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2016 年 5 月 改 訂 ( 第 24 版 ) 日 本 標 準 商 品 分 類 番 号 :87239 医 薬 品 インタビューフォーム 日 本 病 院 薬 剤 師 会 の IF 記 載 要 領 2013 に 準 拠 して 作 成 生 物 由 来 製 品 劇 薬 処 方 箋 医 薬 品 剤 形 製 剤 の 規 制 区 分 注 射 剤 生 物 由 来 製 品, 劇 薬, 処 方 箋 医 薬 品 ( 注 意 - 医 師 等 の 処 方 箋 により 使 用 すること) 規 格 含 量 1 バイアル 中 インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)100mg 含 有 一 般 名 製 造 販 売 承 認 年 月 日 薬 価 基 準 収 載 発 売 年 月 日 開 発 製 造 販 売 ( 輸 入 ) 提 携 販 売 会 社 名 和 名 :インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え) 洋 名 :infliximab(genetical recombination) 製 造 販 売 承 認 年 月 日 :2002 年 1 月 17 日 薬 価 基 準 収 載 年 月 日 :2002 年 4 月 26 日 発 売 年 月 日 :2002 年 5 月 31 日 製 造 元 :Janssen Biotech, Inc. 製 造 販 売 元 : 田 辺 三 菱 製 薬 株 式 会 社 医 薬 情 報 担 当 者 の 連 絡 先 問 い 合 わせ 窓 口 田 辺 三 菱 製 薬 株 式 会 社 くすり 相 談 センター TEL:0120-753-280 受 付 時 間 :9 時 ~17 時 30 分 ( 土, 日, 祝 日, 会 社 休 業 日 を 除 く) 医 療 関 係 者 向 けホームページ http://medical.mt-pharma.co.jp 本 IF は 2016 年 5 月 改 訂 の 添 付 文 書 の 記 載 に 基 づき 改 訂 した 最 新 の 添 付 文 書 情 報 は, 独 立 行 政 法 人 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 ホームページ http://www.pmda.go.jp/ にてご 確 認 ください

IF 利 用 の 手 引 きの 概 要 ー 日 本 病 院 薬 剤 師 会 ー 1. 医 薬 品 インタビューフォーム 作 成 の 経 緯 医 療 用 医 薬 品 の 基 本 的 な 要 約 情 報 として 医 療 用 医 薬 品 添 付 文 書 ( 以 下, 添 付 文 書 と 略 す)がある 医 療 現 場 で 医 師 薬 剤 師 等 の 医 療 従 事 者 が 日 常 業 務 に 必 要 な 医 薬 品 の 適 正 使 用 情 報 を 活 用 する 際 には, 添 付 文 書 に 記 載 された 情 報 を 裏 付 ける 更 に 詳 細 な 情 報 が 必 要 な 場 合 がある 医 療 現 場 では, 当 該 医 薬 品 について 製 薬 企 業 の 医 薬 情 報 担 当 者 等 に 情 報 の 追 加 請 求 や 質 疑 をして 情 報 を 補 完 して 対 処 してきている この 際 に 必 要 な 情 報 を 網 羅 的 に 入 手 するため の 情 報 リストとしてインタビューフォームが 誕 生 した 昭 和 63 年 に 日 本 病 院 薬 剤 師 会 ( 以 下, 日 病 薬 と 略 す) 学 術 第 2 小 委 員 会 が 医 薬 品 イ ンタビューフォーム ( 以 下,IF と 略 す)の 位 置 付 け 並 びに IF 記 載 様 式 を 策 定 した そ の 後, 医 療 従 事 者 向 け 並 びに 患 者 向 け 医 薬 品 情 報 ニーズの 変 化 を 受 けて, 平 成 10 年 9 月 に 日 病 薬 学 術 第 3 小 委 員 会 において IF 記 載 要 領 の 改 訂 が 行 われた 更 に 10 年 が 経 過 し, 医 薬 品 情 報 の 創 り 手 である 製 薬 企 業, 使 い 手 である 医 療 現 場 の 薬 剤 師, 双 方 にとって 薬 事 医 療 環 境 は 大 きく 変 化 したことを 受 けて, 平 成 20 年 9 月 に 日 病 薬 医 薬 情 報 委 員 会 において IF 記 載 要 領 2008 が 策 定 された IF 記 載 要 領 2008 では,IF を 紙 媒 体 の 冊 子 として 提 供 する 方 式 から,PDF 等 の 電 磁 的 データとして 提 供 すること(e-IF)が 原 則 となった この 変 更 にあわせて, 添 付 文 書 に おいて 効 能 効 果 の 追 加, 警 告 禁 忌 重 要 な 基 本 的 注 意 の 改 訂 などの 改 訂 があっ た 場 合 に, 改 訂 の 根 拠 データを 追 加 した 最 新 版 の e-if が 提 供 されることとなった 最 新 版 の e-if は,( 独 ) 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 の 医 薬 品 情 報 提 供 ホームページ(http:// www.info.pmda.go.jp/)から 一 括 して 入 手 可 能 となっている 日 本 病 院 薬 剤 師 会 では,e -IF を 掲 載 する 医 薬 品 情 報 提 供 ホームページが 公 的 サイトであることに 配 慮 して, 薬 価 基 準 収 載 にあわせて e-if の 情 報 を 検 討 する 組 織 を 設 置 して, 個 々の IF が 添 付 文 書 を 補 完 する 適 正 使 用 情 報 として 適 切 か 審 査 検 討 することとした 2008 年 より 年 4 回 のインタビューフォーム 検 討 会 を 開 催 した 中 で 指 摘 してきた 事 項 を 再 評 価 し, 製 薬 企 業 にとっても, 医 師 薬 剤 師 等 にとっても, 効 率 の 良 い 情 報 源 とするこ とを 考 えた そこで 今 般,IF 記 載 要 領 の 一 部 改 訂 を 行 い IF 記 載 要 領 2013 として 公 表 す る 運 びとなった 2.IF とは IF は 添 付 文 書 等 の 情 報 を 補 完 し, 薬 剤 師 等 の 医 療 従 事 者 にとって 日 常 業 務 に 必 要 な, 医 薬 品 の 品 質 管 理 のための 情 報, 処 方 設 計 のための 情 報, 調 剤 のための 情 報, 医 薬 品 の 適 正 使 用 のための 情 報, 薬 学 的 な 患 者 ケアのための 情 報 等 が 集 約 された 総 合 的 な 個 別 の 医 薬 品 解 説 書 として, 日 病 薬 が 記 載 要 領 を 策 定 し, 薬 剤 師 等 のために 当 該 医 薬 品 の 製 薬 企 業 に 作 成 及 び 提 供 を 依 頼 している 学 術 資 料 と 位 置 付 けられる ただし, 薬 事 法 製 薬 企 業 機 密 等 に 関 わるもの, 製 薬 企 業 の 製 剤 努 力 を 無 効 にするもの 及 び 薬 剤 師 自 らが 評 価 判 断 提 供 すべき 事 項 等 は IF の 記 載 事 項 とはならない 言 い 換 えると, 製 薬 企 業 から 提 供 された IF は, 薬 剤 師 自 らが 評 価 判 断 臨 床 適 応 するととも に, 必 要 な 補 完 をするものという 認 識 を 持 つことを 前 提 としている [IF の 様 式 ] 1 規 格 は A4 版, 横 書 きとし, 原 則 として 9 ポイント 以 上 の 字 体 ( 図 表 は 除 く)で 記 載 し, 一 色 刷 りとする ただし, 添 付 文 書 で 赤 枠 赤 字 を 用 いた 場 合 には, 電 子 媒 体 で はこれに 従 うものとする 2IF 記 載 要 領 に 基 づき 作 成 し, 各 項 目 名 はゴシック 体 で 記 載 する 3 表 紙 の 記 載 は 統 一 し, 表 紙 に 続 けて 日 病 薬 作 成 の IF 利 用 の 手 引 きの 概 要 の 全 文 を 記 載 するものとし,2 頁 にまとめる [IF の 作 成 ] 1IF は 原 則 として 製 剤 の 投 与 経 路 別 ( 内 用 剤, 注 射 剤, 外 用 剤 )に 作 成 される 2IF に 記 載 する 項 目 及 び 配 列 は 日 病 薬 が 策 定 した IF 記 載 要 領 に 準 拠 する 3 添 付 文 書 の 内 容 を 補 完 するとの IF の 主 旨 に 沿 って 必 要 な 情 報 が 記 載 される

4 製 薬 企 業 の 機 密 等 に 関 するもの, 製 薬 企 業 の 製 剤 努 力 を 無 効 にするもの 及 び 薬 剤 師 を はじめ 医 療 従 事 者 自 らが 評 価 判 断 提 供 すべき 事 項 については 記 載 されない 5 医 薬 品 インタビューフォーム 記 載 要 領 2013 ( 以 下, IF 記 載 要 領 2013 と 略 す) により 作 成 された IF は, 電 子 媒 体 での 提 供 を 基 本 とし, 必 要 に 応 じて 薬 剤 師 が 電 子 媒 体 (PDF)から 印 刷 して 使 用 する 企 業 での 製 本 は 必 須 ではない [IF の 発 行 ] 1 IF 記 載 要 領 2013 は, 平 成 25 年 10 月 以 降 に 承 認 された 新 医 薬 品 から 適 用 となる 2 上 記 以 外 の 医 薬 品 については, IF 記 載 要 領 2013 による 作 成 提 供 は 強 制 される ものではない 3 使 用 上 の 注 意 の 改 訂, 再 審 査 結 果 又 は 再 評 価 結 果 ( 臨 床 再 評 価 )が 公 表 された 時 点 並 びに 適 応 症 の 拡 大 等 がなされ, 記 載 すべき 内 容 が 大 きく 変 わった 場 合 には IF が 改 訂 される 3.IF の 利 用 にあたって IF 記 載 要 領 2013 においては,PDF ファイルによる 電 子 媒 体 での 提 供 を 基 本 として いる 情 報 を 利 用 する 薬 剤 師 は, 電 子 媒 体 から 印 刷 して 利 用 することが 原 則 である 電 子 媒 体 の IF については, 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 の 医 薬 品 医 療 機 器 情 報 提 供 ホーム ページに 掲 載 場 所 が 設 定 されている 製 薬 企 業 は 医 薬 品 インタビューフォーム 作 成 の 手 引 き に 従 って 作 成 提 供 するが, IF の 原 点 を 踏 まえ, 医 療 現 場 に 不 足 している 情 報 や IF 作 成 時 に 記 載 し 難 い 情 報 等 につい ては 製 薬 企 業 の MR 等 へのインタビューにより 薬 剤 師 等 自 らが 内 容 を 充 実 させ,IF の 利 用 性 を 高 める 必 要 がある また, 随 時 改 訂 される 使 用 上 の 注 意 等 に 関 する 事 項 に 関 して は,IF が 改 訂 されるまでの 間 は, 当 該 医 薬 品 の 製 薬 企 業 が 提 供 する 添 付 文 書 やお 知 らせ 文 書 等,あるいは 医 薬 品 医 療 機 器 情 報 配 信 サービス 等 により 薬 剤 師 等 自 らが 整 備 するとと もに,IF の 使 用 にあたっては, 最 新 の 添 付 文 書 を 医 薬 品 医 療 機 器 情 報 提 供 ホームページ で 確 認 する なお, 適 正 使 用 や 安 全 性 の 確 保 の 点 から 記 載 されている 臨 床 成 績 や 主 な 外 国 での 発 売 状 況 に 関 する 項 目 等 は 承 認 事 項 に 関 わることがあり,その 取 扱 いには 十 分 留 意 すべ きである 4. 利 用 に 際 しての 留 意 点 IF を 薬 剤 師 等 の 日 常 業 務 において 欠 かすことができない 医 薬 品 情 報 源 として 活 用 して 頂 きたい しかし, 薬 事 法 や 医 療 用 医 薬 品 プロモーションコード 等 による 規 制 により, 製 薬 企 業 が 医 薬 品 情 報 として 提 供 できる 範 囲 には 自 ずと 限 界 がある IF は 日 病 薬 の 記 載 要 領 を 受 けて, 当 該 医 薬 品 の 製 薬 企 業 が 作 成 提 供 するものであることから, 記 載 表 現 に は 制 約 を 受 けざるを 得 ないことを 認 識 しておかなければならない また 製 薬 企 業 は,IF があくまでも 添 付 文 書 を 補 完 する 情 報 資 材 であり,インターネッ トでの 公 開 等 も 踏 まえ, 薬 事 法 上 の 広 告 規 制 に 抵 触 しないよう 留 意 し 作 成 されていること を 理 解 して 情 報 を 活 用 する 必 要 がある (2013 年 4 月 改 訂 )

