平 成 28 年 04 月 05 日 第 190 回 国 会 国 土 交 通 委 員 会 第 6 号 田 城 郁 君 こんにちは 民 進 党 新 緑 風 会 の 田 城 郁 です 広 田 委 員 に 引 き 続 き バスの 事 故 から 質 問 させていただきます 日 本 一 のバスターミナルでありますバスタ 新 宿 がJR 新 宿 駅 新 南 口 の 屋 上 にオープンをいたしました 関 越 高 速 バス 事 故 でクローズアップされました 散 在 する 新 宿 駅 周 辺 の 停 留 所 あるいは 違 法 駐 車 での 乗 り 降 り こういうことを 一 気 に 解 消 するということでオープンをしたわけですけれども まだまだ 問 題 は これからも 出 るかもしれませんが バス 業 界 としては 一 定 の 前 進 が 図 られたのではないかと 思 います 一 方 で しかし この 軽 井 沢 のバス 事 故 起 こってしまった 構 造 的 な 問 題 が 克 服 されないと そう いう 中 で 起 きている 事 故 だと 私 は 思 っております そういう 立 場 でしっかりと 失 われた 十 五 人 の 皆 様 の 命 を 無 駄 にしないためにも しっかりと 構 造 的 問 題 の 克 服 こういうことをしっかり 実 現 をしていか なければならないと 思 っております まず 軽 井 沢 スキーバス 事 故 対 策 検 討 委 員 会 の 中 間 整 理 を 受 けて 質 問 をいたします 私 は 監 査 体 制 について 二 月 十 日 の 本 委 員 会 三 月 十 日 ですか 監 査 における 民 間 団 体 の 活 用 につい て 提 案 をいたしました 軽 井 沢 スキーバス 事 故 対 策 検 討 委 員 会 の 中 間 整 理 でも 監 査 における 民 間 団 体 の 活 用 の 具 体 化 を 図 るとされております しかし 三 月 十 七 日 に 山 陽 道 でトラック 多 重 衝 突 事 故 が 発 生 をいたしました 事 故 を 起 こしたゴーイチマルエキスラインはトラック 協 会 の 加 盟 事 業 者 でした トラ ックにおいて 各 都 道 府 県 のトラック 協 会 が 既 に 巡 回 指 導 体 制 を 構 築 しておりますけれども この 体 制 に も 漏 れがあったということが 三 月 十 七 日 の 事 故 につながったと 考 えられます 民 間 団 体 の 活 用 にも 限 界 があって 最 終 的 には 国 土 交 通 省 が 責 任 を 持 って 監 査 体 制 を 強 化 をする 必 要 があると 考 えますが 石 井 国 交 大 臣 いかがでしょうか 国 務 大 臣 ( 石 井 啓 一 君 ) 監 査 の 目 的 は 事 業 者 に 対 しまして 道 路 運 送 法 等 関 係 法 令 を 遵 守 させると ともに 法 令 違 反 に 対 し 適 正 な 行 政 処 分 を 行 うことにございます これらにつきましては 国 土 交 通 省 が 責 任 を 持 って 実 施 すべきものと 認 識 をしております 軽 井 沢 スキーバス 事 故 対 策 検 討 委 員 会 におきましてはこの 監 査 において 民 間 団 体 等 の 活 用 について 言 及 されておりますが これは 監 査 業 務 を 補 完 する 観 点 から 有 効 であるという 考 え 方 の 下 既 にトラック 事 業 において 導 入 されている 適 正 化 事 業 実 施 機 関 の 仕 組 みを 参 考 にしつつ 行 政 との 役 割 分 担 を 含 め 貸 切 りバス 事 業 への 導 入 の 検 討 を 進 めているところでございます 監 査 の 実 効 性 を 向 上 させるために 監 査 において 判 明 した 法 令 違 反 の 早 期 の 是 正 また 市 場 からの 退 出 を 含 めた 悪 質 事 業 者 に 対 する 厳 正 な 処 分 といった 基 本 的 な 考 え 方 の 下 で 夏 の 総 合 的 な 対 策 の 取 り まとめに 