道 内 空 港 の 民 間 委 託 の 方 向 性 について 平 成 28 年 3 月 北 海 道 経 済 連 合 会
Ⅰ. 提 案 事 項 1. 国 では 空 港 が 地 域 活 性 化 に 果 たす 役 割 に 着 目 し 空 港 の 上 下 一 体 化 による 民 間 委 託 を 進 めている 上 下 一 体 化 を 通 じた 空 港 の 民 間 委 託 により 着 陸 料 の 低 下 や 空 港 ビル 経 営 グランドハンドリングの 効 率 化 等 が 図 られ 航 空 路 線 の 拡 大 や 旅 客 数 の 増 加 をもたらすこ とが 期 待 される 北 海 道 においても 空 港 の 民 間 委 託 は 経 済 の 活 性 化 に 大 きな 効 果 がある と 認 められる 2. 北 海 道 においては まずは 新 千 歳 空 港 を 核 として 国 管 理 3 空 港 ( 函 館 釧 路 稚 内 )とのバンドリングによる 民 間 委 託 ( 特 定 目 的 会 社 SPCによる 運 営 )を 目 指 す さらに 採 算 性 についてさらなる 検 証 は 必 要 であるものの 需 要 分 散 発 着 枠 規 制 対 応 といった 新 千 歳 空 港 の 機 能 補 完 といった 観 点 を 勘 案 し 国 管 理 4 空 港 に 加 え 地 元 の 意 向 などが 整 えば 帯 広 旭 川 ( 市 管 理 空 港 )を 一 体 的 に 運 営 することが 望 ましい また 利 用 客 数 が 函 館 旭 川 に 次 いで 多 い 女 満 別 空 港 ( 道 管 理 空 港 )についても 広 域 観 光 の 観 点 から まずは 指 定 管 理 者 制 度 によるSPCとの 一 体 運 営 を 目 指 し その 後 経 営 自 立 化 の 道 筋 が 明 確 になれば さらに 踏 み 込 んだ 経 営 統 合 を 考 えるような 段 階 的 な 対 応 が 望 まれる 他 の 道 管 理 空 港 についても 指 定 管 理 者 制 度 によるSPCとの 一 体 管 理 などの 可 能 性 は 残 す 必 要 がある これにより 投 資 や 運 営 面 での 効 率 化 に 加 え 新 千 歳 空 港 と 道 内 他 空 港 が 連 携 して 航 空 路 線 の 維 持 拡 充 を 図 ることが 期 待 される 3. 運 営 権 者 となるSPCに 対 しては 交 渉 力 の 強 化 を 通 じて 道 内 外 の 航 空 路 線 の 維 持 拡 充 を 図 る 努 力 を 促 すことはもとより 上 下 一 体 化 の 効 果 を 全 道 に 波 及 させるために LCCのような 低 料 金 での 移 動 を 可 能 とする 路 線 の 道 内 外 への 拡 充 を 要 請 する 4. 道 内 外 の 航 空 ネットワーク 拡 充 強 化 の 方 策 として 国 に 対 しては 1~15 年 と いう 時 限 的 対 応 として 新 規 路 線 就 航 (LCCなど)に 伴 う 初 期 リスク 低 減 を 図 る 助 成 制 度 などの 支 援 措 置 の 創 設 を 要 請 する 運 営 会 社 への 提 案 の 義 務 付 け( 売 却 代 金 を 減 じ て 必 要 資 金 を 留 保 )や 離 島 補 助 金 の 拡 充 など 国 の 支 援 制 度 としての 措 置 など 様 々な 方 法 が 考 えられるが 実 効 性 が 高 くかつ 弾 力 的 な 制 度 運 営 ができる 仕 組 みを 検 討 してい く 必 要 がある 5. 道 内 空 港 における 民 間 委 託 の 効 果 を 高 めるために 空 港 経 営 を 担 うSPCについては 道 内 企 業 が 主 要 な 役 割 を 担 うことが 望 まれる 1
Ⅱ. 提 案 理 由 1. 北 海 道 における 空 港 民 間 委 託 の 早 期 実 現 の 必 要 性 (1) 北 海 道 経 済 の 活 性 化 と 航 空 路 線 の 維 持 拡 充 北 海 道 は 人 口 減 少 が 続 いており この 傾 向 は 長 期 的 に 継 続 すると 考 えられている こ のため 北 海 道 経 済 の 維 持 活 性 化 のためには 生 産 性 向 上 交 流 人 口 増 加 外 貨 獲 得 と いった 取 組 が 必 要 となる このような 経 済 活 性 化 の 取 組 に 加 え 道 民 生 活 の 維 持 向 上 の 上 で 道 内 交 通 ネット ワークを 維 持 発 展 させていくことが 不 可 欠 である 国 の 明 日 の 日 本 を 支 える 観 光 ビジョン 構 想 会 議 においては 22 年 までにインバ ウンド3 千 万 人 を 達 成 するために 首 都 圏 ~ 関 西 のいわゆるゴールデンルート 以 外 に 地 方 での 受 け 入 れ 拡 大 を 図 ることが 必 要 としている このなかで 北 海 道 は インバウンドの 受 け 入 れ 拡 大 可 能 性 の 高 い 地 域 として 位 置 付 けられており 国 際 航 空 路 線 の 拡 充 が 必 要 で ある (2) 北 海 道 の 航 空 ネットワークに 係 る 現 在 の 課 題 航 空 路 線 については この1 年 間 で 路 線 の 廃 止 機 材 小 型 化 などで 輸 送 力 が 落 ち 込 んでおり 道 内 航 空 路 線 についても 経 営 環 境 が 厳 しく 縮 小 している 北 海 道 としての 観 光 政 策 の 課 題 があるものの 航 空 路 線 の 縮 小 等 によって インバウ ンド 以 外 の 道 外 観 光 客 については 近 年 伸 び 悩 み 傾 向 にあり 好 調 が 続 く 沖 縄 京 都 首 都 圏 などとの 競 争 力 が 弱 まりつつある 道 内 空 港 の 利 用 客 については 新 千 歳 空 港 と 他 空 港 との 格 差 が 大 きく 新 千 歳 空 港 へ の 一 極 集 中 が 顕 著 となっている また 同 空 港 が 自 衛 隊 との 共 管 空 港 であることなどによ り 発 着 枠 の 制 約 共 産 圏 諸 国 からの 乗 り 入 れ 規 制 などの 問 題 が 存 在 する このため 新 千 歳 空 港 における 今 後 の 受 け 入 れ 拡 大 についてはある 程 度 の 制 約 がある 観 光 客 の 新 千 歳 空 港 を 