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第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %

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一般会計負担の考え方

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山梨県地域医療再生計画 ( 峡南医療圏 : 救急 在宅医療に重点化 ) 現状 社保鰍沢病院 (158 床 ) 常勤医 9 名 実施後 社保鰍沢病院 峡南病院 (40 床 ) 3 名 市川三郷町立病院 (100 床 ) 7 名 峡南病院 救急の重点化 県下で最も過疎 高齢化が進行 飯富病院 (87 床

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心疾患患による死亡亡数等 平成 28 年において 全国国で約 20 万人が心疾疾患を原因として死亡しており 死死亡数全体の 15.2% を占占め 死亡順順位の第 2 位であります このうち本県の死亡死亡数は 1,324 人となっています 本県県の死亡率 ( 人口 10 万対 ) は 概概ね全国より高

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第 4 章 地域包括ケアシステムをどう充実させるのか Ⅰ 健康長寿まちづくりの展開地域包括ケアシステムとは 高齢者がたとえ介護が必要になっても 可能な限り 住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるように 医療 介護 介護予防 住まい 及び日常生活の支援が包括的に確保される仕組みです 地域包括支援セン

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2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

また リハビリテーションの種類別では 理学療法はいずれの医療圏でも 60% 以上が実施したが 作業療法 言語療法は実施状況に医療圏による差があった 病型別では 脳梗塞の合計(59.9%) 脳内出血 (51.7%) が3 日以内にリハビリテーションを開始した (6) 発症時の合併症や生活習慣 高血圧を

個人情報保護・情報管理・情報システム 平成22年度新採用職員合同オリエンテーション 平成22年4月2日(金) 14:40~15:50

地域医療構想の概要 1 地域医療構想の位置づけ 平成 25 年 3 月に 医療法に基づき 本県の疾病対策及び医療提供体制の基本方針である第 6 期岐阜県保健医療計画を策定した 平成 27 年 4 月に施行された改正医療法に基づき 保健医療計画の一部として 将来 (2025 年 ) あるべき医療提供体

傷病者の搬送及び受入れ に関する実施基準 平成 22 年 3 月策定平成 26 年 3 月改正平成 27 年 7 月改正平成 29 年 9 月改正

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■● 糖尿病

H21年事業年度業務実績評価

第 2 部 医療圏と基準病床数 ( 第 1 章医療圏 ) 第 2 部 医療圏と基準病床数 医療圏とは 地域の医療需要に対応して包括的な医療を提供していくための区域であり 具体的には 医療資源の適正な配置と医療提供体制の体系化を図るための 地域的単位のこ とです 医療圏は 医療法により 初期の診断 治

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高齢化率が上昇する中 認定看護師は患者への直接的な看護だけでなく看護職への指導 看護体制づくりなどのさまざまな場面におけるキーパーソンとして 今後もさらなる活躍が期待されます 高齢者の生活を支える主な分野と所属状況は 以下の通りです 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 脳卒中発症直後から 患者の

25 億円プラン奈良県地域医療再生計画 Ⅰ 地域の医療需要に応じた医療提供体制の構築 1 - 断らない救命救急 医療連携 県民への情報提供の拡充を踏まえて- 1 対象とする地域 本地域医療再生計画においては 奈良医療圏及び西和医療圏を中心とした地域を対象地域とする まず この 2 つの医療圏を合わせ

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脳卒中の医療連携体制を担う医療機関等における実績調査 調査内容 平成 28 年度の実績 ( 調査内容は別紙様式のとおり ) 別紙 1: 急性期の医療機能を有する医療機関用別紙 2: 急性期及び回復期の医療機能を有する医療機関用別紙 3: 回復期の医療機能を有する医療機関用別紙 4: 維持期の医療機能

H I T A C H I 課題を解決する方策 高梁 新見及び真庭における課題を解決する方策 (1) 課題 : 圏域面積が県の 32% を占める広い圏域であるが 救命救急センターや周産期母子医療センターがなく 中小規模 の病院が救急医療を担っている また 救急搬送では 圏域外搬送の割

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平成 29 年中の救急出動件数等 ( 速報値 ) の公表 平成 30 年 3 月 14 日 消防庁 平成 29 年中の救急出動件数等の速報値を取りまとめましたので公表します U 救急出動件数 搬送人員とも過去最多 平成 29 年中の救急自動車による救急出動件数は 634 万 2,096 件 ( 対前

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中間とりまとめ素案(公的賃貸住宅のあり方について)

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

脳卒中に関する留意事項 以下は 脳卒中等の脳血管疾患に罹患した労働者に対して治療と職業生活の両立支援を行うにあ たって ガイドラインの内容に加えて 特に留意すべき事項をまとめたものである 1. 脳卒中に関する基礎情報 (1) 脳卒中の発症状況と回復状況脳卒中とは脳の血管に障害がおきることで生じる疾患

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

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7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

資料1-1 HTLV-1母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況について

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平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2

2 医師不足等に対応した地域における周産期医療の確保について 周産期医療に携わる医師の不足や偏在には 産科 産婦人科を専攻する医師が減少していること 小児科医師のうち新生児医療を専攻する医師が少ないこと 医師が限られた都市部の病院に集中しがちであること 小児科 産婦人科共に女性医師の割合が増加してい

京都府がん対策推進条例をここに公布する 平成 23 年 3 月 18 日 京都府知事山田啓二 京都府条例第 7 号 京都府がん対策推進条例 目次 第 1 章 総則 ( 第 1 条 - 第 6 条 ) 第 2 章 がん対策に関する施策 ( 第 7 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 がん対策の推進

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3 病型別 初発再発別登録状況病型別の登録状況では 脳梗塞の診断が最も多く 2,524 件 (65.3%) 次いで脳内出血 868 件 (22.5%) くも膜下出血 275 件 (7.1%) であった 初発再発別の登録状況では 初発の診断が 2,476 件 (64.0%) 再発が 854 件 (22

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対象疾患名及び ICD-10 コード等 対象疾患名 ( 診療行為 ) ICD-10 等 1 糖尿病 2 脳血管障害 3 虚血性心疾患 4 動脈閉塞 5 高血圧症 6 高尿酸血症 7 高脂血症 8 肝機能障害 9 高血圧性腎臓障害 10 人工透析 E11~E14 I61 I639 I64 I209 I

< 糖尿病療養指導体制の整備状況 > 療養指導士のいる医療機関の割合は増加しつつある 図 1 療養指導士のいる医療機関の割合の変化 平成 20 年度 8.9% 平成 28 年度 11.1% 本糖尿病療養指導士を配置しているところは 33 医療機関 (11.1%) で 平成 20 年に実施した同調査

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リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ

脳血管疾患による長期入院者の受診状況~レセプトデータによる入院前から退院後5年間の受診の分析

摂食嚥下訓練 排泄訓練等を開始します SCU で行うリハビリテーションの様子 ROM 訓練 ( 左 ) と端坐位訓練 ( 右 ) 急性期リハビリテーションプログラムの実際病棟訓練では 病棟において坐位 起立訓練を行い 坐位耐久性が30 分以上となればリハ訓練室へ移行します 訓練室訓練では訓練室におい

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医科診療報酬点数表関係 別添 1 在宅患者支援療養病床初期加算 在宅患者支援病床初期加算 問 1 療養病棟入院基本料の注 6の在宅患者支援療養病床初期加算及び地域包括ケア病棟入院料の注 5の在宅患者支援病床初期加算の算定要件に 人生の最終段階における医療 ケアの決定プロセスに関するガイドライン 等の

面的 包括的なリハビリテーションが多職種 ( 医師 看護師 薬剤師 栄養士 理学療法士等 ) のチームにより実施されます 喪失した心機能の回復だけではなく 再発予防 リスク管理などの多要素の改善に焦点が当てられ 患者教育 運動療法 危険因子の管理等を含む 疾病管理プログラムとして実施されます 急性期

7 公表 医療計画に記載された各医療機能を担う医療機関等の名称については 県のホームページ等 において公表するものとする 8 その他 この要領に定めるもののほか 医療計画への疾病 事業及び在宅医療ごとの医療機関等名称 記載に関して必要な事項は 計画部会において定める 9 この要領は 平成 20 年

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概要

千葉大学医学部附属病院の基本情報 医療機関名 : 千葉大学医学部附属病院開設主体 : 国立大学法人千葉大学所在地 : 千葉県千葉市中央区亥鼻 許可病床数 :850 床 ( 病床の種別 ) 一般病床 800 床 精神病床 45 床 感染症病床 5 床 ( うち ICU18 床 CCU4 床

