第 2 章計画の背景 1 ぎふスポーツ振興計画の総括 1 ぎふスポーツ振興計画について本県では 平成 17 年 3 月に ぎふスポーツ振興計画 を策定し スポーツ王国 ぎふ の実現を目指して (1) 生涯スポーツの振興 (2) 競技スポーツの振興 (3) 学校における体育 スポーツ の3つの分野を主

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市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

する・みる・ささえるの スポーツ文化

施策1

0-1表紙

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計画の基本的な考え方 〇 〇本計画でのスポーツ〇 〇 スポーツをより身近なものとし スポーツの果たす多様な役割を踏まえて 本計画におけるスポーツを位置づけます 競技スポーツやレクリエーション活動だけでなく 健康づくりのためのウォーキング ハイキング 気分転換の散歩や軽い運動 サイクリング キャンプ活

Microsoft Word - 基本方針案ver.3.33

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平成25~27年度間

調査結果の概要

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(1) 体育・保健体育の授業を改善するために


計画策定の基本的な考え方 スポーツ振興法が50 年ぶりに全面改正され 平成 23 年 6 月に新たにスポーツ基本法が制定されました スポーツ基本法においては スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利であるとともに スポーツは青少年の健全育成等 国民生活において多面にわたる役割を担

スライド 1

平成18年度(財)岐阜県体育協会 事業報告(案)

-218-

平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果(概要)

第3節 重点的な取り組み

概要版 秋田県

..:2 章本県スホーツの現状と旨 1 地域におけるスポーツ (1) 地域におけるスポーツの振興 県及び市町村では 関係機関 団体との連携のもとに 総合型地域スポーツクラブの育成や各種実技講習会 スポーツ教室 各種大会の開催 学校体育施設の開放などを通して 地域におけるスポーツの振興を推進しています

施策の柱 2 ホームタウン活動の推進 (1) サッカーを活かしたまちづくり 事業 主な取り組み事業 達成度 担当課等 18 シティプロモーション事業 5 スポーツ交流課 19 サッカーのまち静岡啓発事業 5 スポーツ交流課 20 サッカーによるシティプロモーションの推進 5 スポーツ交流課 21 サ

(1) 健康 体力に関する意識に関すること 健康について 健康 と感じている県民が微増し 90.1% となった ( 問 1) 体力について 自信がある が増加し 普通 と合わせて 79 5% となったが 運動不足と感じる がやや増加し 78% となった ( 問 2 問 3) 健康について 健康に注意

第 1 章スマートスポーツ ( 生涯スポーツ ) 分野意見の要旨府の考え方 スポーツごころ の定義を教えてください スポーツごころ は京都府スポーツ推進審議会から 府民により多くの場面でこのような 思い を持っていただきたいという期待を込めて提言されたものです 提言において スポーツごころ とは感動

4 回答者の属性 (1) 性別 男性 % 女性 % 1 0.3% 計 % 0.3% 男性 44.1% 女性 55.6% () 年代別 0 歳代 5 7.% 30 歳代 % 40 歳代 84 4.% 50 歳代 % 60 歳代

「オリンピック・レガシーに関する意識調査」(第2回)結果概要

の間で動いています 今年度は特に中学校の数学 A 区分 ( 知識 に関する問題 ) の平均正答率が全 国の平均正答率より 2.4 ポイント上回り 高い正答率となっています <H9 年度からの平均正答率の経年変化を表すグラフ > * 平成 22 年度は抽出調査のためデータがありません 平

第 1 部 施策編 4

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

資料1 第1回会議のポイントについて

総合型地域スポーツクラブの特色ある事例

合計特殊出生率 : 15 歳から49 歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので 1 人の女性が生涯に生む子どもの数の平均に相当するとされる 図 2-1 総人口及び年少 老年人口割合の推移 図 2-2 合計特殊出生率の推移 -8-

平成 26 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 27 年 1 月 四條畷市教育委員会

Microsoft Word - スポ推計画案(HPアップ用・最終)

3 学校の部活動部活動についてについてお聞きします 問 7: あなたは 学校の部活動に参加していますか 学校の部活動に参加していますか 部活動部活動に参加している人は 所属している部活動の名前も記入してください 1. 運動部活動に参加 ( 問 8へ ) 2. 文化部活動に参加 ( 問 9へ ) 3.

