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Transcription:

新たな治験活性化 カ年計画 実施状況の総括報告 国立がん研究センター

国立がん研究センターでは 治験 臨床研究の円滑な遂行を促進するための体制を整備 強化する事を主目的に 平成 8 年度より厚生労働化学研究費補助金の交付を受けて がん臨床研究基盤整備の均てん化を目指した個別医療機関基盤モデルの開発に関する研究 また平成 2 年度より がん領域におけるアジア随一の臨床研究拠点を目指した統合的臨床研究基盤の確立 を進めている 人材確保や組織の整備等により 治験 臨床研究の実績は順調に伸びている

中央病院 治験等契約課題数 ( 新規 継続別 : 開発相別 ) ( 件 ) ( 件 ) 東病院 6 8 6 4 44 4 2 2 6 9 2 4 89 79 新規 99 77 8 6 8 49 継続 6 46 2 66 7 7 46 6 49 47 2 合計 4 44 4 4 26 2 26 2 2 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 新規 継続 合計 中央病院 ( 件 ) ( 件 ) 6 4 6 24 8 医師主導 4 2 4 医療機器 2 2 4 29 4 製販後 22 2 2 8 2 Ⅲ 4 28 8 6 4 42 Ⅱ/Ⅲ 6 4 4 Ⅱ 4 2 46 47 46 26 Ⅰ/Ⅱ 2 Ⅰ 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 東病院 6 47 4 9 9 7 2 2 2 22 2 8 22 6 4 6 8 7 4 2 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 医師主導医療機器製販後 Ⅲ Ⅱ/Ⅲ Ⅱ Ⅰ/Ⅱ Ⅰ 平成 8~22 年度の 年間に 治験実施件数は両病院で約. 倍 (8 件 26 件 ) となっている 特に第 Ⅰ 相試験及び第 Ⅲ 相試験の割合が増加しており 早期臨床開発と国際共同治験を積極的に実施しているものである

中央病院 ( 件 ) ( 件 ) 7 7 国際共同治験の契約課題数 ( 開発相別 ) 東病院 6 6 医師主導 2 2 製販後製販後 4 4 Ⅲ 4 Ⅲ 2 4 4 Ⅱ Ⅱ 7 2 2 2 Ⅰ/Ⅱ Ⅰ/Ⅱ 2 6 Ⅰ 2 6 4 7 9 2 Ⅰ 2 2 4 2 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 中央病院 終了課題における治験等実施率 東病院 ( 症例 ) ( 症例 ) % % 79.9 8.8 87.4 8.8 8.9 4 88 9.7 92.4 4 8 87. 49 8.6 66 6 2 9 8 26 2 2 28 29 22 27 7 76 7 2 4 4 46 2 2 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 8 6 4 2 治験薬投与症例数契約症例数実施率 治験薬投与症例数契約症例数実施率 平成 8~22 年度の 年間に 国際共同治験実施件数は約 倍 ( 件 2 件 ) に増加している 国際共同治験の実施に際しては煩雑な手順と困難な院内調整を要することが多く それらに対応できる体制整備が進んでいる 各年度の終了課題による実施率を示したものである 両病院ともに8% 以上の高率な実施率を達成している

企業治験における申請手続き日数 平成 8 平成 9 平成 2 平成 2 平成 22 年度 年度 年度 年度 年度 申請 ~ IRB まで 64. 4.9.9. 44. (-9.4) (-.4) (-.) (-2.) IRB ~ 6.7.6.6. まで 4. (+2.7) (-.4) 4) (-.4) 4) (-.) ) 契約まで 申請 ~ 契約まで 78. 7.6 64. 6.7. (-67) 6.7) (-.8) (-6 6.6) 6) (-2 2.) ) * 日数は年度毎の新規契約治験の平均値を示した ( ) 内の日数は 平成 8 年度との差を示している 申請から契約までの日数は 審査手順の見直し 事務手続きの簡素化等により 週間程度の短縮が図られている 平成 2 年度は更に 7 日程度の短縮が図られている

