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2013 年 度 中 央 大 学 商 学 部 ゼミナール プレゼンテーション 大 会 (3 4 年 生 の 部 ) マーケティング 部 門 報 告 資 料 2013 年 11 月 16 日 時 間 軸 で 見 る 財 布 のひもの 変 化 ~ 解 釈 レベル 理 論 に 依 拠 して~ 中 央 大 学 商 学 部 結 城 ゼミ 5 期 生 チーム 白 州 池 本 亜 紀 石 川 新 菜 加 藤 大 嗣 平 隆 一 三 浦 詩 織

2 目 次 1. イントロダクション 2. 既 存 研 究 のレビュー 3. 仮 説 の 提 唱 4. 実 証 分 析 5. 考 察 6. 今 後 の 課 題 参 考 文 献

3 1. イントロダクション こんな 経 験 はありませんか? 今 すぐ 食 べに 行 こう! 来 週 食 べに 行 こう! 手 頃 な 価 格 帯 の 無 難 な 飲 食 店 に 行 こうと 考 える 美 味 しくて 良 いものを 食 べに 行 こうと 考 える 今 すぐに 食 事 に 行 く 場 合 には 手 頃 な 価 格 帯 の 無 難 な 飲 食 店 に 行 こ う と 考 える つまり 価 格 に 敏 感 になって 財 布 のひもを 締 める しかし 同 じ 人 物 でも 翌 週 に 外 食 することを 想 定 した 場 合 には 価 格 よりも 美 味 しくて 良 いものを 食 べに 行 こう と 考 える つまり 財 布 のひもが 緩 んだ 状 態 になる 同 じ 人 物 内 で 購 買 時 点 までの 距 離 = 時 間 的 距 離 によって 財 布 のひも が 緩 んだり 締 まったりするのではないか?

4 1. イントロダクション バリュー 消 費 田 村 (2006) 価 値 追 求 型 消 費 者 による 消 費 が バリュー 消 費 と 呼 ばれる 価 値 追 求 型 消 費 とは 生 活 の 質 ( 品 質 志 向 ) と 生 活 合 理 化 ( 価 格 志 向 ) を 同 時 追 求 する 消 費 者 である バブル 崩 壊 後 現 状 高 級 品 指 向 と 低 価 格 品 指 向 に 分 かれ 消 費 が 二 極 化 していると 言 われている 実 際 には 高 級 品 志 向 や 低 価 格 品 志 向 よりも バリュー 消 費 を 追 求 する 消 費 者 が 増 えている

5 1. イントロダクション 4 種 のハンタータイプ 特 定 製 品 の 購 買 消 費 に 関 して 消 費 者 は 次 の4 種 のタイプに 分 類 される バリュー 消 費 はその 中 で 価 値 ハンター と 呼 ばれる 消 費 者 である 強 価 格 指 向 弱 価 格 品 質 指 向 から 見 たハンタータイプ 価 格 ハンター 非 ハンター 価 値 (バリュー) ハンター 品 質 ハンター 価 値 ハンター: 価 格 が 少 々 高 くても 高 品 質 製 品 を 求 め それを 出 来 るだけ 安 く 買 お うとする 品 質 ハンター: 価 格 が 少 々 高 くても 高 品 質 製 品 を 求 め 価 格 探 索 を 行 わない 価 格 ハンター: 価 格 の 高 くない 通 常 品 質 製 品 を 求 め それを 出 来 るだけ 安 く 買 おう とする 非 ハンター: 価 格 の 高 くない 通 常 品 質 製 品 を 求 め 価 格 探 索 を 行 わない 弱 品 質 指 向 強 出 所 : 田 村 (2006),p60

6 1. イントロダクション 財 布 のひもの 変 化 と 複 数 のハンタータイプを 考 えると 疑 問 1 ハンタータイプは 固 定 的 なものでは なく 実 は 同 一 人 物 が 各 種 タイプを 移 動 しているのではないか? ( 例 )1 週 間 後 の 外 食 品 質 ハンター 今 すぐの 外 食 価 格 ハンター 価 格 消 費 者 の 重 視 する 項 目 研 究 の 意 義 1 時 間 的 距 離 の 違 いで 複 数 のハン タータイプを 移 動 する 消 費 者 が いることを 明 らかにする 研 究 の 意 義 2 購 買 直 前 に 価 格 ハンターになり 財 布 のひもが 締 まる 消 費 者 がいる とすれば それは 企 業 が 利 益 を 取 りこぼしている ことに 他 なら ない その 解 決 策 の 提 案 が 必 要 品 質