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

様式 Ⅰ 平成 28 年度オリンピック パラリンピック教育推進校 事業実施報告書 学校名 井手町立井手小学校 多賀小学校 泉ヶ丘中学校 全校児童 生徒数 井手小 ;222 名多賀小 ; 99 名泉ヶ丘中 ;154 名 Ⅰ スポーツへの誘い自己肯定感の醸成 Ⅱ 障害者や高齢者への理解共生社会の形成 Ⅲ

平成 28 年度全国体力 運動能力 運動習慣等調査愛媛県の結果概要 ( 公立学校 ) 調査期間 : 調査対象 : ( 悉皆 ) 平成 28 年 4 月 ~7 月 小学校第 5 学年 中学校第 2 学年 男子 5,688 人 女子 5,493 人 男子 5,852 人 女子 5,531 人 本調査は

スライド 1

104 (3) 全中学校において アクティブスクール を展開 全中学校を アクティブスクール として位置付け 自校の目標 ( 値 ) や取組内容を定めた 体力向上推進計画 を作成し 取組を強力に推進している (4) スーパーアクティブスクール や アクティブライフ研究実践校 による取組中学校 47

小学生の運動 スポーツ活動に関するアンケート 調査報告書 1 調査の概要 (1) 調査目的本市における小学生のスポーツ活動の実態を調査し 豊川市スポーツ振興計画 ( 改訂版 ) 策定のための基礎資料を得るため (2) 調査対象豊川市内小学校 6 年生の全児童学校数 26 校児童数 1,825 人 (

地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

北見市総合計画.indd

市民アンケート報告書

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2.国のスポーツ政策の概要

ラグビーワールドカップ2019及び 東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた 掛川市の取組基本方針

平塚市スポーツ推進計画

はじめに

Microsoft Word - 舞09・絆1(多文化) ⑤ doc

本年度の調査結果を更に詳しく分析するため 本道の課題となっている質問紙の項目について 継続して成果を上げている福井県 秋田県 広島県と比較した結果を示しています ( 全国を 100 とした場合の全道及び他県の状況をレーダーチャートで示したもの ) 1 福井県との比較 (~P51) 継続的に成果を上げ

地域子育て支援拠点事業について


5. 注目競技ランキングは 1 位 水泳 ( 競泳 ) 2 位 サッカー ( 女子 ) 3 位 サッカー ( 男子 ) 注目度の高い競技ランキングは 1 位 水泳 ( 競泳 ) (53.7%) 2 位 サッカー ( 女子 ) (52.3%) 3 位 サッカー ( 男子 ) (46.8%) 4 位 マ

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国民の体力・運動能力の長期的推移

第 2 章高齢者を取り巻く現状 1 人口の推移 ( 文章は更新予定 ) 本市の総人口は 今後 ほぼ横ばいで推移する見込みです 高齢者数は 増加基調で推移し 2025 年には 41,621 人 高齢化率は 22.0% となる見込みです 特に 平成 27 年以降は 後期高齢者数が大幅に増加する見通しです

地域包括ケア構築に向けた実態調査の実施 ひとり暮らし高齢者 高齢者のみ世帯 の全てを訪問形式で調査 地域全体で生活支援等必要なサービス内容を検討 H24 年度 H24.7 月 ~ひとり暮らし実態調査 ( 訪問 ) 集計 解析 ( 名古屋大学 )1 H 福祉を考える集会 ( 住民 関係者


(2) 熟練技能者等の派遣による若年技能者等に対する実技指導ものづくりマイスター対象職種以外の職種で企業等から実技指導の要請を受けた場合 熟練技能者等を派遣し実施します (3) 学校単位の製作実演のイベント熟練技能者等を小中学校 訓練施設等へ派遣し 製作実演 ものづくり体験等を行う ものづくり体験教

表紙

平成27年版高齢社会白書(全体版)

特定健診の受診率は毎年上昇しており 平成 28 年度は県平均よりも 7% 高い状況 となっていますが 国が示す目標値 60% を達成するには更なる工夫や PR が必要とな っています 長与町国保の医療費は平成 25 年度から上昇していましたが 平成 28 年度は前年度より約 3 億円減少し 1 人当