向 けて 監 査 体 制 の 強 化 策 について 検 討 を 進 めてまいりたいと 存 じます 田 城 郁 君 それでは 事 故 を 起 こしたゴーイチマルエキスラインも 平 成 二 十 五 年 十 二 月 の 監 査 の 行 政 処 分 を 本 年 三 月 に 受 ける 予 定 であったとされておりますが 監 査 から 行 政 処 分 までただでさえ 十 一 か 月 も 掛 かっていたという 軽 井 沢 スキーバス 事 故 のイーエスピーの 倍 以 上 二 十 七 か 月 も 掛 かっております 行 政 処 分 の 遅 れに 関 しての 検 証 は 広 田 委 員 からも 指 摘 をされておりますが しかし 中 間 整 理 ではその 検 証 や 監 査 官 の 増 員 は 検 討 事 項 になっていないと そのようになっております そこで 四 点 お 伺 いをいたします まず 運 輸 局 の 現 行 の 監 査 官 三 百 六 十 五 人 体 制 について 大 幅 な 増 員 が 必 要 なのではないでしょうか いかがでしょうか 政 府 参 考 人 ( 藤 井 直 樹 君 ) お 答 えいたします 国 土 交 通 省 では 平 成 十 四 年 七 月 の 規 制 緩 和 直 後 の 百 八 名 と 比 較 して 現 在 三 倍 強 の 三 百 六 十 五 名 の 体
制 で 監 査 業 務 を 行 っており 監 査 体 制 の 強 化 に 努 めてきたところでございます 軽 井 沢 スキーバス 事 故 対 策 検 討 委 員 会 におきましては 民 間 団 体 等 の 活 用 や 監 査 後 の 違 反 改 善 の 早 期 の 確 認 等 監 査 の 実 効 性 を 向 上 させるための 施 策 の 見 直 しを 行 っているところであり これらの 具 体 化 に 合 わせ 必 要 な 人 員 の 確 保 に 努 めてまいりたいと 考 えております 田 城 郁 君 では 一 事 業 者 に 対 して 最 低 毎 年 一 回 の 監 査 を 実 施 するとしたら 理 論 的 には 何 人 の 監 査 官 が 必 要 であるか お 答 えください 政 府 参 考 人 ( 藤 井 直 樹 君 ) お 答 えいたします 平 成 二 十 六 年 度 には 現 在 の 三 百 六 十 五 名 の 監 査 要 員 体 制 の 下 貸 切 りバス 事 業 者 については 四 千 四 百 七 十 七 事 業 者 のうちこの 二 十 六 年 度 に 千 七 百 九 十 八 の 事 業 所 等 に 対 し 監 査 を 実 施 しております 一 事 業 者 に 対 し 最 低 毎 年 一 回 監 査 を 実 施 する 場 合 平 成 二 十 六 年 度 の 実 績 に 基 づいて 単 純 に 仮 定 の 試 算 を した 場 合 には 約 二 五 倍 の 監 査 官 が 必 要 と 推 定 をされます 監 査 の 実 効 性 の 向 上 方 策 については 御 指 摘 の 点 も 含 め 軽 井 沢 スキーバス 事 故 検 討 会 での 議 論 も 踏 まえて 今 後 検 討 してまいりたいと 考 えております 田 城 郁 君 国 会 論 議 では 監 査 官 の 増 員 は 論 点 の 一 つになっているわけです 今 後 国 会 での 質 疑 のや り 取 りも 事 故 対 策 検 討 委 員 会 の 資 料 に 追 加 をして 監 査 官 の 増 員 も 含 めて 具 体 的 に 反 映 して 検 討 を 進 め るべきだと 考 えますが 石 井 大 臣 いかがでしょうか 国 務 大 臣 ( 石 井 啓 一 君 ) 軽 井 沢 スキーバス 事 故 対 策 検 討 委 員 会 の 中 間 整 理 におきましては 監 査 要 員 体 制 という 構 造 的 問 題 を 踏 まえつつ 対 策 の 検 討 を 行 うとしているところでございます 監 査 の 実 効 性 の 向 上 を 図 るために 監 査 における 指 摘 事 項 の 早 期 是 正 や 監 査 から 処 分 までの 期 間 の 短 縮 を 行 うべき