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() () () 図 () クレゾール ) の濃度が減少し 便性 ( 色 におい ) にも改善が認められました 以上 文献 1 より 2. 内臓脂肪の低減効果 1 腸からのガセリ菌 SP 株の検出状況 *1: ブドウ球菌属とも呼ばれます 毒素型食中毒の原因菌の一つであ

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

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テイカ製薬株式会社 社内資料

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No. 2 2 型糖尿病では 病態の一つであるインスリンが作用する臓器の慢性炎症が問題となっており これには腸内フローラの乱れや腸内から血液中に移行した腸内細菌がリスクとなります そのため 腸内フローラを適切に維持し 血液中への細菌の移行を抑えることが慢性炎症の予防には必要です プロバイオティクス飲

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るマウスを解析したところ XCR1 陽性樹状細胞欠失マウスと同様に 腸管 T 細胞の減少が認められました さらに XCL1 の発現が 脾臓やリンパ節の T 細胞に比較して 腸管組織の T 細胞において高いこと そして 腸管内で T 細胞と XCR1 陽性樹状細胞が密に相互作用していることも明らかにな

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別紙様式 (Ⅱ)-1 添付ファイル用 本資料の作成日 :2016 年 10 月 12 日商品名 : ビフィズス菌 BB( ビービー ) 12 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) による食経験の評価ビフィズス菌 BB-12

難病 です これまでの研究により この病気の原因には免疫を担当する細胞 腸内細菌などに加えて 腸上皮 が密接に関わり 腸上皮 が本来持つ機能や炎症への応答が大事な役割を担っていることが分かっています また 腸上皮 が適切な再生を全うすることが治療を行う上で極めて重要であることも分かっています しかし


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論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析

娠中の母親に卵や牛乳などを食べないようにする群と制限しない群とで前向きに比較するランダム化比較試験が行われました その結果 食物制限をした群としなかった群では生まれてきた児の食物アレルゲン感作もアトピー性皮膚炎の発症率にも差はないという結果でした 授乳中の母親に食物制限をした場合も同様で 制限しなか

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ランゲルハンス細胞の過去まず LC の過去についてお話しします LC は 1868 年に 当時ドイツのベルリン大学の医学生であった Paul Langerhans により発見されました しかしながら 当初は 細胞の形状から神経のように見えたため 神経細胞と勘違いされていました その後 約 100 年

一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

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医薬品タンパク質は 安全性の面からヒト型が常識です ではなぜ 肌につける化粧品用コラーゲンは ヒト型でなくても良いのでしょうか? アレルギーは皮膚から 最近の学説では 皮膚から侵入したアレルゲンが 食物アレルギー アトピー性皮膚炎 喘息 アレルギー性鼻炎などのアレルギー症状を引き起こすきっかけになる

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Research 2 Vol.81, No.12013

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結果 この CRE サイトには転写因子 c-jun, ATF2 が結合することが明らかになった また これら の転写因子は炎症性サイトカイン TNFα で刺激したヒト正常肝細胞でも活性化し YTHDC2 の転写 に寄与していることが示唆された ( 参考論文 (A), 1; Tanabe et al.

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

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Wnt3 positively and negatively regu Title differentiation of human periodonta Author(s) 吉澤, 佑世 Journal, (): - URL Rig

糖鎖の新しい機能を発見:補体系をコントロールして健康な脳神経を維持する

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博士論文 ( 要約 ) Probiotic-derived polyphosphate improves the intestinal barrier function through the caveolin-dependent endocytic pathway ( 腸上皮エンドサイトーシスによ

第6号-2/8)最前線(大矢)

石黒和博 1) なお酪酸はヒストンのアセチル化を誘導する一方 で tubulin alpha のアセチル化を誘導しなかった ( 図 1) マウスの脾臓から取り出した primary T cells でも酢酸 による tubulin alpha のアセチル化を観察できた これまで tubulin al

< 研究の背景と経緯 > ヒトの腸管内には 500 種類以上 総計 100 兆個以上の腸内細菌が共生しており 腸管からの栄養吸収 腸の免疫 病原体の感染の予防などに働いています 一方 遺伝的要因 食餌などを含むライフスタイル 病原体の侵入などや種々の医療的処置などによって腸内細菌のバランスが乱れると

