外国語 ( 英語 ) 科学習指導案 安芸太田町立筒賀中学校 指導者 福田祐子 1 日時平成 27 年 7 月 8 日 ( 水 ) 第 5 校時 (13:30~14:20) 2 学年第 3 学年 8 名 ( 男子 6 名, 女子 2 名 ) 3 単元名 Let s Read 1 A Mother s Lullaby (NEW HORIZON English Course 3) 4 単元について 単元観本単元での技能的での学習内容としては,4 技能の全てが対象となるが, とりわけ学習指導要領の (1) 言語活動のウ読むこと ( ウ ) 物語のあらすじや説明文の大切な部分などを正確に読み取ること の技能を伸ばすのに適している また, 文法事項としては (3) 言語材料のエ文法事項 ( ウ ) 動詞の時制など が扱われており, 既習事項の再定着によって物語の時の流れをつかませる また本単元は登場人物の心情を深く考え, 深く読む力を育成するのに適している また被爆後 70 年目を迎える今年, 本単元を通して平和の大切さについて改めて考えることができる 読み手を引きつけ能動的な読解を促す本単元によって主体的な学びが行われると捉えている 生徒観 平成 26 年度広島県 基礎 基本 定着状況調査の生徒質問紙における英語科の授業に関する項目の結果は, 次のようであった ( 一部抜粋 ) あてはまらなあてはまる内容い 計 計 英語の勉強は好きです 75.0(6 人 ) 25.0(2 人 ) 英語の授業はよく分かります 87.5(7 人 ) 12.5(1 人 ) 英語の授業では, 物語や説明文などの英語で書かれた文章を読むときは, 書き手の伝えようとすることは何かを考えて読んでいます 50.0(4 人 ) 50.0(4 人 ) 授業はよく分かる という生徒が8 人中 7 人いることに対して, 英語の勉強が好きである 生徒が6 人である 生徒たちは授業が分かっても, 学習内容が定着していないことにより, テストで点数が取れず英語の勉強を好きになれない生徒が相当数いる また, 生徒が情報を得ようという意識を十分に持っていないまま読む活動をしていることも課題である さらには読もうとしても学習内容が未定着であることが原因で情報の取り出しができない生徒もいる - 1 -
そして, 平成 26 年度の同調査の英語の結果をみると, 次の問題に課題が見られた この問題の出題のねらいなどを問題の下に示す 12 次の英文は, ユキ (Yuki) と留学生のマーク (Mark) が, ユキのクラスの時間割を見ながら, 授業や部活動について話している会話文です 英文を読んで, あとの1~3の問いに答えなさい Mark: Yuki, do you have any English classes? Yuki: Yes, I have four English classes in a week. On Monday I have an English class in the morning. Mark: Is your English teacher Japanese? Yuki: Yes. His name is Mr. Kimura. I like his class. Mark: Good. How many Japanese classes do you have? Yuki: I have four. Mark: I see. When do you study math? Yuki: I study it on Monday, Thursday and Friday. Mark: My favorite subject is science. How about you? Yuki: My favorite subject are English and music. But I have only one music class in a week. Mark: Oh, really? What do you do after school every day? Yuki: I play the guitar. I am in the music club. Mark: Wow! Can I go and see your club activities next Wednesday? Yuki: Yes, you can. 注 )in the morning 午前 science 理科 How about~? ~はどうですか only ~ だけ club activities 部活動 music club 音楽部 next 次の 1 会話文の内容に合ったユキのクラスの時間割を, 次のア~エの中から1つ選び, その記号を書きなさい ( ただし, 空欄には他の教科が入っているものとします ) 領域 タイプ 観点 出題の趣旨 読むこと タイプⅡ 外国語理解の能力 情報をもとに, 中心となる事柄を正確に読み取ることが 書くこと できる - 2 -