目 次 Ⅰ. 概 要 に 関 する 項 目... 6 1. 開 発 の 経 緯... 6 2. 製 品 の 治 療 学 的 製 剤 学 的 特 性... 8 Ⅱ. 名 称 に 関 する 項 目... 11 1. 販 売 名... 11 2. 一 般 名... 11 3. 構 造 式 又 は 示 性 式... 11 4. 分 子 式 及 び 分 子 量... 11 5. 化 学 名 ( 命 名 法 )... 11 6. 慣 用 名, 別 名, 略 号, 記 号 番 号... 11 7.CAS 登 録 番 号... 12 Ⅲ. 有 効 成 分 に 関 する 項 目... 13 1. 物 理 化 学 的 性 質... 13 2. 有 効 成 分 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性... 13 3. 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法... 13 4. 有 効 成 分 の 定 量 法... 13 Ⅳ. 製 剤 に 関 する 項 目... 14 1. 剤 形... 14 2. 製 剤 の 組 成... 14 3. 注 射 剤 の 調 製 法... 15 4. 懸 濁 剤, 乳 剤 の 分 散 性 に 対 する 注 意... 15 5. 製 剤 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性... 15 6. 溶 解 後 の 安 定 性... 16 7. 他 剤 との 配 合 変 化 ( 物 理 化 学 的 変 化 )... 16 8. 生 物 学 的 試 験 法... 16 9. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法... 16 10. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 定 量 法... 16 11. 力 価... 16 12. 混 入 する 可 能 性 のある 夾 雑 物... 16 13. 注 意 が 必 要 な 容 器 外 観 が 特 殊 な 容 器 に 関 する 情 報... 16 14.その 他... 16 Ⅵ. 薬 効 薬 理 に 関 する 項 目... 52 1. 薬 理 学 的 に 関 連 ある 化 合 物 又 は 化 合 物 群... 52 2. 薬 理 作 用... 52 Ⅶ. 薬 物 動 態 に 関 する 項 目... 54 1. 血 中 濃 度 の 推 移 測 定 法... 54 2. 薬 物 速 度 論 的 パラメータ... 63 3. 吸 収... 65 4. 分 布... 65 5. 代 謝... 66 6. 排 泄... 66 7.トランスポーターに 関 する 情 報... 66 8. 透 析 等 による 除 去 率... 66 Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目... 67 1. 警 告 内 容 とその 理 由... 67 2. 禁 忌 内 容 とその 理 由 ( 原 則 禁 忌 を 含 む)... 70 3. 効 能 又 は 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由... 70 4. 用 法 及 び 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 とその 理 由... 70 5. 慎 重 投 与 内 容 とその 理 由... 70 6. 重 要 な 基 本 的 注 意 とその 理 由 及 び 処 置 方 法... 71 7. 相 互 作 用... 76 8. 副 作 用... 77 9. 高 齢 者 への 投 与... 114 10. 妊 婦, 産 婦, 授 乳 婦 等 への 投 与... 114 11. 小 児 等 への 投 与... 114 12. 臨 床 検 査 結 果 に 及 ぼす 影 響... 114 13. 過 量 投 与... 115 14. 適 用 上 の 注 意... 115 15.その 他 の 注 意... 117 16.その 他... 117 Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目... 17 1. 効 能 又 は 効 果... 17 2. 用 法 及 び 用 量... 19 3. 臨 床 成 績... 22 Ⅸ. 非 臨 床 試 験 に 関 する 項 目... 118 1. 薬 理 試 験... 118 2. 毒 性 試 験... 118

Ⅹ. 管 理 的 事 項 に 関 する 項 目... 120 1. 規 制 区 分... 120 2. 有 効 期 間 又 は 使 用 期 限... 120 3. 貯 法 保 存 条 件... 120 4. 薬 剤 取 扱 い 上 の 注 意 点... 120 5. 承 認 条 件 等... 120 6. 包 装... 120 7. 容 器 の 材 質... 121 8. 同 一 成 分 同 効 薬... 121 9. 国 際 誕 生 年 月 日... 121 10. 製 造 販 売 承 認 年 月 日 及 び 承 認 番 号... 121 11. 薬 価 基 準 収 載 年 月 日... 121 12. 効 能 又 は 効 果 追 加, 用 法 及 び 用 量 変 更 追 加 等 の 年 月 日 及 びその 内 容... 121 13. 再 審 査 結 果, 再 評 価 結 果 公 表 年 月 日 及 びその 内 容... 121 14. 再 審 査 期 間... 123 15. 投 薬 期 間 制 限 医 薬 品 に 関 する 情 報... 123 16. 各 種 コード... 123 17. 保 険 給 付 上 の 注 意... 123 ⅩⅠ. 文 献... 124 1. 引 用 文 献... 124 2.その 他 の 参 考 文 献... 126 ⅩⅡ. 参 考 資 料... 127 1. 主 な 外 国 での 発 売 状 況... 127 2. 海 外 における 臨 床 支 援 情 報... 129 ⅩⅢ. 備 考... 140 その 他 の 関 連 資 料... 140

Ⅰ. 概 要 に 関 する 項 目 1. 開 発 の 経 緯 インフリキシマブは, 米 国 セントコア 社 ( 現 Janssen Biotech, Inc.)にて 遺 伝 子 組 換 え 技 術 に よって 開 発 された 抗 ヒト TNF( 腫 瘍 壊 死 因 子 )a モノクローナル 抗 体 である 当 初,TNFa は 腫 瘍 細 胞 の 壊 死 を 引 き 起 こす 可 溶 性 因 子 であると 報 告 された 1) が,その 後 の 研 究 で, 炎 症 の 増 悪 や 組 織 障 害 などの 生 物 活 性 を 有 するサイトカインであることが 明 らかとなっ た 特 に 炎 症 に 対 して,TNFa は NF-κB 等 の 転 写 因 子 誘 導 に 引 き 続 く,IL(インターロイキ ン)-1,6,8 等 の 炎 症 性 サイトカインの 産 生,あるいは IL-1,6 受 容 体 の 発 現 を 誘 導 する 2) そのため,TNFa は 炎 症 性 サイトカインネットワークの 最 も 上 流 を 支 配 する 因 子 である 3) こと から,それを 抑 制 する 製 剤 の 臨 床 的 応 用 が 期 待 されていた インフリキシマブは,マウス 型 抗 ヒト TNFa 抗 体 の 可 変 領 域 とヒト IgG 1 の 定 常 領 域 からなり, ヒト TNFa に 対 して 特 異 的 に 結 合 し, 可 溶 性 TNFa の 生 理 活 性 を 中 和 するとともに, 膜 結 合 型 TNFa 発 現 細 胞 を CDC( 補 体 依 存 性 細 胞 傷 害 )あるいは ADCC( 抗 体 依 存 性 細 胞 媒 介 型 細 胞 傷 害 )により 傷 害 すること,ならびに 受 容 体 に 結 合 した TNFa を 解 離 させることにより TNFa の 作 用 を 阻 害 すると 考 えられている (1) 関 節 リウマチ 患 者 では 関 節 滑 膜 より TNFa が 大 量 に 産 生 され, 炎 症 性 細 胞 浸 潤, 滑 膜 増 殖, 破 骨 細 胞 の 活 性 化 などにより, 局 所 炎 症 や 軟 骨 骨 破 壊 に 関 与 していることが 示 唆 さ れている 4) 1992 年 より 海 外 において 関 節 リウマチに 対 する 臨 床 試 験 が 開 始 され, 症 状 の 軽 減, 関 節 破 壊 進 展 の 防 止, 身 体 機 能 障 害 の 改 善 効 果 が 確 認 された 本 邦 においても 既 存 の DMARD やメトトレキサートに 対 して 効 果 が 不 十 分 な 関 節 リウマチ 患 者 等 を 対 象 に 1996 年 から 治 験 を 行 い, 有 用 性 が 認 められたことから,2003 年 7 月 に 厚 生 労 働 省 より 関 節 リウマチの 効 能 効 果 について 承 認 された 関 節 リウマチに 対 する 本 邦 での 上 市 後, 多 くの 患 者 が 3mg/kg の 8 週 間 隔 投 与 に 奏 功 する ものの, 一 部 に 効 果 不 十 分 や 効 果 減 弱 となる 患 者 が 存 在 することが 明 らかとなったため, 3mg/kg の 維 持 投 与 時 と 10mg/kg までの 増 量 時 の 有 効 性 及 び 安 全 性 を 比 較 検 討 する 臨 床 試 験 を 実 施 した その 結 果, 日 本 人 患 者 における 投 与 量 の 増 量 及 び 投 与 間 隔 の 短 縮 の 有 効 性 が 確 認 され,また 当 該 増 量 試 験 において, 関 節 の 構 造 的 損 傷 の 防 止 に 関 わる 効 果 も 確 認 されたことより,2009 年 7 月 に 関 節 リウマチの 用 法 用 量 ( 増 量 等 ) 及 び 効 能 効 果 の 一 部 変 更 が 承 認 された 効 能 追 加 後, 関 節 リウマチの 患 者 を 対 象 とし,7,889 例 の 使 用 成 績 調 査,1,557 例 の 特 定 使 用 成 績 調 査 ( 長 期 使 用 時 における 感 染 症 等 の 副 作 用 の 発 現 状 況 の 把 握 と 有 効 性 の 検 討 ) を 実 施 し,2011 年 12 月 に 薬 事 法 第 14 条 第 2 項 第 3 号 イからハまでのいずれにも 該 当 し ないとの 再 審 査 結 果 が 得 られ, 効 能 効 果 並 びに 用 法 用 量 は 承 認 事 項 のとおり 変 更 はない 旨 通 知 された なお 今 回 の 再 審 査 対 象 は,2009 年 7 月 の 用 法 用 量 ( 増 量 等 ) 及 び 効 能 効 果 の 一 部 変 更 承 認 部 分 は 該 当 しない (2)ヒトぶどう 膜 炎 のモデルである 実 験 的 自 己 免 疫 疾 患 網 膜 ぶどう 膜 炎 (EAU)では,その 重 症 化 に TNFa 産 生 能 の 違 いが 関 与 していることや 5), 抗 TNFa 抗 体 が EAU の 発 症 を 抑 制 すること 6) が 報 告 されている また, 活 動 性 のぶどう 膜 炎 を 有 する 患 者 では, 非 活 動 性 ぶ どう 膜 炎 患 者 に 比 べ 単 球 の TNFa 産 生 能 が 亢 進 していることが 報 告 されている 7) 1999 年 から 網 膜 ぶどう 膜 炎 を 伴 うベーチェット 病 患 者 を 対 象 とした 治 験 を 開 始 し, 有 用 性 が 認 められたことから,2007 年 1 月 に 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 なベーチェット 病 による 難 治 性 網 膜 ぶどう 膜 炎 の 効 能 効 果 の 承 認 を 厚 生 労 働 省 より 受 けた -6-

Ⅰ. 概 要 に 関 する 項 目 (3) 乾 癬 患 者 では 皮 膚 の 角 質 層 および 血 清 中 の TNFa 濃 度 が 上 昇 していること 8),さらに 血 清 中 濃 度 上 昇 と 乾 癬 の 疾 患 活 動 性 との 関 連 性 が 示 されており, 治 療 効 果 に 伴 って TNFa が 減 少 することが 報 告 されている 9) また, 関 節 症 性 乾 癬 患 者 では 滑 液, 関 節 組 織 及 び 乾 癬 皮 膚 病 変 中 の TNFa 濃 度 が 上 昇 することが 報 告 されている 10, 11) 海 外 では 尋 常 性 乾 癬 及 び 関 節 症 性 乾 癬 に 対 する 臨 床 試 験 が 実 施 されその 有 用 性 が 確 認 され, 既 に 承 認 されてい る 本 邦 においても, 中 等 症 から 重 症 の 乾 癬 患 者 ( 尋 常 性 乾 癬, 関 節 症 性 乾 癬, 膿 疱 性 乾 癬, 乾 癬 性 紅 皮 症 )を 対 象 に 2006 年 から 治 験 を 行 い, 有 用 性 が 認 められたことから, 2010 年 1 月 に 厚 生 労 働 省 より 乾 癬 の 効 能 効 果 について 承 認 された 国 内 及 び 海 外 臨 床 試 験 においては, 本 剤 のトラフの 血 清 中 濃 度 が 高 いほど, 有 効 性 も 高 く なる 傾 向 を 示 しており, 効 果 不 十 分 又 は 効 果 減 弱 した 乾 癬 患 者 ( 尋 常 性 乾 癬, 関 節 症 性 乾 癬, 膿 疱 性 乾 癬, 乾 癬 性 紅 皮 症 )に 対 しても 増 量 投 与 や 投 与 間 隔 短 縮 により,トラフの 血 清 中 濃 度 が 増 加 し, 関 節 リウマチやクローン 病 と 同 様 な 有 効 性 が 得 られると 考 えられた 本 剤 の 効 果 減 弱 例 を 対 象 とした 臨 床 試 験 を 2012 年 から 行 い, 有 用 性 が 認 められたことか ら,2016 年 5 月 に 厚 生 労 働 省 より 乾 癬 の 用 法 用 量 ( 増 量 等 )の 一 部 変 更 が 承 認 された 効 能 追 加 承 認 後, 乾 癬 の 患 者 を 対 象 とし,768 例 の 特 定 使 用 成 績 調 査 を 実 施 し,2015 年 6 月 に 医 薬 品, 医 療 機 器 等 の 品 質, 有 効 性 及 び 安 全 性 の 確 保 等 に 関 する 法 律 第 14 条 第 2 項 第 3 号 イからハまでのいずれにも 該 当 しないとの 再 審 査 結 果 が 得 られ, 効 能 効 果 並 びに 用 法 用 量 は 承 認 事 項 のとおり 変 更 はない 旨 通 知 された なお, 今 回 の 再 審 査 対 象 は,2016 年 5 月 の 用 法 用 量 ( 増 量 等 )の 一 部 変 更 承 認 部 分 は 該 当 しない (4) 強 直 性 脊 椎 炎 患 者 では, 血 清 中 の TNFa 濃 度 が 高 く 12), 仙 腸 関 節 で 観 察 された 細 胞 浸 潤 における 浸 潤 物 中 に TNFa が 高 発 現 している 13) ことなどが 確 認 されたことから,TNFa は 関 節 リウマチの 滑 膜 炎 における 役 割 と 同 様 の 役 割 を 強 直 性 脊 椎 炎 の 仙 腸 関 節 炎 でも 担 っ ていることが 示 唆 されている 海 外 では, 活 動 性 を 有 する 強 直 性 脊 椎 炎 に 対 する 臨 床 試 験 が 実 施 され,その 有 用 性 が 確 認 されたことから, 強 直 性 脊 椎 炎 の 効 能 が 承 認 されている 本 邦 においても, 活 動 性 を 有 する 強 直 性 脊 椎 炎 を 対 象 に 2006 年 から 治 験 を 行 い, 有 用 性 が 確 認 されたことから,2010 年 4 月 に 厚 生 労 働 省 より 強 直 性 脊 椎 炎 の 効 能 効 果 につい て 承 認 された (5)クローン 病 患 者 の 便 中 TNFa 量 と 疾 患 活 動 性 が 相 関 していることが 報 告 された 19) ことな どから,1991 年 より 海 外 においてクローン 病 に 対 する 臨 床 試 験 が 開 始 されその 有 用 性 が 確 認 された 本 邦 においても 25 名 の 中 等 度 から 重 度 の 活 動 性 クローン 病 患 者 を 対 象 に 1996 年 から 治 験 を 行 い,その 有 用 性 が 認 められたことから,2002 年 1 月 に 厚 生 労 働 省 よ り 輸 入 承 認 され, 同 年 5 月 に 発 売 された また,2007 年 11 月 に 維 持 療 法 の 効 能 効 果 が 追 加 され 継 続 投 与 が 認 められた 2011 年 8 月 には,5mg/kg の 8 週 間 隔 投 与 において 効 果 が 減 弱 した 場 合 の,10mg/kg への 増 量 が 認 められた 発 売 後,クローン 病 の 患 者 を 対 象 とし,2,923 例 の 使 用 成 績 調 査,654 例 の 特 定 使 用 成 績 調 査 ( 長 期 使 用 時 における 副 作 用 の 発 現 状 況 の 把 握 と 有 効 性 の 検 討 )を 実 施 し,2015 年 3 月 に 医 薬 品, 医 療 機 器 等 の 品 質, 有 効 性 及 び 安 全 性 の 確 保 等 に 関 する 法 律 第 14 条 第 2 項 第 3 号 イからハまでのいずれにも 該 当 しないとの 再 審 査 結 果 が 得 られ, 効 能 効 果 並 びに 用 法 用 量 は 承 認 事 項 のとおり 変 更 はない 旨 通 知 された さらに,290 例 の 特 定 使 用 成 績 調 査 ( 増 量 に 関 する 調 査 )を 実 施 し,2015 年 5 月 に 最 終 報 告 書 を 独 立 行 政 法 人 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 へ 提 出 した (6) 潰 瘍 性 大 腸 炎 患 者 では 血 清 中 TNFa 及 び IL-6 が 上 昇 しており, 病 態 が 改 善 すると 共 にそ れらが 低 下 することが 報 告 されている 14~16) また, 潰 瘍 性 大 腸 炎 モデル 動 物 (げっ 歯 類 ) において, 抗 TNFa 抗 体 が 炎 症 性 サイトカインの 産 生 や 活 性 を 抑 制 することにより, 腸 -7-