7 2. 既 存 研 究 レビュー 解 釈 レベル 理 論 (Liberman and Trope 1998) 人 々の 出 来 事 に 対 する 解 釈 の 仕 方 は 時 間 的 距 離 をはじめとする 心 理 的 距 離 により 系 統 的 に 変 化 する マーケティング 研 究 においては 消 費 者 が 遠 い 将 来 の 購 買 に 対 しては 抽 象 的 な 解 釈 ( 新 しさ 可 愛 さなど)を 形 成 するが 近 い 将 来 の 購 買 に 対 し ては 具 体 的 な 解 釈 ( 支 払 意 思 価 格 との 兼 ね 合 い 使 いこなせるかなど) を 形 成 するというパターンが 実 証 されている Ex)デジタルカメラ 遠 い 将 来 キレイに 写 るのが 欲 しい! 時 間 が 経 つと 近 い 将 来 安 くて 使 いやすい 物 が 欲 しい! 抽 象 的 解 釈 具 体 的 解 釈

8 2. 既 存 研 究 レビュー 制 御 焦 点 (Higgins1997) 〇 目 標 における 焦 点 状 態 の 違 い が 人 々の 行 動 に 影 響 を 与 える 〇 焦 点 状 態 には ポジティブな 結 果 に 注 目 する 促 進 焦 点 ( 今 よりプラスの 幅 を 増 やしたい 目 標 ) ネガティブな 結 果 に 注 目 する 予 防 焦 点 ( 今 より マイナスの 幅 を 減 らしたい 目 標 )がある Ex)シャンプー 促 進 焦 点 見 た 目 が 美 しくなる! (プラスを 増 やそう!) 焦 点 の 違 い 予 防 焦 点 ダメージを 補 修! (マイナスを 減 らそう!) 〇 同 じシャンプーでも 伝 え 方 次 第 でターゲットは 異 なり 人 々の 行 動 も 異 なってくる

9 2. 既 存 研 究 レビュー 制 御 焦 点 (Higgins1997) 制 御 焦 点 を 用 いたMogilner,Aaker,and,Pennington(2008)の 研 究 は 異 なる 焦 点 状 態 の 状 況 要 因 として 時 間 的 距 離 を 取 り 上 げている 例 えば 消 費 者 が 購 買 までに 時 間 があると 感 じている 場 合 促 進 焦 点 に 基 づく 訴 求 に 高 い 評 価 が 下 され 反 対 に 即 座 の 購 買 を 予 定 する 場 合 予 防 焦 点 に 基 づく 訴 求 に 高 い 評 価 が 下 されるとしている Ex)アウトレットでの 買 い 物 促 進 焦 点 安 いらしいしたくさん 買 いたい! お 店 に 入 ると 予 防 焦 点 安 いけどお 金 もったい ない 安 く 買 える というポジティブな 結 果 に 注 目 する 促 進 焦 点 か お 金 がもったいない というネガティブな 結 果 に 注 目 する 予 防 焦 点 に 変 わっている

10 2. 既 存 研 究 レビュー 2つの 既 存 研 究 の 共 通 点 ( 解 釈 レベル 理 論 ) 消 費 者 の 重 視 する 項 目 抽 象 的 解 釈 ( 制 御 焦 点 理 論 ) 時 間 の 経 過 具 体 的 解 釈 価 格 ポジティブ ネガティブ 時 間 軸 によって 人 間 の 思 考 に 変 化 が 生 じる! 品 質 消 費 者 の 重 視 する 項 目 も 変 化 するのでは?

