山 村 振 興 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 のあらまし 平 成 27 年 6 月 農 林 水 産 省
山 村 振 興 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 が 成 立 しました 山 村 振 興 法 は 山 村 地 域 における 経 済 力 の 培 養 と 住 民 の 福 祉 の 向 上 を 図 り あわせて 他 地 域 との 格 差 の 是 正 及 び 国 民 経 済 の 発 展 を 図 ることを 目 的 とし て 昭 和 40 年 に 制 定 されました その 後 数 次 にわたる 改 正 を 経 て 今 日 に 至 っておりますが その 間 本 法 に よる 山 村 振 興 計 画 に 基 づき 産 業 基 盤 の 整 備 や 生 活 環 境 の 整 備 等 が 推 進 さ れ 山 村 地 域 の 経 済 力 の 培 養 と 住 民 福 祉 の 向 上 が 図 られてきたところです しかしながら 昨 今 の 山 村 をめぐる 状 況 は 人 口 の 減 少 と 高 齢 化 の 一 層 の 進 行 耕 作 放 棄 地 の 拡 大 林 業 生 産 活 動 の 停 滞 等 依 然 として 厳 しいものが あります 一 方 山 村 地 域 は 国 土 の 保 全 水 源 の 涵 養 自 然 環 境 の 保 全 良 好 な 景 観 の 形 成 文 化 の 伝 承 等 の 山 村 の 有 する 多 面 にわたる 機 能 の 発 揮 に 重 要 な 役 割 を 担 っており このような 役 割 に 対 し 国 民 の 寄 せる 期 待 はますます 大 きく なってきております このような 状 況 を 踏 まえ 平 成 27 年 3 月 31 日 第 189 回 通 常 国 会 において 議 員 立 法 により 山 村 振 興 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 が 成 立 しました これにより 平 成 27 年 3 月 31 日 をもって 期 限 切 れとなる 本 法 の 有 効 期 限 が10 年 間 延 長 されるとともに 基 本 理 念 の 新 設 目 的 規 定 や 産 業 振 興 及 び 住 民 福 祉 の 向 上 に 関 する 規 定 の 充 実 等 が 行 われました 1
山 村 振 興 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 の 概 要 1 背 景 山 村 は 所 得 の 低 迷 や 雇 用 機 会 の 減 少 等 から 人 口 減 少 や 高 齢 化 の 進 行 が 顕 著 地 域 が 支 える 山 村 の 有 する 多 面 にわたる 機 能 の 発 揮 に 支 障 を 来 すおそれ 1 地 域 内 発 的 な 産 業 振 興 を 推 進 し 山 村 の 所 得 と 雇 用 の 確 保 を 図 る 2 介 護 サービスの 確 保 等 を 促 進 し 住 民 の 福 祉 の 向 上 を 図 る ことにより 山 村 における 定 住 等 を 促 進 することが 必 要 2 基 本 理 念 山 村 の 振 興 は 山 村 の 有 する 多 面 にわたる 機 能 が 十 分 に 発 揮 され 国 民 がそれらの 恵 沢 を 享 受 することができるよう 森 林 等 の 保 全 を 図 ることを 旨 として 行 われなければならない 山 村 の 振 興 は 産 業 基 盤 及 び 生 活 環 境 の 整 備 等 を 図 るとともに 地 域 の 特 性 を 生 かした 産 業 の 育 成 による 就 業 の 機 会 の 創 出 住 民 の 福 祉 の 向 上 等 による 山 村 における 定 住 の 促 進 を 図 るこ とを 旨 として 行 わなければならない ( 第 2 条 の2) 3 期 限 の 延 長 法 期 限 を10 年 間 延 長 ( 平 成 37 年 3 月 31 日 まで) 4 目 的 規 定 の 充 実 目 的 に 山 村 の 自 立 的 発 展 の 促 進 山 村 における 定 住 の 促 進 及 び 山 村 における 人 口 の 著 しい 減 少 の 防 止 等 の 文 言 を 追 加 ( 第 1 条 ) 5 地 域 内 発 的 な 産 業 振 興 及 び 住 民 の 福 祉 の 向 上 に 関 する 施 策 の 促 進 1 山 村 振 興 基 本 方 針 山 村 振 興 計 画 等 の 規 定 事 項 に 地 域 資 源 の 活 用 による 特 産 物 の 生 産 の 育 成 といった 地 域 内 発 型 の 産 業 振 興 の 推 進 等 に 係 る 規 定 及 び 介 護 サービスの 確 保 と いった 住 民 の 福 祉 の 向 上 に 係 る 規 定 を 追 加 ( 第 3 条 第 7 条 の2 第 8 条 ) 2 山 村 振 興 計 画 に 産 業 振 興 施 策 の 促 進 に 関 する 事 項 を 記 載 できることとし 当 該 事 項 を 記 載 して 地 域 内 発 型 の 産 業 振 興 を 図 ろうとする 市 町 村 を 支 援 するため 税 制 特 例 措 置 ( 割 増 償 却 ) 等 を 措 置 ( 第 8 条 ~ 第 8 条 の9 第 13 条 ) 3 市 町 村 等 への 交 付 金 に 関 する 規 定 を 新 設 し 地 域 資 源 の 活 用 による 特 産 物 の 生 産 の 育 成 等 による 産 業 の 振 興 に 係 る 取 組 を 推 進 する 事 業 の 実 施 に 要 する 費 用 に 対 する 助 成 等 の 措 置 を 講 ずるものとする 旨 を 規 定 ( 第 10 条 第 2 項 ) 6 その 他 1 定 義 規 定 の 産 業 の 開 発 の 程 度 が 低 く かつ 住 民 の 生 活 文 化 水 準 が 劣 っている 山 間 地 という 文 言 を 産 業 基 盤 及 び 生 活 環 境 の 整 備 等 が 他 の 地 域 に 比 較 して 十 分 に 行 われていない 山 間 地 に 変 更 ( 第 2 条 ) 2 国 及 び 地 方 公 共 団 体 の 配 慮 規 定 として 介 護 給 付 等 対 象 サービス 等 の 確 保 教 育 環 境 の 整 備 再 生 可 能 エネルギーの 利 用 の 推 進 を 追 加 ( 第 19 条 の2ほか) 2
山 村 振 興 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 のあらまし 下 線 部 分 : 一 部 改 正 部 分 平 成 27 年 3 月 31 日 の 改 正 前 の 条 文 からの 変 更 箇 所 新 設 : 今 回 の 改 正 により 新 設 された 条 文 赤 字 部 分 : 改 正 部 分 のうちポイントとなる 箇 所 目 的 第 一 条 この 法 律 は 国 土 の 保 全 水 源 の 涵 養 自 然 環 境 の 保 全 良 好 な 景 観 の 形 成 文 化 の 伝 承 等 に 重 要 な 役 割 を 担 つている 山 村 の 産 業 基 盤 及 び 生 活 環 境 の 整 備 等 の 状 況 に 鑑 み 山 村 の 振 興 に 関 し 基 本 理 念 を 定 め その 目 標 を 明 らかに するとともに 山 村 振 興 に 関 する 計 画 の 作 成 及 びこれに 基 づく 事 業 の 円 滑 な 実 施 に 関 し 必 要 な 措 置 を 講 ずることにより 山 村 の 自 立 的 発 展 を 促 進 し 山 村 におけ る 経 済 力 の 培 養 と 住 民 の 福 祉 の 向 上 並 びに 地 域 間 の 交 流 の 促 進 等 による 山 村 への 移 住 の 促 進 を 含 めた 山 村 における 定 住 の 促 進 及 び 山 村 における 人 口 の 著 し い 減 少 の 防 止 を 図 り 併 せて 地 域 格 差 の 是 正 と 国 民 経 済 の 発 展 に 寄 与 すること を 目 的 とする かん 本 法 において 新 たに 基 本 理 念 を 設 けることを 明 らかにするとともに 山 村 の 置 かれている 現 状 を 踏 まえ 山 村 の 自 立 的 発 展 山 村 における 定 住 の 促 進 山 村 における 人 口 の 著 しい 減 少 の 防 止 等 を 新 たな 法 目 的 として 追 加 しました 定 義 第 二 条 この 法 律 において 山 村 とは 林 野 面 積 の 占 める 比 率 が 高 く 交 通 条 件 及 び 経 済 的 文 化 的 諸 条 件 に 恵 まれず 産 業 基 盤 及 び 生 活 環 境 の 整 備 等 が 他 の 地 域 に 比 較 して 十 分 に 行 われていない 山 間 地 その 他 の 地 域 で 政 令 で 定 める 要 件 に 該 当 するものをいう 産 業 の 開 発 の 程 度 が 低 く 住 民 の 生 活 文 化 水 準 が 劣 つている 山 間 地 とされて いた 山 村 の 定 義 を 産 業 基 盤 及 び 生 活 環 境 の 整 備 等 が 他 の 地 域 に 比 較 して 十 分 に 行 われていない 山 間 地 に 改 めました 3
