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CFO 協 会 グローバル 競 争 を 支 えるために 経 理 財 務 部 門 は 何 ができるのか ~ J-SOXに 続 いてIFRSに 振 り 回 れるな!~ ~ 真 の 経 理 財 務 部 門 を 目 指 して!~ 2010 年 6 月 3 日 MPX マネジメント パワー エクスチェンジ 代 表 取 締 役 ( 公 認 会 計 士 ) 宇 佐 美 豊

制 度 対 応 と 経 営 者 のニーズ 外 部 監 査 人 内 部 統 制 監 査 外 部 監 査 人 財 務 諸 表 監 査 財 務 諸 表 監 査 の 一 環 として 期 末 残 高 テストのために 行 う 試 査 (サンプリング)による 内 部 統 制 の 信 頼 性 の 評 価 連 結 範 囲 内 部 統 制 報 告 書 に 係 る 評 価 範 囲 売 上 高 の2/3に 関 連 する 売 上 売 掛 金 棚 卸 資 産 売 上 高 1/3に 相 当 する 売 上 売 掛 金 棚 卸 資 産 及 び 固 定 資 産 人 件 費 等 内 部 統 制 報 告 書 で 評 価 の 対 象 とされない 業 務 プロセス 非 連 結 会 社 全 社 レベル 統 制 / 決 算 財 務 プロセス 孫 会 社 等 業 務 プロセス ( 売 上 売 掛 金 棚 卸 資 産 固 定 資 産 人 件 費 等 ) J-SOXに 基 づく 独 立 的 評 価 者 による 有 効 性 の 評 価 ( 内 部 監 査 人 ) 経 営 者 の ニーズ ( 不 安 ) 3

制 度 対 応 と 経 営 者 のニーズ 出 張 旅 費 の 削 減 J-SOXで 膨 れた 費 用 現 場 の 活 力 を 引 き 出 す 一 方 で 多 様 化 する 組 織 に 対 して 業 務 マニュアルの 整 備 や 自 己 点 検 の 仕 組 みを 進 める 人 員 削 減 要 請 国 内 海 外 子 会 社 のケア コストセーブ 4

最 近 の 不 正 事 例 企 業 名 プレスリリース 時 期 1 井 関 農 機 ( 株 ) 平 成 19 年 5 月 2 ニイウスコー( 株 ) 平 成 20 年 4 月 3 平 和 奥 田 ( 株 ) 平 成 20 年 5 月 4 スギホールディングス( 株 ) 平 成 20 年 10 月 5( 株 )オオゼキ 平 成 20 年 11 月 6 丸 善 ( 株 ) 平 成 19 年 4 月 7 鹿 島 建 設 ( 株 ) 平 成 20 年 10 月 8 ( 株 ) キューソー 流 通 システム 平 成 21 年 3 月 9 ( 株 )ネットマークス 平 成 19 年 9 月 日 本 公 認 会 計 士 協 会 経 営 研 究 調 査 会 研 究 報 告 第 40 号 上 場 会 社 の 不 正 調 査 に 関 する 公 表 事 例 の 分 析 を 加 工 して 作 成 6

最 近 の 不 正 事 例 経 営 者 上 位 管 理 者 その 他 従 業 員 1 2 井 関 農 機 ニイウスコー 3 平 和 奥 田 4 5 6 スキ Holdings 丸 善 鹿 島 建 設 オオゼキ 7 8 9 キューソー ネットマークス 流 通 システム 単 独 内 部 共 謀 外 部 共 謀 関 与 者 の 階 層 や 共 謀 の 状 況 を 考 慮 すると 不 正 行 為 者 は 左 のようなマトリックス(1~9)で 描 く ことができる さらに 本 事 例 分 析 で 取 り 上 げられ た 企 業 30 社 のうち 9 社 についてのマッピングを 記 載 したものである (30 社 の 分 析 の 結 果 経 営 者 単 独 による 不 正 と 従 業 員 が 他 の 従 業 員 との み 共 謀 した 不 正 はなかった ) 1 経 営 者 単 独 の 不 正 2 経 営 者 同 士 経 営 者 と 上 位 管 理 者 あるいは 経 営 者 と 従 業 員 といった 内 部 共 謀 による 不 正 3 経 営 者 と 他 の 会 社 や 外 部 者 との 外 部 共 謀 に よる 不 正 4 上 位 管 理 者 単 独 の 不 正 5 上 位 管 理 者 同 士 あるいは 上 位 管 理 者 と 従 業 員 との 内 部 共 謀 による 不 正 6 上 位 管 理 者 と 他 の 会 社 や 外 部 者 との 外 部 共 謀 による 不 正 7 従 業 員 単 独 の 不 正 8 従 業 員 同 士 の 内 部 共 謀 による 不 正 9 従 業 員 と 他 の 会 社 や 外 部 者 との 外 部 共 謀 に よる 不 正 7

