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説 明 用 参 考 資 料 2016 年 度 地 層 処 分 セミナー 原 子 力 発 電 環 境 整 備 機 構

- 目 次 - 2 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 と 処 分 方 法 これまでの 経 緯 地 層 処 分 に 今 取 り 組 むべき 理 由 地 層 処 分 を 支 える 地 下 深 部 の 特 徴 科 学 的 有 望 地 の 位 置 づけと 検 討 状 況 科 学 的 有 望 地 提 示 後 の 対 話 活 動 ( 補 足 資 料 ) 地 層 処 分 の 安 全 確 保 ページ 番 号 3 11 17 25 31 49 61

高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 と 処 分 方 法 3

高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 とは 何 か 4 わが 国 では 原 子 力 発 電 で 使 い 終 えた 燃 料 を 再 処 理 して 資 源 として 利 用 できるウラ ンやプルトニウムを 取 り 出 すことにしています この 再 処 理 の 過 程 で 発 生 する 高 レベ ル 放 射 性 廃 液 をガラス 固 化 したもの(ガラス 固 化 体 )が 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 です 原 子 力 発 電 所 使 用 済 燃 料 ガラス 原 料 再 処 理 約 5% ウラン プルトニウム 約 95% 高 レベル 放 射 性 廃 液 燃 料 として 利 用 ( 一 部 のウランは 資 源 と して 保 管 ) ガラス 溶 融 炉 排 気 溶 融 ガラス 電 極 溶 融 ガラス キャニスター (ステンレス 製 容 器 ) 固 化 ガラス

高レベル放射性廃棄物の発生量 現在原子力発電所などで保管されている約18,000トンの使用済燃料を 今後リサイクルすると 既にリサイクルされた分も合わせ ガラス固化体の総数は約25,000本となります 高レベル放射性廃棄物の発生量 貯蔵管理中 2,300 本 (2016年3月末時点) 既に 約 25,000 本相当 (2016年3月末時点) 原子力発電所の稼働 状況に応じて増加 NUMOでは 40,000 本以上のガラ ス固化体を処分できる 施設を計画中です 次の世代に負担を残さない ためにも 原子力発電によ る電気を利用してきた私た ちの世代でできるだけ早く 処分に道筋をつけなくては なりません ガラス固化体 100本 5

高レベル放射性廃棄物 ガラス固化体 の管理 安全に処分できる発熱量に下がるまで高レベル放射性廃棄物貯蔵管理 センター等に保管しています ガラス固化体からは強 い放射線が出ますが 約2mのコンクリート で十分遮蔽できます 日本原燃 高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター 青森県六ヶ所村 写真は2014年12月24日 水 週刊誌の取材で訪問した舞の海氏 掲載誌 週刊新潮 30 50年貯蔵 この間に放射線量は 1/10 発熱量は 1/3 1/5程度まで 減少します 6

高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 の 放 射 能 7 ガラス 固 化 体 の 放 射 能 は 初 期 には 非 常 に 高 いですが 短 期 間 に 急 激 に 減 少 します その 後 放 射 能 はゆっくりと 減 少 していきます Bq(ベクレル)とは 放 射 能 の 強 さを 表 す 単 位 (G:ギガ 1Bqの10 億 倍 ) 上 図 は 対 数 目 盛 で 表 記

高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 の 地 層 処 分 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 の 最 終 処 分 は 地 下 深 部 の 安 定 した 地 層 に 埋 設 する 地 層 処 分 によることとしています 地 層 処 分 は 人 工 バリア と 天 然 バリア を 組 み 合 わせた 多 重 バリアシステム で 長 期 にわたり 放 射 性 物 質 を 人 間 の 生 活 環 境 から 隔 離 し その 動 きを 抑 え 閉 じ 込 める 方 法 です ガラス 固 化 体 放 射 性 物 質 をガラス 構 造 に 取 り 込 む 水 に 溶 けにくい 300m 以 上 オーバーパック ( 金 属 製 の 容 器 ) 放 射 能 が 高 い 期 間 地 下 水 とガラス 固 化 体 の 接 触 を 防 止 人 工 バリア 緩 衝 材 ( 粘 土 (ベントナイト)) 水 を 容 易 に 通 さない 放 射 性 物 質 を 吸 着 し 移 動 を 遅 らせる 岩 盤 放 射 性 物 質 を 吸 着 し 移 動 を 遅 らせる 天 然 バリア 8

なぜ地層処分なのか 国際的にさまざまな処分方法が検討された結果 現在では 深い地層が持つ物質 を閉じ込めるという性質を利用する地層処分が人間や自然災害から隔離し 人間に よる管理を必要としない良い方法であるというのが 国際的に共通した考え方となっ ています 地層 処分 宇宙 処分 300m以上 海洋底 処分 海洋 海洋底 地層がもって いる物質を 閉じ込める 性質を利用 発射技術等の 信頼性に問題 ロンドン条約に より禁止 氷床 処分 長期 管理 氷床 岩盤 南極条約に より禁止 人間による 恒久的な 管理が困難 9

地 層 処 分 に 関 する 取 組 の 歴 史 10 日 本 1976 年 : 原 子 力 委 員 会 決 定 地 層 処 分 研 究 スタート 1962 年 : 原 子 力 委 員 会 報 告 書 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 の 処 分 の 検 討 開 始 1950 2000 年 : 特 定 放 射 性 廃 棄 物 の 最 終 処 分 に 関 する 法 律 制 定 原 子 力 発 電 環 境 整 備 機 構 (NUMO) 設 立 1999 年 : 核 燃 料 サイクル 開 発 機 構 ( 現 :JAEA) 研 究 開 発 成 果 第 2 次 取 りまとめ 日 本 においても 地 層 処 分 が 技 術 的 に 実 現 可 能 であ ることを 確 認 1960 1970 1980 1990 1957 年 : 米 国 科 学 アカデミー 報 告 書 地 層 処 分 の 概 念 を 初 めて 提 示 2000 2010 2020 2011 年 :スウェーデン 施 設 建 設 許 可 を 国 に 申 請 2015 年 :フィンランド 国 が 建 設 許 可 を 発 給 1995 年 :OECD/NEA 報 告 書 現 世 代 の 責 任 で 地 層 処 分 を 実 施 することは 最 も 好 ましい 1977 年 : OECD/NEA 報 告 書 安 定 な 地 層 中 へ 閉 じ 込 めることが 最 も 進 歩 した 解 決 方 法 である 国 際

これまでの 経 緯 11

特 定 放 射 性 廃 棄 物 の 最 終 処 分 に 関 する 法 律 ( 最 終 処 分 法 )の 概 要 12 原 子 力 発 電 に 伴 って 生 じた 使 用 済 燃 料 の 再 処 理 等 を 行 った 後 に 生 じる 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 等 の 最 終 処 分 ( 地 下 300m 以 深 の 地 層 への 処 分 )を 計 画 的 かつ 確 実 に 実 施 させるため 最 終 処 分 法 (2000 年 6 月 公 布 )において 以 下 を 定 めています 最 終 処 分 の 基 本 方 針 等 を 経 済 産 業 大 臣 が 策 定 ( 閣 議 決 定 ) 処 分 の 実 施 主 体 としてNUMO( 原 子 力 発 電 環 境 整 備 機 構 )を 設 立 処 分 地 を 選 定 するための3 段 階 の 選 定 調 査 プロセスを 設 定 等 最 終 処 分 法 で 定 められた 選 定 プロセス 1 文 献 調 査 (2 年 程 度 ) 2 概 要 調 査 (4 年 程 度 ) 3 精 密 調 査 (14 年 程 度 ) 最 終 処 分 施 設 建 設 地 ( 処 分 地 )の 選 定 文 献 調 査 で 評 価 過 去 の 地 震 等 の 履 歴 活 断 層 火 山 の 位 置 など ボーリング 調 査 等 で 評 価 地 下 の 岩 石 や 地 下 水 の 性 質 と 状 態 等 地 下 施 設 での 調 査 等 で 詳 細 評 価 約 20 年 程 度 各 調 査 段 階 において 地 元 自 治 体 の 意 見 を 聴 き これを 十 分 に 尊 重 する( 反 対 の 場 合 には 次 の 段 階 へ 進 まない)

最 終 処 分 に 向 けた 取 組 の 見 直 しの 経 緯 2002 年 12 月 NUMOが 調 査 受 入 れ 自 治 体 の 公 募 を 開 始 しました 2007 年 1 月 高 知 県 東 洋 町 から 正 式 に 応 募 がありました その 後 調 査 受 入 れの 賛 否 を 巡 って 町 を 二 分 する 論 争 に 発 展 同 年 4 月 の 町 長 選 を 経 て 応 募 が 取 下 げ られました 現 在 に 至 るまで 文 献 調 査 を 実 施 するに 至 っていません 取 組 の 抜 本 的 な 見 直 し 最 終 処 分 関 係 閣 僚 会 議 を 設 置 (2013 年 12 月 ) エネルギー 基 本 計 画 (2014 年 4 月 ) 下 記 方 向 性 を 閣 議 決 定 現 世 代 の 責 任 として 地 層 処 分 を 前 提 に 取 組 を 進 める 総 合 資 源 エネルギー 調 査 会 放 射 性 廃 棄 物 WG(2014 年 5 月 ) 見 直 しの 方 向 性 を 議 論 将 来 世 代 が 最 良 の 処 分 方 法 を 再 選 択 できるよう 可 逆 性 回 収 可 能 性 を 担 保 する 国 が 科 学 的 有 望 地 を 提 示 する 取 組 や 体 制 の 改 善 策 等 を 専 門 家 から 提 言 総 合 資 源 エネルギー 調 査 会 地 層 処 分 技 術 WG(2014 年 5 月 ) 地 層 処 分 に 好 ましい 地 質 環 境 及 びその 長 期 安 定 性 が 確 保 できる 場 所 が 我 が 国 において 選 定 可 能 であることを 確 認 最 終 処 分 法 に 基 づく 基 本 方 針 を 改 定 ( 閣 議 決 定 )(2015 年 5 月 22 日 ) 13