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長谷 隆生 長谷整形外科クリニック 奈良市藤の木台 整形外科 リウマチ科 リハビリテーション科 中村 聖香 せいかクリニック 奈良市藤の木台 内科 神経内科 橋本 耕二 はしもと内科 奈良市東向北町 30-1グランドカワイビル2 階 内科 消化器内科 布谷 隆治 医療法人

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医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する

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目次 1 目的 1 2 医療機関及び行政機関等との協力関係の確保 1 3 事業主体 1 (1) ドクターヘリ 1 (2) 防災消防ヘリ 1 4 定義 1 (1) ドクターヘリ基地病院 1 (2) 地域救急医療体制支援病院 1 (3) ヘリ救急搬送体制支援病院 2 (4) 出動区分 2 5 ドクターヘ

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( 図表 7-2-1) 出生数と低出生体重児の出生割合 ( 人 ) (%) 14,000 12,000 出生数 高知県 ,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 全国 出典 : 人口動態統計 ( 厚生労働省 ) ( 図表 7-2-2) 極低出生

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

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はじめての子どもが生まれる前に 赤ちゃんの世話をしたことがある割合 (25 年度と 20 年度の 比較 ) 利用ニーズ把握のための調査 ( 平成 20 年 ( 市民意識調査 ) 25 年 ( 未就学児 )) < 平成 20 年 > 無回答 2.9% < 平成 25 年 > 無回答 %

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都道府県単位での肝炎対策を推進するための計画を策定するなど 地域の実情に応じた肝炎対策を推進することが明記された さらに 近年の状況等を踏まえ 平成 28 年 6 月に基本指針の改正を行い 肝炎対策の全体的な施策目標を設定すること等が追記された 都は 肝炎をめぐる都内の状況や基本指針の改正を踏まえ

Transcription:

2. 主要疾病 (4 疾病 ( がん 脳卒中 急性心筋梗塞 糖尿病 )3 事業 ( 救急 周産期 小児) 及び骨折 肺炎 ) の医療提供体制の確保等 4 疾病 3 事業について 4 疾病 3 事業は 地域医療の確保において重要な位置を占めるものであり 患者や住民が安心して医療を受けられるよう 医療体制の構築が必要となりますが 人口の急速な高齢化や社会構造の多様化 複雑化が進む中 生活の質の向上を実現するために 患者数の増減の状況 現在の医療提供の状況 患者の受療動向 医療機関のアクセス状況も踏まえつつ 医療体制の構築が必要です 具体的には 1 疾病又は事業ごとに必要となる医療機能及び医療連携区域の考え方を明確化した上で 2 地域の医療機関がどのような役割を担うかを明らかにし 3 医療連携体制を推進していくことが求められています そこで 4 疾病 3 事業については 個別に 2025 年の医療需要の推計に基づき 医療機関の役割分担と連携により 必要となる医療機能ごとの病床を確保していきます 1がんの医療提供体制の確保 1-1 現在の入院医療需要と今後の入院医療需要予測について 2013 年度の医療提供体制が継続すると仮定した場合の2025 年度において県内医療機関が提供すべき患者の医療需要 ( 医療機関所在地ベースの医療需要 ) は 2 013 年度現在県内の医療機関が提供している患者の医療需要と比較すると 高度急性期機能が約 5% 急性期機能が約 10% 回復期機能が約 12% 増加すると見込まれています 構想区域ごとに見ると いずれの構想区域においても 医療機関所在地ベースでの医療需要の増加が見込まれています 東和構想区域と中和構想区域では 他の構想区域の医療需要を供給している状況となっています ( データ集 P55 必要病床数推計ツールより ) 1-2 現在の医療提供の状況について がん診療連携の体制 のレセプト出現数が少ないため情報共有による連携が進んでいないことが考えられます がんの化学療法 は入院は全国より低いが外来は レセプト出現数が全国平均より上回っているため 化学療法は入院よりも外来で積極的に行なっていると考えられます ( データ集 P24 年齢調整標準化レセプト出現比を用いた都道府県間比較より ) 33

1-3 患者の受療動向について各構想区域内での医療提供は 入院 外来とも西和 南和構想区域を除いて約 70% 程度提供されており 西和 南和構想区域においては 他の構想区域での受療が多い状況となっています 高度急性期機能 急性期機能 回復期機能のいずれについても他の都道府県の医療機関において供給を受けており どの構想区域においても 大阪府への流出が一定数発生しています ( データ集 P13 受療動向可視化ツールより ) 1-4 医療機関へのアクセス状況について 5 大がんにおける県内の30 分以内でのアクセス可能な人口カバー率は約 60% 以上で 60 分以内でのアクセスは95% 以上となっており おおむね医療機関へのアクセシビリティが確保されている状況となっています データ集 P84 DPC 公開データに基づく疾患別のアクセスマップと人口カバー率より 1-5 医療連携区域に対する考え方県内には がん患者がどこでも質の高いがん医療を受けることができるよう がん診療連携拠点病院として 概ね構想区域に1カ所 県内 5カ所の病院が国の指定を受けています また 国が指定するがん診療連携拠点病院と連携を図りながら がんの専門的な医療の提供等を行う医療機関として 県では 奈良県地域がん診療連携支援病院として3 病院を指定しています 拠点病院のない南和構想区域では この地域にある公立 3 病院の役割分担 機能再編を行い 平成 28 年度に開院する南奈良総合医療センターにおいて 外科的療法や化学的療法を基本としたがん治療の充実を進めています したがって がんについては 概ね構想区域ごとにがん診療連携拠点病院の指定を受けていることから 5つの医療連携区域を設定し 医療提供体制を確保できるよう目指します 34

1-6 医療連携体制の推進及び主要な機能を担う医療機関について 医療連携体制の構築 がんの医療提供体制の整備にあたっては 関係機関が次に示す機能を果たすとともに 地域における連携体制を構築することが必要となっています 専門的ながん診療機能 標準的ながん診療機能 在宅療養支援機能また がん患者やその家族に対して質の高いがん医療の提供ときめ細かな支援に向けて 多職種で医療にあたるチーム医療が強く求められるようになっており 放射線療法と化学療法の推進に加え 手術療法の推進や病理診断の実施体制の整備 リハビリテーションの推進の必要性が指摘されています 主要な機能を担う医療機関について 2025 年に向けて高度急性期 急性期で必要となる医療機能 ( がん治療 ) 機能集学的治療 標準的治療 チーム医療 がんと診断された時からの緩和ケア がん患者等への相談支援 治療後のフォローアップ 目標安心 安全な質の高い医療の提供 連携退院後も含む診療情報 治療計画の共有 ( 病病連携 病診連携 ) 35

がん診療連携拠点病院 地域がん診療連携支援病院 都道府県がん診療連携拠点病院 病院名構想区域所在地電話番号 奈良県立医科大学附属病院中和橿原市四条町 840 0744-22-3051( 代 ) 地域がん診療連携拠点病院病院名 構想区域 所在地 電話番号 奈良県総合医療センター 奈良 奈良市平松 1-30-1 0742-46-6001( 代 ) 天理よろづ相談所病院 東和 天理市三島町 200 0743-63-5611( 代 ) 近畿大学医学部奈良病院 西和 生駒市乙田町 1248-1 0743-77-0880( 代 ) 市立奈良病院 奈良 奈良市東紀寺町 1-50-1 0742-24-1251( 代 ) 奈良県地域がん診療連携支援病院 病院名構想区域所在地電話番号 国保中央病院東和磯城郡田原本町大字宮古 404-1 0744-32-8800( 代 ) 済生会中和病院東和桜井市大字阿部 323 0744-43-5001( 代 ) 大和高田市立病院 中和 大和高田市磯野北町 1-1 0745-53-2901( 代 ) ( 平成 28 年 4 月現在 ) 36