最 近 の 不 正 事 例 8

最 近 の 不 正 事 例 9

経 理 担 当 者 の 現 状 統 制 環 境 経 営 者 は 信 頼 性 のある 財 務 報 告 の 作 成 を 支 えるのに 必 要 な 能 力 を 識 別 し 所 要 の 能 力 を 有 する 人 材 を 確 保 配 置 しているか 20 代 後 半 から30 代 前 半 の 経 理 要 員 が 払 底 している - 就 職 氷 河 期 で 体 系 的 に 実 務 を 経 験 していない ( 私 どもの 派 遣 紹 介 のグループ 会 社 である アームズでは その 層 の 掘 り 起 こしと レベルアップを 支 援 する 機 会 が 多 くなっている ) 信 頼 性 のある 財 務 報 告 の 作 成 に 必 要 とされる 能 力 の 内 容 は 定 期 的 に 見 直 され 常 に 適 切 なものとなっているか IFRS 対 応 は 平 均 的 な 能 力 の 向 上 よりも 数 人 の 突 出 した 能 力 の 方 が 重 要 ( 企 業 の 対 応 能 力 は 担 当 者 の 数 が 決 めるのではなく 能 力 の 高 さが 決 める ) 経 営 者 は 従 業 員 等 に 職 務 の 遂 行 に 必 要 となる 手 段 や 訓 練 等 を 提 供 し 従 業 員 等 の 能 力 を 引 き 出 すことを 支 援 しているか 実 務 に 対 応 していない 資 格 は 不 要 IFRS 対 応 という 意 味 では 経 理 処 理 マニュアル 等 の 拡 充 が 必 須 11

管 理 職 の 役 割 の 再 認 識 と 自 己 点 検 日 常 的 モニタリング 通 常 の 業 務 に 組 み 込 まれた 一 連 の 手 続 を 実 施 することで 内 部 統 制 の 有 効 性 を 継 続 的 に 検 討 評 価 することをいう 業 務 活 動 を 遂 行 する 部 門 内 で 実 施 される 内 部 統 制 の 自 己 点 検 ないし 自 己 評 価 も 日 常 的 モニタリングに 含 まれる 独 立 的 評 価 ( 独 立 的 モニタリング) 独 立 的 評 価 は 日 常 的 モニタリングとは 別 個 に 通 常 の 業 務 から 独 立 した 視 点 で 定 期 的 又 は 随 時 に 行 われる 内 部 統 制 の 評 価 であり 経 営 者 取 締 役 会 監 査 役 又 は 監 査 委 員 会 内 部 監 査 等 を 通 じて 実 施 されるものである ( 財 務 報 告 に 係 る 内 部 統 制 の 評 価 及 び 監 査 の 基 準 -Ⅰ. 内 部 統 制 の 基 本 的 枠 組 み 2. 内 部 統 制 の 基 本 的 要 素 (5) モニタリング1 日 常 的 モニタリング 及 び2 独 立 的 評 価 より) 13