基 本 方 針 の 改 定 ( 平 成 27 年 5 月 閣 議 決 定 )のポイント (1) 現 世 代 の 責 任 と 将 来 世 代 の 選 択 可 能 性 廃 棄 物 を 発 生 させてきた 現 世 代 の 責 任 として 将 来 世 代 に 負 担 を 先 送 りしないよう 地 層 処 分 に 向 けた 対 策 を 確 実 に 進 める 基 本 的 に 可 逆 性 回 収 可 能 性 を 担 保 し 将 来 世 代 が 最 良 の 処 分 方 法 を 選 択 可 能 にする 幅 広 い 選 択 肢 を 確 保 するため 代 替 オプションを 含 めた 技 術 開 発 等 を 進 める (2) 全 国 的 な 国 民 理 解 地 域 理 解 の 醸 成 最 終 処 分 事 業 の 実 現 に 貢 献 する 地 域 に 対 する 敬 意 や 感 謝 の 念 や 社 会 としての 利 益 還 元 の 必 要 性 が 広 く 国 民 に 共 有 されることが 重 要 国 から 全 国 の 地 方 自 治 体 に 対 する 情 報 提 供 を 緊 密 に 行 い 丁 寧 な 対 話 を 重 ねる (3) 国 が 前 面 に 立 った 取 組 国 が 科 学 的 により 適 性 が 高 いと 考 えられる 地 域 ( 科 学 的 有 望 地 )を 提 示 するとともに 理 解 活 動 の 状 況 等 を 踏 まえ 調 査 等 への 理 解 と 協 力 について 関 係 地 方 自 治 体 に 申 入 れを 行 う (4) 事 業 に 貢 献 する 地 域 に 対 する 支 援 地 域 の 主 体 的 な 合 意 形 成 に 向 け 多 様 な 住 民 が 参 画 する 対 話 の 場 の 設 置 及 び 活 動 を 支 援 する 地 域 の 持 続 的 発 展 に 資 する 総 合 的 な 支 援 措 置 を 検 討 し 講 じていく (5) 推 進 体 制 の 改 善 等 事 業 主 体 であるNUMO( 原 子 力 発 電 環 境 整 備 機 構 )の 体 制 を 強 化 する 信 頼 性 確 保 のために 原 子 力 委 員 会 の 関 与 を 明 確 化 し 継 続 的 な 評 価 を 実 施 する 原 子 力 規 制 委 員 会 は 調 査 の 進 捗 に 応 じ 安 全 確 保 上 の 考 慮 事 項 を 順 次 提 示 する 使 用 済 燃 料 の 貯 蔵 能 力 の 拡 大 を 進 める 14

新 たなプロセスの 追 加 新 たな 基 本 方 針 では 自 治 体 からの 応 募 を 単 に 待 つのではなく 科 学 的 有 望 地 を 提 示 する 等 国 が 前 面 に 立 って 取 組 を 進 める 新 たなプロセスを 追 加 しました 文 献 調 査 の 開 始 に 向 けて 新 たなプロセスを 追 加 各 調 査 段 階 において 地 元 自 治 体 の 意 見 を 聴 き これを 十 分 に 尊 重 する( 反 対 の 場 合 には 次 の 段 階 へ 進 まない) 最 終 処 分 法 で 定 められた 選 定 プロセス 国 による 科 学 的 有 望 地 の 選 定 (マッピング) 対 話 活 動 の 実 施 ( 説 明 会 の 開 催 等 ) 自 治 体 からの 応 募 複 数 地 域 に 対 し 国 から 申 入 れ 20 年 程 度 1 文 献 調 査 ( ) 2 概 要 調 査 (ホ ーリンク の 実 施 等 ) ( ) 3 精 密 調 査 ( 地 下 施 設 の 建 設 試 験 ) ( ) 施 設 建 設 廃 棄 物 搬 入 開 始 15

基 本 方 針 改 定 後 の 経 緯 16 2015 年 5 月 基 本 方 針 改 定 全 国 的 な 対 話 活 動 2015 年 5~6 月 全 国 シンポジウムを 開 催 ( 主 テーマ) 地 層 処 分 の 必 要 性 基 本 方 針 改 定 の 背 景 内 容 2015 年 10 月 全 国 シンポジウム( 第 2 弾 )を 開 催 ( 主 テーマ) 処 分 地 の 適 性 段 階 的 な 選 定 の 進 め 方 科 学 的 有 望 地 の 検 討 要 件 基 準 等 を 総 合 資 源 エネルギー 調 査 会 で 検 討 中 最 終 処 分 関 係 閣 僚 会 議 (2015 年 12 月 )において 今 後 の 方 針 を 決 定 地 層 処 分 の 推 進 について 更 に 幅 広 い 国 民 の 理 解 と 協 力 を 得 られるよう 関 係 行 政 機 関 の 緊 密 な 連 携 の 下 1 国 民 理 解 の 醸 成 2 地 域 対 応 の 充 実 3 科 学 的 有 望 地 の 検 討 を 積 極 的 に 進 める 原 子 力 委 員 会 に 体 制 を 整 え その 進 捗 について 評 価 を 行 う これらの 取 組 を 通 じ 科 学 的 有 望 地 について 地 層 処 分 の 実 現 に 至 る 長 い 道 のりの 最 初 の 一 歩 とし て 国 民 や 地 域 に 冷 静 に 受 け 止 められる 環 境 を 整 えた 上 で 平 成 28 年 中 の 提 示 を 目 指 す

地 層 処 分 に 今 取 り 組 むべき 理 由 17

地 層 処 分 の 基 本 的 な 考 え 方 目 標 : 人 間 が 管 理 し 続 けることに 頼 らずに 将 来 にわたる 安 全 性 を 確 保 すること 今 地 下 深 くに 適 切 に 埋 設 すれば 将 来 世 代 の 負 担 を 小 さくでき かつ 地 上 で 保 管 を 続 けるよりも 安 全 上 のリスクを 十 分 に 小 さくすることができます 現 在 数 十 年 数 百 年 数 千 年 数 万 年 管 理 の 実 行 可 能 性 に 不 確 実 性 が 増 す いつまで 管 理 し 続 けられるのか? 管 理 に 必 要 な 技 術 や 人 材 は 維 持 し 続 けられるのか? 管 理 に 必 要 なコストを 将 来 世 代 が 負 担 し 続 けるのか? 安 全 上 のリスクは 大 きくなる 地 下 よりも 地 上 の 方 が 地 震 火 山 噴 火 台 風 津 波 等 の 影 響 を 受 けやすい 地 下 よりも 地 上 の 方 が ものが 腐 食 しやすい 18

地 層 処 分 の 基 本 的 な 考 え 方 は 世 界 的 に 共 有 19 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 の 最 終 処 分 は 原 子 力 を 利 用 してきた 全 ての 国 に 共 通 した 課 題 です 地 層 処 分 が 最 も 適 切 であるという 基 本 的 な 考 え 方 は 国 際 的 な 長 い 議 論 を 経 て 各 国 で 共 有 されています 各 国 共 通 の 考 え 方 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 は 放 射 能 の 低 減 に 極 めて 長 い 期 間 を 要 するので 人 間 が 管 理 し 続 けることは 困 難 である 将 来 の 世 代 に 管 理 負 担 を 残 さないよう 現 世 代 の 責 任 で 解 決 の 道 筋 をつけるべきで ある そのためには これを 人 間 の 生 活 環 境 から 長 い 期 間 にわたって 適 切 に 隔 離 する 必 要 がある 隔 離 の 方 法 としては 地 下 深 くの 安 定 した 岩 盤 に 埋 設 する 地 層 処 分 が 最 適 で あり 他 の 有 効 な 方 法 は 現 時 点 で 見 当 たらない

地 層 処 分 選 択 の 背 景 ~ 国 際 的 な 研 究 議 論 の 蓄 積 ~ 最 適 な 処 分 方 法 は 何 か 原 子 力 発 電 の 導 入 時 から 各 国 共 通 の 課 題 として 国 際 的 に 研 究 議 論 が 行 われてきています 1950~70 年 代 前 半 問 題 の 認 識 対 策 の 模 索 長 期 貯 蔵 管 理 か 最 終 処 分 か 人 間 管 理 を 続 けることの 脆 弱 性 地 層 処 分 研 究 の 開 始 1970~80 年 代 処 分 方 法 の 確 立 国 際 的 共 有 環 境 問 題 への 認 識 の 高 まり (1975 年 :ロンドン 条 約 ( 海 洋 投 棄 )) 地 層 処 分 がベストとの 評 価 の 確 立 1977 年 :OECD/NEAレポート 地 層 処 分 が 最 も 優 れている 各 国 で 地 層 処 分 研 究 が 本 格 化 1990 年 代 ~ 地 層 処 分 の 研 究 開 発 から 実 施 へ 国 際 的 な 研 究 交 流 の 進 展 各 国 での 処 分 実 施 体 制 の 構 築 処 分 地 選 定 の 進 展 ( 国 による) 日 本 1962 年 : 深 海 投 棄 に 向 けて 研 究 開 発 ( 1966 年 : 商 業 炉 運 転 開 始 ) 1976 年 : 地 層 処 分 を 重 点 に 研 究 開 発 1999 年 : 日 本 でも 地 層 処 分 が 技 術 的 に 可 能 20