学生確保の見通し及び申請者としての取組状況

4 調査対象者数 実施人数及び実施率 公立小学校 205 校 公立中学校 97 校 公立全日制 34 校 定時制 9 校の児童生徒全員を対 象とした 実施人数及び実施率については 次の表及び図に示すとおりである 表. 各校種別調査対象者数 実施人数及び実施率 校種 年齢項目 性別等 小学校中学校 6

第56回国民体育大会

オリンピック パラリンピック東京大会におけるホストシティ タウン構想に係る自治体における国際交流の取組についてのアンケート 1. 調査概要配布先 : 都道府県 市区町村時期 : 平成 26 年 9 月 30 日 ~10 月 30 日 ( 年内にとりまとめ ) 調査趣旨 : 2020 年オリンピック

全国体力調査によって明らかになったこと

子どもから大人まで県民だれもが生涯にわたって主体的にスポーツに親しめる環境 (= スポーツ振興基盤 ) を整えていくことが重要

02-01 ビジョンの基本的考え方

平成 27 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 28 年 3 月 四條畷市教育委員会

資料 7 1 人口動態と子どもの世帯 流山市人口統計資料 (1) 総人口と年少人口の推移流山市の人口は 平成 24 年 4 月 1 日現在 166,924 人で平成 19 年から増加傾向で推移しています 人口増加に伴い 年尐人口 (15 歳未満 ) 及び年尐人口割合も上昇傾向となっています ( 人

第56回国民体育大会

2 調査人員 体力調査 性別 15 歳 16 歳 17 歳 18 歳 合計 男子 12,746 12,471 11, ,297 女子 12,519 12,125 11, ,586 合計 25,265 24,596 23, ,883 質問紙調査 性

01 【北海道】

案 参考資料 1 健康長寿笑顔のまち 京都推進プラン ( 計画期間 : 平成 30 年 ~34 年度 ) 身体活動 運動分野抜粋案 1

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

参考資料3 総合型地域スポーツクラブの取組事例

Ⅰ 観光振興計画制定の背景 1 観光による地域振興 観光立国推進基本法 に基づき策定された 観光立国推進基本計画 の中で 観光立国の実現は地域経済の活性化 雇用機会の増大 国民の健康の増進 潤いのある豊かな生活環境の創造 国際相互理解の増進等の意義を有するものである と位置づけられています また 東

第56回国民体育大会

1 調査目的 今年度策定する 津山市総合戦略 で 子どもを産み 育てやすい環境づくりに 向けた取組みを進めるにあたり 出産 子育ての現状を把握するために実施した 2 調査内容の背景と設問設定理由国では 出生率を 2.07 まで高めることで 2060 年に現状の社会構造を維持できる人口 1 億人程度を

第 2 章近江八幡市を取り巻く状況と今後の課題 1 データからみえる地域福祉の状況 1 人口の状況近江八幡市は 平成 22 年 3 月に旧近江八幡市と旧安土町が合併し 人口 8 万人を超える市となりました 旧市町の人口を合計した数値を見ると 平成 12 年から平成 22 年は横ばいで推移していますが

二さらに現代社会においては 音楽堂等は 人々の共感と参加を得ることにより 新しい広場 として 地域コミュニティの創造と再生を通じて 地域の発展を支える機能も期待されている また 音楽堂等は 国際化が進む中では 国際文化交流の円滑化を図り 国際社会の発展に寄与する 世界への窓 にもなることが望まれる

全国調査からみる子どもの運動・スポーツの現状と課題

組織目標シート 平成 28 年度 部局 教育委員会事務局局長吉田久芳 1. 部局の使命 児童 生徒一人ひとりを大切にし 豊かな人間性と人間関係を築く力を育むとともに 自ら学び考え行動する子どもの育成を図る学校教育を推進する 市民生活が豊かで活力のあるものになるよう 市民が生涯を通して学習し学び続ける

