 部 のように, 文 字 列 の 一 部 が 欠 けた 状 態 に なる 場 合 がある.ところで,セルの 高 さも 行 名 間 の 境 界 を 使 って 調 整 することができる.ちなみに,ダブルクリックした 場 合 は,セル 内 の 値 のサイズに 応 じて 適 切 な 幅 に 設 定 される. 図 25 セルの 幅 を 調 整 する < 文 字 表 示 の 詳 細 設 定 > 図 16 のセルの 書 式 に 関 する 配 置 の 設 定 項 目 において, テキストを 自 動 的 に 折 り 返 す(W) にチェックを 入 れると, 図 26 上 部 のように,セルの 幅 が 狭 く ても, 自 動 的 に 折 り 返 して 表 示 してくれる.また, 文 字 の 方 向 の 度 (D) を 90 度 に 設 定 すると, 図 26 下 部 のような 表 示 も 可 能 である. セルサイズに 合 わせて 縮 小 (S) もあるので,どのような 表 示 になるか 試 してみよう. 図 26 文 字 表 示 の 詳 細 設 定 <フォントの 設 定 > 次 に,セルに 入 力 された 文 字 列 の 書 式 を 変 更 してみよう. その 前 に, C3 に Report 1 C4 に 4 D3 に Report 2, D4 に 3 を 入 力 してもらいたい.すると 図 27 のようになる. 図 27 文 字 列 の 入 力 結 果 フォントの 変 更 ここで,C3 をアクティブ 化 し, 図 14 の 西 洋 諸 言 語 用 フォント の 設 定 項 目 で, 標 準 で Liberation Sans になっていると 思 われるが Courier に 変 更 してみよう. スタイルの 変 更 スタイル が 標 準 になっていると 思 われるが, 標 準 以 外 にも, 太 字, 斜 体, 太 字 斜 体 がある ので, 太 字 斜 体 にしてみよう. 文 字 サイズの 変 更 文 字 の サイズ が 10 になっていると 思 われるが, 9 に 変 更 してみよう.

表 計 算 ソフトの 基 礎 14 フォントの 色 図 15 のフォントの 効 果 で,フォントの 色 が 自 動 になって いると 思 われるが, 青 にしてみよう 以 上 のフォント 関 連 の 書 式 を 変 更 すると 図 28 のようになる. 図 28 フォントの 設 定 結 果 < 書 式 のみのコピー> 図 28 において,C3 に 適 用 したフォントの 設 定 項 目 は 多 い.これを C4,D3,D4 にも 適 用 し たいとき, 一 つ 一 つ 同 じ 作 業 をしていては 効 率 が 悪 い.このような 場 合, 書 式 情 報 のみをコ ピーする 方 法 がある. 表 計 算 ソフトの 上 部 に, 書 式 のみのコピーを 行 う 右 図 のようなアイコンがある. まず, 書 式 をコピーするもととなる C3 をアクティブ 化 する. 次 に 書 式 コピーのアイコンを 押 して C3 にマウスのポインタを 合 わせ, 左 クリックを 押 したまま,D4 までドラッグして 離 すと C3 の 値 はコピーされず, 書 式 情 報 のみがコピーされる.すると, 図 29 書 式 コピーの 結 果 結 果 は 図 29 のようになる. < 枠 線 の 設 定 > 表 内 の 線 を 変 更 せず, 外 枠 線 を 設 定 図 21 の 完 成 イメージでは, 細 い 線 二 重 線, 太 い 線 があっ 外 枠 と 表 内 のすべての 線 を 変 更 た.まず,B2:D4 の 範 囲 をアクティブ 化 して, 図 20 の 複 数 の セルに 対 する 枠 線 の 設 定 を 行 う. 図 30 は, 図 20 の 枠 線 設 定 ウィンドウに 現 れる, 枠 線 の 設 定 法 の 選 択 項 目 となっている. 