発 着 点 とした 道 内 周 遊 という 定 番 パターンに 限 界 が 見 えており 今 後 は 地 方 空 港 での 受 け 入 れ 拡 充 を 図 り 地 域 構 造 に 見 合 った 多 極 分 散 型 の 拠 点 空 港 形 成 と 道 内 空 港 間 の 航 空 ネットワークの 維 持 も 必 要 と 考 えられている (3) 空 港 の 民 間 委 託 により 期 待 される 効 果 これまで 掲 げた 航 空 ネットワークの 様 々な 課 題 解 決 に 向 けた 対 応 策 として 空 港 の 民 間 委 託 ( 公 共 施 設 運 営 権 (コンセッション) )がある 運 営 権 者 ( 特 定 目 的 会 社 SPC) が 空 港 ビルなどの 空 港 施 設 と 滑 走 路 を 上 下 一 体 化 して 運 営 することにより 柔 軟 な 着 陸 料 の 設 定 空 港 関 連 施 設 の 経 営 効 率 化 と 収 益 性 拡 大 が 期 待 される また 運 営 権 者 が 力 をつ けることで 航 空 会 社 との 交 渉 力 が 強 化 され 航 空 路 線 の 維 持 拡 充 や 国 際 路 線 を 含 めた 新 規 路 線 の 誘 致 を 推 進 することも 期 待 できる 2
(4) 国 内 における 空 港 経 営 の 民 間 委 託 の 進 展 全 国 では 仙 台 空 港 関 西 国 際 空 港 が 民 間 委 託 を 開 始 する 予 定 であり 高 松 福 岡 広 島 各 空 港 も 同 様 な 方 向 を 目 指 している 仙 台 空 港 における 運 営 権 者 としては 採 算 性 向 上 を 強 くアピールした 東 急 グループが 高 い 評 価 を 受 け 選 定 された 東 急 グループは 路 線 拡 充 はもとより 採 算 性 向 上 に 向 けた 空 港 ターミナルビルに 入 居 する 事 務 所 やテナント 等 の 配 置 替 えに 加 え 空 港 周 辺 地 域 の 集 客 施 設 の 建 設 等 も 手 がけている (5) 望 まれる 早 期 の 民 間 委 託 全 国 の 空 港 が 民 間 委 託 を 進 めるなかで 今 後 は 空 港 間 の 競 争 も 激 化 していくと 考 えら れる このため 北 海 道 においても 22 年 の 東 京 オリンピック 開 催 に 向 けて 早 期 に 民 間 委 託 を 進 め 航 空 路 線 の 維 持 拡 充 空 港 経 営 の 効 率 化 を 図 ることが 地 域 経 済 活 性 化 の ための 喫 緊 の 課 題 となっている 2. 望 ましいと 考 えられる 空 港 の 民 間 委 託 の 枠 組 み (1) 想 定 される 民 間 委 託 の 枠 組 み 道 内 には5つの 国 管 理 空 港 ( 新 千 歳 函 館 釧 路 稚 内 丘 珠 : 共 用 ) 3つの 道 管 理 空 港 ( 女 満 別 中 標 津 紋 別 ) 2つの 地 方 自 治 体 管 理 空 港 ( 帯 広 旭 川 ) 2つの 離 島 空 港 ( 利 尻 奥 尻 ( 礼 文 )) があり 管 理 者 経 営 状 況 空 港 の 位 置 づけ 路 線 の 特 性 など の 差 異 が 大 きい こうした 複 数 でかつ 基 盤 の 異 なる 空 港 の 民 間 委 託 の 枠 組 みについては 1 路 線 の 拡 大 が 続 き 空 港 施 設 の 経 営 が 順 調 な 新 千 歳 空 港 単 独 でのコンセッション 2 新 千 歳 空 港 を 核 とした 複 数 空 港 のバンドリングによるコンセッションが 想 定 される 1 新 千 歳 空 港 単 独 コンセッション 収 益 力 が 高 く 空 港 施 設 の 経 営 が 順 調 な 新 千 歳 空 港 については 関 係 者 の 調 整 が 円 滑 に 行 われれば 先 行 事 例 よりも 競 争 的 な 流 れが 実 現 する 可 能 性 が 高 い そのことは 全 国 他 空 港 とは 比 較 にならない 価 値 で 運 営 権 を 売 却 できる 可 能 性 がある 一 方 SPCにと って 投 資 負 担 が 重 くのしかかる 可 能 性 も 懸 念 される その 結 果 運 営 権 者 が 収 益 追 求 を 優 先 して 先 述 の 新 千 歳 一 極 集 中 をより 顕 著 にし 収 益 性 の 低 い 路 線 や 空 港 の 需 要 開 拓 を 劣 後 させる 可 能 性 もあり 観 光 客 の 道 内 の 効 率 的 な 移 動 や 地 方 と 札 幌 を 結 ぶ 生 活 の 足 が 奪 われる 懸 念 がある こうした 課 題 への 対 応 策 として 道 内 空 港 全 体 の 需 要 拡 大 ( 需 要 分 散 ) 現 行 航 空 路 線 の 維 持 拡 充 新 規 航 空 路 線 の 道 内 空 港 全 体 への 誘 致 道 内 空 港 全 体 の 経 営 効 率 化 収 益 強 化 などを 運 営 権 者 に 義 務 付 けることにより 運 営 権 者 のノウハウを 生 かした 理 想 的 な 方 向 を 達 成 することも 不 可 能 ではない しかし 上 記 義 務 付 けが 後 述 するバンドリングの 場 合 と 異 なり SPCにとっての 3
利 益 確 保 につながらず 新 千 歳 空 港 への 一 極 集 中 をさらに 加 速 させる 懸 念 もある 2 新 千 歳 空 港 を 中 核 とする 複 数 空 港 のバンドリングによるコンセッション 新 千 歳 空 港 を 中 核 とする 複 数 空 港 のバンドリングによるコンセッションは 以 下 のよ うなメリットが 考 えられる 1) 運 営 権 者 が 他 空 港 と 一 体 運 営 することにより 戦 略 的 な 投 資 の 実 行 空 港 間 の 連 携 による 営 業 活 動 が 期 待 される 例 えば 運 営 権 者 が 路 線 維 持 拡 充 のために 各 空 港 の 着 陸 料 グランドハンドリング 料 金 施 設 利 用 料 などを 弾 力 的 に 設 定 することが 考 え られる 2) 空 港 ターミナルビルにおける 商 品 の 仕 入 れ 一 括 化 販 売 ノウハウの 共 有 化 地 域 資 源 を 生 かした 物 産 開 発 と 独 自 性 のある 飲 食 メニューの 提 供 等 によりビル 経 営 の 