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平 成 20 年 版 環 境 白 書

環 境 白 書 の 発 刊 にあたって 長 崎 県 環 境 基 本 条 例 第 10 条 の 規 定 に 基 づき 平 成 20 年 版 の 環 境 白 書 をここに 公 表 いたします 昨 今 の 環 境 問 題 は 閉 鎖 性 水 域 の 水 質 汚 濁 身 近 な 生 物 の 生 息 生 育 環 境 の 悪 化 や 廃 棄 物 の 不 適 正 処 理 などといった 地 域 の 問 題 から 地 球 温 暖 化 など 地 球 規 模 の 課 題 に 至 るまで 広 がりを 見 せております このような 中 本 県 では 環 境 保 全 に 関 する 施 策 を 総 合 的 かつ 計 画 的 に 推 進 し 未 来 につながる 環 境 にやさしい 長 崎 県 を 実 現 するため 平 成 12 年 に 長 崎 県 環 境 基 本 計 画 を 策 定 し 平 成 16 年 の 同 計 画 見 直 しを 経 て 閉 鎖 性 水 域 の 環 境 保 全 地 球 温 暖 化 対 策 環 境 教 育 等 各 種 施 策 に 取 り 組 んできました 特 に 近 年 県 民 の 皆 様 の 環 境 に 対 する 関 心 や 要 求 は さらに 高 まるとともに 多 様 化 しています 地 球 温 暖 化 対 策 を 推 進 するための 県 民 事 業 者 行 政 の 具 体 的 な 行 動 を はじめ 希 少 野 生 動 植 物 種 の 保 護 を 含 めた 生 物 多 様 性 の 保 全 ごみの 投 げ 捨 て 防 止 や 公 共 の 場 所 での 喫 煙 制 限 等 の 快 適 な 環 境 づくりなど 更 なる 取 り 組 みの 推 進 が 強 く 求 められております こうした 視 点 を 踏 まえ 平 成 20 年 3 月 には 従 来 の 公 害 防 止 条 例 自 然 環 境 保 全 条 例 環 境 美 化 の 推 進 に 関 する 条 例 を 統 合 し 地 球 温 暖 化 対 策 生 物 多 様 性 の 保 全 等 を 盛 り 込 んだ 長 崎 県 未 来 につながる 環 境 を 守 り 育 てる 条 例 を 制 定 し 今 年 度 は この 条 例 に 基 づく 地 球 温 暖 化 対 策 や 快 適 な 環 境 づくりに 取 り 組 んでいるとこ ろです 今 後 とも 安 心 で 快 適 な 暮 らしの 実 現 に 向 け 県 民 や 事 業 者 の 皆 様 のご 協 力 をいただ きながら 環 境 優 先 の 社 会 づくりを 積 極 的 に 推 進 してまいります 皆 様 におかれましては この 環 境 白 書 をとおして 本 県 の 環 境 の 現 状 や 施 策 に 対 す る 理 解 を 深 めていただき より 良 い 環 境 を 次 の 世 代 に 引 き 継 ぐために 今 できること から 積 極 的 に 取 り 組 んでいただければ 幸 いです 平 成 21 年 1 月 長 崎 県 知 事 金 子 原 二 郎

平 成 20 年 版 環 境 白 書 目 次 第 1 部 環 境 行 政 の 展 望 1 第 2 部 環 境 の 状 況 及 び 環 境 の 保 全 に 関 し 講 じた 施 策 ( 平 成 19 年 度 ) 第 1 章 第 1 節 第 2 節 第 3 節 第 4 節 第 5 節 第 6 節 第 2 章 第 1 節 第 2 節 第 3 節 第 4 節 環 境 への 負 荷 が 少 ない 循 環 型 社 会 の 実 現 大 気 環 境 の 保 全 1 大 気 汚 染 防 止 対 策 の 推 進 9 2 自 動 車 排 出 ガス 抑 制 対 策 の 推 進 25 水 環 境 の 保 全 1 海 域 河 川 湖 沼 等 の 水 質 保 全 対 策 の 推 進 29 2 生 活 排 水 対 策 の 推 進 36 3 工 場 事 業 場 等 排 水 対 策 の 推 進 40 4 水 の 循 環 利 用 41 土 壌 地 盤 環 境 の 保 全 1 土 壌 環 境 の 保 全 43 2 地 盤 環 境 の 保 全 45 廃 棄 物 リサイクル 対 策 の 推 進 1 廃 棄 物 の 発 生 抑 制 46 2 リサイクルの 推 進 50 3 廃 棄 物 の 適 正 処 理 の 推 進 55 騒 音 振 動 悪 臭 対 策 の 推 進 1 騒 音 振 動 悪 臭 対 策 の 推 進 64 化 学 物 質 の 環 境 リスク 対 策 の 推 進 1 化 学 物 質 の 適 正 管 理 83 2 環 境 ホルモン 対 策 の 推 進 84 3 ダイオキシン 類 削 減 対 策 の 推 進 86 人 と 自 然 とが 共 生 する 快 適 な 環 境 づくり 優 れた 自 然 と 多 様 な 生 物 が 生 息 生 育 する 地 域 の 保 全 1 豊 かな 自 然 環 境 の 保 全 91 2 希 少 な 生 物 の 継 続 的 監 視 と 保 全 対 策 の 実 施 109 3 自 然 公 園 制 度 等 の 運 用 112 身 近 な 自 然 の 保 全 と 創 造 1 河 川 沿 岸 環 境 の 保 全 復 元 創 造 120 2 地 域 ぐるみでの 裏 山 里 山 水 辺 地 等 の 保 全 123 3 都 市 環 境 の 保 全 と 創 造 131 4 自 然 災 害 防 止 対 策 の 推 進 136 人 と 自 然 とのふれあい 促 進 1 自 然 環 境 教 育 のフィールドの 提 供 139 2 自 然 公 園 等 の 利 用 施 設 の 整 備 促 進 142 歴 史 的 環 境 の 保 全 と 創 造 1 歴 史 的 環 境 の 保 全 と 創 造 147

第 3 章 第 1 節 第 2 節 第 4 章 第 1 節 第 2 節 第 3 節 第 4 節 第 5 章 県 民 事 業 者 行 政 のパートナーシップによる 環 境 づくり 環 境 教 育 環 境 学 習 等 の 推 進 1 学 校 等 における 環 境 教 育 環 境 学 習 等 の 推 進 148 2 社 会 における 環 境 教 育 環 境 学 習 等 の 推 進 150 自 主 的 な 環 境 保 全 行 動 の 促 進 1 県 市 町 の 環 境 保 全 に 向 けた 取 組 の 推 進 151 2 県 民 の 環 境 保 全 に 向 けた 取 組 の 推 進 152 3 事 業 者 の 環 境 保 全 に 向 けた 取 組 の 推 進 155 地 球 環 境 保 全 を 目 指 す 地 域 的 取 組 と 国 際 的 取 組 地 球 温 暖 化 の 防 止 1 温 室 効 果 ガスの 排 出 吸 収 源 対 策 156 2 省 エネルギーの 推 進 エネルギーの 有 効 利 用 160 オゾン 層 の 保 護 酸 性 雨 対 策 等 の 推 進 1 オゾン 層 の 保 護 対 策 の 推 進 162 2 酸 性 雨 対 策 の 推 進 163 海 洋 汚 染 の 防 止 1 漂 着 油 漂 流 漂 着 ごみ 対 策 の 推 進 165 国 際 的 取 組 の 推 進 1 環 境 保 全 のための 国 際 協 力 の 推 進 167 環 境 保 全 のための 共 通 的 基 盤 的 施 策 の 推 進 1 適 正 な 土 地 利 用 の 推 進 168 2 調 査 研 究 技 術 開 発 の 推 進 監 視 観 測 の 充 実 169 3 環 境 配 慮 の 推 進 172 4 環 境 情 報 の 整 備 と 交 流 173 5 公 害 苦 情 と 公 害 紛 争 の 適 正 処 理 174 6 環 境 管 理 システムの 促 進 176 7 誘 導 的 措 置 の 活 用 等 177 8 規 制 的 措 置 の 活 用 182 第 3 部 第 1 章 平 成 20 年 度 の 施 策 環 境 への 負 荷 が 少 ない 循 環 型 社 会 の 実 現 第 1 節 大 気 環 境 の 保 全 183 第 2 節 水 環 境 の 保 全 185 第 3 節 土 壌 地 盤 環 境 の 保 全 188 第 4 節 廃 棄 物 リサイクル 対 策 の 推 進 189 第 5 節 騒 音 振 動 悪 臭 対 策 の 推 進 194 第 6 節 化 学 物 質 の 環 境 リスク 対 策 の 推 進 195 第 2 章 人 と 自 然 とが 共 生 する 快 適 な 環 境 づくり 第 1 節 優 れた 自 然 と 多 様 な 生 物 が 生 息 生 育 する 地 域 の 保 全 197 第 2 節 身 近 な 自 然 の 保 全 と 創 造 201 第 3 節 人 と 自 然 とのふれあい 促 進 209 第 4 節 歴 史 的 環 境 の 保 全 と 創 造 212

第 3 章 県 民 事 業 者 行 政 のパートナーシップによる 環 境 づくり 第 1 節 環 境 教 育 環 境 学 習 等 の 推 進 213 第 2 節 自 主 的 な 環 境 保 全 行 動 の 促 進 215 第 4 章 地 球 環 境 保 全 を 目 指 す 地 域 的 取 組 と 国 際 的 取 組 第 1 節 地 球 温 暖 化 の 防 止 217 第 2 節 オゾン 層 の 保 護 酸 性 雨 対 策 等 の 推 進 219 第 3 節 海 洋 汚 染 の 防 止 220 第 4 節 国 際 的 取 組 の 推 進 221 第 5 章 環 境 保 全 のための 共 通 的 基 盤 的 施 策 の 推 進 222 第 4 部 環 境 基 本 計 画 の 進 行 管 理 第 1 章 長 崎 県 環 境 基 本 計 画 施 策 体 系 図 229 第 2 章 施 策 目 標 等 の 分 析 管 理 230 第 3 章 施 策 の 進 捗 状 況 ( 平 成 19 年 度 実 績 ) 235 第 4 章 数 値 目 標 の 達 成 状 況 266 第 5 章 数 値 目 標 の 進 捗 状 況 について 269 第 6 章 重 点 プロジェクトの 動 き 第 1 節 資 源 循 環 型 長 崎 県 づくりプロジェクト 295 第 2 節 人 と 自 然 とが 共 生 する 豊 かな 海 づくりプロジェクト 298 第 3 節 大 村 湾 再 生 プロジェクト 302 第 4 節 諫 早 湾 環 境 対 策 プロジェクト 306 第 5 節 有 明 海 環 境 対 策 プロジェクト 312 第 6 節 地 球 環 境 にやさしい 人 づくりプロジェクト 314 第 7 節 地 球 温 暖 化 防 止 対 策 プロジェクト 320 資 料 編

第 1 部 環 境 行 政 の 展 望

第 1 部 環 境 行 政 の 展 望 本 県 では 環 境 保 全 施 策 を 総 合 的 かつ 計 画 的 に 推 進 する 長 崎 県 環 境 基 本 計 画 を 平 成 12 年 1 月 に 策 定 し 環 境 への 負 荷 が 少 ない 循 環 型 社 会 の 実 現 人 と 自 然 が 共 生 する 快 適 な 環 境 づくりといった 環 境 行 政 の 方 向 性 を 示 しながら 海 山 人 未 来 につなが る 環 境 にやさしい 長 崎 県 を 将 来 に 引 き 継 いでいくための 確 実 な 一 歩 を 踏 み 出 しました これまで 環 境 基 本 計 画 を 着 実 に 推 進 するため 県 庁 内 の 関 係 部 局 相 互 の 緊 密 な 連 携 と 調 整 を 図 る 21 長 崎 県 環 境 づくり 推 進 本 部 を 設 置 し 環 境 影 響 評 価 条 例 の 制 定 温 暖 化 対 策 実 行 計 画 や 長 崎 県 廃 棄 物 処 理 計 画 環 境 保 全 のための 意 欲 の 増 進 及 び 環 境 教 育 の 推 進 に 関 する 長 崎 県 基 本 計 画 の 策 定 をはじめ 環 境 物 品 等 調 達 方 針 (グリ-ン 購 入 ) の 制 定 長 崎 県 レッドデ-タブック の 作 成 などを 実 施 してま いりました 本 県 においてはこれまで 環 境 基 本 条 例 の 理 念 の 実 現 を 目 指 して 大 気 汚 染 や 水 質 汚 濁 等 の 公 害 問 題 自 然 環 境 の 破 壊 やごみ 問 題 等 に 対 処 すべく 関 係 法 令 の 運 用 と 併 せて 県 の 公 害 防 止 条 例 自 然 環 境 保 全 条 例 及 び 環 境 美 化 の 推 進 に 関 する 条 例 等 に 基 づき 必 要 な 措 置 を 講 じてまいりました しかしながら 昨 今 では 地 球 温 暖 化 対 策 生 物 多 様 性 の 保 全 快 適 な 生 活 環 境 の 確 保 等 が 喫 緊 の 課 題 として 浮 上 してきていることから こうした 新 たな 環 境 問 題 に 対 応 す るため 平 成 20 年 3 月 には 上 記 の3 条 例 を 統 合 し 地 球 温 暖 化 対 策 等 の 新 たな 規 定 を 追 加 した 長 崎 県 未 来 につながる 環 境 を 守 り 育 てる 条 例 ( 略 称 : 未 来 環 境 条 例 )を 制 定 しました 今 後 は この 未 来 環 境 条 例 に 基 づき 地 球 温 暖 化 対 策 や 生 物 多 様 性 の 保 全 快 適 な 生 活 環 境 の 創 造 と 美 しいふるさとづくりなど 実 効 ある 取 組 を 推 進 してまいります Ⅰ 環 境 への 負 荷 が 少 ない 循 環 型 社 会 の 実 現 本 県 の 大 気 環 境 はおおむね 良 好 な 状 況 で 推 移 していますが 光 化 学 オキシダント について 平 成 18 年 5 月 に 本 県 で 初 めての 光 化 学 オキシダント 注 意 報 ( 注 意 報 基 準 :0.12ppm)を 発 令 しました 今 年 度 においても4 月 中 旬 に 県 内 の 広 い 範 囲 で0.1ppmを 超 える 高 濃 度 オキシダントが 昨 年 より 早 いペースでしばしば 出 現 し 本 県 をはじめ 福 岡 県 熊 本 県 大 分 県 で 相 次 いで 注 意 報 が 発 令 されています 発 生 要 因 については 人 為 的 な 汚 染 源 が 少 ない 五 島 壱 岐 などでも 高 濃 度 オキシダン トが 出 現 していることから 発 生 要 因 として 大 陸 からの 移 流 などの 影 響 も 推 測 されているので 原 因 究 明 を 急 ぐとともに 測 定 体 制 の 充 実 を 進 めていきます また 平 成 19 年 度 は 自 動 車 排 出 ガスが 原 因 と 考 えられる 二 酸 化 窒 素 ( NO2) について 全 ての 測 定 局 で 環 境 基 準 を 達 成 しましたが 過 去 に 交 通 量 の 多 い 一 部 地 域 の 道 路 周 辺 で 環 境 基 準 を 超 過 したことがあるため 関 係 機 関 からなる 長 崎 県 自 動 車 排 出 ガス 対 策 推 進 協 議 会 (H9.8 設 置 ) と 連 携 し アイドリング ストップ 運 動 や 公 共 交 通 機 関 の 利 用 促 進 の 取 組 を 進 めていきます 引 き 続 き 工 場 事 業 場 に 対 する 規 制 指 導 の 徹 底 を 図 り ばい 煙 中 の 硫 黄 酸 化 物 や 有 害 化 学 物 質 の 排 出 抑 制 に 努 め 良 好 な 大 気 環 境 の 維 持 を 図 ります 海 域 河 川 のそれぞれの 水 域 において 水 質 に 係 る 環 境 基 準 を 達 成 維 持 するため 工 場 事 業 場 排 水 対 策 や 生 活 排 水 対 策 など 各 種 の 対 策 を 推 進 します 1