基 本 理 念 新 設 第 二 条 の 二 山 村 の 振 興 は 山 村 の 有 する 国 土 の 保 全 水 源 の 涵 養 自 然 環 境 の 保 全 良 好 な 景 観 の 形 成 文 化 の 伝 承 等 の 多 面 にわたる 機 能 が 十 分 に 発 揮 さ れ 国 民 が 将 来 にわたつてそれらの 恵 沢 を 享 受 することができるよう 森 林 等 の 保 全 を 図 ることを 旨 として 行 われなければならない 2 山 村 の 振 興 は 山 村 における 産 業 基 盤 及 び 生 活 環 境 の 整 備 等 を 図 るとともに 地 域 の 特 性 を 生 かした 産 業 の 育 成 による 就 業 の 機 会 の 創 出 住 民 の 福 祉 の 向 上 等 を 通 じた 魅 力 ある 地 域 社 会 の 形 成 及 び 地 域 間 交 流 の 促 進 等 による 山 村 への 移 住 の 促 進 を 含 めた 山 村 における 定 住 の 促 進 を 図 ることを 旨 として 行 われなけれ ばならない 山 村 の 振 興 は 1 山 村 の 有 する 多 面 にわたる 機 能 が 十 分 に 発 揮 され 国 民 が 将 来 にわたってそ れらの 恵 沢 を 享 受 することができるよう 森 林 等 の 保 全 を 図 ること 2 山 村 における 産 業 基 盤 及 び 生 活 環 境 の 整 備 等 を 図 るとともに 就 業 の 機 会 の 創 出 住 民 の 福 祉 の 向 上 等 を 通 じた 魅 力 ある 地 域 社 会 の 形 成 及 び 地 域 間 交 流 の 促 進 等 による 山 村 における 定 住 の 促 進 を 図 ること を 旨 として 行 われなければならないことを 基 本 理 念 として 新 たに 規 定 しました 山 村 振 興 の 目 標 第 三 条 山 村 の 振 興 は 前 条 の 基 本 理 念 ( 次 条 及 び 第 五 条 において 基 本 理 念 と いう )にのつとり 次 に 掲 げる 目 標 に 従 つて 推 進 されなければならない 一 道 路 その 他 の 交 通 施 設 通 信 施 設 等 の 整 備 を 図 ることにより 山 村 とその 他 の 地 域 及 び 山 村 内 の 交 通 通 信 連 絡 を 確 保 するとともに 山 村 地 域 における 情 報 化 を 図 り 及 び 地 域 間 交 流 を 促 進 すること 二 ( 略 ) 三 農 業 経 営 及 び 林 業 経 営 の 近 代 化 観 光 の 開 発 地 域 の 特 性 を 生 かした 農 林 水 産 物 の 加 工 業 及 び 販 売 業 等 の 導 入 地 域 資 源 の 活 用 による 特 産 物 の 生 産 の 育 成 再 生 可 能 エネルギーの 利 用 の 推 進 木 材 の 利 用 の 促 進 山 村 の 振 興 に 寄 与 する 人 材 の 育 成 及 び 確 保 等 を 図 ることにより 産 業 を 振 興 し 併 せて 安 定 的 な 雇 用 を 増 大 すること 四 ( 略 ) 五 学 校 診 療 所 公 民 館 等 の 教 育 厚 生 及 び 文 化 に 関 する 施 設 の 整 備 医 療 の 確 保 介 護 サービスの 確 保 高 齢 者 の 福 祉 その 他 の 福 祉 の 増 進 教 育 環 境 の 整 備 集 落 の 整 備 生 活 改 善 労 働 条 件 の 改 善 等 を 図 ることにより 住 民 の 福 祉 を 向 上 させること 山 村 振 興 の 目 標 として 地 域 間 交 流 の 促 進 地 域 の 特 性 を 生 かした 農 林 水 産 物 の 加 工 業 及 び 販 売 業 等 の 導 入 介 護 サービスの 確 保 教 育 環 境 の 整 備 等 の 今 後 の 山 村 振 興 を 進 める 上 で 重 要 となる 事 項 を 追 加 しました 4
山 村 振 興 基 本 方 針 第 七 条 の 二 ( 略 ) 2 山 村 振 興 基 本 方 針 は おおむね 次 に 掲 げる 事 項 について 定 めるものとする 一 ( 略 ) 二 交 通 通 信 体 系 の 整 備 山 村 における 情 報 化 及 び 地 域 間 交 流 の 促 進 のための 施 策 に 関 する 基 本 的 な 事 項 三 農 業 経 営 及 び 林 業 経 営 の 近 代 化 観 光 の 開 発 地 域 の 特 性 を 生 かした 農 林 水 産 物 の 加 工 業 及 び 販 売 業 等 の 導 入 地 域 資 源 の 活 用 による 特 産 物 の 生 産 の 育 成 再 生 可 能 エネルギーの 利 用 の 推 進 木 材 の 利 用 の 促 進 山 村 の 振 興 に 寄 与 する 人 材 の 育 成 及 び 確 保 等 産 業 の 振 興 のための 施 策 に 関 する 基 本 的 な 事 項 四 医 療 の 確 保 介 護 サービスの 確 保 高 齢 者 の 福 祉 その 他 の 福 祉 の 増 進 教 育 環 境 の 整 備 生 活 改 善 労 働 条 件 の 改 善 等 のための 施 策 に 関 する 基 本 的 な 事 項 五 ( 略 ) 3 山 村 振 興 基 本 方 針 は 国 土 形 成 計 画 法 ( 昭 和 二 十 五 年 法 律 第 二 百 五 号 )の 規 定 による 国 土 形 成 計 画 その 他 法 令 の 規 定 による 地 域 振 興 に 関 する 計 画 との 調 和 について 適 切 な 考 慮 が 払 われたものでなければならない 4~7 ( 略 ) 都 道 府 県 が 定 める 山 村 振 興 基 本 方 針 の 記 載 事 項 として 地 域 間 交 流 の 促 進 地 域 の 特 性 を 生 かした 農 林 水 産 物 の 加 工 業 及 び 販 売 業 等 の 導 入 介 護 サービス の 確 保 教 育 環 境 の 整 備 等 の 今 後 の 山 村 振 興 を 進 める 上 で 重 要 となる 事 項 を 追 加 しました 5
山 村 振 興 計 画 第 八 条 第 七 条 第 一 項 の 規 定 により 振 興 山 村 の 指 定 があつたときは 当 該 振 興 山 村 の 区 域 を 管 轄 する 市 町 村 ( 以 下 振 興 山 村 市 町 村 という )は 山 村 振 興 基 本 方 針 に 基 づき 当 該 振 興 山 村 に 係 る 山 村 振 興 に 関 する 計 画 ( 以 下 山 村 振 興 計 画 と いう )を 作 成 することができる この 場 合 においては あらかじめ 都 道 府 県 に 協 議 し その 同 意 を 得 なければならない 2 山 村 振 興 計 画 は おおむね 次 に 掲 げる 事 項 について 定 めるものとする 一 振 興 の 基 本 方 針 二 交 通 通 信 体 系 の 整 備 地 域 における 情 報 化 及 び 地 域 間 交 流 の 促 進 のための 施 策 に 関 する 事 項 三 農 業 経 営 及 び 林 業 経 営 の 近 代 化 観 光 の 開 発 地 域 の 特 性 を 生 かした 農 林 水 産 物 の 加 工 業 及 び 農 林 水 産 物 等 販 売 業 ( 振 興 山 村 において 生 産 された 農 林 水 産 物 又 は 当 該 農 林 水 産 物 を 原 料 若 しくは 材 料 として 製 造 加 工 若 しくは 調 理 をした ものを 店 舗 において 主 に 他 の 地 域 の 者 に 販 売 することを 目 的 とする 事 業 をいう 以 下 同 じ ) 等 の 導 入 地 域 資 源 の 活 用 による 特 産 物 の 生 産 の 育 成 再 生 可 能 エ ネルギーの 利 用 の 推 進 木 材 の 利 用 の 促 進 山 村 の 振 興 に 寄 与 する 人 材 の 育 成 及 び 確 保 等 産 業 の 振 興 のための 施 策 に 関 する 事 項 四 医 療 の 確 保 介 護 サービスの 確 保 高 齢 者 の 福 祉 その 他 の 福 祉 の 増 進 教 育 環 境 の 整 備 生 活 改 善 労 働 条 件 の 改 善 等 のための 施 策 に 関 する 事 項 五 施 設 の 整 備 農 用 地 の 造 成 及 び 集 落 の 整 備 に 関 する 事 項 市 町 村 が 策 定 する 山 村 振 興 計 画 の 計 画 事 項 として 地 域 間 交 流 の 促 進 地 域 の 特 性 を 生 かした 農 林 水 産 物 の 加 工 業 及 び 販 売 業 等 の 導 入 介 護 サービスの 確 保 教 育 環 境 の 整 備 等 の 今 後 の 山 村 振 興 を 進 める 上 で 重 要 となる 事 項 を 追 加 しました 6
