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Transcription:

講義ノート https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/mri-lecture-note.pdf https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/mri-15-min-p3.pdf 15 分で分かる (?)MRI 古典力学的説明 MRI 原理へのいざない Part 3 1 個のプロトンから 15 分単位で理解できる (?) 基本的な信号強度 Part 3 巨視的磁化ベクトルでの説明 教科書的記述 研修医 大学院生用 通常の教科書での信号強度の説明は 巨視的磁化ベクトルからスタートしています 2004 年位までは こちらを主体としていました Part1 および Part2 での説明に限界を感じた方は こちらにて更に深く学習することをお勧めします 補遺の領域以降は大学院生レベルでの内容ですので注意して下さい 第 12 版から双極子 双極子相互作用について少し掘り下げた記述を追加しています 2009/10/30 初版 2018/07/03 第 12.11 版

Part 1~4 へのリンク Part 1: プロトン密度 T1 T2 と信号強度 ( 学部学生必須 ) https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/mri-15-min.pdf 補遺 任意断面の撮影 その 1 --- 位置情報なければ 0 次元 ( 点 ) 補遺 MRI の安全性に関連した項目 Part 2: 信号の取り出し方について ( 学部学生 研修医用 ) https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/mri-15-min-p2.pdf 補遺 :TE 時間後の信号の取得方法 (SE GRE UTE etc.) 補遺 : 各種撮影法について ( 含 脂肪抑制法の原理 ) 補遺 任意断面の撮影 その 2 --- 平面内での位置情報 Part 3: 巨視的磁化ベクトルでの説明 ( 教科書的記述 研修医 大学院生用 ) https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/mri-15-min-p3.pdf 補遺 :T1 緩和と T2 緩和の背景 --- 理論式と生体系との整合性 補遺 :NMR/MRI の核種について Part 4: 流れ を見る ( 大学院生用 ) https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/mri-15-min-p4.pdf

Part 3. ここはやっぱり 1 時間? 巨視的磁化ベクトルでの説明 一般的な教科書での説明 古典力学系で学びましょう 静磁場内では 外部からエネルギーを与えられるなどして倒されない限り ( 理想状態として ) 巨視的磁化ベクトルは歳差運動を行わないので注意してください 90 度パルス等にて倒れた後では歳差運動を行います 指定教科書 第 5 版の p.160 の図 4-9-3 の説明文は 本文と明らかに相違した文章になっています 2 重の意味で間違いやすいので注意して下さい (4) 核磁気共鳴現象 以降での記述 特に スピンの位相が揃う といった表現は量子力学系の記述と古典力学系の記述が混在しており 誤解しやすいので注意して下さい

いままでのコースとの違い 強調画像の本質を理解できる T1 緩和と T2 緩和の本質的な違いを理解できる TR と TE の本質的な意味を理解できる 信号強度の残り 10% 程度を説明可能 ( すなわち 80% 程度を理解可能 )

巨視的磁化ベクトル :M 0 大きさは ボクセル内の磁化ベクトルの量 すなわちプロトン密度に比例する M 0 B 0 ω 0 +α ω 0 ω 0 -α ボクセル内で 局所的な磁場の状態が僅かに異なっていると 個々の磁化ベクトルのラーモア周波数が僅かに異なる ボクセル内の平均の周波数が ω 0 ということ 局所磁場の僅かな差は 位相のずれ (±α) を生じて T2 緩和に影響する

静止座標系と回転座標系 静止座標系 (x,y,z) z 軸 B 0 回転座標系 (X,Y,z) ω 0 x X X ω 0 y Y ω 0 Y 個々のプロトンの磁気ベクトル ( 磁化モーメント ) は 座標系 (x,y,z) に対し ω 0 で回転 個々のプロトンの磁気ベクトル ( 磁化モーメント ) は ω 0 で回転する座標系 (X,Y,z) に対し ほぼ停止