収 益 性 を 向 上 させることが 期 待 される 3) 複 数 空 港 の 一 体 経 営 により グランドハンドリング 業 務 メンテナンス 労 務 管 理 等 の 効 率 化 を 推 進 することができる 4) 各 地 域 の 観 光 関 係 事 業 者 交 通 機 関 との 連 携 による 地 域 特 性 を 生 かした 空 港 を 拠 点 とする 新 たな 観 光 メニューの 開 発 とエアポートセールスの 連 携 が 期 待 される 一 方 デメリットとして 赤 字 空 港 が 経 営 効 率 化 するインセンティブを 失 い 赤 字 を 当 然 のこととしてしまうような 事 態 が 考 えられる また 旭 川 空 港 や 帯 広 空 港 で 国 際 線 ターミナルの 整 備 が 計 画 されているが その 成 否 を 評 価 することなく 経 営 の 一 体 化 を 図 れば 同 様 の 問 題 が 起 きかねないものと 考 えられる 赤 字 空 港 と 一 体 化 することから 新 千 歳 空 港 単 独 コンセッションと 比 較 して 運 営 権 の 対 価 が 低 下 すると 考 えられているが 少 なくとも 国 が 所 有 する 滑 走 路 施 設 などに 関 し ては 赤 字 にかかる 現 在 価 値 に 見 合 う 将 来 キャッシュフローの 現 在 価 値 が 価 格 から 相 殺 されるという 意 味 では 国 にとっては 等 価 の 取 引 になる 点 は 適 切 に 理 解 する 必 要 がある また 複 数 空 港 の 地 元 関 係 者 空 港 ターミナルビルの 株 主 等 との 調 整 など コンセッシ ョン 実 現 までに 長 時 間 要 する 可 能 性 がある しかし 1.(2)に 掲 げた 航 空 ネットワー クの 諸 課 題 の 解 決 に 当 たっては 複 数 空 港 の 一 体 運 営 により 空 港 間 の 路 線 の 維 持 需 要 の 分 散 などの 相 互 補 完 関 係 を 構 築 できるなどの 観 点 から 新 千 歳 空 港 単 独 コンセッシ ョンより 複 数 空 港 のバンドリングによるコンセッションが 望 ましいと 考 えられる (2) 望 ましいバンドリングの 範 囲 民 間 委 託 を 早 期 にかつ 着 実 に 実 現 させるためには まずは 制 度 上 すでに 認 められてい る 新 千 歳 空 港 を 含 む4つの 国 管 理 空 港 を 先 行 してバンドリングすることが 望 ましい なお 国 管 理 空 港 のうち 丘 珠 空 港 については 自 衛 隊 共 用 空 港 という 特 殊 性 などを 踏 まえ バ ンドリングの 対 象 には 含 めないものとしている 国 管 理 4 空 港 については 関 係 者 や 地 元 調 整 を 積 極 的 に 進 めることとし コンセッシ 4
ョンの 早 期 実 現 に 努 める 必 要 がある 収 益 性 の 低 い 空 港 ターミナルビルなどに 関 しては 有 償 譲 渡 がきわめて 難 しい 可 能 性 なども 考 えられ 収 益 確 保 に 向 けてさらなる 経 営 努 力 な ども 必 要 となっている 市 管 理 空 港 である 帯 広 旭 川 両 空 港 については 新 千 歳 空 港 からの 時 間 距 離 が 比 較 的 近 く 新 千 歳 空 港 の 発 着 規 制 ( 発 着 枠 共 産 圏 の 乗 り 入 れ 規 制 等 )への 対 応 や 悪 天 候 時 に おける 代 替 着 陸 などの 補 完 的 な 役 割 が 期 待 できるほか 道 北 道 東 の 拠 点 空 港 としての 機 能 を 発 揮 することが 期 待 される 一 方 道 管 理 空 港 のうち 女 満 別 空 港 については 利 用 者 数 が 函 館 旭 川 に 次 いで 多 く 釧 路 とともに 道 東 の 拠 点 空 港 としての 役 割 を 果 たしてお り まずは 指 定 管 理 者 制 度 によるSPCとの 一 体 運 営 が 望 まれる その 後 道 内 航 空 ネッ トワークの 充 実 などにより 経 営 自 立 化 の 道 筋 が 明 確 になれば さらに 踏 み 込 んだ 経 営 統 合 を 考 えるような 段 階 的 な 対 応 が 望 まれる なお 道 管 理 の 他 空 港 については バンドリ ングによるメリットを 勘 案 し 指 定 管 理 者 制 度 によるSPCとの 運 営 の 一 体 化 の 途 は 残 す 必 要 がある なお インバウンドの 増 加 に 対 応 した 空 港 ターミナルビル 等 への 設 備 投 資 が 複 数 計 画 されているが SPCの 経 営 に 大 きく 影 響 を 及 ぼすような 計 画 については 実 施 時 期 を 見 極 める 必 要 があるほか 実 施 された 投 資 については 供 用 された 効 果 を 検 証 しつつ 一 体 化 の 時 期 や 方 法 などについて 検 討 することが 必 要 となる 3. 道 内 外 の 路 線 拡 充 に 向 けた 取 り 組 みに 関 する 要 望 (1) 運 営 権 者 に 求 める 取 り 組 み 運 営 権 者 となるSPCに 求 められる 役 割 は 道 内 航 空 路 線 の 維 持 拡 大 および 国 内 外 からの 旅 客 の 増 加 を 通 じた 交 流 人 口 の 増 大 による 北 海 道 経 済 の 活 性 化 である SPCには 北 海 道 経 済 の 維 持 活 性 化 に 向 け 長 期 的 な 視 点 で 道 内 航 空 ネットワークの 効 率 化 を 図 ってもらうと 共 に 路 線 の 維 持 拡 大 に 向 けて 邁 進 することが 望 まれる この ため コンセッション 方 式 の 導 入 後 着 陸 料 引 き 下 げ 等 を 通 じて 多 くの 航 空 会 社 の 乗 り 入 れ 可 能 性 を 高 める 等 道 内 外 の 航 空 ネットワークの 維 持 拡 充 を 図 るための 資 金 的 枠 組 み を 確 保 することが 必 要 である (2) 資 金 的 枠 組 みの 確 保 に 向 けた 方 策 北 海 道 の 航 空 ネットワークの 維 持 拡 大 のための 資 金 的 枠 組 みの 確 保 策 として 主 に 2つの 手 法 が 考 えられる 1 当 初 からSPCに 一 定 の 資 金 を 留 保 し 時 限 的 に 航 空 ネットワーク 維 持 拡 充 に 活 用 する 仕 組 みについては 資 金 確 保 が 確 実 である 一 方 資 金 留 保 分 だけ 運 営 権 売 却 価 格 が 低 減 される 等 のインセンティブを 入 札 条 件 に 含 める 必 要 がある 2 北 海 道 特 例 ( 特 区 )として 道 内 外 航 空 路 線 維 持 拡 充 のための 助 成 を 国 から 得 てい く 手 法 もありうるが 現 時 点 で 担 保 されるものではない しかし かかる 特 例 措 置 が 手 当 てされれば 相 応 の 実 効 性 が 見 込 まれる 5
