Vivian A. Fonseca, MD, FRCP( ビビアン A フォンセカ医学博士 王立内科医協会特別会員 ): こんにちは 個別化療法 患者の特徴が糖尿病治療薬の選択に与える影響 へようこそ 私はビビアン フォンセカ 内科 薬理学教授 タ リス テュレーン同窓会の糖尿病会長およびルイジアナ州ニューオーリンズのテュレーン大学内分泌学セクショ ンチーフです このプログラムでは内科医教授 イェール大学医学科内分泌学のクリニカルチーフおよびコネチ カット州ニューヘイブンのイェール ニューヘイブン病院のイェール糖尿病センターディレクターであるシルビオ E インズッチ医学博士 ピサ大学医学科内分泌 代謝科教授およびイタリア ピサのピサ大学病院代謝性疾 患 糖尿病セクションディレクターであるステファノ デル プラト医学博士 そしてブラジル サンパウロの カンピーナス大学内分泌 糖尿病施設の教授および長官であるマルコス A タンバスシア医学博士に参加して いただいています 皆様ようこそお越しくださいました
このプログラムでは高血糖管理の個別化のアプローチについて 禁忌など様々な高血糖治療薬の限界や用量調整の必要性および低血糖リスクについて そして高齢患者や腎機能障害の患者を含む固有の特徴を有した糖尿病 (T2DM) 患者の高血糖管理に最適な治療戦略についての理論的解釈および内容についてディスカッションを行います シルビオさん あなたは 2 型糖尿病患者の高血糖管理に関する患者中心のアプローチについて 米国糖尿病学会 (ADA)/ ヨーロッパ糖尿病学会 (EASD) の指針の作成に関わっていらっしゃいました なぜこの方針を作成する必要があったのか また なぜそれほど患者中心のアプローチが重要なのかについて 簡単にご説明いただけますか
Silvio E. Inzucchi, MD( シルビオ E インズッチ医学博士 ): この15 年間 2 型糖尿病の治療は非常に混乱していました 多くの異なる高血糖治療薬があり それぞれが特異の作用機序を持っているからです どのような患者にどの薬を選ぶべきか 困難なことがよくありました 特に 2 型糖尿病以外の様々な治療も行っているプライマリーケア医にとっては 非常にわかりにくい場合があります そこで ADA/EASDは いくつかの関連する問いに関して ある程度のガイダンスを与えるべくデータを検討すべき時が来たと判断しました それらの問いとは 適切な血糖目標とは何か 糖化ヘモグロビン (HbA1c) をどの程度厳しくコントロールすべきか どの高血糖治療薬を使うべきか 糖化ヘモグロビン (HbA1c) をどこまで積極的に治療すべきか 高血糖治療薬を選択する際にどのような要因を考慮すべきか です 処方箋を書くときに必要とされる複雑な判断がいくつかあります Dr Fonseca( フォンセカ博士 ): では 血糖目標と どこまで積極的に治療するかは どのように選択するのでしょうか
インズッチ博士 : 多くの患者において それは複雑な決定になり得ます ADA/EASDの方針に記載されているいくつかの要因を考慮する必要があります それらの要因とは 患者の態度及び予想される治療努力 低血糖に関わるリスク及びその他の有害事象 疾病の持続期間 寿命 重要な併存疾患 既存の血管合併症 そして 患者のリソースとサポート体制です 図の左側に書かれているような特徴があれば より厳しくコントロールすることが可能ですが 右側のような場合は コントロールを緩める必要があるでしょう たとえば 寿命を例として挙げると 先の寿命の長い患者の場合 できるだけ長くできるだけ健康でいてもらうために 私たちは長年にわたる血糖負荷を減らしたいと考えるでしょう 人生の終わりに近づいている患者の場合 血糖コントロールはそれほど重要ではないかもしれません 2013 年の患者にとって正しい治療が 2018 年の患者にとっても正しいとは限りませんから 医者は融通を利かせて判断する必要があります