山 村 振 興 計 画 ( 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 ) 新 設 3 山 村 振 興 計 画 には 前 項 第 三 号 に 掲 げる 事 項 に 関 し 当 該 振 興 山 村 の 区 域 の 特 性 に 応 じた 農 林 水 産 業 の 振 興 商 工 業 の 振 興 観 光 の 振 興 その 他 の 産 業 の 振 興 のための 施 策 の 促 進 に 関 する 事 項 ( 以 下 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 という )を 記 載 することができる 4 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 は 次 に 掲 げる 事 項 を 定 めるものとする 一 産 業 の 振 興 のための 施 策 を 促 進 する 区 域 ( 以 下 産 業 振 興 施 策 促 進 区 域 と いう ) 二 地 域 資 源 を 活 用 する 製 造 業 ( 振 興 山 村 において 生 産 されたものを 原 料 又 は 材 料 とする 製 造 又 は 加 工 の 事 業 をいう 第 十 四 条 において 同 じ ) 農 林 水 産 物 等 販 売 業 その 他 の 当 該 産 業 振 興 施 策 促 進 区 域 において 振 興 すべき 業 種 三 前 号 の 業 種 の 振 興 を 促 進 するために 行 う 事 業 の 内 容 及 び 実 施 主 体 に 関 する 事 項 四 産 業 の 振 興 のための 施 策 の 促 進 に 係 る 期 間 5 前 項 各 号 に 掲 げるもののほか 山 村 振 興 計 画 に 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 を 記 載 する 場 合 には 次 に 掲 げる 事 項 を 記 載 するよう 努 めるものとする 一 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 の 目 標 二 その 他 主 務 省 令 で 定 める 事 項 6 第 四 項 第 三 号 に 掲 げる 事 項 には 次 に 掲 げる 事 項 を 記 載 することができる 一 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 ( 産 業 振 興 施 策 促 進 区 域 において 林 業 者 若 しくは 木 材 製 造 業 を 営 む 者 ( 林 業 若 しくは 木 材 製 造 業 を 営 もうとする 者 又 は 林 業 若 しくは 木 材 製 造 業 を 営 む 法 人 を 設 立 しようとする 者 を 含 む ) 又 はこれらの 者 の 組 織 する 団 体 が 未 利 用 又 は 利 用 の 程 度 の 低 い 森 林 資 源 を 活 用 することによ り 産 業 振 興 施 策 促 進 区 域 における 産 業 の 振 興 を 図 る 事 業 をいう 以 下 この 条 及 び 第 八 条 の 六 において 同 じ )に 関 する 事 項 二 補 助 金 等 交 付 財 産 活 用 事 業 ( 補 助 金 等 交 付 財 産 ( 補 助 金 等 に 係 る 予 算 の 執 行 の 適 正 化 に 関 する 法 律 ( 昭 和 三 十 年 法 律 第 百 七 十 九 号 ) 第 二 十 二 条 に 規 定 する 財 産 をいう )を 当 該 補 助 金 等 交 付 財 産 に 充 てられた 補 助 金 等 ( 同 法 第 二 条 第 一 項 に 規 定 する 補 助 金 等 をいう )の 交 付 の 目 的 以 外 の 目 的 に 使 用 し 譲 渡 し 交 換 し 貸 し 付 け 又 は 担 保 に 供 することにより 行 う 事 業 をいう 第 八 条 の 七 において 同 じ )に 関 する 事 項 今 回 の 法 改 正 により 産 業 振 興 に 関 する 施 策 を 促 進 する 観 点 から 山 村 振 興 計 画 に 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 を 記 載 できることとされました 具 体 的 には 1 産 業 振 興 施 策 促 進 区 域 2 振 興 すべき 業 種 3 事 業 内 容 及 び 実 施 主 体 4 産 業 の 振 興 のための 施 策 の 促 進 に 係 る 期 間 等 を 記 載 し 主 務 大 臣 の 同 意 を 受 けた 場 合 には 税 制 特 例 措 置 等 の 各 種 の 支 援 を 受 けることが 可 能 となり ます 7
山 村 振 興 計 画 ( 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 ) 新 設 7 振 興 山 村 市 町 村 は 山 村 振 興 計 画 に 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 を 記 載 しようとすると きは 当 該 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 について あらかじめ 主 務 省 令 で 定 めるところに より 主 務 大 臣 に 協 議 し その 同 意 を 得 なければならない 8 振 興 山 村 市 町 村 は 山 村 振 興 計 画 に 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 として 第 四 項 第 三 号 に 掲 げる 事 項 を 記 載 しようとするときは あらかじめ 同 号 の 実 施 主 体 として 定 めよう とする 者 の 同 意 を 得 なければならない 9 次 に 掲 げる 者 は 振 興 山 村 市 町 村 に 対 して 第 一 項 の 同 意 を 得 た 当 該 振 興 山 村 市 町 村 の 山 村 振 興 計 画 に 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 を 記 載 することを 提 案 することができ る この 場 合 においては 当 該 山 村 振 興 計 画 に 即 して 当 該 提 案 に 係 る 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 の 素 案 を 作 成 して これを 提 示 しなければならない 一 当 該 提 案 に 係 る 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 として 記 載 しようとする 第 四 項 第 三 号 に 規 定 する 事 業 を 実 施 しようとする 者 二 前 号 に 掲 げる 者 のほか 同 号 の 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 に 関 し 密 接 な 関 係 を 有 する 者 10 前 項 の 規 定 による 提 案 を 受 けた 振 興 山 村 市 町 村 は 当 該 提 案 に 基 づき 山 村 振 興 計 画 に 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 を 記 載 するか 否 かについて 遅 滞 なく 当 該 提 案 をし た 者 に 通 知 しなければならない この 場 合 において 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 を 記 載 しないこととするときは その 理 由 を 明 らかにしなければならない 11 主 務 大 臣 は 第 七 項 の 規 定 による 協 議 があつた 場 合 において 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 が 次 に 掲 げる 基 準 に 適 合 すると 認 めるときは 同 項 の 同 意 をするものとする 一 山 村 振 興 基 本 方 針 に 適 合 するものであること 二 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 の 実 施 が 産 業 振 興 施 策 促 進 区 域 における 産 業 の 振 興 及 び 雇 用 機 会 の 拡 充 に 相 当 程 度 寄 与 するものであると 認 められること 三 円 滑 かつ 確 実 に 実 施 されると 見 込 まれるものであること 四 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 に 関 する 事 項 を 記 載 した 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 については 当 該 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 を 実 施 しようとする 者 の 当 該 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 に 係 る 次 に 掲 げる 事 項 が 記 載 されており かつ その 事 項 が 当 該 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 を 確 実 に 遂 行 するため 適 切 なも のであると 認 められること イ 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 の 目 標 ロ 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 の 内 容 及 び 実 施 期 間 ハ 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 の 用 に 供 する 施 設 を 整 備 しようとする 場 合 にあつては 当 該 施 設 の 種 類 及 び 規 模 ニ 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 を 実 施 するために 必 要 な 資 金 の 額 及 びその 調 達 方 法 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 を 記 載 した 山 村 振 興 計 画 を 策 定 する 市 町 村 は 都 道 府 県 と の 協 議 の 前 に 主 務 大 臣 と 協 議 を 行 い 同 意 を 得 ることが 必 要 となります 8