2025 年に向けて回復期 慢性期で必要となる医療機能 ( 療養支援 ) 機能退院後の経過観察 生活指導 療養支援 訪問診療 緩和ケア 看取り 目標地域での生活を維持しながら 診断 治療 緩和ケア さらに在宅 看取りまで切れ目のない質の高いがん医療を受けることができる地域連携体制の整備 連携医療機関 診療所との連携 在宅療養を支援する関係機関 ( 訪問看護ステーション 薬局 歯科診療等 ) との連携 1-7 目指すべき方向性について県内で より安心 安全な質の高い医療を提供するとともに 患者が希望する地域での療養生活の充実のため連携体制の整備が必要です がん患者が 県内の医療機関で質の高いがん医療を受けることができる集学的治療の充実と実践できる効果的なチーム医療の体制整備 がんと診断された初期段階から緩和ケアを受けることができる体制整備 患者が希望する地域での療養生活ができる連携体制整備 2 脳卒中の医療提供体制の確保 2-1 現在の入院医療需要と今後の入院医療需要予測について 2013 年度の医療提供体制が継続すると仮定した場合の2025 年度において県内医療機関が提供すべき患者の医療需要 ( 医療機関所在地ベースの医療需要 ) は 2 013 年度現在県内の医療機関が提供している患者の医療需要と比較すると 高度急性期機能が約 17% 急性期機能が約 27% 回復期機能が約 30% 増加すると見込まれています いずれの構想区域においても 医療機関所在地ベースの医療需要の増加が見込まれています ( データ集 P62 必要病床数推計ツールより ) 2-2 現在の医療提供の状況について脳卒中の集中治療室 (SCU) のレセプト出現数が全国と比較して低く 不足している可能性があります また 脳卒中患者の連携パス利用者 のレセプト出現数が少ないため 連携が進んでいない可能性が考えられます ( データ集 P23 年齢調整標準化レセプト出現比を用いた都道府県間比較より ) 2-3 患者の受療動向について各構想区域内での医療提供は 入院については南和構想区域を除いて約 70% 程度 外来については約 80% で おおむね構想区域内での受療ができる体制が確保されています 県外へ患者の流出については 入院 外来とも大阪府に流出しており 入院については 西和構想区域では約 8% の患者が大阪府に 南和構想区域では約 12% の患者 37

が和歌山県に流出している状況となっています 南和構想区域では 入院患者の約 60% が構想区域外の医療機関で受療しており 医療提供体制に課題があると考えられますが 中和構想区域と合算すると約 70% の患者の受入をできている状況です 高度急性期機能 急性期機能 回復期機能のいずれについても他の都道府県の医療機関において供給を受けている状況となっています ( データ集 P17 受療動向可視化ツールより ) 2-4 医療機関へのアクセス状況について脳卒中にかかる医療提供においては 来院後 1 時間以内 ( 発症後 3 時間以内 ) の専門的治療の開始が望ましいとされています 県内の30 分以内でアクセス可能な人口カバー率は約 40~70% で 60 分以内での人口カバー率は90% 以上となっています 南和構想区域ではドクターヘリの積極的活用により アクセシビリティを確保する必要があります くも膜下出血 破裂脳動脈瘤については 南和構想区域でのアクセスが他の疾病と比較して悪くなっており 東和構想区域の東部中山間地帯では 脳梗塞以外の疾病のアクセスが悪くなっています データ集 P82 DPC 公開データに基づく疾患別のアクセスマップと人口カバー率より 2-5 医療連携区域に対する考え方について脳卒中の治療は 発症後はできる限り早期に検査を行い 脳卒中の種類を診断し 適切な治療を早期に開始することが重要となっています 急性期機能については 後遺症などの予後にも影響するため 患者住所地にできる限り近い医療機関での対応が必要となります また 回復期リハビリテーションや在宅療養を見据えた場合にも 患者住所地に近い医療機関での受療が理想です 回復期機能については 患者の利便性等から地域でリハビリテーション等を行う必要があります したがって 脳卒中については 原則として 5つの医療連携区域において 当該構想区域内の患者の医療需要に対応する急性期機能 回復期機能を提供できる体制の確保を目指します 38

2-6 医療連携体制の推進及び主要な機能を担う医療機関について 医療連携体制の構築 脳卒中診療は 1 高度急性期 急性期 ( 発症直後に専門的な治療を行う )2 回復期 ( からだの機能を回復させるためのリハビリテーションを行う ) などの病期に分けられ それぞれの病期によって脳卒中患者が直面する課題は変化し 各病期に応じて必要な機能を持つ医療機関による適切な診療と継ぎ目のない医療を提供することが重要となっています また 在宅復帰後は再発防止のため かかりつけ医により脳卒中の危険因子 ( 高血圧 糖尿病 脂質異常等 ) を継続的に管理することが必要になり 特に医療連携体制の構築 を進めていくことが必要となっています そこで 県全域の医療機関を対象に県において取り組んできた脳卒中地域連携パスや 脳卒中地域連携パスや重要疾患医療機能収集分析事業 ( 脳卒中 ) に参加している医療機関を中心に連携体制を構築することとし 医療機能ごとに必要な病床数を確保医療機能ごとに必要な病床数を確保することとします 主要な機能を担う医療機関について 2025 年に向けて高度急性期 急性期で必要となる医療機能 機能救急医療 ( 緊急処置 緊急手術 保存治療 ) 早期リハビリテーション 目標来院後 1 時間以内 ( 発症後 3 時間以内 ) の専門的治療の開始 廃用症候群や合併症の予防 早期に自立できるためのリハビリテーションの実施 連携回復期 維持期の医療機関等と診療情報や治療計画を共有 連携パス 疑い患者の最終判断を救急隊へ情報提供 39

各構想区域ごとの急性期医療を担う医療機関 各構想区域ごとの急性期医療を担う医療機関 病院名 構想区域 所在地 電話番号 奈良医療センター 奈良 奈良市七条 2 丁目 789 0742-45-4591( 代 ) 奈良県総合医療センター 奈良 奈良市平松 1 丁目 30-1 0742-46-6001( 代 ) 市立奈良病院 奈良 奈良市東紀寺町 1-50-1 0742-24-1251( 代 ) 天理よろづ相談所病院 東和 天理市三島町 200 0743-63-5611( 代 ) 高井病院 東和 天理市蔵之庄町 470-8 0743-65-0372( 代 ) 済生会中和病院 東和 桜井市阿部 323 0744-43-5001( 代 ) 奈良県西和医療センター 西和 生駒郡三郷町三室 1 丁目 14-16 0745-32-0505( 代 ) 田北病院 西和 大和郡山市城南町 2-13 0743-54-0112( 代 ) 郡山青藍病院 西和 大和郡山市本庄町 1-1 0743-56-8000( 代 ) 近畿大学医学部奈良病院 西和 生駒市乙田町 1248-1 0743-77-0880( 代 ) 阪奈中央病院 西和 生駒市俵口町 741 0743-74-8660( 代 ) 白庭病院 西和 生駒市白庭台 6 丁目 10-1 0743-70-0022( 代 ) 奈良県立医科大学付属病院 中和 橿原市四条町 840 0744-22-3051( 代 ) 平成記念病院 中和 橿原市四条町 827 0744-29-3300( 代 ) 大和高田市立病院 中和 大和高田市礒野北町 1-1 0745-53-2901( 代 ) 南奈良総合医療センター 南和 吉野郡大淀町福神 8-1 0747-54-5000( 代 ) ( 平成 28 年 4 月現在 ) 40

2025 年に向けて回復期 維持期で必要となる医療機能 ( 回復期リハビリテーション ) 機能身体機能の早期回復及び在宅復帰のためのリハビリテーション 目標身体機能の早期回復を目指した集中的なリハビリテーションの実施 再発予防の治療や基礎疾患 危険因子の管理 在宅等への復帰支援 連携急性期 維持期の医療機関等と診療情報や治療計画を共有 連携パス ( 維持期リハビリテーション ) 機能日常生活への復帰及び日常生活維持のためのリハビリテーション 生活の場における療養支援 目標身体機能の維持 向上のためのリハビリテーションの実施 在宅等への復帰支援 希望する患者に対する看取り 連携急性期 回復期の医療機関等と診療情報や治療計画を共有 連携パス 各構想区域ごとの回復期医療を担う医療機関 ( 回復期リハビリ病棟設置 ) 41

各構想区域ごとの回復期医療を担う医療機関 ( 回復期リハビリテーション病棟設置 ) 病院名 構想区域 所在地 電話番号 済生会奈良病院 奈良 奈良市八条 4 丁目 643 0742-36-1881( 代 ) 高の原中央病院 奈良 奈良市右京 1 丁目 3-3 0742-71-1031( 代 ) おかたに病院 奈良 奈良市南京終町 1 丁目 25-1 0742-63-7700( 代 ) 登美ヶ丘リハビリテーション病院 奈良 奈良市中登美ヶ丘 6 丁目 12-2 0742-45-6800( 代 ) 奈良リハビリテーション病院 奈良 奈良市石木町 800 0742-93-8520( 代 ) 天理よろづ相談所病院白川分院 東和 天理市岩屋町 604 0743-61-0118( 代 ) 高井病院 東和 天理市蔵之庄町 470-8 0743-65-0372( 代 ) 奈良東病院 東和 天理市中之庄町 470 0743-65-1771( 代 ) 奈良県総合リハビリテーションセンター 東和 磯城郡田原本町多 722 0744-32-0200( 代 ) 山の辺病院 東和 桜井市草川 60 0744-45-1199( 代 ) 田北病院 西和 大和郡山氏城南町 2-13 0743-54-0112( 代 ) 阪奈中央病院 西和 生駒市俵口町 741 0743-74-8660( 代 ) 東生駒病院 西和 生駒市辻町 4-1 0743-75-0011( 代 ) 西大和リハビリテーション病院 西和 北葛城郡上牧町ささゆり台 3 丁目 2-2 0745-71-6688( 代 ) 平成記念病院 中和 橿原市四条町 827 0744-29-3300( 代 ) 平成まほろば病院 中和 橿原市四分町 82-1 0744-21-7200( 代 ) 秋津鴻池病院 中和 御所市池之内 1064 0745-63-0601( 代 ) 南奈良総合医療センター 南和 吉野郡大淀町福神 8-1 0747-54-5000( 代 ) ( 平成 28 年 4 月現在 ) 42