この作成グループが次に考慮した問いは 高血糖の治療に使うべき特定の治療薬戦略とは何かです 現在 様々な高血糖治療薬が入手できることが この問題をさらに複雑にしています 最後に数えたときには 血糖を下げる作用機序が異なる 12 種類の薬品がありました 委員会は どのような治療においても まず健全な食生活 体重減少 ライフスタイルの変化 運動量の増加を基礎とすべきだと考えました ライフスタイルの変化を行っても 血糖目標の達成できない場合 糖尿病治療の最善の第一選択薬がメトホルミンであることに関しては 一般に意見が一致しています メトホルミンは非常に費用対効果に優れており ほとんどの患者に忍容されます しかし メトホルミンの次の第二選択薬となると どの組み合わせが最も適しているのか意見が割れます 従来は スルホニル尿素 (SU) から始めるアプローチが行われてきましたが スルホニル尿素には低血糖と体重増加の高いリスクが伴います チアゾリジンジオン (TZD 類 ) は 非常に物議をかもしている薬品類です インクレチン系薬剤が利用できるようになり 経口ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP- 4) 阻害剤及び注射可能なグルカゴン様ペプチド-1(GLP- 1) 受容体アゴニストなどが利用できるようになりました これらにもまた 潜在的な利点と いくらかの懸念材料があります 最後にインスリンですが これは糖尿病のどの段階でも使用できます 作成グループは 血糖コントロールを強化する必要があるときにメトホルミンと併用し得るオプションとして 5 つ
の薬物クラスを特定しました SU TZD DPP-4 阻害剤 GLP- 1 受容体アゴニスト そしてインスリンです 高血糖治療薬であるこれらの5つの薬物クラスは リスクとベネフィットのバランスが最も良いのです 重要なのは これらの医薬品のそれぞれが 潜在的ベネフィットと 当然 いくらかのリスクを有していることです また 国によってかかる費用も異なります つまり 血糖目標を個別化する必要があるのと同じように 特定の薬品戦略もまた 個別化する必要があるということです ある患者に適したものが 次の患者には全く適していない場合があるのです 患者と医者が高血糖管理のアルゴリズムを考えて進んで行くと 血糖を下げるために使用し得る薬剤のいくつかの異なる組み合わせに行き着きます ここで重要なのは 治療法の決定の中心が常に患者であることを忘れないことです つまる所 これらの医薬品を使い それらの副作用に耐えなくてはならないのは患者だからです ですから 疾患過程のその時点での 患者という一個人に最適な治療戦略について医者が患者と話し合うことは極めて重要です Stefano Del Prato, MD( ステファノ デル プラト医学博士 ): シルビオさん この個別化の概念は非常に重要で 医師もそれを彼らの管理プランに組み込みたいと思っているわけですが どのように個別化を行うかについて 何らかのガイダンスを作成する必要があるとお考えですか? 医師は パーソナル療法のアプローチ (personal therapeutic
approach) を行わずに いかに個別化のアプローチ (individualized approach) を行うことができるでしょうか? インズッチ博士 : それは重要なポイントです 委員会の作成グループ内の会議中にも それについて議論が交わされました 委員会は 2 型糖尿病のほかにも多くの慢性疾患の管理をしなくてはならないプライマリーケア医師や一般開業医にとって 方針が特に有用になるようにしたかったのです また 委員会は できる限り真実を述べたいと思っていました 現在 患者のために論理的に治療決定をするために使えるような異なる高血糖治療薬の比較試験はまだ行われていません 実際 もし委員会のメンバーのそれぞれが特定のA B Cのアルゴリズムを書くように依頼されたならば それぞれが独自のアプローチを作成したかもしれないと私は思いますが それでは医師の助けにはならないでしょう より優れたデータが得られるまでは 高血糖管理を個別化するアプローチが私たちには本当に必要であり 患者と協力して最適のアプローチを決定するよう努める必要があると私は本当に感じています つまり その人にとってどの薬剤がベストで どんな副作用の可能性があるのかを見ることが 2 型糖尿病ケアの患者中心の特徴なのです フォンセカ博士 : ステファノ博士 2 型糖尿病の高齢の患者は重要な患者群ですが この集団での血糖コントロールについての考えをお聞かせください
デル プラト博士 : 年齢は 高血糖管理に対する患者中心のアプローチを用いるときに医師が考慮すべき代表的な要素だと思います 2 型糖尿病を患う高齢者の数は増えています 幸いなことに人々の寿命は延びていますから 比較的若いときに2 型糖尿病と診断されて長生きする人の数はこれから増えるでしょう さらに 高齢に達してから2 型糖尿病が発症する人も増えるでしょう 2 型糖尿病を患う高齢の患者の治療は 将来 大きな問題になります