11 3. 仮 説 の 提 唱 仮 説 の 概 要 財 布 のひもの 緩 み 方 購 買 意 欲 と 心 づもり 価 格 を 用 いて 財 布 のひもの 緩 み 方 締 まり 方 につ いて 定 義 を 決 める 財 布 のひもの 変 化 制 御 焦 点 理 論 によると 促 進 焦 点 に 対 応 した 情 報 への 重 要 度 が 高 まると 財 布 のひもが 緩 む 予 防 焦 点 に 対 応 した 情 報 への 重 要 度 が 高 まると 財 布 のひもが 締 まる 企 業 の 対 策 焦 点 に 対 応 した 情 報 を 含 む 広 告 を 見 せた 時 財 布 のひもが 緩 む

12 3. 仮 説 の 提 唱 財 布 のひもの 緩 さの 定 義 [ 例 ] 外 食 する 場 合 何 か 食 べに 行 こう 食 事 代 にかけられる 金 額 は 3000 円 まで 財 布 のひもの 緩 さとは 購 買 することを 前 提 に 考 えた 支 払 意 思 価 格 の 高 さ

3. 仮 説 の 提 唱 13 財 布 のひもの 緩 み 方 ~ 企 業 の 取 りこぼし~ 財 布 のひもの 緩 み 促 進 焦 点 H1a: 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 促 進 焦 点 に 対 応 した 情 報 への 重 視 度 が 高 くなる H2a: 時 間 的 距 離 が 近 い 時 予 防 焦 点 に 対 応 した 情 報 への 重 視 度 が 高 くなる 根 拠 促 進 焦 点 予 防 焦 点 欲 求 刺 激 ( 時 間 的 距 離 が 遠 い) 予 防 焦 点 時 間 店 頭 ( 時 間 的 距 離 が 近 い) 良 いものが 欲 しい お 金 がもっ たいない 消 費 者 が 求 める 条 件 が 変 化 するのだから 重 視 する 情 報 も 変 化 が 生 じるはず

3. 仮 説 の 提 唱 14 財 布 のひもの 緩 み 方 ~ 企 業 の 取 りこぼし~ 財 布 のひもの 緩 み 促 進 焦 点 H1b: 促 進 焦 点 の 時 財 布 のひもが 緩 む H2b: 予 防 焦 点 の 時 財 布 のひもが 締 ま る 根 拠 予 防 焦 点 促 進 焦 点 良 いものが 欲 しい 予 防 焦 点 お 金 がもっ たいない 欲 求 刺 激 店 頭 時 間 一 般 的 に 良 いものは 価 格 が 高 く お 金 が もったいないと 思 えば 価 格 の 安 いものを 選 ぶはず

15 3. 仮 説 の 提 唱 もしH1~H2が 支 持 されるならば 消 費 者 は 時 間 が 経 過 するとともに 財 布 のひもを( 意 識 せずに) 締 めてしまう ということになる 企 業 は 消 費 者 の 財 布 のひもを 緩 めることはできないのだろうか? そんなことはない!

16 3. 仮 説 の 提 唱 財 布 のひもの 緩 み 方 ~ 企 業 の 対 策 ~ 財 布 のひもの 緩 み H3: 時 間 的 距 離 が 近 く 消 費 者 が 予 防 焦 点 下 にある 場 合 には ポジティブな 結 果 を 訴 える 広 告 よりも ネガティブな 結 果 の 回 避 を 訴 える 広 告 の 方 が 財 布 のひもが 緩 む 根 拠 予 防 焦 点 :お 金 がもったいない 欲 求 刺 激 予 防 焦 点 に 合 わせた 広 告 を 打 つ 店 頭 時 間 お 金 がもったいないと 思 う 消 費 者 に ネガ ティブな 結 果 の 回 避 を 訴 える 広 告 を 打 つと 心 理 的 な 痛 みが 軽 減 されるため 財 布 の ひもが 緩 むはず