特 に 大 村 湾 や 有 明 海 等 閉 鎖 性 海 域 を 多 く 有 する 本 県 では 流 域 の 市 町 と 連 携 して 下 水 道 や 浄 化 槽 等 の 整 備 促 進 に 努 めます また 地 下 水 質 についても 継 続 的 に 汚 染 状 況 を 把 握 し より 良 い 水 環 境 の 保 全 に 努 めます 大 村 湾 諫 早 湾 及 び 有 明 海 については 大 村 湾 環 境 保 全 活 性 化 行 動 計 画 第 2 期 諫 早 湾 干 拓 調 整 池 水 辺 環 境 の 保 全 と 創 造 のための 行 動 計 画 及 び 有 明 海 の 再 生 に 関 する 長 崎 県 計 画 により 環 境 保 全 に 関 する 各 種 施 策 事 業 を 展 開 します なお 大 村 湾 環 境 保 全 活 性 化 行 動 計 画 については 計 画 期 間 ( 平 成 16 年 度 ~20 年 度 )が 終 了 することから 今 年 度 次 期 計 画 ( 平 成 21 年 度 ~25 年 度 の5カ 年 )を 策 定 することとしています 土 壌 環 境 については 現 在 特 に 大 規 模 な 土 壌 汚 染 の 発 生 はみられませんが 島 原 半 島 では 地 下 水 の 硝 酸 性 窒 素 及 び 亜 硝 酸 性 窒 素 の 環 境 基 準 超 過 率 が 県 内 の 他 地 域 に 比 べて 高 い 傾 向 にあります そこで 硝 酸 性 窒 素 等 による 地 下 水 汚 染 を 改 善 するため 総 合 的 な 対 策 を 講 じることを 目 的 として 平 成 17 年 10 月 に 関 係 行 政 機 関 事 業 者 団 体 学 識 経 験 者 からなる 島 原 半 島 窒 素 負 荷 低 減 対 策 会 議 を 設 置 し 具 体 的 な 対 策 と 数 値 目 標 をまとめた 島 原 半 島 窒 素 負 荷 低 減 計 画 を 平 成 18 年 10 月 に 策 定 しました その 後 は 地 元 市 や 関 係 団 体 等 と 連 携 して 同 対 策 会 議 において 計 画 に 掲 げた 対 策 の 進 行 管 理 を 行 っていきます 本 県 の 廃 棄 物 の 排 出 量 は 減 少 傾 向 にあるものの 質 的 にも 多 様 化 の 傾 向 を 強 めて おり 従 前 の 廃 棄 処 分 型 の 廃 棄 物 対 策 から 環 境 への 負 荷 が 少 ない 循 環 型 への 転 換 が 強 く 求 められています このため 県 としては 廃 棄 物 の 減 量 化 やリサイクルを 進 めるための 基 本 となる 長 崎 県 廃 棄 物 処 理 計 画 の 見 直 しを 行 い 平 成 18 年 度 を 始 期 とする 新 たな 計 画 を 平 成 18 年 3 月 に 策 定 し 廃 棄 物 の 発 生 抑 制 リサイクルの 促 進 処 理 施 設 の 整 備 を 含 む 適 正 処 理 体 制 の 構 築 などの 課 題 に 総 合 的 かつ 計 画 的 により 一 層 取 り 組 む こととしています また 計 画 実 践 のための 推 進 母 体 である ゴミゼロながさき 推 進 会 議 において ゴミゼロながさき 実 践 計 画 の 見 直 しが 行 われ 平 成 19 年 3 月 に 新 たな 実 践 計 画 が 策 定 されました 今 後 とも 同 会 議 において 実 践 計 画 の 進 捗 管 理 を 行 うととも に 廃 棄 物 の 減 量 化 リサイクルの 推 進 について 県 民 運 動 の 展 開 を 図 ります さらに 県 自 ら 事 業 活 動 により 生 じる 廃 棄 物 の 発 生 抑 制 分 別 の 徹 底 再 利 用 に 努 めるとともに 率 先 して 再 生 利 用 製 品 の 活 用 を 図 ります 平 成 17 年 度 からは 九 州 7 県 が 足 並 みをそろえて 導 入 した 産 業 廃 棄 物 税 を 活 用 し 産 業 廃 棄 物 の 発 生 抑 制 リサイクルの 推 進 適 正 処 理 の 推 進 に 向 けた 取 組 を 推 進 しています また 平 成 19 年 度 には 長 崎 県 リサイクル 製 品 等 認 定 制 度 を 創 設 し リサイク ル 製 品 等 の 普 及 拡 大 と 環 境 産 業 の 育 成 を 図 っています 近 年 化 学 物 質 を 使 った 製 品 が 数 多 く 生 産 され その 多 くが 様 々な 形 で 廃 棄 され ることで 多 種 多 様 な 化 学 物 質 が 環 境 中 に 拡 散 し 大 気 水 質 土 壌 生 物 等 広 範 2

囲 に 渡 る 環 境 影 響 が 危 惧 されます また 一 部 の 化 学 物 質 については 内 分 泌 攪 乱 作 用 ( 環 境 ホルモン)が 指 摘 されて おり さらに 廃 棄 物 焼 却 施 設 等 から 非 意 図 的 に 排 出 されるダイオキシン 類 について その 毒 性 の 強 さから 人 への 健 康 影 響 が 懸 念 されています 本 県 では ダイオキシン 類 対 策 特 別 措 置 法 に 基 づき ダイオキシン 類 による 大 気 水 質 土 壌 等 の 汚 染 実 態 の 把 握 や 発 生 源 からの 削 減 対 策 を 推 進 し 環 境 ホルモンの 実 態 調 査 を 行 うとともに PRTR 法 ( 特 定 化 学 物 質 の 環 境 への 排 出 量 の 把 握 等 及 び 管 理 の 改 善 の 促 進 に 関 する 法 律 )の 的 確 な 運 用 により 化 学 物 質 の 適 正 管 理 の 推 進 に 努 めます Ⅱ 人 と 自 然 とが 共 生 する 快 適 な 環 境 づくり 本 県 の 自 然 環 境 は 法 的 規 制 により 保 全 されている 自 然 環 境 ( 自 然 公 園 県 自 然 環 境 保 全 地 域 鳥 獣 保 護 区 等 )や 白 地 地 域 に 残 された 自 然 環 境 ( 社 寺 林 棚 田 溜 池 湿 地 ) 土 地 利 用 が 変 わったことでその 土 地 本 来 の 自 然 環 境 が 変 化 した 地 域 ( 放 棄 水 田 等 )など 様 々な 形 で 存 在 しています これらの 豊 かな 自 然 環 境 も 社 会 形 態 の 変 化 などに 伴 い 情 報 の 不 足 知 識 認 識 の 欠 如 などにより 知 らず 知 らずのうちに 荒 廃 しつつあります これは 自 然 環 境 には 厳 格 な 保 護 が 必 要 な 地 域 ばかりではなく 人 の 関 与 がある ことで 維 持 される 地 域 もあることによります さらに 近 年 海 外 からあるいは 国 内 の 移 動 によって 持 ち 込 まれた 動 植 物 によって 以 前 から 本 県 に 生 息 生 育 してい た 野 生 動 植 物 が 大 きな 影 響 を 受 けている 例 もみられます 自 然 環 境 を 保 全 していくためには 行 政 の 力 だけでできるものではありません 行 政 と 県 民 との 情 報 交 換 の 推 進 行 政 と 県 民 との 協 働 を 通 しての 取 り 組 みを 進 めてい くことが 必 要 です 様 々な 生 物 は 個 々に 生 存 しているのではなく 食 物 連 鎖 や 共 生 関 係 など 環 境 に 適 応 した 生 態 系 を 構 成 し 相 互 に 関 係 をもって 生 存 しています 一 つの 希 少 種 を 保 護 することで 結 果 的 にその 回 りの 多 くの 種 をも 保 護 することができます このため 緊 急 に 保 護 を 必 要 とする 野 生 生 物 種 の 具 体 的 な 保 全 方 針 を 策 定 し 種 ごとの 保 全 対 策 を 進 めています 県 では 県 内 で 絶 滅 のおそれがある 野 生 生 物 の 現 状 を 把 握 し 今 後 保 護 すべき 種 に 客 観 的 な 基 準 を 与 え 将 来 の 豊 かな 生 物 多 様 性 を 守 るための 基 礎 資 料 として 平 成 12 年 度 に 長 崎 県 レッドデータブックを 作 成 しました 13 年 度 に 長 崎 県 希 少 野 生 動 植 物 の 保 護 に 関 する 基 本 方 針 を 策 定 し 基 本 方 針 で 示 された 緊 急 に 保 護 が 必 要 な10カ 所 について14 年 度 に 県 自 然 環 境 保 全 条 例 の 保 全 地 域 野 生 動 植 物 保 護 地 区 の 指 定 に 関 する 現 地 調 査 を 行 いました このう ち 他 の 施 策 等 で 保 護 されない5カ 所 について 自 然 環 境 保 全 地 域 に 指 定 することと し 久 良 木 湿 原 については18 年 度 から 作 業 に 着 手 し 19 年 6 月 自 然 環 境 保 全 地 域 と 野 生 動 植 物 保 護 地 区 に 指 定 しました 今 日 身 近 な 自 然 は 都 市 化 の 進 展 や 社 会 構 造 の 変 化 などにより 大 きな 影 響 を 受 けており 日 常 生 活 の 様 々な 場 面 で 自 然 との 豊 かなふれあいを 保 ち 自 然 との 共 生 を 望 む 声 が 益 々 高 まっています このような 状 況 にあって 身 近 な 自 然 を 適 切 に 保 全 することが 以 前 にも 増 して 自 3

然 環 境 行 政 に 求 められており 居 住 地 周 辺 の 快 適 な 生 活 環 境 を 確 保 するうえで 欠 か せない 緑 や 水 辺 などの 創 出 が 求 められています このため 地 域 の 自 然 環 境 の 状 況 を 把 握 し 多 様 な 生 物 相 が 見 られる 里 地 里 山 を 確 保 するとともに 良 好 な 生 活 環 境 を 保 全 創 出 し 自 然 環 境 教 育 の 推 進 を 図 るた めの 事 業 を 実 施 することにより 環 境 と 共 生 する 潤 いのある 長 崎 県 づくりを 目 指 し ます 公 共 事 業 の 実 施 にあたっては 健 全 で 恵 み 豊 かな 自 然 環 境 を 保 全 し 将 来 の 世 代 へ 引 き 継 いでいくために 地 域 の 環 境 特 性 を 踏 まえ 生 態 系 に 配 慮 した 水 辺 空 間 の 創 出 や 生 物 多 様 性 の 保 全 など 環 境 への 影 響 を 少 なくするように 適 切 な 配 慮 を 行 う 必 要 があります このため 河 川 海 岸 港 湾 などの 整 備 にあたっては 洪 水 や 高 潮 の 被 害 を 防 ぐとともに 生 物 多 様 性 保 全 や 親 水 性 に 配 慮 した 工 法 を 採 用 すること により 自 然 環 境 の 保 全 と 再 生 に 努 めます また 道 路 の 整 備 をする 場 合 には 環 境 の 改 変 の 少 ないルートを 選 定 する 等 周 辺 の 自 然 環 境 への 影 響 の 最 小 化 に 努 めると ともに 周 辺 の 植 生 の 状 況 をふまえた 緑 化 等 に 努 めます 自 然 公 園 においては 県 民 の 自 然 とのふれあいや 自 然 に 親 しむレクリエーショ ンの 機 会 を 通 じて 自 然 に 対 する 理 解 と 自 然 環 境 の 保 全 への 意 識 の 向 上 を 図 るとと もに 観 光 利 用 により 地 域 振 興 に 貢 献 することを 目 的 とし 自 然 環 境 を 活 かした 野 外 レクリエーション 施 設 の 整 備 を 進 めています これらの 自 然 公 園 の 利 用 については 従 来 の 自 然 景 観 を 楽 しむだけの 利 用 から 自 然 とのより 深 いふれあいを 求 める 利 用 者 ニーズの 高 まりを 踏 まえ これらの 志 向 に 対 応 できる 施 設 の 整 備 を 進 めていく 必 要 があります 国 立 公 園 雲 仙 では 我 が 国 で 最 初 に 指 定 された 国 立 公 園 の 一 つとして 先 進 性 を 持 つ 魅 力 ある 国 立 公 園 として また 西 海 国 立 公 園 は 海 の 自 然 を 身 近 に 体 験 でき 地 域 の 活 性 化 を 目 指 す 国 立 公 園 として 整 備 を 進 めていく 必 要 があります また 県 有 の 自 然 公 園 施 設 の 老 朽 化 等 に 対 応 するとともに 施 設 のバリアフリー 化 や 景 観 の 向 上 及 び 利 用 しやすい 施 設 への 改 善 などに 重 点 を 置 きながら エコツー リズムの 利 用 拠 点 ともなる 施 設 整 備 を 推 進 していきます Ⅲ 県 民 事 業 者 行 政 のパートナーシップによる 環 境 づくり 地 球 の 温 暖 化 オゾン 層 の 破 壊 化 学 物 質 による 汚 染 や 生 態 系 の 破 壊 生 物 の 多 様 性 の 減 少 など 環 境 への 負 荷 は 知 らず 知 らずに 増 加 しています 私 たちが このような 現 状 を 理 解 し 地 球 の 環 境 保 全 とともに 自 然 豊 かな 長 崎 県 を 未 来 につなげるよう 環 境 保 全 のための 行 動 を 実 践 するためには 環 境 に 関 する 情 報 の 授 受 と 環 境 学 習 が 基 本 となります このため 県 では 環 境 アドバイザー 派 遣 制 度 を 設 け 学 習 会 を 開 催 する 民 間 団 体 などの 要 請 により 専 門 家 を 講 師 として 派 遣 しています さらに 平 成 15 年 度 からは 情 報 の 入 手 の 迅 速 化 と 効 率 化 を 図 る 観 点 からインターネットによる 環 境 関 連 の 情 報 提 供 を 行 い 県 民 の 方 の 学 習 を 支 援 しています 環 境 問 題 への 関 心 の 高 まりとともに 環 境 教 育 学 習 を 通 じて 環 境 保 全 の 必 要 性 は 理 解 できていても 環 境 保 全 のための 具 体 的 な 行 動 に 結 びつきにくい 面 がありま す 身 近 な 環 境 から 地 球 規 模 の 環 境 まで 問 題 解 決 へ 向 けて 自 ら 実 践 することがで 4