信号強度と緩和の基本 単位体積 ( ボクセル ) あたりのプロトンの量 プロトン密度 プロトン密度強調画像 (PDWI) 但し 全プロトンの内 0.01% 程度のプロトンのみが寄与している ( 1Tの場合 ) 単位体積 ( ボクセル内 ) の巨視的磁化ベクトルが 倒れて戻るときの戻り方の差を映像化する PDWI 以上の信号は得られない B 0 縦緩和 (T1 緩和 ) T1 強調画像 (T1WI) M 0 エネルギーを失う緩和 時間が経てばベクトルが長くなる 横緩和 (T2 緩和 ) T2 強調画像 (T2WI) エネルギーを失う緩和 (+ 位相のずれやすさ ) 時間が経てばベクトルは短くなる T1 緩和時間 T2 緩和時間 > T2* 緩和時間 = は 位相のずれやすさ がゼロのとき M 通常 T1 緩和はT2 緩和よりも遅い 0 さらに ( 静的な ) 局所磁場の影響でFID 信号は T2 緩和よりも早いT2* 減衰をする 位相がずれると T2 緩和が早くなる Y Y

M 0 (PD) M z z 90 度倒した後の T1 緩和と T2 緩和 T2 緩和時間が T1 緩和時間よりも非常に短ければ 巨視的磁化ベクトルの緩和曲線は下に凸となる T1 緩和 ( 縦緩和 ) X M z =M 0 (1-e -t/t1 ) t Y T2 緩和 ( 横緩和 ) M Y =M xy T2:180 度パルスに対し不可逆的な磁場不均一性 ( 概して動的な不均一性 ) による横緩和時間 M Y =M 0 e -t/t2* M 0 (PD) T2*:180 度パルスに対して可逆的な磁場不均一性 ( 概して静的な不均一性 ) と動的な不均一性 ( 不可逆的 T2) による横緩和時間 t M Y =M 0 e -t/t2

M 0 PD M 0 PD T1 緩和時間の短い組織 T1 緩和時間の長い組織 T2 緩和時間の短い組織 T2 緩和時間の長い組織 TR TE 特定断面の画像を得るためには 繰り返し信号を得る必要がある 完全に緩和したときに戻るレベル TR で繰り返し 90 度パルスを与えたときに戻るレベル TR

SE 法で画像化するには 一つの信号では 1 次元 ( 点 ) の情報しか得られないので 何度も繰り返し倒して 2 次元 ( 面 ) ないし3 次元 ( 立体 ) の信号を得る 基本的な撮影法としてSE( スピンエコー ) 法がある 基本的な繰り返し 90 度倒し 引き続いて90 度倒し を繰り返す 上記繰り返し間隔がTR(Repetition Time, 繰り返し時間 ) 上記 90 度パルスの間に エコー信号を得るための180 度パルスを入れる 90 度 -180 度パルス間隔の倍がTE(Echo Time, エコー時間 ) となり 平面に倒された信号の情報を得ることができる 90 度倒して 十分な時間回復後 ( 長いTR 後 ) であれば プロトン密度のレベル近くまで 巨視的磁化ベクトルが戻る さらに90 度倒し できるだけ短い時間でエコー信号を得る (TEを短くする) ことで プロトン密度強調画像 (PDWI) を得る さらに90 度倒し 適度な時間でエコー信号を得る (TEを長くする) ことで 組織間のT2コントラストが強調され T2 強調画像 (T2WI) を得る 90 度倒して 適度な時間回復後 ( 短いTR 後 ) すなわち組織間のT1コントラストが強調された状態にする さらに90 度倒し できるだけ短い時間でエコー信号を得る (TEを短くする) ことで T1 強調画像 (T1WI) を得る

順を追って詳しく 縦軸は z 軸 1 TR 1 前回の 90 パルスから TR 時間後 90 パルスを再度印加 B 0 90 1

縦軸は z 軸 縦軸は xy 平面 巨視的磁化ベクトルは xy 平面に倒れ 静磁場 :B 0 の影響で ω 0 にて回転し 信号 ( 電磁波 ) として受信できる 1 B 0 ω 0 =γb 0 ω 0 2 90 1 2 ω 0 にて回転することで発生する FID (free induction decay 自由誘導減衰 ) 信号 局所磁場の影響で T2 減衰よりも もっと早い T2* 減衰をする