各構想区域ごとの回復期 維持期医療を担う医療機関 ( 脳血管疾患等リハビリ実施 / 療養病棟 ) 各構想区域ごとの回復期医療を担う医療機関 ( 脳血管疾患等リハビリテーション実施 / 療養病棟 ) 病院名 構想区域 所在地 電話番号 奈良春日病院 奈良 奈良市鹿野園町 1212-1 0742-24-4771( 代 ) 西の京病院 奈良 奈良市六条町 102-1 0742-35-1121( 代 ) 奈良小南病院 奈良 奈良市八条 5 丁目 437-8 0742-30-6668( 代 ) 沢井病院 奈良 奈良市船橋町 8 0742-23-3086( 代 ) 松倉病院 奈良 奈良市川之上突抜町 15 0742-26-6941( 代 ) 奈良リハビリテーション病院 奈良 奈良市石木町 800 0742-93-8520( 代 ) 奈良東病院 東和 天理市中之庄町 470 0743-65-1771( 代 ) 天理よろづ相談所病院白川分院 東和 天理市岩屋町 604 0743-61-0118( 代 ) 山の辺病院 東和 桜井市草川 60 0744-45-1199( 代 ) 辻村病院 東和 宇陀市菟田野町松井 7-1 0745-84-2133( 代 ) 郡山青藍病院 西和 大和郡山市本庄 1-1 0743-56-8000( 代 ) 白庭病院 西和 生駒市白庭台 6 丁目 10-1 0743-70-0022( 代 ) 阪奈中央病院 西和 生駒市俵口町 741 0743-74-8660( 代 ) 西大和リハビリテーション病院 西和 北葛城郡上牧町ささゆり台 3 丁目 2-2 0745-71-6688( 代 ) 服部記念病院 西和 北葛城郡上牧町上牧 4244 0745-77-1333( 代 ) 橿原リハビリテーション病院 中和 橿原市田中町 104-1 0743-25-1251( 代 ) 秋津鴻池病院 中和 御所市池ノ内 1064 0745-63-0601( 代 ) 潮田病院 南和 吉野郡吉野町大字上市 2135 0746-32-3381( 代 ) 南和病院 南和 吉野郡大淀町福神 1-181 0747-54-5800( 代 ) 南和広域医療企業団五條病院 南和 五條市野原西 5-2-59 0747-22-1112( 代 ) 南和広域医療企業団吉野病院 南和 吉野郡吉野町大字丹治 130-1 0746-32-4321( 代 ) ( 平成 28 年 4 月現在 ) 43

2-7 目指すべき方向性について脳卒中患者の状態に応じて それぞれの時期に適切な医療を提供することが重要であり そのために 地域における医療機関がそれぞれ持つ医療機能に応じ 連携して患者に切れ目なく医療を提供する体制を整備していきます また 脳卒中は再発する場合も多く また 後遺症が残ることも少なくないことから 再発防止のため 危険因子の管理や在宅療養をする患者支援体制を構築します 適切な急性期医療の提供体制の充実 発症後の適切なリハビリテーション提供体制の充実 各病期の円滑な連携による切れ目ないリハビリテーション提供体制 脳卒中危険因子( 高血圧 糖尿病 脂質異常等 ) の適切な管理 在宅療養が可能な体制の整備 3 急性心筋梗塞の医療提供体制の確保 3-1 現在の入院医療需要と今後の入院医療需要予測について各構想区域ごとの2013 年及び2025 年の入院医療需要が10 人未満で算出できないため 需要予測は行えない状況となっています ( データ集 P63 必要病床数推計ツールより ) 3-2 現在の医療提供の状況について手術の実施件数は 全国平均より上回っていますが 構想区域間で手術機能に差が出ている状況となっています ( 東和構想区域は全体的に上回っている ) リハビリテーションを伴うレセプト件数が 入院外来ともに全国平均を大きく下回っている状況となっています ( データ集 P23 年齢調整標準化レセプト出現比を用いた都道府県間比較より ) 3-3 患者の受療動向について各構想区域内での医療提供は 入院については南和構想区域を除いて約 65% 外来については約 80% になっています 入院は構想区域外の受療もあるが おおむね構想区域内での受療ができる体制が確保されている状況となっています 県外への患者の流出については 入院 外来とも大阪府に流出 入院については 西和構想区域では約 8% の患者が大阪府に 南和構想区域では約 11% の患者が和歌山県に流出している状況となっています 南和構想区域では 入院患者の約 60% が構想区域外の医療機関で受療しており 医療提供体制に課題があると考えられています 中和構想区域と合算すると約 70% の患者を受け入れている状況となっています 奈良構想区域では 他の疾患と比較して構想区域外への流出率が高く 患者の多くが東和構想区域で受療しており どの構想区域でも東和構想区域への患者流入が多い状況となっています ( データ集 P18 受療動向可視化ツールより ) 44

3-4 医療機関へのアクセス状況について急性心筋梗塞の救命のためには できるだけ早期の診断 治療が必要であり 発症から1 時間以内に急性期医療機関 (24 時間対応で緊急カテーテル治療を実施可能 ) に搬送する必要があります 県内の30 分以内でのアクセス可能な人口カバー率は約 57% 以上で 60 分以内でのアクセス可能な人口カバー率が96% 以上となっています 東和構想区域の東部中山間地帯 南和構想区域のアクセスが悪く 南和構想区域ではドクターヘリの積極的活用により アクセシビリティを確保する必要があります データ集 P84 DPC 公開データに基づく疾患別のアクセスマップと人口カバー率より 3-5 医療連携区域に対する考え方急性心筋梗塞の治療は 発症から初期治療までの時間が死亡率に影響し 死亡率の低下には発症から60 分以内にPCIを実施できる急性期医療機関に搬送する必要があるとされています ( 財団法人日本救急医療財団 [ 心肺蘇生法委員会 ] 我が国の新しい救急蘇生法ガイドライン ) 急性期機能については 緊急の心臓カテーテル検査 PCIから その後の早期のリハビリテーションまで一貫した治療が求められています 患者住所地にできる限り近い 緊急の心臓カテーテル検査 PCIが24 時間体制で可能な医療機関に搬送する必要があります 南和構想区域には急性期を担う医療機関がないため 奈良 東和 西和 中南和の 4つの医療連携区域において 当該医療連携区域内の患者の医療需要に対応する急性期機能を提供できるように医療提供体制を確保できるよう目指します 45

3-6 医療連携体制の推進及び主要な機能を担う医療機関について 医療連携体制の構築 急性期機能については 緊急の心臓カテーテル検査 PCIから その後の早期のリハビリテーションまで一貫した治療が必要となります 在宅復帰後は再発防止のため かかりつけ医により急性心筋梗塞の危険因子 ( 高血圧 糖尿病 高脂血症 喫煙 ) を管理することが必要になります そこで 急性心筋梗塞診療では急性期医療機関と診療所との医療連携体制の構築を進めていく必要があります 急性期機能については各医療連携区域に 緊急の心臓カテーテル検査 PCIが24 時間体体制で可能な医療機関 ( 県内 9 病院 ) の体制を維持します また 中南和地域の医療機関を対象に取り組んできた虚血性心疾患地域連携パスを全県に拡大し連携体制を構築します 主要な機能を担う医療機関について 2025 年に向けて高度急性期 急性期で必要となる医療機能 機能診断 ( 心電図検査等 ) 救急医療 ( 緊急手術 PCI 等 ) 心臓リハビリテーション 目標来院後速やかに初期治療を開始するとともに 30 分以内の専門的治療を開始 急性期における心臓リハビリテーションの実施 在宅復帰支援 再発予防の定期的専門的検査の実施 連携二次予防の医療機関と診療情報や治療計画を共有 連携パス 46