2 型糖尿病の高齢患者に最適の血糖目標とは何でしょうか? ここでも 個別化されたアプローチで目標の設定に取り組むことが重要だと思います 高齢者といっても様々です 高齢の2 型糖尿病患者の多くは虚弱ですが 元気で活発な人も大勢います それぞれの患者の個別のニーズに基づく決断をすることが重要なのです インズッチ博士 : また 年齢だけではありません 寿命も関係します デル プラト博士 : そのとおりです 一個人の記録上の年齢と生物学的な年齢を区別すること 併存疾患やその他の併存状態の存在を考慮することも重要です
考慮すべきもう一つの問いは 血糖目標を達成するためにどの高血糖治療薬を使うべきかです 異なるオプションがありますが 高齢者の薬剤療法を選択する際の一つの重要な問題は 異なる薬剤に関連する低血糖のリスクです 高齢者は はるかに低血糖症になりやすく また 低血糖の症状に気づく能力が劣っている傾向があるので 危険に気づかず 重篤な低血糖症に至るリスクが高いのです
さらに 高齢の2 型糖尿病患者を低血糖のリスクにさらす その他のいくつかのリスク因子として 患者 ライフスタイル 薬剤が挙げられます 特定の併用療法 併存疾患 及び臓器機能障害は 高齢患者を低血糖のリスクにさらします たとえば 高齢患者の場合 腎機能の進行性の低下があります 腎臓は 多くの2 型糖尿病治療薬を除去する主要経路です 腎機能障害のある患者では 特定の薬物が循環系に蓄積し はるかに大きい薬理作用をもたらす場合があります 低血糖を誘導し得る薬物に関しては 低血糖のリスクは増します 高齢の患者は脆弱な場合があるので いわゆる低血糖によって誘発される合併症が増えます 特に高齢者の場合は 低血糖を 2 型糖尿病の治療を制限するステップとして捉える必要があります
私どものピサ大学病院で 低血糖症による救急 (ED) 入院を評価する調査を最近行いました 2009 年 1 月から 2012 年 6 月にかけて 低血糖症による救急入院 (N=276 人 ) の例が 380 例ありました それらの患者の 70% が 2 型糖尿病と診断されました 平均年齢は 69 ± 18 歳でした 低血糖発症の原因を調べたところ 患者の59% が家庭でインスリンのみを投与していたことがわかりました しかし 家庭で高血糖治療の経口薬のみを摂っていた患者では 救急入院の95% が SUを単薬療法か又は他の薬剤との併用薬として摂っていた患者でした 全体として 私たちは低血糖症の発生率及び低血糖症が患者のケアと臨床転帰に与える影響を過小評価してきたと私は思います 高い低血糖リスクと関連づけられる特定の高血糖治療薬として インスリン SU 類 グリニドが挙げられます 一方 低血糖リスクが低い高血糖治療薬としては メトホルミン α-グルコシダーゼ阻害剤 TZD 類 GLP- 1 受容体アゴニスト 及びDPP-4 阻害剤が挙げられます
さらに医師は 高齢者は複数の薬剤を使用することが多いことも考慮する必要があります したがって 患者の低血糖リスクを判断する際は 薬物同士の相互作用も忘れないことがまた重要です つまり シルビオさんが強調したように 私も 医師は2 型糖尿病の高齢患者の血糖値を下げるための治療法を個別化する必要があると思います 高齢の2 型糖尿病患者における治療の個別化と血糖目標の個別化の安全性と有効性に関して 洞察を与え得る試験結果が最近発表されました ビルダグリプチンを追加薬又は単薬として用いた療法での2 型糖尿病の高齢患者の個別化治療目標 (INTER VAL) は 24 週間の無作為化二重盲検プラセボ対照試験です 薬剤ナイーブ又はコントロール不十分 (HbA1cが7.0%~10.0%) の70 歳以上の2 型糖尿病患者がプラセボか又はDPP- 4 阻害薬ビルダグリプチンに無作為に割り付けられました 個別化治療目標は 年齢 ベースラインHbA1c 併存疾患 及び虚弱性に基づいて設定されました この試験は 個別化されたアプローチを用いることで 従来のアプローチと比べてはるかに高い割合で血糖目標を達成できることを実証しました また 個別化されたアプローチで治療を受けた患者では 低血糖事象の有意な低下も認められました 高齢者に関しては 低血糖リスク 治療の結果としての低血糖 そして低血糖によって引き起こされる影響を私たちがよく認識しておくことが必要だと考えます 私たちは 血糖目標の決定及びその目標の達成のために使用する薬剤の選択を非常に慎重に行う必要があります フォンセカ博士 : マルコス博士 腎機能障害を有する2 型糖尿病患者は 糖尿病患者のもう1つの重要な患者群ですが この集団の血糖コントロールについての考えをお聞かせください