山 村 振 興 計 画 ( 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 ) 新 設 12 主 務 大 臣 は 山 村 振 興 計 画 に 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 として 第 六 項 各 号 に 掲 げる 事 項 が 記 載 されている 場 合 において 第 七 項 の 同 意 をしようとするときは 当 該 事 項 に 係 る 関 係 行 政 機 関 の 長 の 同 意 を 得 なければならない 13 主 務 大 臣 は 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 について 第 七 項 の 同 意 をしたときは 遅 滞 な く その 旨 を 公 示 しなければならない 14 15 ( 略 ) 主 務 大 臣 は 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 について 同 意 をしたときは その 旨 を 官 報 にて 公 示 しなければならないとされています 国 等 の 援 助 新 設 第 八 条 の 二 国 及 び 都 道 府 県 は 振 興 山 村 市 町 村 に 対 し 山 村 振 興 計 画 の 作 成 に 関 し 必 要 な 助 言 指 導 その 他 の 援 助 を 行 うよう 努 めるものとする 国 及 び 都 道 府 県 は 振 興 山 村 市 町 村 に 対 して 山 村 振 興 計 画 の 作 成 について 必 要 な 助 言 指 導 その 他 の 援 助 を 行 うよう 努 めるものとされています 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 の 変 更 新 設 第 八 条 の 三 振 興 山 村 市 町 村 は 第 八 条 第 一 項 の 同 意 を 得 た 山 村 振 興 計 画 の 変 更 ( 主 務 省 令 で 定 める 軽 微 な 変 更 を 除 く )をしようとするときは 都 道 府 県 に 協 議 し そ の 同 意 を 得 なければならない 2 第 八 条 第 十 四 項 及 び 第 十 五 項 の 規 定 は 前 項 の 山 村 振 興 計 画 の 変 更 について 準 用 する 3 第 一 項 の 場 合 において 当 該 変 更 が 第 八 条 第 七 項 の 同 意 を 得 た 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 の 変 更 ( 主 務 省 令 で 定 める 軽 微 な 変 更 を 除 く )を 含 むものであるときは 振 興 山 村 市 町 村 は 当 該 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 の 変 更 について あらかじめ 主 務 大 臣 に 協 議 し その 同 意 を 得 なければならない 4 第 八 条 第 八 項 から 第 十 三 項 までの 規 定 は 前 項 の 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 の 変 更 について 準 用 する 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 を 変 更 する 場 合 ( 軽 微 な 変 更 を 除 く) 振 興 山 村 市 町 村 はあ らかじめ 主 務 大 臣 に 協 議 し その 同 意 を 得 なければならないとされています 9
産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 の 実 施 状 況 の 報 告 新 設 第 八 条 の 四 主 務 大 臣 は 第 八 条 第 七 項 の 同 意 を 得 た 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 が 記 載 され かつ 同 条 第 一 項 の 同 意 を 得 た 山 村 振 興 計 画 に 係 る 振 興 山 村 市 町 村 ( 以 下 特 定 振 興 山 村 市 町 村 という )に 対 し 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 ( 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 の 変 更 があつたときは その 変 更 後 のもの 以 下 同 じ )の 実 施 の 状 況 について 報 告 を 求 めることができる 2 第 八 条 第 十 二 項 に 規 定 する 関 係 行 政 機 関 の 長 は 特 定 振 興 山 村 市 町 村 の 山 村 振 興 計 画 に 同 条 第 六 項 各 号 に 掲 げる 事 項 が 記 載 されている 場 合 には 当 該 特 定 振 興 山 村 市 町 村 に 対 し 同 項 各 号 に 規 定 する 事 業 の 実 施 の 状 況 について 報 告 を 求 めること ができる 第 八 条 の 五 主 務 大 臣 又 は 第 八 条 第 十 二 項 に 規 定 する 関 係 行 政 機 関 の 長 は 特 定 振 興 山 村 市 町 村 の 山 村 振 興 計 画 に 同 条 第 六 項 各 号 に 掲 げる 事 項 が 記 載 されている 場 合 において 同 項 各 号 に 規 定 する 事 業 の 適 正 な 実 施 のため 必 要 があると 認 めるとき は 当 該 特 定 振 興 山 村 市 町 村 に 対 し 当 該 事 業 の 実 施 に 関 し 必 要 な 措 置 を 講 ずるこ とを 求 めることができる 2 主 務 大 臣 は 特 定 振 興 山 村 市 町 村 の 山 村 振 興 計 画 に 記 載 された 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 が 第 八 条 第 十 一 項 各 号 のいずれかに 適 合 しなくなつたと 認 めるときは 当 該 特 定 振 興 山 村 市 町 村 に 対 し 当 該 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 の 変 更 その 他 の 必 要 な 措 置 を 講 ずることを 求 めることができる 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 に 基 づいて 各 種 の 特 例 措 置 が 講 じられるため 主 務 大 臣 等 は 振 興 山 村 市 町 村 に 対 して 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 の 実 施 の 状 況 について 報 告 を 求 めること 及 び 必 要 な 措 置 を 講 ずることを 求 めることができることとされています 10
産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 に 関 する 法 律 の 特 例 新 設 ( 林 業 木 材 産 業 改 善 資 金 助 成 法 の 特 例 ) 第 八 条 の 六 振 興 山 村 市 町 村 が 第 八 条 第 四 項 第 三 号 に 掲 げる 事 項 に 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 に 関 する 事 項 を 記 載 した 山 村 振 興 計 画 について 同 条 第 一 項 及 び 第 七 項 の 同 意 ( 第 八 条 の 三 第 一 項 及 び 第 三 項 の 変 更 の 同 意 を 含 む 次 条 におい て 同 じ )を 得 たときは 林 業 木 材 産 業 改 善 資 金 助 成 法 ( 昭 和 五 十 一 年 法 律 第 四 十 二 号 ) 第 二 条 第 一 項 の 林 業 木 材 産 業 改 善 資 金 であつて 当 該 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 を 実 施 しようとする 者 が 当 該 森 林 資 源 活 用 型 地 域 活 性 化 事 業 を 実 施 する のに 必 要 なものの 償 還 期 間 ( 据 置 期 間 を 含 む )については 同 法 第 五 条 第 一 項 の 規 定 にかかわらず 十 二 年 を 超 えない 範 囲 内 で 政 令 で 定 める 期 間 とする 2 前 項 に 規 定 する 資 金 の 据 置 期 間 は 林 業 木 材 産 業 改 善 資 金 助 成 法 第 五 条 第 二 項 の 規 定 にかかわらず 五 年 を 超 えない 範 囲 内 で 政 令 で 定 める 期 間 とする ( 補 助 金 等 に 係 る 予 算 の 執 行 の 適 正 化 に 関 する 法 律 の 特 例 ) 第 八 条 の 七 振 興 山 村 市 町 村 が 第 八 条 第 四 項 第 三 号 に 掲 げる 事 項 に 補 助 金 等 交 付 財 産 活 用 事 業 に 関 する 事 項 を 記 載 した 山 村 振 興 計 画 について 同 条 第 一 項 及 び 第 七 項 の 同 意 を 得 たときは 同 条 第 一 項 の 同 意 の 日 ( 補 助 金 等 交 付 財 産 活 用 事 業 に 関 する 事 項 の 変 更 を 含 む 山 村 振 興 計 画 の 変 更 の 場 合 にあつては 第 八 条 の 三 第 一 項 の 変 更 の 同 意 の 日 )において 補 助 金 等 に 係 る 予 算 の 執 行 の 適 正 化 に 関 する 法 律 第 二 十 二 条 に 規 定 する 各 省 各 庁 の 長 の 承 認 を 受 けたものとみなす 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 に 関 する 法 律 の 特 例 として 1 林 業 木 材 産 業 改 善 資 金 助 成 法 の 林 業 木 材 産 業 改 善 資 金 の 償 還 期 間 を12 年 ( 通 常 10 年 ) 据 置 期 間 を5 年 ( 通 常 3 年 )に 延 長 する 2 山 村 振 興 計 画 の 同 意 を 補 助 金 適 正 化 法 第 二 十 二 条 に 規 定 する 各 省 各 庁 の 長 の 承 認 とみなす ことが 規 定 されています 11