B 0 ω 0 -β ω 0 1 ω 0 +α ω 0 -β 一周して来るんだ!! ω 0 2 3 ω 0 +α T2* 減衰 GRE 系 90 1 TE/2 2 3 局所の磁場強度が僅かに ( たとえば +α -β) 異なると位相がずれる 早く回転するウサギと遅く回転する亀 TE/2 時間後に 180 度反転させると T2* 減衰

B 0 ω 0 -β ω 0 1 ω 0 +α 180 途中で反転すれば ゴールは近い!! 3 ω 0 +α ω 0 2 T2* 減衰 GRE 系 ω 0 -β 90 180 1 TE/2 3 y 軸回りに 180 度回転させていますが x 軸回りに 180 度回転させる方法もあります (CPMG 法 ) T2* 減衰 2 局所の磁場強度が僅かに ( たとえば +α -β) 異なると位相がずれる 早く回転するウサギと遅く回転する亀 TE/2 時間後に 180 度反転させると

B 0 0 TE TE/2 1 0 TE TE/2 ω 0 2 ω 0 -β 3 T2* 減衰 GRE 系 ω 0 +α 90 180 1 TE/2 2 3 90 パルスから TE/2 時間後に 180 パルスを与える T2* 減衰 180 度回転させる とは? たとえ速度が違っても 一定時間後に同時に折り返せば スタートから倍の時間後には同時にゴールする ( スタート地点に戻る )

B 0 ω 0 +α TE ω 0 -β 180 パルスから TE/2 時間後にエコー信号が発生する ( ウサギとカメの同時ゴール ) 1 エコー信号 ω 0 2 T2 減衰 SE 系 3 ω 0 -β 4 90 180 ω 0 +α 1 T2 減衰 TE/2 3 4 T2* 減衰 GRE 系 T2* 減衰 2

プロトン密度による信号の違い (90 度倒し直後にエコー信号を得る ) M 0 M 0 相対的に弱い信号 エコー時間 (TE) 相対的に強い信号 前回倒した後 十分な時間経てば プロトン密度のベクトルまで回復する その後に倒す すなわち TR( 繰り返し時間 ) を長くする 2000~4000msec TE は短くし信号減衰を避ける

M PD (1 e TR / T 1 ) e TE / T 2 それぞれのコントラストを取り出すために Short TE Short TE Long TE PD コントラストがつきやすい時間 (Long TR) で T1( 縦 ) 緩和を 90 倒し なるべく早くエコー信号を取り出す (Short TE) T1 コントラストがつきやすい時間 (Short TR) で T1( 縦 ) 緩和を 90 倒し なるべく早くエコー信号を取り出す (Short TE) T1 コントラストの影響をほとんど受けない時間まで待って (Long TR) T1( 縦 ) 緩和を 90 倒し T2 コントラストがつきやすい時間まで待ってから エコー信号を取り出す (Long TE) Short TR Long TR TE 100 位 T2-WI TE 0 のとき e TE / T 2 1 M PD (1 e TR / T 1 ) TR かつ TE M PD TR のとき 0 のとき ~20 位 T1-WI PD-WI TR / T 1 (1 e M PD ) 1 e TE / T 2 500 位 2000~ 4000 位 TR

まとめ MRI とは? 所定の磁場内におかれた 単位体積あたりに含まれるプロトン ( 水素原子核 ) の密度 (PD) と その状態 ( 縦緩和 :T1 横緩和 :T2 流れ :v) を 繰り返し時間 (TR) エコー時間 (TE) 等の値を調整して画像化する 基本的にプロトン密度 (PD) 以上の信号強度 (SI) を得ることはできない 厳密にそれぞれの正確な値を得ることはできずに 強調画像として画像化する ( 以下スピンエコーでの信号強度の例 ) SI = f(v) PD (1-e (-TR/T1) ) e (-TE/T2) PDwI PD ; {TR, TE 0} T1wI PD (1-e (-TR/T1) ) ; {TE 0} T2wI PD e (-TE/T2) ; {TR } ここで 0 < (1-e (-TR/T1) ) < 1 0 < e (-TE/T2) < 1