現 世 代 の 責 任 と 将 来 世 代 の 選 択 可 能 性 現 世 代 の 責 任 で 問 題 を 解 決 することの 重 要 性 が 世 代 責 任 世 代 間 倫 理 の 文 脈 で 国 際 的 に 共 有 されています 単 なる 問 題 の 先 送 りによって 将 来 世 代 から 地 層 処 分 を 実 行 する という 選 択 肢 すら 奪 ってしまうことは 避 けなければなりません 避 けるべき 将 来 目 指 すべき 将 来 地 層 処 分 の 場 所 の 確 保 地 層 処 分 に 必 要 な 技 術 や 人 材 ( 地 層 処 分 以 外 の 方 法 )? 地 層 処 分 の 場 所 の 確 保 地 層 処 分 に 必 要 な 技 術 や 人 材 ( 地 層 処 分 以 外 の 方 法 )? 貯 蔵 保 管 以 外 の 選 択 肢 がない 地 層 処 分 を 実 行 できる ( 貯 蔵 保 管 などの 選 択 肢 も 採 りたければ 可 能 ) ( 注 ) 日 本 学 術 会 議 が 示 した 暫 定 保 管 ( 暫 定 的 に 地 上 保 管 を 続 けること)の 考 え 方 (2015 年 4 月 提 言 )は 保 管 期 間 を 原 則 50 年 ( 最 初 の30 年 で 合 意 形 成 と 候 補 地 選 定 その 後 20 年 以 内 を 目 途 に 処 分 場 の 建 設 )とした 上 で 地 層 処 分 を 目 指 すもの 21

可 逆 性 と 回 収 可 能 性 22 国 際 的 には 将 来 世 代 に 選 択 肢 を 残 すことの 重 要 性 も 議 論 されています 新 たな 基 本 方 針 では 地 層 処 分 を 前 提 としつつ 将 来 世 代 が 最 良 の 処 分 方 法 を 選 択 できるよう 基 本 的 に 可 逆 性 を 担 保 することとしています また そのために 処 分 場 の 閉 鎖 までの 間 の 回 収 可 能 性 の 確 保 をNUMOに 求 めることとしています 可 逆 性 : 処 分 を 実 現 していく 間 に 行 われる 決 定 を 元 に 戻 す 又 は 検 討 し 直 す 能 力 回 収 可 能 性 : 処 分 場 に 定 置 された 廃 棄 物 を 取 り 出 す 能 力 20 年 程 度 50 年 以 上 文 献 調 査 概 要 調 査 法 定 調 査 精 密 調 査 処 分 地 の 決 定 処 分 場 の 建 設 処 分 場 の 操 業 処 分 場 の 閉 鎖

その 他 の 処 分 オプション 例 核 種 分 離 変 換 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 に 含 まれる 放 射 性 核 種 を 分 離 し 高 速 炉 等 によってより 半 減 期 の 短 い 核 種 に 変 換 する 技 術 ( 問 題 点 ) 技 術 的 に 実 用 化 できる 見 通 しが 立 っていない 実 現 しても 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 が 完 全 になくなるわけではない 等 超 深 孔 処 分 直 径 数 10cm 程 度 の 穴 を 地 下 数 km 程 度 まで 掘 削 し 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 を 岩 盤 中 に 処 分 する 方 法 ( 問 題 点 ) 研 究 開 発 段 階 にある 定 置 後 の 状 態 を 確 認 できない 等 いくつかの 国 で 研 究 されている 段 階 にあり 地 層 処 分 に 替 わるものとなるとの 見 通 しは 得 られていません 23

24

地 層 処 分 を 支 える 地 下 深 部 の 特 徴 25

地 層 処 分 に 必 要 な2つの 機 能 26 1 放 射 性 物 質 を 閉 じ 込 める 2 人 間 の 生 活 環 境 から 物 理 的 に 隔 離 する の2つの 機 能 が 地 層 処 分 には 必 要 です 人 間 の 生 活 環 境 隔 離 する 300m 以 深 閉 じ 込 め 機 能 廃 棄 物 に 含 まれる 放 射 性 物 質 を 閉 じ 込 める 隔 離 機 能 廃 棄 物 を 人 間 の 生 活 環 境 から 物 理 的 に 隔 離 する 長 期 間 にわたり 人 間 の 生 活 環 境 に 影 響 が 及 ばない 閉 じ 込 める

2つの 機 能 を 支 える 地 下 深 部 の 特 徴 27 地 下 深 部 には 地 層 処 分 に 必 要 な2つの 機 能 を 支 える3つの 特 徴 があります 地 下 深 部 の 特 徴 1 酸 素 が 少 ないため ものが 変 化 しにくい 2ものの 動 きが 非 常 に 遅 い 閉 じ 込 め 機 能 3 人 間 の 生 活 環 境 から 隔 離 されている 隔 離 機 能

地下深部の特徴① 酸素が少なく ものが変化しにくい 地下深部は酸素がほとんどないため ものの変化は起こりにくい場所です そのため 金属の腐食も極めてゆっくりです 鉄 ウラン 斧 出雲大社境内遺跡から 出土した鉄斧 730 750年前 カナダのシガーレイクでウランが 約13億年にわたり地下に閉じ込めら れています 薄い錆びで覆われていまし たが ほぼ完全な形を残して いました 写真提供 日本原子力研究開発機構 酸素の無い状態ではウランは水に 溶けにくいため粘土層の中に留まり ました 28

地 下 深 部 の 特 徴 2:ものの 動 きが 非 常 に 遅 い 地 下 深 部 では 地 下 水 を 流 そうとする 力 が 弱 く 岩 盤 が 緻 密 なので 地 下 水 の 動 きは 非 常 に 遅 いです 岩 盤 には 物 質 を 吸 着 する 性 質 があるため 地 下 水 によって 運 ばれる 物 質 の 移 動 速 度 は 地 下 水 の 流 動 速 度 よりさらに 遅 くなります 地 表 付 近 地 下 水 を 流 そうと する 力 が 強 い 地 表 付 近 隙 間 が 多 く 水 が 流 れやすい 地 表 近 くの 砂 層 では1 年 間 の 流 動 距 離 は10m 程 度 地 下 深 部 地 下 水 を 流 そうと する 力 が 弱 い 地 下 深 部 緻 密 で 水 が 流 れにくい 地 下 深 部 の 地 下 水 の 流 動 距 離 は1 年 間 に 数 mm 程 度 (10 万 年 間 では 数 百 m 程 度 ) 29

地 下 深 部 の 特 徴 3: 生 活 環 境 から 隔 離 されている 30 地 下 深 部 は 人 間 が 容 易 に 近 づくことはできません 隔 離 300m 以 上 一 般 的 な 地 下 利 用 ( 地 下 鉄 上 下 水 道 建 物 の 基 礎 で 数 十 m) 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物

科 学 的 有 望 地 の 位 置 づけと 検 討 状 況 31

地 下 深 部 でも 処 分 に 適 しているかどうかは 確 認 が 必 要 です 地 下 深 部 は 一 般 的 に 優 れた 特 性 を 持 っていますが そうでない 場 所 もあります 閉 じ 込 め 機 能 が 維 持 される 好 ましい 地 質 環 境 かどうかを 判 断 するには 現 地 調 査 によって 岩 盤 の 特 徴 や 地 下 水 の 動 き 等 を 詳 しく 調 査 する 必 要 があります 好 ましい 地 質 環 境 特 性 岩 盤 の 性 質 変 形 しにくい 岩 盤 地 下 水 の 動 き 緩 やかな 地 下 水 の 流 れ 温 度 低 い 地 温 地 下 水 の 水 質 酸 性 ( 低 ph)では ない 地 下 水 32

処 分 地 選 定 の 進 め 方 処 分 地 は 法 律 に 基 づく 処 分 地 選 定 調 査 を 通 じて 選 定 します 1 段 階 的 に 調 査 範 囲 を 絞 り 込 みながら 2 調 査 評 価 の 精 度 を 上 げていくことで 慎 重 に 選 定 していきます 明 らかに 適 性 の 低 い 場 所 を 避 け 現 地 調 査 の 対 象 範 囲 を 決 めます 文 献 調 査 過 去 の 履 歴 等 文 献 による 調 査 安 全 性 が 確 保 できる 場 所 であることの 見 通 しを 得 ます 概 要 調 査 ボーリングによる 調 査 等 安 全 性 が 確 保 できる 場 所 であることを 確 認 します 精 密 調 査 地 下 調 査 施 設 での 調 査 試 験 文 献 調 査 ( 調 査 を 受 入 れて いただいた 自 治 体 ) 概 要 調 査 範 囲 精 密 調 査 範 囲 広 域 数 km 程 度 33

科 学 的 有 望 地 と 処 分 地 選 定 調 査 の 関 係 34 科 学 的 有 望 地 は 法 律 に 基 づく 処 分 地 選 定 調 査 の 手 前 の 段 階 で 全 国 的 な データに 基 づき 大 まかな 適 性 を 示 すものです 科 学 的 有 望 地 の 選 定 処 分 地 選 定 調 査 に 入 る 地 域 としての 適 性 を 示 す 法 律 に 基 づく 処 分 地 選 定 調 査 文 献 調 査 概 要 調 査 精 密 調 査 処 分 地 の 選 定 受 入 れ 自 治 体 において NUMOが 調 査 全 国 的 に 整 備 され たデータ に 基 づく マッピング 机 上 調 査 現 地 調 査 個 別 地 点 の 詳 細 データに 基 づく 綿 密 な 調 査 評 価

科 学 的 有 望 地 の 検 討 状 況 現 在 国 の 審 議 会 ( 総 合 資 源 エネルギー 調 査 会 )において 検 討 が 進 められて います 安 全 性 の 確 保 を 第 一 に 処 分 後 の 長 期 の 安 全 性 建 設 操 業 時 の 安 全 性 輸 送 時 の 安 全 性 の3つに 分 けて 考 えることとしています 安 全 性 に 関 する3つの 視 点 1 処 分 後 の 長 期 の 安 全 性 処 分 施 設 の 閉 鎖 後 長 期 にわたって 閉 じ 込 め 機 能 と 隔 離 機 能 が 維 持 される 必 要 があります 2 建 設 操 業 時 の 安 全 性 建 設 操 業 は40~50 年 程 度 かかる 見 込 みです 3 輸 送 時 の 安 全 性 操 業 期 間 中 は 継 続 的 に 大 量 のガラス 固 化 体 が 運 び 込 まれることになります (これ 以 外 に 社 会 科 学 的 観 点 についても 検 討 されています) 35