この問題の本校の平均通過率 50% であった この問題のように, 書かれている内容から必要な情報を取り出 し, 整理し統合していく問題に課題が見られた 以上のことから, 本校の実態を次の4 点にまとめる 授業に積極的に参加し, 授業の内容は理解している 基本的知識が十分定着しているとは言えず, 英語学習に対しての意欲が十分でない 英文を読む際, 書き手の伝えたいことが何かを十分に意識していない 複数の情報をもとに, 中心となる事柄を正確に読み取る力が十分についていない 本校研究主題 自 ら 学 び, 自 ら 考 え, 主 体 的 に 学 び 合 う 生 徒 の 育 成 ~ 言語活動の充実とユニバーサルデザインの授業づくりを通して~ 上記の研究主題を基に, 本年度, 本校では単元 ( もしくは1 時間の授業 ) を4つの場面に分けて考え, それ ぞれの場面で次のような手立てを行うことを意識した授業づくりを行っている 場面 言語活動の充実の手立て ユニバーサルデザインの授業づくり しっかり教える の工夫 じっくり考えさせる 個に応じた指導 はっきり表現させる 分かりやすく順序を追って説明する活動 授業キーワードの活用, 考えの共有化 しっかり振り返らせる 板書の工夫 1 指導観 以上の単元観, 生徒観 ( 生徒の実態 ), 研究主題をふまえ, 指導に当たって, 次の 3 点を工夫したい 定着をねらっての継続的な練習 導入として本単元で扱われる語の意味を何度も言わせ定着させることで, 本単元の深い読みにつなげてい く 語彙の定着を確かなものにすることにより, 授業を 理解する ことから理解したことを 活用でき る 段階に引き上げ, 生徒の学習に対する意欲を高めていく 2 書き手の伝えたいことをつかませ, 読み取りの視点を十分に理解させる工夫 支援が必要な生徒についてはに工夫を加える 具体的には, キーセンテンスを太字にしたり, 取り出すべき情報を明確にしたりする 3 複数の情報を統合させる指導自分のつかんだ情報とグループのメンバーがつかんだ情報を統合させ, 与えられた課題に対して思考させる場面を設定する 情報の整理をすることが難しい生徒についてはに整理の手順を示す工夫や机間指導を行う 5 本単元の目標 間違うことを恐れず積極的に自分の考えを話すこと ( コミュニケーションへの関心 意欲 態度 ) 読み取ったことをもとに自分の考えを書くことができる ( 外国語表現の能力 ) 物語を読んで, 場面の変化や登場人物の心情などを読み取ることができる ( 外国語理解の能力 ) 物語の背景となる歴史的事実を知り, 戦争と平和について考えている ( 言語や文化についての知識 理解 ) - 3 -
6 評価規準以下には, 単元 Let s Read 1 A Mother s Lullaby の評価規準を示す アコミュニケーションへイ外国語表現の能力ウ外国語理解の能力の関心 意欲 態度 1 間違うことを恐れず積 1 意味内容にふさわしく 1 時制に気をつけて, 物極的に自分の考えを話音読することができる 語の背景を理解するこしている 2 読み取ったことをもととができる に自分の思いを書くこ 2 語句や表現, 文法事項とができる の知識を活用して内容を正しく読み取ることができる 3 登場人物の行動を正しく読み取ることができる 4 書かれた内容から登場人物の心情を読み取ることができる エ言語や文化についての知識 理解 1 物語の背景となる歴史的事実を知り, 戦争と平和について考えている 7 指導と評価の計画 ( 全 7 時間 ) 以下には, 単元 Let s Read 1 A Mother s Lullaby ( 全 7 時間 ) の指導計画と具体的な評価の計画を示す 評価時学習内容評価規準評価方法 1 p.38 を読んで物語の背景をつかむ ウ 1 時制に気をつけて, 物語の背景を理解することができる 2 p.39 を読んで物語の背景をつかむ ウ 2 語句や表現, 文法事項の知識を活用して内容を正しく読み取ることができる 授業ノート 授業ノート 3 p.40 を読んで物語の場面をつかむ ウ 3 登場人物の行動を正しく読み取ることができる 授業ノート 4 p.41 を読んで物語の場面をつかむ ウ 3 登場人物の行動を正しく読み取ることができる 授業ノート 5 登場人物の心情を読み取る ( 本時 ) ウ 4 書かれた内容から登場人物の心情を読み取ることができる 6 音読テストをする 木への手紙を書く イ 1 意味内容にふさわしく音読することができる イ 2 読み取ったことをもとに自分の思いを書くことが できる 音読テスト 7 書いた手紙を交流する 本単元の学習を終えての感想を書 く ア1 間違うことを恐れず積極的に自分の考えを話している エ1 物語の背景となる歴史的事実を知り, 戦争と平和について考えている 行動観察 - 4 -