管 理 職 の 役 割 の 再 認 識 と 自 己 点 検 日 常 的 モニタリング 独 立 的 評 価 自 己 レビュー ピアレビュー 管 理 者 レビュー 第 三 者 レビュー 他 者 による 客 観 性 の 自 己 評 価 ( 自 己 点 検 ) 広 義 の 自 己 評 価 ( 自 己 点 検 ) 自 分 自 身 の 作 業 の 評 価 客 観 性 の 程 度 が 最 も 低 い 共 同 作 業 者 / 同 僚 による 評 価 ある 程 度 の 客 観 性 がある 管 理 者 による 評 価 客 観 性 の 程 度 が 高 い 内 部 監 査 部 門 他 部 門 のもの 又 は 第 三 者 による 評 価 客 観 性 の 程 度 が 最 も 高 い 基 準 及 びCOSO 内 部 統 制 システムモニタリングガイダンスより 14

管 理 職 の 役 割 の 再 認 識 と 自 己 点 検 コントロールに 関 するレベル コントロール のレベル レベル 内 容 状 況 の 説 明 レベルの 判 断 基 準 1 属 人 的 場 当 たり 的 内 部 統 制 を 整 備 する 必 要 性 は 認 識 してい るものの ほとんどのプロセスは 定 義 され ておらずその 対 応 は 属 人 的 で 場 当 たり 的 である 担 当 者 が 判 断 しており 課 内 ルール は 存 在 しない 2 3 課 のみの 不 文 課 内 では 内 部 統 制 は 一 応 存 在 しており 反 課 内 の 管 理 ルールに 従 ってはいるが 律 ( 引 継 書 の 復 的 に 運 用 することができる 環 境 / 状 況 その 管 理 ルールは 文 書 化 されていな ようなものはあ の 変 化 に 必 ずしも 対 応 できるとは 限 らない い る) 規 程 やマニュ アルによる 運 用 内 部 統 制 が 組 織 的 に 定 義 されていて 内 部 統 制 の 見 直 しも 行 われている 組 織 的 に 文 書 化 されたルールに 従 い 管 理 をし マニュアルが 存 在 している ( 適 切 に 使 用 されていない 場 合 もあり 得 る ) 4 環 境 変 化 に 伴 う 規 則 等 の 更 新 改 訂 定 期 的 にモニタリングが 行 われ 規 則 やマ 適 時 更 新 されている 文 書 化 したルー ニュアルの 改 訂 など 前 向 きな 改 善 がなされ ルに 従 い 管 理 をし 且 つその 状 況 を 独 ている 立 的 にモニタリングをしている 制 度 対 応 としてのキーコントロールはレベル3 以 上 が 望 まれる 15

管 理 職 の 役 割 の 再 認 識 と 自 己 点 検 日 常 的 モニタリング 自 己 レビュー ピアレビュー 管 理 者 レビュー (MPX) 管 理 責 任 者 の 対 応 独 立 的 評 価 第 三 者 レビュー 他 者 による 客 観 性 の 自 己 評 価 ( 自 己 点 検 ) 自 分 自 身 の 作 業 の 評 価 客 観 性 の 程 度 が 最 も 低 い 広 義 の 自 己 評 価 ( 自 己 点 検 ) 共 同 作 業 者 / 同 僚 による 評 価 ある 程 度 の 客 観 性 がある 管 理 者 による 評 価 客 観 性 の 程 度 が 高 い 基 準 及 びCOSO 内 部 統 制 システムモニタリングガイダンス 及 びMPX 手 法 管 理 者 責 任 者 (プロセスオーナ ー)による 対 応 事 業 環 境 の 変 化 により 適 宜 実 施 内 部 監 査 部 門 他 部 門 のもの 又 は 第 三 者 による 評 価 客 観 性 の 程 度 が 最 も 高 い 日 常 的 モニタリング にも 適 宜 関 与 16

管 理 職 の 役 割 の 再 認 識 と 自 己 点 検 責 任 者 (プロセスオーナー)の 裁 量 によるモニタリング FY01 整 備 された 内 部 統 制 事 業 環 境 の 変 化 など 短 期 間 で 内 部 統 制 を 整 備 することが 時 間 的 に 困 難 若 しくは 費 用 対 効 果 により 整 備 が 困 難 な 場 合 FY02 不 要 事 業 環 境 への 適 合 責 任 者 (プロセス オーナー)の 裁 量 によるモニタリング コントロールレベル3 コントロールレベル1,2 Note: コントロールレベル 1 - 属 人 的 場 当 たり 的 FY03 再 整 備 された 内 部 統 制 2 部 門 のみの 不 文 律 ( 引 継 書 のようなものはある) 3 - 規 程 やマニュアルによる 運 用 コントロールレベル3 17