1 処 分 後 の 長 期 の 安 全 性 ~ 火 山 活 動 や 断 層 活 動 等 の 影 響 が 大 きいところは 避 けます~ 36 地 質 環 境 は 時 間 と 共 に 変 化 する 可 能 性 があります 火 山 活 動 や 断 層 活 動 等 の 影 響 が 大 きく 閉 じ 込 め 機 能 や 隔 離 機 能 を 損 なう 場 所 は 避 ける 必 要 があります 火 山 活 断 層 数 km

日 本 の 火 山 ( 第 3 版 ) 1 処 分 後 の 長 期 の 安 全 性 ~ 火 山 活 動 や 断 層 活 動 の 影 響 が 大 きいところは 避 けます~ 火 山 の 分 布 活 断 層 の 分 布 日 本 の 火 山 ( 第 3 版 ) ( 産 業 技 術 総 合 研 究 所 地 質 調 査 総 合 センター 2013)に 基 づいて 作 成 活 断 層 データベース( 産 業 技 術 総 合 研 究 所 https://gbank.gsj.jp/activefault/index_gmap.html) 37

1 処 分 後 の 長 期 の 安 全 性 ~ 隆 起 侵 食 の 影 響 の 大 きい 所 や 鉱 物 資 源 がある 場 所 は 避 けます~ 38 隆 起 侵 食 の 影 響 の 大 きいところや 鉱 物 資 源 を 求 めて 将 来 人 間 が 侵 入 する 可 能 性 がある 場 所 等 物 理 的 な 隔 離 機 能 を 損 なう 場 所 は 避 ける 必 要 があります 隆 起 侵 食 数 km 鉱 物 資 源

参考 わが国周辺のプレートの動き プレートの動きの方向や速さは数百万年前 からほとんど変化が無く 今後も10万年程度 はほとんど変化しないと考えられています また プレートの大きさに比べて処分施設は 十分小さいため 6 10km2 極めてゆっく りと動くプレートと一体になって その構造や 形状を変えずに動いていくと考えられます 現在の相対的なプレートの動き フィリピン海プレート 約5cm/年 対 ユーラシアプレート 太平洋プレート 約8cm/年 対 北米プレート 日本列島周辺のプレート 地震調査研究推進本部地震調査委員会編 1997に加筆 39

2 建 設 操 業 時 の 安 全 性 ~ 軟 弱 な 地 盤 では 建 設 操 業 が 困 難 です~ 40 地 下 施 設 は 地 下 300mより 深 いところまで 坑 道 を 掘 り その 総 延 長 は200km 以 上 にもなります 日 本 のトンネル 掘 削 技 術 は 世 界 トップクラスですが 崩 落 等 のリスクが 高 いところは 施 設 の 設 置 には 向 きません 地 下 施 設 :6~10km 2 程 度 アクセス 坑 道 地 下 施 設 ( 地 層 処 分 低 レベル 放 射 性 廃 棄 物 ) 地 下 施 設 ( 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 (ガラス 固 化 体 ))

2 建 設 操 業 時 の 安 全 性 ~ 自 然 災 害 の 著 しい 影 響 を 受 ける 場 合 は 地 上 施 設 の 設 置 が 困 難 です~ 41 地 上 施 設 は ガラス 固 化 体 からの 放 出 される 放 射 線 を 十 分 に 遮 蔽 するために 施 設 の 壁 を 厚 くする 等 の 工 学 的 対 応 を 行 います ただし 火 砕 流 等 の 自 然 災 害 の 影 響 により 施 設 が 破 壊 されてしまうことは 避 け なければいけません 廃 棄 物 の 受 入 検 査 封 入 施 設

3 輸 送 時 の 安 全 性 ~ 長 距 離 輸 送 は 海 上 輸 送 を 前 提 に 考 えます~ 42 公 衆 被 ばくの 防 止 の 観 点 や テロの 防 止 等 の 観 点 から 海 上 輸 送 が 最 も 適 当 な 手 段 であると 考 えられます 一 般 の 方 々が 放 射 線 の 影 響 を 受 けない 長 距 離 輸 送 方 法 を 検 討 陸 上 輸 送 ( 車 両 ) 陸 上 輸 送 ( 鉄 道 ) 輸 送 中 に 妨 害 破 壊 行 為 が 行 われない 海 上 輸 送 ( 船 舶 ) 長 距 離 輸 送 大 量 輸 送 が 可 能 国 内 外 の 実 績 あり

3 輸 送 時 の 安 全 性 ~ 港 湾 からの 陸 上 輸 送 の 距 離 は 短 い 方 が 好 ましいです~ 海 上 輸 送 を 前 提 としても 港 湾 から 処 分 施 設 までは 陸 上 輸 送 が 必 要 です 輸 送 物 が 極 めて 重 いこと 検 査 等 に 多 くの 時 間 が 費 やされること 等 を 考 慮 すると その 距 離 は 短 い 方 が 好 ましいです 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 の 陸 上 輸 送 車 ( 写 真 提 供 : 日 本 原 燃 株 式 会 社 ) 輸 送 物 と 輸 送 容 器 をあわせた 重 量 は100トンを 超 えます 沿 岸 から20km 以 内 を 目 安 とする 43

科 学 的 有 望 地 に 関 するこれまでの 議 論 の 成 果 安 全 性 の 観 点 から 避 けるべき 要 素 が 一 つでもある 所 は 適 性 が 低 い 地 域 と 整 理 し そうでない 地 域 は 適 性 のある 地 域 と 整 理 します 港 湾 からの 距 離 が 短 いこと が より 適 性 の 高 い 地 域 の 条 件 の 一 つとしてあげ られています 地 下 環 境 の 安 定 性 ( 埋 設 後 長 期 の 安 定 性 ) 処 分 施 設 の 安 全 性 ( 建 設 操 業 時 の 安 全 性 ) 火 山 の 近 傍 ( 半 径 15km 内 ) 活 断 層 1 の 近 傍 等 火 砕 流 2 の 影 響 等 適 性 の 低 い 地 域 1: 今 後 も 活 動 する 可 能 性 のある 断 層 2: 火 山 の 噴 火 に 伴 う 溶 岩 等 の 噴 出 物 の 流 れ 輸 送 時 の 安 全 性? 港 湾 からの 距 離 が 短 い ( 沿 岸 から20kmを 目 安 ( 沿 岸 海 底 下 や 島 嶼 部 を 含 む)) 社 会 科 学 的 観 点 扱 いをどうするかも 含 めて 審 議 会 で 議 論 中 土 地 利 用 制 約 の 厳 しい 地 域 の 扱 い 等 より 適 性 の 高 い 地 域 ( 科 学 的 有 望 地 ) 適 性 が あ る 地 域 44

マッピングの 参 考 事 例 スウェーデンでは 1998 ~1999 年 に 総 合 立 地 調 査 を 実 施 岩 種 主 要 亀 裂 鉱 石 鉱 山 分 布 等 を 考 慮 して マップを 作 成 上 記 に 加 え 自 然 保 護 輸 送 等 の 視 点 も 勘 案 し 地 域 の 適 性 を 評 価 おそらく 適 格 な 基 盤 岩 おそらく 不 適 格 な 基 盤 岩 不 適 格 な 基 盤 岩 スウェーデン 県 域 別 総 合 立 地 調 査 の 成 果 例 ( 出 典 : 環 境 影 響 報 告 書 2011,SKB 社 ) 45

( 参 考 ) 社 会 科 学 的 観 点 の 扱 いについて1 処 分 地 選 定 調 査 に 入 れば NUMOは 下 記 の 影 響 に 十 分 に 配 慮 し 地 域 の 方 々や 自 治 体 の 意 向 を 踏 まえて 個 別 に 検 証 しながら 総 合 的 に 検 討 していく 考 えです 1 自 然 環 境 への 影 響 2 地 域 経 済 生 活 文 化 への 影 響 3 事 業 遂 行 への 影 響 (マイナスの 影 響 は 小 さい 方 が 好 ましい) (マイナスの 影 響 は 小 さい 方 が 好 ましい) ( 費 用 等 が 過 大 にならない 土 地 利 用 制 限 が 少 ない など 事 業 が 円 滑 にできる 方 が 好 ましい) このような 社 会 科 学 的 観 点 を 科 学 的 有 望 地 の 選 定 の 段 階 でどう 扱 うかは 審 議 会 ( 総 合 資 源 エネルギー 調 査 会 )で 検 討 中 です 審 議 会 でこれまでに 出 された 意 見 基 本 的 には 全 国 一 律 ではなく 地 域 の 方 々と 一 緒 に 具 体 的 に 検 討 するもの 複 数 の 候 補 地 点 の 優 劣 を 総 合 的 に 判 断 することができるようになった 段 階 で 考 慮 することが 適 当 どのように 考 慮 するか 将 来 的 な 判 断 の 基 準 を 明 確 にしておくため 文 献 調 査 に 入 る 前 にあらかじめ 決 めておくべき 社 会 的 なコストを 考 えれば 決 して 現 実 的 でない 地 域 もあり そうした 要 件 は 早 い 段 階 から 決 めておくべき 例 えば 都 市 部 こそよく 考 えるべき といった 議 論 がある 中 社 会 科 学 的 観 点 を 加 味 せずに 技 術 面 で の 検 討 成 果 をまず 提 示 してはどうか 46

( 参 考 ) 社 会 科 学 的 観 点 の 扱 いについて2 47 国 によっては 人 口 密 集 地 でない 土 地 所 有 権 者 が 少 ない といったことも 早 い 段 階 から 考 慮 している 例 があります フィンランド 回 避 すべき 要 件 人 口 密 度 ( 都 市 区 ) 環 境 保 護 地 域 好 ましい 要 件 低 い 人 口 密 度 土 地 所 有 権 者 の 少 なさ スウェーデン - 土 地 利 用 や 環 境 面 の 利 害 の 衝 突 が 少 ない 必 要 となるインフラが 利 用 可 能 スイス カナダ 地 表 からの 調 査 が 困 難 な 地 域 ( 人 口 密 集 地 ) 保 護 区 域 遺 産 地 域 国 立 公 園 地 下 及 び 地 上 施 設 を 収 容 できる 大 きさの 土 地 が 確 保 できない 地 域 地 表 からの 調 査 の 容 易 さ ( 人 口 密 集 地 の 回 避 等 ) -