各構想区域ごとの急性期医療を担う医療機関 各構想区域ごとの急性期医療を担う医療機関 病院名 構想区域 所在地 電話番号 奈良県総合医療センター 奈良 奈良市平松 1 丁目 30-1 0742-46-6001( 代 ) 市立奈良病院 奈良 奈良市東紀寺町 50-1 0742-24-1251( 代 ) 高の原中央病院病院 奈良 奈良市右京 1 丁目 3-3 0742-71-1030( 代 ) 天理よろづ相談所病院 東和 天理市三島町 200 0743-63-5611( 代 ) 高井病院 東和 天理市蔵之庄町 470-8 0743-65-0372( 代 ) 近畿大学医学部奈良病院 西和 生駒市乙田町 1248-1 0743-77-0880( 代 ) 奈良県西和医療センター 西和 生駒郡三郷町三室 1 丁目 14-16 0745-32-0505( 代 ) 奈良県立医科大学附属病院 中和 橿原市四条町 827 0744-22-3051( 代 ) 大和橿原病院 中和 橿原市石川町 81 0744-27-1071( 代 ) ( 平成 28 年 4 月現在 ) 3-7 目指すべき方向性について急性期機能については 緊急の心臓カテーテル検査 PCIから その後の早期のリハビリテーションまでの必要とする医療を 各医療連携区域において 当該医療連携区域内の患者の医療需要に対応する急性期機能を提供できるように医療提供体制を確保していきます また 再発防止のための危険因子の管理や在宅療養をする患者の支援体制を構築します 適切な急性期医療の提供体制の充実 心臓リハビリテーションの提供体制の充実 基礎疾患や危険因子( 高血圧 糖尿病 脂質異常等 ) の適切な管理 在宅療養が可能な体制の整備 47

4 糖尿病の医療提供体制の確保 4-1 現在の入院医療需要と今後の入院医療需要予測について 2013 年度の医療提供体制が継続すると仮定した場合の2025 年度において県内医療機関が提供すべき患者の医療需要 ( 医療機関所在地ベースの医療需要 ) は 2 013 年度現在県内の医療機関が提供している患者の医療需要と比較すると 急性期機能が約 20% 回復期機能が約 30% 増加すると見込まれています 東和構想区域を除いて いずれの構想区域においても 医療機関所在地ベース及び患者住所地ベースのどちらの医療需要も増加と見込まれています 高度急性期医療需要及び南和構想区域については 医療需要が10 人未満で算出できない状況となっています ( データ集 P44 必要病床数推計ツールより ) 4-2 現在の医療提供の状況について 1 型 2 型糖尿病患者のレセプト件数は 全国平均を下回っていますが 構想区域間で差がある状況となっています ( 東和構想区域は全体的に上回っている ) 全体的に東和構想区域では 全国平均を上回っており 西和構想区域 南和構想区域で全国平均を下回っています ( データ集 P25 年齢調整標準化レセプト出現比を用いた都道府県間比較より ) 4-3 患者の受療動向について各構想区域内での医療提供について 外来は各構想区域において約 70% 以上受療されている状況で 入院は 南和構想区域において 他の構想区域での受療が多い状況となっています ( データ集 P19 患者受療動向可視化ツールより ) 4-4 医療機関へのアクセス状況について主要疾患別に見ると 2 型糖尿病は30 分以内でのアクセス可能な人口カバー率は9 8% となっていますが その他は約 30~60% 程度となっています 60 分以内でのアクセスは全体的に93% 以上となっており おおむね医療機関へのアクセシビリティが確保されている状況となっています データ集 P86 DPC 公開データに基づく疾患別のアクセスマップと人口カバー率より 4-5 医療連携区域に対する考え方糖尿病診療は 外来での受診が中心となり 合併症の進行をできるだけ防ぐには 糖尿病患者の症状に応じた専門医療機関による計画的な合併症の検査などを行うことが必要となります 構想区域ごとに急性憎悪時治療 慢性合併症治療に対応する専門医療機関を明確にし 患者の身近な外来医療を提供している診療所との連携を進め治療の平準化を促進します 48

したがって 糖尿病については 現在の 5 つの医療連携区域において 医療提供体 制を確保できるよう目指します 4-6 医療連携体制の推進及び主要な機能を担う医療機関について 医療連携体制の構築 主傷病が糖尿病の場合 入院医療は急性憎悪時の治療に限定され ほとんどは外来患者となっており 参加医療機関による糖尿病連携体制を構築し 急性憎悪時治療 慢性合併症治療を実施できる医療機関を明確にして専門的治療を行う体制を医療連携区域ごとに整備していきます 主要な機能を担う医療機関について 2025 年に向けて高度急性期 急性期で必要となる医療機能 ( 急性憎悪時治療 ) 機能急性合併症の治療を行う機能 目標糖尿病低血糖症 高血糖緊急症等急性期合併症の治療の実施 連携医療施設間における診療情報 治療計画の共有 ( 慢性合併症治療 ) 機能糖尿病の慢性合併症の治療を行う機能 目標糖尿病の慢性合併症の専門的な治療の実施 連携医療施設間における診療情報 治療計画の共有 49

各構想区域ごとの急性憎悪時治療 慢性合併症治療を行う医療機関 各構想区域ごとの急性憎悪時治療 慢性合併症治療を行う医療機関 病院名 構想区域 所在地 電話番号 奈良県総合医療センター 奈良 奈良市平松 1-30-1 0742-46-6001( 代 ) 市立奈良病院 奈良 奈良市東紀寺町 1-50-1 0742-24-1251( 代 ) 西の京病院 奈良 奈良市六条町 102-1 0742-35-1121( 代 ) 天理よろづ相談所病院 東和 天理市三島町 200 0743-63-5611( 代 ) 宇陀市立病院 東和 宇陀市榛原荻原 815 0745-82-0381( 代 ) 近畿大学医学部奈良病院 西和 生駒市乙田町 1248-1 0743-77-0880( 代 ) 奈良県西和医療センター 西和 生駒郡三郷町三室 1 丁目 14-16 0745-32-0505( 代 ) 奈良県立医科大学附属病院 中和 橿原市四条町 840 0744-22-3051( 代 ) 香芝旭ヶ丘病院 中和 香芝市上中 839 0745-77-8101( 代 ) 樋上病院 中和 橿原市葛本町 701 0744-23-1185( 代 ) 南奈良総合医療センター 南和 吉野郡大淀町福神 8-1 0747-54-5000( 代 ) ( 平成 28 年 4 月現在 ) 50

初期 安定期治療 機能 合併症の発症を予防するための初期 安定期治療を行う機能 目標 糖尿病の診断及び生活習慣指導の実施 良好な血糖コントロールを目指した 治療 連携 医療施設間における診療情報 治療計画の共有 専門治療 機能 血糖コントロール不可例の治療を行う機能 目標 教育入院等の集中的な治療の実施 連携 医療施設間における診療情報 治療計画の共有 4-7 目指すべき方向性について糖尿病の良質かつ適切な医療を提供するには 専門医紹介基準を明らかにし 基準を超えた患者を明確化し 糖尿病専門医による治療の必要性を適切なタイミングで知らせることが必要と考えられます また 基準に該当する患者を紹介する各地域の急性憎悪時治療 慢性合併症治療に対応する医療機関を明確に定め 病院と診療所において診療情報や治療計画を共有するなどの連携を図る必要があります 専門医療機関への有効な紹介基準の明確化 県内糖尿病診療に関する実態指標となる項目の明確化 糖尿病ネットワーク参加施設を中心とした糖尿病連携体制の構築 多角的強化療法の早期導入 尿中アルブミン定量の実施 egfrを腎機能指標として位置付け 眼底検査の実施による眼科受診率の向上 若い患者層の血糖コントロールの改善等の取組の定着化 5 救急医療の医療提供体制の確保 5-1 現在の医療需要と今後の医療需要予測について奈良県において救急搬送される患者数は 増加傾向にあります その背景として 高齢化の進展に伴い病気による救急車の利用が増加していること等が考えられます これからの更なる高齢化社会の進展により 救急搬送される患者数は さらに増加することが予測されます 年齢区分別搬送人員推移 ( 人 %) H13 H21 H22 H23 H24 H25 奈良県 新生児 185 180 201 218 211 217 乳幼児 3,559 2,978 3,019 3,117 3,168 2,966 少 年 2,891 2,562 2,321 2,512 2,434 2,545 成 人 23,252 20,367 21,157 21,103 20,781 20,700 高齢者 17,852 26,134 28,586 30,095 31,730 33,093 合 計 47,739 52,221 55,284 57,045 58,324 59,521 高齢者割合 37.4% 50.0% 51.7% 52.8% 54.4% 55.6% 51