17 実 証 分 析 の 概 要 4. 実 証 分 析 1 調 査 票 の 設 計 長 谷 川 飯 田 池 田 宮 崎 (2011) 小 野 菅 原 島 崎 川 崎 水 田 菅 原 (2012)を 参 考 に 財 布 のひもの 時 間 的 変 化 に 関 する5 点 尺 度 の 質 問 表 を 作 成 し 東 京 都 の 大 学 生 15 人 を 対 象 にプリテストを 行 い 測 定 尺 度 の 改 善 を 図 った 2 本 調 査 の 概 要 調 査 対 象 :10 代 ~40 代 の 男 女 調 査 票 回 収 数 :197 票 うち 有 効 回 答 数 158 票 うち109 票 ( 予 防 焦 点 ) 3 分 析 方 法 仮 説 H1~H3の 経 験 的 妥 当 性 をテストすべく t 検 定 を 実 行 した

18 4. 実 証 分 析 H1aとH2a: 時 間 的 距 離 で 見 る 促 進 焦 点 予 防 焦 点 (1) 質 問 項 目 品 質 価 格 1 年 後 に 旅 行 カバンを 買 うとしたら 製 品 の 品 質 をどの 程 度 重 視 しますか 今 すぐに 旅 行 カバンを 買 うとしたら 製 品 の 品 質 をどの 程 度 重 視 しますか 1 年 後 に 旅 行 カバンを 買 うとしたら 価 格 の 安 さをどの 程 度 重 視 しますか 今 すぐに 旅 行 カバンを 買 うとしたら 価 格 の 安 さをどの 程 度 重 視 しますか 予 想 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 には 品 質 を 重 視 し 近 い 時 には 価 格 を 重 視 する 遠 い 将 来 の 購 買 では 品 質 が 良 く 丈 夫 であることを 近 い 将 来 の 購 買 では 現 実 的 に 考 えて 価 格 の 安 さを それぞれ 重 視 するようになる ( 解 釈 レベル 理 論 および 制 御 焦 点 理 論 に 依 拠 )

19 4. 実 証 分 析 H1aとH2a: 時 間 的 距 離 で 見 る 促 進 焦 点 予 防 焦 点 (2) 集 計 結 果 製 品 の 品 質 の 重 視 度 (H1a) 製 品 の 価 格 の 重 視 度 (H2a) 標 本 平 均 平 均 値 の 差 t 値 の 絶 対 値 標 本 平 均 平 均 値 の 差 t 値 の 絶 対 値 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 間 的 距 離 が 近 い 3.94 3.24 0.70 8.33 *** 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 間 的 距 離 が 近 い 3.37 3.75 0.38 6.96 *** 注 1) 価 格 の5 点 尺 度 高 い 安 い 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 は 品 質 を 重 視 時 間 的 距 離 が 近 い 時 は 価 格 を 重 視 する 1 5 注 2)***: 0.1% 水 準 で 有 意 時 間 的 距 離 によって 品 質 から 価 格 へ 焦 点 が 向 く H1a,H2a: 支 持 された

20 4. 実 証 分 析 H1bとH2b: 促 進 焦 点 と 予 防 焦 点 で 見 る 財 布 のひもの 変 化 (1) 質 問 項 目 1 製 品 A 製 品 評 価 価 格 評 価 1 年 後 に 製 品 Aを 購 入 するとしたら どの 程 度 評 価 しますか 今 すぐに 製 品 Aを 購 入 するとしたら どの 程 度 評 価 しますか 1 年 後 に 製 品 Aを 購 入 するとしたら 価 格 についてどう 思 いますか 今 すぐに 製 品 Aを 購 入 するとしたら 価 格 についてどう 思 いますか 2 製 品 B 製 品 評 価 1 年 後 に 製 品 Bを 購 入 するとしたら どの 程 度 評 価 しますか 今 すぐに 製 品 Bを 購 入 するとしたら どの 程 度 評 価 しますか 価 格 評 価 1 年 後 に 製 品 Bを 購 入 するとしたら 価 格 についてどう 思 いますか 今 すぐに 製 品 Bを 購 入 するとしたら 価 格 についてどう 思 いますか