Ⅰ. 概 要 に 関 する 項 目 の 炎 症 を 抑 えられたことが 報 告 されている 17, 18) これらのことから, 潰 瘍 性 大 腸 炎 の 病 態 には,クローン 病 の 場 合 と 同 様 に TNFa が 重 要 な 役 割 を 担 っていることが 示 唆 されてい る 海 外 では, 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 潰 瘍 性 大 腸 炎 患 者 を 対 象 に 臨 床 試 験 が 実 施 され, その 有 用 性 が 確 認 されたことから 2005 年 9 月 に 承 認 されている 本 邦 においても, 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 潰 瘍 性 大 腸 炎 を 対 象 に 2006 年 から 治 験 を 行 い, 有 用 性 が 認 められた ことから,2010 年 6 月 に 厚 生 労 働 省 より 潰 瘍 性 大 腸 炎 の 効 能 効 果 について 承 認 された 効 能 追 加 承 認 後, 潰 瘍 性 大 腸 炎 の 患 者 を 対 象 とし,560 例 の 特 定 使 用 成 績 調 査 を 実 施 し, 2015 年 5 月 に 最 終 報 告 書 を 独 立 行 政 法 人 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 へ 提 出 した (7)ベーチェット 病 と TNFa に 関 しては,ベーチェット 病 患 者 の 末 梢 血 単 核 球 及 び 結 節 性 紅 斑 様 皮 疹 の 病 変 部, 腸 管 型 ベーチェット 病 患 者 の 腸 管 生 検 組 織 で TNFa 産 生 が 亢 進 して いることや 神 経 型 ベーチェット 病 患 者 では 髄 液 中 の TNFa 濃 度 が 高 値 を 示 すことが 報 告 されており,ベーチェット 病 の 病 態 に 共 通 して TNFa が 関 与 していることが 示 唆 されて いる ベーチェット 病 の 特 殊 型 ( 腸 管 型, 神 経 型, 血 管 型 )を 対 象 とした 臨 床 試 験 を 2011 年 から 行 い, 有 用 性 が 認 められたことから,2015 年 8 月 に 厚 生 労 働 省 より 腸 管 型 ベーチ ェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病, 血 管 型 ベーチェット 病 の 効 能 効 果 について 承 認 され た (8) 川 崎 病 患 者 の 血 清 中 TNFa 濃 度 は 健 康 な 者 と 比 較 して 有 意 に 高 く, 血 清 中 TNFa 濃 度 は 冠 動 脈 病 変 の 合 併 例 では, 非 合 併 例 に 比 べて 高 いとの 報 告 がある 静 注 用 人 免 疫 グロブリ ン(IVIG) 治 療 にもかかわらず 冠 動 脈 病 変 が 合 併 した 患 者 では, 非 合 併 の 患 者 と 比 較 し て, 治 療 前 の 可 溶 性 TNF 受 容 体 I 型 の 血 清 中 濃 度 は 有 意 に 高 かったことが 報 告 されてお り, 川 崎 病 において TNFa の 関 与 が 示 唆 されている 初 回 IVIG 療 法 不 応 の 川 崎 病 患 者 を 対 象 とした 臨 床 試 験 を 2012 年 から 行 い, 有 用 性 が 認 められたことから,2015 年 12 月 に 厚 生 労 働 省 より 川 崎 病 の 急 性 期 の 効 能 効 果 について 承 認 された また, 海 外 では,1998 年 に 米 国 において 承 認 され, 現 在 では 世 界 106 ヵ 国 で 承 認 されている (2015 年 8 月 現 在 ) 2. 製 品 の 治 療 学 的 製 剤 学 的 特 性 (1) 世 界 初 の 抗 ヒト TNFa モノクローナル 抗 体 製 剤 である (2) 関 節 リウマチ 1) 患 者 の 疾 患 活 動 性 に 応 じた 投 与 量, 投 与 間 隔 の 選 択 が 可 能 である 2) 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 患 者 に 対 して,3mg/kg 投 与 群 の 54 週 後 の 有 効 性 * は 78.8% であった 4 回 目 投 与 から 10mg/kg に 増 量 した 群 では 90.4%と 有 意 に 増 量 効 果 が 認 められた 3) 関 節 の 構 造 的 損 傷 の 防 止 効 果 が 認 められた 4) 身 体 機 能 の 改 善 効 果 が 認 められた( 海 外 データ) *:EULAR 改 善 基 準 (Good + Moderate response) (3)ベーチェット 病 による 難 治 性 網 膜 ぶどう 膜 炎 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 なベーチェット 病 による 難 治 性 網 膜 ぶどう 膜 炎 患 者 において, 眼 発 作 の 減 少, 視 力 の 維 持 が 認 められた -8-

Ⅰ. 概 要 に 関 する 項 目 (4) 乾 癬 ( 尋 常 性 乾 癬, 関 節 症 性 乾 癬, 膿 疱 性 乾 癬, 乾 癬 性 紅 皮 症 ) 1) 皮 膚 症 状 に 高 い PASI スコア 改 善 率 を 示 し, 投 与 10 週 後 までに 得 られた 効 果 が 66 週 * にわたり 持 続 した 2) 爪 乾 癬 の 改 善 が 認 められた 3) 関 節 症 状 を 改 善 し, 関 節 破 壊 の 進 展 を 抑 制 した 4) 本 剤 5mg/kg 8 週 間 隔 投 与 で 効 果 減 弱 した 乾 癬 患 者 に 対 し,10mg/kg 8 週 間 隔 の 増 量 投 与 によりトラフの 血 清 中 濃 度 の 増 加 と 共 に 乾 癬 症 状 は 改 善 し, 本 剤 の 効 果 回 復 が 認 められた *: 投 与 開 始 から 62 週 後 まで 投 与 した (5) 強 直 性 脊 椎 炎 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 強 直 性 脊 椎 炎 患 者 において, 症 状 軽 減 効 果, 疾 患 活 動 性 の 抑 制 効 果, 可 動 域 の 改 善 効 果, 身 体 機 能 の 改 善 効 果 が 認 められた (6) 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病, 血 管 型 ベーチェット 病 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 腸 管 型, 神 経 型, 血 管 型 のベーチェット 病 患 者 において, 速 や かな 臨 床 症 状 の 改 善 効 果 が 認 められ,ステロイドの 減 量 / 離 脱 効 果 も 認 められた (7) 川 崎 病 の 急 性 期 1)ポリエチレングリコール 処 理 人 免 疫 グロブリン(VGIH) 群 よりも 解 熱 効 果 は 高 かっ た 2)VGIH 群 よりも 速 やかに 急 性 期 主 要 症 状 数 が 減 少 する 傾 向 が 認 められた 3)VGIH 群 よりも 冠 動 脈 病 変 の 発 現 率 は 低 かった (8)クローン 病 1) 高 い CDAI 改 善 値 を 示 し,10 週 までに 得 られた 効 果 が 54 週 にわたり 持 続 した 2) 効 果 減 弱 症 例 に 対 する 10mg/kg 投 与 8 週 後 の 改 善 率 (CDAI50 ポイント 改 善 )は 69.7%, 寛 解 率 は 39.4%であった 3)ステロイドの 減 量 / 離 脱 効 果 が 認 められた 4) 投 与 10 週 後 より IBDQ が 改 善 し,54 週 にわたり 高 いスコアを 維 持 した 5) 腸 管 粘 膜 治 癒 効 果 が 認 められた 6) 外 瘻 を 閉 鎖 する 効 果 が 認 められた (9) 潰 瘍 性 大 腸 炎 1) 投 与 8 週 後 における 臨 床 症 状 改 善 効 果 が 認 められた 2) 腸 管 粘 膜 治 癒 効 果 が 認 められた 3)IBDQ 改 善 効 果 が 認 められた (10) 緊 急 時 に 十 分 対 応 できる 医 療 施 設 において, 十 分 な 知 識 経 験 を 有 する 医 師 のもとで, 本 剤 の 投 与 が 適 切 と 判 断 される 症 例 のみを 対 象 に 投 与 すること ( Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 -1 参 照 ) (11) 国 内 で 実 施 された 関 節 リウマチ,クローン 病,ベーチェット 病 による 難 治 性 網 膜 ぶどう 膜 炎, 乾 癬, 強 直 性 脊 椎 炎, 潰 瘍 性 大 腸 炎, 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェッ ト 病 及 び 血 管 型 ベーチェット 病 を 含 む 臨 床 試 験 で, 本 剤 が 投 与 された 1,080 例 中, 副 作 用 が 報 告 されたのは 935 例 (86.6%)であった なお, 国 内 で 実 施 された 川 崎 病 に 対 する 臨 床 試 験 で, 本 剤 が 投 与 された 16 例 中, 副 作 用 が 報 告 されたのは 11 例 (68.8%)であった 関 節 リウマチを 対 象 とした 承 認 後 の 使 用 成 績 調 査 において, 安 全 性 解 析 対 象 症 例 7,522 例 中 1,850 例 (24.6%)に 副 作 用 が 報 告 された -9-

Ⅰ. 概 要 に 関 する 項 目 クローン 病 を 対 象 とした 承 認 後 の 使 用 成 績 調 査 において 安 全 性 解 析 対 象 症 例 2,828 例 中 780 例 (27.6%)に, 特 定 使 用 成 績 調 査 ( 長 期 調 査 )において 653 例 中 93 例 (14.2%) に, 特 定 使 用 成 績 調 査 ( 増 量 )において 281 例 中 28 例 (10.0%)に, 副 作 用 が 報 告 され た 潰 瘍 性 大 腸 炎 を 対 象 とした 承 認 後 の 特 定 使 用 成 績 調 査 において 安 全 性 解 析 対 象 症 例 557 例 中 103 例 (18.5%)に, 副 作 用 が 報 告 された 乾 癬 を 対 象 とした 承 認 後 の 特 定 使 用 成 績 調 査 ( 全 例 調 査 )において 安 全 性 解 析 対 象 症 例 764 例 中 172 例 (22.5%)に 副 作 用 が 報 告 された なお, 重 大 な 副 作 用 として 感 染 症, 結 核, 重 篤 な infusion reaction, 脱 髄 疾 患, 間 質 性 肺 炎, 肝 機 能 障 害, 遅 発 性 過 敏 症, 抗 dsdna 抗 体 の 陽 性 化 を 伴 うループス 様 症 候 群, 重 篤 な 血 液 障 害, 横 紋 筋 融 解 症 が 報 告 されている -10-

Ⅱ. 名 称 に 関 する 項 目 Ⅱ. 名 称 に 関 する 項 目 1. 販 売 名 (1) 和 名 : レミケード 点 滴 静 注 用 100 (2) 洋 名 : REMICADE for I.V. Infusion100 (3) 名 称 の 由 来 : REMI-(remedy: 治 療 ),-CADE(aid: 支 援 )に 由 来 2. 一 般 名 (1) 和 名 ( 命 名 法 ): インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)(JAN) (2) 洋 名 ( 命 名 法 ): infliximab(genetical recombination)(jan,inn) (3)ステム: モノクロナール 抗 体 (キメラ 型 ):-mab(-ximab) 3. 構 造 式 又 は 示 性 式 ヒト IgG 1 定 常 領 域 及 び TNFa 特 異 的 なマウス 可 変 領 域 を 有 するモノクローナル 抗 体 で,1,328 個 のアミノ 酸 残 基 からなる 糖 蛋 白 質 4. 分 子 式 及 び 分 子 量 分 子 式 : 軽 鎖 (C 1028 H 1587 N 279 O 337 S 6 ) 重 鎖 (C 2203 H 3411 N 585 O 682 S 16 ) 分 子 量 : 約 149,000 5. 化 学 名 ( 命 名 法 ) マウス 抗 ヒト TNFa モノクローナル 抗 体 の 可 変 領 域 及 びヒト IgG 1 定 常 領 域 からなるヒト/マウ スキメラ 型 抗 ヒト TNFa モノクローナル 抗 体 をコードするゲノム DNA の 導 入 により,マウス 骨 髄 腫 細 胞 で 産 生 される 214 個 のアミノ 酸 残 基 (C 1028 H 1587 N 279 O 337 S 6 : 分 子 量 23438.67)の 軽 鎖 2 分 子 と 450 個 のアミノ 酸 残 基 (C 2203 H 3411 N 585 O 682 S 16 : 分 子 量 49516.25)の 重 鎖 2 分 子 よ り 構 成 される 糖 タンパク 質 ( 分 子 量 : 約 149,000) 6. 慣 用 名, 別 名, 略 号, 記 号 番 号 治 験 番 号 :TA-650-11-