なお 旅 客 取 扱 施 設 利 用 料 (PSFC)を 利 用 客 から 徴 収 する 等 した 資 金 を 原 資 とし て 道 内 外 航 空 路 線 の 維 持 拡 充 に 向 けて SPCに 一 定 の 資 金 負 担 をフローで 求 めると いう 考 え 方 もある ただし PSFCは 本 来 は 旅 客 施 設 およびサービスに 対 する 対 価 で あり 航 空 ネットワーク 維 持 への 活 用 は 想 定 されていない いずれの 手 法 にせよ コンセッションの 導 入 直 後 から 限 られた 時 間 の 中 で 北 海 道 経 済 の 活 性 化 に 対 し 確 実 に 効 果 を 発 現 できる 枠 組 み 構 築 が 重 要 である ちなみに 自 治 体 に 空 港 ターミナルビルの 株 式 売 却 代 金 が 入 ることが 想 定 されるが その 資 金 を 空 港 ネットワークの 維 持 活 性 化 に 活 用 することが 望 まれる 4. 運 営 権 者 として 望 ましい 主 体 について 道 内 空 港 の 民 間 委 託 により 北 海 道 経 済 の 維 持 活 性 化 を 図 るためには 空 港 経 営 を 担 う SPCについては 道 内 の 地 元 企 業 が 主 要 な 役 割 を 担 うことが 望 まれる 地 元 企 業 は そ の 特 性 強 みを 活 かすと 共 に 地 域 内 で 資 金 の 好 循 環 を 実 現 することが 可 能 な 主 体 であり コンセッションを 機 会 に 地 域 経 済 への 波 及 を 最 大 化 させることが 期 待 される 以 上 6
道 内 空 港 の 民 間 委 託 の 方 向 性 について 参 考 資 料 平 成 28 年 3 月 北 海 道 経 済 連 合 会
1. 提 案 の 位 置 づけ (1) 目 指 す 方 向 現 在 の 空 港 経 営 改 革 は 地 域 が 主 体 的 に 方 向 性 を 検 討 することとなっているため 道 の 空 港 経 営 改 革 の 方 向 づけに 対 する 経 済 界 としての 意 見 を 表 明 するもの (2) 北 海 道 の 活 性 化 に 向 けた 課 題 1 人 口 減 少 高 齢 化 の 進 展 24 年 に 向 けて 人 口 の 大 幅 な 減 少 高 齢 化 の 進 展 が 著 しく 人 口 は 札 幌 市 への 一 極 集 中 が 継 続 し 地 方 圏 では 大 幅 な 減 少 が 見 込 まれる 同 様 に 地 方 圏 での 高 齢 化 も 道 央 圏 と 比 較 して 著 しく 進 展 していく ( 全 国 と 北 海 道 の 人 口 高 齢 化 の 長 期 予 測 ) ( 札 幌 市 の 人 口 シェア) ( 資 料 ) 国 土 交 通 省 北 海 道 局 北 海 道 開 発 の 将 来 展 望 に 関 するとりまとめ ( 平 成 26 年 9 月 ) ( 北 海 道 の6 圏 域 別 将 来 推 計 人 口 ) ( 単 位 : 千 人 ) 1
( 千 人 ) 6, 5, 4, 3, 328 31 349 341 31 295 647 618 47 441 293 33 279 587 414 275 317 263 552 385 255 33 245 516 355 236 288 228 479 326 217 272 21 442 298 2, 1, 3,43 3,357 3,275 3,169 3,44 2,95 2,751 21 年 215 年 22 年 225 年 23 年 235 年 24 年 道 央 圏 道 南 圏 道 北 圏 オホーツク 圏 十 勝 圏 釧 路 根 室 圏 ( 出 所 ) 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 地 域 別 将 来 推 計 人 口 より 作 成 2
実 質 道 内 総 生 産 の 低 下 も 見 込 まれ 交 流 人 口 の 増 加 ( 道 内 での 消 費 拡 大 ) 地 域 産 業 の 高 度 化 ( 国 際 競 争 力 ある 産 業 の 維 持 拡 大 ) 基 幹 産 業 であるサービス 産 業 の 生 産 性 の 向 上 などが 必 要 である ( 北 海 道 の 実 質 道 内 総 生 産 の 長 期 予 測 :28 年 までの 過 去 1 年 間 の 推 移 から 推 計 ) 7 25 実 質 域 内 総 生 産 ( 北 海 道 以 外 ) ( 兆 円 ) 6 5 4 3 2 1 平 成 17 年 (25 年 ) 平 成 22 年 (21 年 ) 平 成 32 年 (22 年 ) 平 成 42 年 (23 年 ) 平 成 62 年 (25 年 ) 2 15 1 5 実 質 道 内 総 生 産 ( 兆 円 ) 東 北 関 東 その 他 全 国 北 海 道 ( 資 料 ) 国 土 交 通 省 収 支 採 算 性 及 び 投 資 効 果 の 確 認 に 関 する 参 考 資 料 ( 整 備 新 幹 線 資 料 ) 3