産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 に 関 する 配 慮 規 定 新 設 ( 農 地 法 等 による 処 分 についての 配 慮 ) 第 八 条 の 八 国 の 行 政 機 関 の 長 又 は 地 方 公 共 団 体 の 長 は 特 定 振 興 山 村 市 町 村 の 山 村 振 興 計 画 に 記 載 された 産 業 振 興 施 策 促 進 区 域 内 の 土 地 を 当 該 山 村 振 興 計 画 の 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 に 記 載 された 事 業 の 用 に 供 するため 農 地 法 ( 昭 和 二 十 七 年 法 律 第 二 百 二 十 九 号 )その 他 の 法 律 の 規 定 による 許 可 その 他 の 処 分 を 求 められ たときは 当 該 産 業 振 興 施 策 促 進 区 域 における 産 業 の 振 興 に 資 するため 当 該 処 分 が 迅 速 に 行 われるよう 適 切 な 配 慮 をするものとする ( 中 小 企 業 者 に 対 する 配 慮 ) 第 八 条 の 九 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 特 定 振 興 山 村 市 町 村 の 山 村 振 興 計 画 に 記 載 さ れた 産 業 振 興 施 策 促 進 区 域 において 中 小 企 業 者 ( 中 小 企 業 基 本 法 ( 昭 和 三 十 八 年 法 律 第 百 五 十 四 号 ) 第 二 条 第 一 項 に 規 定 する 中 小 企 業 者 をいう )が 当 該 山 村 振 興 計 画 の 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 に 基 づいて 事 業 活 動 を 行 う 場 合 には 当 該 中 小 企 業 者 に 対 して 必 要 な 情 報 の 提 供 その 他 の 必 要 な 措 置 を 講 ずるよう 適 切 な 配 慮 をするも のとする 国 や 地 方 公 共 団 体 が 産 業 振 興 施 策 促 進 区 域 内 において 1 農 地 法 等 に 基 づく 処 分 を 迅 速 に 行 う 2 中 小 企 業 者 に 対 して 必 要 な 情 報 の 提 供 を 行 うこと 等 の 必 要 な 措 置 を 講 ずる よう 適 切 な 配 慮 を 行 うことが 規 定 されています 山 村 振 興 計 画 に 基 づく 事 業 の 助 成 等 新 設 ( 山 村 振 興 計 画 に 基 づく 事 業 の 助 成 等 ) 第 十 条 ( 略 ) 2 国 は 山 村 振 興 計 画 に 基 づく 事 業 のうち 農 林 水 産 物 等 販 売 業 の 導 入 地 域 資 源 の 活 用 による 特 産 物 の 生 産 の 育 成 山 村 の 振 興 に 寄 与 する 人 材 の 育 成 及 び 確 保 等 による 産 業 の 振 興 に 係 る 取 組 を 推 進 する 事 業 が 効 果 的 かつ 安 定 的 に 実 施 さ れるよう 当 該 事 業 に 主 体 的 かつ 積 極 的 に 取 り 組 む 振 興 山 村 市 町 村 その 他 の 者 に 対 し その 実 施 に 要 する 費 用 に 対 する 助 成 その 他 の 必 要 な 措 置 を 講 ずるものとす る 3 ( 略 ) 国 は 地 域 資 源 の 活 用 による 特 産 物 の 生 産 の 育 成 等 による 産 業 の 振 興 に 係 る 取 組 を 推 進 する 事 業 に 主 体 的 かつ 積 極 的 に 取 り 組 む 振 興 山 村 市 町 村 等 に 対 し 必 要 な 費 用 の 助 成 その 他 の 必 要 な 措 置 を 講 ずるものとする 規 定 が 追 加 されていま す 12
課 税 の 特 例 第 十 三 条 国 は 租 税 特 別 措 置 法 ( 昭 和 三 十 二 年 法 律 第 二 十 六 号 )の 定 めるところ により 山 村 の 振 興 に 必 要 な 措 置 を 講 ずるものとする 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 を 記 載 し 同 意 を 得 た 場 合 には 租 税 特 別 措 置 法 の 規 定 により 所 得 税 又 は 法 人 税 に 関 する 課 税 の 特 例 措 置 を 受 けることができます 地 方 税 の 不 均 一 課 税 に 伴 う 措 置 第 十 四 条 地 方 税 法 第 六 条 第 二 項 の 規 定 により 総 務 省 令 で 定 める 地 方 公 共 団 体 が 特 定 振 興 山 村 市 町 村 の 山 村 振 興 計 画 に 記 載 された 産 業 振 興 施 策 促 進 区 域 内 において 当 該 山 村 振 興 計 画 に 定 められた 地 域 資 源 を 活 用 する 製 造 業 又 は 農 林 水 産 物 等 販 売 業 の 用 に 供 する 施 設 又 は 設 備 を 新 設 し 又 は 増 設 した 者 について その 事 業 に 係 る 建 物 若 しくはその 敷 地 である 土 地 の 取 得 に 対 する 不 動 産 取 得 税 又 はその 事 業 に 係 る 機 械 及 び 装 置 若 しくはその 事 業 に 係 る 建 物 若 しくはその 敷 地 である 土 地 に 対 する 固 定 資 産 税 に 係 る 不 均 一 の 課 税 をした 場 合 において これら の 措 置 が 総 務 省 令 で 定 める 場 合 に 該 当 するものと 認 められるときは 地 方 交 付 税 法 第 十 四 条 の 規 定 による 当 該 地 方 公 共 団 体 の 各 年 度 における 基 準 財 政 収 入 額 は 同 条 の 規 定 にかかわらず 当 該 地 方 公 共 団 体 の 当 該 各 年 度 分 の 減 収 額 ( 固 定 資 産 税 に 関 するこれらの 措 置 による 減 収 額 にあつては これらの 措 置 がなされ た 最 初 の 年 度 以 降 三 箇 年 度 におけるものに 限 る )のうち 総 務 省 令 で 定 めるところ により 算 定 した 額 を 同 条 の 規 定 による 当 該 地 方 公 共 団 体 の 当 該 各 年 度 (これらの 措 置 が 総 務 省 令 で 定 める 日 以 後 において 行 われたときは 当 該 減 収 額 について 当 該 各 年 度 の 翌 年 度 )における 基 準 財 政 収 入 額 となるべき 額 から 控 除 した 額 とす る 産 業 振 興 施 策 促 進 事 項 を 記 載 し 同 意 を 得 た 場 合 には 地 方 公 共 団 体 が 不 動 産 取 得 税 又 は 固 定 資 産 税 に 係 る 不 均 一 課 税 をした 際 の 減 収 額 について 当 該 地 方 公 共 団 体 は 地 方 交 付 税 による 補 填 措 置 を 受 けることができます 配 慮 規 定 新 設 ( 再 生 可 能 エネルギーの 利 用 の 推 進 ) 第 十 八 条 の 二 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 振 興 山 村 において その 自 然 的 特 性 を 生 かしたエネルギーを 利 用 することが その 経 済 的 社 会 的 環 境 に 応 じたエネルギー の 安 定 的 かつ 適 切 な 供 給 の 確 保 及 びエネルギーの 供 給 に 係 る 環 境 への 負 荷 の 低 減 を 図 る 上 で 重 要 であることに 鑑 み 再 生 可 能 エネルギーの 利 用 の 推 進 につい て 適 切 な 配 慮 をするものとする 2 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 前 項 の 再 生 可 能 エネルギーの 利 用 の 推 進 に 当 たつて は その 利 用 が 地 域 経 済 の 発 展 に 寄 与 することとなるよう 適 切 な 配 慮 をするものと する 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 再 生 可 能 エネルギーの 利 用 の 推 進 について 適 切 な 配 慮 をするものとされています 13