21 4. 実 証 分 析 H1bとH2b: 促 進 焦 点 と 予 防 焦 点 で 見 る 財 布 のひもの 変 化 価 格 : 製 品 A> 製 品 B 品 質 : 製 品 A> 製 品 B 製 品 A 価 格 30,000 円 品 質 製 品 B 価 格 18,000 円 品 質 予 想 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 は 財 布 のひもが 緩 み 時 間 的 距 離 が 近 い 時 は 財 布 のひもが 締 まる 遠 い 将 来 の 購 買 では 品 質 が 良 くて 丈 夫 であることを 近 い 将 来 の 購 買 では 現 実 的 に 考 えて 価 格 の 安 さを それぞれ 重 視 するようになる ( 解 釈 レベル 理 論 および 制 御 焦 点 理 論 に 依 拠 )

22 4. 実 証 分 析 H1bとH2b: 促 進 焦 点 と 予 防 焦 点 で 見 る 財 布 のひもの 変 化 (2) 集 計 結 果 (H1b) 製 品 Aに 対 する 評 価 製 品 Aに 対 する 価 格 の 評 価 標 本 平 均 平 均 値 の 差 t 値 の 絶 対 値 標 本 平 均 平 均 値 の 差 t 値 の 絶 対 値 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 間 的 距 離 が 近 い 3.58 2.89 0.69 7.43 *** 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 間 的 距 離 が 近 い 2.29 1.83 0.46 6.96 *** 注 1) 価 格 の5 点 尺 度 高 い 1 安 い 5 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 のほうが 製 品 の 評 価 価 格 を 安 いと 思 う 気 持 ち が 高 くなった 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 財 布 のひもが 緩 む 注 2)***: 0.1% 水 準 で 有 意 H1b: 支 持 された

23 4. 実 証 分 析 H1bとH2b: 促 進 焦 点 と 予 防 焦 点 で 見 る 財 布 のひもの 変 化 (2) 集 計 結 果 (H2b) 製 品 Bに 対 する 評 価 標 本 平 均 平 均 値 の 差 t 値 の 絶 対 値 製 品 Bに 対 する 価 格 の 評 価 標 本 平 均 平 均 値 の 差 t 値 の 絶 対 値 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 間 的 距 離 が 近 い 2.85 3.15 0.30 3.81 *** 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 間 的 距 離 が 近 い 3.32 3.18 0.14 1.86 * 注 1) 価 格 の5 点 尺 度 高 い 1 安 い 5 時 間 的 距 離 が 近 い 時 のほうが 製 品 の 評 価 は 高 まるが 価 格 が 安 い と 思 う 気 持 ちは 低 下 する 時 間 的 距 離 が 近 い 時 財 布 のひもが 締 まる 注 2)***: 0.1% 水 準 で 有 意 *: 5% 水 準 で 有 意 H2b: 支 持 された

24 4. 実 証 分 析 H3: 予 防 焦 点 にいる 消 費 者 へ 向 けた 効 果 的 な 広 告 (1) 質 問 項 目 予 防 焦 点 促 進 焦 点 今 すぐ 広 告 1( 予 防 焦 点 の 広 告 )の 製 品 を 購 入 するとしたら どのように 評 価 しますか 今 すぐ 広 告 1( 予 防 焦 点 の 広 告 )の 製 品 を 購 入 するとしたら 価 格 について どう 思 いますか 今 すぐ 広 告 2( 促 進 焦 点 の 広 告 )の 製 品 を 購 入 するとしたら どのように 評 価 しますか 今 すぐ 広 告 2( 促 進 焦 点 の 広 告 )の 製 品 を 購 入 するとしたら 価 格 について どう 思 いますか 予 想 製 品 に 対 する 態 度 が 広 告 1> 広 告 2になる 予 防 焦 点 にいる 消 費 者 は 損 をしたくない という 気 持 ちが 強 いので ネガティブな 結 果 の 回 避 を 訴 えた 広 告 1が 有 効 となる

25 4. 実 証 分 析 H3: 予 防 焦 点 にいる 消 費 者 へ 向 けた 効 果 的 な 広 告 対 象 は 時 間 的 距 離 が 近 い 時 に 財 布 のひもが 締 まっている 消 費 者 アンケートで 時 間 的 距 離 が 近 い 時 に 製 品 Bを 選 んだ 消 費 者 に 以 下 の 広 告 を 見 せた 上 で 回 答 してもらった ネガティブな 結 果 の 回 避 を 訴 えた ( 予 防 焦 点 ) 広 告 1 ポジティブな 面 に 注 目 した ( 促 進 焦 点 ) 広 告 2