2 道 外 からの 入 込 客 数 宿 泊 客 数 の 低 迷 北 海 道 への 道 外 からの 入 込 客 数 は 高 度 成 長 期 以 降 順 調 な 伸 びを 示 してきたが 平 成 11 年 をピークに 低 下 傾 向 にある 地 域 別 にみると 道 東 (オホーツク 釧 路 根 室 )の 減 少 が 著 しく 道 北 十 勝 道 央 は 減 少 幅 が 小 さいなど 地 域 別 の 差 が 大 きくなっている 道 北 については 旭 山 動 物 園 の 集 客 効 果 が 一 時 期 顕 著 に 表 れていた 道 外 入 込 客 数 の 長 期 推 移 5, 千 人 45, 4, 35, 3, 25, 2, 平 成 11 年 度 15, 1, 5, 昭 和 4 42 44 46 48 5 52 54 56 58 6 62 平 成 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 26 年 度 ( 資 料 ) 北 海 道 経 済 局 北 海 道 観 光 入 込 客 数 調 査 報 告 書 より 作 成 道 内 地 域 別 道 外 宿 泊 客 数 の 推 移 ( 平 成 11 年 度 =1 とした 場 合 の 推 移 ) 14 13 12 11 1 十 勝 圏 道 北 圏 9 8 7 道 央 圏 道 南 圏 釧 路 根 室 圏 6 5 オホーツク 圏 4 平 成 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 年 度 ( 資 料 ) 北 海 道 経 済 局 北 海 道 観 光 入 込 客 数 調 査 報 告 書 より 作 成 4
平 成 26 年 度 の 域 外 ( 同 一 都 道 府 県 外 )からの 宿 泊 客 延 数 をみると 北 海 道 はいわ ゆるゴールデンルート 上 にある 地 域 や 沖 縄 県 よりも 少 なく 23~26 年 度 の 伸 び 率 は 同 じくゴールデンルート 上 の 地 域 や 沖 縄 県 などよりも 低 位 となっている 近 年 における 北 海 道 の 観 光 振 興 において 道 外 客 を 呼 び 込 むための 対 応 が 課 題 と なっている 域 外 ( 同 一 都 道 府 県 外 : 外 国 人 を 除 く)からの 宿 泊 客 延 数 域 外 ( 同 一 都 道 府 県 外 : 外 国 人 を 除 く)からの 宿 泊 客 延 数 の 伸 び(H23~26 年 度 の 比 較 ) ( 資 料 ) 北 海 道 観 光 振 興 機 構 資 料 5
2. 道 内 交 通 ネットワークにおける 空 路 の 位 置 づけと 課 題 (1) 空 路 の 位 置 づけ 道 内 道 外 間 輸 送 は そのほとんどを 航 空 が 担 っており 空 路 は 重 要 な 役 割 を 果 たしている 北 海 道 新 幹 線 開 業 により 鉄 道 利 用 者 も 増 えると 考 えられるが 少 なくとも 札 幌 延 伸 までは 今 後 も 航 空 が 道 外 との 交 流 や 短 時 間 で 地 域 間 を 結 ぶこ とから 道 内 産 業 の 生 産 性 の 向 上 を 図 る 上 で 重 要 な 役 割 を 果 たすと 考 えられる 道 内 間 の 移 動 においては 自 動 車 の 比 率 が 圧 倒 的 に 高 く 航 空 の 割 合 は 非 常 に 小 さくなっている( 全 体 の.1% 程 度 ) 平 成 18 年 から 23 年 にかけて 道 内 道 外 間 輸 送 人 数 は 減 少 していたが その 後 増 加 に 転 じている 増 加 分 はそのほとんどが 航 空 利 用 者 である ( 千 人 ) 3, 道 内 道 外 間 輸 送 人 数 輸 送 機 関 別 25, 2, 15, 1, 21,187 21,16 21,738 21,83 19,974 18,679 18,64 17,35 19,112 2,173 21,51 5, 2,84 2,24 1,967 1,997 1,95 1,732 1,695 1,723 1,729 1,73 1,663 16 年 度 17 年 度 18 年 度 19 年 度 2 年 度 21 年 度 22 年 度 23 年 度 24 年 度 25 年 度 26 年 度 J R 船 舶 航 空 道 内 道 外 間 輸 送 人 数 ( 構 成 比 ) 輸 送 機 関 別 1.% 8.% 6.% 85.% 85.2% 85.5% 85.1% 84.9% 84.9% 85.% 85.1% 85.7% 86.3% 87.4% 4.% 2.%.% 16 年 度 17 年 度 18 年 度 19 年 度 2 年 度 21 年 度 22 年 度 23 年 度 24 年 度 25 年 度 26 年 度 J R 船 舶 航 空 ( 資 料 ) 国 土 交 通 省 地 域 間 旅 客 流 動 調 査 6
(2) 現 在 の 道 内 外 の 航 空 路 線 の 課 題 空 港 乗 降 客 ( 国 内 線 国 際 線 とも)における 新 千 歳 空 港 のシェアは8 割 程 度 を 占 める 国 際 線 の 乗 降 客 数 は 新 規 路 線 就 航 が 相 次 ぐ 新 千 歳 空 港 以 外 に 旭 川 函 館 空 港 に 台 湾 中 国 便 が 新 規 就 航 したことから 両 空 港 での 乗 降 客 数 が 伸 びている 貨 物 取 扱 量 に 関 しては 新 千 歳 空 港 はほぼ 横 ばいで 推 移 しているが その 他 の 地 方 空 港 は 軒 並 み 減 少 している 中 標 津 空 港 だけは 域 内 の 高 付 加 価 値 製 品 ( 主 に 魚 介 類 などの 生 鮮 品 )の 移 輸 出 拡 大 などにより 22 年 度 以 降 回 復 傾 向 にある 新 千 歳 空 港 への 国 内 国 際 搭 乗 客 の 一 極 集 中 国 内 線 乗 降 客 数 割 合 (H26) 国 内 線 乗 降 客 数 割 合 の 推 移 稚 内.8% 帯 広 2.5% 釧 路 2.9% 女 満 別 3.2% 旭 川 4.1% 函 館 6.7% 中 標 津.8% 紋 別.3% 利 尻.2% 丘 珠.8% 新 千 歳 77.6% 1% 8% 6% 4% 2% % 5.3% 4.6% 4.7% 4.4% 4.1% 7.1% 6.8% 6.6% 6.7% 6.7% 75.6% 76.7% 77.1% 77.4% 77.6% H22 H23 H24 H25 H26 新 千 歳 函 館 旭 川 女 満 別 釧 路 帯 広 その 他 道 内 空 港 国 際 線 乗 降 客 数 割 合 (H26) 国 際 線 乗 降 客 数 割 合 の 推 移 女 満 別.1% 旭 川 7.8% 函 館 8.7% 釧 路.3% 帯 広.2% 1% 8% 6% 4% 6.3% 3.9% 3.7% 6.8% 6.2% 3.2% 6.2% 7.8% 8.6% 8.7% 85.% 9.7% 87.7% 83.1% 83.% 新 千 歳 83.% 2% % 新 千 歳 H22 函 館 H23 旭 川 H24 女 満 別 釧 路 H25 帯 広 H26 その 他 道 内 空 港 ( 資 料 ) 国 土 交 通 省 空 港 利 用 状 況 調 書 7