とされたところであります 国 の 監 査 要 員 体 制 の 在 り 方 につきましては 民 間 団 体 等 の 活 用 による 監 査 事 務 を 補 完 する 仕 組 みの 構 築 も 含 め 監 査 機 能 を 十 分 に 発 揮 させる 観 点 から 今 後 検 討 を 進 めてまいりたいと 考 えております 田 城 郁 君 さらに 中 間 整 理 においては いまだ 小 さな 政 府 にこだわっているような そういう 気 が します 無 駄 に 大 きな 政 府 をつくれと 言 うつもりはありませんが 安 全 確 保 のためには 増 やすべきは 増 やす 必 要 な 規 模 の 政 府 これを 目 指 すべきだと 考 えますが 大 臣 いかがでしょうか 国 務 大 臣 ( 石 井 啓 一 君 ) 安 全 を 確 保 するためには 監 査 の 実 効 性 向 上 が 必 要 であります このため まずは 現 行 の 体 制 におきましても 監 査 から 処 分 までの 期 間 の 短 縮 や 処 分 量 定 の 見 直 し 等 の 方 策 を 実 施 をしてまいります その 上 で 監 査 における 指 摘 事 項 の 早 期 是 正 が 的 確 に 実 施 できる 体 制 方 策 を 民 間 団 体 等 の 活 用 も 含 め 検 討 し 構 築 をしてまいりたいと 存 じます 田 城 郁 君 それでは 次 に 参 入 あるいは 体 質 そういうところについて 少 し 触 れたいと 思 いますが 現 在 のバス 業 界 は 大 型 バス 五 台 の 保 有 で 参 入 できるということで 資 金 力 の 乏 しい 零 細 事 業 者 でも 参 入 できます 最 低 保 有 台 数 の 引 上 げは 最 低 でも 十 台 以 上 の 保 有 として 車 齢 制 限 の 厳 格 化 は 早 急 に 実 施 す るべきであると 考 えます 車 両 整 備 は 一 年 車 検 及 び 法 定 三 か 月 点 検 が 義 務 化 されておりますけれども 社 内 規 定 によりブレーキ 等 の 部 品 に 関 して 一 か 月 点 検 を 実 施 している そういうバス 業 者 もあります 現 在 運 行 されているバス 車 両 自 体 の 安 全 性 の 点 検 による 安 全 性 の 維 持 向 上 を 目 指 すという 視 点 も 必 要 で はないかと 思 います まずは 当 面 の 間 貸 切 りバス 業 界 を 正 常 化 するためにも 新 規 参 入 を 一 旦 止 めて 二 〇 〇 〇 年 の 規 制 緩 和 以 降 に 参 入 した 保 有 台 数 十 台 以 下 の 事 業 者 に 対 しての 徹 底 監 査 を 実 施 するべきであると 考 えます 国 交 大 臣 いかがお 考 えでしょうか 国 務 大 臣 ( 石 井 啓 一 君 ) 貸 切 りバスの 新 規 参 入 につきましては 適 正 な 競 争 による 事 業 の 活 性 化 サービスの 多 様 化 といった 観 点 から 参 入 を 一 旦 止 めるということではなく 事 業 参 入 前 後 の 安 全 性 に
関 するチェックの 強 化 をしっかり 講 じていくべきものと 考 えております 事 業 参 入 に 係 るチェックの 強 化 につきましては 軽 井 沢 スキーバス 事 故 対 策 検 討 委 員 会 から 出 された 中 間 整 理 におきまして 事 業 許 可 の 再 取 得 要 件 の 厳 格 化 また 運 行 管 理 者 資 格 の 返 納 再 取 得 要 件 の 厳 格 化 について 今 後 具 体 化 を 図 るべきとされております また 最 低 保 有 車 両 数 の 引 上 げ 一 定 以 内 の 車 齢 の 義 務 付 け 事 業 許 可 の 更 新 制 の 導 入 について 引 き 続 き 検 討 すべきとされております 一 方 既 存 の 事 業 者 への 対 策 を 含 む 事 業 参 入 後 のチェックの 強 化 につきましては 事 業 停 止 事 業 許 可 の 取 消 し 対 