きる 様 々な 対 策 があります 環 境 保 全 についての 自 主 的 な 行 動 への 取 組 は ISO14001の 認 証 取 得 や 植 裁 活 動 環 境 美 化 活 動 民 間 活 動 団 体 の 活 動 支 援 などをはじめ 各 種 団 体 などが 行 う 講 演 会 研 修 会 や 実 践 活 動 あるいはテレビなどを 通 した 啓 発 により 実 践 され ているところです 団 体 の 中 には 特 定 非 営 利 活 動 促 進 法 (NPO 法 ) に 基 づ き 特 定 非 営 利 活 動 法 人 (NPO 法 人 ) の 認 証 を 受 けてさらなる 活 動 の 展 開 を 推 進 しているところもあります 今 後 は これらの 活 動 団 体 や 事 業 者 行 政 が 連 携 できる 社 会 的 仕 組 みの 整 備 など も 含 めて 地 域 の 環 境 から 地 球 規 模 の 環 境 に 至 るまでを 考 えた 自 主 的 な 環 境 保 全 行 動 の 推 進 に 努 めていかなければなりません この 対 策 の 一 つとして 環 境 に 配 慮 した 事 業 活 動 を 行 っている 小 売 店 舗 等 をエコ ショップとして 認 定 し その 推 進 と 普 及 を 図 っていきます また 平 成 19 年 度 から 県 民 一 人 ひとりの 環 境 問 題 に 対 する 関 心 知 識 行 動 を ワンステップずつアップさせていくために 地 域 で 先 進 的 に 取 り 組 む 団 体 を 発 掘 支 援 し その 取 組 を 他 の 地 域 にも 波 及 させていく +(プラス)エコ 運 動 推 進 事 業 を 進 めています 環 境 問 題 の 解 決 のために 環 境 学 習 の 果 たす 役 割 は 重 要 です 特 に 次 代 を 担 う 子 どもたちが 環 境 問 題 に 対 する 関 心 を 深 め 環 境 にやさしい 暮 らし 方 を 実 践 していくことが 必 要 です このため 県 では こどもエコクラブ 活 動 の 支 援 に 努 めており 顕 微 鏡 などの 資 材 の 貸 し 出 しを 行 っています 平 成 15 年 10 月 に 施 行 された 環 境 の 保 全 のための 意 欲 の 増 進 及 び 環 境 教 育 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づき 環 境 保 全 の 意 欲 の 増 進 及 び 環 境 教 育 の 推 進 に 関 す る 長 崎 県 基 本 計 画 を 平 成 17 年 3 月 に 策 定 しました 計 画 では 学 校 地 域 社 会 職 場 といった 様 々な 場 における 環 境 についての 情 報 や 体 験 機 会 の 提 供 環 境 教 育 を 推 進 する 際 の 県 民 事 業 者 団 体 及 び 行 政 の 役 割 や 連 携 施 策 の 方 向 性 について 整 理 しました この 計 画 を 推 進 することにより 環 境 保 全 の 意 欲 の 増 進 と 環 境 教 育 を 総 合 的 体 系 的 に 進 めていきます Ⅳ 地 球 環 境 保 全 をめざす 地 域 的 取 組 と 国 際 的 取 組 地 球 温 暖 化 を 防 止 するために 我 が 国 においては 平 成 2 年 に 地 球 温 暖 化 防 止 行 動 計 画 が 策 定 されました また 平 成 9 年 に 採 択 された 京 都 議 定 書 の 主 旨 を 踏 まえ 平 成 10 年 に 地 球 温 暖 化 対 策 の 推 進 に 関 する 法 律 が 制 定 されるとともに 地 球 温 暖 化 対 策 推 進 大 綱 が 策 定 されました その 後 平 成 17 年 2 月 に 京 都 議 定 書 が 発 効 したことから 平 成 17 年 4 月 に 京 都 議 定 書 目 標 達 成 計 画 が 策 定 さ れました なお 同 計 画 は 平 成 20 年 度 の 京 都 議 定 書 第 1 約 束 期 間 の 開 始 を 見 据 えて こ れまでの 施 策 の 進 捗 状 況 に 評 価 検 討 を 加 えて 平 成 20 年 3 月 28 日 に 全 面 改 定 されました 県 では 地 球 温 暖 化 対 策 を 推 進 するため 平 成 8 年 に 長 崎 県 地 球 環 境 保 全 行 動 計 画 を 策 定 しました また 平 成 12 年 に 策 定 した 長 崎 県 環 境 基 本 計 画 ( 平 成 1 6 年 12 月 改 定 )において 地 球 温 暖 化 対 策 を 重 点 施 策 と 位 置 付 け その 推 進 を 図 っ 5

てきました 平 成 14 年 には 地 域 に 密 着 した 対 策 を 推 進 するため 長 崎 県 地 球 温 暖 化 防 止 活 動 推 進 員 を 委 嘱 するとともに 平 成 16 年 12 月 に 温 暖 化 防 止 の 普 及 啓 発 事 業 や 地 域 の 活 動 団 体 の 支 援 を 行 うため 長 崎 県 地 球 温 暖 化 防 止 活 動 推 進 センター を 指 定 しました さらに 県 民 事 業 者 行 政 が 一 体 となった 地 球 温 暖 化 対 策 を 検 討 推 進 するた め 平 成 16 年 12 月 に 地 球 温 暖 化 対 策 協 議 会 を 設 立 しました 協 議 会 は 地 球 温 暖 化 防 止 活 動 推 進 センター 地 球 温 暖 化 防 止 活 動 推 進 員 事 業 者 及 び 住 民 などのほ か 各 種 団 体 行 政 学 識 者 等 で 構 成 されており 温 室 効 果 ガスの 排 出 量 の 削 減 及 び 森 林 等 による 吸 収 量 の 確 保 のための 各 種 対 策 等 について 協 議 します 平 成 17 年 度 には 協 議 会 において 県 民 主 導 の 温 暖 化 対 策 を 推 進 するための 長 崎 県 ストップ 温 暖 化 レインボープラン が 策 定 され 産 業 民 生 運 輸 など 各 部 門 ごとに 実 効 ある 施 策 の 展 開 をめざしています また 平 成 19 年 度 からは 増 加 する 民 生 家 庭 部 門 の 二 酸 化 炭 素 排 出 量 を 削 減 する ため 家 庭 における 節 電 等 の 取 組 が 評 価 できるエコシートを 配 布 するなど 住 民 参 加 型 の 普 及 啓 発 事 業 を 展 開 しています さらに 二 酸 化 炭 素 の 吸 収 源 として 認 められている 森 林 の 整 備 を 推 進 するととも に 炭 素 の 固 定 につながる 県 産 材 の 有 効 利 用 を 積 極 的 に 促 進 します 県 自 らの 地 球 温 暖 化 防 止 対 策 としては 平 成 12 年 に 第 一 次 長 崎 県 温 暖 化 対 策 実 行 計 画 を 策 定 し 県 の 事 務 事 業 に 係 る 二 酸 化 炭 素 排 出 量 の 削 減 に 取 り 組 んで きました 平 成 17 年 度 には 第 2 次 計 画 となる 県 庁 エコオフィスプラン を 策 定 し 引 き 続 き 二 酸 化 炭 素 排 出 量 の 削 減 を 推 進 しています また 平 成 13 年 度 からは 毎 年 度 環 境 物 品 等 調 達 方 針 を 策 定 しており 環 境 にやさしい 物 品 の 調 達 に 努 めています オゾン 層 の 保 護 対 策 については 特 定 製 品 に 係 るフロン 類 の 回 収 及 び 破 壊 の 実 施 の 確 保 等 に 関 する 法 律 及 び 平 成 17 年 1 月 に 施 行 された 使 用 済 自 動 車 の 再 資 源 化 等 に 関 する 法 律 に 基 づき 業 務 用 冷 凍 空 調 機 器 やカーエアコンからのフロ ン 回 収 処 理 を 推 進 しています また 平 成 19 年 10 月 には 行 程 管 理 制 度 の 導 入 や 整 備 時 のフロン 回 収 義 務 の 明 確 化 などについて 定 めた 改 正 フロン 回 収 破 壊 法 が 施 行 されており より 一 層 フ ロン 回 収 の 徹 底 に 努 めています 県 内 の 酸 性 雨 の 状 況 は 1 降 雨 の 年 平 均 値 のpH( 水 素 イオン 濃 度 )は 例 年 全 国 レベルの 範 囲 内 にありますが 将 来 森 林 への 影 響 や 湖 沼 の 酸 性 化 など 生 態 系 への 影 響 が 危 惧 されています このような 状 況 に 対 応 するため 工 場 事 業 場 に 対 するばい 煙 の 排 出 抑 制 対 策 や 自 動 車 排 出 ガス 対 策 の 一 層 の 推 進 に 努 めます 全 国 有 数 の 海 洋 県 である 本 県 における 漂 流 漂 着 ごみ 問 題 に 関 し 実 情 を 把 握 す るとともに 対 策 を 検 討 するため 平 成 14 年 10 月 に 漂 流 漂 着 ごみ 問 題 対 策 協 議 会 を 設 置 しました 同 協 議 会 では 平 成 16 年 3 月 に 長 崎 県 漂 流 漂 着 ごみ 問 題 対 策 指 針 を 策 定 6

するとともに 平 成 18 年 3 月 には 同 指 針 に 基 づく 漂 流 漂 着 ごみ 問 題 解 決 のた めの 行 動 計 画 を 策 定 し 漂 流 漂 着 ごみ 対 策 に 関 する 施 策 を 総 合 的 かつ 計 画 的 に 推 進 しています また 平 成 14 年 度 から 市 町 が 行 う 漂 着 ごみの 撤 去 運 搬 処 分 に 対 して 助 成 を 行 っています これにより 本 県 の 貴 重 な 資 源 である 美 しい 海 岸 の 環 境 を 保 全 し 併 せて 水 産 資 源 の 保 存 管 理 等 にあたっています 平 成 4 年 8 月 に 開 催 された 九 州 北 部 3 県 ( 福 岡 県 佐 賀 県 長 崎 県 )と 韓 国 南 岸 1 市 3 道 ( 釜 山 廣 域 市 全 羅 南 道 慶 尚 南 道 済 洲 道 )による 日 韓 海 峡 沿 岸 県 市 道 知 事 交 流 会 議 での 協 議 事 項 を 踏 まえ 日 韓 両 地 域 での 環 境 問 題 や 環 境 行 政 施 策 等 に 関 する 情 報 交 換 環 境 に 関 する 共 同 研 究 事 業 を 実 施 しています 平 成 12 年 度 より 山 口 県 が 同 事 業 に 参 加 しました これまで 酸 性 雨 共 同 調 査 河 川 水 生 生 物 検 定 共 同 調 査 陸 水 及 びその 集 水 域 に おける 窒 素 流 動 (flux) 調 査 日 韓 都 市 間 大 気 汚 染 度 比 較 評 価 集 水 域 の 地 質 植 生 が 異 なる 河 川 水 調 査 オキシダント(オゾン) 広 域 濃 度 分 布 特 性 調 査 を 実 施 して きましたが 引 き 続 き 共 同 研 究 として 黄 砂 現 象 時 の 大 気 汚 染 物 質 特 性 及 び 分 布 調 査 を 実 施 していきます また 平 成 14 年 11 月 に 開 催 された 日 韓 海 峡 沿 岸 県 市 道 知 事 交 流 会 議 にお いて 本 県 知 事 が 提 案 した 日 韓 海 の 環 境 美 化 キャンペーン を 平 成 15 年 度 から 17 年 度 までの3ケ 年 実 施 しました 同 キャンペーンにより 日 韓 双 方 に 浸 透 した 漂 流 漂 着 ごみへの 問 題 意 識 や 環 境 保 全 への 取 り 組 みと 両 国 の 友 好 交 流 を 今 後 さ らに 推 進 するため 平 成 18 年 度 から 日 韓 学 生 つしま 会 議 ~ 漂 着 ごみを 拾 う 考 える~ を 対 馬 市 との 共 催 により 実 施 しています 7

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第 2 部 環 境 の 状 況 及 び 環 境 の 保 全 に 関 し 講 じた 施 策 ( 平 成 19 年 度 )