医師主導治験実施状況 治験課題名 再発あるいは治療抵抗性の c-kit あるいは PDGFR 陽性肉腫に対するイマチニブの第 Ⅱ 相試験 難治性小児悪性固形腫瘍に対する塩酸イリノテカン (CPT-) の第 Ⅰ-Ⅱ 相臨床試験 HER2 過剰発現を有する乳がんに対する術前 Trastuzumab( Herceptin )/ 化学療法のランダム化第 Ⅱ 相試験 調整医師 自ら治験を治験届実施する者提出 終了 藤原康弘 藤原康弘 ( 中央 ) 24//2 27// 牧本敦 牧本敦 ( 中央 ) 2//4 29//9 藤原康弘 安藤正志 ( 中央 ) 27//2 29// JCOG64 臨床病期 Ⅱ/Ⅲ(T4 を除く ) 食道がんに対する S- +CDDPを同時併用する化学放射線療法の第 Ⅰ/Ⅱ 相試験 造血器疾患患者を対象としたアレムツズマブを用いた HLA 不一致血縁ドナーからの同種造血幹細胞移植療法の安全性及び有効性の検討 大津 敦 谷口修一 ( 虎ノ門病院 ) 大津敦 ( 東 ) 2/6/ / 27/4/2 加藤健 ( 中央 ) ( 予定 ) 福田隆浩 ( 中央 ) 24// 2/9/22 膠芽腫に対するメシル酸イマチニブ ヒドロキシカルバミド併用療法の臨床第 Ⅱ 相試験 GOG-28 未治療進行上皮性卵巣がん 腹膜がんに対するカルボプラチン / パクリタキセル / プラシーボと カルボプラチン / パクリタキセル + 同時併用ベバシズマブに続くプラシーボと カルボプラチン / パクリタキセル + 同時併用ベバシズマブに続くベバシズマブ単独投与のランダム化第 Ⅲ 相試験乳がんに対する術前化学療法における Carboplatin+weekly Paclitaxel CEFとweekly Paclitacel CEF のランダム化第 Ⅱ 相比較試験 ITK- 第 Ⅲ 相プラセボ対照二重盲検比較試験 -HLA-A24 陽性のテモゾロミド治療抵抗性神経膠芽腫患者を対象としたITK- 投与の有効性と安全性を検証する臨床試験 - 前治療で増悪した進行胃癌患者を対象としたTAS-2の第 Ⅱ 相臨床試験医師主導治験実施計画書 TAS-2 Phase II GC 渋井壮一郎渋井壮一郎 ( 中央 ) 中止中止 勝俣範之勝俣範之 ( 中央 ) 27//6 2/2/28 藤原康弘安藤正志 ( 中央 ) 2/2/9 22/8/ ( 予定 ) 伊藤恭吾 27// 成田善孝 ( 中央 ) 2/2/9 ( 久留米大 ) ( 予定 ) 土井俊彦土井俊彦 ( 東 ) 22/2/4 2//4 ( 予定 ) 今までに 課題の医師主導治験を実施又は企画しており そのうち 7 課題は当センター医師が治験調整医師を務めている 当センター医師が治験調整医師

倫理審査委員会で承認された課題数 築地キャンパス ( 中央病院 + 研究所 + 予研センター ) 柏キャンパス ( 東病院 ) ( 件 ) ( 件 ) 2 8 6 4 2 4 6 2 86 62 6 46 8 4 6 2 2 4 2 2 22 9 2 22 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 9 ケースコントロール研究 コホート研究 アウトカム研究 2 介入研究 ( その他 ) 8 6 7 6 介入研究 ( 医療機器 ) 7 4 4 4 介入研究 ( 医薬品 ) 28 7 28 2 4 9 22 2 2 8 総数 6 7 2 6 7 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 ケースコントロール研究 コホート研究 アウトカム研究 介入研究 ( その他 ) 介入研究 ( 医療機器 ) 介入研究 ( 医薬品 ) 総数 中央病院 * 平成 8 年度の臨床研究の種別集計は介入研究 ( 医薬品 ) のみで行っている 臨床研究支援部門による支援状況 ( 件 ) ( 件 ) 東病院 27 28 2 2 22 9 2 2 2 CRC 6 2 8 CDM 7 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 8 年度 9 年度 2 年度 2 年度 22 年度 CRC CDM 平成 8~22 年度の 年間に 臨床研究承認課題数が約.4 倍 (74 件 248 件 ) に増加している 両病院にて CRC セントラルデータマネージャー (CDM) による臨床研究への支援を実施している CRC CDM ともに体制を強化し 年々 支援課題数を増加させている