第56回国民体育大会

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(3) 生活習慣を改善するために

基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

学校体育と幼児期運動指針の概要について

大学スポーツが及ぼす好循環


平成 27 年度全国体力 運動能力 運動習慣等調査愛媛県の結果概要 ( 公立学校 ) 調査期間 : 調査対象 : 平成 27 年 4 月 ~7 月小学校第 5 学年 ( 悉皆 ) 中学校第 2 学年 ( 悉皆 ) 男子 5,909 人男子 5,922 人 女子 5,808 人女子 5,763 人 本

はじめに スポーツは 心身の健康の保持増進や体力の向上など 体を動かすという人間の根源的な欲求に応え 心身の健康の保持増進だけでなく 青少年の健全育成や地域社会の再生 生活習慣病の予防 健康で活力に満ちた長寿社会を実現するものであり 生涯にわたりスポーツに親しむことができる環境を整備することは大きな

計画の今後の方向性

基本方策 政策目標 平成 26 年度推進事業の概要 具体的方策 No 推進事業 1 1 子どものスポーツ機会の充実 ライフステージに応じた健康の保持増進 スポーツ 1 体力の向上 2 教員の資質の向上と指導体制の充実 1 新体力テスト 健康実態調査の実施 2 健康体力つくり一校一実践運動の実施 3レ

untitled

はじめに 近年 価値観の多様化やライフスタイルの変化により 精神的ストレスの増大 日常生活における体を動かす機会の減少や体力の低下など 心身両面にわたる健康上の問題が顕在化してきている中で 生きがいや心の豊かさ 健康増進へのニーズは一層高まってきております スポーツは 心身の健全な発達を促し 生活に

Transcription:

第 2 章 計画の背景 11

第 2 章計画の背景 1 ぎふスポーツ振興計画の総括 1 ぎふスポーツ振興計画について本県では 平成 17 年 3 月に ぎふスポーツ振興計画 を策定し スポーツ王国 ぎふ の実現を目指して (1) 生涯スポーツの振興 (2) 競技スポーツの振興 (3) 学校における体育 スポーツ の3つの分野を主要分野とし 各分野に目標を掲げ 平成 17 年度から平成 26 年度までの 10 年間 計画を推進してきました この間 平成 24 年の ぎふ清流国体 ぎふ清流大会 の開催に向け 県民のスポーツに関する意識の高まりや障がい者スポーツへの理解促進 競技力向上に資する取組みの強化が図られ 各分野において一定の成果を得ることができました 2 計画推進の成果 (1) 生涯スポーツの振興この分野では 県民 1スポーツ運動 を展開し 成人の週 1 回以上のスポーツ実施率を平成 26 年度までに 50% とすること 総合型地域スポーツクラブ数を 100 クラブとすることを目標に掲げ スポーツ機会の提供や指導者の養成 総合型地域スポーツクラブの育成などに取り組んできました スポーツ実施率は ぎふ清流国体 ぎふ清流大会 の開催効果などにより 平成 24 年度には 47.7% に達しましたが わずかに目標に届きませんでした 今後は 地域におけるスポーツ機会の提供など 県民のスポーツ参加を促進する継続的な取組みが必要と考えられます スポーツ実施率 総合型地域スポーツクラブ数の推移年度 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 スポーツ 37.9 38.2 43.3 - - 43.6 47.7 42.1 48.1 実施率 (%) 総合型地域スポー 38 43 50 57 60 67 71 74 67 68 ツクラブ数 (2) 競技スポーツの振興この分野では 日本一 世界一づくり運動 を展開し 平成 24 年の ぎふ清流国体 において天皇杯 皇后杯ともに 1 位を獲得することを目標とし ジュニアから成年までの一貫した指導体制の整備や優秀指導者の招へい 科学的トレーニング導入による選手強化などに取り組んできました これらの取り組みを進めた結果 ぎふ清流国体 において天皇杯 皇后杯ともに 1 位を獲得 翌年の東京国体においても天皇杯 5 位 皇后杯 3 位 平成 26 年の長崎国体では天皇杯 9 位 皇后杯 5 位と ぎふ清流国体 に向けた選手強化の成果を維持する結果となっています 12