外 枠 と 横 線 を 設 定 細 い 線 の 設 定 外 枠 のみを 設 定 まず,アクティブな 範 囲 に 含 まれるセルの 境 界 をすべて 細 枠 線 なしを 設 定 い 線 に 設 定 するため,セルの 書 式 設 定 ウィンドウにおける 枠 線 の 中 で, 図 31 左 側 のように, 図 30 枠 線 の 設 定 法 選 択 項 目 線 のスタイル ( 実 線 ) 幅 0.75pt とし, 図 30 に 拡 大 表 示 し た 選 択 項 目 の 右 から 二 番 目 にある 外 枠 と 表 内 のすべ ての 線 を 変 更 のアイコン をクリックし, OK を 押 す. すると, 幅 0.75pt の 細 線 が 図 31 細 線 の 設 定 項 目 と 描 画 結 果 描 画 される.その 結 果, 図 31 右 側 のようになる. 二 重 線 の 設 定 次 に, 図 21 の 完 成 イメージでは,C2:D2 の 結 合 セ ルの 下 側 のみ 二 重 線 に 設 定 するため,まず,その 結 合 セルをマウスでクリックし,アクティブ 化 する. そして, 図 19 のような 書 式 設 定 ウィンドウにおける 枠 線 の 中 で,まず, 図 32 の 左 側 のように,セル の 下 側 の 線 をマウスで 左 クリックすると 点 線 で 囲 ま 図 32 結 合 セルの 下 側 のみ 設 定 変 更

れ, 下 側 の 線 のみ 設 定 を 変 更 できる 状 態 になる. 表 計 算 ソフトの 基 礎 15 図 33 線 のスタイルで 二 重 線 を 選 んだ 結 果 そして, 図 33 の 左 側 に 示 した 線 のスタイルの 一 覧 で, 二 重 線 を 選 び,マウスでクリックすると 図 33 右 側 のような 結 果 が 得 られる. 外 枠 の 太 い 線 最 後 に 外 枠 を 太 い 線 にするため, 再 度,B2:D4 の 範 囲 をアクティブ 化 して, 図 20 の 複 数 のセルに 対 する 枠 線 の 設 定 を 行 うが, 図 30 に 拡 大 した 枠 線 の 設 定 法 の 選 択 項 目 の 中 で, 最 も 右 にある 表 内 の 線 を 変 更 せ ず, 外 枠 線 を 設 定 するアイコンをマウスで 左 クリック 図 34 外 枠 を 太 線 にした 結 果 する.そして, 線 の 幅 を 入 力 するボックスにおいて,0.75pt となっている 部 分 を, 例 えば 1.50pt に 変 更 すると, 図 34 のような 結 果 が 得 られる. 図 21 の 完 成 イメージ 通 りにするためには,B2:B4 の 結 合 セルをアクティブ 化 し, 背 景 色 を 淡 い 黄 色 に 設 定 し, 四 辺 の 枠 線 を 1.50pt に 設 定 し 直 すこと,また,C 列 と D 列 の 幅, 行 2 の 幅 を 調 整 すれば 同 一 に なる.ちなみに, 書 式 関 連 の 主 要 な 設 定 項 目 については, 図 35 に 示 したようなアイコン 群 が, 図 1 の 起 動 後 の 画 面 で, 上 部 に 配 置 されているため, 慣 れてくれば,これらのアイコンを 用 いる 方 が 効 率 よく 作 業 が 進 むため, 参 考 にしてもらいたい. 図 35 書 式 関 連 の 主 要 項 目 設 定 用 アイコン 2.11 主 要 な 用 語 と 基 本 操 作 のまとめ 表 計 算 ソフトは,Spread Sheet という 一 般 名 の 通 り,シートが 幾 重 にも 重 なったブックを 開 いて,さ らに 増 やしたり, 減 らしたり,また,シート 上 に 離 散 的 に 広 がる 各 セルを 伸 ばしたり, 縮 めたり,セル も 挿 入 削 除 ができるが,それ 以 上 に 多 くの 機 能 を 持 つため, 拡 張 性 や 柔 軟 性 のあり, 多 機 能 で 便 利 な シートであると 言 える.ただし, 表 計 算 という 言 葉 の 通 り, 数 式 処 理 がより 重 要 な 役 割 を 担 っている.