配 慮 規 定 新 設 ( 介 護 給 付 等 対 象 サービス 等 の 確 保 等 ) 第 十 九 条 の 二 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 振 興 山 村 における 介 護 保 険 法 ( 平 成 九 年 法 律 第 百 二 十 三 号 ) 第 二 十 四 条 第 二 項 に 規 定 する 介 護 給 付 等 対 象 サービス 及 び 老 人 福 祉 法 ( 昭 和 三 十 八 年 法 律 第 百 三 十 三 号 )に 基 づく 福 祉 サービス( 以 下 この 条 において 介 護 給 付 等 対 象 サービス 等 という )の 確 保 及 び 充 実 を 図 るため 介 護 給 付 等 対 象 サービス 等 に 従 事 する 者 の 確 保 介 護 施 設 の 整 備 及 び 提 供 され る 介 護 給 付 等 対 象 サービス 等 の 内 容 の 充 実 について 適 切 な 配 慮 をするものとす る ( 高 齢 者 の 居 住 用 施 設 の 整 備 等 ) 第 二 十 条 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 振 興 山 村 における 高 齢 者 の 福 祉 の 増 進 を 図 る ため 高 齢 者 の 居 住 の 用 に 供 するための 施 設 の 整 備 等 及 び 高 齢 者 がその 能 力 を 発 揮 するための 就 業 の 機 会 の 確 保 等 について 適 切 な 配 慮 をするものとする ( 教 育 環 境 の 整 備 ) 第 二 十 一 条 の 四 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 振 興 山 村 に 居 住 する 子 どもの 就 学 に 係 る 負 担 の 軽 減 に 資 するよう 通 学 に 対 する 支 援 を 行 う 等 山 村 における 教 育 環 境 の 整 備 について 適 切 な 配 慮 をするものとする 2 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 子 どもの 心 身 の 健 やかな 成 長 に 資 するため 振 興 山 村 の 区 域 外 に 居 住 する 子 どもが 豊 かな 自 然 環 境 や 伝 統 文 化 等 を 有 する 山 村 の 特 性 を 生 かした 教 育 を 受 けられるよう 適 切 な 配 慮 をするものとする 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 介 護 給 付 等 対 象 サービス 等 の 確 保 等 高 齢 者 の 居 住 用 施 設 の 整 備 等 及 び 教 育 環 境 の 整 備 について 適 切 な 配 慮 をするものとされていま す 附 則 ( 抄 ) 2 この 法 律 は 平 成 三 十 七 年 三 月 三 十 一 日 限 りその 効 力 を 失 う 法 の 有 効 期 限 が 平 成 37 年 3 月 末 まで10 年 間 延 長 されました 14
( 参 考 ) 山 村 をめぐる 状 況 と 今 後 の 方 向 1 山 村 の 現 状 山 村 振 興 法 に 基 づき 指 定 された 振 興 山 村 を 有 する 市 町 村 ( 以 下 山 村 という )の 数 は 全 国 で734( 全 市 町 村 数 の43%) となっています 振 興 山 村 は 国 土 の 脊 梁 地 帯 を 中 心 に 位 置 し 広 大 な 森 林 と 豊 かな 自 然 環 境 を 有 しており 全 国 の 林 野 面 積 の61% 耕 地 面 積 の22% 総 人 口 の 3%を 占 めています 振 興 山 村 の 土 地 利 用 状 況 は 林 野 面 積 85% 耕 地 面 積 4%となっていま す 全 国 における 山 村 の 位 置 付 け 市 町 村 数 (H26.4.1 現 在 ) (H17.4.1 現 在 ) 山 村 全 国 対 全 国 比 734 (200) 913 (340) 1,719 43% 2,395 38% 振 興 山 村 の 指 定 状 況 旧 市 町 村 数 (S25.2.1 現 在 ) 2,104 11,241 19% 振 興 山 村 全 国 対 全 国 比 総 面 積 ( 万 ha)(h22.2.1 現 在 ) 1,785 3,779 47% うち 林 野 面 積 うち 経 営 耕 地 面 積 人 口 ( 万 人 )(H22.10.1 現 在 ) 1517 < 85%> 2,485 61% 78 < 4%> 363 22% 393 12,806 3% 資 料 : 農 林 水 産 省 2010 年 農 林 業 センサス 山 村 カード 調 査 総 務 省 国 勢 調 査 注 1: 市 町 村 の 全 域 が 振 興 山 村 となっている 市 町 村 を 全 部 山 村 市 町 村 の 一 部 が 振 興 山 村 となっている 市 町 村 を 一 部 山 村 という 注 2:( ) 内 は 全 部 山 村 の 市 町 村 数 である 注 3:< > 内 は 振 興 山 村 の 総 面 積 に 占 める 林 野 面 積 耕 地 面 積 の 割 合 を 示 す 注 4: 林 野 面 積 とは 現 況 森 林 面 積 に 森 林 以 外 の 草 生 地 の 面 積 を 加 えた 面 積 をいう 15
2 山 村 の 果 たす 役 割 山 村 は 国 土 の 保 全 水 源 のかん 養 自 然 環 境 の 保 全 等 の 多 面 にわた る 機 能 を 有 しています こうした 機 能 は 山 村 における 農 業 生 産 活 動 や 森 林 の 整 備 等 を 通 じて 発 揮 されるものであり 山 村 は 我 が 国 の 農 林 水 産 業 の 発 展 や 国 民 生 活 及 び 国 民 経 済 の 安 定 に 寄 与 するなどの 重 要 な 役 割 を 果 たしています 森 林 の 有 する 多 面 的 機 能 土 砂 災 害 防 止 / 土 壌 保 全 表 面 浸 食 防 止 28.3 兆 円 / 年 表 層 崩 壊 防 止 8.4 兆 円 / 年 保 健 レクリエーション 保 養 2.3 兆 円 / 年 行 楽 スポーツ 療 養 物 質 生 産 木 材 ( 建 築 材 燃 料 材 等 ) 食 料 (きのこ 山 菜 等 ) 水 源 かん 養 洪 水 緩 和 6.5 兆 円 / 年 水 資 源 貯 留 8.7 兆 円 / 年 水 質 浄 化 14.6 兆 円 / 年 地 球 環 境 保 全 CO2 二 酸 化 炭 素 吸 収 1.2 兆 円 / 年 化 石 燃 焼 代 替 エネルギー 0.2 兆 円 / 年 地 球 の 気 候 の 安 定 生 物 多 様 性 保 全 遺 伝 子 保 全 生 物 種 保 全 生 態 系 保 全 O2 快 適 環 境 形 成 気 候 緩 和 大 気 浄 化 快 適 生 活 環 境 形 成 文 化 景 観 風 致 学 習 教 育 芸 術 宗 教 祭 礼 伝 統 文 化 地 域 の 多 様 性 維 持 資 料 : 地 球 環 境 人 間 生 活 にかかわる 農 業 及 び 森 林 の 多 面 的 な 機 能 の 評 価 に 関 する 調 査 研 究 報 告 書 (( 株 ) 三 菱 総 合 研 究 所 平 成 13 年 11 月 現 在 ) 注 : 内 の 金 額 は 森 林 の 多 面 的 機 能 のうち 物 理 的 な 機 能 を 中 心 に 貨 幣 評 価 が 可 能 な 一 部 の 機 能 について 評 価 ( 年 間 )したもの いずれの 評 価 方 法 も 一 定 の 仮 定 の 範 囲 におい ての 数 字 であり その 適 用 に 当 たっては 注 意 が 必 要 森 林 の 国 土 保 全 機 能 流 出 土 砂 量 の 比 較 森 林 の 水 源 かん 養 機 能 水 資 源 貯 留 機 能 の 比 較 浸 透 能 (mm/1 時 間 ) 79 128 258 農 業 の 多 面 的 機 能 機 能 評 価 額 ( 兆 円 / 年 ) 裸 地 草 地 森 林 資 料 : 村 井 宏 岩 崎 勇 作 林 地 の 水 及 び 土 壌 保 全 機 能 に 関 する 研 究 (1975) 土 砂 崩 壊 防 止 機 能 0.5 土 壌 侵 食 防 止 機 能 0.3 洪 水 防 止 機 能 3.5 河 川 流 況 安 定 機 能 1.5 地 下 水 かん 養 機 能 0.1 保 健 休 養 やすらぎ 機 能 等 2.4 資 料 : 日 本 学 術 会 議 地 球 環 境 人 間 生 活 にかかわる 農 業 及 び 森 林 の 多 面 的 な 機 能 の 評 価 について ( 平 成 13 年 11 月 1 日 答 申 ) 注 : 上 表 の 評 価 額 については 一 定 の 仮 定 の 範 囲 における 試 算 で あり 評 価 された 機 能 は 農 業 の 多 面 的 機 能 のごく 一 部 であ ることに 留 意 する 必 要 がある 注 : 保 健 休 養 やすらぎ 機 能 等 には 有 機 性 廃 棄 物 分 解 機 能 と 気 候 緩 和 機 能 を 含 む 16