H13 H21 H22 H23 H24 H25 奈良県 急 病 25,066 30,487 32,829 34,258 35,619 36,416 交通事故 9,513 6,812 6,880 6,810 6,551 6,745 一般負傷 6,581 7,621 8,166 8,557 8,931 9,015 その他 6,579 7,301 7,409 7,420 7,223 7,345 合 計 47,739 52,221 55,284 57,045 58,324 59,521 急病の割合 52.5% 58.4% 59.4% 60.1% 61.1% 61.2% 5-2 現在の医療提供の状況について救急搬送入院によるレセプト件数が 全国平均を下回っており ICU ハイケアユニットへの入院レセプト件数も多いとは言えない状況にあります 夜間休日救急搬送 ( 入院 ) では 構想区域間の流動性が高く 南和構想区域では区域外への流出が多い状況となっています ( データ集 P23,25 年齢調整標準化レセプト出現比を用いた都道府県間比較より ) 5-3 患者の受療動向について南和構想区域を除いて 県外搬送率は 1~2% 程度となっており 70% 以上が構想区域内で受療されている状況にあります 一方 南和構想区域では 約半分の50% の患者が構想区域外に搬送されており 県外搬送率も約 10% となっています なお東和構想区域への搬送割合がどの構想区域でも約 10% 以上あります ( データ集 P22 e-matchデータ分析より ) 5-4 医療機関へのアクセス状況について救急搬送に要する時間 (119 番通報から医療機関に収容するまでに要した時間 ) は 全国的に増加傾向にあり 奈良県では平均 41.4 分となっています 西和構想区域 中和構想区域では約 37 分となっていますが 奈良構想区域 東和構想区域で約 43 分 南和構想区域で約 58 分と構想区域で差が生じている状況となっています ( データ集 P77 救急搬送時間分析 :H24 年度消防庁データより ) 5-5 医療連携区域に対する考え方救急医療体制は患者の症状に応じて段階的に対応する必要があります このため三次救急医療については 救命救急センターである奈良県総合医療センターのある北部と 高度救命救急センターである奈良県立医大附属病院のある中南部として医療連携区域を設定します 二次救急医療については 救急告示病院や病院群輪番制参加病院により受入体制を確保しており 原則として5つの医療連携区域において 当該医療連携区域内の患者の医療需要に対応する急性期機能を提供できる体制の確保を目指します 52

5-6 医療連携体制の推進及び主要な機能を担う医療機関について 医療連携体制の構築 北部 ( 奈良医療圏 西和医療圏 ) と中南部 ( 東和医療圏 中和医療圏 南和医療圏 ) にそれぞれ 強力な救急受入であるER 型救急医療体制を中心に病院連携ネットワークを構築し 救急医療体制を充実させるとともに機能分化と連携を推進します さらに 山間部などにおいてもこれらの医療機関へ迅速に搬送するため ドクターヘリによる救急搬送体制の充実を図ります また 電話相談事業 (#7119) の実施により県民の適切な受診を図ります 主要な機能を担う医療機関について 2025 年に向けて高度急性期 急性期で必要となる医療機能 三次救急 機能高度な救命救急医療 目標 24 時間 365 日の救急搬送受入 ER 型救急による幅広い疾病に対応した受入体制 連携搬送先医療機関の選定 搬送手段の選定 傷病者の速やかな搬送 二次救急 機能入院を要する救急医療 目標 24 時間 365 日の救急搬送受入 傷病者の状態に応じた適切な救急医療 ER 型救急による迅速な受入体制 連携搬送先医療機関の選定 搬送手段の選定 傷病者の速やかな搬送 53

54 各構想区域ごとの急性期医療を担う医療機関 ( 救急告示病院 病院群輪番制参加病院 ) c 南奈良総合医療センター西和医療センター済生会御所病院市立奈良病院済生会奈良病院済生会中和病院宇陀市立病院国保中央病院大和郡山病院大和高田市立病院奈良友紘会病院土庫病院阪奈中央病院倉病院山の辺病院辻村病院大和橿原病院平尾病院平成記念病院秋津鴻池病院中井記念病院吉本整形外科 外科病院恵王病院郡山青藍病院田北病院白庭病院大倭病院おかたに病院奈良小南病院沢井病院石州会病院高の原中央病院奈良医療センター奈良春日病院奈良東九条病院吉田病院松倉病院西の京病院西奈良中央病院高井病院天理よろづ相談所病院奈良県総合医療センター奈良西部病院生駒市立病院近大奈良病院奈良医大

各構想区域ごとの急性期医療を担う医療機関 ( 救急告示病院 病院群輪番制参加病院 ) 病院名構想区域所在地電話番号 独立行政法人国立病院機構奈良医療センター 奈良 奈良市七条 2 丁目 789 0742-45-4591( 代 ) 奈良県総合医療センター 奈良 奈良市平松 1-30-1 0742-46-6001( 代 ) 市立奈良病院奈良奈良市東紀寺町 1-50-1 0742-24-1251( 代 ) 済生会奈良病院奈良奈良市八条 4 丁目 643 0742-36-1881( 代 ) 西奈良中央病院奈良奈良市鶴舞西町 1 番 15 号 0742-43-3333( 代 ) 松倉病院奈良奈良市川之上突抜町 15 0742-26-6941( 代 ) 沢井病院奈良奈良市船橋町 8 0742-23-3086( 代 ) 奈良西部病院奈良奈良市三碓町 2143-1 0742-51-8700( 代 ) 高の原中央病院奈良奈良市右京 1 丁目 3-3 0742-71-1030( 代 ) おかたに病院奈良奈良市南京終町 1 丁目 25-1 0742-63-7700( 代 ) 石洲会病院奈良奈良市四条大路 1 丁目 9-4 0742-34-6300( 代 ) 吉田病院奈良奈良市西大寺赤田町 1 丁目 -7-1 0742-45-4601( 代 ) 西の京病院奈良奈良市六条町 102-1 0742-35-1121( 代 ) 奈良小南病院奈良奈良市八条五丁目 437-8 0742-30-6668( 代 ) 奈良春日病院奈良奈良市鹿野園町 1212-1 0742-24-4771( 代 ) 大倭病院奈良奈良市大倭町 5 5 0742-48-1515( 代 ) 奈良東九条病院奈良奈良市東九条町 752 0742-61-1118( 代 ) 病院名 構想区域 所在地 電話番号 高井病院 東和 天理市蔵之庄町 470-8 0743-65-0372( 代 ) 天理よろづ相談所病院 東和 天理市三島町 200 0743-63-5611( 代 ) 国保中央病院 東和 磯城郡田原本町宮古 404-1 0744-32-8800( 代 ) 済生会中和病院 東和 桜井市阿部 323 0744-43-5001( 代 ) 宇陀市立病院 東和 宇陀市榛原萩原 815 0745-82-0381( 代 ) 山の辺病院 東和 桜井市大字草川 60 0744-45-1199( 代 ) 辻村病院 東和 宇陀市菟田野松井 7 1 0745-84-2133( 代 ) ( 平成 27 年 10 月現在 ) 病院名 構想区域 所在地 電話番号 阪奈中央病院 西和 生駒市俵口町 741 0743-74-8660( 代 ) 近畿大学医学部奈良病院 西和 生駒市乙田町 1248 番 -1 0743-77-0880( 代 ) 白庭病院 西和 生駒市白庭台 6 丁目 10 番 1 号 0743-70-0022( 代 ) 生駒市立病院 西和 生駒市東生駒 1 丁目 6 番地 2 0743-72-1111( 代 ) 田北病院 西和 大和郡山市城南町 2-13 0743-54-0112( 代 ) 独立行政法人地域医療機能推進機構大和郡山病院 西和 大和郡山市朝日町 1-62 0743-53-1111( 代 ) 郡山青藍病院 西和 大和郡山市本庄町 1-1 0743-56-8000( 代 ) 奈良県西和医療センター 西和 生駒郡三郷町三室 1 丁目 14-16 0745-32-0505( 代 ) 恵王病院 西和 北葛城郡王寺町王寺 2-10-18 0745-72-3101( 代 ) 奈良友紘会病院 西和 北葛城郡上牧町服部台 5-2-1 0745-78-3588( 代 ) 倉病院 西和 生駒市 1 7 0743-73-4888( 代 ) 病院名 構想区域 所在地 電話番号 奈良県立医科大学附属病院 中和 橿原市四条町 840 0744-22-3051( 代 ) 平成記念病院 中和 橿原市四条町 827 0744-29-3300( 代 ) 大和橿原病院 中和 橿原市石川町 81 0744-27-1071( 代 ) 宇陀市立病院 中和 宇陀市榛原萩原 815 0745-82-0381( 代 ) 大和高田市立病院 中和 大和高田市磯野北町 1 番 1 号 0745-53-2901( 代 ) 吉本整形外科 外科病院 中和 大和高田市野口 136 0745-53-3352( 代 ) 土庫病院 中和 大和高田市日之出町 12-3 0745-53-5471( 代 ) 中井記念病院 中和 大和高田市根成柿 151-1 0745-21-1100( 代 ) 済生会御所病院 中和 御所市三室 20 0745-62-3585( 代 ) 平尾病院 中和 橿原市兵部町 6 28 0744-24-4700( 代 ) 秋津鴻池病院 中和 御所市池之内 1064 0745-63-0601( 代 ) 病院名構想区域所在地電話番号 南奈良総合医療センター南和吉野郡大淀町福神 8-1 0747-54-5000( 代 ) ( 平成 28 年 4 月現在 ) 55