Ⅱ. 名 称 に 関 する 項 目 7.CAS 登 録 番 号 170277-31-3-12-

Ⅲ. 有 効 成 分 に 関 する 項 目 Ⅲ. 有 効 成 分 に 関 する 項 目 1. 物 理 化 学 的 性 質 (1) 外 観 性 状 : 無 色 から 薄 黄 色 及 び 乳 白 色 の 液 (2) 溶 解 性 : 該 当 しない (3) 吸 湿 性 : 該 当 しない (4) 融 点 ( 分 解 点 ), 沸 点, 凝 固 点 : 該 当 しない (5) 酸 塩 基 解 離 定 数 : 該 当 しない (6) 分 配 係 数 : 該 当 しない (7)その 他 の 主 な 示 性 値 : ph:6.9~7.5 2. 有 効 成 分 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性 該 当 資 料 なし 3. 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法 免 疫 二 重 拡 散 法 4. 有 効 成 分 の 定 量 法 紫 外 可 視 吸 光 度 測 定 法 (280nm における 蛋 白 質 濃 度 を 測 定 ) -13-

Ⅳ. 製 剤 に 関 する 項 目 1. 剤 形 (1) 剤 形 の 区 別, 外 観 及 び 性 状 : 区 別 : 凍 結 乾 燥 品 用 時, 日 局 注 射 用 水 で 溶 解 し, 日 局 生 理 食 塩 液 で 希 釈 して 用 いる 注 射 剤 である 規 格 :1 バイアル 中 にインフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)100mg を 含 有 する 性 状 : 白 色 の 塊 ( 凍 結 乾 燥 ケーキ) (2) 溶 液 及 び 溶 解 時 の ph, 浸 透 圧 比, 粘 度, 比 重, 安 定 な ph 域 等 : 溶 解 時 の ph:6.9~7.5( 溶 媒 : 水 ) (3) 注 射 剤 の 容 器 中 の 特 殊 な 気 体 の 有 無 及 び 種 類 : なし 2. 製 剤 の 組 成 (1) 有 効 成 分 ( 活 性 成 分 )の 含 量 : 1 バイアル 中 インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)100mg 含 有 (2) 添 加 物 : 精 製 白 糖 :500mg ポリソルベート 80 :0.5mg リン 酸 二 水 素 ナトリウム 一 水 和 物 :2.2mg リン 酸 水 素 二 ナトリウム 二 水 和 物 :6.1mg その 他 の 添 加 物 として ph 調 整 剤 を 含 有 する 本 剤 は,マウス 骨 髄 腫 由 来 細 胞 を 用 いて 製 造 される マスターセルバンク 調 製 時 にウシ 胎 児 血 清 を,また, 製 造 工 程 において, 培 地 成 分 としてウシの 脾 臓 及 び 血 液 由 来 成 分 ( 蛋 白 加 水 分 解 物 ) 及 び 血 液 由 来 成 分 ( 血 清 アルブミン, 胎 児 血 清,リポプロテイン,アポトラ ンスフェリン)を 使 用 している (3) 電 解 質 の 濃 度 : 該 当 資 料 なし (4) 添 付 溶 解 液 の 組 成 及 び 容 量 : 該 当 しない (5)その 他 : 該 当 資 料 なし -14-

Ⅳ. 製 剤 に 関 する 項 目 3. 注 射 剤 の 調 製 法 溶 解 方 法 : 本 剤 は 用 時 溶 解 とすること ( 溶 解 後 3 時 間 以 内 に 投 与 開 始 をすること ) ゴム 栓 をエタノール 綿 等 で 清 拭 した 後,21-G あるいはさらに 細 い 注 射 針 を 用 い て,1 バイアル 当 たり 10mL の 日 局 注 射 用 水 ( 日 局 生 理 食 塩 液 も 使 用 可 )を 静 か に 注 入 すること (その 際 に 陰 圧 状 態 でないバイアルは 使 用 しないこと ) バイアルを 回 転 させながら 緩 やかに 溶 解 し, 溶 解 後 は 5 分 間 静 置 すること ( 抗 体 蛋 白 が 凝 集 するおそれがあるため, 決 して 激 しく 振 らず, 長 時 間 振 り 混 ぜない こと ) 蛋 白 製 剤 なので, 溶 解 後 の 性 状 として, 無 色 から 薄 黄 色 及 び 乳 白 色 をしており, 僅 かながら 半 透 明 の 微 粒 子 を 含 むことがあるが, 力 価 等 に 影 響 はない ( 変 色, 異 物,その 他 の 異 常 を 認 めたものは 使 用 しないこと ) 溶 解 後 の 残 液 の 再 使 用 や 保 存 は 行 わないこと 希 釈 方 法 : 患 者 の 体 重 当 たりで 計 算 した 必 要 量 を 成 人 は 約 250mL, 体 重 が 25kg 未 満 の 小 児 は 約 50mL,25kg 以 上 の 小 児 は 約 100mL の 日 局 生 理 食 塩 液 に 希 釈 すること (ブド ウ 糖 注 射 液 等 を 含 め 日 局 生 理 食 塩 液 以 外 の 注 射 液 は 用 いないこと ) 日 局 生 理 食 塩 液 で 希 釈 する 際 は, 溶 解 液 を 緩 徐 に 注 入 し, 混 和 の 際 も 静 かに 行 うこと 希 釈 後 の インフリキシマブ 濃 度 は,0.4~4mg/mL とすること 4. 懸 濁 剤, 乳 剤 の 分 散 性 に 対 する 注 意 該 当 資 料 なし 5. 製 剤 の 各 種 条 件 下 における 安 定 性 試 験 の 種 類 保 存 条 件 保 存 形 態 保 存 期 間 結 果 長 期 保 存 試 験 *1 5 無 色 バイアル ( 密 封 ) 3 年 変 化 なし 加 速 試 験 *1 30 無 色 バイアル ( 密 封 ) 2 年 6 ヵ 月 粒 子 試 験 において 変 化 が 認 めら れた( 規 格 内 ),また 不 溶 性 微 粒 子 試 験 ( 規 格 にない 試 験 項 目 ) において 変 化 がみられたが, 他 の 試 験 項 目 は 変 化 なし 苛 酷 試 験 温 度 *1 45 無 色 バイアル ( 密 封 ) 1 年 粒 子 試 験 において 顕 著 な 変 化 が 認 められた( 規 格 外 ),また 不 溶 性 微 粒 子 試 験 ( 規 格 にない 試 験 項 目 )において 顕 著 な 変 化 がみ られたが, 他 の 試 験 項 目 は 変 化 なし 光 *2 白 色 蛍 光 灯 及 び 近 紫 外 蛍 光 灯 無 色 バイアル ( 密 封 ) 120 万 lx h 200W h/m 2 変 化 なし 無 色 バイアル( 密 封 ): 無 色 のガラス 製 バイアルにゴム 栓 をし,アルミキャップで 巻 き 締 めをしたもの *1. 試 験 項 目 : 性 状, 溶 解 時 間,pH, 生 物 活 性 比, 純 度 試 験, 水 分, 粒 子 試 験, 不 溶 性 微 粒 子 試 験, 含 量 *2. 試 験 項 目 : 性 状, 溶 解 時 間, 生 物 活 性 比, 純 度 試 験, 粒 子 試 験, 不 溶 性 微 粒 子 試 験, 含 量 -15-