象 となる 範 囲 の 拡 大 処 分 量 定 の 見 直 し 等 について 速 やかに 講 ずべきとされております 国 土 交 通 省 といたしましては この 中 間 整 理 を 踏 まえまして 引 き 続 き 検 討 を 進 め 本 年 夏 までには 総 合 的 な 対 策 を 取 りまとめ 具 体 的 な 対 策 を 実 施 に 移 してまいりたいと 存 じます 田 城 郁 君 問 われているのは 実 効 性 です よろしくお 願 いいたします 次 に バス 運 転 手 は 業 務 の 関 係 上 不 規 則 な 時 間 帯 に 食 事 を 取 って あるいは 仮 眠 を 取 ります 特 に 昼 間 と 夜 勤 を 交 互 に 行 う 場 合 は 生 活 リズムがばらばらになってしまうために ゆとりのある 休 息 時 間 の 確 保 が 必 要 であります 勤 務 終 了 後 の 休 息 時 間 を 八 時 間 から 十 一 時 間 にすること 一 日 の 拘 束 時 間 を 最 長 十 六 時 間 以 内 から 十 三 時 間 以 内 にすること 少 なくとも 七 日 に 一 日 の 休 日 を 付 与 するべきである と 考 えます 勤 務 と 勤 務 の 間 が 八 時 間 で 運 転 者 の 安 全 が 保 たれるとお 考 えでしょうか 八 時 間 では 通 勤 食 事 入 浴 等 の 時 間 を 除 けば 睡 眠 は 僅 か すぐに 寝 付 けたとしても 四 時 間 五 時 間 となる 過 酷 な バス 運 転 手 の 生 活 実 態 があります 運 転 者 の 労 働 時 間 を 定 めた 改 善 基 準 告 示 の 具 体 的 な 見 直 しが 必 要 と 考 えます その 検 討 に 向 けて 具 体 的 なスケジュール 及 び 方 針 について 石 井 国 交 大 臣 お 伺 いいたします 国 務 大 臣 ( 石 井 啓 一 君 ) バス 運 転 者 の 労 働 時 間 を 定 めました 改 善 基 準 告 示 がございますが これは 自 動 車 運 転 者 の 乗 務 の 特 性 を 踏 まえまして 全 ての 産 業 に 適 用 される 労 働 基 準 法 では 規 制 が 難 しい 拘 束 時 間 の 制 限 や 休 息 期 間 の 確 保 等 の 規 制 の 在 り 方 について 関 係 の 労 使 の 同 意 を 経 て 作 成 策 定 をされたも のであり 自 動 車 運 送 事 業 の 実 情 を 踏 まえたものになっていると 認 識 をしております 国 土 交 通 省 としては まず この 基 準 の 遵 守 を 図 るため 厚 生 労 働 省 と 連 携 しつつ 事 業 者 への 指 導 や 悪 質 事 業 者 への 重 点 的 な 監 査 等 によりこの 改 善 基 準 告 示 の 遵 守 の 徹 底 を 図 っているところであり 引 き 続 きバス 運 転 者 の 長 時 間 労 働 の 改 善 を 図 ってまいりたいと 存 じます なお 休 息 期 間 は 一 日 継 続 八 時 間 以 上 とされていることと これは 裏 返 して 言 うと 拘 束 時 間 が 最 大 で 一 日 十 六 時 間 ということになりますが この 中 には 仮 眠 等 の 休 憩 時 間 も 含 まれておりまして かつこの 十 六 時 間 となるのは 日 数 も 制 限 されております 拘 束 時 間 が 十 五 時 間 以 上 は 週 に 二 回 までという 制 限 も ございますし そういったことを 踏 まえると 実 質 睡 眠 時 間 が 四 時 間 になるとは 必 ずしも 言 えないとい うふうに 考 えております 以 上 でございます 田 城 郁 君 夢 のような 職 場 実 態 はありません 厳 しい 状 況 の 中 で 運 転 を 強 いられ そして 事 故 が 起 き ているということを 十 分 御 認 識 をいただきたいと 思 います 国 土 交 通 省 として バス 運 行 の 根 幹 でもあるバス 運 転 者 の 労 働 条 件 を 見 直 すために 