8 本時の学習指導 ( 第 5 時 /7 時間 ) (1) 目標 登場人物の気持ちを副詞 形容詞に着目して英文を読み取り, 友だちに伝えよう (2) 本時の評価規準 書かれた内容から登場人物の心情を読み取ることができる ( 理解の能力 ) (3) 準備物, ホワイトボード (4) 学習過程学習活動 指導上の留意事項 予想される生徒のつまずきと支援 評価規準 評価方法 あいさつ 本時で使う語句 熟語の意味を 前時と比較してどれだけ定着できたか 指導観 1 ペアで確認する を評価する 語句の発音が難しい生徒については支援を行う 定着をねらっての継続的な練習 <めあて> 登場人物の気持ちを副詞 形容詞に着目して英文を読み取り, 友だちに伝えよう 活動の流れを確認する 授業の流れ 1 グループを変え, それぞれ資料について答えを考える ( エキスパート活動 ) 2 元の班に帰り, 持ち帰った資料を組み合わせて課題の答えを考える ( ジグソー活動 ) 3 グループの答えを発表する ( クロストーク ) 4 クラス全体のまとめを確認した後, 一人一人でまとめを考える 5 家庭学習の課題を確認する 課題 本文 But the little mother did not stop singing. この文において, 歌っている小さな母さんは男の子の死を知っているのだろうか しっかり教える グループを変え, グループごとに資料について答えを考える ( エキスパート活動 ) 問題 A 悲しい子守歌の意味問題 B 尐年の心情問題 C 尐女の心情じっくり考える 元の班に帰り, 持ち帰った資料を組み合わせて課題の答えを考える ( ジグソー活動 ) それぞれのに読み取りの視点を示しておく 英文の内容が十分に読み取れない生徒は授業用ノートも資料として活用してよいこととする グループのメンバーの話を聞いてメモを取らせるなど, 考える材料をしっかり把握させ整理の手順を指導する 問題から得た情報をうまく言葉にできないことが予想される生徒については話型を示しておく 指導観 2 読み取りの視点を十分に理解させる指導観 3 複数の情報を統合させる指導 - 5 -
はっきり表現させる グループの答えを発表する ( ク ロストーク ) しっかり振り返らせる クラス全体でまとめを確認した後, 一人ひとりでまとめを考える 期待する解答 ウ書かれた内容から登場人物の心情を読み取ることができる 悲しい子守歌というのは本当の母になろうと努めた尐女が亡くなった男の子に歌った子守歌である そ して, 本当のお母さんにしっかり抱きしめられて子守歌を歌ってもらったと思い, 男の子が安心して亡く なったことを尐女は分かっている 以上のことから尐女は男の子の死を知っている 家庭学習の課題を確認する 本文 Morning came and the sun rose, but the girl never moved again. (1) 下線部の尐女を見た木は何と言ったでしょうか 英文で書きなさい (2) また, なぜそう思ったのか理由を日本語で書きなさい 9 板書計画 めあて登場人物の気持ちを副詞 形容詞に着目して英文を読み取り, 友だちに伝えよう Wednesday, July 8 課題 本文 But the little mother did not stop singing. 歌っている小さな母さんは尐年の死を知っているのだろうか She held the boy more tightly and began to sing again. After a while the boy stopped crying and quietly died. But the little mother did not stop singing. It was a sad lullaby. ホワイトボードホワイトボードホワイトボード 授業の流れ 1 問題について答えを考える ( エキスパート活動 ) 2 答えを組み合わせて課題の答えを考える ( ジグソー活動 ) 3 グループの答えを発表する ( クロストーク ) 4 一人一人でまとめを考える 5 家庭学習の課題を確認する まとめ課題 本文 Morning came and the sun rose, but the girl never moved again. (1) 下線部の尐女を見た木は何と言ったでしょうか 英文で書きなさい (2) また, なぜそう思ったのか理由を日本語で書きなさい - 6 -