26 4. 実 証 分 析 H3: 予 防 焦 点 にいる 消 費 者 へ 向 けた 効 果 的 な 広 告 (2) 集 計 結 果 製 品 の 評 価 価 格 の 評 価 標 本 平 均 平 均 値 の 差 t 値 の 絶 対 値 標 本 平 均 平 均 値 の 差 t 値 の 絶 対 値 広 告 1 ( 予 防 焦 点 ) 広 告 2 ( 促 進 焦 点 ) 2.93 3.64 0.71 6.21 *** 広 告 1 ( 予 防 焦 点 ) 広 告 2 ( 促 進 焦 点 ) 2.38 3.00 0.62 5.69 *** 注 1) 価 格 の5 点 尺 度 高 い 安 い 1 5 注 2) ***: 0.1% 水 準 で 有 意 予 想 とは 異 なり 製 品 評 価 の 平 均 値 は 促 進 焦 点 広 告 の 方 が 高 く 価 格 の 安 さの 平 均 値 も 促 進 焦 点 の 方 が 高 い(つまり 安 いと 感 じて いる)という 結 果 が 出 た 予 防 焦 点 の 人 に 予 防 焦 点 の 広 告 を 打 つよりも 促 進 焦 点 の 広 告 を 打 った 方 がその 商 品 への 評 価 は 高 く なり 財 布 のひもが 緩 む H3: 棄 却 された

27 5. 考 察 分 析 結 果 の 要 約 研 究 課 題 財 布 のひもが 緩 んでいたもの が 締 まってしまう という 変 化 が 起 こるのか 起 こらないのか 財 布 のひもが 緩 んでいたものが 締 まってしまう 変 化 があるなら ば それを 緩 和 させる 方 法 はあ るのか 分 析 結 果 〇 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 は 財 布 のひもが 緩 む 〇 時 間 的 距 離 が 近 い 時 は 財 布 のひもが 締 まる 〇 予 防 焦 点 の 人 に 予 防 焦 点 の 広 告 を 打 つよ りも 促 進 焦 点 の 広 告 を 打 った 方 が そ の 商 品 への 評 価 は 高 くなり また 財 布 の ひもも 緩 む

28 5. 考 察 H1aとH2a: 時 間 的 距 離 で 見 る 促 進 焦 点 予 防 焦 点 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 重 視 度 価 格 促 進 焦 点 ( 例 ) 品 質 > 予 防 焦 点 ( 例 ) 価 格 品 質 時 間 的 距 離 が 近 い 時 遠 い 近 い 時 間 的 距 離 促 進 焦 点 ( 例 ) 品 質 > 予 防 焦 点 ( 例 ) 価 格 〇 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 促 進 焦 点 を 重 視 して 考 える 〇 また 時 間 的 距 離 が 近 い 時 予 防 焦 点 を 重 視 して 考 える 〇 よって 時 間 軸 で 消 費 者 の 重 視 する 特 性 が 異 なる

29 5. 考 察 H1bとH2b: 促 進 焦 点 予 防 焦 点 のときの 財 布 のひも の 変 化 財 布 のひもの 緩 み 方 製 品 への 態 度 製 品 A 製 品 A 製 品 B 製 品 B 遠 い 近 い 時 間 的 距 離 遠 い 近 い 時 間 的 距 離 〇 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 消 費 者 は 促 進 焦 点 にあり 財 布 のひもが 緩 んでいる その 場 合 には 高 品 質 の 製 品 ( 製 品 A)に 対 する 態 度 が 高 まる 〇 時 間 的 距 離 が 近 い 時 消 費 者 は 予 防 焦 点 にあり 財 布 のひもが 締 まってい る その 場 合 には 低 価 格 の 製 品 ( 製 品 B)に 対 する 態 度 が 高 まる