改 善 基 準 告 示 の 改 正 に 向 けた 検 討 会 の 設 置 を 具 体 的 に 検 討 していただきたいと 思 いますが いかがでしょうか 政 府 参 考 人 ( 藤 井 直 樹 君 ) お 答 えいたします 改 善 基 準 告 示 につきましては 所 管 が 厚 生 労 働 省 ということになりますので 御 指 摘 の 点 も 含 めて 厚 労 省 の 方 の 検 討 がまず 先 に 立 つものと 考 えているところでございます 田 城 郁 君 時 間 がありませんので 次 に 行 きます 中 間 整 理 の 安 全 対 策 は 安 全 確 保 のチェック 体 制 の 強 化 が 中 心 ですけれども 中 長 期 的 には 業 界 を 育 て
るという 視 点 も 必 要 ではないかと 思 います 国 の 支 援 による 安 全 研 修 機 関 の 創 設 を 提 案 したいと 思 います モデルとしては ジェイアールバス 関 東 が 栃 木 県 佐 野 市 に 平 成 二 十 五 年 六 月 に 開 設 した 安 全 研 修 センター これを 御 紹 介 したいと 思 います そこでは 高 速 バスタイプの 訓 練 専 用 車 を 導 入 するとともに 経 験 豊 富 な 指 導 運 転 員 を 常 駐 をさせて 新 任 運 転 者 の 養 成 を 始 め 全 ての 運 転 者 に 対 する 定 期 的 な 訓 練 を 統 一 した 基 準 とカリキュラムに 基 づい て 実 施 をしております このような 安 全 研 修 機 関 を 創 設 して 自 社 で 研 修 が 困 難 な 中 小 事 業 者 などから 積 極 的 に 希 望 を 募 り 運 転 者 の 教 育 訓 練 だけでなく 一 定 のレベルの 教 育 を 証 明 する 認 定 証 を 交 付 するなど 運 転 者 のキャリ アアップに 向 けた 取 組 を 実 施 すべきだと 思 います 特 に 初 任 運 転 者 に 対 しては 安 全 哲 学 と 高 速 道 路 走 行 夜 間 走 行 雪 道 等 の 悪 天 候 での 走 行 という 特 殊 性 も 加 味 した 訓 練 が 必 要 だと 考 えております その 上 で 認 定 証 の 取 得 によって バス 運 転 サービ スのエキスパートとしてどこでも 認 められるようになれば 若 い 人 に 目 標 を 持 たせることにつながり 疲 弊 する 業 界 を 支 援 することにもなるとも 思 います また 経 営 者 の 運 転 安 全 マネジメントの 研 修 なども 実 施 して 総 合 的 な 安 全 のための 研 修 もできるも のと 思 っております 経 営 者 になったからといって 突 然 バスに 対 する 安 全 意 識 が 高 まるなどということ はあり 得 ないわけです 国 土 交 通 省 が 実 施 している 運 転 者 の 人 手 不 足 解 消 のための 人 材 確 保 育 成 の 施 策 とも 合 致 するとも 考 えます 安 全 研 修 機 関 の 創 設 を 是 非 とも 前 向 きに 検 討 していただきたいと 思 いますが 国 土 交 通 大 臣 いかが でしょうか 国 務 大 臣 ( 石 井 啓 一 君 ) 今 回 の 軽 井 沢 スキーバス 事 故 におきましては 長 年 大 型 バスの 乗 務 経 験 が 乏 しい 運 転 者 が 事 故 を 起 こしたバス 車 両 に 乗 務 していたことが 問 題 となっております こうした 事 実 を 踏 まえまして バス 運 転 者 の 技 量 を 確 保 する 方 策 といたしまして 軽 井 沢 スキーバス 事 故 対 策 検 討 委 員 会 の 中 間 整 理 におきましては 新 たに 雇 い 入 れた 全 ての 運 転 者 に 対 する 適 性 診 断 の 義 務 付 け また 初 任 者 及 び 事 故 を 起 こした 運 転 者 に 対 する 実 技 訓 練 の 義 務 付 け 等 を 速 やかに 行 うこととされたところでご ざいます 現 在 独 立 行 政 