Ⅳ. 製 剤 に 関 する 項 目 6. 溶 解 後 の 安 定 性 本 剤 を 注 射 用 水 にて 溶 解 した(10mg/mL) 後, 生 理 食 塩 液 で 希 釈 した 溶 液 の 安 定 性 は 次 のとお りであった 溶 液 濃 度 保 存 条 件 保 存 形 態 保 存 期 間 結 果 4mg/mL 0.4mg/mL 室 温 無 色 ガラス 瓶 24 時 間 変 化 なし 試 験 項 目 :ph, 生 物 活 性 比, 純 度 試 験, 粒 子 試 験, 不 溶 性 微 粒 子 試 験, 含 量 7. 他 剤 との 配 合 変 化 ( 物 理 化 学 的 変 化 ) 5%ブドウ 糖 液 で 溶 解 し,24 時 間 保 存 した 溶 液 について 等 電 点 電 気 泳 動 を 行 った 結 果, 配 合 変 化 のものと 考 えられるバンドが 認 められた 亜 鉛 イオンや 鉄 イオンの 存 在 下 で 不 溶 性 の 凝 集 体 を 形 成 8. 生 物 学 的 試 験 法 該 当 資 料 なし 9. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 確 認 試 験 法 免 疫 二 重 拡 散 法 10. 製 剤 中 の 有 効 成 分 の 定 量 法 紫 外 可 視 吸 光 度 測 定 法 (280nm における 蛋 白 質 濃 度 を 測 定 ) 11. 力 価 該 当 しない 12. 混 入 する 可 能 性 のある 夾 雑 物 半 透 明 の 微 粒 子 13. 注 意 が 必 要 な 容 器 外 観 が 特 殊 な 容 器 に 関 する 情 報 該 当 資 料 なし 14.その 他 該 当 資 料 なし -16-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 1. 効 能 又 は 効 果 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 下 記 疾 患 関 節 リウマチ( 関 節 の 構 造 的 損 傷 の 防 止 を 含 む) ベーチェット 病 による 難 治 性 網 膜 ぶどう 膜 炎 尋 常 性 乾 癬, 関 節 症 性 乾 癬, 膿 疱 性 乾 癬, 乾 癬 性 紅 皮 症 強 直 性 脊 椎 炎 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病, 血 管 型 ベーチェット 病 川 崎 病 の 急 性 期 次 のいずれかの 状 態 を 示 すクローン 病 の 治 療 及 び 維 持 療 法 ( 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 場 合 に 限 る) 中 等 度 から 重 度 の 活 動 期 にある 患 者 外 瘻 を 有 する 患 者 中 等 症 から 重 症 の 潰 瘍 性 大 腸 炎 の 治 療 ( 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 場 合 に 限 る) < 効 能 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 > < 関 節 リウマチ> 1) 過 去 の 治 療 において, 非 ステロイド 性 抗 炎 症 剤 及 び 他 の 抗 リウマチ 薬 (メトトレキサー ト 製 剤 を 含 む) 等 による 適 切 な 治 療 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 投 与 を 行 うこと また,メトトレキサート 製 剤 に 本 剤 を 上 乗 せすることのリス ク ベネフィットを 判 断 した 上 で 使 用 すること 本 剤 による 効 果 は, 通 常 投 与 開 始 から 14 週 以 内 に 得 られることが 確 認 されている 14 週 以 内 に 全 く 効 果 が 得 られない 場 合 や, 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 を 行 っても 効 果 が 得 られない 場 合 には, 現 在 の 治 療 計 画 の 継 続 を 慎 重 に 再 考 すること 2) 本 剤 とアバタセプト( 遺 伝 子 組 換 え)の 併 用 は 行 わないこと 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 13) 参 照 <ベーチェット 病 による 難 治 性 網 膜 ぶどう 膜 炎 > 過 去 の 治 療 において, 他 の 薬 物 療 法 (シクロスポリン 等 ) 等 の 適 切 な 治 療 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと < 乾 癬 > 過 去 の 治 療 において, 既 存 の 全 身 療 法 ( 紫 外 線 療 法 を 含 む) 等 の 適 切 な 治 療 を 行 っても, 皮 疹 が 体 表 面 積 の 10% 以 上 に 存 在 する 場 合,もしくは 難 治 性 の 皮 疹, 関 節 症 状 又 は 膿 疱 を 有 す る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと < 強 直 性 脊 椎 炎 > 過 去 の 治 療 において, 他 の 薬 物 療 法 ( 非 ステロイド 性 抗 炎 症 剤 等 ) 等 の 適 切 な 治 療 を 行 って も, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと < 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病, 血 管 型 ベーチェット 病 > 過 去 の 治 療 において, 他 の 薬 物 療 法 等 の 適 切 な 治 療 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと < 川 崎 病 の 急 性 期 > 過 去 の 治 療 において, 免 疫 グロブリン 療 法 等 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと -17-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 <クローン 病 > 過 去 の 治 療 において, 栄 養 療 法, 他 の 薬 物 療 法 (5-アミノサリチル 酸 製 剤,ステロイド,ア ザチオプリン 等 ) 等 の 適 切 な 治 療 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと なお, 寛 解 維 持 投 与 は 漫 然 と 行 わず 経 過 を 観 察 しながら 行 うこと < 潰 瘍 性 大 腸 炎 > 過 去 の 治 療 において, 他 の 薬 物 療 法 (5-アミノサリチル 酸 製 剤,ステロイド,アザチオプリ ン 等 ) 等 の 適 切 な 治 療 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと 寛 解 維 持 効 果 は 確 認 されていないため, 寛 解 導 入 後 には 本 剤 の 継 続 投 与 の 必 要 性 を 検 討 し, 他 の 治 療 法 への 切 替 えを 考 慮 すること < 解 説 > 効 能 効 果 の 項 において, 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 下 記 疾 患 という 記 載 があり,それら をより 明 確 にするため 具 体 的 に 記 載 した [ 関 節 リウマチ] 1) 関 節 リウマチにおいては, 過 去 の 治 療 において, 非 ステロイド 性 抗 炎 症 剤 及 び 他 の 抗 リウ マチ 薬 (メトトレキサート 製 剤 を 含 む) 等 による 適 切 な 治 療 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと また, 用 法 用 量 に 記 載 した 通 り,メトトレキサート 製 剤 を 併 用 することが 必 要 である メトトレキサート 製 剤 に 本 剤 を 上 乗 せすることのリスク ベネフィットを 判 断 した 上 で 使 用 すること 本 剤 3mg/kg を 初 回 投 与 後,14 週 以 内 に 全 く 効 果 が 認 められない 場 合,また, 本 剤 3mg/kg で 効 果 不 十 分 又 は 効 果 が 減 弱 した 症 例 に 対 し, 増 量, 投 与 間 隔 の 短 縮 を 行 っても 効 果 の 認 められなかった 場 合 には, 漫 然 と 本 剤 を 投 与 せず, 他 の 治 療 法 を 考 慮 すること 2)プラセボを 対 照 に 実 施 された 海 外 臨 床 試 験 において, 本 剤 を 含 む 抗 TNF 製 剤 とアバタセプ ト( 遺 伝 子 組 換 え)の 併 用 療 法 を 受 けた 患 者 群 は, 効 果 の 増 強 が 示 されておらず,TNF 製 剤 のみ 治 療 を 受 けた 患 者 群 よりも 感 染 症 及 び 重 篤 な 感 染 症 の 発 現 率 が 高 かったとの 報 告 が あるため,アバタセプト( 遺 伝 子 組 換 え)は 併 用 しないこと [ベーチェット 病 による 難 治 性 網 膜 ぶどう 膜 炎 ] ベーチェット 病 による 難 治 性 網 膜 ぶどう 膜 炎 においては, 過 去 の 治 療 において, 他 の 薬 物 療 法 (シクロスポリン 等 ) 等 の 適 切 な 治 療 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと [ 乾 癬 ] 乾 癬 においては, 既 存 の 全 身 療 法 ( 紫 外 線 療 法 を 含 む) 等 の 適 切 な 治 療 を 行 っても, 皮 疹 が 体 表 面 積 の 10% 以 上 に 存 在 する 場 合,もしくは 難 治 性 の 皮 疹, 関 節 症 状 又 は 膿 疱 を 有 する 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと [ 強 直 性 脊 椎 炎 ] 強 直 性 脊 椎 炎 においては, 過 去 の 治 療 において, 他 の 薬 物 療 法 ( 非 ステロイド 性 抗 炎 症 剤 等 ) 等 の 適 切 な 治 療 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 う こと [ 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病, 血 管 型 ベーチェット 病 ] 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病, 血 管 型 ベーチェット 病 においては, 過 去 の 治 療 において, 他 の 薬 物 療 法 等 の 適 切 な 治 療 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと -18-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 [ 川 崎 病 の 急 性 期 ] 川 崎 病 の 急 性 期 においては, 過 去 の 治 療 において, 免 疫 グロブリン 療 法 等 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと [クローン 病 ] クローン 病 においては, 過 去 の 治 療 において, 他 の 薬 物 療 法 (5-アミノサリチル 酸 塩 製 剤,ス テロイド,アザチオプリン 等 ) 等 の 適 切 な 治 療 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと 寛 解 維 持 投 与 を 行 う 場 合 は, 漫 然 と 行 わず 患 者 さんの 経 過 を 観 察 しながら 行 うこと [ 潰 瘍 性 大 腸 炎 ] 潰 瘍 性 大 腸 炎 においては, 過 去 の 治 療 において, 他 の 薬 物 療 法 (5-アミノサリチル 酸 製 剤,ス テロイド,アザチオプリン 等 ) 等 の 適 切 な 治 療 を 行 っても, 疾 患 に 起 因 する 明 らかな 臨 床 症 状 が 残 る 場 合 に 本 剤 の 投 与 を 行 うこと 寛 解 維 持 効 果 は 確 認 されていないため, 寛 解 導 入 後 には 本 剤 の 継 続 投 与 の 必 要 性 を 検 討 し, 他 の 治 療 法 への 切 替 えを 考 慮 すること 2. 用 法 及 び 用 量 < 関 節 リウマチ> 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 3mg を 1 回 の 投 与 量 と し 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと なお,6 週 の 投 与 以 後, 効 果 不 十 分 又 は 効 果 が 減 弱 した 場 合 には, 投 与 量 の 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 が 可 能 である これらの 投 与 量 の 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 は 段 階 的 に 行 う 1 回 の 体 重 1kg 当 たりの 投 与 量 の 上 限 は,8 週 間 の 間 隔 であれば 10mg, 投 与 間 隔 を 短 縮 した 場 合 であ れば 6mg とする また, 最 短 の 投 与 間 隔 は 4 週 間 とする 本 剤 は,メトトレキサート 製 剤 による 治 療 に 併 用 して 用 いること <ベーチェット 病 による 難 治 性 網 膜 ぶどう 膜 炎 > 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 5mg を 1 回 の 投 与 量 と し 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと < 乾 癬 > 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 5mg を 1 回 の 投 与 量 と し 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと なお,6 週 の 投 与 以 後, 効 果 不 十 分 又 は 効 果 が 減 弱 した 場 合 には, 投 与 量 の 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 が 可 能 である これらの 投 与 量 の 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 は 患 者 の 状 態 に 応 じて 段 階 的 に 行 う 1 回 の 体 重 1kg 当 たりの 投 与 量 の 上 限 は,8 週 間 の 間 隔 であれば 10mg, 投 与 間 隔 を 短 縮 した 場 合 であれば 6mg とする また, 最 短 の 投 与 間 隔 は 4 週 間 とする < 強 直 性 脊 椎 炎 > 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 5mg を 1 回 の 投 与 量 と し 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 6~8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと < 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病, 血 管 型 ベーチェット 病 > 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 5mg を 1 回 の 投 与 量 と し 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと なお,6 週 の 投 与 以 後, 効 果 不 十 分 又 は 効 果 が 減 弱 した 場 合 には, 体 重 1kg 当 たり 10mg を 1 回 の 投 与 量 とすることができる < 川 崎 病 の 急 性 期 > 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 5mg を 単 回 点 滴 静 注 する -19-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 <クローン 病 > 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 5mg を 1 回 の 投 与 量 と し 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと なお,6 週 の 投 与 以 後, 効 果 が 減 弱 した 場 合 には, 体 重 1kg 当 たり 10mg を 1 回 の 投 与 量 と することができる < 潰 瘍 性 大 腸 炎 > 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 5mg を 1 回 の 投 与 量 と し 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと なお, 本 剤 投 与 時 には,1.2 ミクロン 以 下 のメンブランフィルターを 用 いたインラインフィル ターを 通 して 投 与 すること < 解 説 > [ 関 節 リウマチ] 関 節 リウマチに 対 する 治 療 は,0 週,2 週,6 週 およびそれ 以 降 に 8 週 間 隔 で,1 回 当 たり 体 重 1kg 当 たり 3mg を 投 与 することが 原 則 になっている これ 以 降 に 十 分 な 効 果 が 得 られない 場 合 や 効 果 が 減 弱 した 場 合 に, 投 与 量 の 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 が 可 能 である ただし,1 回 の 体 重 1kg 当 たりの 投 与 量 の 上 限 は 8 週 間 隔 であれば 10mg/kg, 投 与 間 隔 を 短 縮 した 場 合 は 6mg/kg である また, 投 与 間 隔 の 短 縮 は 4 週 間 までである 関 節 リウマチにおいては,メトトレキサート 製 剤 併 用 時 のみ 本 剤 の 使 用 が 認 められているので 必 ず 併 用 すること メトトレキサート 製 剤 の 使 用 にあたっては, 本 剤 の 使 用 上 の 注 意 に 加 え, メトトレキサート 製 剤 の 使 用 上 の 注 意 も 併 せて 熟 読 すること 本 剤 は, 必 ず 1.2 ミクロン 以 下 のメンブランフィルターを 用 いたインラインフィルターを 通 し て 使 用 すること なお, 投 与 器 具 等 の 注 意 については,Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )の 14. 適 用 上 及 び 薬 剤 交 付 時 の 注 意 の 項 を 参 照 すること < 用 法 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 > 1) 溶 解 及 び 希 釈 方 法 本 剤 1 バイアル 当 たり 10mL の 日 局 注 射 用 水 で 溶 解 する 患 者 の 体 重 から 換 算 した 必 要 溶 解 液 量 を 成 人 は 約 250mL, 体 重 が 25kg 未 満 の 小 児 は 約 50mL,25kg 以 上 の 小 児 は 約 100mL の 日 局 生 理 食 塩 液 に 希 釈 し, 他 の 注 射 剤, 輸 液 等 とは 混 合 しないこと 体 重 が 100kg を 超 える 患 者 に 投 与 する 場 合 には, 希 釈 後 のインフリキシマブ 濃 度 が 4mg/mL を 超 えないよう, 日 局 生 理 食 塩 液 の 量 を 調 整 すること 適 用 上 の 注 意 の 項 参 照 2) 投 与 方 法 本 剤 は 独 立 した 点 滴 ラインにより, 原 則,2 時 間 以 上 をかけて 緩 徐 に 点 滴 静 注 すること 適 用 上 の 注 意 の 項 参 照 3)メトトレキサート 製 剤 の 併 用 ( 関 節 リウマチ) 国 内 及 び 海 外 の 臨 床 試 験 により,メトトレキサート 製 剤 併 用 での 有 効 性 及 び 安 全 性 が 確 認 されている 国 内 臨 床 試 験 におけるメトトレキサート 製 剤 の 併 用 量 は,6mg/ 週 以 上 で あり,メトトレキサート 併 用 時 の 本 剤 に 対 する 抗 体 の 産 生 率 は,メトトレキサート 非 併 用 時 よりも 低 かった なお, 関 節 リウマチ 患 者 におけるメトトレキサート 製 剤 以 外 の 抗 リウマチ 薬 併 用 の 有 用 性 は 確 立 していない 4) 関 節 リウマチにおいて, 初 回,2 週,6 週 投 与 までは 10mg/kg 等 への 増 量 投 与 は 行 わな いこと また, 増 量 により 感 染 症 の 発 現 頻 度 が 高 まる 恐 れがあるため, 感 染 症 の 発 現 に -20-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 は 十 分 注 意 すること 10mg/kg 等 の 高 用 量 を 初 回 投 与 から 行 うことにより, 重 篤 な 感 染 症 の 発 現 頻 度 が 高 まったとの 報 告 がある その 他 の 注 意 の 項 4) 参 照 5) 乾 癬 において, 初 回,2 週,6 週 投 与 までは 10mg/kg 等 への 増 量 投 与 は 行 わないこと また, 増 量 により 感 染 症 の 発 現 頻 度 が 高 まる 恐 れがあるため, 感 染 症 の 発 現 には 十 分 注 意 すること 関 節 リウマチ 患 者 において,10mg/kg 等 の 高 用 量 を 初 回 投 与 から 行 うこと により, 重 篤 な 感 染 症 の 発 現 頻 度 が 高 まったとの 報 告 がある その 他 の 注 意 の 項 4) 参 照 本 剤 による 効 果 が 全 く 認 められない 場 合 や, 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 を 行 っても 症 状 の 改 善 が 認 められない 場 合 には, 現 在 の 治 療 計 画 の 継 続 を 慎 重 に 再 考 すること 6) 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病 及 び 血 管 型 ベーチェット 病 において, 初 回,2 週,6 週 投 与 までは 10mg/kg への 増 量 投 与 は 行 わないこと 増 量 を 行 っても, 症 状 や 検 査 所 見 の 改 善 が 認 められない 場 合 には, 現 在 の 治 療 計 画 の 継 続 を 慎 重 に 再 考 する こと 7)クローン 病 において, 本 剤 を 初 回 投 与 後,2 週,6 週 と 投 与 した 後, 臨 床 症 状 や 内 視 鏡 所 見 等 により 治 療 効 果 を 評 価 すること 効 果 が 認 められない 場 合 には,さらに 継 続 投 与 を 行 っても 効 果 が 得 られない 可 能 性 があり, 他 の 治 療 法 を 考 慮 すること また,10mg/kg への 増 量 は,5mg/kg による 治 療 により 効 果 は 認 められたものの,8 週 間 隔 投 与 による 維 持 療 法 中 に 効 果 が 減 弱 し, 症 状 の 再 燃 が 認 められた 患 者 に 対 して 行 うこと 増 量 8 週 後 に 効 果 が 認 められない 場 合 には, 他 の 治 療 法 を 考 慮 すること 8) 潰 瘍 性 大 腸 炎 において, 本 剤 を 初 回 投 与 後,2 週,6 週 と 投 与 した 後,8 週 時 点 で 臨 床 症 状 や 内 視 鏡 所 見 等 により 治 療 効 果 を 評 価 すること 効 果 が 認 められない 場 合 には,さら に 継 続 投 与 を 行 っても 効 果 が 得 られない 可 能 性 があり, 他 の 治 療 法 を 考 慮 すること < 解 説 > 1) 溶 解 及 び 希 釈 方 法 本 剤 は, 亜 鉛 イオンや 鉄 イオンの 存 在 下 で 不 溶 性 の 凝 集 体 を 形 成 し,ブドウ 糖 液 との 配 合 変 化 も 認 められていることから, 輸 液, 高 カロリー 輸 液 も 同 様 に 配 合 変 化 する 可 能 性 が 考 えられる 体 重 100kg を 超 える 患 者 に 10mg/kg を 投 与 する 場 合, 希 釈 後 のインフリキシマブ 濃 度 が 最 大 濃 度 (4mg/mL)を 超 えてしまうため, 追 記 した 2) 投 与 方 法 本 剤 の 凝 集 や 配 合 変 化 を 防 ぐため, 独 立 した 点 滴 ラインにて 投 与 する 必 要 がある また, 一 般 にグロブリン 製 剤 を 静 脈 内 投 与 する 場 合, 急 速 に 投 与 を 行 うと 副 作 用 が 発 現 すること が 知 られているため, 原 則,2 時 間 以 上 かけて 緩 徐 に 投 与 することとしている なお 点 滴 投 与 時 間 は,6 週 の 投 与 以 後,それまでの 投 与 で infusion reaction が 認 められな ければ, 点 滴 速 度 を 上 げて 点 滴 時 間 を 短 縮 することができる 点 滴 時 間 短 縮 の 詳 細 につい ては, Ⅷ. 安 全 性 ( 使 用 上 の 注 意 等 )に 関 する 項 目 の 14. 適 用 上 の 注 意 参 照 3)メトトレキサート 製 剤 の 併 用 ( 関 節 リウマチ) 国 内 外 の 関 節 リウマチにおける 臨 床 試 験 で 併 用 療 法 の 有 効 性 と 安 全 性 が 確 認 されている 薬 剤 がメトトレキサートであること,メトトレキサート 併 用 時 に 本 剤 に 対 する 抗 体 産 生 が 低 減 されること,メトトレキサート 以 外 の 抗 リウマチ 薬 との 併 用 の 有 用 性 は 確 立 していない ことから, 本 注 意 を 設 定 した 本 効 能 におけるメトトレキサートの 本 邦 での 承 認 用 量 は 通 常 6mg/ 週 で, 増 量 するときは 16mg/ 週 ま でである -21-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 4) 海 外 で 行 われた 関 節 リウマチ 患 者 を 対 象 とした 市 販 後 臨 床 試 験 (START 試 験 )において, 初 回 から 10mg/kg を 投 与 された 患 者 では,3mg/kg を 投 与 された 患 者 よりも 22 週 での 重 篤 な 感 染 症 の 発 現 頻 度 が 有 意 に 高 かったとの 報 告 がある 20) 5) 増 量 可 能 時 期 については, 本 剤 の 10mg/kg までの 増 量 投 与 が 認 められている 関 節 リウマチ 及 びクローン 病 においては, 重 篤 な 感 染 症 の 発 現 頻 度 が 高 まるリスクを 考 慮 して, 導 入 期 である 0,2,6 週 時 の 増 量 投 与 は 認 められていない 本 疾 患 においても 同 様 のリスクは 否 定 できないため, 導 入 期 である 0,2,6 週 時 では 増 量 投 与 は 行 わず,6 週 投 与 以 後 に 増 量 投 与 を 可 能 とした また, 本 剤 による 効 果 が 全 く 認 められない 場 合 や, 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 を 行 っても, 症 状 の 改 善 が 認 められない 場 合 には, 現 在 の 治 療 計 画 の 継 続 を 慎 重 に 再 考 する 必 要 がある 6) 国 内 の 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病, 血 管 型 ベーチェット 病 における 臨 床 試 験 で, 初 回 投 与 後,2 週,6 週 では 増 量 を 行 わず,6 週 投 与 以 後 に 増 量 を 可 能 とした また, 増 量 を 行 っても, 症 状 や 検 査 所 見 の 改 善 が 認 められない 場 合 には, 現 在 の 治 療 計 画 の 継 続 を 慎 重 に 再 考 する 必 要 がある 7)クローン 病 において, 本 剤 を 初 回 投 与 後,2 週,6 週 と 投 与 した 後, 臨 床 症 状 や 内 視 鏡 所 見 等 により 治 療 効 果 を 評 価 すること また, 本 剤 を 初 回,2 週,6 週 と 3 回 投 与 しても 効 果 が 認 められない 場 合 には, 本 剤 による 治 療 を 継 続 しても 改 善 効 果 が 得 られない 可 能 性 がある ため, 他 の 治 療 法 への 切 替 えを 考 慮 すること また, 増 量 投 与 の 対 象 は, 国 内 増 量 試 験 と 同 様 に 5mg/kg の 8 週 間 隔 投 与 により 効 果 が 認 められたものの 維 持 効 果 が 減 弱 し 症 状 の 再 燃 が 認 められた 患 者 とすべきであり,5mg/kg の 8 週 間 隔 投 与 で 症 状 の 改 善 が 全 く 認 められない 患 者 に 対 しては, 増 量 ではなく, 他 の 治 療 法 を 考 慮 すること 8) 国 内 の 潰 瘍 性 大 腸 炎 における 臨 床 試 験 で, 本 剤 を 初 回 投 与 後,2 週,6 週 と 3 回 の 投 与 を 行 った 後,8 週 時 点 で Mayo スコアを 用 いて 有 効 性 を 評 価 されていたことより,8 週 時 点 にお いて, 臨 床 症 状 や 内 視 鏡 所 見 等 により 治 療 効 果 を 評 価 すること 効 果 が 認 められない 場 合 には, 本 剤 による 治 療 を 継 続 しても 改 善 効 果 が 得 られない 可 能 性 があるため, 他 の 治 療 法 への 切 替 えを 考 慮 すること 3. 臨 床 成 績 (1) 臨 床 データパッケージ: < 乾 癬 >(2010 年 1 月 乾 癬 の 効 能 追 加 ) 評 価 資 料 Phase 試 験 デザイン 対 象 第 Ⅱ 相 SPIRIT 試 験 第 Ⅲ 相 EXPRESS 試 験 二 重 盲 検 比 較 試 験 二 重 盲 検 比 較 試 験 外 国 人 尋 常 性 乾 癬 患 者 (PASI スコア 12 以 上, 局 面 型 皮 疹 の 病 巣 範 囲 が 体 表 面 積 (BSA) の 10% 以 上 で, 過 去 に PUVA 療 法 又 はそれ 以 外 の 全 身 療 法 の 経 験 を 有 する 患 者 ) 外 国 人 尋 常 性 乾 癬 患 者 (PASI スコア 12 以 上, 局 面 型 皮 疹 の 病 巣 範 囲 が BSA の 10% 以 上 の 全 身 療 法 又 は 光 線 療 法 を 必 要 とする 患 者 ) 主 要 有 効 性 評 価 項 目 / 評 価 期 間 10 週 の PASI スコア 75% 改 善 率 /30 週 10 週 の PASI スコア 75% 改 善 率 /50 週 -22-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 Phase 試 験 デザイン 対 象 第 Ⅲ 相 EXPRESSⅡ 試 験 第 Ⅱ 相 IMPACT 試 験 第 Ⅲ 相 IMPACT2 試 験 第 Ⅲ 相 検 証 的 試 験 第 Ⅲ 相 継 続 投 与 試 験 * 第 Ⅲ 相 長 期 投 与 試 験 二 重 盲 検 比 較 試 験 二 重 盲 検 比 較 試 験 (1 年 目 ),オープンラベ ル 試 験 (2 年 目 ) 外 国 人 尋 常 性 乾 癬 患 者 (PASI スコア 12 以 上, 局 面 型 皮 疹 の 病 巣 範 囲 が BSA の 10% 以 上 の 全 身 療 法 又 は 光 線 療 法 を 必 要 とする 患 者 ) 主 要 有 効 性 評 価 項 目 / 評 価 期 間 10 週 の PASI スコア 75% 改 善 率 /50 週 外 国 人 関 節 症 性 乾 癬 患 者 (1 16 週 の ACR 基 準 剤 以 上 の DMARDs で 効 果 不 20% 改 善 率 /98 週 十 分,かつ 疼 痛 関 節 数 5 以 上, 腫 脹 関 節 数 5 以 上,CRP 値 1.5mg/dL 以 上 または 朝 のこわ ばり 45 分 以 上 の 基 準 を 満 たす 患 者 ) 二 重 盲 検 比 較 試 験 外 国 人 関 節 症 性 乾 癬 患 者 (1 剤 以 上 の DMARDs 又 は NSAIDs で 効 果 不 十 分,かつ 疼 痛 関 節 数 5 以 上, 腫 脹 関 節 数 5 以 上,CRP 値 1.5mg/dL 以 上 または 朝 のこわばり 45 分 以 上 の 基 準 を 満 たす 患 者 ) 二 重 盲 検 比 較 試 験 オープンラベル 試 験 オープンラベル 試 験 14 週 の ACR 基 準 20% 改 善 率 /54 週 日 本 人 尋 常 性 乾 癬 患 者 (PASI 10 週 の PASI スコア スコア 12 以 上, 局 面 型 皮 疹 の 75% 改 善 率 /14 週 病 巣 範 囲 が BSA の 10% 以 上 PASI スコア/52 週 の 全 身 療 法 又 は 光 線 療 法 を 必 要 とする 患 者 ), 及 び 関 節 症 性 乾 癬 患 者 ( 疼 痛 関 節 数 5 以 上, 腫 脹 関 節 数 5 以 上,CRP 値 1.5mg/dL 以 上 又 は 朝 のこわば り 45 分 以 上 の 基 準 を 満 たす 患 者 ) 日 本 人 尋 常 性 乾 癬 患 者 (PASI スコア 12 以 上, 局 面 型 皮 疹 の 病 巣 範 囲 が BSA の 10% 以 上 の 全 身 療 法 又 は 光 線 療 法 を 必 要 とする 患 者 ) 日 本 人 関 節 症 性 乾 癬 患 者 (DMARDs 又 はステロイドで 効 果 不 十 分,かつ 疼 痛 関 節 数 5 以 上, 腫 脹 関 節 数 5 以 上, CRP 値 1.5mg/dL 以 上 又 は 朝 のこわばり 45 分 以 上 の 基 準 を 満 たす 患 者 ) 膿 疱 性 乾 癬 乾 癬 性 紅 皮 症 PASI スコア 75% 改 善 率 /50 週 ACR 基 準 20% 改 善 率 /50 週 全 般 改 善 度 /50 週 全 般 改 善 度 /50 週 < 強 直 性 脊 椎 炎 >(2010 年 4 月 強 直 性 脊 椎 炎 の 効 能 追 加 ) 評 価 資 料 Phase 試 験 デザイン 対 象 第 Ⅲ 相 ASSERT 試 験 第 Ⅲ 相 国 内 臨 床 試 験 参 考 資 料 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 比 較 試 験 非 対 照 非 盲 検 試 験 NSAIDs で 効 果 不 十 分 な 又 は 忍 容 性 に 問 題 のある 外 国 人 強 直 性 脊 椎 炎 患 者 NSAIDs で 効 果 不 十 分 な 又 は 忍 容 性 に 問 題 のある 日 本 人 強 直 性 脊 椎 炎 患 者 Phase 試 験 デザイン 対 象 第 Ⅲ 相 P01522 試 験 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 比 較 試 験 NSAIDs で 効 果 不 十 分 な 外 国 人 強 直 性 脊 椎 炎 患 者 主 要 有 効 性 評 価 項 目 / 評 価 期 間 ASAS 基 準 20% 以 上 改 善 率 /24 週 ASAS 基 準 20% 以 上 改 善 率 /24 週 主 要 有 効 性 評 価 項 目 / 評 価 期 間 BASDAI スコア 50% 以 上 改 善 率 /12 週 -23-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 < 潰 瘍 性 大 腸 炎 >(2010 年 6 月 潰 瘍 性 大 腸 炎 の 効 能 追 加 ) 評 価 資 料 第 Ⅲ 相 ACT1 試 験 第 Ⅲ 相 ACT2 試 験 Phase 試 験 デザイン 対 象 第 Ⅲ 相 国 内 臨 床 試 験 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 比 較 試 験 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 比 較 試 験 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 比 較 試 験 主 要 有 効 性 評 価 項 目 / 評 価 期 間 既 存 治 療 (ステロイド,6MP, 8 週 の Mayo スコア 改 アザチオプリン)で 効 果 不 十 善 率 /54 週 分 な 外 国 人 潰 瘍 性 大 腸 炎 患 者 既 存 治 療 (アミノサリチル 酸 製 剤,ステロイド,6MP,ア ザチオプリン)で 効 果 不 十 分 な 外 国 人 潰 瘍 性 大 腸 炎 患 者 8 週 の Mayo スコア 改 善 率 /30 週 既 存 治 療 (ステロイド,6MP, 8 週 の Mayo スコア 改 アザチオプリン)で 効 果 不 十 善 率 /30 週 分 な 日 本 人 潰 瘍 性 大 腸 炎 患 者 <クローン 病 >(2011 年 8 月 クローン 病 の 用 法 用 量 の 変 更 (10mg/kg 投 与 追 加 )) 評 価 資 料 Phase 試 験 デザイン 対 象 第 Ⅲ 相 ACCENTⅠ 試 験 第 Ⅲ 相 ACCENTⅡ 試 験 第 Ⅲ 相 国 内 臨 床 試 験 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 比 較 試 験 ( 増 量 は 部 分 集 団 における 成 績 ) プラセボ 対 照 二 重 盲 検 比 較 試 験 ( 増 量 は 部 分 集 団 における 成 績 ) オープンラベル (10mg/kg 投 与 試 験 ) 中 等 度 から 重 度 の 活 動 期 外 国 人 クローン 病 患 者 排 膿 性 瘻 孔 を 有 する 外 国 人 ク ローン 病 患 者 5mg/kg を 8 週 間 隔 で 投 与 し ている 日 本 人 クローン 病 患 者 のうち 効 果 不 十 分 な 患 者 主 要 有 効 性 評 価 項 目 / 評 価 期 間 30 週 時 の CDAI 寛 解 率, 効 果 消 失 時 期 /54 週 効 果 消 失 までの 期 間 / 54 週 10mg/kg 投 与 開 始 8 週 後 の CDAI スコア 変 化 量 /10mg/kg 投 与 後 40 週 < 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病, 血 管 型 ベーチェット 病 > (2015 年 8 月 の 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病, 血 管 型 ベーチェット 病 の 効 能 追 加 ) 評 価 資 料 Phase 試 験 デザイン 対 象 第 Ⅲ 相 国 内 臨 床 試 験 非 盲 検 非 対 照 試 験 (オー プンラベル 試 験 ) 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 腸 管 型, 神 経 型, 血 管 型 ベーチェ ット 病 患 者 主 要 有 効 性 評 価 項 目 / 評 価 期 間 30 週 の 著 効 例 の 割 合 / 54 週 < 川 崎 病 の 急 性 期 > (2015 年 12 月 の 川 崎 病 の 急 性 期 の 効 能 追 加 ) 評 価 資 料 Phase 試 験 デザイン 対 象 第 Ⅲ 相 国 内 臨 床 試 験 ランダム 化 非 盲 検 実 薬 対 照 並 行 群 間 初 回 IVIG 療 法 不 応 の 川 崎 病 患 者 主 要 有 効 性 評 価 項 目 / 評 価 期 間 治 験 薬 投 与 開 始 48 時 間 以 内 の 解 熱 率 /56 日 -24-