CT と M R I の違い 利用するもの 見ているもの空間分解能組織分解能 直接画像化可能な断面 CT エックス線 組織のエックス線吸収度 ( エックス線吸収係数 ) M RI と比較し高い M RI と比較し硬組織の観察に優れる 体軸に垂直な面 ( axial 画像 ) が基本 M RI 磁場 ( 0.2 から 3.0 T 程度 ) 電磁波 ( RF パルス : rad io freq u en cy パルス ) 水素原子核 ( プロトン ) の単位体積当たりの密度と状態 CT と比較し低い特に スライス厚が厚い CT と比較し軟組織の観察に優れる ただし 画像表示可能な断面 ( 多断面画像再構成 : M PR を行うことで ) 任意の断面 を表示可能 任意の断面を画像化できる M RIのパラメータ 装置側 TR : 繰り返し時間 TE: エコー時間 Flip A n gle その他 生体側 T1 : 縦緩和時間 T2 : 横緩和時間 PD: プロトン密度 v: 流速 TR(rep etetio n tim e): 縦磁化を一定角度倒すパルスの繰り返し間隔 T1 緩和の程度を調整 TE(ech o tim e): 縦磁化を一定角度倒すパルスを与えてから信号を取り出すまでの時間 T2 緩和の程度を調整 M RI 撮影禁忌 心臓ペースメーカー ( ただし M E 管理の元で一定の条件を満たす場合に検査可能な機器が出てきている ) 体内に埋め込まれた金属 ( 磁性体は禁忌 非磁性体でも長さと配置によっては誘導電流にて深部熱傷の危険 ) M RIの信号強度 ( スピンエコー法の場合 ) PD f(v) g(tr,t1 ) h (TE,T2 ) で 決定される 即ち 単位体積あたりのプロトン密度に比例 g(tr,t1 ) = 1 - exp (- TR/ T1 ) < 1 h (TE,T2 ) = exp (- TE/ T2 ) < 1 TRと TEによって PD( プロトン密度 ) を強調するか T1 を強調するか T2 を強調するかを調整する TR TE プロトン密度強調画像 長い 短い T1 強調画像 短い 短い T2 強調画像 長い 長い 流速 (v) の影響を受ける 血流のあるところでは 信号強度が様々に変化する

補遺 :T1 緩和と T2 緩和の背景 理論式と生体系との整合性

水分子のプロトンの緩和 水分子は回転 並進運動をしている B 0 ω L 水分子同士が相互に影響を与え合う時間 ( 相関時間 ) は 水の粘性が高くなると長くなる 相互作用時にはプロトンの交換も含まれる

生体内の水分子の相関時間 τ c ~10-12 自由水 (free water) τ c ~10-9 構造水 (structured water) 蛋白質表面 細胞膜表面の不凍水から数分子層の厚さ 0.6nm (Fullerton, 1986) から 50nm (Drost-Hansen, 1982) とされ 高分子から離れるに従って自由水へと遷移していく 高分子の水和殻を形成していると考えられている τ c ~10-7 ~10-6 結合水 (bound water) 蛋白質表面 細胞膜表面の極性基と直接結合している水分子 ほぼ一分子層の厚さ 上記の水同士は分離されているわけではなく 化学的な交換が常に生じている 水分子の状態と命名については 様々あります 上述のものは参考文献にて代表的とされるものです 第 6 版では 誤った記述をしていましたので 訂正しています

水分子プロトンの T1 と T2 の緩和速度は相関時間 (τ c ) およびラーモア周波数 (ω L ) と関連する ω L B 0 τ c T1 緩和速度は 1/τ c が ω L の時に最も早い エネルギー交換 喪失の効率が最も高い ( 同一周波数でぶつかってくる相手にエネルギーを渡しやすい ) T2 緩和速度は τ c が長いときに長くなる (ω L 以下でT1 緩和と同じ ) プロトンの磁気双極子 双極子相互作用による位相の乱れ ランダムな相互作用のため SEの180 パルスでも戻らない T1 緩和速度 エネルギー消失 T2 緩和速度 エネルギー消失 + 位相の乱れ ( 磁気双極子 双極子相互作用 ) したがってT2 緩和速度 T1 緩和速度 T2* 緩和は 静的な局所磁場の不均一が加わったもの (180 パルスで戻る )