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科 学 的 有 望 地 提 示 後 の 対 話 活 動 49

科 学 的 有 望 地 に 関 してお 伝 えしたいこと1 50 1 科 学 的 有 望 地 の 提 示 によって 地 層 処 分 に 関 する 国 民 理 解 が 深 まる ことを 期 待 しています 火 山 や 活 断 層 等 の 影 響 範 囲 を 考 慮 しても 地 層 処 分 に 明 らかに 適 さない 場 所 が 国 土 の 大 半 を 占 めるわけではありません 逆 に 少 なくとも 調 査 してみる 価 値 がある 地 域 は 全 国 に 広 く 存 在 することが 示 されることになるはずです 火 山 国 の 日 本 では 地 層 処 分 はできないのでは といった 不 安 の 解 消 に 役 立 ち 日 本 での 地 層 処 分 の 実 現 可 能 性 に 関 する 理 解 が 進 むことを 期 待 しています その 上 で 合 意 形 成 のあり 方 や 地 域 支 援 のあり 方 などを 含 め この 問 題 について 考 えて 頂 くきっかけとなり 地 層 処 分 に 関 する 国 民 的 議 論 が 深 まっていくことを 期 待 しています

科 学 的 有 望 地 に 関 してお 伝 えしたいこと2 2 科 学 的 有 望 地 の 提 示 は 長 い 道 のりの 最 初 の 一 歩 です 科 学 的 有 望 地 の 提 示 は 法 律 で 定 められた 処 分 地 選 定 調 査 の 手 前 の 段 階 で 調 査 してみれば 安 全 が 確 認 できる 可 能 性 が 期 待 できる 地 域 を 大 まかに 示 すものです 地 域 の 意 見 を 聴 きながら 必 要 な 調 査 を 時 間 をかけて 慎 重 に 進 めることは 何 ら 変 わりがありません 3 科 学 的 有 望 地 の 提 示 と 調 査 受 入 れのお 願 いは 全 く 別 の 話 です 国 民 や 地 域 の 方 々の 理 解 なしに 自 治 体 に 判 断 を 求 めても 決 して 上 手 くいかないと いうのが これまでの 経 験 から 得 られた 教 訓 の 一 つです 有 望 地 提 示 後 も 国 と NUMOは 国 民 や 地 域 の 方 々と 丁 寧 な 対 話 を 重 ね 関 心 と 理 解 を 深 めていくことに 注 力 します そうした 活 動 の 積 み 重 ねなしに 自 治 体 に 判 断 を 求 めることはありません こうした 有 望 地 提 示 の 位 置 づけや 意 味 合 いについて 国 民 の 皆 さん や 自 治 体 の 皆 さんの 理 解 を 得 られるよう 全 国 的 な 対 話 活 動 に 取 り 組 んでいきます 51

NUMOとしての 科 学 的 有 望 地 提 示 後 の 対 話 活 動 の 基 本 姿 勢 52 NUMOは 地 層 処 分 事 業 を 必 ず 実 現 させる との 強 い 意 思 で 技 術 的 な 信 頼 性 向 上 地 域 の 皆 様 との 対 話 活 動 等 不 断 の 努 力 で 取 り 組 んでまいります 科 学 的 有 望 地 の 提 示 後 も 地 層 処 分 になじみのない 方 が 引 き 続 き 多 いとの 認 識 に 立 ち 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 の 問 題 の 存 在 や 地 層 処 分 の 概 要 等 について しっかりとご 説 明 します 一 人 でも 多 くの 方 に 地 層 処 分 事 業 に 関 心 を 持 っていただくため 科 学 的 有 望 地 を 中 心 に 丁 寧 に 対 話 活 動 を 積 み 重 ねます 関 心 を 持 っていただける 方 々の 学 習 活 動 を 支 援 するため 講 師 の 派 遣 や 関 連 施 設 の 見 学 会 開 催 等 様 々なメニューを 提 供 していきます こうしたメニューを 活 用 し 文 献 調 査 の 受 入 れの 可 能 性 も 視 野 に 主 体 的 に 学 習 活 動 を 進 めていただけるグループが 生 まれ そうした 活 動 が 地 域 の 中 で 広 がっていく よう NUMOとして 最 大 限 取 り 組 みます 合 わせて 処 分 事 業 の 実 現 が 社 会 全 体 の 利 益 であるとの 認 識 が 広 く 国 民 の 皆 様 に 共 有 されるよう 国 とともに 全 国 的 な 対 話 活 動 を 行 ってまいります

53 NUMOとしての 科 学 的 有 望 地 提 示 後 の 対 話 活 動 の 流 れ1 科 学 的 有 望 地 の 提 示 後 地 域 によって 進 むタイミングは 異 なると 考 えますが 下 図 のようなステップを 踏 んで 地 域 における 対 話 活 動 を 深 めていく 考 えです 国 民 的 な 議 論 と 地 域 の 関 心 理 解 の 深 まり 科 学 的 有 望 地 の 要 件 基 準 の 検 討 国 に よ る 科 学 的 有 望 地 の 提 示 地 域 毎 の きめ 細 かな 取 組 第 1ステップ 情 報 提 供 理 解 促 進 第 2ステップ 主 体 的 な 学 習 の 支 援 第 3ステップ 地 域 全 体 への 広 がり ま 国 え 民 て の プ 皆 ロ 様 セ や ス を 地 具 域 体 の 方 化 々 の 声 を 踏 く 文 こ 献 と 調 を 査 期 の 待 受 入 れ に つ な が っ て い 申 文 入 献 れ 調 査 に 関 す る 国 に よ る 全 国 的 な 取 組 国 民 の 皆 様 との 対 話 の 継 続 (ポイント) 現 世 代 の 責 任 で 問 題 を 解 決 していくことの 必 要 性 地 下 の 安 定 性 や 地 層 処 分 事 業 で 考 慮 すべきリスクとその 安 全 確 保 策 事 業 に 貢 献 して 頂 く 地 域 に 対 する 敬 意 や 感 謝 の 念 の 国 民 的 共 有 の 重 要 性 国 民 の 皆 様 に 自 分 事 として 関 心 を 持 ち 続 けて 頂 けるよう 全 国 的 な 取 組 を 継 続

NUMOとしての 科 学 的 有 望 地 提 示 後 の 対 話 活 動 の 流 れ2 第 1ステップ: 情 報 提 供 理 解 促 進 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 の 問 題 の 存 在 や 地 層 処 分 の 概 要 処 分 地 選 定 の 進 め 方 などについて 説 明 し 関 心 を 持 っていただけるよう 電 気 事 業 者 と 緊 密 に 連 携 し 全 国 各 地 で 説 明 会 等 を 積 み 重 ねてまいります 関 心 を 持 っていただける 方 々に 向 け 講 師 の 派 遣 や 関 連 施 設 の 見 学 会 開 催 など 様 々な 学 習 メニューを 整 備 し 地 層 処 分 の 学 習 にかかる 費 用 ( 講 師 謝 礼 会 場 使 用 料 等 )を 支 援 します NUMO 以 外 の 専 門 家 からも 話 を 聴 いていただけるよう 協 力 を 求 めてまいります 第 2ステップ: 地 域 団 体 等 による 主 体 的 な 学 習 の 支 援 地 域 に 根 差 した 活 動 を 行 っている 団 体 等 に 地 層 処 分 で 考 慮 すべきリスクとその 安 全 確 保 策 などについて 主 体 的 に 学 習 活 動 を 進 めていただけるよう 上 記 支 援 メニューを 提 供 してまいります NUMOの 地 域 共 生 の 考 え 方 (P.56~57 参 照 )などもお 示 しし 地 域 と 地 層 処 分 事 業 の 将 来 ビジョンを 一 緒 に 考 えていきます 文 献 調 査 を 受 け 入 れて 頂 いた 場 合 の 調 査 の 進 め 方 (P.58~60 参 照 )についても 一 緒 に 考 えていきます 第 3ステップ: 地 域 全 体 への 広 がり 主 体 的 な 学 習 活 動 が 地 域 全 体 へ 広 がっていくよう NUMOとして 取 り 組 みます その 方 策 は 様 々な 専 門 家 にも 協 力 いただきつつ 地 域 の 多 様 な 方 々に 参 加 いただくことが 重 要 と 考 えて いますが 第 1~ 第 2ステップを 進 めていく 中 で 地 域 の 皆 さまの 意 見 を 踏 まえて 具 体 化 してまいります 本 ステップでは 自 治 体 にも 適 切 に 関 与 いただきたいと 考 えております 54

55 科 学 的 有 望 地 提 示 後 の 対 話 活 動 においては 地 域 共 生 の 考 え 方 や 文 献 調 査 の 進 め 方 につ いても 説 明 させていただきます

NUMOの 地 域 共 生 の 基 本 的 な 考 え 方 1 56 NUMO 経 営 理 念 (2014 年 10 月 31 日 制 定 )( 抜 粋 ) 基 本 方 針 私 たちは すべてにおいて 安 全 を 最 優 先 します 私 たちは 地 域 との 共 生 を 目 指 します 私 たちは 社 会 から 信 頼 される 組 織 を 目 指 します 行 動 指 針 地 域 の 一 員 として 共 に 考 え 共 に 行 動 し 地 域 の 皆 様 が 真 に 望 むまちづくりに 貢 献 します 地 層 処 分 事 業 は100 年 以 上 の 長 期 にわたる 事 業 であるため 地 域 の 発 展 を 支 えとして こそ 事 業 を 安 定 的 に 運 営 することが 可 能 と 考 えます 建 設 までには NUMOは 本 拠 を 現 地 に 移 転 し 地 域 の 一 員 として 地 域 の 発 展 に 貢 献 します NUMOは 地 域 のみなさまと 常 にコミュニケーションを 取 りながら 事 業 による 地 域 への 影 響 を 総 合 的 に 勘 案 し 地 域 のみなさまが 良 かった とお 考 えいただける 共 生 win-win の 関 係 を 目 指 します 地 域 の 雇 用 や 経 済 等 へのプラスの 影 響 ができるだけ 大 きくなるように 努 めるとともに マイナス 影 響 ( 風 評 被 害 等 )を 予 防 する 措 置 を 検 討 実 施 します