道 内 各 空 港 の 乗 降 客 数 の 推 移 千 人 新 千 歳 空 港 25, 国 際 線 国 内 線 2, 15, 1, 5, H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 千 人 釧 路 空 港 1,2 国 際 線 国 内 線 1, 8 6 4 2 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 千 人 旭 川 空 港 1,4 1,2 国 際 線 国 内 線 1, 8 6 4 2 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 千 人 稚 内 空 港 35 3 国 際 線 国 内 線 25 2 15 1 5 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 千 人 函 館 空 港 3, 2,5 国 際 線 国 内 線 2, 1,5 1, 5 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 千 人 帯 広 空 港 8 国 際 線 国 内 線 6 4 2 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 千 人 1,2 1, 8 6 4 2 女 満 別 空 港 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 千 人 中 標 津 空 港 3 25 2 15 1 5 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 千 人 1 紋 別 空 港 千 人 4 利 尻 空 港 8 6 4 2 3 2 1 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 5, 礼 文 空 港 千 人 2 奥 尻 空 港 4, 3, 2, 1, 15 1 5 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 千 人 5 札 幌 丘 珠 空 港 4 3 2 1 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 8
道 内 各 空 港 の 貨 物 取 扱 量 の 推 移 3, 新 千 歳 空 港 国 内 線 国 際 線 1,4 1,2 稚 内 空 港 2, 1, 8 1, 6 4 2 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 1, 8, 釧 路 空 港 2, 15, 函 館 空 港 国 内 線 国 際 線 6, 4, 1, 2, 5, H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 12, 旭 川 空 港 1, 帯 広 空 港 1, 8, 6, 4, 2, 8, 6, 4, 2, H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 8, 女 満 別 空 港 7 中 標 津 空 港 6, 6 5 4, 4 3 2, 2 1 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 8 紋 別 空 港 1 利 尻 空 港 6 8 4 6 4 2 2 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 1 礼 文 空 港 2 奥 尻 空 港 1 1 15 1 1 5 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 3 札 幌 丘 珠 空 港 25 2 15 1 5 H1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 9
道 内 空 港 道 外 空 港 道 外 との 航 空 路 線 について 新 千 歳 空 港 への 路 線 集 中 が 進 み それ 以 外 の 空 港 で は 減 少 傾 向 にある 一 方 新 千 歳 空 港 も 四 国 九 州 便 を 中 心 に 廃 止 された 路 線 も 多 くなっている 路 線 縮 小 とともに 機 材 の 小 型 化 も 進 み 平 成 17 年 度 以 降 基 幹 路 線 である 新 千 歳 空 港 ~ 東 京 ( 羽 田 ) 路 線 を 含 めて が 大 きく 落 ち 込 んでおり 輸 送 力 が 全 体 的 に 低 下 しつつある 特 に 関 西 方 面 ( 関 西 国 際 空 港 大 阪 伊 丹 空 港 )から 道 内 への は 激 減 している 道 内 空 港 函 館 奥 尻 新 千 歳 丘 珠 旭 川 稚 内 利 尻 礼 文 紋 別 女 満 別 中 標 津 釧 路 帯 広 函 館 1 2 6 H25 H19 H23 H19 奥 尻 1 新 千 歳 2 H23 2 1 H25 7 3 3 H18 丘 珠 6 H22 1 H17 H24 H22 3 旭 川 H25 H23 H2 稚 内 2 H22 H15 H15 利 尻 1 1 H15 礼 文 H15 紋 別 H25 H17 女 満 別 H19 7 H24 中 標 津 3 H22 釧 路 H23 3 3 H2 帯 広 H19 H18 青 森 5 三 沢 1 H19 1 花 巻 4 秋 田 H5 5 山 形 H13 H22 庄 内 H1 H19 仙 台 H19 15(1) H12 H15 H16 H9 福 島 H14 1 H13 新 潟 H1 4 H15 H15 茨 城 1 羽 田 8 55 7 2 1 5 1 5 7 成 田 19 H16 中 部 1 17 1 H25 1 H22 小 松 1 富 山 H16 1 松 本 1 静 岡 2 伊 丹 1 1 関 西 1 15 1 H25 1 H21 神 戸 5 H23 出 雲 H22 広 島 H15 2 H9 岡 山 1 山 口 宇 部 H14 米 子 H11 高 松 H19 松 山 H23 徳 島 H22 高 知 H13 福 岡 H11 5 H1 H9 長 崎 H12 熊 本 H9 大 分 H9 宮 崎 H9 鹿 児 島 H19 那 覇 1 注 : H2 は 休 止 路 線 白 抜 きは 休 止 年 を 示 す は 現 在 (H27.9) 運 航 中 で 数 字 は1 日 当 たり 便 数 ( 往 復 )を 示 す は 季 節 運 航 を 示 す は21 年 度 より 増 便 となったもの は21 年 度 より 減 便 となったもの ( )は 臨 時 便 で 内 数 ( 資 料 ) 時 刻 表 等 より 作 成 1