T1,T2(sec) T1 緩和と T2 緩和の理論式 BPP theory of water proton (Bloembergen, Purcell, Pound) 1.0E+02 長い 1.0E+01 1.0E+00 1.0E-01 1.0E-02 T1 緩和と T2 緩和が同じ T1 緩和と T2 緩和が異なる境界領域 T1 緩和 T1(1.5T) T2(1.5T) T1(3T) T2(3T) 1.0E-03 自由水 構造水 結合水 短い 1.0E-04 T2 緩和 1.0E-12 1.0E-10 1.0E-08 1.0E-06 相関時間 :τ c(sec) 理論式であり 生体内組織にそのまま適応されるものではありません

生体内の水の T2 緩和 自由水 結合水 構造水などの異なる相関時間 (= 異なる T2 緩和時間 ) を有する水の混合状態 SI SI i A p i A A 1 exp i p i t i exp 1 T : プロトン密度など T2 減衰以外の要素 p i t T 2 i 2 i T2 緩和に比べ交換速度が速い場合 T2 緩和に比べ交換速度が遅い場合 T1 緩和でも本質的には同じで 複数の T1 値の混合状態として描出される

仮想的な筋肉の水カエルの腓腹筋 縫工筋 (Beltons et.al.) ボクセル内イメージ 交換あり ( 混ざり合う ) 交換なし ( 混ざり合わない ) 交換あり :T2 緩和に比べ交換が早いと仮定した場合交換なし :T2 緩和に比べ交換が遅いと仮定した場合

T2 緩和単一の指数関数減衰 データと指数関数近似曲線 ( 図中 指数 ) が一致するはず ボクセル内のプロトンが何の障害も無く移動し 100% 交換していると仮定するならば ボクセル内イメージ 交換あり ( 混ざり合う ) SI A exp t i p i 1 T 2 i 複数の T2 値が関与するが 指数部の T2 値としては 1 つの値

信号強度 1.2 1 0.8 T2 緩和複数の指数関数減衰 ボクセル内でのプロトンが隔離され 100% 交換していないと仮定するならば y = 0.9781e -0.0302x T2=30.1 たとえば Short:20msec 以下の領域 Middle:20-40msec の領域 Long:40msec 以上の領域として それぞれに指数関数での近似曲線 ( 図中 指数 ) を描くことができるが 範囲外ではずれてくる 交換なし :short 交換なし :middle 交換なし :long 指数 ( 交換なし :short) 指数 ( 交換なし :middle) 指数 ( 交換なし :long) ボクセル内イメージ 0.6 0.4 y = 0.8416e -0.0222x T2=45.0 交換なし ( 混ざり合わない ) 0.2 y = 0.6512e -0.0165x T2=60.6 SI 0 0 20 40 60 80 100 120 (msec) A p exp i T 2 複数のT2 値が関与し 信号強度はボクセル内の平均値 i i

補遺 Magic Angle 効果磁気双極子 双極子相互作用および自由水と構造水 結合水の交換の影響 (1) 顎関節円板中央狭窄部での信号強度の主磁場に対する角度依存性 前方肥厚部 ( 肥厚帯 ) と後方肥厚部 ( 肥厚帯 ) では コラーゲン線維束が 3 次元的に走行しているが 中央狭窄部では 主として関節円板の面に平行に線維束が走行している

緩和速度に影響する磁気双極子 双極子相互作用あるプロトン ( 磁気双極子 :B p ) からの距離 (r) と静磁場 (B 0 ) からの角度 (θ) に依存する磁力 (B q ) の内 静磁場方向の磁場成分 :B 1 = B q (3cos 2 θ-1) が緩和速度に影響する B 0 B 1 =0 θ 55 B q B 1 =2 B q θ = 0 Magic Angle( 魔法角 ) θ ±55 3cos 2 θ-1 = 0 となる線 B q 55 B p B q B q B 1 =-1 B q θ = 90 55 B 1 = B q (3cos 2 θ-1)