30 5. 考 察 インプリケーション1 疑 問 1 ハンタータイプは 固 定 的 なものでは なく 実 は 同 一 人 物 が 各 種 タイプを 移 動 しているのではないか? ( 例 ) 一 週 間 後 の 外 食 品 質 ハンター 今 すぐの 外 食 価 格 ハンター 価 格 消 費 者 の 重 視 する 項 目 結 果 1 時 間 的 距 離 の 違 いで 複 数 のタイプ を 移 動 する 消 費 者 がいる 例 : 品 質 ハンター( 時 間 的 距 離 が 遠 い) 価 格 ハンター( 時 間 的 距 離 が 近 い) 結 果 2 当 初 は 品 質 を 重 視 しているのに 購 買 時 点 に 近 づくにつれて 価 格 ハンターになってしまう 消 費 者 が 存 在 する よって 企 業 は 利 益 を 取 りこぼして いる 品 質

31 5. 考 察 学 術 面 におけるインプリケーション 〇 品 質 評 価 と 価 格 評 価 の 時 間 経 過 による 変 化 田 村 (2006)は 消 費 者 を 品 質 価 格 指 向 の 強 弱 によって 分 類 した 加 えて 我 々は 同 一 消 費 者 内 における 製 品 評 価 ( 品 質 価 格 )が 時 間 の 経 過 と 共 に 変 化 する 事 を 発 見 した

32 5. 考 察 H3: 予 防 焦 点 にいる 消 費 者 へ 向 けた 効 果 的 な 広 告 財 布 のひもの 緩 み 方 製 品 評 価 製 品 への 態 度 価 格 評 価 注 ) 広 告 1と2 の 製 品 スペック 価 格 は 同 じ 広 告 1 ( 予 防 焦 点 ) 広 告 2 ( 促 進 焦 点 ) 広 告 1 ( 予 防 焦 点 ) 広 告 2 ( 促 進 焦 点 ) 〇 予 防 焦 点 に 対 応 した 広 告 1を 打 った 場 合 財 布 のひもが 締 まる また 製 品 への 態 度 は 広 告 2より 低 い 〇 促 進 焦 点 に 対 応 した 広 告 2を 打 った 場 合 財 布 のひもが 緩 む また 製 品 への 態 度 は 広 告 1より 高 い

33 インプリケーション2-A 5. 考 察 強 価 格 志 向 弱 価 格 品 質 指 向 から 見 たハンタータイプ 弱 価 格 ハンター 非 ハンター 品 質 指 向 価 値 (バリュー) ハンター 品 質 ハンター 強 出 所 : 田 村 (2006),p60 時 間 的 距 離 が 遠 い 時 財 布 のひもが 緩 み 距 離 が 近 づくと 財 布 のひもが 締 まる 消 費 者 は 価 値 品 質 ハンターから 価 格 ハン ターに 移 動 したものと 解 釈 可 能 しかし 価 格 志 向 が 高 い 価 格 ハンターに 価 格 の 安 さばかりを 訴 求 し 続 けるのは 限 界 がある その 時 に 品 質 重 視 の 広 告 を 打 てば 価 格 ハンターは 価 格 志 向 が 高 いが 品 質 も 少 なからず 考 慮 しているために 価 値 ハン ターに 引 き 戻 される すでに 財 布 のひもが 締 まっている 時 消 費 者 は 低 価 格 を 訴 求 した 予 防 焦 点 広 告 よりも 高 品 質 を 訴 求 した 促 進 焦 点 広 告 を 高 く 評 価 し 財 布 のひもを 緩 める

34 インプリケーション2-B 5. 考 察 プロスペクト 理 論 Kahneman and Tversky(1979) プロスペクト 理 論 とは 不 確 実 状 況 下 での 意 思 決 定 の 際 利 得 よりも 損 失 を 重 大 に 捉 えるという 理 論 利 得 も 損 失 も 小 さいうちは 変 化 に 敏 感 だがそれが 大 きくなるにつれ 反 応 が 鈍 くなる ( 感 応 度 逓 減 性 ) 心 理 的 価 値 満 足 すでに 財 布 のひもが 締 まっている 消 費 者 に 更 に 低 価 格 を 訴 求 しても 消 費 者 の 反 応 は 鈍 い それが 予 防 焦 点 広 告 の 限 界 である 損 失 X 1 X 2 利 益 逆 に 予 防 焦 点 下 にある 消 費 者 に 高 品 質 を 訴 求 した 広 告 を 打 つと その 小 さなプラスの 効 果 に 敏 感 に 反 応 する よって 財 布 のひも が 緩 む 不 満 足 菊 澤 (2008),p91から 改 変