第 2 部 環 境 の 状 況 及 び 環 境 の 保 全 に 関 し 講 じた 施 策 平 成 19 年 度 ( ) 第 1 章 環 境 への 負 荷 が 少 ない 循 環 型 社 会 の 実 現 第 1 節 大 気 環 境 の 保 全 1 大 気 汚 染 防 止 対 策 の 推 進 環 境 政 策 課 現 状 施 策 (1) 大 気 常 時 測 定 結 果 大 気 汚 染 防 止 法 に 基 づき 工 場 事 業 場 等 から 排 出 されるばい 煙 が 主 な 汚 染 源 である 二 酸 化 硫 黄 浮 遊 粒 子 状 物 質 二 酸 化 窒 素 及 び 光 化 学 オキシ ダントの4 項 目 について 41 局 の 一 般 環 境 大 気 測 定 局 及 び4 局 の 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 で 継 続 的 に 測 定 を 行 っています 平 成 19 年 度 は 浮 遊 粒 子 状 物 質 が 短 期 的 評 価 においては41 測 定 局 す べてにおいて また 長 期 的 評 価 では33 測 定 局 が 環 境 基 準 を 達 成 できませ んでした 光 化 学 オキシダントについては 全 測 定 局 (26 測 定 局 )で 環 境 基 準 を 達 成 できませんでした なお ほかの 項 目 については 全 ての 測 定 局 で 環 境 基 準 を 達 成 しており 全 般 的 に 見 て 本 県 の 一 般 大 気 環 境 は 概 ね 良 好 な 状 態 で 推 移 しています 有 害 大 気 汚 染 物 質 について3 市 8 地 点 19 項 目 (ベンゼン トリクロロ エチレン テトラクロロエチレンなど)について 調 査 したところ 環 境 基 準 が 設 定 されている4 物 質 については 全 て 環 境 基 準 を 達 成 しました ア. 環 境 基 準 対 象 項 目 A. 二 酸 化 硫 黄 (SO 2) 40 測 定 局 ( 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 1 局 含 む )で 測 定 を 行 い 全 ての 測 定 局 が 測 定 時 間 6,000 時 間 以 上 の 有 効 測 定 局 でした a. 環 境 基 準 達 成 状 況 環 境 基 準 達 成 状 況 を 表 1-1-1-1に 濃 度 上 位 測 定 局 を 表 1-1-1-2に 示 しました 短 期 的 評 価 全 ての 測 定 局 が 環 境 基 準 を 達 成 しました 長 期 的 評 価 全 ての 測 定 局 が 環 境 基 準 を 達 成 しました なお 過 去 10 年 間 の 測 定 結 果 でもすべての 有 効 測 定 局 が 環 境 基 準 を 達 成 しています 9

b. 経 年 変 化 県 下 各 地 域 を 代 表 する 測 定 局 を6 局 選 定 し 各 測 定 局 の 過 去 10 年 間 における 経 年 変 化 を 図 1-1-1-3に 示 しました また 長 期 暴 露 の 観 点 から 平 均 的 な 動 きをみるために 年 平 均 値 に ついても 図 1-1-1-4に 示 しました 表 1-1-1-1 二 酸 化 硫 黄 の 環 境 基 準 達 成 状 況 ( 短 期 的 評 価 長 期 的 評 価 ) 測 定 短 期 的 評 価 長 期 的 評 価 年 度 達 成 非 達 成 達 成 率 有 効 測 達 成 非 達 成 達 成 率 ( 平 成 ) 局 数 局 数 局 数 (%) 定 局 数 局 数 局 数 (%) 10 45 44 1 97.8 45 45 0 100 11 46 46 0 100 46 46 0 100 12 46 46 0 100 46 46 0 100 13 46 46 0 100 46 46 0 100 14 46 46 0 100 46 46 0 100 15 46 46 0 100 46 46 0 100 16 46 46 0 100 46 46 0 100 17 46 46 0 100 46 46 0 100 18 45 45 0 100 45 45 0 100 19 40 40 0 100 40 40 0 100 表 1-1-1-2 二 酸 化 硫 黄 濃 度 の 上 位 測 定 局 ( 平 成 19 年 度 ) 1 時 間 の 最 高 値 日 平 均 値 の2% 除 外 値 年 平 均 値 (ppm) (ppm) (ppm) 順 位 順 位 順 位 1 福 石 自 排 0.069 1 福 石 自 排 0.024 1 相 浦 0.012 2 諫 早 市 役 所 0.063 2 相 浦 0.020 2 福 石 自 排 0.009 3 対 馬 0.045 3 吉 井 0.013 3 島 原 市 役 所 0.008 4 壱 岐 0.035 4 島 原 市 役 所 0.012 4 吉 井 0.007 5 吉 井 0.034 5 大 野 0.011 4 大 野 0.007 10

0.024 (ppm) 0.020 0.016 0.012 0.008 0.004 ( 年 度 ) 0.000 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 稲 佐 小 学 校 ( 長 崎 市 ) 相 浦 ( 佐 世 保 市 ) 島 原 市 役 所 ( 県 南 ) 大 村 ( 県 央 ) 松 浦 志 佐 ( 県 北 ) 雪 浦 ( 西 彼 ) 図 1-1-1-3 二 酸 化 硫 黄 の2% 除 外 値 の 経 年 変 化 0.014 (ppm) 0.012 0.010 0.008 0.006 0.004 0.002 0.000 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 稲 佐 小 学 校 ( 長 崎 市 ) 相 浦 ( 佐 世 保 市 ) 島 原 市 役 所 ( 県 南 ) 大 村 ( 県 央 ) 松 浦 志 佐 ( 県 北 ) 雪 浦 ( 西 彼 ) ( 年 度 ) 図 1-1-1-4 二 酸 化 硫 黄 の 年 平 均 値 の 経 年 変 化 11

B. 浮 遊 粒 子 状 物 質 (SPM) 44 測 定 局 ( 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 3 局 含 む )で 測 定 を 行 い 全 て の 測 定 局 が 測 定 時 間 6,000 時 間 以 上 の 有 効 測 定 局 でした a. 環 境 基 準 達 成 状 況 環 境 基 準 達 成 状 況 を 表 1-1-1-5に 濃 度 上 位 測 定 局 を 表 1-1-1-6に 示 しました 短 期 的 評 価 44 測 定 局 すべてにおいて 環 境 基 準 を 達 成 できませんでした 基 準 を 連 続 して 超 えた 時 期 には 黄 砂 や 気 象 現 象 である 煙 霧 が 観 測 されており 超 過 の 原 因 は 自 然 的 なものと 考 えられます 長 期 的 評 価 33 測 定 局 で 環 境 基 準 を 達 成 できませんでした 短 期 的 評 価 と 同 じ 時 期 に 基 準 を 超 過 しており 原 因 は 自 然 的 なものと 考 え られます b. 経 年 変 化 県 下 各 地 域 の 代 表 測 定 局 の2% 除 外 値 及 び 年 平 均 値 による 過 去 10 年 間 の 経 年 変 化 を 図 1-1-1-7 及 び 図 1-1-1-8に 示 しました 表 1-1-1-5 浮 遊 粒 子 状 物 質 の 環 境 基 準 達 成 状 況 ( 短 期 的 評 価 長 期 的 評 価 ) 測 定 短 期 的 評 価 長 期 的 評 価 年 度 達 成 非 達 成 達 成 率 有 効 測 達 成 非 達 成 達 成 率 ( 平 成 ) 局 数 局 数 局 数 (%) 定 局 数 局 数 局 数 (%) 10 45 5 40 11.1 45 26 19 57.8 11 46 7 39 15.2 46 46 0 100.0 12 47 5 42 10.6 47 32 15 68.1 13 48 0 48 0 48 2 46 4.2 14 49 0 49 0 49 1 48 2.0 15 49 33 16 67.3 49 46 3 61.2 16 49 36 13 73.5 49 48 1 98.0 17 49 9 40 18.4 49 45 4 91.8 18 47 18 29 38.3 47 45 2 95.7 19 44 0 44 0 44 8 33 19.5 12

表 1-1-1-6 浮 遊 粒 子 状 物 質 濃 度 の 上 位 測 定 局 ( 平 成 19 年 度 ) 1 時 間 値 が0.2mg/ 日 平 均 値 が0.1mg/ 日 平 均 値 の2% 年 平 均 値 3 3 m を 超 えた 時 間 数 m を 超 えた 日 数 除 外 値 3 3 順 位 ( 時 間 ) 順 位 ( 日 ) 順 位 (mg/m ) 順 位 (mg/m ) 1 雪 浦 1 東 長 崎 支 所 1 東 長 崎 支 所 1 東 長 崎 支 所 26 15 0.120 0.042 2 対 馬 2 雪 浦 2 長 崎 市 役 所 2 長 崎 市 役 所 24 9 0.109 0.041 3 東 長 崎 支 所 2 壱 岐 3 壱 岐 3 早 岐 21 9 0.105 0.037 4 大 野 2 長 崎 市 役 所 4 相 浦 4 長 崎 駅 前 19 9 0.104 0.036 5 早 岐 5 小 ヶ 倉 支 所 5 雪 浦 5 相 浦 18 ( 他 1 局 )8 0.102 0.035 (mg/m3) 0.120 0.100 0.080 0.060 0.040 0.020 ( 年 度 ) 0.000 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 稲 佐 小 学 校 ( 長 崎 市 ) 相 浦 ( 佐 世 保 市 ) 島 原 市 役 所 ( 県 南 ) 大 村 ( 県 央 ) 松 浦 志 佐 ( 県 北 ) 雪 浦 ( 西 彼 ) 図 1-1-1-7 浮 遊 粒 子 状 物 質 の2% 除 外 値 の 経 年 変 化 13

0.060 (mg/m3) 0.050 0.040 0.030 0.020 0.010 ( 年 度 ) 0.000 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 稲 佐 小 学 校 ( 長 崎 市 ) 相 浦 ( 佐 世 保 市 ) 島 原 市 役 所 ( 県 南 ) 大 村 ( 県 央 ) 松 浦 志 佐 ( 県 北 ) 雪 浦 ( 西 彼 ) 図 1-1-1-8 浮 遊 粒 子 状 物 質 の 年 平 均 値 の 経 年 変 化 C. 二 酸 化 窒 素 (NO 2) 43 測 定 局 ( 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 4 局 含 む )で 測 定 を 行 い 全 て の 測 定 局 が 測 定 時 間 6,000 時 間 以 上 の 有 効 測 定 局 でした a. 環 境 基 準 達 成 状 況 43 局 全 ての 測 定 局 において 環 境 基 準 を 達 成 しました ( 表 1-1-1-9) 日 平 均 値 の 年 間 98% 値 ( 以 下 98% 値 という ) 及 び 年 平 均 値 が 高 い 上 位 測 定 局 について 表 1-1-1-10に 示 しました また 県 下 各 地 域 の 代 表 的 な 測 定 局 の98% 値 と 年 平 均 値 の 推 移 を 図 1-1-1-11 図 1-1-1-12に 示 しました 表 1-1-1-9 二 酸 化 窒 素 の 環 境 基 準 達 成 状 況 年 度 測 定 局 数 有 効 測 定 局 数 達 成 局 数 非 達 成 局 数 達 成 率 (%) ( 平 成 ) 一 般 局 自 排 局 一 般 局 自 排 局 一 般 局 自 排 局 一 般 局 自 排 局 一 般 局 自 排 局 10 42 5 42 5 42 3 0 2 100 60 11 43 5 43 5 43 4 0 1 100 80 12 43 5 43 5 43 4 0 1 100 80 13 43 5 43 5 43 4 0 1 100 80 14 43 5 43 5 43 3 0 2 100 60 15 43 5 43 5 43 3 0 2 100 60 16 43 5 43 5 43 4 0 1 100 80 17 43 5 43 5 43 5 0 0 100 100 18 42 4 42 4 42 4 0 0 100 100 19 39 4 39 4 39 4 0 0 100 100 14

表 1-1-1-10 二 酸 化 窒 素 濃 度 の 上 位 測 定 局 ( 平 成 19 年 度 ) 一 般 環 境 大 気 測 定 局 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 98% 値 年 平 均 値 98% 値 年 平 均 値 順 位 ( ppm ) 順 位 ( ppm ) 順 位 ( ppm ) 順 位 ( ppm) 1 諫 早 市 役 所 1 早 岐 1 長 崎 駅 前 1 長 崎 駅 前 0.025 0.012 0.056 0.034 1 大 塔 2 諫 早 市 役 所 2 長 崎 市 役 所 2 長 崎 市 役 所 0.025 0.011 0.048 0.030 3 大 村 ( 他 3 局 ) 2 大 塔 3 日 宇 2 日 宇 0.022 0.011 0.047 0.030 4 小 ヶ 倉 支 所 ( 他 4 福 石 4 福 石 4 局 )0.009 0.040 0.026 (ppm) 0.050 0.040 0.030 0.020 0.010 0.000 稲 佐 小 学 校 ( 長 崎 市 ) 相 浦 ( 佐 世 保 市 ) 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 島 原 市 役 所 ( 県 南 ) 大 村 ( 県 央 ) 松 浦 志 佐 ( 県 北 ) 雪 浦 ( 西 彼 ) ( 年 度 ) 図 1-1-1-11 二 酸 化 窒 素 の98% 値 の 経 年 変 化 (ppm) 0.020 0.018 0.016 0.014 0.012 0.010 0.008 0.006 0.004 0.002 0.000 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 ( 年 度 ) 稲 佐 小 学 校 ( 長 崎 市 ) 相 浦 ( 佐 世 保 市 ) 島 原 市 役 所 ( 県 南 ) 大 村 ( 県 央 ) 松 浦 志 佐 ( 県 北 ) 雪 浦 ( 西 彼 ) 図 1-1-1-12 二 酸 化 窒 素 の 年 平 均 値 の 経 年 変 化 15

D. 光 化 学 オキシダント(Ox) a. 環 境 基 準 達 成 状 況 過 去 10 年 間 における 光 化 学 オキシダントの 環 境 基 準 達 成 状 況 を 表 1-1-1-13に 県 下 各 地 域 を 代 表 する 測 定 局 の 月 別 の 環 境 基 準 超 過 時 間 数 を 図 1-1-1-14 濃 度 上 位 測 定 局 を 表 1-1-1-15に 示 しました 光 化 学 オキシダントは 例 年 大 部 分 の 測 定 局 が 環 境 基 準 を 達 成 し ていませんが 平 成 19 年 度 においても26 局 で 測 定 した 結 果 全 て の 測 定 局 が 環 境 基 準 を 達 成 しませんでした また 注 意 報 発 令 基 準 である0.12ppm 以 上 を 観 測 したのは 平 成 18 年 度 は1 日 間 1 箇 所 のみでしたが 平 成 19 年 度 は3 日 間 延 べ14 測 定 局 で 観 測 し 12 市 に 注 意 報 を 発 令 しました なお 注 意 報 発 令 基 準 値 (0.12ppm) 以 上 の 出 現 状 況 について 表 1-1-1-16に 示 しました 季 節 別 地 域 別 にみると 3~6 月 の 春 期 9~10 月 の 秋 期 の 2 期 に 濃 度 が 高 くなる 傾 向 にあり 超 過 時 間 数 の 多 い 測 定 局 は 西 彼 半 島 北 松 地 域 や 佐 世 保 市 の 郊 外 部 に 集 中 しており 例 年 と 同 様 の 傾 向 でした 表 1-1-1-13 光 化 学 オキシダントの 環 境 基 準 達 成 状 況 非 達 成 局 年 度 測 定 局 数 達 成 局 数 局 数 環 境 基 準 を100 時 間 以 上 達 成 率 ( 平 成 ) 超 過 し た 局 数 (%) 10 30 0 30 27 0 11 30 0 30 27 0 12 30 0 30 24 0 13 30 0 30 26 0 14 30 0 30 26 0 15 30 0 30 28 0 16 30 0 30 27 0 17 30 0 30 26 0 18 29 0 29 27 0 19 26 0 26 24 0 16