B 1 磁気双極子としてのプロトンによって生じる局所磁場 B o θ 54.74º B 1 : 局所磁場の B 0 方向の成分 B 1 =±(μ 0 /4π)μ(3cos 2 θ-1)/r 3 (3 cos 2 θ 1) ここで θ= 54.74º( 55 º) の時 B 1 = 0 r magnetic dipole 注意 通常の水分子は ランダムに移動しているため 磁気双極子 双極子同士の角度もランダムとなり 角度依存性のある局所磁場は平均化される この影響による T2 緩和速度は局所磁場 (B 1 ) の 2 乗に比例する 相互作用しあうプロトンが 相互に固定された位置に長時間存在する場合には 静磁場に対して両者を結ぶ方向が 55 の位置で最も T2 緩和時間が延長し ( 緩和速度が遅くなり ) 信号強度が最大となる

B 0 方向 z 軸 B 1 : 距離一定時の角度による変化 ( 強度は正規化 ) B 1 強度分布の等高線による模式図 θ: B 0 に対する角度 B 1 が正 B 0 と同じ向き θ 55 θ 55 θ 注意 磁気双極子 双極子相互作用は 距離の 3 乗に反比例して減弱する B 1 が負 B 0 と逆の向き xy 平面

Magic angle effect マジックアングル効果ウシの腱の信号強度変化 TR=2000, TE=15 B 0 静磁場と同一方向 静磁場に対して 55 傾斜 静磁場に対し コラーゲン線維が 55 の角度に位置すると MR 画像での信号が最大となる 信号強度の変化は角度に依存する コラーゲンの線維束が ほぼ直線状に走行している場合に生じる現症で 肩関節や膝関節などで有名

B 0 H O Bulk water H Exchange Bound water θ Surface of Collagen fibers Evenly spaced binding sites appeared on the surface of the triple helix of collagen fibers. 通常の水分子は ランダムに移動しているため 磁気双極子 双極子同士の角度もランダムとなり 角度依存性のある局所磁場は平均化される しかしながら コラーゲン線維の表面に 一定の間隔で結合する水分子は 磁気双極子 双極子同士の位置関係 ( 角度 ) が固定されるため T2 緩和速度はマジックアングルの影響を含めた角度に依存することとなる

二つのプロトン間距離が一定の場合での主磁場に対する角度 (θ) と信号強度の関係 ( 理論式 ) 及びウシの腱とヒトの顎関節中央狭窄部での結果 T2 緩和速度 1/T 2 (θ) = 1/T 2 (90º) (3cos 2 θ-1) 2 + 1/T 2 (55º) + c c はその他の緩和速度成分 信号強度 SI(θ) = a exp[-te/t 2 (θ)] = a exp[-te {1/ T 2 (90º) (3cos 2 θ-1) 2 + 1/T 2 (55º) + c}] a はプロトン密度およびその他の緩和の影響による値 ウシの腱で実験的に得られた結果 角度 :θ=0º での信号強度を 1 とすると 角度 :θ=55º では 約 3 倍 角度 :θ=90º では 約 2 倍となった 前方肥厚部 ( 肥厚帯 ) と後方肥厚部 ( 肥厚帯 ) では コラーゲン線維束が 3 次元的に走行しているが 中央狭窄部では 主として関節円板の面に平行に線維束が走行している ヒトの顎関節の中央狭窄部でも同様の結果となった spin echo 法におけるBovine tendonの信号強度の角度依存性について. 西山秀昌, 笹井正思, Peter BENEDEK, 前田隆史, 松村聡子, 渕端孟 歯科放射線 39 (1):27-34, 1999 H.Nishiyama, Tadashi Sasai, et.al., Signal intensity change in pseudodynamic MR imaging of TMJ, Oral and Maxillofacial Radiolgy Today, Excepta Medica International Congress Series 1199 Radiology, 2000, pp.570-571.