主 要 路 線 別 の と の 推 移 新 千 歳 ~ 羽 田 間 新 千 歳 ~ 成 田 間 14,5, 74. 2,, 8. 14,, 13,5, 13,, 12,5, 12,, 11,5, 11,, 1,5, 71.8 66.9 65.7 64.8 65.1 H7 12 17 22 26 72. 7. 68. 66. 64. 62. 6. 1,8, 1,6, 1,4, 1,2, 1,, 8, 6, 4, 2, 71.9 65.7 63 57. 52.4 H7 12 17 22 26 7. 6. 5. 4. 3. 2. 1.. 新 千 歳 ~ 関 西 新 千 歳 ~ 大 阪 3,5, 9. 2,, 9. 3,, 2,5, 2,, 1,5, 1,, 5, 77.4 61.1 62.4 66. 52.1 8. 7. 6. 5. 4. 3. 2. 1.. 1,8, 1,6, 1,4, 1,2, 1,, 8, 6, 4, 2, 77.6 78.9 69.2 72.9 63. 8. 7. 6. 5. 4. 3. 2. 1.. 函 館 ~ 東 京 函 館 ~ 関 西 3,, 2,5, 2,, 57.7 66.8 73.5 68.7 67.1 8. 7. 6. 5. 6, 5, 4, 53.7 57.3 7.8 7.4 54.5 8. 7. 6. 5. 1,5, 4. 3, 4. 1,, 5, 3. 2. 1. 2, 1, 3. 2. 1... 釧 路 ~ 東 京 1,, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, 66.5 66.1 61. 57.5 54.5 7. 6. 5. 4. 3. 2. 1.. 釧 路 ~ 関 西 釧 路 ~ 大 阪 14, 12, 1, 8, 115,835 44.5 17,619 52.5 6.6 7. 6. 5. 4. 25, 2, 15, 2,757 76.3 71. 15,17 15,64 56.9 9. 8. 7. 6. 5. 6, 4, 2, 3. 4,94 2. 1.... 1, 5,.. 4. 3. 2. 1.. 11
稚 内 ~ 東 京 稚 内 ~ 関 西 3, 25, 2, 15, 1, 5, 65.7 65.5 63.7 59.3 54.8 68. 66. 64. 62. 6. 58. 56. 54. 52. 5. 48. 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, 7. 66.3 6. 55.9 49.6 5. 45.3 4. 3. 2. 1... 旭 川 ~ 東 京 旭 川 ~ 関 西 1,6, 1,4, 1,2, 1,, 8, 6, 53.6 57.1 66.1 66.7 74.3 8. 7. 6. 5. 4. 3. 25, 2, 15, 1, 5.4 47.2 67.2 67.2 48.1 8. 7. 6. 5. 4. 3. 4, 2, 2. 1. 5, 2. 1... 帯 広 ~ 東 京 帯 広 ~ 関 西 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, 64.8 63.1 61.6 61.8 6.6 66. 65. 64. 63. 62. 61. 6. 59. 58. 14, 12, 1, 8, 6, 4, 2, 8. 117,954 12,178 7. 7. 6. 55.3 53.3 5. 4. 41,426 3. 2. 1.... 女 満 別 ~ 東 京 女 満 別 ~ 関 西 1,, 8. 25, 8. 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, 71.1 69.6 63. 6.1 57 7. 6. 5. 4. 3. 2. 1.. 2, 15, 1, 5, 68.2 62. 63.6 56.4 44.1 7. 6. 5. 4. 3. 2. 1.. ( 資 料 ) 国 土 交 通 省 航 空 輸 送 統 計 年 報 より 作 成 12
全 国 のLCC 就 航 状 況 と 北 海 道 の 現 状 LCCの 就 航 状 況 を 見 ると 北 海 道 は 広 大 な 面 積 の 割 に 新 千 歳 空 港 のみに 就 航 しているのに 対 して 九 州 地 区 では 福 岡 長 崎 熊 本 大 分 宮 崎 鹿 児 島 など 多 く の 空 港 に 就 航 している 13 ( 資 料 ) 各 航 空 会 社 ホームページより 作 成
(3) 道 内 空 港 の 諸 課 題 道 内 での 拠 点 性 を 高 める 新 千 歳 空 港 においても 共 産 圏 諸 国 からの 乗 り 入 れ 規 制 発 着 枠 規 制 交 通 アクセスなどの 課 題 があるほか 他 の 基 幹 空 港 準 基 幹 空 港 につい ては 交 通 アクセス 多 言 語 対 応 グランドハンドリング オープンスポットのPB B(ボーディングブリッジ 等 での 対 応 )への 転 換 Wi-Fi 設 備 などのハード ソフト 両 面 の 課 題 がある ( 基 幹 空 港 ) ( 準 基 幹 空 港 ) ( 資 料 ) 国 土 交 通 省 道 内 空 港 における 現 状 課 題 及 び 対 応 方 針 ( 案 ) 平 成 27 年 6 月 14
3. 国 の 空 港 経 営 改 革 の 方 針 と 期 待 される 効 果 (1) 民 活 空 港 運 営 法 の 概 要 1 日 本 再 興 戦 略 ( 中 短 期 工 程 表 )における 空 港 経 営 改 革 の 位 置 づけの 明 確 化 政 策 の 背 景 として オープンスカイの 実 現 LCCの 就 航 拡 大 などの 航 空 業 界 の 環 境 変 化 もある 2 空 港 経 営 の 概 要 ~ 地 域 の 実 態 に 合 わせた 経 営 改 革 が 必 要 空 港 経 営 改 革 ( 民 営 化 等 )のポイントは 空 港 が 存 在 する 地 域 が 地 元 活 性 化 のため に 空 港 をいかに 生 かすかにある 空 港 の 経 営 改 革 による 収 益 拡 大 空 路 の 維 持 につ いては 地 域 振 興 策 と 表 裏 一 体 の 関 係 があることを 認 識 することが 重 要 である 15