( 時 間 ) 400 350 300 250 200 150 100 50 0 4 月 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 ( 月 ) 稲 佐 小 学 校 ( 長 崎 市 ) 相 浦 ( 佐 世 保 市 ) 大 村 ( 県 央 ) 松 浦 志 佐 ( 県 北 ) 雪 浦 ( 西 彼 ) 五 島 ( 五 島 市 ) 図 1-1-1-14 光 化 学 オキシダントの 環 境 基 準 月 別 超 過 状 況 ( 平 成 19 年 度 ) 表 1-1-1-15 光 化 学 オキシダント 濃 度 の 上 位 測 定 局 ( 平 成 19 年 度 ) 昼 間 の1 時 間 値 の 最 高 値 昼 間 の1 時 間 値 が0.06ppmを 昼 間 の1 時 間 値 の 年 平 均 値 順 位 (ppm) 順 位 超 えた 時 間 数 ( 日 数 ) 順 位 (ppm) 1 五 島 0.151 1 五 島 2,124( 224) 1 五 島 0.055 2 壱 岐 0.133 2 諫 早 市 役 所 956( 147) 2 壱 岐 0.044 3 小 ヶ 倉 支 所 0.127 3 雪 浦 952( 131) 3 雪 浦 0.043 4 諫 早 市 役 所 0.124 4 壱 岐 883( 113) 4 松 浦 志 佐 0.040 4 雪 浦 0.124 5 松 浦 志 佐 847( 100) 5 諫 早 市 役 所 ( 他 1 局 ) 0.038 表 1-1-1-16 注 意 報 発 令 基 準 値 (0.120PPM) 以 上 の 出 現 状 況 ( 平 成 19 年 度 ) 出 現 日 時 測 定 局 名 ( 所 在 市 町 ) 測 定 値 (ppm) 14 時 五 島 ( 五 島 市 ) 0.138 4 月 27 日 14 時 石 岳 ( 佐 世 保 市 ) 0.121 16 時 雪 浦 ( 西 海 市 ) 0.121 10 時 五 島 ( 五 島 市 ) 0.120 5 月 8 日 13 時 紐 差 ( 平 戸 市 ) 0.121 13 時 松 浦 志 佐 ( 松 浦 市 ) 0.121 14 時 壱 岐 ( 壱 岐 市 ) 0.120 14 時 俵 ケ 浦 ( 佐 世 保 市 ) 0.124 14 時 小 佐 々( 佐 世 保 市 ) 0.124 15 時 諫 早 市 役 所 ( 諫 早 市 ) 0.123 15 時 雪 浦 ( 西 海 市 ) 0.122 11 時 五 島 ( 五 島 市 ) 0.130 5 月 27 日 13 時 石 岳 ( 佐 世 保 市 ) 0.123 13 時 小 佐 々( 佐 世 保 市 ) 0.133 17

イ. 環 境 基 準 対 象 外 項 目 A. 非 メタン 炭 化 水 素 炭 化 水 素 のうち 非 メタン 炭 化 水 素 は 窒 素 酸 化 物 が 共 存 すると 光 化 学 反 応 により 光 化 学 オキシダント 発 生 の 原 因 となるために 本 県 では 例 年 一 般 環 境 大 気 測 定 局 2 局 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 4 局 で 測 定 を 実 施 しています 光 化 学 オキシダントの 環 境 基 準 である0.06ppm ( 昼 間 の1 時 間 値 ) に 対 応 する 非 メタン 炭 化 水 素 の 濃 度 は0.20~0.031ppmC(6~9 時 の3 時 間 平 均 値 )のゾーンに 相 当 するとして この 濃 度 を 光 化 学 オ キシダント 生 成 防 止 の 指 針 値 としています 年 間 の 状 況 を 表 1-1-1-17に 示 しました 6~9 時 における 年 平 均 値 は 一 般 環 境 大 気 測 定 局 0.12~0.20ppmC 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 0.35~0.51ppmCでした 6~9 時 の3 時 間 平 均 値 が 指 針 値 の 上 限 を 超 えた 日 については 全 測 定 局 でみられ 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 に おいて 特 に 多 くみられました 年 平 均 値 による 経 年 変 化 を 図 1-1-1-18に 示 しました 表 1-1-1-17 非 メタン 炭 化 水 素 の 年 間 の 状 況 ( 平 成 19 年 度 ) 6 ~ 9 時 の 3 時 間 6 ~ 9 時 に お け る 年 平 均 値 測 定 局 の 区 分 平 均 値 が0.31ppmC 年 平 均 値 ( p p m C ) (ppmc) を 超 え た 日 数 一 般 環 境 大 気 測 定 局 1~27 日 / 年 間 0.12~0.20 0.12~0.17 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 163~291 日 / 年 間 0.35~0.51 0.27~0.45 0.80 (ppmc) 0.60 0.40 0.20 0.00 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 長 崎 駅 前 ( 長 崎 市 ) 長 崎 市 役 所 ( 長 崎 市 ) 福 石 ( 佐 世 保 市 ) 日 宇 ( 佐 世 保 市 ) 松 浦 志 佐 ( 北 松 ) 村 松 ( 長 崎 市 ) ( 年 度 ) 図 1-1-1-18 非 メタン 炭 化 水 素 の 年 平 均 値 の 経 年 変 化 18

(2) 有 害 大 気 汚 染 物 質 調 査 大 気 汚 染 防 止 法 第 18 条 の23の 規 定 に 基 づき 平 成 19 年 度 は 環 境 基 準 が 定 められている4 物 質 (ベンゼン トリクロロエチレン テトラクロロ エチレン 及 びジクロロメタン) 等 測 定 方 法 が 確 立 している19 物 質 につい て8 地 点 で 調 査 を 実 施 しました ア. 環 境 基 準 が 定 められている4 物 質 表 1-1-1-19に 示 すように 環 境 基 準 が 定 められている4 物 質 に 係 る 県 内 の 調 査 結 果 は 全 ての 調 査 地 点 で 環 境 基 準 を 達 成 しました 表 1-1-1-19 環 境 基 準 が 設 定 されている4 物 質 の 調 査 結 果 3 ( 単 位 :μg/m ) 県 の 調 査 結 果 全 国 の 調 査 結 果 環 境 物 質 名 ( 平 成 19 年 度 ) ( 平 成 18 年 度 ) 基 準 地 点 数 平 均 値 年 平 均 値 の 範 囲 地 点 数 平 均 値 年 平 均 値 の 範 囲 ヘ ンセ ン 7 1.7 0.73~2.6 451 1.7 0.40~4.5 3.0 トリクロロエチレン 6 1.11 0.028~6.2 397 0.90 0.0045~13 200 テトラクロロエチレン 6 0.08 0.022~0.15 399 0.31 0.0075~6.4 200 シ クロロメタン 6 0.45 0.25~0.63 388 2.8 0.18~180 150 イ.その 他 の 物 質 について 健 康 リスクの 低 減 を 図 るための 指 針 値 が 設 定 されている7 物 質 につい ては 全 ての 物 質 において 指 針 値 を 下 回 りました 環 境 基 準 等 が 定 められていない8 物 質 については 平 成 18 年 度 の 全 国 調 査 結 果 の 平 均 値 と 比 較 して 同 等 若 しくはそれ 以 下 の 濃 度 レベルでし た 19

(3) 発 生 源 の 現 況 環 境 政 策 課 ア. 固 定 発 生 源 本 県 には 大 気 汚 染 に 関 与 する 固 定 発 生 源 として 工 場 や 事 業 場 に 設 置 されているボイラー 加 熱 炉 廃 棄 物 焼 却 炉 等 のばい 煙 を 発 生 する 施 設 と 土 石 鉱 物 を 対 象 とした 堆 積 場 ベルトコンベア 破 砕 機 等 の 粉 じ ん( 一 般 粉 じん)を 発 生 する 施 設 があります 大 気 汚 染 防 止 法 ではこれ らの 施 設 のうち ばい 煙 や 粉 じんを 多 く 発 生 し 大 気 を 汚 染 するおそれ のある 一 定 規 模 以 上 のものを ばい 煙 発 生 施 設 及 び 一 般 粉 じん 発 生 施 設 として 設 置 やその 構 造 の 変 更 等 に 際 し 届 出 を 義 務 付 けるととも に ばい 煙 の 排 出 量 や 一 般 粉 じん 発 生 施 設 の 管 理 について 規 制 していま す A.ばい 煙 発 生 施 設 本 県 に 設 置 されているばい 煙 発 生 施 設 は 平 成 19 年 度 末 現 在 で 表 1-1-1-20のとおり 1,810 施 設 であり 長 崎 市 佐 世 保 市 大 村 市 及 び 諌 早 市 に 多 く 集 中 しています ここ 数 年 の 傾 向 として 小 型 ボイラー( 伝 熱 面 積 が 小 さい 反 面 燃 焼 能 力 が 大 きい) と 電 気 工 作 物 ( 非 常 用 自 家 発 電 施 設 ) が 増 加 しており この 傾 向 は 今 後 も 続 くと 予 想 されます 表 1-1-1-20 ばい 煙 発 生 施 設 設 置 状 況 ( 平 成 20 年 3 月 31 日 現 在 ) 施 設 の 種 類 長 崎 市 佐 世 保 市 その 他 合 計 ( 事 業 場 のみ) ( 県 所 管 分 ) ボイラー 284 140 597 1,021 焙 焼 炉 0 0 4 4 金 属 溶 解 炉 8 0 3 11 金 属 鍛 造 加 熱 炉 21 0 10 31 焼 成 炉 溶 融 炉 1 1 22 24 乾 燥 炉 3 0 43 46 廃 棄 物 焼 却 炉 11 15 98 124 ディーゼル 機 関 0 0 17 17 電 気 工 作 物 165 44 308 517 ガス 工 作 物 0 0 15 15 合 計 493 200 1,117 1,810 B. 一 般 粉 じん 発 生 施 設 本 県 に 設 置 されている 一 般 粉 じん 発 生 施 設 は 平 成 19 年 度 末 現 在 で 表 1-1-1-21のとおり 1,011 施 設 です 施 設 の 種 類 は 堆 積 場 ベ 20

ルト(バケット)コンベア 破 砕 機 及 び 摩 砕 機 が 多 く 全 体 の 約 9 割 を 占 めており その 大 半 は 砕 石 場 アスファルトプラント 及 び 県 下 3か 所 の 火 力 発 電 所 ( 松 島 松 浦 相 浦 )に 設 置 されています 表 1-1-1-21 一 般 粉 じん 発 生 施 設 設 置 状 況 ( 平 成 20 年 3 月 31 日 現 在 ) 施 設 の 種 類 長 崎 市 佐 世 保 市 その 他 合 計 ( 事 業 場 のみ) ( 県 所 管 分 ) 堆 積 場 18 11 147 176 ベルトコンベア 80 0 277 357 破 砕 機 摩 砕 機 31 0 161 192 ふるい 28 0 100 128 電 気 工 作 物 0 0 158 158 合 計 157 11 843 1,011 イ. 移 動 発 生 源 移 動 発 生 源 には 自 動 車 航 空 機 船 舶 等 があり その 中 でも 自 動 車 は 都 市 部 において 窒 素 酸 化 物 一 酸 化 炭 素 炭 化 水 素 による 大 気 汚 染 への 影 響 が 大 きくなっています 本 県 における 自 動 車 保 有 台 数 は 図 1-1-1-22のとおり 平 成 17 年 度 の916,903 台 をピークに 以 降 減 少 傾 向 にあります 車 種 別 にみる と 軽 自 動 車 が 延 びており 貨 物 自 動 車 と 普 通 乗 用 車 は 減 少 しています 1,000,000 800,000 600,000 400,000 200,000 0 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 軽 自 動 車 小 型 二 輪 大 型 特 殊 特 殊 乗 用 乗 合 貨 物 図 1-1-1-22 ( 九 州 運 輸 局 長 崎 陸 運 支 局 調 べ) 県 内 自 動 車 保 有 台 数 の 推 移 21

(4) 大 気 環 境 保 全 対 策 環 境 政 策 課 ア. 固 定 発 生 源 対 策 大 気 汚 染 防 止 法 では ばい 煙 発 生 施 設 に 対 する 規 制 として 硫 黄 酸 化 物 ばいじん 有 害 物 質 ( 窒 素 酸 化 物 塩 化 水 素 等 )について 排 出 基 準 が 定 められています また 一 般 粉 じん 発 生 施 設 については 土 石 や 鉱 物 からの 粉 じん 飛 散 防 止 のための 施 設 の 構 造 使 用 に 対 して 基 準 が 定 めら れています 本 県 では 工 場 や 事 業 場 のばい 煙 発 生 施 設 及 び 一 般 粉 じん 発 生 施 設 を 対 象 に 立 入 検 査 を 実 施 し ばい 煙 発 生 施 設 にあっては 必 要 に 応 じてば い 煙 濃 度 の 測 定 を 実 施 しています さらに ばい 煙 排 出 者 が 自 ら 排 出 ば い 煙 をチェックし 管 理 することにより 大 気 環 境 の 保 全 に 努 めるよう 指 導 しています 平 成 19 年 度 の 立 入 検 査 状 況 は 表 1-1-1-22のとおりであり 各 種 届 出 事 項 をチェックし 変 更 事 項 の 届 出 ばい 煙 濃 度 の 自 主 測 定 の 励 行 施 設 の 適 正 運 用 一 般 粉 じん 発 生 施 設 からの 粉 じん 飛 散 防 止 等 につい て 検 査 しました 表 1-1-1-23 立 入 検 査 実 施 状 況 ( 平 成 19 年 度 : 長 崎 県 実 施 分 ) 立 入 検 査 立 入 検 査 ばい 煙 濃 度 区 分 工 数 及 び 事 業 場 数 施 設 数 の 測 定 件 数 ばい 煙 発 生 施 設 132 302 12 一 般 粉 じん 発 生 施 設 19 135 - 合 計 151 437 12 また 本 県 には 大 型 固 定 発 生 源 である 火 力 発 電 所 が4か 所 に 立 地 し ていますが 排 煙 脱 硫 装 置 や 電 気 集 じん 機 等 種 々の 大 気 汚 染 防 止 施 設 を 設 置 し 周 辺 大 気 環 境 の 保 全 を 図 っています 更 に 事 業 者 地 元 市 町 及 び 県 とで 環 境 保 全 協 定 を 締 結 し 硫 黄 酸 化 物 窒 素 酸 化 物 ばいじん の 各 物 質 について 現 行 の 排 出 基 準 よりも 更 に 厳 しい 協 定 値 を 設 定 してい ます 各 発 電 所 の 発 生 源 には 硫 黄 酸 化 物 及 び 窒 素 酸 化 物 濃 度 の 自 動 測 定 機 が 設 置 され 本 県 テレメータシステムにより 常 時 監 視 していますが 平 成 19 度 も 協 定 値 を 超 えることはありませんでした イ. 大 気 汚 染 緊 急 時 対 策 本 県 では 昭 和 54 年 4 月 にテレメータシステムによる 大 気 環 境 濃 度 の 常 時 測 定 を 開 始 したのを 契 機 に それまで 制 定 されていた 大 気 汚 染 緊 急 時 対 策 実 施 要 綱 を 全 面 改 正 しました ( 昭 和 54 年 6 月 4 日 ) 本 県 における 二 酸 化 硫 黄 浮 遊 粒 子 状 物 質 一 酸 化 炭 素 及 び 二 酸 化 窒 素 の4 物 質 の 環 境 濃 度 は 緊 急 時 の 濃 度 よりかなり 低 いレベルにありま 22