Signal intensity ratio (Im/Ab) Signal intensity of bovine tendon (SE 2000/15 TR/TE) 2.5 2.0 1.5 1.0 Signal intensity ratio of the intermediate zone 55 1200 900 600 0.5 0.0 Im/Ab Bovine tendon Quartic regression curve R 2 = 0.30 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 Angle between the disk and the static magnetic field (degree) 26 関節 3 段階以上のステップ開口での総プロット ウシの腱での信号強度変化と ほぼ一致している 縦軸左側は前方肥厚部に対する中央狭窄部の信号強度比 H.Nishiyama, Tadashi Sasai, et.al., Signal intensity change in pseudodynamic MR imaging of TMJ, Oral and Maxillofacial Radiolgy Today, Excepta Medica International Congress Series 1199 Radiology, 2000, pp.570-571. 300 0

Magic angle 効果 ( ) と 後方肥厚部 ( ) から後部結合組織にかけて ( ) の信号変化が著しい症例 (1) 閉口 B 0 55º 開口 外側 内側 上関節腔前方滑膜前端 ( 関節包の前上端の付着部 ) 前方肥厚部 ( 肥厚帯 ) 中央狭窄部での信号上昇 後方肥厚部 ( 肥厚帯 ) 後部結合組織で低信号となる後端部

Magic angle 効果 ( ) と 後方肥厚部 ( ) から後部結合組織にかけて ( ) の信号変化が著しい症例 (2) 閉口 B 0 55º 開口 外側 内側 上関節腔前方滑膜前端 ( 関節包の前上端の付着部 ) 前方肥厚部 ( 肥厚帯 ) 中央狭窄部での信号上昇 後方肥厚部 ( 肥厚帯 ) 後部結合組織で低信号となる後端部

補遺 磁化移動 / 磁化移動コントラスト効果 MT ないし MTC (Magnetization Transfer Contrast) effect 磁気双極子 双極子相互作用および自由水と構造水 結合水の交換の影響 (2) 自由水のプロトンと高分子に付随するプロトン ( 構造水 結合水 ないし分子中のプロトン 2 ) の中心周波数 1 は (ppm オーダで ) ずれ ている 1 中心周波数 : 共鳴周波数 ( ラーモア周波数 ) そのものに該当するが 磁気双極子 双極子相互作用による局所磁場の不均一性で僅かに幅があるため 中心 がある 2 狭義の MT(MTC) は 水の状態 の差のみを意識している この ずれ と プロトンの化学交換や交差緩和現象 (crossrelaxation) を利用し 高分子に付随するプロトンの中心周波数に合致したパルス (saturation plus; 飽和パルス 自由水からはずれたパルス ;off-resonance plus) を 照射する しない にて 大量にある自由水の信号強度 ( 緩和時間ではない ) の変化 ( コントラスト ) を観察する方法 交差緩和 は 化学交換を含まない磁気双極子 双極子相互作用 (12.7 版から改訂 )

CEST(MTC の応用 ) 広義の MT(MTC) は 化学交換全般を対象とし 特に水 脂肪以外のプロトンを対象とした場合 CEST ないし CEST 効果 ( Chemical exchange saturation transfer) と呼ばれる 対象 :-NH 基 -OH 基等 例 :APT(Amide proton transfer) イメージング -NH 基を対象 欠点ないし困難な点 : 特定の化学交換のみにターゲットを絞りきれない ( 自由水と構造水 結合水との交換を含め 他の影響が混在 )

MT, CEST 効果の図解 SI sat /SI 0 1 自由水への直接的な抑制 Z スペクトル飽和パルスの周波数を連続的に変化させプロトンの信号変化を見たもの ( バンド幅は ±α ppm よりも広くして収集していると仮定 ) 信号強度 (SI) -α ppm への飽和パルス MT, CEST 効果 化学交換による信号強度の移動 飽和パルスの周波数 CEST 効果評価のための式の例 -α ppm と +α ppm に飽和パルスを照射したときの信号強度 (SI -α SI +α ) の差を 飽和パルスを照射しないときの信号強度 (SI 0 ) にて割ったもの CESTeffect SI SI 0 SI -α ppm 0 ppm +α ppm ラーモア周波数

補遺 NMR/MRI の核種についてこのページ 9.6 版で誤っていたので差替えます スピンがゼロ (MRI/NMR の核種にならない ) 陽子 ( プロトン ) の数が偶数 かつ 中性子 ( ニュートロン ) の数が偶数 スピンが整数 (MRI/NMR の核種になる ) 陽子 ( プロトン ) の数が奇数 かつ 中性子 ( ニュートロン ) の数が奇数 スピンが半整数 (MRI/NMR の核種になる ) 質量数が奇数の場合 上記以外に 核磁気回転比 天然存在比 核のスピン量子数 四極子モーメント等が観測 測定に影響する 安定な状態 ( ポテンシャルエネルギーが低いスピン対を形成する状態 ) は個々の原子核で異なるため スピン量子数が異なる