NUMOの 地 域 共 生 の 基 本 的 な 考 え 方 2 57 NUMOとしては 基 本 的 に 以 下 のような 地 域 共 生 を 図 っていく 考 えです その 実 現 に 向 けては 国 の 協 力 も 得 ながら 地 域 の 方 々とコミュニケーションを 重 ね ニーズを 汲 み 取 り 具 体 化 してまいります 活 気 のあるまちづくり ~ 活 き 活 き 地 域 社 会 の 実 現 に 向 けて~ 地 元 経 済 の 活 性 化 に 貢 献 ( 資 材 の 地 元 調 達 地 域 特 産 品 の 販 売 支 援 等 ) 若 者 が 定 着 できる 雇 用 の 創 出 と 雇 用 につながる 教 育 投 資 魅 力 的 なまちづくりのための 文 化 的 支 援 安 心 して 暮 らせるまちづくり ~NUMOのふるさとの 町 として~ 安 心 して 子 供 を 産 み 育 てられる 町 に 医 療 インフラの 充 実 子 供 もお 年 寄 りも 一 緒 に 暮 らせるコミュニティーをつなぐ 交 通 情 報 インフラの 充 実 事 業 にともなうインフラ 整 備 等 ~ 地 域 の 利 便 性 等 の 向 上 ~ 道 路 港 湾 の 改 修 拡 張 情 報 通 信 システムの 向 上 地 下 研 究 所 技 能 訓 練 センターの 整 備

文 献 調 査 の 進 め 方 1 ~ 全 体 像 ~ 文 献 調 査 は 受 入 市 町 村 を 対 象 とし その 結 果 を 踏 まえて 当 該 市 町 村 の 中 から 数 km 四 方 程 度 の 概 要 調 査 地 区 を 見 出 していくことが 目 的 です 地 域 の 安 全 を 第 一 に しっかりと 技 術 的 検 討 を 行 うとともに 対 話 の 場 等 を 通 じて 絶 えず 地 域 の 皆 様 とコミュニケーションを 図 りながら 関 心 意 向 を 踏 まえて 進 めてまいります 1 文 献 による 評 価 を 行 い 法 定 要 件 を 満 足 しない 範 囲 を 除 外 します 地 震 等 の 自 然 現 象 による 地 層 の 著 しい 変 動 の 記 録 がないこと 将 来 にわたってそうした 変 動 の 生 ずるおそれが 少 ないこと 等 ( 法 定 要 件 を 満 足 しない 範 囲 を 除 外 ) 2 安 全 性 の 観 点 から 技 術 的 検 討 を 行 います 地 下 水 の 状 況 等 を 踏 まえた 埋 設 後 の 長 期 の 安 全 性 操 業 時 輸 送 時 の 安 全 性 等 3 経 済 社 会 的 な 観 点 からも 検 討 を 行 います 自 然 環 境 地 域 経 済 生 活 文 化 事 業 遂 行 への 影 響 等 ( 対 話 の 場 を 通 じて 寄 せられる 住 民 の 皆 さまの 関 心 や 意 向 を 踏 ま えて 経 済 社 会 影 響 調 査 等 を 実 施 します) ( 総 合 的 に 評 価 ) ( 評 価 結 果 の 報 告 自 治 体 との 話 し 合 い) 概 要 調 査 地 区 の 選 定 概 要 調 査 の 計 画 ( 経 済 産 業 大 臣 に 申 請 ) 経 済 産 業 大 臣 から 市 町 村 長 都 道 府 県 知 事 の 意 見 の 聴 取 ( 反 対 の 場 合 には 次 の 段 階 に 進 まない) 58

文 献 調 査 の 進 め 方 2 ~ 対 話 の 場 の 基 本 設 計 ~ 59 安 全 確 保 策 地 域 経 済 への 影 響 等 処 分 事 業 に 関 連 する 情 報 を 地 域 の 方 々が 共 有 し 対 話 を 通 じて 理 解 を 深 めていただくことを 目 的 に 対 話 の 場 の 設 置 を 支 援 します 自 治 体 の 関 与 や 参 画 メンバー NUMOの 関 わり 方 等 については 当 該 自 治 体 ( 原 則 市 町 村 ) の 判 断 で 決 めていただくことが 基 本 です 今 後 どのような 設 計 や 活 動 内 容 が 標 準 的 に 考 えら れるかについて NUMOとして 具 体 的 に 示 していく 考 えです 地 域 自 治 体 < 支 援 > 政 策 等 の 情 報 提 供 等 国 地 域 の 状 況 等 に 応 じた 関 与 地 域 の 多 様 な 方 々の 参 画 意 見 要 望 役 割 分 担 と 連 携 対 話 の 場 意 見 要 望 < 想 定 される 主 な 活 動 内 容 > 1 地 質 調 査 や 経 済 社 会 影 響 調 査 の 進 捗 の 共 有 2 地 域 の 将 来 ビジョンの 検 討 3 活 動 内 容 の 地 域 住 民 の 皆 様 への 情 報 発 信 < 支 援 > 設 置 運 営 に 関 するサポート 事 業 に 関 する 情 報 提 供 運 営 費 の( 一 部 ) 負 担 等 NUMO

文 献 調 査 の 進 め 方 3 ~ 経 済 社 会 影 響 調 査 の 基 本 設 計 ~ NUMOは 地 域 の 皆 様 に 対 し 概 要 調 査 受 入 れの 判 断 材 料 の1つとして 提 供 するため 自 治 体 住 民 の 皆 様 とのコミュニケーションを 図 りつつ 処 分 事 業 が 地 域 の 経 済 社 会 に 及 ぼす 影 響 について 調 査 を 行 います 調 査 の 内 容 や 進 め 方 結 果 については 対 話 の 場 等 を 通 じて 自 治 体 住 民 の 皆 様 に 主 体 的 に 検 討 いただき 調 査 をより 良 いものにしていきます NUMO < 経 済 社 会 影 響 調 査 の 進 め 方 のイメージ> 自 治 体 住 民 の 皆 様 基 礎 的 情 報 処 分 事 業 の 内 容 3 段 階 の 調 査 内 容 建 設 工 事 等 の 内 容 海 外 事 例 等 経 済 社 会 影 響 調 査 の 実 施 ( 自 治 体 住 民 の 皆 様 が 希 望 する 主 体 が 調 査 の 実 務 を 担 うことも 可 能 ) ( 例 えば) 事 業 の 経 済 効 果 事 業 に 付 随 する 研 究 所 等 の 整 備 の 可 能 性 長 期 的 な 福 祉 の 促 進 の 可 能 性 事 業 に 伴 う 風 評 被 害 および 対 策 のあり 方 報 告 書 として 公 表 基 礎 的 情 報 の 提 供 検 討 の 成 果 や 要 望 を 反 映 調 査 の 実 施 に 向 けた 検 討 地 域 の 現 状 を 踏 まえ 調 査 の 内 容 や 進 め 方 等 についてご 検 討 いただく 判 断 材 料 の1つとして 提 供 概 要 調 査 受 け 入 れ 等 の 判 断 60

( 補 足 資 料 ) 地 層 処 分 の 安 全 確 保 61

地 層 処 分 の 安 全 確 保 の 目 標 と 方 策 目 標 : 人 と 環 境 に 与 えるリスクを 十 分 小 さくすること( ) 方 策 : (1) ガラス 固 化 体 に 含 まれる 放 射 性 物 質 の 移 動 を 妨 げる( 閉 じ 込 める)ために 人 工 バリアと 天 然 バリアを 組 み 合 わせた 多 重 バリアシステムを 構 築 すること (2) 天 然 現 象 や 人 間 の 行 為 により 閉 じ 込 め 機 能 や 隔 離 機 能 に 著 しい 低 下 が 起 きない 地 域 を 選 ぶこと および 好 ましい 地 質 環 境 を 有 する 地 域 を 選 ぶこと (3) それにもかかわらず 機 能 低 下 喪 失 が 起 きると 仮 定 し その 時 でも 目 標 を 達 成 できるように 処 分 場 全 体 を 保 守 的 に 設 計 ( 工 学 的 対 策 を 検 討 )し そのことを 安 全 評 価 で 確 認 すること (4) 建 設 操 業 時 輸 送 時 の 十 分 な 安 全 対 策 を 講 じること ( )ガラス 固 化 体 を 地 下 に 埋 設 したことによる 地 上 の 人 々の 放 射 線 被 ばく 線 量 の 追 加 分 が 自 然 放 射 線 による 被 ばく 線 量 と 比 べて 十 分 小 さいといえるようにすること 62

方 策 (1): 多 重 バリアシステムで 閉 じ 込 めます 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 の 最 終 処 分 は 地 下 深 部 の 安 定 する 地 層 処 分 によることと しています 地 層 処 分 は 人 工 バリア と 天 然 バリア を 組 み 合 わせた 多 重 バリアシステムで 長 期 にわたり 放 射 性 物 質 を 人 間 の 生 活 環 境 から 隔 離 し その 動 きを 抑 え 閉 じ 込 め る 方 法 です ガラス 固 化 体 放 射 性 物 質 をガラス 構 造 に 取 り 込 む 水 に 溶 けにくい 300m 以 上 オーバーパック ( 金 属 製 の 容 器 ) 放 射 能 が 高 い 期 間 地 下 水 と ガラス 固 化 体 の 接 触 を 防 止 人 工 バリア 緩 衝 材 ( 粘 土 (ベントナイト)) 水 を 容 易 に 通 さない 放 射 性 物 質 を 吸 着 し 移 動 を 遅 らせる 岩 盤 放 射 性 物 質 を 吸 着 し 移 動 を 遅 らせる 天 然 バリア 63