Marcos A. Tambascia, MD PhD( マルコス A タンバスシア医学博士 ): 2 型糖尿病では 残念ながら腎機能障害が合併症としてよく起こります 2 型糖尿病患者のほぼ 40% が 程度の差はあれ腎機能障害を有しています その結果生じる問題は 腎機能障害が心血管系疾患 (CV 疾患 ) に関連することです つまり 腎機能障害の程 度が悪化するほど 心血管系事象と死亡のリスクが増します
高血糖治療薬を選択する際は 腎機能を考慮することが重要です 高血糖治療薬の中には 腎臓で除去されるものがありますから 腎機能が低下すれば 患者は薬物の蓄積及び低血糖症を含む有害事象のリスクにさらされることになります
腎機能障害のある2 型糖尿病患者にどの高血糖治療薬を使うかを考えるとき ほとんどの治療薬に何らかの制約が伴います たとえば メトホルミンは 男性の場合 132.6 µmol/l (1.5 mg/dl) 女性の場合 123.8 µmol/l (1.4 mg/dl) を超える血清クレアチニンを有する患者には推奨されません SU 類の半減期が増加して 患者の低血糖リスクを増す可能性があります TZD 類には 体液貯留が伴います 腎機能障害のある患者では インスリンの除去が減少するので 用量を調整する必要があります また ほとんどのGLP-1 受容体アゴニスト及びDPP-4 阻害薬に関しても 用量の調整が必要です
リナグリプチンは 他のDPP-4 阻害剤とは異なるDPP- 4 阻害剤です リナグリプチンは 非腎臓経路を介して除去されるので 腎機能障害のある患者で 用量を調整する必要がありません さらに 初期的なデータは 2 型糖尿病患者において リナグリプチンを用いた治療が 血糖コントロールに依存せずにアルブミン尿を減少したことを実証しています
現在の標準的な糖尿病性腎症の治療を継続中の 2 型糖尿病及び有病アルブミン尿 ( 尿中アルブミン対クレア チニン比が クレアチニン 1g に 30~3000mg のアルブミン ) の患者で 血糖に対するリナグリプチンの有効性及 び安全性を評価するためのより決定的な試験である MARLINA 試験が現在進行中です フォンセカ博士 : マルコス博士 2 型糖尿病における腎機能障害の管理の例として挙げられるような患者さんをお持ちですか?
タンバスシア博士 : これと同じような症例の患者は誰でも持っていると思います ジョンは 10 年間 2 型糖尿病を患っている56 歳の男性です 現在 メトホルミンとグリブリドの両方を投与しています 体格指数は31.4kg/ m2で 高血圧と脂質異常症の病歴もありますが それらはよくコントロールされています ジョンの前回の尿検査で微量アルブミン尿が検出されました 血清クレアチニンは123.8μmol/L(1.4mg/dL ) です 過去 2 年間に ジョンは何回か低血糖を発症しましたが 彼のHbA1cは9.2% です
ジョンの糖尿病管理に関して問うべき複数の問いがあります 第 1に ジョンの血糖コントロールは許容範囲内でしょうか? 私は そうではないと考えます 患者は低血糖症ですが 9.2% というHbA1cは目標範囲から完全に外れています 第 2に ジョンの糖尿病治療にどんな調整を加えるべきでしょうか 私は グリブリドを中止します グリブリドは低血糖の高リスクと関連するSUです ジョンの推定糸球体濾過速度は現在 52mL/ 分 /1.73 m 2 ですので 将来 メトホルミンの用量調整が必要になる可能性があります 私なら この患者にはDPP- 4 阻害剤の使用を考慮します デル プラト博士 : シルビオさん この患者の適切な HbA1c 目標はどの程度ですか? インズッチ博士 : もちろん 9.2% は目標から大きく外れています これは比較的高齢の患者です いくらかの腎機能障害がありますが それ以外の重大な併存疾患はありません 私は HbA1cを約 7% に下げようとするでしょう 患者とともに考え 話し合うべき重要なことは その目標の達成に要する努力がどのぐらいかということです タンバスシア博士 : 患者に処方された医薬品の種類に基づいて血糖目標を調整できるでしょうか?