法 人 自 動 車 事 故 対 策 機 構 等 が 全 国 の 貸 切 りバス 事 業 者 等 に 対 して 運 転 者 の 運 転 特 性 を 測 定 するための 適 性 診 断 ツールを 提 供 しているところであります これらの 機 関 の 協 力 の 下 に 国 とい たしましても バス 事 業 者 に 対 し 必 要 な 支 援 を 行 い バス 運 転 者 に 対 する 教 育 指 導 の 充 実 に 努 めてまい りたいと 考 えております 田 城 郁 君 実 態 はどうなのかということが 問 われているんだと 思 います 教 える 側 のレベルアップも 求 められているのではないでしょうか 是 非 安 全 研 修 機 関 の 創 設 を 前 向 きに 検 討 していただければと 思 います 次 に 軽 井 沢 スキーバス 事 故 では 新 運 賃 料 金 制 度 では 二 十 七 万 円 のところを 十 九 万 円 で 受 注 され ていたと 報 じられておりますが キースツアーが 取 り 扱 ったツアー 料 金 は 一 万 二 千 三 百 円 一 泊 三 日 で そういう 値 段 でしたね このツアーは 具 体 的 にどのようなサービス 内 容 だったのか 把 握 をされているの でしょうか 一 万 二 千 三 百 円 のうち 幾 らがバス 事 業 者 に 支 払 われる 金 額 であったか 調 査 しているのでし ょうか 調 査 していないのであれば 今 回 の 格 安 料 金 の 内 訳 についても 事 故 対 策 の 中 で 分 析 をすること が 重 要 ではないかと 考 えますが いかがでしょうか 政 府 参 考 人 ( 田 村 明 比 古 君 ) お 答 えいたします キースツアー この 旅 行 会 社 でございますけれども 東 京 都 知 事 登 録 業 者 でございますので 東 京 都 の 立 入 検 査 に 同 行 して 調 査 を 行 ったところでございます 今 回 のスキーバス 事 故 当 日 のツアー これ 出
発 日 で 料 金 が 違 うのでございますけれども スキーバス 事 故 当 日 のツアーにつきましては その 夜 発 日 帰 り あるいは 一 泊 三 日 といったツアーが 設 定 されておりまして ツアー 料 金 はそれぞれ 最 低 価 格 が 一 万 六 百 円 及 び 一 万 三 千 三 百 円 で 設 定 されていたと 承 知 しております また そのツアー 料 金 には バス 代 それからリフト 券 代 それからスキーとかスノーボードの 板 のレンタル 代 でございますとか それか ら 日 帰 り 以 外 の 旅 行 者 については 宿 泊 代 も 含 まれていると 承 知 しております 今 回 のツアー 料 金 のうちバス 事 業 者 に 支 払 われる 分 につきましては この 調 査 の 過 程 でおおむね 六 千 円 近 かったというふうに 聞 いておりますけれども 今 回 の 事 故 発 生 を 受 けて 現 在 事 業 者 間 で 精 査 中 であるというふうに 聞 いております 田 城 郁 君 鳥 鍋 食 べ 放 題 というのも 付 いていたというふうに 聞 いておりますけれども いずれにして も このような 低 額 の 中 で 全 てを 満 たす あるいはバス 事 業 者 にも あるいは 宿 泊 施 設 にも もちろん 旅 行 会 社 にもですが 本 当 に 利 益 がこれで 上 がるのかというような 業 界 全 体 が 疲 弊 していく そうい うような 料 金 体 系 なのではないかと 思 います 是 正 しなければいけないのではないかと 思 いますが 中 間 整 理 において 検 討 に 当 たっての 基 本 的 な 考 えで 速 やかに 講 ずべき 再 発 防 止 として 旅 行 業 者 を 含 めた 安 全 確 保 のための 対 策 強 化 策 適 正 な 運 用 が 当 然 行 われなければなりません 実 効 性 のある 貸 切 りバスの 上 限 下 限 運 賃 の 厳 格 化 とかそういうことですが このような 