すが 光 化 学 オキシダントは 近 年 上 昇 傾 向 にあり 注 意 報 発 令 濃 度 ( 0. 120ppm)に 達 する 恐 れがあります このため 日 頃 から 気 象 状 況 を 把 握 しておくとともに 関 係 機 関 住 民 等 への 周 知 連 絡 体 制 を 整 えてい るところです また 松 浦 市 では ほぼ 同 時 に 立 地 した2 電 力 企 業 の 国 内 最 大 級 の 出 力 ( 各 2 号 機 完 成 時 370 万 kw)を 有 する 石 炭 火 力 発 電 所 が 稼 働 して おり このため 北 松 地 域 においては 前 記 要 綱 をふまえて 環 境 保 全 協 定 に 基 づく 発 令 濃 度 ランクを 定 める 等 更 にきめ 細 かい 緊 急 時 の 対 応 を 図 っています ウ. 監 視 測 定 体 制 の 整 備 本 県 では 大 気 汚 染 防 止 法 第 20 条 及 び 第 22 条 の 規 定 に 基 づき 昭 和 45 年 から 自 動 測 定 による 大 気 環 境 の 常 時 監 視 を 開 始 し その 後 測 定 局 を 遂 次 増 設 し 監 視 体 制 を 強 化 してきました さらに 監 視 業 務 の 効 率 化 及 び 大 気 汚 染 緊 急 時 に 対 処 するため 昭 和 54 年 度 にはテレメータシス テムを 導 入 しました また 昭 和 61 年 度 には 松 浦 火 力 発 電 所 ( 石 炭 専 焼 )の 立 地 に 伴 い 県 北 地 域 における 監 視 体 制 を 強 化 するため 測 定 局 の 増 設 及 びテレメータシステムの 中 枢 である 中 央 監 視 センター 機 能 の 拡 充 整 備 を 図 りました さらに 松 浦 火 力 発 電 所 の 増 設 に 伴 い 最 新 の 情 報 処 理 技 術 を 導 入 し たシステムを 平 成 7~8 年 度 にかけて 更 新 整 備 し 現 在 長 崎 県 設 置 の 10 測 定 局 をはじめ 長 崎 市 ( 中 核 市 ) 佐 世 保 市 ( 政 令 市 ) 及 び 企 業 所 管 測 定 局 を 併 せた 計 53 測 定 局 ( 煙 源 局 7 局 )でテレメータシステムに よるオンライン 収 集 を 実 施 しています ( 表 1-1-1-24) なお 平 成 17 年 6 月 に 国 から 大 気 汚 染 状 況 の 常 時 監 視 に 関 する 新 し い 事 務 処 理 基 準 が 示 されたので 県 環 境 審 議 会 での 検 討 を 踏 まえ 県 設 置 の 測 定 局 の 見 直 しを 行 い 県 内 全 域 の 大 気 環 境 状 況 を 把 握 するため 離 島 3カ 所 ( 五 島 壱 岐 対 馬 )を 含 む11カ 所 に 測 定 局 を 配 置 するこ とになりました また 衛 生 公 害 研 究 所 ( 現 : 環 境 保 健 研 究 センター)の 大 村 市 移 転 に 併 せてテレメータシステムの 全 面 更 新 を 行 いました エ. 有 害 大 気 汚 染 物 質 調 査 の 推 進 大 気 汚 染 防 止 法 の 一 部 改 正 (H9.4.1 施 行 )により 継 続 的 に 摂 取 さ れる 場 合 には 人 の 健 康 を 損 なうおそれのある 物 質 で 大 気 汚 染 の 原 因 とな る 物 質 のうち 健 康 リスクが 高 い22 物 質 を 優 先 取 組 物 質 と 指 定 し 地 方 公 共 団 体 がモニタリングを 実 施 する 対 象 物 質 として 指 定 されました 本 県 では 平 成 9 年 度 からベンゼン トリクロロエチレン 及 びテトラ クロロエチレン 等 測 定 方 法 が 確 立 している16 物 質 についてのモニタリ ングを 開 始 しました 23

なお 平 成 10 年 度 に 有 害 大 気 汚 染 物 質 モニタリング 指 針 が 改 正 され ダイオキシン 類 水 銀 ベンゾ a ピレンの3 物 質 がモニタリング 対 象 物 質 に 追 加 されたことにより 平 成 10 年 度 からこの3 物 質 を 追 加 した 計 19 物 質 のモニタリングを 実 施 しています さらに 平 成 12 年 度 には 新 たに 測 定 法 が 追 加 された 酸 化 エチレン を 加 え 現 在 はダイオキシン 類 を 除 く 計 19 物 質 を 測 定 しています 表 1-1-1-24 大 気 常 時 測 定 局 の 設 置 状 況 ( 平 成 20 年 3 月 現 在 ) 測 定 大 気 汚 染 物 質 気 象 局 数 環 境 基 準 対 象 項 目 その 他 の 項 目 二 浮 二 光 一 一 メ 非 風 日 放 酸 遊 酸 化 酸 酸 タ メ 向 射 射 小 合 化 粒 化 学 化 化 ン タ 量 収 測 定 機 関 測 定 局 区 分 硫 子 窒 オ 炭 窒 ン 風 支 黄 状 素 キ 素 素 炭 速 量 物 シ 化 計 計 質 ダ 水 ン 素 ト 長 崎 県 一 般 環 境 大 気 測 定 局 長 崎 市 一 般 環 境 大 気 測 定 局 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 佐 世 保 市 一 般 環 境 大 気 測 定 局 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 企 業 一 般 環 境 大 気 測 定 局 気 象 局 合 計 10 10 10 10 10 7-10 1 1 10 2 2 4 6 2 4 4 4-4 1 1 4 - - 2-2 2-1 2 2 2 - - - 5 7 5 5 5 5-5 - - 5 - - 2 1 1 2-2 2 2 2 1 - - 22 22 22 22 20 10-20 - - 22 - - 1 1 1 46 40 44 43 26 3 43 6 6 43 2 2 課 題 大 気 環 境 基 準 の 維 持 達 成 に 向 けた 工 場 事 業 場 からのばい 煙 等 の 排 出 抑 制 対 策 や 有 害 大 気 汚 染 物 質 の 使 用 実 態 及 び 排 出 状 況 等 の 把 握 並 びに 削 減 対 策 等 の 指 導 の 推 進 が 必 要 です 24

2 自 動 車 排 出 ガス 抑 制 対 策 の 推 進 現 状 施 策 (1) 自 動 車 排 出 ガス 測 定 結 果 環 境 政 策 課 自 動 車 排 出 ガスの 寄 与 が 大 きい 二 酸 化 窒 素 と 一 酸 化 炭 素 について 4か 所 ( 一 酸 化 炭 素 は3か 所 )の 自 動 車 排 出 ガス 測 定 局 で 継 続 して 測 定 を 行 っ ています 平 成 19 年 度 は 二 酸 化 窒 素 一 酸 化 炭 素 とも 全 ての 測 定 局 で 環 境 基 準 を 達 成 しています 0.080 (ppm) 0.060 環 境 基 準 0.040 0.020 0.000 平 成 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 長 崎 駅 前 ( 長 崎 市 ) 長 崎 市 役 所 ( 長 崎 市 ) 福 石 ( 佐 世 保 市 ) 日 宇 ( 佐 世 保 市 ) 環 境 基 準 ( 年 度 ) 図 1-1-2-1 環 境 基 準 0.060ppm 二 酸 化 窒 素 の98% 値 の 経 年 変 化 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 (ppm) 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 ( 年 度 ) 長 崎 駅 前 ( 長 崎 市 ) 福 石 ( 佐 世 保 市 ) 日 宇 ( 佐 世 保 市 ) 図 1-1-2-2 一 酸 化 炭 素 の2% 除 外 値 の 経 年 変 化 25

(2) 環 境 運 転 宣 言 の 実 施 環 境 政 策 課 平 成 10 年 3 月 に 長 崎 県 自 動 車 排 出 ガス 対 策 推 進 協 議 会 が 採 択 した 環 境 運 転 宣 言 < 不 要 なアイドリングはやめます>< 空 ぶかし 急 発 進 はや めます><むだな 荷 物 は 積 みません>を 広 く 県 民 にアピールしています (3)マイカー 自 粛 公 共 交 通 機 関 の 利 用 促 進 交 通 政 策 課 長 崎 都 市 圏 において ゴールデン ウィーク 等 交 通 混 雑 期 において チ ラシ 配 布 等 により マイカー 自 粛 公 共 交 通 機 関 の 利 用 促 進 の 啓 発 に 取 り 組 みました また 高 齢 者 や 身 体 障 害 者 など 誰 もが 安 全 にかつ 便 利 に 利 用 できるよう 低 床 バスの 導 入 に 対 する 支 援 を 行 いました (4) 物 流 の 効 率 化 交 通 政 策 課 トラック 輸 送 による 環 境 対 策 の 一 環 として 低 公 害 車 導 入 の 普 及 促 進 や アイドリングストップへの 蓄 熱 マット 等 の 普 及 促 進 への 支 援 を 行 っていま す 5) 鉄 道 貨 物 輸 送 の 利 用 促 進 交 通 政 策 課 鉄 道 貨 物 輸 送 の 利 用 促 進 に 関 しては 現 在 JR 貨 物 長 崎 駅 が 自 動 車 代 行 駅 として 位 置 づけられ 長 崎 駅 と 拠 点 駅 ( 佐 賀 県 鍋 島 駅 ) 間 の 輸 送 はト ラックで 行 われています (6) 交 通 網 の 充 実 道 路 建 設 課 ア. 都 市 圏 における 円 滑 な 交 通 確 保 のため 渋 滞 を 緩 和 し 交 通 に 起 因 す る 環 境 負 荷 を 低 減 する 道 路 網 の 充 実 に 取 り 組 んでいます 具 体 的 には バイパス 環 状 道 路 現 道 拡 幅 等 による 交 通 容 量 拡 大 策 を 県 土 142か 所 で 展 開 しています イ. 都 市 部 を 中 心 に 一 部 の 地 域 では 道 路 沿 線 に 植 樹 帯 を 設 け 良 好 な 生 活 環 境 の 創 造 を 行 っています (7)エコドライブ( 省 燃 費 運 転 )の 推 進 交 通 局 ( 県 営 バス ) 昨 年 に 引 き 続 き さらなるエコドライブ 推 進 の 強 化 に 取 り 組 みました 管 理 者 側 ( 運 行 管 理 者 ) 及 び 乗 務 員 を 対 象 とした 研 修 会 エコドライブ 実 技 研 修 等 を 実 施 し 現 場 においては 営 業 所 立 哨 停 留 所 立 哨 添 乗 指 導 を 強 化 し エコドライブ 実 施 項 目 の 点 検 指 導 を 行 い 事 故 防 止 及 び 燃 料 使 用 量 の 削 減 を 図 りました また 平 成 18 年 9 月 よりエコドライブ 管 理 システム(デジタコ)を 試 験 的 に40 台 導 入 し そのデータをもとに 教 育 指 導 にあたり 燃 料 節 約 を 図 りました 26

(8) 交 通 公 害 対 策 の 推 進 長 崎 県 警 察 本 部 ア. 交 通 規 制 警 察 本 部 交 通 規 制 課 自 動 車 の 排 気 ガス 騒 音 等 の 交 通 公 害 を 防 止 する 観 点 から 交 通 が 輻 輳 する 交 差 点 や 国 道 等 の 交 通 量 の 多 い 道 路 については 交 通 規 制 の 見 直 し を 行 いました 表 1-1-2-3 交 通 規 制 の 状 況 規 制 種 別 平 成 19 年 度 中 の 実 施 状 況 平 成 19 年 度 末 の 累 計 区 間 延 長 (m) 区 間 延 長 (m) 歩 行 者 用 道 路 1 606 226 56,183 車 両 通 行 禁 止 2 6,143 352 185,967 駐 車 禁 止 29 27,568 2,274 1,624,518 一 方 通 行 4 895 729 190,532 最 高 速 度 28 152,221 1,864 3,057,874 イ. 信 号 機 の 高 度 化 警 察 本 部 交 通 規 制 課 交 通 渋 滞 を 解 消 し 自 動 車 等 からの 排 気 ガス 及 び 騒 音 等 を 減 少 させる ため 信 号 機 の 表 示 調 整 制 御 機 能 の 高 度 化 を 図 りました 表 1-1-2-4 信 号 機 の 設 置 状 況 区 分 設 置 数 平 成 19 年 度 末 の 信 号 機 数 2,215 平 成 19 年 度 中 の 新 設 数 35 平 成 19 年 度 信 号 機 の 高 度 化 改 良 81 ウ. 交 通 管 制 センターの 効 果 的 な 運 用 警 察 本 部 交 通 規 制 課 信 号 機 を 管 制 エリアに 取 り 込 み 交 通 管 制 センターのコンピューター で 効 果 的 に 制 御 して 排 気 ガスによる 大 気 汚 染 騒 音 等 の 交 通 公 害 の 防 止 に 努 めました 27