こうした成果を継承して 国体における好成績の維持と 2020 年東京オリンピックに向けた競技力向上に取り組むとともに さらに障がい者スポーツ分野においてもパラリンピック選手の輩出に向けた取り組みが必要と考えられます 国民体育大会の成績 県関係オリンピック出場選手数の推移 項目 年 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 国民体育大会 の成績 天皇杯順位 22 18 20 17 16 11 4 1 5 9 皇后杯順位 12 15 9 11 8 12 3 1 3 5 2006 年 2008 年 2010 年 2012 年 2014 年 県関係オリンピック 出場選手数 2 9 6 14 2 トリノ ( 冬 ) 北京 ( 夏 ) バンクーバー ( 冬 ) ロンドン ( 夏 ) ソチ ( 冬 ) (3) 学校における体育 スポーツこの分野では 低下 停滞傾向にあった子どもの体力の向上を図るため スポーツ好きな子どもの育成 と 子どもの体力の向上 を目標に 計画推進に取り組んできました 児童生徒が主体的に運動に取り組み できる喜び を味わう体育授業の工夫 運動会や球技大会などの体育的行事の充実 運動の日常化を図るため 始業前や業間の時間に運動や外遊びを行うとともに 運動部活動の一層の活性化を図るため 社会人指導者の派遣や指導者研修会等を実施してきました これらの取組みの結果 全国体力 運動能力 運動習慣等調査 において 高校ではすべての種目で全国平均を上回りました また 小学校 中学校では 低下 停滞傾向が続いていた体力の状況に歯止めがかかり 一部種目では回復に転じているものもあります しかしながら 近年 積極的に運動やスポーツをする子どもとそうでない子どもの二極化が顕著に認められることから 運動習慣が身に付いていない子どもに対する支援の充実は 引き続き大きな課題となっています 全国体力 運動能力 運動習慣等調査における本県の児童生徒の調査結果 H20 H21 H22 H24 H25 H26 区分合計点順位合計点順位合計点順位合計点順位合計点順位合計点順位小男子 54.59 17 54.93 18 55.17 14 54.93 13 53.74 23 53.84 22 5 女子 55.24 22 55.15 23 55.69 18 55.16 21 54.75 24 54.94 25 中 2 男子 42.99 12 43.01 11 43.00 13 43.85 10 42.96 13 42.82 13 女子 50.63 8 49.95 11 50.40 7 49.15 19 49.59 14 49.32 15 H26 全国体力 運動能力運動習慣等調査結果 13

2 スポーツを取り巻く環境の変化 1 人口減少 高齢化社会への対応本県の人口は 2005 年頃から減少を続けており 2040 年には約 158 万人となる見込みです 減少傾向が続いてきた合計特殊出生率はこの 10 年間はほぼ横ばいであるものの 1.4 前後を推移しており 親となる若い世代が減少しているため 出生数は今後も大きく増加しないとみられています 一方 平均寿命は一貫して伸び続けており 65 歳以上の高齢者の数は 56~58 万人で推移していく見込みです 社会全体の高齢化が進み 2015 年にはいわゆる団塊世代が 65 歳以上となり 介護を必要とする高齢者の数は増加していく傾向にあることから 高齢者の健康寿命の延伸とやがて高齢者となる中年層の健康づくりが急務であると考えられます 近年では スポーツをする人 しない人の二極化が顕著になっていることから 特にスポーツに親しむ機会が少ない中高年齢者へのスポーツ機会の提供が必要と考えられます 2 少子化への対応本県の合計特殊出生率は 1973 年の 2.24 をピークに年々低下しており この 10 年間は 1.4 前後を推移する状態が続いています 人口を維持するために必要とされる 2.08 を大幅に下回っており 今後も少子化傾向が継続すると見られています 少子化に伴い 以前は多くの児童 生徒が参加し 活発な活動を行ってきたスポーツ少年団や地域スポーツクラブ 学校の部活動への参加者数が減少し 運営が困難になってきているケースが増加しています こうした現状を踏まえ 団体間の連携を強化し 児童 生徒が生き生きとスポーツに親しみ 楽しめる環境を整えることが求められています 14