悲 惨 な 事 故 が 繰 り 返 されぬよ う これも 実 効 性 が 問 われておりますけれども 大 臣 いかがお 考 えでしょうか 国 務 大 臣 ( 石 井 啓 一 君 ) 平 成 二 十 六 年 の 四 月 に 導 入 をいたしました 現 行 の 貸 切 りバスの 運 賃 料 金 制 度 は 人 件 費 や 車 両 の 更 新 など 安 全 運 行 に 必 要 なコストを 適 正 に 運 賃 料 金 に 反 映 した 制 度 となって おります 国 土 交 通 省 といたしましては 貸 切 りバスの 安 全 運 行 の 確 保 のために この 運 賃 料 金 制 度 に 従 って 貸 切 りバス 事 業 者 による 適 正 な 運 賃 料 金 収 受 が 徹 底 されることが 極 めて 重 要 と 考 えております 三 月 二 十 九 日 に 取 りまとめました 軽 井 沢 スキーバス 事 故 検 討 委 員 会 の 中 間 整 理 におきましては 速 や かに 講 ずべき 対 策 といたしまして 貸 切 りバス 事 業 者 と 旅 行 業 者 間 で 取 り 交 わす 書 類 における 運 賃 料 金 の 上 限 下 限 額 の 明 記 また 手 数 料 等 の 確 認 下 限 割 れ 運 賃 等 の 通 報 窓 口 の 設 置 を 行 うこととされ ております これらの 対 策 を 今 年 の 夏 までに 実 行 に 移 すこと 等 によりまして 運 賃 料 金 制 度 の 適 正 な 運 用 を 図 ってまいります 田 城 郁 君 是 非 よろしくお 願 いをいたします 中 間 整 理 では 旅 行 業 者 や いわゆるランドオペレーターの 手 数 料 について 書 面 化 を 実 施 するという ふうにとどまっておりますけれども 安 全 対 策 費 がきちんと 捻 出 できるように 厳 しく 手 数 料 の 上 限 水 準 を 設 定 すべきではないかと 思 います そもそも ランドオペレーター 仲 介 業 者 外 国 の 方 が 多 いので そういう 人 たちがオペレーターが 必 要 なのかもしれませんが そもそも 旅 行 会 社 の 中 にそういうことも 含 めて 業 務 が 遂 行 できるような 体 制 を 取 ること 自 体 が 私 は 必 要 なのではないかと 思 いますが いかがでしょうか 政 府 参 考 人 ( 田 村 明 比 古 君 ) バス 事 業 者 と 旅 行 業 者 の 間 の 手 数 料 の 収 受 これは 民 間 同 士 の 商 取 引 によるものでありまして 従 来 より 認 められているものでございます そして 公 正 取 引 委 員 会 の 見 解 によりますと その 事 業 者 間 で 自 由 に 決 められるべき 手 数 料 の 水 準 が 定 率 になるような 指 導 をするとい うのは 独 占 禁 止 法 違 反 になるおそれがあるというふうに 聞 いております しかしながら 旅 行 業 者 が 過 大 な 手 数 料 や 様 々な 名 称 の 金 銭 取 引 を 求 めた 結 果 下 限 運 賃 を 割 り 安 全 運 行 に 回 すべき 収 入 を 減 少 させる 場 合 は これは 道 路 運 送 法 違 反 になるというふうに 考 えております こうした 手 数 料 それから 閑 散 期 の 販 売 促 進 費 等 様 々な 名 称 の 金 銭 取 引 については 時 期 によって 取 引 の 額 等 も 変 わり 得 るものと 認 識 しております このため 検 討 委 員 会 の 中 間 整 理 では 両 事 業 者 間