表 1-1-2-5 交 通 管 制 センターの 状 況 年 度 区 分 平 成 19 年 度 中 の 実 施 数 平 成 19 年 度 末 累 計 長 崎 佐 世 保 諫 早 大 村 島 原 長 崎 佐 世 保 諫 早 大 村 島 原 制 御 範 囲 ( 路 線 延 長 ) 集 中 制 御 信 号 機 3km 7-1 - 0 - - - 0 73km 386 52km 189 41km 105 22km 92 10km 49 フリーパターン 式 情 報 板 1 - - - - 15 9 2 2 - エ. 交 通 指 導 取 締 り 警 察 本 部 交 通 指 導 課 大 気 汚 染 騒 音 及 び 振 動 など 交 通 公 害 の 原 因 となる 整 備 不 良 車 両 運 転 違 反 積 載 重 量 制 限 超 過 違 反 等 の 取 締 りを 強 化 するとともに 暴 走 族 に 対 する 指 導 取 締 りを 強 化 しました 課 題 自 動 車 排 出 ガス 対 策 を 推 進 するためには 自 動 車 単 体 の 構 造 技 術 的 課 題 や 都 市 計 画 運 輸 計 画 を 含 めた 総 合 的 な 道 路 交 通 体 系 の 整 備 面 からの 課 題 さらには 運 転 者 一 人 ひとりの 意 識 の 問 題 等 多 岐 に 渡 って 施 策 を 展 開 す る 必 要 があります マイカー 自 粛 公 共 交 通 機 関 の 利 用 促 進 についての 啓 発 を 引 き 続 き 行 う とともに 都 市 部 においては 自 家 用 車 から 公 共 交 通 機 関 に 乗 り 換 えるパ ーク アンド ライドや 通 勤 シャトルバスの 運 行 などを 検 討 する 必 要 があ ります 市 街 地 における 車 の 旅 行 速 度 は 低 いままであり 今 後 ますます 公 共 事 業 費 が 減 少 することが 予 想 され 財 源 確 保 が 課 題 となっています 都 市 部 沿 線 では 用 地 取 得 が 難 航 するケースが 多 く 植 樹 帯 設 置 のため の 拡 幅 計 画 が 理 解 されにくい 傾 向 があります 概 ねエコドライブは 実 施 されていますが 県 営 バス 乗 務 員 へ 趣 旨 を 徹 底 して 更 に 実 施 率 を 向 上 させる 必 要 があります 28

第 2 節 水 環 境 の 保 全 1 海 域 河 川 湖 沼 等 の 水 質 保 全 対 策 の 推 進 現 状 施 策 (1) 公 共 用 水 域 の 水 質 監 視 状 況 環 境 政 策 課 都 市 化 産 業 化 の 進 展 により 清 流 の 枯 渇 水 質 の 悪 化 地 下 水 の 減 少 等 水 循 環 の 変 化 に 起 因 する 様 々な 問 題 が 生 じています そこで 水 質 汚 濁 防 止 法 に 基 づき 知 事 は 公 共 用 水 域 及 び 地 下 水 の 水 質 の 汚 濁 状 況 を 常 時 監 視 することとされており 毎 年 作 成 される 測 定 計 画 に 従 って 県 長 崎 市 及 び 佐 世 保 市 等 関 係 機 関 が 公 共 用 水 域 及 び 地 下 水 の 水 質 調 査 を 実 施 しています 公 共 用 水 域 については 県 内 の 主 要 河 川 及 び 海 域 の194 地 点 で 調 査 を 実 施 しました 県 下 の 公 共 用 水 域 の 環 境 基 準 の 維 持 達 成 状 況 を 把 握 するための 地 点 ( 環 境 基 準 点 ) 数 は133 地 点 で 河 川 が55 水 域 57 地 点 海 域 が14 水 域 7 6 地 点 です ア. 河 川 生 活 環 境 の 保 全 に 関 する 環 境 基 準 ( 生 活 環 境 項 目 )のうち 河 川 の 水 質 汚 濁 の 状 況 をBOD( 生 物 化 学 的 酸 素 要 求 量 )の 環 境 基 準 達 成 率 でみ ると 表 1-2-1-1のとおりで 55 水 域 中 2 水 域 が 未 達 成 で 達 成 率 は 96.4%でした 主 要 河 川 のBOD75% 値 は 図 1-2-1-2のとおり です また 人 の 健 康 の 保 護 に 関 する 環 境 基 準 ( 健 康 項 目 )については 環 境 基 準 を100% 達 成 しました 表 1-2-1-1 河 川 におけるBODの 環 境 基 準 達 成 率 年 度 類 型 指 定 水 域 数 環 境 基 準 達 成 率 達 成 水 域 数 (%) 15 57 54 94.7 16 57 56 98.2 17 57 49 86.0 18 57 55 96.5 19 55 53 96.4 注 ) 達 成 率 = 環 境 基 準 達 成 水 域 数 / 類 型 指 定 水 域 数 100 29

mg/l 7.0 6.0 5.6 5.0 4.0 3.0 2.0 1.0 0.6 2.5 2.0 1.8 2.9 2.1 2.2 0.8 0.7 1.0 1.1 1.3 2.5 2.5 1.9 0.9 1.2 2.3 1.0 2.0 2.7 1.7 1.9 1.3 1.5 1.0 0.9 0.6 0.6 0.5 0.0 浦 上 川 ( 川 平 取 水 堰 ) 浦 上 川 ( 浦 上 水 源 池 ) 浦 上 川 ( 大 橋 堰 ) 中 島 川 ( 西 山 高 部 貯 水 池 ) 中 島 川 ( 東 新 橋 ) 鹿 尾 川 本 明 川 ( 鉄 道 橋 ) 本 明 川 ( 天 満 公 園 前 等 ) 佐 世 保 川 日 宇 川 相 浦 川 小 森 川 ( 坂 井 手 橋 ) 小 森 川 ( 小 森 橋 ) 長 与 川 時 津 川 西 海 川 川 棚 川 喜 々 津 川 佐 々 川 谷 江 川 幡 鉾 川 鰐 川 福 江 川 雪 浦 川 神 浦 川 境 川 神 代 川 土 黒 川 有 家 川 有 馬 川 東 大 川 図 1-2-1-2 平 成 19 年 度 主 要 河 川 のBOD75% 値 イ. 海 域 海 域 の 水 質 汚 濁 の 状 況 をCOD( 化 学 的 酸 素 要 求 量 )の 環 境 基 準 達 成 率 でみると 表 1-2-1-3のとおりで 76 地 点 中 16 地 点 が 不 適 合 で 適 合 率 は78.9%でした 特 に 東 大 川 河 口 水 域 壱 岐 海 域 大 村 湾 で 汚 濁 がみられています( 図 1-2-1-4 ) 特 に 閉 鎖 性 の 強 い 大 村 湾 では 昭 和 51 年 以 降 毎 年 環 境 基 準 を 超 過 しています なお 閉 鎖 性 の 強 い 大 村 湾 長 崎 湾 佐 世 保 湾 伊 万 里 湾 及 び 有 明 海 の5 海 域 について 赤 潮 の 発 生 や 魚 介 類 への 被 害 を 招 く 富 栄 養 化 の 防 止 を 図 るため 全 窒 素 全 燐 の 環 境 基 準 の 類 型 指 定 を 行 い 平 成 12 年 度 よりその 類 型 指 定 に 基 づく 測 定 を 開 始 しています 海 域 の 全 窒 素 及 び 全 燐 は11 水 域 中 全 窒 素 及 び 全 燐 がそれぞれ5 水 域 で 環 境 基 準 を 達 成 で きませんでした なお 人 の 健 康 の 保 護 に 関 する 環 境 基 準 については 全 ての 測 定 地 点 で 全 項 目 とも 環 境 基 準 を 達 成 しています 30

表 1-2-1-3 海 域 におけるCODの 環 境 基 準 達 成 率 年 度 類 型 指 定 環 境 基 準 達 成 率 環 境 基 準 環 境 基 準 達 成 率 ( 平 成 ) 水 域 数 達 成 水 域 数 a(%) 点 数 達 成 地 点 数 b(%) 15 14 9 64.3 80 59 73.8 16 14 10 71.4 76 62 81.6 17 14 10 71.4 76 57 75.0 18 14 10 71.4 76 56 73.7 19 14 11 78.6 76 60 78.9 注 ) 達 成 率 a= 環 境 基 準 達 成 水 域 数 / 類 型 指 定 水 域 数 100 達 成 率 b= 環 境 基 準 達 成 地 点 数 / 環 境 基 準 点 数 100 注 2) 海 域 の 水 質 の 状 況 については 国 は 水 域 数 を 基 本 とした 達 成 率 で 評 価 しているが 本 県 では 対 馬 海 域 壱 岐 海 域 五 島 海 域 松 浦 海 域 北 松 海 域 西 彼 海 域 及 び 橘 湾 を 含 む 広 い 水 域 が 長 崎 県 沿 岸 海 域 という1 水 域 となり 各 水 域 ごとの 水 質 の 状 況 が 把 握 しにくい ので 環 境 基 準 点 数 を 基 本 とした 達 成 率 b でも 評 価 している 5 mg/l 4 4.1 3 2 2.4 2.2 1.5 1.5 1.5 1.6 1.5 2.4 2.2 2.0 2.2 1.3 1.6 2.0 1.4 1.5 1.5 1.4 1.5 1 0 有 明 海 ( 小 長 井 港 ) 有 明 海 ( 多 比 良 港 ) 有 明 海 ( 須 川 港 ) 有 明 海 ( 口 之 津 港 ) 有 明 海 ( 島 原 瀬 詰 崎 沖 長 崎 湾 ( 湾 奥 ) 長 崎 湾 ( 湾 口 ) 早 岐 瀬 戸 佐 世 保 湾 ( 湾 奥 ) 佐 世 保 湾 ( 湾 口 ) 大 村 湾 網 場 湾 対 馬 海 域 壱 岐 海 域 五 島 海 域 松 浦 海 域 北 松 海 域 西 彼 海 域 橘 湾 ( 長 崎 県 沿 岸 海 域 ) 東 大 川 河 口 水 域 ) 図 1-2-1-4 平 成 19 年 度 海 域 のCOD75% 値 ( 別 ファイル) 31

(2) 地 下 水 環 境 政 策 課 地 下 水 については トリクロロエチレン 等 の 人 の 健 康 の 保 護 に 関 する 項 目 について 地 域 の 全 体 的 な 地 下 水 質 の 概 況 を 把 握 するために 実 施 する 概 況 調 査 概 況 調 査 等 により 新 たに 発 見 された 汚 染 について その 汚 染 範 囲 を 確 認 するために 実 施 する 汚 染 井 戸 周 辺 地 区 調 査 及 び 汚 染 井 戸 周 辺 地 区 調 査 により 確 認 された 汚 染 の 状 態 を 継 続 して 監 視 するために 実 施 す る 定 期 モニタリング 調 査 に 分 けて 実 施 しました ア. 概 況 調 査 長 崎 市 及 び 佐 世 保 市 の2 市 の 計 32 地 点 で 調 査 を 実 施 しましたが 32 地 点 中 超 過 はありませんでした イ. 汚 染 井 戸 周 辺 地 区 調 査 長 崎 市 及 び 佐 世 保 市 の30 地 点 で 調 査 を 実 施 しました 1 総 水 銀 が 長 崎 市 の2 地 点 で 超 過 しました 2 トリクロロエチレンが 長 崎 市 の2 地 点 で 超 過 しました ウ. 定 期 モニタリング 調 査 7 市 1 町 の 計 38 地 点 で 調 査 を 実 施 しました 1 シス-1,2-ジクロロエチレンが 佐 世 保 市 の1 地 点 で 超 過 しま した 2 テトラクロロエチレンが 大 村 市 の1 地 点 及 び 島 原 市 の1 地 点 の 計 2 地 点 で 超 過 しました 3 トリクロロエチレンが 諫 早 市 の1 地 点 で 超 過 しました 4 硝 酸 性 窒 素 及 び 亜 硝 酸 性 窒 素 が 佐 世 保 市 の2 地 点 島 原 市 の7 地 点 大 村 市 の1 地 点 雲 仙 市 の1 地 点 及 び 南 島 原 市 の1 地 点 の 計 12 地 点 で 超 過 しました (3) 海 水 浴 場 の 調 査 環 境 政 策 課 海 水 浴 場 の 水 質 調 査 は 県 下 の 主 要 な25 海 水 浴 場 で 開 設 前 と 開 設 中 の2 回 ふん 便 性 大 腸 菌 群 数 油 膜 の 有 無 COD 透 明 度 の4 項 目 につ いて 実 施 し 調 査 結 果 は 表 1-2-1-5のとおりで 不 適 な 海 水 浴 場 はなく 全 体 として 概 ね 良 好 な 水 質 を 維 持 していました 32

表 1-2-1-5 平 成 19 年 度 海 水 浴 場 の 水 質 調 査 結 果 水 質 の 区 分 開 設 中 平 成 19 年 度 開 設 前 適 可 水 質 AA 23(92.0%) 24(96.0%) 水 質 A 0 1(4.0%) 水 質 B 2(8.0%) 0 水 質 C 0 0 不 適 0 0 計 25(100%) 25(100%) (4) 大 村 湾 水 質 保 全 対 策 環 境 政 策 課 大 村 湾 は 南 北 に 約 26km 東 西 に 約 11km 面 積 約 320km 2 3 容 積 約 47 億 m の 閉 鎖 性 内 湾 であり 県 本 土 の 中 央 部 に 位 置 し 古 くから 多 くの 人 々に 親 しまれています 大 村 湾 の 水 質 を 化 学 的 酸 素 要 求 量 (COD)で 見 ると 平 成 19 年 度 は 全 湾 の 平 均 値 が2.2mg/リットルで 前 年 度 と 同 じ 値 でした 大 村 湾 の 水 質 (C OD75% 値 )は 近 年 改 善 の 傾 向 が 見 られますが 依 然 として 環 境 基 準 (COD2.0mg/リットル)を 超 過 した 状 態 が 続 いています 今 後 とも 継 続 した 水 質 保 全 対 策 が 求 められます 大 村 湾 の 水 質 汚 濁 対 策 としては 水 質 汚 濁 防 止 法 及 び 長 崎 県 公 害 防 止 条 例 による 工 場 事 業 場 排 水 規 制 のほか 昭 和 60 年 7 月 に 大 村 湾 水 質 保 全 要 綱 ( 平 成 7 年 9 月 一 部 改 正 ) を 策 定 し 生 活 排 水 対 策 等 各 種 対 策 を 計 画 的 に 推 進 してきました 現 在 は 平 成 15 年 12 月 に 策 定 した 大 村 湾 環 境 保 全 活 性 化 行 動 計 画 により 水 質 保 全 対 策 を 推 進 しています この 計 画 で 定 めている 基 本 的 な 方 向 ( 柱 )は 次 のとおりです ア. 大 村 湾 の 海 山 川 を 一 体 としてとらえた 総 合 的 な 環 境 保 全 の 推 進 イ. 自 然 とふれあえる 大 村 湾 の 再 発 見 ウ. 大 村 湾 の 特 性 を 活 かした 水 産 や 観 光 などの 産 業 の 振 興 エ. 大 村 湾 の 自 然 と 環 境 をまもり 育 む 住 民 参 加 の 促 進 さらに 湾 の 富 栄 養 化 を 防 止 するため 平 成 12 年 4 月 に 全 窒 素 全 燐 について 環 境 基 準 の 類 型 指 定 を 行 いました また 大 村 湾 をきれいにする 会 ( 長 崎 市 佐 世 保 市 大 村 市 諫 早 市 西 海 市 時 津 町 長 与 町 東 彼 杵 町 川 棚 町 波 佐 見 町 長 崎 県 ) では 毎 年 湾 内 に 浮 遊 するゴミを 除 去 するとともに 住 民 に 対 し 水 質 保 全 の 啓 発 活 動 を 行 っています 33