< 乾 癬 > (2016 年 5 月 の 乾 癬 の 用 法 用 量 の 変 更 ( 増 量 および 投 与 間 隔 短 縮 )) 評 価 資 料 Phase 試 験 デザイン 対 象 第 Ⅲ 相 国 内 臨 床 試 験 非 盲 検 非 対 照 多 施 設 共 同 試 験 市 販 薬 レミケード の 投 与 を 受 けている 尋 常 性 乾 癬 患 者, 関 節 症 性 乾 癬 患 者, 膿 疱 性 乾 癬 患 者, 乾 癬 性 紅 皮 症 患 者 のう ち, 投 与 開 始 後 に 効 果 を 認 め ていたにもかかわらず, 5mg/kg 8 週 間 隔 投 与 では 効 果 減 弱 を 認 めるようになった 患 者 Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 主 要 有 効 性 評 価 項 目 / 評 価 期 間 PASI スコア 75% 改 善 率 /40 週 (2) 臨 床 効 果 : < 関 節 リウマチ> ( 国 内 ) 国 内 における 関 節 リウマチの 臨 床 試 験 の 成 績 は 次 の 通 りであった 試 験 相 試 験 デザイン 対 象 投 与 方 法 注 ) 有 効 例 数 ( 有 効 率 ) 第 Ⅱ 相 オープンラベル 1 剤 以 上 の DMARD * に 効 果 不 十 分 の 関 節 リ ウマチ 患 者 1mg/kg 3 9/27(33%) 3mg/kg 3 11/27(41%) 5mg/kg 3 16/29(55%) 主 な 有 効 性 評 価 方 法 10 週 後 の ACR 基 準 20% 以 上 改 善 率 *** 第 Ⅱ /Ⅲ 相 第 Ⅲ 相 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 オープンラベル 増 量 試 験 ( 非 盲 検 + 二 重 盲 検 ) MTX ** に 効 果 不 十 分 の 関 節 リウマチ 患 者 第 Ⅱ/Ⅲ 相 試 験 におい て,14 週 目 の 評 価 が 終 了 した 患 者 MTX 治 療 抵 抗 性 を 示 す 関 節 リウマチ 患 者 プラセボ 3 + MTX 11/47(23%) 3mg/kg 3 + MTX 30/49(61%) 10mg/kg 3 + MTX 27/51(53%) 3mg/kg 4 + MTX 61/127(48%) 非 盲 検 で 3mg/kg+MTX を 0,2 及 び 6 週 に 投 与 し, 14 週 以 降 二 重 盲 検 で,3mg/ kg,6mg/kg 又 は 10mg/kg (いずれも+MTX)のいず れかの 用 量 を 8 週 間 隔 で 46 週 間 投 与 3mg/kg 群 : 75/99(76%) 6mg/kg 群 : 82/104(79%) 10mg/kg 群 : 86/104(83%) *:Disease Modifying AntiRheumatic Drug **:メトトレキサート ***:ACR 基 準 20% 以 上 改 善 は, 関 節 リウマチにおいて 広 く 認 められている 客 観 的 臨 床 評 価 方 法 である ACR 基 準 20% 以 上 改 善 14 週 後 の ACR 基 準 20% 以 上 改 善 率 36 週 後 の ACR 基 準 20% 以 上 改 善 率 54 週 後 の ACR 基 準 20% 以 上 改 善 率 腫 脹 関 節 数 および 疼 痛 関 節 数 が 20% 以 上 改 善 し,かつ 以 下 の 5 項 目 中 3 項 目 で 20% 以 上 の 改 善 が 認 め られた 場 合 を ACR 基 準 20% 以 上 改 善 ありとする 1 患 者 による 疼 痛 評 価 2 患 者 による 全 般 評 価 3 医 師 による 全 般 評 価 4 患 者 による 日 常 生 活 動 作 の 評 価 5CRP または ESR ACR:American College of Rheumatology( 米 国 リウマチ 学 会 ) CRP:C-reactive protein(c 反 応 性 蛋 白 ) ESR:Erythrocyte Sedimentation Rate( 赤 血 球 沈 降 速 度 ) -25-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 注 ) 本 剤 の 承 認 されている 用 法 用 量 は 次 の 通 り < 関 節 リウマチ> 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 3mg を 1 回 の 投 与 量 とし 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと なお,6 週 の 投 与 以 後, 効 果 不 十 分 又 は 効 果 が 減 弱 した 場 合 には, 投 与 量 の 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 が 可 能 である これ らの 投 与 量 の 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 は 段 階 的 に 行 う 1 回 の 体 重 1kg 当 たりの 投 与 量 の 上 限 は,8 週 間 の 間 隔 であれば 10mg, 投 与 間 隔 を 短 縮 した 場 合 であれば 6mg とする また, 最 短 の 投 与 間 隔 は 4 週 間 とする 本 剤 は,メトトレキサート 製 剤 による 治 療 に 併 用 して 用 いること ( 海 外 ) 海 外 における 関 節 リウマチの 臨 床 試 験 の 成 績 は 以 下 の 通 りであった 試 験 相 試 験 デザイン 対 象 投 与 方 法 注 ) 有 効 例 数 ( 有 効 率 ) もしくは 有 効 性 第 Ⅰ 相 オープンラベル 1 剤 以 上 の DMARD に 効 果 不 十 分 の 関 節 リウマチ 患 者 効 果 が 認 められた 後 に 再 燃 した 患 者 10mg/kg 2 (2 週 毎 ) 5mg/kg 4 (4 日 毎 ) 10mg/kg 1~7 10mg/kg 1~7 10mg/kg 1~7 10mg/kg 1~7 主 な 有 効 性 評 価 方 法 疼 痛 関 節 数 疼 痛 関 節 数, 腫 脹 関 腫 脹 関 節 数 節 数,IDA * 及 び CRP IDA の 改 善 が 認 められた CRP 第 Ⅱ 相 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 オープンラベル 1 剤 以 上 の DMARD に 効 果 不 十 分 の 関 節 リウマチ 患 者 効 果 が 認 められなか った 患 者,あるいは 効 果 が 認 められた 後 に 再 燃 した 患 者 プラセボ 1 1mg/kg 1 6/24(25%) 17/25(68%) 4 週 後 までのい ずれかの 評 価 日 において Paulus 10mg/kg 1 22/24(92%) ** 基 準 20% 以 上 改 善 率 3mg/kg 1 17/32(53%) 10mg/kg 1 10/14(71%) 20mg/kg 1 11/16(69%) 再 投 与 4 週 後 の Paulus 基 準 20% 以 上 改 善 率 第 Ⅱ 相 第 Ⅱ 相 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 オープンラベル MTX に 効 果 不 十 分 の 関 節 リウマチ 患 者 MTX に 効 果 不 十 分 の 関 節 リウマチ 患 者 プラセボ 5 + MTX 1mg/kg 5 +プラセボ 1mg/kg 5 + MTX 3mg/kg 5 +プラセボ 3mg/kg 5 + MTX 10mg/kg 5 +プラセボ 10mg/kg 5 + MTX プラセボ 1 + MTX 5mg/kg 1 + MTX 10mg/kg 1 + MTX 20mg/kg 1 + MTX 初 回 投 与 12 週 後 から 10mg/kg 3(8 週 毎 ) + MTX 3/14(21%) 12/15(80%) 13/14(93%) 11/14(79%) 12/15(80%) 12/15(80%) 12/14(86%) 1/7 3/7 5/7 5/7 50~60%が 40 週 ま で 維 持 26 週 後 までのい ずれかの 評 価 日 において Paulus 基 準 20% 以 上 改 善 率 4 週 後 の ACR 基 準 20% 以 上 改 善 率 -26-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 試 験 相 試 験 デザイン 対 象 投 与 方 法 注 ) 有 効 例 数 ( 有 効 率 ) もしくは 有 効 性 主 な 有 効 性 評 価 方 法 第 Ⅲ 相 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 MTX に 効 果 不 十 分 の 関 節 リウマチ 患 者 プラセボ+ MTX 15/88(17%) 3mg/kg8 週 間 隔 + MTX 3mg/kg4 週 間 隔 + MTX 10mg/kg8 週 間 隔 + MTX 10mg/kg4 週 間 隔 + MTX 36/86(42%) 41/86(48%) 51/87(59%) 48/81(59%) 54 週 後 の ACR 基 準 20% 以 上 改 善 率 *:Index of Disease Activity( 疾 患 活 動 指 数 ) **:Paulus 基 準 は 関 節 リウマチの 臨 床 評 価 指 数 である Paulus 基 準 20% 以 上 改 善 とは, 次 の 6 項 目 中 4 項 目 以 上 において, 以 下 の 改 善 が 認 められることを 示 す 1 朝 のこわばり 時 間 (min) 3 疼 痛 関 節 スコア 5 患 者 による 重 症 度 評 価 2 赤 沈 値 (mm/hr) 4 腫 脹 関 節 スコア 6 医 師 による 重 症 度 評 価 項 目 1~4については 20% 以 上 の 改 善 とする 項 目 5,6については, 以 下 の 5 段 階 の 判 定 から 2 段 階 以 上 の 改 善 傾 向 もしくは 2: 軽 症 1: 無 症 の 場 合 を 改 善 とする 1= 無 症,2= 軽 症,3= 中 等 症,4= 重 症,5= 極 めて 重 症 注 ) 本 剤 の 承 認 されている 用 法 用 量 は 次 の 通 り < 関 節 リウマチ> 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 3mg を 1 回 の 投 与 量 とし 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと なお,6 週 の 投 与 以 後, 効 果 不 十 分 又 は 効 果 が 減 弱 した 場 合 には, 投 与 量 の 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 が 可 能 である これらの 投 与 量 の 増 量 や 投 与 間 隔 の 短 縮 は 段 階 的 に 行 う 1 回 の 体 重 1kg 当 たりの 投 与 量 の 上 限 は,8 週 間 の 間 隔 であれば 10mg, 投 与 間 隔 を 短 縮 した 場 合 で あれば 6mg とする また, 最 短 の 投 与 間 隔 は 4 週 間 とする 本 剤 は,メトトレキサート 製 剤 による 治 療 に 併 用 し て 用 いること <ベーチェット 病 による 難 治 性 網 膜 ぶどう 膜 炎 > ( 国 内 ) ベーチェット 病 による 難 治 性 網 膜 ぶどう 膜 炎 の 臨 床 試 験 の 成 績 は 以 下 の 通 りであった 投 与 群 注 ) 例 数 前 期 第 Ⅱ 相 臨 床 試 験 ( 眼 発 作 回 数 /14 週 ) 観 察 期 間 有 効 性 評 価 期 間 例 数 長 期 投 与 試 験 ( 眼 発 作 回 数 /54 週 ) 観 察 期 間 有 効 性 評 価 期 間 例 数 第 Ⅲ 相 臨 床 試 験 ( 眼 発 作 回 数 /14 週 ) 観 察 期 間 有 効 性 評 価 期 間 5mg/kg 7 3.96±2.23 0.98±2.19 4 10.05±2.96 0.50±0.58 12 10.17±10.60 0.66±0.98 10mg/kg 6 3.79±1.94 0.16±0.40 4 15.05±5.68 1.74±1.68 - - - 合 計 13 3.88±2.01 0.60±1.63 8 12.55±4.97 1.12±1.34 12 10.17±10.60 0.66±0.98 注 ) 本 剤 の 承 認 されている 用 法 用 量 は 次 の 通 り < 乾 癬 > ( 国 内 ) <ベーチェット 病 による 難 治 性 も 網 膜 ぶどう 膜 炎 > 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 5mg を 1 回 の 投 与 量 とし 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと 尋 常 性 乾 癬 患 者 ( 局 面 型 皮 疹 が 体 表 面 積 の 10% 以 上,かつ PASI スコアが 12 以 上 ), 関 節 症 性 乾 癬 患 者 ( 腫 脹 関 節 数 及 び 疼 痛 関 節 数 が 5 以 上,かつ CRP が 1.5mg/dL 以 上 又 は 朝 の こわばりが 45 分 以 上 ), 膿 疱 性 乾 癬 患 者 及 び 乾 癬 性 紅 皮 症 患 者 を 対 象 とし, 本 剤 5mg/kg を 初 回,2 週 後,6 週 後 に 投 与 し, 引 き 続 き 8 週 間 隔 で 46 週 後 まで 投 与 した( 長 期 投 与 試 験 ) その 結 果, 最 終 評 価 において, 尋 常 性 乾 癬 患 者 の PASI スコア 75% 改 善 率 は 54.1%(20/37 例 ), 関 節 症 性 乾 癬 患 者 の ACR 基 準 20% 改 善 率 は 83.3%(10/12 例 ), 膿 疱 性 乾 癬 患 者 と 乾 癬 性 紅 皮 症 患 者 の 全 般 改 善 度 が 消 失 または 改 善 の 場 合 はそれぞれ 57.1%(4/7 例 ), 87.5%(7/8 例 )であった -27-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 増 量 投 与 本 剤 5mg/kg 8 週 間 隔 投 与 では 効 果 が 維 持 できない 乾 癬 患 者 51 例 ( 尋 常 性 乾 癬 患 者 31 例, 関 節 症 性 乾 癬 患 者 8 例, 膿 疱 性 乾 癬 患 者 7 例, 乾 癬 性 紅 皮 症 患 者 5 例 )を 対 象 とし, 本 剤 10mg/kg 8 週 間 隔 で 32 週 まで 投 与 した PASI スコアは 本 剤 5mg/kg 投 与 前 のスコアを 基 準 値 とした 増 量 24 週 時 点 における PASI スコア 75% 改 善 率 は 尋 常 性 乾 癬 患 者 では 40.7%(11/27 例 ), 関 節 症 性 乾 癬 患 者 では 42.9%(3/7 例 ), 膿 疱 性 乾 癬 患 者 では 33.3%(2/6 例 ), 乾 癬 性 紅 皮 症 患 者 では 40.0%(2/5 例 )であった < 強 直 性 脊 椎 炎 > ( 国 内 ) 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 強 直 性 脊 椎 炎 患 者 を 対 象 とし, 本 剤 5mg/kg を 初 回,2 週 後,6 週 後 に 投 与 し, 引 き 続 き 6 週 間 隔 で 投 与 した( 非 盲 検 下 ) その 結 果,24 週 後,48 週 後 の ASAS ( Assessment in Ankylosing Spondylitis ) 基 準 20 % 以 上 改 善 率 はそれぞれ 97.0%(32/33 例 ),96.9%(31/32 例 )であった ( 海 外 ) 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 強 直 性 脊 椎 炎 患 者 を 対 象 とし,プラセボ 及 び 本 剤 5mg/kg を 初 回, 2 週 後,6 週 後 に 投 与 し, 引 き 続 き 6 週 間 隔 で 投 与 した その 結 果,24 週 後 の ASAS 基 準 20% 以 上 改 善 率 はプラセボ 群 19.2%(15/78 例 )に 対 し, 本 剤 投 与 群 では 61.2%(123/201 例 )であり, 有 意 差 が 認 められた(p<0.001) 21) 21) van der Heijde, D. et al.:arthritis Rheum. 2005;52(2):582-591 < 腸 管 型 ベーチェット 病, 神 経 型 ベーチェット 病, 血 管 型 ベーチェット 病 > ( 国 内 ) 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 腸 管 型, 神 経 型 及 び 血 管 型 ベーチェット 病 患 者 を 対 象 とし, 本 剤 5mg/kg を 初 回,2 週 後,6 週 後 に 投 与 し, 引 き 続 き 8 週 間 隔 で 46 週 まで 投 与 した その 結 果, 腸 管 型 ベーチェット 病 患 者 での 投 与 30 週 後 の 著 効 例 の 割 合 ( 内 視 鏡 検 査 で 潰 瘍 の 治 癒 又 は 瘢 痕 化 を 確 認 でき, 臨 床 症 状 が 消 失 し, 完 全 寛 解 となった 患 者 の 割 合 )は 54.5%(6/11 例 )であった 神 経 型 ベーチェット 病 患 者 での 投 与 30 週 後 の 著 効 例 の 割 合 ( 急 性 型 : 頭 部 MRI 画 像 検 査 で 高 信 号 域 の 消 失 及 び 髄 液 中 の 細 胞 数 及 び IL-6 濃 度 が 投 与 前 よりも 低 下 し, 神 経 症 状 が 消 失 した 患 者 の 割 合, 慢 性 進 行 型 : 頭 部 MRI 画 像 検 査 で 脳 幹 部 の 更 なる 萎 縮 が なく, 髄 液 中 の IL-6 濃 度 が 投 与 前 よりも 低 下 し, 神 経 症 状 の 悪 化 がない 患 者 の 割 合 )は 33.3%(1/3 例 )であった 血 管 型 ベーチェット 病 患 者 での 投 与 30 週 後 の 著 効 例 の 割 合 (PET/CT などの 画 像 診 断 結 果 及 び 臨 床 症 状 が 投 与 前 と 悪 化 せず,CRP 及 び ESR が 投 与 前 と 比 較 して 低 下 した 患 者 の 割 合 )は 100.0%(4/4 例 )であった 増 量 投 与 本 剤 5mg/kg 8 週 間 隔 で 効 果 が 維 持 できない 腸 管 型 ベーチェット 病 患 者 3 例 において, 本 剤 10mg/kg 8 週 間 隔 で 投 与 したとき, 臨 床 症 状 や 炎 症 マーカー 等 の 改 善 傾 向 が 認 めら れた ( 腸 管 型, 神 経 型, 血 管 型 ベーチェット 病 効 能 追 加 申 請 時 資 料 :2015 年 8 月 ) < 川 崎 病 の 急 性 期 > ( 国 内 ) 第 Ⅲ 相 試 験 初 回 の 免 疫 グロブリン 療 法 で 効 果 不 十 分 な 川 崎 病 患 者 31 例 に 対 し,ポリエチレングリコー ル 処 理 人 免 疫 グロブリン(VGIH)2g/kg 及 び 本 剤 5mg/kg を 単 回 投 与 し, 有 効 性 を 評 価 し た 主 要 有 効 性 評 価 項 目 である 治 験 薬 投 与 開 始 48 時 間 以 内 の 解 熱 率 の 点 推 定 値 (95% 信 頼 区 間 )は, 本 剤 群 76.7%(56.6~96.7%),VGIH 群 37.0%(11.9~62.1%)であった ま -28-