方策(1) ガラスの網目構造に取り込みます ガラスが割れても大丈夫 放射性物質はガラスの網目構造の中に取り込まれているため ガラスが割れても 直ちには溶け出しません 発掘された古代エジプト時代の ガラス工芸品 ガラスの性質 ガラス固化体 B.C.2900年頃 B.C.300年頃に製造されたガラス 工芸品が色鮮やかなまま発掘された事例 写真提供 PPS通信社 ガラス固化体が全て溶けるまで7万 年以上かかると考えられています 64

方策(1) 放射能が高い期間地下水との接触を防ぎます 地下の深いところは 酸素が非常に少ないため 腐食は極めてゆっくりとしか 進みません そのため 1000年の間の腐食量は大きく見積もっても3cm程度です 放射能が急激に減る少なくとも1000年の間 鉄製で厚 さ約20cmのオーバーパックで完全密封し ガラス固化 体が地下水に触れないようにします 出雲大社境内遺跡か ら出土した鉄斧 730 750年前 オーバーパック 厚さ:約20cm 写真提供 日本原子力研究開発機構 2万 4万 6万 8万 10万 製造後50年冷却してからの経過年数 年 TBq テラベクレル は放射能の強さを表す単位 ベクレル の1兆倍 上図は通常目盛で表記 薄い錆びで覆われていましたが ほぼ完全な形を残していました 65

方策(1) 放射性物質の移動を遅らせます 緩衝材と天然バリアで放射性物質の移動を遅らせ 放射能が生物圏に影響の ないレベルに下がるまで しっかりと地中に閉じ込めます 緩衝材 ベントナイト の役割 吸水によりベントナイ トが膨らみ締め固まる 天然バリア 岩盤 の役割 岩石中のすきまに放射 性物質が入り込む 水 砂の粒子 70cm 岩石 ベントナイト粒子 岩石 緩衝材 膨らんだベントナイト により 地下水の動き を抑える ベントナイトに放射性 物質が吸着し 動きを 遅らせる 岩石中の割れ目の表面 に放射性物質が吸着し 動きを遅らせる 岩盤 66

方 策 (1): 閉 じ 込 め 機 能 や 隔 離 機 能 に 著 しい 低 下 が 起 こる 可 能 性 67 天 然 現 象 や 人 間 の 行 為 により 閉 じ 込 め 機 能 や 隔 離 機 能 に 著 しい 低 下 が 起 きる 原 因 として 1 処 分 施 設 が 破 壊 されること 2 人 間 と 廃 棄 物 とが 接 近 すること 3 放 射 性 物 質 が 地 表 に 到 達 すること があります 1 火 山 や 断 層 の 活 動 により 処 分 施 設 が 破 壊 されること 2 隆 起 侵 食 鉱 物 資 源 の 探 査 等 により 人 間 と 廃 棄 物 とが 接 近 すること 3 地 下 水 の 流 れに 伴 っ て 放 射 性 物 質 が 地 表 に 到 達 すること 火 山 活 断 層 隆 起 侵 食 資 源 探 査

方 策 (2)-1: 火 山 の 活 動 によって 地 下 施 設 が 破 壊 される 可 能 性 がある 地 域 は 避 けます 過 去 数 百 万 年 程 度 の 期 間 火 山 の 位 置 はほとんど 変 わっていません また 火 山 活 動 は 火 山 の 中 心 から 概 ね 半 径 15kmの 円 の 範 囲 にとどまっています 処 分 地 選 定 調 査 において 半 径 15kmの 円 の 範 囲 を 超 えて 火 山 噴 出 物 の 分 布 等 の 詳 細 な 調 査 を 実 施 し 火 山 の 活 動 範 囲 を 確 認 し 回 避 します 日 本 列 島 における 火 山 の 分 布 約 260 万 年 前 ~ 約 80 万 年 前 に 活 動 した 火 山 約 80 万 年 前 ~ 現 在 に 活 動 した 火 山 火 山 の 中 心 半 径 15km 岩 脈 マグマ 溜 まり 日 本 の 火 山 ( 第 3 版 ) ( 産 業 技 術 総 合 研 究 所 地 質 調 査 総 合 センター 2013)に 基 づいて 作 成 約 80 万 年 前 : 中 期 更 新 世 の 始 まり 約 260 万 年 前 : 第 四 紀 の 始 まり 68

方 策 (2)-1: 断 層 の 活 動 によって 地 下 施 設 が 破 壊 される 可 能 性 がある 場 所 は 避 けます 断 層 活 動 は 過 去 数 十 万 年 にわたり 同 じ 場 所 で 繰 り 返 し 活 動 しています 断 層 活 動 に 伴 って 地 層 が 破 砕 された 範 囲 ( 破 砕 帯 )は 断 層 長 さの100 分 の1 程 度 です 処 分 地 選 定 調 査 において 破 砕 帯 を 超 えて 物 理 探 査 やトレンチ 調 査 等 を 用 いた 詳 細 な 調 査 を 実 施 し 隠 れた 活 断 層 の 分 布 や 個 々の 断 層 の 影 響 範 囲 等 を 確 認 し 回 避 します 日 本 列 島 における 活 断 層 の 分 布 活 断 層 とは 過 去 数 十 万 年 前 以 降 に 繰 り 返 し 活 動 し 将 来 も 活 動 する 可 能 性 のある 断 層 のこと 活 断 層 の 影 響 範 囲 とは 断 層 周 辺 の 岩 盤 の 破 壊 や 変 形 が 生 じている 領 域 ならびに 将 来 断 層 が 伸 展 したり 分 岐 する 可 能 性 がある 領 域 のこと 物 理 探 査 ( 物 理 探 査 は 岩 石 の 電 気 や 弾 性 波 のとおりやすさと いった 物 性 の 違 いを 測 定 して 地 下 の 様 子 を 調 査 する 方 法 写 真 は 地 下 に 弾 性 波 を 送 る 大 型 バイブレータ 震 源 ) 写 真 提 供 : 地 球 科 学 総 合 研 究 所 HP 出 典 : 活 断 層 データベース( 産 業 技 術 総 合 研 究 所 https://gbank.gsj.jp/activefault/index_gmap.html) トレンチ 調 査 ( 実 際 に 溝 を 掘 り その 壁 面 にみられる 地 層 の 綿 密 な 観 察 を 行 っている 様 子 ( 遠 田 ほか,2009)) 69

方 策 (2)-1: 断 層 の 活 動 によって 地 下 施 設 が 破 壊 される 可 能 性 がある 場 所 は 避 けます 処 分 地 選 定 調 査 において 空 中 写 真 判 読 や 物 理 探 査 トレンチ 調 査 ボーリング 調 査 断 層 から 放 出 されるガスの 分 析 等 を 組 み 合 わせることによって 以 下 の 点 を 把 握 し 処 分 施 設 に 著 しい 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 がある 場 合 は 回 避 します 断 層 の 分 布 破 砕 帯 の 幅 および 外 側 の 変 形 帯 に 含 まれる 範 囲 断 層 の 伸 展 分 岐 が 発 生 する 可 能 性 がある 領 域 変 形 帯 や 活 褶 曲 活 撓 曲 の 分 布 範 囲 変 位 規 模 の 小 さい 断 層 地 表 の 痕 跡 が 不 明 瞭 な 断 層 地 下 に 伏 在 している 断 層 による 影 響 空 中 写 真 判 読 とは 高 空 から 撮 影 した 写 真 を 用 いて 地 形 的 な 特 徴 を 判 読 し 断 層 を 示 している 可 能 性 のある 直 線 的 な 地 形 等 を 推 定 する 方 法 です 70

方 策 (2)-1: 地 震 の 影 響 を 考 慮 します( 参 考 ) 地 震 を 発 生 させる 活 断 層 は 回 避 しますが 断 層 活 動 に 伴 う 地 震 動 (ゆれ)を 避 ける ことはできません しかし 地 震 時 の 地 下 深 部 の 揺 れは 地 表 に 比 べて1/3~1/5 程 度 に 小 さくなることがわかっています 処 分 地 選 定 調 査 において 地 下 深 部 における 地 震 動 の 影 響 を 詳 しく 検 討 し 必 要 な 工 学 的 対 策 を 行 います 地 表 の ゆれ 100 200 300 深 度 (m) 0 断 層 活 動 地 表 の1/3~1/5 程 度 の 揺 れ 地 下 利 用 深 度 ; 数 10m 以 浅 地 表 より ゆれ は 小 さい 地 下 深 部 での ゆれ は さらに 小 さい 処 分 場 設 置 深 度 ;300m 以 深 ( 震 源 ; 地 下 数 km~ 数 10km) 岩 盤 と 一 体 となって 揺 れる ( 土 木 学 会 ( 第 1 次 ) 地 盤 工 学 会 合 同 調 査 団 調 査 速 報 より) 71

方 策 (2)-2: 隆 起 侵 食 により 人 間 と 廃 棄 物 とが 接 近 する 可 能 性 がある 場 所 は 避 けます 隆 起 侵 食 は 過 去 と 同 じ 傾 向 が 今 後 も 続 くと 考 えられます 処 分 地 選 定 調 査 において 地 表 地 質 調 査 による 詳 細 な 調 査 を 実 施 し 隆 起 侵 食 量 等 を 確 認 し 将 来 地 表 に 著 しく 接 近 することが 予 想 される 場 所 は 回 避 します 最 近 約 10 万 年 間 の 隆 起 速 度 の 分 布 第 四 紀 火 山 データなし ~0 m/10 万 年 0~30 m/10 万 年 30~60 m/10 万 年 60~90 m/10 万 年 90m~/10 万 年 ( 凡 例 は 換 算 した 隆 起 速 度 ) 日 本 列 島 と 地 質 環 境 の 長 期 安 定 性 ( 地 質 リーフレット4 日 本 地 質 学 会 地 質 環 境 の 長 期 安 定 性 研 究 委 員 会 編 2011) 付 図 5 地 表 地 質 調 査 ( 隆 起 侵 食 速 度 を 推 定 するために 過 去 の 侵 食 の 記 録 である 河 岸 段 丘 や 海 成 段 丘 を 調 査 している 様 子 ) http://www.jaea.go.jp/04/horonobe/cyousa23.html#03 72