管 理 職 の 役 割 の 再 認 識 と 自 己 点 検 環 境 の 変 化 : 組 織 変 更 システムの 更 新 規 制 監 督 基 準 の 改 正 規 制 強 化 規 制 緩 和 新 規 事 業 新 規 部 門 管 理 者 教 育 が 肝 要 コスト 削 減 人 員 削 減 18 18

遅 れてはならない 知 財 戦 略 1990 年 以 来 IBMが 取 得 した 米 国 特 許 の 数 ( 1): 2002 年 度 米 国 特 許 取 得 件 数 トップ20 社 ( 1) : 2009 年 米 国 特 許 取 得 数 上 位 リスト* ( 2) 1990 年 : 609 件 ( 第 9 位 ) 1991 年 : 679 件 ( 第 8 位 ) 1992 年 : 843 件 ( 第 6 位 ) 1993 年 : 1,087 件 ( 第 1 位 ) 1994 年 : 1,298 件 ( 第 1 位 ) 1995 年 : 1,383 件 ( 第 1 位 ) 1996 年 : 1,867 件 ( 第 1 位 ) 1997 年 : 1,724 件 ( 第 1 位 ) 1998 年 : 2,658 件 ( 第 1 位 ) 1999 年 : 2,756 件 ( 第 1 位 ) 2000 年 : 2,886 件 ( 第 1 位 ) 2001 年 : 3,411 件 ( 第 1 位 ) 2002 年 : 3,288 件 ( 第 1 位 ) 1.IBM 3,288 2.Canon 1,893 3.Micron Tech. 1,833 4.NEC 1,821 5.Hitachi 1,602 6.Matsushita Elec. 1,544 7.Sony 1,434 8.GE 1,416 9.Mitsubishi 1,373 10.Samsung 1,328 Fujitsu 1,211 AMD 1,154 Toshiba 1,130 Intel 1,077 HP 1,061 Koninklijke Philips 842 Texas Instr 717 Motorol 712 Kodak 694 Xerox 693 1.IBM 2.Samsung 3.Microsoft 4.Canon 5.Panasonic 6.Toshiba 7.Sony 8.Intel 9.Seiko Epson 10.HP 4914 件 3611 件 2906 件 2206 件 1829 件 1696 件 1680 件 1537 件 1330 件 1273 件 (*: IFI Patent Intelligence から 提 供 された 年 間 上 位 リストのデータ) ( 1)http://www-06.ibm.com/jp/press/A030114.htm ( 2) http://www-06.ibm.com/jp/press/2010/01/1401.html 20

遅 れてはならない 知 財 戦 略 IBM Annual Report 2009から Of the more than 4,900 U.S. patents IBM received in 2009 (our 17th straight year of patent leadership, and a record for any company), more than 70 percent were for software and services. (P.5) IBM s R&D operations differentiate the company from its competitors. IBM annually invests approximately $6 billion for R&D, focusing on high-growth, high-value opportunities. As a result of innovations in these and other areas, IBM was once again awarded more U.S. patents in 2009 than any other company, the 17th consecutive year IBM has been the patent leader. IBM s 4,914 patents in 2009 were the most U.S. patents ever awarded to one company in a single year. (p.24) (P.33) The company s investments in R&D also result in intellectual property (IP) income of approximately $1 billion annually.(p.25) (P.89) 21

IFRSに 振 り 回 されるな! 成 績 の 悪 い 生 徒 に さらに 評 価 を 変 更 した 通 信 簿 が 必 要 なのか? 5 段 階 評 価 から10 段 階 評 価 へ 1 段 を 細 分 化 した5 段 階 評 価 へ 23