3 山 村 の 実 情 (1) 人 口 動 向 と 高 齢 化 等 振 興 山 村 の 人 口 は 昭 和 40 年 から 平 成 22 年 までの45 年 間 で42% 減 少 し ています( 全 国 は29% 増 加 ) 平 成 22 年 における65 歳 以 上 の 割 合 は34%となっており( 全 国 平 均 23%) 他 地 域 に 先 がけて 高 齢 化 が 進 行 しています 就 業 人 口 は 昭 和 55 年 から 平 成 22 年 までの30 年 間 で32% 減 少 していま す ( 万 人 ) 人 口 の 推 移 ( 万 人 ) 29%の 増 加 42%の 減 少 40% 30% 高 齢 者 (65 歳 以 上 ) 割 合 の 推 移 振 興 山 村 全 国 28.2% 34.1% 16.4% 20% 19.7% 23.0% 17.4% 8.7% 12.1% 10% 6.3% 10.3% 0% S40 S60 H2 H12 H22 就 業 人 口 の 推 移 ( 万 人 ) ( 万 人 ) 6,218 6,407 6,000 5,522 5,615 600 5,000 1.6%の 増 加 500 4,000 3,000 2,000 1,000 274 252 218 184 32%の 減 少 400 300 200 100 資 料 : 農 林 水 産 省 山 村 カード 調 査 総 務 省 国 勢 調 査 注 : 振 興 山 村 の 人 口 高 齢 者 数 及 び 就 業 人 口 は 農 林 水 産 省 農 村 振 興 局 で 推 計 0 S55 H2 H12 H22 H12 全 国 振 興 山 村 0 17
(2) 生 活 環 境 の 整 備 状 況 1 道 路 下 水 処 理 施 設 道 路 の 整 備 は 全 国 一 部 山 村 及 び 全 部 山 村 とも 同 等 の 伸 び 率 で 進 展 し ています また 主 要 道 路 の 舗 装 率 は 全 部 山 村 で 約 94%( 全 国 約 97%)と 一 定 の 水 準 に 達 しています 下 水 処 理 施 設 の 整 備 を 水 洗 化 率 でみると 全 国 との 格 差 が 縮 小 する 傾 向 にありますが 特 に 全 部 山 村 においては まだ 十 分 とは 言 えない 水 準 にあ ります 道 路 整 備 の 状 況 道 路 実 延 長 内 は2000 年 を100とした 指 数 千 km 100 102 104 100 102 104 100 102 104 舗 装 率 ( 主 要 道 路 ) H12 H17 H22 H12 H17 H22 資 料 : 国 土 交 通 省 道 路 統 計 都 道 府 県 資 料 水 洗 化 率 22% 41% H12 H22 資 料 : 環 境 省 日 本 の 廃 棄 物 処 理 農 林 水 産 省 山 村 カード 調 査 18
2 教 育 機 関 医 療 機 関 学 校 数 は 一 貫 して 減 少 し 昭 和 50 年 と 平 成 22 年 とを 比 較 すると 小 学 校 数 は49% 減 少 ( 全 国 は11% 減 少 ) 中 学 校 数 は41% 減 少 しています 病 院 診 療 所 数 は 人 口 当 たりでみると 全 部 山 村 で 全 国 の58%の 水 準 ( 平 成 22 年 )であり 近 年 は 減 少 傾 向 にあります 教 育 機 関 ( 千 校 ) 小 学 校 数 の 推 移 ( 千 校 ) 49%の 減 少 11%の 減 少 振 興 山 村 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 ( 千 校 ) 中 学 校 数 の 推 移 ( 千 校 ) 41%の 減 少 同 程 度 振 興 山 村 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 資 料 : 文 部 科 学 省 学 校 基 本 調 査 農 林 水 産 省 山 村 カード 調 査 医 療 機 関 ( 箇 所 / 千 人 ) 人 口 当 たりの 病 院 診 療 所 数 <100> < 58> 内 は 全 国 を100とした 指 数 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 資 料 : 総 務 省 公 共 施 設 状 況 調 19
(3) 市 町 村 の 財 政 状 況 山 村 の 財 政 力 指 数 は 平 均 で0.39 全 部 山 村 のみでは0.24となっており 全 国 平 均 の0.53を 大 きく 下 回 り 厳 しい 財 政 状 況 となっています 山 村 と 全 国 平 均 の 財 政 力 指 数 の 比 較 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 山 村 資 料 : 総 務 省 市 町 村 別 決 算 状 況 調 注 : 財 政 力 指 数 とは 地 方 公 共 団 体 の 財 政 力 を 示 す 指 標 として 用 いられるもので 基 準 財 政 収 入 額 を 基 準 財 政 需 要 額 で 除 した 数 値 の 過 去 3 年 間 の 平 均 値 を 指 す 20
4 山 村 振 興 の 課 題 山 村 では 所 得 の 低 迷 や 雇 用 機 会 の 減 少 等 から 人 口 減 少 や 高 齢 化 の 進 行 が 他 地 域 に 比 べ 顕 著 であり このままでは 山 村 の 有 する 多 面 にわた る 機 能 の 発 揮 を 支 える 地 域 社 会 が 衰 退 するおそれがあります 山 村 の 維 持 発 展 を 図 るためには 地 域 における 所 得 と 雇 用 を 確 保 する ことが 不 可 欠 ですが 山 村 の 立 地 条 件 等 により 他 地 域 からの 産 業 導 入 にはおのずから 制 約 があります 全 部 山 村 の 平 均 所 得 額 (H25 全 産 業 )は 全 国 に 比 べて2 割 以 上 少 ない 321 万 円 (1.00) 1 所 得 の 低 迷 平 均 所 得 ( 比 率 ) 250 万 円 (0.78) 2 就 業 人 口 の 推 移 と 雇 用 の 減 少 振 興 山 村 における 就 業 人 口 ( 全 産 業 ) は 35 年 間 で 約 4 割 減 少 万 人 400 全 国 全 部 山 村 資 料 : 総 務 省 自 治 税 務 局 H25 市 町 村 税 課 税 状 況 等 の 調 査 から 推 計 300 289 274 270 252 253 約 4 割 減 少 山 村 の 生 産 農 業 所 得 は 大 きく 減 少 200 218 208 184 単 位 :10 億 円 1975 100 980 206 132 0 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H2 H22 H2 H22 全 部 山 村 一 部 山 村 生 産 農 業 所 得 とは 農 業 総 産 出 額 から 物 的 経 費 ( 減 価 償 却 費 及 び 間 接 税 を 含 む)を 控 除 し 経 常 補 助 金 等 を 加 算 した 農 業 純 生 産 ( 付 加 価 値 額 )のこと 資 料 : 総 務 省 国 勢 調 査 農 林 水 産 省 山 村 カード 調 査 資 料 : 農 林 水 産 省 生 産 農 業 所 得 統 計 山 村 カード 調 査 振 興 山 村 における 人 口 は 30 年 間 で 約 2 割 減 少 同 時 期 に 全 国 では 約 14% 増 加 高 齢 化 の 進 行 が 全 国 と 比 べて 顕 著 ( 千 人 ) 6,000 5,000 4,000 3,000 5,446 約 2 割 の 減 少 5,114 4,730 4,325 S50 S60 H7 H17 資 料 : 総 務 省 国 勢 調 査 農 林 水 産 省 山 村 カード 調 査 3 人 口 の 減 少 と 高 齢 化 40% 30% 20% 10% 0% 28.2% 16.4% 19.7% 8.7% 10.3% 12.1% 6.3% 17.4% S40 S60 H2 H12 H22 34.1% 23.0% 資 料 : 総 務 省 国 勢 調 査 農 林 水 産 省 山 村 カード 調 査 振 興 山 村 全 国 21
このような 状 況 を 踏 まえ 今 後 の 山 村 振 興 については 1 林 業 及 び 農 業 が 地 域 の 基 幹 産 業 となっており 特 徴 ある 生 産 物 を 生 み 出 していること 2 豊 かな 森 林 優 れた 景 観 や 自 然 環 境 等 に 恵 まれていること といった 山 村 の 特 性 を 活 かし 農 林 水 産 物 等 の 地 域 資 源 を 活 用 した 地 域 内 発 的 な 産 業 振 興 により 山 村 の 所 得 と 雇 用 の 確 保 を 図 っていくことが 必 要 です 産 業 別 就 業 人 口 ( 万 人 )と 割 合 (2010 年 ) 1 山 村 の 産 業 別 就 業 人 口 山 村 は 全 国 と 比 較 して1 次 産 業 の 割 合 が 高 い 全 国 238 1412 3965 (4%) (25%) (71%) 振 興 山 村 34 49 102 (18%) (27%) (55%) 0% 50% 100% 1 次 産 業 2 次 産 業 3 次 産 業 資 料 : 総 務 省 国 勢 調 査 農 林 水 産 省 山 村 カード 調 査 2 都 市 住 民 の 求 める 緑 豊 かな 自 然 環 境 等 是 非 過 ごしてみたい 緑 豊 かな 農 山 村 に 滞 在 し 休 暇 を 過 ごしてみたいか 機 会 があれば 過 ごしてみたい あまり 過 ご してみたい と 思 わない 全 く 過 ご してみた いと 思 わ ない わから ない 22.8% 49.8% 17.9% 8.8% 0.8% 72.6% 森 林 や 農 山 村 ではどの 様 なことをして 過 ごしてみたいか 森 林 浴 による 気 分 転 換 森 湖 家 並 み 等 の 景 観 観 賞 野 鳥 観 察 渓 流 釣 り 等 の 自 然 体 験 子 どもの 自 然 体 験 行 事 参 加 療 養 などのんびり 過 ごす きのこ 狩 りや 山 菜 採 り 史 跡 探 訪 特 産 品 購 入 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 47.5% 41.9% 34.3% 29.2% 29.1% 26.1% 資 料 : 内 閣 府 森 林 と 生 活 に 関 する 世 論 調 査 ( 平 成 23 年 12 月 ) 63.0% 22