方 策 (2)-3: 地 質 環 境 特 性 を 把 握 します 処 分 地 選 定 調 査 において ボーリング 調 査 等 を 実 施 し 地 下 深 部 の 地 質 環 境 特 性 を 把 握 します 変 形 しにくい 岩 盤 低 い 地 温 緩 やかな 地 下 水 の 流 れ 酸 性 ( 低 ph)ではない 地 下 水 であるかどうか 等 を 確 認 します ボーリング 調 査 73 室 内 力 学 試 験 試 験 装 置 の 挿 入 地 下 水 の 採 取 水 質 分 析 岩 盤 の 性 質 変 形 しにくい 岩 盤 地 下 水 の 動 き 緩 やかな 地 下 水 の 流 れ ボーリングコア 温 度 低 い 地 温 地 下 水 の 水 質 酸 性 ( 低 ph)では ない 地 下 水 73

方 策 (3): 調 査 地 点 の 地 質 環 境 特 性 に 応 じた 工 学 的 対 応 を 検 討 します 処 分 地 選 定 調 査 で 得 られた 地 下 深 部 の 地 質 環 境 特 性 に 係 る 情 報 に 基 づき 十 分 な 安 全 裕 度 を 持 った 人 工 バリア 等 の 施 設 の 設 計 (オーバーパックの 材 質 や 厚 さ 緩 衝 材 埋 戻 し 材 の 材 料 や 厚 さ 施 工 方 法 廃 棄 物 の 定 置 間 隔 等 )を 行 います また 周 辺 の 活 断 層 等 を 考 慮 した 施 設 の 耐 震 設 計 も 行 います 天 然 バリア( 岩 盤 ) 埋 め 戻 し 材 処 分 孔 地 下 施 設 人 工 バリア ガラス 固 化 体 オーバーパック 緩 衝 材 74

方 策 (3): 安 全 性 を 評 価 確 認 します 75 放 射 性 物 質 が 人 間 の 生 活 環 境 に 運 ばれる 可 能 性 に 対 しては 必 要 な 対 策 を 講 じた 上 で 慎 重 に 評 価 します 処 分 地 選 定 調 査 では 地 下 深 部 の 地 質 環 境 特 性 から 生 活 環 境 までの 様 々な 情 報 と 人 工 バリア 等 の 工 学 的 対 応 を 検 討 しつつ 将 来 の 地 上 で 生 活 する 人 の 被 ばくの 程 度 を 慎 重 に 評 価 し 地 表 に 到 達 するまでに 放 射 能 が 十 分 減 衰 して いることを 確 認 します 放 射 線 被 ばくの 早 見 図 ( 国 立 研 究 開 発 法 人 量 子 科 学 技 術 研 究 開 発 機 構 )をもとに 作 成 オーバーパックが1,000 年 後 に 4 万 本 すべてでその 機 能 が 失 われる 等 の 保 守 的 な 想 定 をした 場 合 に 地 上 で 生 活 する 人 の 年 間 最 大 被 ばく 線 量 は0.000005mSv ( 処 分 後 80 万 年 時 点 )と 評 価 されています 出 典 : わが 国 における 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 地 層 処 分 の 技 術 的 信 頼 性 - 地 層 処 分 研 究 開 発 第 2 次 とりまとめ- ( 核 燃 料 サイクル 開 発 機 構 ( 現 日 本 原 子 力 研 究 開 発 機 構 ) 1999)

方 策 (3): 万 一 の 事 態 を 想 定 した 安 全 性 の 評 価 を 実 施 します 科 学 的 な 知 見 に 基 づき 綿 密 な 調 査 を 行 い 評 価 することで 閉 じ 込 め 機 能 や 隔 離 機 能 に 係 る 安 全 性 の 確 認 が 可 能 です しかし 念 には 念 を 入 れる 観 点 から 火 山 や 活 断 層 等 が 直 撃 した 場 合 の 影 響 を コンピュータシミュレーションで 予 測 し 著 しい 影 響 にならないことを 確 認 します 1 断 層 の 発 生 2断 層 の 発 生 により 一 部 の 廃 棄 体 が 破 損 3 破 壊 された 廃 棄 体 中 の 核 種 が 断 層 を 流 れる 地 下 水 により 地 表 に 運 ばれる 処 分 場 処 分 場 を 横 切 るような 大 規 模 な 断 層 が 発 生 すると 仮 定 した 場 合 のシミュレーションのイメージ 76

方 策 (4): 地 下 施 設 の 安 全 対 策 を 講 じます 77 地 下 施 設 の 坑 道 は 非 常 に 長 いので 掘 削 時 に 崩 落 する 可 能 性 を 低 減 するため 十 分 に 固 まっていない 地 層 ( 未 固 結 層 ) 等 の 強 度 が 低 い 地 層 の 広 がりを 処 分 地 選 定 調 査 により 把 握 し 回 避 します また 調 査 地 点 の 特 性 等 を 考 慮 した 安 全 な 掘 削 工 法 や 湧 水 対 策 方 法 を 検 討 します 掘 削 工 法 の 一 つである トンネルボーリングマシン 湧 水 を 抑 制 するためのグラウト 施 工 の 様 子 ( 秋 田,2011)

方 策 (4): 地 上 施 設 の 安 全 対 策 を 講 じます 操 業 中 は 放 射 能 の 高 い 廃 棄 物 を 扱 うので 火 山 活 動 断 層 活 動 津 波 等 の 自 然 災 害 により 地 上 施 設 が 破 壊 されるようなことは 避 ける 必 要 があります そこで 火 砕 流 の 分 布 範 囲 等 を 処 分 地 選 定 調 査 により 把 握 し 著 しい 影 響 を 回 避 します また 調 査 結 果 を 踏 まえて 地 上 施 設 の 耐 震 設 計 津 波 対 策 ( 必 要 に 応 じて 施 設 設 置 位 置 の 検 討 防 潮 堤 や 浸 水 防 止 用 の 水 密 扉 の 設 置 ) 等 の 安 全 対 策 を 施 します 津 波 時 の 浸 水 防 止 のための 水 密 扉 ( 東 北 電 力 東 通 原 発 ) 耐 震 性 を 高 めるための 鉄 筋 コンクリート 壁 の 実 規 模 大 模 型 ( 日 本 原 燃 六 ヶ 所 PR 館 ) 78

方 策 (4): 輸 送 時 の 安 全 対 策 を 講 じます テロを 含 む 事 故 時 における 輸 送 時 の 安 全 を 確 保 するために 頑 丈 な 輸 送 容 器 輸 送 船 や 輸 送 車 両 等 を 使 用 します 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 の 海 上 輸 送 船 http://www.pntl.co.uk/wpcontent/uploads/2012/09/pntl_grebe_01.pdf 専 用 輸 送 車 両 の 例 輸 送 容 器 の 転 落 防 止 のための 設 計 や ブレーキの 二 重 化 等 十 分 な 安 全 対 策 を 講 じます 海 上 輸 送 時 には 国 際 海 事 機 関 (IMO)の 安 全 基 準 に 従 って 定 められた 法 令 に 適 合 した 使 用 済 燃 料 輸 送 船 を 使 用 します この 輸 送 船 には 安 全 対 策 の 点 で 1 二 重 船 殻 構 造 2 耐 衝 突 構 造 3 広 範 な 消 火 設 備 4 二 重 の 航 行 システム/ 通 信 設 備 /エンジン/かじ/スクリュー 等 の 特 長 があります 79

参 考 : 地 層 処 分 場 の 規 模 80 ガラス 固 化 体 を4 万 本 以 上 埋 設 できる 施 設 を 建 設 することを 計 画 しています 処 分 施 設 の 規 模 は 地 上 施 設 が1~2km 2 程 度 地 下 施 設 が6~10km 2 程 度 坑 道 の 総 延 長 は200km 程 度 と 見 込 んでいます 高 レベル 放 射 性 廃 棄 物 処 分 施 設 (イメージ) 地 上 施 設 :1~2km 2 程 度 地 下 施 設 :6~10km 2 程 度

参 考 : 技 術 開 発 の 推 進 地 層 処 分 の 技 術 的 信 頼 性 をさらに 向 上 させるための 技 術 開 発 を 進 めています また その 一 環 として 国 内 外 の 関 係 機 関 と 連 携 した 取 り 組 みを 実 施 しています (1) 日 本 原 子 力 研 究 開 発 機 構 (JAEA)との 共 同 研 究 精 密 調 査 地 区 選 定 段 階 における 設 計 性 能 評 価 手 法 の 高 度 化 に 関 する 研 究 として これまでに 母 岩 の 適 性 を 評 価 する 方 法 シナリオ 構 築 手 法 核 種 移 行 パラメータの 設 定 に 関 する 検 討 を 実 施 (2) 電 力 中 央 研 究 所 との 共 同 研 究 2006 年 度 より 調 査 評 価 技 術 の 実 証 試 験 を 実 施 これまでに 地 下 水 の 水 圧 モニタリングや 孔 間 水 理 試 験 を 実 施 し ボーリング 孔 周 辺 地 質 構 造 モデルの 構 築 や 水 理 学 的 な 特 性 の 把 握 に 資 する 技 術 の 実 証 を 実 施 (3) スウェーデンの 実 施 主 体 SKBが 所 有 するエスポ 地 下 研 究 所 での 国 際 共 同 研 究 Retrieval of Prototype Repository: 模 擬 廃 棄 体 の 回 収 試 験 KBS-3H Multi Purpose Test (KBS-3H MPT) : 一 体 型 人 工 バリア 搬 送 定 置 実 証 試 験 2013 年 度 は 技 術 部 職 員 (2 人 )が 現 地 に 駐 在 し 同 試 験 に 参 加 実 証 試 験 におけるボーリング 調 査 縦 置 き 概 念 (KBS-3V) 横 置 き 概 念 (KBS-3H) 81