3コンセッション 方 式 の 活 用 平 成 23 年 6 月 に 改 正 された 民 間 資 金 等 の 活 用 による 公 共 施 設 等 の 整 備 等 の 促 進 に 関 する 法 律 で 導 入 可 能 となった 公 共 施 設 等 運 営 権 (コンセッション) 方 式 は 後 述 のとおり 仙 台 空 港 関 西 国 際 空 港 で 導 入 された 今 後 も 高 松 空 港 福 岡 空 港 などにおける 空 港 経 営 改 革 の 基 本 方 式 となるものである コンセッションは 固 定 資 産 税 が 民 間 企 業 にかからない 等 の 税 制 上 の 有 利 な 点 が あり 民 間 事 業 者 のノウハウや 価 値 向 上 への 取 り 組 みの 推 進 などの 効 果 が 期 待 さ れているが 特 に 現 在 一 律 が 原 則 の 着 陸 料 の 弾 力 的 な 設 定 等 地 域 の 実 情 に 合 わ せた 空 港 経 営 と 空 港 機 能 の 有 効 活 用 が 図 られる 16
4コンセッションによる 空 港 運 営 までのプロセス 民 間 運 営 権 者 による 運 営 開 始 に 当 たっては 空 港 ごとにマーケットサウンディン グを 皮 切 りに 一 般 的 に3 年 以 上 の 期 間 が 必 要 とされている 17
5 多 様 な 空 港 経 営 改 革 の 手 法 コンセッション 以 外 にも 保 守 管 理 等 一 部 業 務 の 民 間 委 託 ( 指 定 管 理 者 制 度 等 ) の 活 用 など 多 様 な 選 択 肢 があり 地 域 の 実 情 に 応 じた 手 法 の 導 入 が 可 能 であり 静 岡 旭 川 等 民 間 委 託 の 成 果 が 出 ている 例 もある ( 空 港 経 営 改 革 の 様 々な 手 法 ) ( 下 物 の 管 理 所 有 形 態 ) 事 業 規 模 収 益 により 様 々な 運 営 形 態 運 営 形 態 1. 空 港 全 体 の 収 支 が 黒 字 2. 減 価 償 却 費 前 収 支 は 黒 字 3. 減 価 償 却 前 で 赤 字 航 空 ネットワーク 上 や 地 域 にとって 不 可 欠 高 速 交 通 機 関 がないところ( 離 島 等 ) *29 航 空 政 策 研 究 会 資 料 を 参 考 に 作 成 多 様 な 民 営 化 現 在 の 地 方 空 港 の 管 理 運 営 の 姿 独 立 行 政 法 人 の 事 例 ( 出 所 ) 国 土 交 通 省 ( 出 所 ) わが 国 における 地 方 空 港 の 効 率 性 に 及 ぼす 地 理 的 要 因 及 び 組 織 的 要 因 の 影 響 建 設 マネジメント 研 究 室 広 瀬 圭 太 郎 ( 資 料 ) 各 種 資 料 より 作 成 ( 指 定 管 理 者 制 度 の 導 入 例 ) ( 資 料 ) 青 森 空 港 の 管 理 運 営 のあり 方 に 関 する 提 言 ( 参 考 資 料 ) 青 森 県 ( 平 成 24 年 3 月 ) 18
( 旭 川 の 総 合 的 民 間 委 託 制 度 と 効 果 ) 旭 川 市 では 平 成 19 年 より 性 能 発 注 方 式 複 数 年 契 約 を 取 り 入 れた 総 合 的 民 間 委 託 制 度 を 導 入 市 は 空 港 管 理 業 務 のうちの 事 実 行 為 ( 施 設 の 点 検 清 掃 等 の 定 型 業 務 等 ) 施 設 の 維 持 管 理 業 務 駐 車 場 の 維 持 管 理 業 務 を5 年 間 にわたり 1 本 の 契 約 で 旭 川 空 港 ビル 会 社 等 のコンソーシアムに 委 託 し 多 額 の 費 用 節 減 効 果 が 出 てい る ( 資 料 ) 青 森 空 港 の 管 理 運 営 のあり 方 に 関 する 提 言 ( 平 成 24 年 3 月 ) ( 静 岡 空 港 の 経 営 改 革 ) 平 成 15 年 3 月 民 活 空 港 として 民 間 の 創 意 工 夫 を 生 かした 先 進 的 空 港 経 営 を 行 うこ とを 提 言 平 成 18 年 2 月 に 地 元 企 業 ( 県 内 一 円 から 参 加 :( 株 ) 時 之 栖 ( 株 ) 静 岡 銀 行 スズキ( 株 )の3 社 を 幹 事 会 社 として 東 芝 機 械 ( 株 ) 静 岡 鉄 道 ( 株 ) 鈴 与 ( 株 ) ヤマハ( 株 ) 等 )の 異 業 種 からの 幅 広 い 出 資 による 純 民 間 企 業 の 富 士 山 静 岡 空 港 を 設 立 平 成 2 年 7 月 に 運 営 手 法 を 検 討 した 結 果 指 定 管 理 者 制 度 の 導 入 を 決 定 ター ミナルビルを 運 営 する 富 士 山 静 岡 空 港 を 指 定 管 理 者 として 指 定 し 滑 走 路 と 空 港 タ ーミナルビルを 一 体 経 営 して いる 19 ( 資 料 ) 静 岡 県 HP
平 成 21 年 6 月 開 港 7 月 フジドリームエアラインズほか 国 内 3 路 線 国 際 2 路 線 就 航 以 降 路 線 数 が 増 加 平 成 27 年 度 から 中 国 路 線 が 相 次 いで 就 航 している 平 成 25 年 度 に 国 交 省 の 先 導 的 官 民 連 携 支 援 調 査 ( 富 士 山 静 岡 空 港 運 営 改 善 検 討 調 査 事 業 )を 実 施 し 方 向 性 を 検 討 ( 下 記 参 照 ) こうした 検 討 を 受 けて 平 成 26 年 3 月 富 士 山 静 岡 空 港 は 県 が 出 資 する 第 三 セクターとなった 第 三 セクター 化 したの は 県 自 らが 旅 客 ターミナルビル 整 備 の 基 本 計 画 を 策 定 し 計 画 に 基 づき 自 ら 増 改 築 を 実 施 ビル 完 成 後 空 港 民 活 法 に 基 づき 空 港 の 運 営 権 を 民 間 事 業 者 に 譲 渡 する 計 画 である ( 資 料 ) 国 土 交 通 省 2