中央病院 ( 人 ) ( 人 ) 治験 臨床研究に係わる人材確保 東病院 28 2 2 9 2 7 2 2 2 6 6 2 24 2 2 2 7 8 2 7 7 6 4 4 4 4 4 2 2 2 2 2 2 2 2 2 H9.4 H2.4 H2.4 H22.4 H2.4 常勤 CRC 非常勤 CRC ローカルDM 9 8 8 7 6 6 6 6 4 4 4 4 2 H9.4 H2.4 H2.4 H22.4 H2.4 常勤 CRC 非常勤 CRC ローカルDM セントラル DM 治験事務局員生物統計家 セントラル DM 治験事務局員生物統計家 CRC 総数 CRC 総数 * 両病院では CRC の業務範囲が異なっており 中央病院ではローカル DM の役割も CRC が担っているが 東病院では CRC とローカル DM で CRC 業務の分担を行っている 両病院ともに CRC の定数 ( 常勤化 ) を大きく増員させた また セントラルデセントラルデータマネージャー 生物統計家等の確保を達成した

治験 臨床研究に係る院内体制整備 築地キャンパス 柏キャンパス 中央病院臨床試験支援室 治験 臨床試験支援 (CRC) 医師主導治験調整事務局 企画経営部研究企画課 治験事務局 倫理審査事務局 学際的研究支援室 知的財産戦略室 臨床開発センター臨床試験支援室臨床研究支援 (CRC) データセンター 医師主導治験調整事務局 治験事務局 ( 支局 ) 治験管理室 データセンター 治験支援 (CRC) 学際的研究支援室 知的財産戦略室を設置し 研究部門と臨床部門の橋渡し支援や知的財産管理支援等の研究支援を強化した また 両病院において 臨床研究支援 (CRC DM) 医師主導治験のセントラル支援機能の強化を実施しているところである

全治験データ 臨床研究情報の公開 センターホームページにて実施中の治験 及び臨床研究についての情報を公開して いる また 公開情報に いて 問い合 いる また 公開情報についての問い合 わせ対応を行っている

治験 臨床研究を支援する IT システムの開発 CDM におけるシステム CDMS(Clinical( Data Management System) ) CRFデータ入力システムロジカルチェック構築システムグラフツール CRFトラッキングシステム Web 症例登録システム 治験事務局支援システム Web 追跡調査システム契約情報管理 CRFデザイン支援システム支払状況管理 電子カルテデータ抽出システム グラフツ ル CRC 業務支援システム 治験参加者負担軽減費算定システム データ処理標準システム (SAS) 電子カルテ支援 検査伝票匿名化 CTCAE Grading 治験進捗情報管理 治験 臨床研究を支援する各種の IT システムを開発 導入し 業務の質の向上 効率化 省力化に役立てている

基盤整備状況のまとめ 国立がん研究センターは 国内有数のがん専門病 院であり患者集積性に優れている カ年計画の 間に治験 臨床研究を支援する人材の確保 IT システ ムによる支援 情報提供の強化 審査体制の整備 医 師主導治験支援体制構築などの治験 臨床研究に係る 各種基盤整備を実施してきた また 国際共同治験に 対応できるインフラや院内体制の整備も進めており 数多くの国際共同治験を実施している 現在は 医師主導による抗がん剤のFirst-in-Human 試験に対応するための整備を進めているところである