第3章 調査のまとめ

共同研究チーム 個人情報につき 削除しております 1

様式 F-19 科学研究費助成事業 ( 学術研究助成基金助成金 ) 研究成果報告書 平成 25 年 5 月 31 日現在 機関番号 :17701 研究種目 : 若手研究 (B) 研究期間 :2011 ~ 2012 課題番号 : 研究課題名 ( 和文 ) スギ花粉症初期療法が鼻粘膜ヒス

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ごく少量のアレルゲンによるアレルギー性気道炎症の発症機序を解明

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スライド 1

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論文の内容の要旨

の活性化が背景となるヒト悪性腫瘍の治療薬開発につながる 図4 研究である 研究内容 私たちは図3に示すようなyeast two hybrid 法を用いて AKT分子に結合する細胞内分子のスクリーニングを行った この結果 これまで機能の分からなかったプロトオンコジン TCL1がAKTと結合し多量体を形

発表内容 1. 背景感染症や自己免疫疾患は免疫系が強く関与している病気であり その進行にはT 細胞が重要な役割を担っています リンパ球の一種であるT 細胞には 様々な種類の分化したT 細胞が存在しています その中で インターロイキン (IL)-17 産生性 T 細胞 (Th17 細胞 ) は免疫反応

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導

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グルコースは膵 β 細胞内に糖輸送担体を介して取り込まれて代謝され A T P が産生される その結果 A T P 感受性 K チャンネルの閉鎖 細胞膜の脱分極 電位依存性 Caチャンネルの開口 細胞内 Ca 2+ 濃度の上昇が起こり インスリンが分泌される これをインスリン分泌の惹起経路と呼ぶ イ

なお本研究は 東京大学 米国ウィスコンシン大学 国立感染症研究所 米国スクリプス研 究所 米国農務省 ニュージーランドオークランド大学 日本中央競馬会が共同で行ったもの です 本研究成果は 日本医療研究開発機構 (AMED) 新興 再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業 文部科学省新学術領

食物アレルギーから見た離乳食の考え方


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今後の展開現在でも 自己免疫疾患の発症機構については不明な点が多くあります 今回の発見により 今後自己免疫疾患の発症機構の理解が大きく前進すると共に 今まで見過ごされてきたイントロン残存の重要性が 生体反応の様々な局面で明らかにされることが期待されます 図 1 Jmjd6 欠損型の胸腺をヌードマウス

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日産婦誌58巻9号研修コーナー

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平成14年度研究報告

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学術情報 ~ 会員企業のプロバイオティクス研究のいま ~ タカナシ乳業株式会社 設立 1950 年 4 月 はじめに タカナシ乳業株式会社 ( 以下 タカナシ乳業 ) の CI マークは バラをモチーフにしています バラ の育成には手間がかかりますが その手間を惜し まなければ非常に美しい花を咲かせてくれます 牛乳や乳製品も 素材にこだわり 基礎研究から 製造まで手間を惜しまず取組み 高品質な製品を 提供したいという想いが この CI マークに込めら れているのだそうです タカナシ乳業が主に研究している乳酸菌は Lactobacillus rhamnosus GG 株 ( 以下 LGG R 乳酸 菌 ) です この乳酸菌は 1985 年にアメリカ タフ ツ大学のゴルバッハ博士とゴルディン博士によっ て健康な人の腸内から発見されたもので フィン ランドのバリオ社がライセンスを獲得し 世界中 p 図 1 LGG R 乳酸菌を長期摂取した 12 週齢 NC マウスのアトピー性皮膚炎の臨床スコア で研究されています タカナシ乳業はバリオ社との間でライセンス契約を締結し 以来 整腸作用や免疫調節作用などに関する様々な研究を行ってきました 日本人を対象に行った整腸作用に関する研究では 腸内環境及び便性の改善作用が確認され 1996 年 LGG R 乳酸菌を含むドリンクタイプの発酵乳が 乳酸菌を関与成分とする特定保健用食品として初めて許可されました 今回は 横浜本社内にある商品研究所を訪れ LGG R 乳酸菌の免疫調節作用に関連するものとして アトピー性皮膚炎予防 花粉症の症状軽減 インフルエンザウイルス感染予防 の研究と 大腸炎抑制 に関する研究について お話しを伺いました 1. アトピー性皮膚炎予防 アトピー性皮膚炎の家族歴のある妊婦を対象に行ったフィンランドでの研究では 出産 1 カ月前から出産 6カ月後までLGG R 乳酸菌を摂取していたグループは 子どものアトピー性皮膚炎の発症率が非摂取グループに比べ半減し その効果は出生後 7 年経過しても有効であることがわかりました この研究を受け LGG R 乳酸菌によるアトピー性皮膚炎発症抑制のメカニズムを探るために 東京農工大学と共同でNC/NGaマウス ( アトピー性皮膚炎を自然発症するマウス 以下 NCマウス ) を使った試験を行いました NCマウスの妊娠確認後にマウスを2 群に分け LGG R 乳酸菌を含む餌または含まない通常の餌を 仔マウスが離乳する4 週齢まで与え 離乳後は仔マウスにも12 週齢まで同様の餌を与えました 12 週齢の仔マウスの皮膚状態を調べたところ LGG R 乳酸菌摂取群の毛並みはきれいであるのに