の 取 引 全 般 の 書 面 化 の 義 務 付 けに 加 えまして バス 事 業 者 が 安 全 運 行 に 回 すべき 収 入 を 確 保 できている かを 個 別 にチェックするために 通 報 対 応 組 織 を 設 置 することとしておりまして 両 事 業 者 間 の 取 引 関 係 の 適 正 化 に 努 めてまいりたいと 考 えております 田 城 郁 君 ランドオペレーターについては 幾 つか 質 問 を 準 備 しておりましたが 時 間 がもうありませ んので 割 愛 をいたしますが 最 後 に 関 越 ツアーバス 事 故 北 陸 道 高 速 バス 事 故 軽 井 沢 スキーバス 事 故 など 乗 客 を 巻 き 込 んだ 深 刻 な 死 亡 事 故 の 頻 発 は 国 民 に 大 きな 不 安 を 与 えております その 背 景 には まさに 規 制 緩 和 による 過 当 競 争 と それによる 運 転 者 の 過 労 運 転 など 労 働 条 件 の 悪 化 があります 労 働 条 件 の 悪 さ 過 酷 さから 乗 務 員 募 集 もままならず 運 転 手 に 過 重 な 負 担 が 掛 かるという 負 の 連 鎖 に 陥 っております 規 制 緩 和 が 安 全 性 の 低 下 をまさに 法 則 的 に 導 いているのではないかとも 言 えます バスだけでなく タクシー トラックについてもこれは 当 てはまるわけであります 中 間 整 理 では 安 全 確 保 のチェック 体 制 の 強 化 を 図 るようですけれども 国 の 厳 正 厳 格 な 監 査 体 制 も 大 幅 に 強 化 をしな ければ 実 効 性 が 疑 われます また 安 全 コストを 増 大 させるだけでは 業 界 の 疲 弊 を 加 速 させるので 私 が 提 案 をいたしました 安 全 研 修 施 設 の 創 設 やドライブレコーダーや 各 種 安 全 装 置 に 対 する 補 助 金 の 充 実 など ソフト ハード 両 面 からの 一 層 の 国 の 支 援 が 必 要 ではないでしょうか バス 事 業 者 の 体 力 の 強 化 を 図 って 旅 行 業 者 との 交 渉 力 を 引 き 上 げることが 必 要 で 最 低 車 両 数 の 大 幅 引 上 げなどの 規 制 緩 和 の 見 直 しこそが 根 本 的 な 解 決 策 と 考 えます このまま 規 制 緩 和 による 過 度 な 競 争 を 放 置 すれば 観 光 立 国 日 本 の 推 進 の 障 害 となる 状 況 にも 至 りかねません そのために 今 こそバス タクシー トラック 等 自 動 車 運 送 業 全 体 の 正 常 化 のために 行 き 過 ぎた 規 制 緩 和 を 見 直 す 決 断 が 必 要 であると 考 えます 石 井 国 交 大 臣 いかがお 考 えでしょうか 国 務 大 臣 ( 石 井 啓 一 君 ) 貸 切 りバスにつきましては 平 成 十 二 年 の 道 路 運 送 法 の 改 正 によりまして 需 給 調 整 規 制 の 廃 止 を 行 いました 規 制 緩 和 の 結 果 サービスの 多 様 化 など 利 用 者 の 利 便 性 向 上 とい う 点 で 成 果 を 上 げているものと 考 えております 一 方 で 安 全 安 心 なサービスの 確 保 は 需 給 調 整 規 制 の 廃 止 後 においても 最 重 要 の 課 題 であります 今 回 の 軽 井 沢 スキーバス 事 故 対 策 検 討 委 員 会 の 中 間 整 理 においては 最 低 保 有 車 両 数 の 引 上 げについ て 安 全 性 との 因 果 関 係 に 関 するデータや 安 全 確 保 のために 必 要 な 運 行 規 模 を 踏 まえつつ 検 討 すべきで あると また 新 たな 要 件 に 合 致 しなくなる 既 存 事 業 者 の 扱 いについて 検 討 すべきといたしまして 引 き 続 き 検 討 すべき 事 項 とされております これらの 点 を 含 めまして 事 業 参 入 の 際 の 安 全 確 保 に 関 するチェックの 強 化 につきまして この 中 間 整 理 を 踏 まえて 引 き 続 き 検 討 を 進 めまして 本 年 夏 までに 総 合 的 な 対 策 を 取 りまとめ 具 体 的 な 対 策 を 実 施 に 移 してまいります 田 城 郁 君 失 われた 命 を 無 駄 にしないためにも 実 効 性 が 問 われています よろしくお 願 いいたしま す 質 問 を 終 わります