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 た, 冠 動 脈 病 変 発 現 率 は VGIH 群 20.0%(3/15 例 )に 対 し, 本 剤 投 与 群 6.3%(1/16 例 ) であった <クローン 病 > ( 川 崎 病 の 急 性 期 効 能 追 加 申 請 時 資 料 :2015 年 12 月 ) ( 国 内 ) 国 内 におけるクローン 病 の 臨 床 試 験 の 成 績 は 以 下 の 通 りであった 試 験 相 試 験 デザイン 対 象 投 与 方 法 注 ) 第 Ⅱ 相 第 Ⅲ 相 第 Ⅲ 相 オープンラベル オープンラベル 活 動 期 クローン 病 (IOIBD * 2 点 以 上 の 再 燃 入 院 患 者 ) 有 効 例 数 又 は CDAI の 減 少 量 *** 1mg/kg 1 2/3 3mg/kg 1 5/7 5mg/kg 1 4/5 10mg/kg 1 6/7 中 等 度 から 重 度 の 5mg/kg 8 週 間 隔 クローン 病 患 者 (14 週 以 降 は 効 果 消 失 し (CDAI ** 220~ た 場 合 は 4 週 間 隔 投 与 ) 400) 5mg/kg 8 週 間 隔 投 オープンラベル 与 では 効 果 が 維 持 (10mg/kg 投 与 試 験 ) できないクローン 病 患 者 10mg/kg 8 週 間 隔 47/57(82.5%) 95.0 及 び 103.5±87.2 ( 増 量 8 週 ),95.0 及 び 109.7±98.8 ( 増 量 40 週 ) 評 価 方 法 4 週 後 の IOIBD 改 善 (0 点 または 1 点 もしくは 2 点 以 上 低 下 ) 54 週 後 の CDAI 改 善 率 (25% 以 上 かつ 70 ポイント 以 上 減 少 ) 10mg/kg 投 与 開 始 8 週 後 の CDAI スコア 変 化 量 ( 中 央 値 ) *:IOIBD(International Organization for the Study of Inflammatory Bowel Disease) 国 内 で 一 般 的 に 用 いられているクローン 病 の 活 動 性 指 数 である 下 記 1~10 項 目 の 有 症 状 項 目 数 (1 項 目 は 1 点 ) を 加 算 し,IOIBD(0~10 点 )を 算 出 一 般 に,0 または 1 点 が 緩 解 とされる 1 腹 痛 21 日 6 回 以 上 の 下 痢 または 粘 血 便 3 肛 門 部 病 変 4 瘻 孔 5その 他 の 合 併 症 6 腹 部 腫 瘤 7 体 重 減 少 838 以 上 の 発 熱 9 腹 部 圧 痛 1010g/dL 以 下 の 血 色 素 **:CDAI(Crohn's Disease Activity Index) 海 外 で 一 般 的 に 用 いられているクローン 病 の 活 動 性 指 数 である 下 記 1~8の 項 目 等 をスコア 化 し, 加 算 し 算 出 する 一 般 的 に CDAI150 未 満 を 緩 解 期,150 以 上 を 活 動 期 とされる 1 水 様 便 または 軟 便 の 回 数 2 腹 痛 の 程 度 3 主 観 的 な 一 般 状 態 4 腸 管 外 合 併 症 の 存 在 5 止 瀉 薬 の 使 用 6 腹 部 腫 瘤 7ヘマトクリット 8 体 重 ***: 中 央 値 及 び 平 均 値 ± 標 準 偏 差 注 ) 本 剤 の 承 認 されている 用 法 用 量 は 次 の 通 り <クローン 病 > 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 5mg を 1 回 の 投 与 量 とし 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと なお,6 週 の 投 与 以 後, 効 果 が 減 弱 した 場 合 には, 体 重 1kg 当 たり 10mg を 1 回 の 投 与 量 とすることができる ( 海 外 ) 海 外 におけるクローン 病 の 臨 床 試 験 の 成 績 は 以 下 の 通 りであった 試 験 相 試 験 デザイン 対 象 投 与 方 法 注 ) 有 効 例 数 ( 有 効 率 ) 第 Ⅰ 相 第 Ⅱ 相 第 Ⅱ /Ⅲ 相 第 Ⅲ 相 オープンラベル ステロイド 抵 抗 性 クローン 病 活 動 期 クローン 病 オープンラベル (CDAI220~400) プラセボ 対 照 二 重 盲 検 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 活 動 期 クローン 病 (CDAI220~400) 外 瘻 を 有 する クローン 病 -29- 評 価 方 法 10mg/kg 1 7/7 8 週 のいずれかにおい て CDAI 緩 解 (150 20mg/kg 1 1/2 未 満 ) 1mg/kg 1 5/5 5mg/kg 1 4/5 10mg/kg 1 5/5 20mg/kg 1 4/5 プラセボ 1 4/24(17%) 5mg/kg 1 22/27(81%) 10mg/kg 1 14/28(50%) 20mg/kg 1 18/28(64%) プラセボ 3 8/31(26%) 5mg/kg 3 21/31(68%) 10mg/kg 3 18/32(56%) 4 週 以 内 の CDAI 改 善 (70 ポイント 以 上 減 少 ) 4 週 後 の CDAI 改 善 (70 ポイント 以 上 減 少 ) 外 瘻 閉 鎖 (50% 以 上 )