p 対し L G G R 乳酸菌非摂取群は皮膚炎の症状が現れていました また 皮膚炎の総症状スコアにおいても L G G R 乳酸菌非摂取群は有意に悪化していました ( 図 1) さらに in vitro 試験において LGG R 乳酸菌は抗原提示細胞を介して 菌株特異的に制御性 T 細胞を活性化することが明らかとなり 過剰になった免疫応答全体を正常化させ恒常性を維持する可能性が考えられました 以上 文献 1より が認められました ( 図 2) 以上 文献 2より 次に この鼻閉症状抑制のメカニズムを解明するために 発酵乳およびプラセボ摂取前後の腸内細菌叢を網羅的に解析しました すると 花粉飛散季節において プラセボ群の 53% で腸内細菌叢が大きく変化していたのに対し 発酵乳群は 21% でした この結果から 発酵乳摂取による腸内菌叢の安定化が スギ花粉症の発症抑制に関係していることが示唆されます 以上 文献 3より 2. 花粉症の症状軽減 3. インフルエンザウイルス感染予防 タカナシ乳業が保有するLactobacillus gasseri TMC0356 株 ( 以下 TMC0356 菌 ) は 様々な試験により 免疫調節作用があることが認められています そこで LGG R 乳酸菌とTMC0356 菌で発酵した発酵乳を用い 花粉症への影響を検討しました いくつかのアレルギー研究用モデルマウスを使って試験を実施したところ 鼻の症状に対して有益な作用が認められたことから ヒトを対象に次のような試験を行いました 2006 年のスギ花粉シーズンに 花粉症患者 29 名を2 群に分け LGG R 乳酸菌とTMC0356 菌の調整発酵乳 ( 発酵乳群 ) および乳酸菌が含まれない飲料 ( プラセボ群 ) を10 週間摂取してもらいました 結果をみると スギ花粉飛散量がピークとなる試験開始 6 週目に 鼻アレルギー症状もピークが観察されましたが その後 発酵乳群では 臨床的判定と自覚症状の両方で 鼻閉症状に有意な改善 フィンランドのヘルシンキ市内 18カ所の保育施設で行われた LGG R 乳酸菌の長期飲用試験では L G G R 乳酸菌の摂取は子どもの呼吸器感染症の発症を有意に抑え 症状を軽減することが報告されています そこで LGG R 乳酸菌とTMC0356 菌の免疫調節作用によるインフルエンザウイルス感染予防の可能性について動物実験を行い 検証を試みました 試験 1: 乳酸菌の経鼻投与によるインフルエンザ発症率 生存率への影響信州大学との共同試験を行い マウスの鼻腔内にLGG R 乳酸菌を3 日間投与した後 自然免疫の活性の指標となる 肺のナチュラルキラー細胞 (NK 細胞 ) を測定しました その結果 LGG R 乳酸菌群は緩衝液投与群 ( コントロール群 ) と比較し p p p p 図 2 花粉症患者の鼻閉に対する発酵乳摂取の効果 図 3 LGG R 乳酸菌の鼻腔内投与による NK 活性の変化