5 山 村 振 興 の 今 後 の 方 向 山 村 において 内 発 的 な 産 業 振 興 を 図 るためには 地 域 の 努 力 と 創 意 工 夫 の 下 で 豊 かな 地 域 資 源 の 利 活 用 を 一 層 促 進 することが 重 要 です このため 1 農 林 水 産 物 の 生 産 のみならず 加 工 品 の 開 発 等 による 高 付 加 価 値 化 や 農 林 水 産 物 の 販 売 等 までを 一 貫 して 地 元 で 行 う 取 組 2 山 村 の 優 れた 景 観 等 を 観 光 資 源 として 活 用 しつつ 都 市 との 交 流 を 促 進 し 都 市 住 民 の 需 要 を 取 り 込 むといった 取 組 を 推 進 し 所 得 と 雇 用 の 確 保 を 図 るとともに 高 齢 者 等 の 福 祉 の 増 進 教 育 環 境 の 整 備 等 を 図 ることにより 山 村 への 定 住 の 促 進 につなげていく 必 要 があります 山 村 の 豊 かな 地 域 資 源 エネルギー 資 源 食 材 伝 統 工 芸 等 豊 かな 森 林 優 れた 景 観 自 然 環 境 等 地 域 内 発 的 な 産 業 振 興 に よる 所 得 と 雇 用 の 確 保 山 村 への 定 住 の 促 進 生 活 環 境 の 整 備 住 民 福 祉 の 向 上 高 齢 者 等 の 福 祉 の 増 進 教 育 環 境 の 整 備 23
このような 取 組 を 推 進 するために 市 町 村 が 作 成 する 山 村 振 興 計 画 に 即 し 1 農 林 業 者 をはじめとする 地 域 住 民 が 協 力 して 行 う 地 域 資 源 の 活 用 に 向 けた 取 組 2 地 域 内 に 立 地 し 地 場 の 農 林 水 産 物 等 を 加 工 販 売 する 取 組 等 に 対 し 支 援 措 置 を 講 ずる 必 要 があります 山 村 振 興 計 画 1 地 域 への 支 援 地 域 が 自 発 的 に 行 うソフト 活 動 を 後 押 し 地 域 資 源 の 再 評 価 資 源 活 用 に 向 けたボトム アップ 型 の 合 意 形 成 人 材 育 成 等 地 域 内 発 的 な 産 業 振 興 2 事 業 者 への 支 援 起 業 経 営 拡 大 を 後 押 し 地 域 資 源 を 活 用 する 事 業 者 への 税 制 特 例 措 置 農 林 漁 業 者 等 の 経 営 改 善 や 農 林 漁 業 の 振 興 のため の 融 資 既 存 施 設 の 有 効 活 用 への 支 援 ( 法 律 の 特 例 措 置 ) 等 融 資 は 事 業 者 が 作 成 し 都 道 府 県 の 認 定 を 受 ける 農 林 漁 業 経 営 改 善 計 画 等 に 基 づき 行 われる 地 域 全 体 としての 所 得 と 雇 用 の 確 保 24
( 参 考 ) 山 村 振 興 に 係 る 主 な 支 援 措 置 1 予 算 による 支 援 山 村 活 性 化 支 援 交 付 金 [ 新 規 ]( 平 成 27 年 度 予 算 額 7.5 億 円 ) (1) 趣 旨 山 村 には 特 色 ある 農 林 水 産 物 や 景 観 伝 統 文 化 といった 地 域 資 源 が 多 く 存 在 近 年 都 市 住 民 を 中 心 にゆとり やすらぎの 場 としても 山 村 の 評 価 が 高 まっているところ 山 村 の 活 性 化 には こうした 地 域 の 潜 在 力 を 引 き 出 すことが 重 要 このため 薪 炭 山 菜 等 の 山 村 の 未 利 用 資 源 等 の 潜 在 力 を 再 評 価 し それらを 地 域 ぐるみで 活 用 するための 活 動 を 支 援 (2) 内 容 1 地 域 資 源 の 賦 存 状 況 及 び 利 用 形 態 等 の 調 査 資 源 量 調 査 文 献 調 査 聞 き 取 り 調 査 及 び 地 域 資 源 の 管 理 保 全 形 態 等 調 査 等 2 未 利 用 資 源 等 を 地 域 ぐるみで 活 用 するための 合 意 形 成 組 織 づくり 及 び 人 材 育 成 住 民 意 向 調 査 体 制 づくりのため 地 域 住 民 によるワークショップ 開 催 地 域 資 源 活 用 の 推 進 体 制 組 織 の 整 備 実 施 計 画 づくり 及 び 技 術 研 修 会 等 の 開 催 等 3 特 色 ある 地 域 資 源 の 地 域 内 での 消 費 拡 大 や 地 域 外 への 販 売 促 進 及 び 付 加 価 値 向 上 等 を 図 る 取 組 の 試 行 実 践 マーケティング 調 査 地 場 農 林 水 産 物 を 使 った 地 域 産 品 づくり 既 存 の 直 売 所 等 と 連 携 した 販 売 促 進 地 域 ブランドづくり 及 び 商 品 パッケージ 等 のデザイン 検 討 等 補 助 率 : 定 額 (1 地 区 当 たり 上 限 1,000 万 円 ) 事 業 実 施 主 体 : 市 町 村 等 対 象 地 域 : 山 村 振 興 法 に 基 づき 指 定 された 振 興 山 村 現 地 調 査 合 意 形 成 計 画 づくり 地 域 産 品 の 加 工 及 び 商 品 化 25
2 税 制 による 支 援 (1) 税 制 特 例 措 置 ( 所 得 税 法 人 税 ) 税 制 特 例 措 置 を 見 直 し 地 域 資 源 を 活 用 する 製 造 業 者 及 び 農 林 水 産 物 等 販 売 業 者 による 設 備 投 資 に 対 する 割 増 償 却 を 措 置 参 考 税 制 特 例 措 置 の 見 直 しの 概 要 旧 制 度 の 内 容 1 対 象 業 種 2 取 得 価 額 3 特 例 内 容 製 造 業 旅 館 業 2,000 万 円 超 初 年 度 1 年 間 のみの 特 別 償 却 ( 取 得 価 額 の10%( 機 械 装 置 ),6%( 建 物 等 構 築 物 )) 見 直 し 引 下 げ 長 期 化 改 正 後 の 制 度 の 内 容 1 対 象 業 種 2 取 得 価 額 2 特 例 内 容 地 域 資 源 を 活 用 する 製 造 業 農 林 水 産 物 等 販 売 業 500 万 円 以 上 ( 資 本 金 5,000 万 円 以 下 ) 1,000 万 円 以 上 ( 資 本 金 5,000 万 円 超 ) 500 万 円 以 上 5 年 間 にわたる 割 増 償 却 ( 普 通 償 却 限 度 額 の24%( 機 械 装 置 ), 36%( 建 物 等 構 築 物 )) (2) 地 方 税 の 不 均 一 課 税 に 伴 う 減 収 補 填 措 置 地 域 資 源 を 活 用 する 製 造 業 者 及 び 農 林 水 産 物 等 販 売 業 者 による 設 備 投 資 に 対 し て 地 方 税 ( 不 動 産 取 得 税 固 定 資 産 税 )の 不 均 一 課 税 を 行 った 地 方 公 共 団 体 に 対 し 地 方 交 付 税 措 置 により 減 収 額 を 補 填 3 融 資 による 支 援 株 式 会 社 日 本 政 策 金 融 公 庫 による 振 興 山 村 過 疎 地 域 経 営 改 善 資 金 の 融 資 によ り 農 業 林 業 又 は 漁 業 を 営 む 者 を 支 援 区 分 国 庫 補 助 を 受 けた 事 業 国 庫 補 助 を 受 けていない 事 業 利 率 借 入 限 度 額 0.95%(1.95% ) 共 同 利 用 施 設 の 場 合 にはかっこ 内 の 利 率 を 適 用 自 己 負 担 額 ( 国 庫 補 助 残 ) の80% 以 内 償 還 期 限 25 年 以 内 (うち 据 置 期 間 8 年 以 内 ) 0.80% 事 業 費 の80% 以 内 又 は 次 のいずれか 低 い 額 1 個 人 :1,300 万 円 (2,600 万 円 ) 2 法 人 団 体 :5,200 万 円 (6,000 万 円 1 億 円 3 億 円 5 億 円 ) 新 規 の 雇 用 創 出 等 一 定 の 条 件 を 満 たす 場 合 には かっこ 内 の 限 度 額 を 適 用 ( 注 ) 利 率 は 平 成 27 年 6 月 18 日 現 在 最 新 の 利 率 等 の 掲 載 先 URL:http://www.jfc.go.jp/n/rate/rate.html 26
写 真 : 山 村 に 飛 び 交 うほたる 連 絡 先 : 農 林 水 産 省 農 村 振 興 局 地 域 振 興 課 住 所 : 100-8950 東 京 都 千 代 田 区 霞 ヶ 関 1-2-1 電 話 番 号 :03-3502-6005( 直 通 ) 本 資 料 は 以 下 の 農 林 水 産 省 のHPに 掲 載 しています http://www.maff.go.jp/j/nousin/tiiki/sanson/s_houritu/index.html 平 成 27 年 6 月