Ⅴ. 治 療 に 関 する 項 目 試 験 相 試 験 デザイン 対 象 投 与 方 法 注 ) 有 効 例 数 ( 有 効 率 ) 第 Ⅲ 相 第 Ⅲ 相 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 プラセボ 対 照 二 重 盲 検 活 動 期 クローン 病 (CDAI220~400) 瘻 孔 を 有 する クローン 病 注 ) 本 剤 の 承 認 されている 用 法 用 量 は 次 の 通 り <クローン 病 > 5mg/kg 1 以 後 プラセボ 8 週 間 隔 5mg/kg 3 以 後 5mg/kg 8 週 間 隔 5mg/kg 3 以 後 10mg/kg 8 週 間 隔 5mg/kg 3 以 後 プラセボ 8 週 間 隔 5mg/kg 3 以 後 5mg/kg 8 週 間 隔 17/110(15%) 43/113(38%) 53/111(48%) 評 価 方 法 2 週 後 に 効 果 が 見 られ た 患 者 における 54 週 後 の CDAI 改 善 率 (25% 以 上 かつ 70 ポ イント 以 上 減 少 ) 19/98(19%) 14 週 後 に 効 果 が 見 ら れた 患 者 における 54 週 後 の 完 全 瘻 孔 閉 33/91(36%) 鎖 率 通 常,インフリキシマブ( 遺 伝 子 組 換 え)として, 体 重 1kg 当 たり 5mg を 1 回 の 投 与 量 とし 点 滴 静 注 する 初 回 投 与 後,2 週,6 週 に 投 与 し, 以 後 8 週 間 の 間 隔 で 投 与 を 行 うこと なお,6 週 の 投 与 以 後, 効 果 が 減 弱 した 場 合 には, 体 重 1kg 当 たり 10mg を 1 回 の 投 与 量 とすることができる < 潰 瘍 性 大 腸 炎 > ( 国 内 ) 第 Ⅲ 相 試 験 既 存 治 療 (ステロイド,6MP,アザチオプリン 等 )で 効 果 不 十 分 な 潰 瘍 性 大 腸 炎 患 者 (Mayo スコア 6 から 12, 内 視 鏡 サブスコア 2 以 上 )208 例 に 対 し,プラセボ(104 例 ) 及 び 本 剤 5mg/kg(104 例 )を 初 回,2 週 後,6 週 後 に 投 与 し, 引 き 続 き 8 週 間 隔 で 22 週 後 まで 投 与 し,30 週 後 まで 有 効 性 を 評 価 した その 結 果, 主 要 有 効 性 評 価 項 目 である 8 週 後 の Mayo スコア 改 善 率 は,プラセボ 群 35.6%(37/104 例 )に 対 し, 本 剤 投 与 群 54.8%(57/104 例 ) であり, 本 剤 は 有 意 に 高 い 改 善 率 を 示 した(p=0.005) 本 試 験 における 副 作 用 発 現 率 は, 本 剤 投 与 群 73.1%(76/104 例 ),プラセボ 群 59.6%(62/104 例 )であった 主 な 副 作 用 は,DNA 抗 体 陽 性 51.9%(54/104 例 ), 抗 核 抗 体 陽 性 7.7%(8/104 例 )であった ( 海 外 ) 第 Ⅲ 相 (ACT1) 試 験 既 存 治 療 (ステロイド,6MP,アザチオプリン 等 )で 効 果 不 十 分 な 潰 瘍 性 大 腸 炎 患 者 242 例 に 対 し,プラセボ(121 例 ) 及 び 本 剤 5mg/kg(121 例 )を 初 回,2 週 後,6 週 後 に 投 与 し, 引 き 続 き 8 週 間 隔 で 46 週 まで 投 与 し,54 週 後 まで 有 効 性 を 評 価 した その 結 果, 主 要 有 効 性 評 価 項 目 である 8 週 後 の Mayo スコア 改 善 率 は,プラセボ 群 37.2%(45/121 例 ) に 対 し, 本 剤 投 与 群 69.4%(84/121 例 )であり, 本 剤 は 有 意 に 高 い 改 善 率 を 示 した(p < 0.001) 22) (3) 臨 床 薬 理 試 験 : < 関 節 リウマチ> ( 海 外 ) 22) Rutgeerts, P. et al.:n. Engl. J. Med. 2005;353(23):2462-2476 第 Ⅰ 相 試 験 (MTX 非 併 用 オープンラベル 試 験 ) 23) 少 なくとも 1 剤 以 上 の DMARD に 効 果 不 十 分 の 関 節 リウマチ 患 者 (20 例 )に 対 して,15 例 の 患 者 に 本 剤 10mg/kg を 2 回 ( 初 回,2 週 後 ),5 例 の 患 者 に 本 剤 5mg/kg を 4 回 (4 日 毎 ) 投 与 した その 結 果, 腫 脹 関 節 数, 疼 痛 関 節 数,IDA( 朝 のこわばり 持 続 時 間, 握 力, 疼 痛,Ritchie Articular Index,ヘモグロビン)において 効 果 が 迅 速 に 見 られ, 著 明 な 疾 患 活 動 性 の 抑 制 も 認 められた また, 効 果 が 認 められた 後 に 再 燃 した 患 者 (8 例 )に 対 して, 本 剤 10mg/kg を 1~7 回 (2 週 間 以 上 あけて 投 与 ) 投 与 したところ, 全 例 において 腫 脹 関 -30-