p p 図 4 LGG R 乳酸菌の鼻腔内投与がインフルエンザ発症率及び生存率に及ぼす影響 て有意にNK 活性が上昇していました ( 図 3) 次に インフルエンザウイルス感染に対する影響を調べるために マウスにLGG R 乳酸菌を鼻腔内投与し 翌日インフルエンザウイルスを上気道に感染させ 発症率と生存率を観察しました その結果 L G G R 乳酸菌群はインフルエンザウイルス感染症の発症率が有意に低下し マウス生存率も有意に上昇しました ( 図 4 ) 以上 文献 4 より 試験 2: 乳酸菌の経口投与によるインフルエンザの症状軽減への影響次に マウスに LGG R 乳酸菌及びTMC0356 菌を 毎日経口投与し 14 日目にインフルエンザウイルスを経鼻接種して感染させ 影響を調べました マウスの眼や毛の状態 行動 呼吸などをスコア化して観察したところ 乳酸菌投与群はコントロール群に比べて症状が軽微でした ( 図 5) また 肺のインフルエンザウイルス数を測定したところ 有意に減少していました ( 図 6) 以上 文献 5より 試験 1 及び試験 2の結果から 乳酸菌が腸管内の免疫系を介し インフルエンザウイルスに対して予防的に作用している可能性が示唆されました p p p p 図 5 LGG R 乳酸菌及び TMC0356 菌経口投与がインフルエンザの症状に及ぼす影響 図 6 LGG R 乳酸菌及び TMC0356 菌経口投与が肺のインフルエンザウイルス数に及ぼす影響

写真 1 対照群 DSS 群 DSS+LGG 群 DSS 群に示した矢印は 腸管上皮の壊死 損壊部分を示す p p p p p p 図 7 DSS 処理マウスの腸管炎症スコア (a) と大腸の長さ (b) に対する LGGR 乳酸菌発酵乳投与の影響 4. 大腸炎の抑制 近年増加している潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患 (IBD) は 腸管上皮細胞のアポトーシス ( 細胞死 ) と深く関与していることが知られています アメリカのヴァンダービルト大学医学部のヤン博士は LGG R 乳酸菌の培養上清を腸管上皮細胞に添加することによって 細胞のアポトーシスが抑制されることを発見しました さらにLGG R 乳酸菌の培養液から 腸管上皮細胞のアポトーシスを抑制するタンパク質のp40 p75 を発見 分離することに成功しています そこで LGG R 乳酸菌の大腸炎抑制効果についてヤン博士と共同研究を行いました 腸管上皮の炎症抑制 LGG R *1 乳酸菌の培養上清が大腸炎に及ぼす影響について調べるために 以下の 3 群のマウスを用い 大腸組織を顕微鏡で観察しました 1 界面活性剤のDSSを4 日間投与して人為的に大腸炎を発症させたマウス (DSS 群 ) 2DSS 投与前に6 日間 LGG R 乳酸菌発酵乳を 毎日 1 回投与し さらに DSS 投与期間 (4 日間 ) も同様に LGG R 乳酸菌発酵乳を投与したマウ ス (DSS+LGG 群 ) 3DSS も LGG R 乳酸菌発酵乳も投与しないマウ ス ( 対照群 ) 試験の結果 DSS 群では腸管上皮にダメージが 観察され 絨毛組織が破壊されていましたが DSS+LGG 群では組織のダメージは見られるも のの その度合いは低く対照群に近いことが認め られました ( 写真 1) 次に 各群の炎症スコアを比較したところ DSS 群と比較し DSS+LGG 群は有意に低値を示 しました ( 図 7-a) また 炎症を起こすと大腸が 萎縮し 長さが短縮します そこで大腸の長さを 比較すると DSS 群は有意に長さが短くなってお り 炎症による大腸の収縮が見られましたが DSS+LGG 群と対照群の間には有意差がなく 炎症による大腸収縮は確認されませんでした ( 図 7-b) 以上 文献 6 7 より *1 培養上清 : 培養液を遠心分離した際の上澄み部分 菌などの不溶性物質は遠心分離によって沈殿するため 培養上清には可溶性の物質が含まれる