(5) 諫 早 湾 干 拓 調 整 池 の 水 質 保 全 対 策 環 境 政 策 課 平 成 16 年 12 月 に 策 定 した 諫 早 湾 干 拓 調 整 池 水 辺 環 境 の 保 全 と 創 造 のための 行 動 計 画 ( 以 下 第 1 期 行 動 計 画 という )に 基 づき 調 整 池 の 恒 久 的 な 水 質 保 全 を 図 るとともに 新 しく 生 じつつある 水 辺 環 境 や 生 態 系 を 住 民 とともに 守 り 育 み 自 然 豊 かな 水 辺 空 間 づくりを 推 進 しました なお 行 動 計 画 の4つの 基 本 的 な 方 向 に 即 して 重 点 的 に 取 り 組 んだ 推 進 施 策 は 次 のとおりです 1. 陸 域 から 流 入 する 水 質 汚 濁 負 荷 削 減 対 策 の 推 進 工 場 事 業 場 排 水 対 策 生 活 排 水 対 策 農 畜 産 排 水 対 策 2. 自 然 の 浄 化 能 力 等 を 活 用 した 水 質 浄 化 対 策 の 推 進 調 整 池 及 び 調 整 池 流 入 河 川 水 路 の 浄 化 対 策 調 整 池 底 泥 の 巻 き 上 げ 抑 制 対 策 3. 自 然 豊 かな 水 辺 空 間 づくりの 推 進 生 物 の 多 様 性 に 富 んだ 水 辺 空 間 の 保 全 形 成 水 辺 環 境 に 関 する 研 究 教 育 学 習 の 拠 点 づくり 水 辺 空 間 の 活 用 4. 住 民 参 加 による 環 境 保 全 対 策 の 推 進 環 境 保 全 創 造 のための 住 民 のネットワークづくり 住 民 参 加 を 促 進 する 環 境 学 習 啓 発 活 動 の 推 進 住 民 と 行 政 住 民 相 互 の 協 働 の 推 進 また 事 業 者 ( 九 州 農 政 局 )が 行 う 環 境 モニタリング 調 査 計 画 及 び 調 査 結 果 については 諫 早 湾 干 拓 地 域 環 境 調 査 委 員 会 において 専 門 的 観 点 から 検 討 評 価 を 行 い 諫 早 湾 干 拓 事 業 環 境 モニタリング 連 絡 会 議 へ 助 言 指 導 を 行 いました さらに 調 整 池 流 域 の2 市 ( 諫 早 市 雲 仙 市 )は 計 画 的 な 生 活 排 水 対 策 を 推 進 しています なお 第 1 期 行 動 計 画 の 終 期 は 平 成 19 年 度 であったため 平 成 20 年 3 月 に 第 2 期 諫 早 湾 干 拓 調 整 池 水 辺 環 境 の 保 全 と 創 造 のための 行 動 計 画 を 策 定 しました (6) 島 原 半 島 地 域 地 下 水 汚 染 対 策 島 原 半 島 では 地 下 水 の 硝 酸 性 窒 素 亜 硝 酸 性 窒 素 濃 度 の 環 境 基 準 (10mg/リットル) 超 過 率 が 県 内 の 他 地 域 に 比 べて 高 い 傾 向 にあります そ 34

こで 硝 酸 性 窒 素 等 による 地 下 水 汚 染 を 改 善 するため 総 合 的 な 対 策 を 講 じることを 目 的 として 平 成 18 年 10 月 に 島 原 半 島 窒 素 負 荷 低 減 計 画 を 策 定 し 関 係 行 政 機 関 と 事 業 者 団 体 が 連 携 して 計 画 に 掲 げた 対 策 を 実 施 しています 課 題 河 川 は 近 年 改 善 の 傾 向 は 見 られますが 下 水 道 等 の 生 活 排 水 処 理 施 設 の 整 備 の 遅 れにより 市 街 地 を 流 れる 都 市 河 川 や 都 市 周 辺 で 開 発 が 進 む 地 域 を 流 域 に 持 つ 河 川 等 で 水 質 の 改 善 が 進 まないのが 課 題 です 海 域 は 本 県 の 場 合 地 形 的 に 閉 鎖 性 の 強 い 海 域 を 多 く 抱 えていますが この 閉 鎖 性 海 域 は 海 水 の 交 換 が 悪 いことに 加 え 生 活 排 水 等 の 流 入 が 水 質 に 大 きな 影 響 を 与 えておりその 改 善 が 課 題 です 地 下 水 については 硝 酸 性 窒 素 及 び 亜 硝 酸 性 窒 素 が 広 域 的 に 検 出 され 一 部 の 地 域 で 環 境 基 準 を 超 過 しており 今 後 の 対 策 が 課 題 となります 陸 域 からの 汚 濁 対 策 に 加 えて 今 後 藻 場 の 育 成 など 自 然 が 持 っている 水 質 浄 化 能 力 を 活 用 した 湾 の 直 接 浄 化 対 策 の 研 究 技 術 開 発 が 必 要 です 諫 早 湾 干 拓 工 事 は 平 成 20 年 3 月 に 終 了 し 調 整 池 や 干 陸 地 には 渡 り 鳥 の 飛 来 や 葦 の 繁 茂 など 新 たな 生 態 系 が 生 じつつあり これらを 住 民 と 守 り 育 む 活 動 を 推 進 し かつ 調 整 池 の 恒 久 的 な 水 質 保 全 を 図 るための 施 策 が 必 要 です 35

2 生 活 排 水 対 策 の 推 進 現 状 施 策 (1) 生 活 排 水 対 策 の 総 合 的 推 進 環 境 政 策 課 水 環 境 対 策 課 近 年 における 公 共 用 水 域 の 水 質 汚 濁 の 主 な 原 因 は 炊 事 洗 濯 入 浴 な ど 私 たちの 日 常 生 活 に 伴 う 生 活 排 水 が 大 きな 要 因 となっています 生 活 排 水 対 策 を 推 進 するために 下 水 道 整 備 を 促 進 するほか 地 域 の 実 情 に 応 じ 農 業 漁 業 集 落 排 水 施 設 コミュニティ プラント 浄 化 槽 等 の 各 種 生 活 排 水 処 理 施 設 の 整 備 を 推 進 するとともに 各 家 庭 からの 汚 濁 負 荷 を 削 減 するため 住 民 意 識 の 啓 発 住 民 による 実 践 活 動 の 推 進 等 の 対 策 を 実 施 しています 処 理 施 設 名 表 1-2-2-1 平 成 19 年 度 末 生 活 排 水 処 理 施 設 整 備 状 況 処 理 施 設 別 人 口 内 訳 ( 万 人 ) 長 崎 県 全 国 下 水 道 80 ( 54. 1% ) 9, 111( 71. 7% ) 農 業 漁 業 集 落 排 水 等 5 ( 3. 5% ) 370( 2. 9% ) 浄 化 槽 18 ( 12. 4% ) 1, 121( 8. 8% ) コミュニティ プラント 1 ( 0. 6% ) 33( 0. 3% ) 計 104 10,635 総 人 口 147 12,707 汚 水 処 理 人 口 普 及 率 70.6 % 83.7 % 注 :( ) 内 は 各 施 設 ごとの 総 人 口 に 対 する 整 備 人 口 の 割 合 (2) 下 水 道 水 環 境 対 策 課 ア. 現 状 ( 平 成 19 年 度 末 現 在 ) A. 普 及 率 54.1% B. 事 業 実 施 市 町 9 市 8 町 C. 供 用 開 始 済 み 市 町 8 市 8 町 イ. 施 策 平 成 20 年 度 に 普 及 率 60% 等 を 目 標 とした 水 澄 むふるさとづくり 構 想 を 策 定 し 市 町 事 業 に 対 する 支 援 を 行 っています A. 促 進 交 付 金 財 政 力 の 弱 い 市 町 に 対 し 事 業 費 に 応 じた 一 定 割 合 の 交 付 を 行 って います ( 平 成 19 年 度 実 績 :5 市 ) 36

(3) 浄 化 槽 の 普 及 促 進 水 環 境 対 策 課 本 県 では 生 活 雑 排 水 による 公 共 用 水 域 の 汚 濁 等 の 生 活 環 境 の 悪 化 に 対 処 するため 浄 化 槽 の 設 置 及 び 整 備 の 推 進 を 図 っています 浄 化 槽 の 設 置 状 況 は 表 1-2-2-2のとおり その 設 置 基 数 は 年 々 増 加 しており 平 成 19 年 度 は 前 年 度 より2,085 基 増 加 し 総 数 で43,74 9 基 ( 前 年 比 5.0% 増 )となりました ア. 浄 化 槽 設 置 整 備 事 業 ( 個 人 設 置 型 ) 浄 化 槽 設 置 に 対 する 補 助 制 度 は 昭 和 60 年 度 から 閉 鎖 性 水 域 であ る 大 村 湾 流 域 を 対 象 にスタートし 平 成 3 年 度 からは 補 助 対 象 を 県 下 全 域 に 拡 大 しています 平 成 19 年 度 は 国 庫 補 助 と 県 費 補 助 をうけて 20 市 町 が 整 備 事 業 を 実 施 し 1,986 基 が 整 備 されました イ. 浄 化 槽 市 町 村 整 備 推 進 事 業 ( 市 町 村 設 置 型 ) 平 成 6 年 度 に 市 町 村 が 設 置 主 体 となって 浄 化 槽 の 整 備 監 理 を 行 う 浄 化 槽 市 町 村 整 備 推 進 事 業 が 創 設 されました 平 成 14 年 度 からは 本 県 で も 実 施 され 平 成 19 年 度 は4 市 町 において 135 基 の 浄 化 槽 が 整 備 されました また 平 成 17 年 度 からは 生 活 排 水 処 理 対 策 等 を 緊 急 に 促 進 する 必 要 がある 地 域 の 当 該 事 業 に 県 費 補 助 を 行 うことにしました 表 1-2-2-2 各 年 度 別 浄 化 槽 設 置 基 数 ( 基 %) 13 年 度 14 年 度 15 年 度 16 年 度 17 年 度 18 年 度 みなし 基 数 23,507 23,246 22,682 21,986 21,733 21,276 浄 化 槽 構 成 比 (45.5) (42.6) (39.8) (37.2) (35.2) (33.8) 浄 化 槽 基 数 28,191 31,338 34,378 37,162 39,991 41,664 構 成 比 (54.5) (57.4) (60.2) (62.8) (64.8) (66.2) 19 年 度 20,353 (31.8) 43,749 (68.2) 合 計 51,698 54,584 57,060 59,148 61,724 62,940 64,102 みなし 浄 化 槽 :し 尿 のみを 処 理 する 浄 化 槽 で 平 成 13 年 4 月 1 日 以 降 の 新 設 は 禁 止 されている 37

(4) 漁 業 集 落 排 水 施 設 の 整 備 水 産 基 盤 計 画 課 漁 業 集 落 は 漁 業 者 を 含 めた 住 民 の 生 活 の 場 であり 水 産 業 の 持 続 的 発 展 の 基 盤 たる 役 割 を 果 たしている 漁 業 地 域 の 中 核 をなしていますが その 立 地 条 件 等 から 下 水 道 等 生 活 基 盤 の 整 備 が 立 ち 後 れており 漁 港 及 び 周 辺 水 域 の 水 質 の 悪 化 が 進 んでいる 状 況 です よって 漁 業 集 落 の 生 活 環 境 の 改 善 を 図 るとともに 漁 港 及 び 周 辺 水 域 の 水 質 浄 化 を 図 るため 汚 水 処 理 施 設 の 整 備 を 進 めることとし 平 成 19 年 度 は 芦 辺 地 区 等 2 港 において 漁 業 集 落 排 水 施 設 の 整 備 を 行 いました (5) 農 業 集 落 排 水 事 業 の 整 備 構 想 水 環 境 対 策 課 県 では 平 成 9 年 3 月 に 策 定 した 長 崎 県 下 水 道 等 整 備 構 想 を 平 成 17 年 12 月 に 見 直 しを 行 い 農 業 集 落 地 域 の 約 6 万 人 を 対 象 として 農 業 集 落 排 水 事 業 を 実 施 することとしています 平 成 19 年 度 は 県 内 6 地 区 で 集 落 排 水 施 設 の 整 備 に 取 り 組 んでおり 平 成 19 年 度 に 諫 早 市 の 本 野 地 区 遠 竹 地 区 田 原 地 区 古 場 地 区 の4 地 区 が 完 了 しました (6) 諫 早 湾 干 拓 事 業 関 連 水 質 保 全 緊 急 対 策 資 金 利 子 助 成 事 業 諫 早 湾 干 拓 室 諫 早 湾 干 拓 調 整 池 の 水 質 保 全 対 策 のひとつとして 流 域 における 農 業 集 落 排 水 施 設 への 接 続 に 伴 う 宅 内 配 管 工 事 費 用 等 の 負 担 軽 減 を 図 りました ア. 平 成 19 年 度 実 績 A. 諫 早 市 ( 旧 諫 早 市 ) 140,290 円 B. 雲 仙 市 ( 旧 愛 野 町 ) 22,429 円 合 計 162,719 円 課 題 生 活 排 水 の 処 理 率 を 高 めるためには 地 域 住 民 の 生 活 排 水 対 策 への 理 解 と 協 力 のもと 下 水 道 や 農 業 漁 業 集 落 排 水 処 理 施 設 浄 化 槽 等 の 一 層 の 普 及 促 進 が 重 要 です 汚 水 処 理 施 設 の 整 備 は 全 国 と 比 較 すると 遅 れており 水 環 境 保 全 のため にも 整 備 を 進 める 必 要 がありますが 未 実 施 の 所 は 離 島 地 域 や 過 疎 地 域 で 財 政 力 の 弱 い 市 町 が 多 く なかなか 整 備 速 度 が 上 がらない 状 況 です 浄 化 槽 の 設 置 を 計 画 的 に 進 めていくためには 市 町 が 設 置 管 理 を 行 う 浄 化 槽 市 町 村 整 備 推 進 事 業 を 推 進 する 必 要 があります 漁 村 については 依 然 都 市 部 との 格 差 は 大 きく 今 後 さらなる 整 備 促 進 が 必 要 です 本 県 の 農 業 集 落 排 水 事 業 は 水 質 保 全 を 図 る 必 要 がある 大 村 湾 や 諌 早 湾 38