35 5. 考 察 企 業 に 対 するインプリケーション 価 格 の 安 さを 打 ち 出 しすぎると 逆 効 果 すでに 予 防 焦 点 になっている 消 費 者 に 対 しては 価 格 の 安 さを 過 剰 に 打 ち 出 し 過 ぎると 低 い 態 度 を 示 す 低 価 格 をアピールする 際 にも 品 質 について 言 及 した 広 告 が 効 果 的 となる 企 業 は 自 社 のターゲット 顧 客 が 遠 い 将 来 を 考 えて 来 店 するのか 近 い 将 来 を 考 えて 来 店 するのかを ある 程 度 推 測 してアピールする ことが 求 められる Ex) 旅 行 カバン 促 進 焦 点 予 防 焦 点 デパート 空 港 遠 い 将 来 を 考 えた 購 買 品 質 価 格 近 い 将 来 を 考 えた 購 買

36 6. 今 後 の 課 題 価 格 の 安 さを 打 ち 出 し 過 ぎると 逆 効 果 であることは 本 研 究 で 明 らか となったが そのメカニズムについては 未 だに 明 らかとなってはい ない 今 回 時 間 的 距 離 が 近 い 予 防 焦 点 の 人 に 向 けた 広 告 の 分 析 しかして いないので 時 間 的 距 離 が 遠 い 促 進 焦 点 の 人 に 向 けた 広 告 の 分 析 を する 必 要 がある 財 布 のひもを 時 間 的 距 離 のみで 考 えたので シチュエーションによ る 変 化 財 による 変 化 も 考 慮 に 入 れた 研 究 を 行 う 必 要 がある

37 参 考 文 献 長 谷 川 尚 斗 飯 田 光 池 田 將 慈 宮 崎 航 平 (2011), なぜ 時 間 の 経 過 ともに 消 費 者 属 性 重 視 度 が 変 化 するか?~ 解 釈 レベル 理 論 に 基 づく 過 剰 品 質 と 機 能 過 多 に 関 する 実 証 分 析 ~, 中 央 大 学 商 学 部 久 保 知 一 ゼミ 論 文 Higgins, E. T.(1997), Beyond Pleasure and Pain, American Psychologist, 52(12), pp.1280 1300. Kahneman, D. and A. Tversky(1979), Prospect Theory: An Analysis of Decision under Risk, Econometrica, XLVII, pp.263-291. 菊 澤 研 宗 (2008), 戦 略 学, ダイヤモンド 社 小 嶋 外 弘 (1986), 価 格 の 心 理, ダイヤモンド 社 Liberman, N. and Y., Trope(1998), The Role of Feasibility and Desirability Considerations in Near and Distant Future Decisions: A Test of Temporal Construal Theory, Journal of Personality and social Psychology, 75(1), pp.5-19. Mogilner, C., J. Aaker, and G. Pennington(2008), Time Will Tell: The Distant Appeal of Promotion and Imminent Appeal of Prevention, Journal of Consumer Research, 34 (5), pp.607-681. 小 野 晃 典 菅 原 隆 史 島 崎 啓 介 川 崎 実 希 子 水 田 弥 英 菅 原 暉 (2012), マーケティング 論 における 解 釈 レベルに 対 する3 通 りの 解 釈 ( 上 ) 製 品 評 価 時 点 と 製 品 購 買 時 点 の 時 間 的 距 離, KUMQRPディスカッションペーパーシリーズ,DP2012-035, pp.1-33 田 村 正 紀 (2006), バリュー 消 費 ー 欲 張 りな 消 費 集 団 の 行 動 原 理 ー, 日 本 経 済 新 聞 社

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