2025 年に向けて救護 一次救急で必要となる医療機能 ( 救護 ) 機能 病院前救護活動 目標 急病時の対応等の支援 適切な救急医療機関への搬送 県民の適正な受診 連携 搬送先医療機関の選定 搬送手段の選定 傷病者の速やかな搬送 ( 一次救急 ) 機能 初期救急医療 目標 傷病者の状態に応じた適切な一次救急医療の提供 連携 拠点となる休日夜間応急診療所の充実支援 5-7 目指すべき方向性について 救急搬送数 救急搬送時間とも増加傾向であり 受入体制の充実が課題となっていることから ER 型救急医療体制など 重症救急搬送患者を断らない医療体制の構築が必要 南和公立 3 病院の機能分化と連携による救急医療体制の充実が必要 軽症患者に対応するため 拠点となる休日夜間応急診療所の充実等 一次救急医療体制の整備が必要 メディカルコントロール体制の整備やドクターヘリ ドクターカーの活用による適切な病院前救護活動が可能な体制の構築が必要 不要不急の受診や安易な救急車の要請を抑制するとともに 真に急ぐべき患者が受診を控えることのないよう 救急医療に対する県民の理解を深めるための活動の継続が必要重症な救急患者を断らない医療体制の構築拠点となる一次救急医療体制の整備適切な病院前救護活動が可能な体制の構築救急医療に対する県民の理解を深めるための活動の継続 56

6 周産期医療の医療提供体制の確保 6-1 現在の医療需要と今後の医療需要予測について全国的に出生数が減少していますが 奈良県の年間出生数も減少傾向にあり これからの少子高齢化の進展により さらに減少することが予測されます 構想区域別の出生数の推移 構想区域 S62 H16 H20 H25 奈良県 奈 良 3,759 2,897 2,727 2,632 東 和 2,435 1,935 1,677 1,533 西 和 3,253 2,966 2,734 2,685 中 和 3,458 3,426 3,403 3,016 南 和 927 525 440 324 合計 13,832 11,749 10,981 10,190 ( 厚生労働省人口動態調査より ) 6-2 現在の医療提供の状況についてハイリスク分娩に対する医療体制のレセプト件数が全国平均を下回っており MF ICUは 奈良 中和構想区域のみ整備されており 大阪府を中心に県外流出があります ( データ集 P25 年齢調整標準化レセプト出現比を用いた都道府県間比較 ) 6-3 患者の受療動向について周産期母体入院では 地域周産期母子医療センターである奈良県総合医療センターが所在する奈良構想区域 総合周産期母子医療センターである奈良県立医科大学附属病院が所在する中和構想区域においては それぞれ医療圏内での受入率は70% 以上と高く それ以外の地域においては それぞれ奈良 中和医療圏へ流出している状況となっています ( データ集 P97 市町村国民健康保険及び後期高齢者医療制度レセプトデータより ) 6-4 医療機関へのアクセス状況について南和構想区域における分娩取扱件数が限られているため 他の構想区域での受療が多くなっています ハイリスク分娩では 主に奈良構想区域 中和構想区域 他府県での受療が多い状況となっています ( データ集 P97 市町村国民健康保険及び後期高齢者医療制度レセプトデータより ) 6-5 医療連携区域に対する考え方原則として 構想区域と同じ5つの医療連携区域において 患者の医療需要に対応する周産期医療を提供できるように医療提供体制の確保を目指しますが 南和医療連携区域については 南奈良総合医療センターと奈良県立医科大学附属病院が連携して 57

体制を確保します ハイリスク分娩や産科救急については総合周産期母子医療センターである奈良県立医大附属病院 地域周産期母子医療センターである奈良県総合医療センター 産婦人科一次救急医療機関など 医療圏を越えた全県での役割分担 連携による体制確保を図ります 6-6 医療連携体制の推進及び主要な機能を担う医療機関について 医療連携体制の構築 診療所 助産所において 正常分娩を中心に取り扱い ハイリスク分娩は奈良県立医科大学付属病院 奈良県総合医療センターに搬送する等 役割分担 連携を図り ハイリスク妊婦の県内受入体制を構築します また 未受診妊婦やかかりつけ医がいても万一対応してもらえない場合等に対応するための産婦人科一次救急医療体制の確保を継続します 主要な機能を担う医療機関について 2025 年に向けて高度急性期 急性期で必要となる医療機能 総合周産期母子医療センター 機能重症母 児に対するきわめて高度の医療を提供 地域のNICUの空ベッド状況等の把握 研究や教育の援助 地域周産期医療データの分析 評価 目標合併症妊娠 重症妊娠高血圧症候群 切迫早産 胎児異常等母体又は児におけるリスクの高い妊娠に対する医療 高度な新生児医療等を行うとともに 58

必要に応じて当該施設の関係診療科又は他の施設と連携し 産科合併症以外の合併症を有する母体に対応 リスクに応じた医療機関の役割分担による連携 各病院の機能を特化した病病連携 医療連携区域を越えた全県での連携体制の強化 連携近隣府県の搬送体制強化 周産期医療情報システムによる母体 新生児搬送支援 救命救急センターとの連携 ( 重篤な母体合併症等 ) 地域周産期母子医療センター 機能周産期に係る比較的高度な医療 目標 24 時間体制で周産期に係る比較的高度な医療行為 地域の中核病院として各周産期医療施設からの搬送受入 地域周産期医療施設と連携 入院 分娩に関する連絡調整 リスクに応じた医療機関の役割分担による連携 各病院の機能を特化した病病連携 医療連携区域を越えた全県での連携体制の強化 連携周産期医療情報システムによる母体 新生児搬送支援 救命救急センターとの連携 ( 重篤な母体合併症等 ) 周産期医療実施機関 機能周産期に係る機能を分担して比較的高度な医療 目標周産期に係る機能を分担して比較的高度な医療行為 リスクに応じた医療機関の役割分担による連携 各病院の機能を特化した病病連携 医療連携区域を越えた全県での連携体制の強化 連携周産期医療情報システムによる母体 新生児搬送支援 救命救急センターとの連携 ( 重篤な母体合併症等 ) 59

各構想区域ごとの周産期医療実施機関 各構想区域ごとの周産期医療実施機関 病院名 構想区域 所在地 電話番号 奈良県総合医療センター 奈良 奈良市平松 1-30-1 0742-46-6001( 代 ) 奈良県立医科大学附属病院 中和 橿原市四条町 840 0744-22-3051( 代 ) 近畿大学医学部奈良病院 西和 生駒市乙田町 1248 番 -1 0743-77-0880( 代 ) 天理よろづ相談所病院 東和 天理市三島町 200 0743-63-5611( 代 ) 市立奈良病院 奈良 奈良市東紀寺町 1-50-1 0742-24-1251( 代 ) ( 平成 28 年 4 月現在 ) 地域の周産期医療機関 機能正常分娩 目標正常分娩の対応 産科医 助産師 看護師の確保 妊婦検診の充実 産後訪問指導の充実 リスクの低い妊婦への対応 リスクに応じた医療機関の役割分担による連携 各病院の機能を特化した病病連携 医療連携区域を越えた全県での連携体制の強化 連携周産期医療情報システムによる母体 新生児搬送支援 救命救急センターとの連携 ( 重篤な母体合併症等 ) 60