スピン量子数が N の場合にとりうる状態 ( 質量数が偶数 )

スピン量子数が N/2 の場合にとりうる状態 ( 質量数が奇数 )

参考資料 MRI の基本パワーテキスト第 2 版 基礎理論から最新撮像法まで Ray H. Hashemi ( 原著 ), Christopher J. Lisanti ( 原著 ), William G.,Jr. Bradley ( 原著 ), メディカル サイエンス インターナショナル 6,500 円 ( 税別 ) MRI 超 講義 Q&A で学ぶ原理と臨床応用 Allen D. Elster ( 原著 ), Jonathan H. Burdette ( 原著 ) メディカル サイエンス インターナショナル 5,800 円 ( 税別 ) MRI データブック MEDICAL VIEW 6,000 円 ( 税別 ) NMR ハンドブック Ray Freeman ( 著 ) 共立出版 8,400 円 パルスおよびフーリェ変換 NMR 理論および方法への入門 ( 現代科学 ) Thomas C. Farrar ( 著 ), Edwin D. Becker ( 著 ) 吉岡書店 生体系の水 上平恒 逢坂昭 ( 著 ) 講談社 細胞の中の水 パスカルマントレ ( 著 ), 辻繁, 落合正宏, 中西節子, 大岡忠一 ( 翻訳 ) 東京大学出版会 5,200 円 ( 税別 ) これならわかる NMR そのコンセプトと使い方 安藤喬志 宗宮創 ( 著 ) 化学同人 2,200 円 ( 税別 ) 磁気共鳴スペクトルの実際 - 臨床応用マニュアル - 成瀬昭二 ( 編集 ) 医学書院 12,000 円 ( 税別 ) MRI 再 入門 - 臨床からみた基本原理 - 荒木力 ( 著 ) 南江堂 6,500 円 ( 税別 ) MRI 応用自在 ( 第 3 版 ) 高原太郎 ( 監修 ) 高橋光幸 堀江朋彦 中村理宣 北川久 ( 編集 ) MedicalView 7,500 円 ( 税別 ) 倉澤治樹教授ホームページ ( 更新日 : 2017 年 4 月 25 日 ) 内 PDF 原子核物理学 http://kurasawa.c.ooco.jp/ http://kurasawa.c.ooco.jp/nucleus.pdf 特集 日常診療にすぐに役立つ CT/MRI の基礎と活用法 - 中枢神経系疾患 - 3.CT/MRI による定量解析 3-3.Amide Proton Transfer(APT) イメージング 栂尾理, 樋渡昭雄, 山下孝二, 菊地一史, 吉浦敬, 本田浩 日独医報 59(2), 2014 spin echo 法における Bovine tendon の信号強度の角度依存性について. 西山秀昌, 笹井正思, Peter BENEDEK, 前田隆史, 松村聡子, 渕端孟 歯科放射線 39 (1):27-34, 1999

Part 1~4 へのリンク Part 1: プロトン密度 T1 T2 と信号強度 ( 学部学生必須 ) https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/mri-15-min.pdf 補遺 任意断面の撮影 その 1 --- 位置情報なければ 0 次元 ( 点 ) 補遺 MRI の安全性に関連した項目 Part 2: 信号の取り出し方について ( 学部学生 研修医用 ) https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/mri-15-min-p2.pdf 補遺 :TE 時間後の信号の取得方法 (SE GRE UTE etc.) 補遺 : 各種撮影法について ( 含 脂肪抑制法の原理 ) 補遺 任意断面の撮影 その 2 --- 平面内での位置情報 Part 3: 巨視的磁化ベクトルでの説明 ( 教科書的記述 研修医 大学院生用 ) https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/mri-15-min-p3.pdf 補遺 :T1 緩和と T2 緩和の背景 --- 理論式と生体系との整合性 補遺 :NMR/MRI の核種について Part 4: 流れ を見る ( 大学院生用 ) https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/mri-15-min-p4.pdf