たとえば インスリンを処方された 2 型糖尿病患者には 約 7.5% の目標を設定しますが 低血糖が低リスクの 医薬品を処方された患者には もっと低い目標を設定するでしょう デル プラト博士 : 私は別のやり方をします 第 1 に 最も適切な目標を算出します 次に その目標の達成のために どの高血糖治療が最善のリスク対ベ ネフィット比と関連づけられるかを決定します フォンセカ博士 : シルビオさん 血糖の他にも考えないといけないことがあります ADA/EASD の方針は CV 疾患及び疾患の進行の他のリスク因子の管理について 何と言っているのでしょう か? インズッチ博士 : 方針は あくまでも血糖コントロールに関するものだということを覚えておいてください ちなみに 私たちはCV 疾患のリスクの低減について考えました それはとても重要なことです 血糖コントロールは小血管合併症のリスクを低減しますが 大血管合併症に対する効果は不明です 心筋梗塞や脳卒中などの大血管合併症によって 私たちの患者の多くが死亡しています 大血管合併症を減らすには 脂質のコントロール 血圧の管理 抗血小板療法を重視するほうがはるかに重要です
もちろん 心血管リスクを増すような医薬品を糖尿病患者に使いたくありません 特に低血糖症がある場合 低血糖を経験する患者は死亡のリスクが高いことがわかってきました 死亡の増加が低血糖エピソード自体と関連しているのか 症状の重い患者の一つの目安に過ぎないのかはわかりません より多くが解明されるまでは 心血管リスクが高いと私たちが判断するそれらの患者の低血糖を避けることが重要です デル プラト博士 : そのとおりです 2 型糖尿病患者の低血糖を避ける努力は非常に重要だと思います さらに おっしゃるとおり 糖尿病患者の他のCV 疾患リスク因子を慎重に管理することもまた重要だと思います
フォンセカ博士 : これらのすべての理由から 糖尿病ケアの ABC つまり HbA1c の A BP つまり血圧の B コレステロールの C それと抗血小板管理は 非常に重要です
デル プラト博士 : それだけではありません 個別化の ABC もあります Age( 年齢 ) の A Body weight( 体重 ) の B Complications( 合併症 ) の C そして Duration( 疾患の持続期間 ) の D です フォンセカ博士 : それは実にいいですね すばらしいと思います
まとめとして 正しい血糖コントロールは2 型糖尿病治療の要ですが 私たちは血糖コントロール目標を個別化する必要があります 高齢者 腎機能障害 CV 疾患患者といった特定の患者サブグループに関しては 個別の糖尿病治療薬の選択に影響するこれらの問題を考慮する必要があります
いくかの古い高血糖治療薬には問題があり たとえばSU 類などは 問題となり得る低血糖と体重増加を引き起こします さらに 一部の薬剤は 腎疾患が存在する場合 作用持続期間を長引かせます DPP- 4 阻害剤は 低血糖リスクが比較的低い新しいクラスの薬剤です 高齢の糖尿病患者や腎機能障害 CV 疾患の患者を含め 患者のために設定した目標に達するように よく忍容される有効な高血糖治療薬を使用することが重要です
このプログラムをご視聴くださり ありがとうございました 皆様に関心を持っていただけたなら幸いです この情報を皆様の 2 型糖尿病患者の低血糖管理の個別化にぜ ひお役立てください This transcript has been edited for style and clarity.