3 地域社会における絆の重要性東日本大震災における被害と復興過程の報道等により 避難時の助け合いなど地域社会における絆の大切さが再認識され 人と人との心のつながりについても重要視されるようになっています スポーツには する 観る 支える 活動に参加することにより 夢と感動を分かち合い 参加者全員が一体感を共有できる力が備わっています そうしたスポーツの力を活用し 地区や町内 市町村や圏域 そして県全体で住民同士の絆を確かなものにする施策が求められています 4 スポーツ施設を活かした地域の活力づくり近年 経済成長が鈍化し 個人消費 地域内消費の減退傾向がある中 地域の魅力を高め 交流人口を拡大して域内の消費を増加させる必要性が訴えられています 特に 最近ではアジア地域における富裕層を含めた海外からの誘客が注目されています 本県は 飛騨御嶽高原高地トレーニングエリアなど世界に誇るスポーツ施設を多数保有しており こうした資源と県内観光資源とを組み合わせた スポーツツーリズム を推進し 地域経済の発展を図ることが期待されています 5 スポーツへの新たな関心の高まり 2020 年東京オリンピック パラリンピックの開催が決定したことは スポーツを取り巻く環境を大きく変化させました 特に 人々の中にスポーツに対する興味 関心が高まり 国際大会におけるトップアスリートの活躍がマスメディアで報じられることで 注目度と期待も高まってきています そうした 観る スポーツへの参加は する スポーツ 支える スポーツにも波及すると考えられ 今後 地域におけるスポーツ活動への参加やスポーツイベントにおけるボランティア参加 さらにはオリンピック パラリンピックを契機とした観光振興や国際交流への意識の高揚など これまでスポーツの枠で捉えられていなかった新たな関心の高まりが期待されます 15

3 県民のスポーツに対する意識 取組みの状況 ここでは 平成 27 年 1 月に実施した 運動 スポーツに関するアンケート ( 県政モニター 573 名 ) の結果及び平成 25 年 1 月に実施された文部科学省による 体力 スポーツに関する世論調査 の結果から 県民の運動やスポーツへの意識や取り組み状況などを示します 1 スポーツの実施状況 県民の運動やスポーツの実施状況は 成人が週に1 日以上定期的に運動やスポーツを実施している人の割合 ( スポーツ実施率 ) が 48.1% であり 全国平均の 47.5% を 0.6 ポイント上回っています 平成 24 年 11 月の調査では 47.6% にのぼり ぎふ清流国体 ぎふ清流大会 の成果が見えましたが ぎふスポーツ振興計画 の目標であった 50% には到達していません スポーツ実施率 週に1 日以上の運動 スポーツ実施者の割合 ( 週 3 日以上の実施者数 + 週に 1~2 日の実施者数 ) 有効回答者数 100 週に 3 日以上運動やスポーツを実施している人は 23.9% にのぼる一方 1 年間に 1 回も運動をしなかった人は 24.2% となっており スポーツを頻繁に行う人とほとんど行わない人の二極化の傾向が見られます 2 実施されたスポーツの種類 最も実施されたスポーツは ウォーキング で 70% を超えています 次に実施されたスポーツは 体操 ( ラジオ体操等含む ) で 50% を近くにのぼっており ひとりでも手軽に行うことができるスポーツの実施率が高いと考えられます 16

上位 10 種類までを表示 3 スポーツを行う目的 行わない理由 運動やスポーツを実施した理由は 健康 体力づくり が 70% を超えており 多くの人が健康目的で運動し 健康への意識が高いことがうかがえます 運動やスポーツを行わなかった理由については 忙しくて時間がない ことを 46.8% の人があげています また 特に理由はない が 26.6% 運動 スポーツは好きではないから が 25.7% にのぼるため スポーツの重要性などを発信する必要があると考えられます 4 地域におけるスポーツ活動に対する要望について 地域におけるスポーツ活動のために力を入れてもらいたい施策については 公共スポーツ施設の整備 が 46.7% と最も高く 学校体育施設の開放 整備 も 40.9% にのぼり スポーツを実施する拠点となる施設の整備 充実が求められています また 地域のクラブやサークルの育成 が 40.3% と 身近な地域のスポーツ活動に関心があることが見られ 地域スポーツ活動の発展が求められています スポーツイベントの誘致 開催 は 26.5% にのぼり ぎふ清流国体 ぎふ清流大会 の開催が 県民に大きな夢と感動をもたらしたと考えられます 17

18 第 2 章計画の背景