6-7 目指すべき方向性について 分娩取扱医療機関が減少する一方で ハイリスク妊婦 新生児に対する医療の需要が増大していることから リスクに応じた医療機関の役割分担 連携が必要となります ハイリスク妊婦の県内受入率は向上しているが 搬送要請件数は減少しておらず 依然として県外搬送があることから 周産期母子医療センターの機能強化が必要となります 南和医療連携区域の医療機関における分娩数の減少が著しいことから 南奈良総合医療センターにおいて奈良県立医科大学附属病院と連携して分娩機能の確保を図ります リスクに応じた医療機関の役割分担 連携周産期母子医療センターの機能強化分娩機能の確保 7 小児救急医療の医療提供体制の確保 7-1 現在の医療需要と今後の医療需要予測について住民のライフスタイルの変化 少子化 核家族化 夫婦共働きといった社会情勢や家族環境の変化に伴う育児不安の増大等 様々な要因により 休日や夜間における小児救急医療の需要が増加している状況にあります そのため 小児人口はH19 年と比較して7.5% 減少しているにもかかわらず 小児患者の救急搬送数は0.07% 減にとどまっています 小児救急搬送数の推移区分 H19 年 H21 年 H23 年 H24 H25 奈小児救急搬送数 4,123 4,221 4,980 4,424 4,096 良小児人口 195,311 190,511 185,456 182,831 180,655 全小児救急搬送数 386,221 378,210 388,159 359,280 346,845 国小児人口 17,402,456 17,205,567 16,943,391 16,778,104 16,778,976 ( 消防庁 救急搬送における医療機関の受入状況調査 より ) 7-2 現在の医療提供の状況について小児医療に関する年齢調整標準化レセプト出現比より 入院 外来ともにレセプト件数は 全国平均と比較して少ない状況にあります ( データ集 P25 年齢調整標準化レセプト出現比を用いた都道府県間比較より ) 7-3 患者の受療動向について小児救急外来は南和構想区域を除いて約 78% 以上 構想区域内で受療されている状況で 南和構想区域では約 40% の患者が 他の構想区域で受療しています 小児救急入院は 奈良構想区域では78% 構想区域内で受療されているが 他の構想区域では50% 以上の患者が他の構想区域で受療している状況となっています ( データ集 P20 受療動向可視化ツールより ) 61

7-4 医療機関へのアクセス状況について救急搬送に要する時間 (119 番通報から医療機関に収容するまでに要した時間 : 年齢 7 歳未満 ) は 奈良県では平均 39.5 分となっています 中和構想区域で34 分 東和構想区域 西和構想区域で39 分 奈良構想区域で45 分 南和構想区域で約 55 分と構想区域で差が生じています ( データ集 P77 救急搬送時間分析 :H24 年度消防庁データより ) 7-5 医療連携区域に対する考え方入院治療を必要としない比較的軽症な患者は かかりつけ医のほか 各市町村等が設置する休日夜間応急診療所で対応し 入院治療を要する重篤な患者については 県内を2ブロック ( 北和 中南和 ) に分け医療連携区域を設定し 協力病院が輪番制を組み受入体制を確保します 7-6 医療連携体制の推進及び主要な機能を担う医療機関について 医療連携体制の構築 診療所 休日夜間応急診療所で 初期小児救急を実施します 入院を要する救急医療については 北和 中南和地域で毎日 1 病院ずつが輪番体制を確保し 対応します さらに重篤な患者に対する救命救急医療を救命救急センターが対応します また 電話相談事業 (#8000) や小児科医による講習会の実施による適切な医療情報の提供により 保護者の不安解消や県民の適切な受診を図ります 62

主要な機能を担う医療機関について 2025 年に向けて高度急性期 急性期で必要となる医療機能 一次救急 機能 初期小児救急 目標 傷病者の状態に応じた適切な一次救急医療の提供 連携 拠点となる休日夜間応急診療所の充実支援 ( 二次救急 ) 機能 入院を要する小児救急医療 目標 入院を要する小児救急医療を24 時間体制で実施 連携 より専門的な医療を要するなど対応が困難な患者に係る連携 ( 三次救急 ) 機能 高度な小児専門医療 小児の救命救急医療 目標 高度医療や専門的な小児医療の提供 24 時間体制での小児の救命救急医療 連携 より専門的な医療を要するなど対応が困難な患者に係る連携 各構想区域ごとの小児二次輪番医療機関 63

小児二次輪番病院 ( 北和 ) 対象地域 : 奈良市 生駒市 大和郡山市 天理市 山辺郡 生駒郡 病院名 構想区域 所在地 電話番号 奈良県総合医療センター 北和 奈良市平松 1-30-1 0742-46-6001( 代 ) 市立奈良病院 北和 奈良市東紀寺町 1-50-1 0742-24-1251( 代 ) 済生会奈良病院 北和 奈良市八条 4 丁目 643 0742-36-1881( 代 ) 天理よろづ相談所病院 北和 天理市三島町 200 0743-63-5611( 代 ) 大和郡山病院 北和 大和郡山市朝日町 1-62 0743-53-1111( 代 ) 阪奈中央病院 北和 生駒市俵口町 741 0743-74-8660( 代 ) 近畿大学医学部奈良病院 北和 生駒市乙田町 1248-1 0743-77-0880( 代 ) 小児二次輪番病院 ( 中南和 ) 対象地域 : 大和高田市 香芝市 葛城市 橿原市 桜井市 御所市 五條市 宇陀市 北葛城郡 高市郡 磯城郡 宇陀郡 吉野郡 病院名 構想区域 所在地 電話番号 奈良県西和医療センター 中南和 生駒郡三郷町三室 1 丁目 14-16 0745-32-0505( 代 ) 国保中央病院 中南和 磯城郡田原本町宮古 404-1 0744-32-8800( 代 ) 済生会中和病院 中南和 桜井市阿部 323 0744-43-5001( 代 ) 大和高田市立病院 中南和 大和高田市磯野北町 1 番 1 号 0745-53-2901( 代 ) 南奈良総合医療センター 中南和 吉野郡大淀町福神 8-1 0747-54-5000( 代 ) 土庫病院 中南和 大和高田市日之出町 12-3 0745-53-5471( 代 ) ( 平成 28 年 4 月現在 ) 7-7 目指すべき方向性について社会情勢や家族環境の変化に伴う育児不安の増大等 様々な要因により 休日や夜間における小児救急医療の需要が増大していることから 小児救急医療体制を守るため保護者等を支援する体制の確保が必要となります 二次輪番病院における入院患者数が横ばい傾向であること 中南和地域の輪番参加病院が減少していることから 症状に応じた救急医療を提供する体制の確保を図ります 小児救急医療体制を守るため保護者等を支援する体制の確保 症状に応じた救急医療を提供する体制の確保 8 骨折及び肺炎についての検討 8-1 現在の医療需要と今後の医療需要予測について 骨折と肺炎については これからのさらなる高齢化社会の進展に伴い 患者の増加が見 込まれます MDC04のうち成人肺炎 2013 年の 2025 年の医療需要医療需要 ( 人 / 日 ) ( 人 / 日 ) 伸び率 MDC16のうち大腿骨頸部骨折 2013 年の 2025 年の医療需要医療需要 ( 人 / 日 ) ( 人 / 日 ) 伸び率 高度急性期 34.6 54.4 157% 高度急性期 0.0 0.0 0% 急性期 273.0 372.9 137% 急性期 89.4 127.6 143% 回復期 198.3 287.2 145% 回復期 73.4 106.2 145% ( 厚生労働省データより ) 64

推計患者数 ( 入院 ) ( 外来 ) 受療率 平均在院日数 患者数の推移 ( 全国 ) 骨折の患者数の状況について 0~14 歳 15~64 歳 65 歳以上 0~14 歳 15~64 歳 65 歳以上 奈良 0.1 0.5 1.2 奈良 0 0 0.4 推計患者数全国 11.6 49.1 122.4 全国 3.3 4.1 35.3 奈良 0 0.2 0.9 奈良 0 0 0.3 ( 入院 ) 全国 0.6 14 76.5 全国 1.1 1.9 31.4 奈良 0.1 0.2 0.3 奈良 0 0 0 ( 外来 ) 全国 10.9 35.1 45.9 全国 2.2 2.1 3.8 厚生労働省 H26 患者調査より厚生労働省 H26 患者調査より 奈良 全国 奈良 全国 81 72 厚生労働省 H26 患者調査より 38.3 ( 人口 10 万対 ) 37.9 厚生労働省 H26 患者調査より 奈良 全国 27 厚生労働省 H26 患者調査より ( 単位 : 日 ) ( 単位 : 日 ) 奈良 全国 29.7 厚生労働省 H26 患者調査より ( 単位 : 千人 ) ( 単位 : 千人 ) 平成 8 年 平成 14 年 平成 20 年 平成 26 年 患者数の推移 平成 8 年 平成 14 年 平成 20 年 平成 26 年 151.9 155.5 179.8 183.4 ( 全国 ) 30 35.4 46.1 42.8 厚生労働省患者調査より 受療率 平均在院日数 肺炎の患者数の状況について ( 単位 : 千人 ) ( 単位 : 千人 ) 27 32.7 ( 人口 10 万対 ) 厚生労働省患者調査より 8-2 目指すべき方向性について 骨折と肺炎については 高齢者での発症が多いため 特に介護施設等における肺炎予防 や骨折予防にどのように取り組んでいくかが重要となります 65