腸管上皮の炎症抑制メカニズムの解明 LGG R 乳酸菌から遠心分離した水溶性画分を マウス大腸上皮由来の細胞 (YAMC 細胞 ) に添加 *2 すると 上皮細胞の成長に関わるEGF 受容体とAkt *3 が活性化することが確認されています LGG R 乳酸菌発酵乳は 腸管上皮細胞のEGF 受容体やAktの活性化というステップを踏んで 腸管上皮細胞の成長を促進し ダメージから保護していると推測されます ( 図 8-A) そこで LGG R 乳酸菌発酵乳による腸管上皮の炎症抑制作用のメカニズムを明らかにするために YAMC 細胞を用いて検討を行いました *2 FGF 受容体 : 上皮成長因子 (EGF) と結合する受容体タンパク質 EGFと結合すると活性化し 細胞の成長促進メカニズムが働き始める *3 Akt: 細胞の成長に関わるシグナル伝達経路に働くリン酸化酵素 ( タンパク質 ) の一つ 試験 1 LGG R 乳酸菌発酵乳もしくはLGG R 乳酸菌を含まない乳 ( プラセボ ) の遠心上清をYAMC 細胞に添加し さらに 細胞のアポトーシスを誘発させるために炎症性サイトカインであるTNF-αを添加して6 時間培養した後 TUNL 染色によりアポトーシスを起こした細胞の検出を試みました その結果 何も添加していない通常細胞 ( 図 9-1) ではアポトーシスを起こした細胞は検出されませんでしたが TNF-αで処理することによって *4:p40 と p75 は EGF 受容体を介してプロテインキナーゼ (PKC) 経路などを経ることによっても腸管上皮バリア機能に作用する 図 8 腸管上皮細胞における恒常性調節メカニズム アポトーシスに対する抑制効果 図 9 LGGR 乳酸菌発酵乳によるTNF-α 誘導性 図 10 腸管バリア機能破綻に対する発酵上清の保護作用

アポトーシスを起こした細胞が検出されました (2) また LGG R 乳酸菌発酵乳の遠心上清を加えた細胞では TNF-α 処理によってもほとんどアポトーシスを起こした細胞が見られない (3) のに対し プラセボではアポトーシスを起こした細胞が観察されました (4) なお L G G R 乳酸菌のアポトーシス抑制効果は EGF 受容体の活性を阻害する試薬 AG1478を添加することで失われました (6) この結果により LGG R 乳酸菌はEGF 受容体活性化を介して腸管上皮のダメージを抑制することが示唆されました 以上 文献 6 7より 試験 2 腸管上皮の細胞間が密接している部分はタイトジャンクションと呼ばれ 細胞間を通り抜けようとする物質を妨げ 腸管上皮のバリア機能を支えています ( 図 8-B ) LGG R 乳酸菌発酵乳もしくはプラセボの上清をヒト結腸由来上皮細胞に添加して1 時間前処理した後 過酸化水素を加え バリア機能への影響を調べました バリア機能の *5 指標として 経上皮電気抵抗 (TER) 値の測定を行いました 過酸化水素処理によってTER 値の顕著な低下が観察されましたが 発酵乳上清を添加することによってTER 値の低下が抑制されました しかし 抗 p40 抗体と抗 p75 抗体を用いて発酵乳上清から両タンパク質を除去 ( 免疫沈降 ) した細胞もしくはプラセボ上清を添加した細胞では 発酵乳上清を添加した細胞と比較して著しい低下を示しました ( 図 10 ) この結果から 発酵乳中のp40と p75が腸管上皮バリア機能の保護に作用していることが示唆されました 以上 文献 6 7より *5: 細胞間が緊密であるほどバリア機能が高く また高い電気抵抗値を示す おわりに 線毛 ( pili ) があることも LGG R 乳酸菌の大きな特徴です この線毛はLGG R 乳酸菌が腸表面に付着する際の重要な構造体であることがわかっており 線毛を除去すると極端に付着性が低下してしまいます 現在 フィンランドでは LGG R 乳酸菌の腸管への付着性が免疫反応に及ぼす影響について試験が行われており タカナシ乳業も注目しているそうです LGG R 乳酸菌は世界で最も研究されている乳酸菌であり 学術的根拠も豊富です タカナシ乳業もその有用性をさらに追求し 消費者に伝えてきたいと 取材の最後に研究者の皆さんは話してくださいました LGG R 乳酸菌 Represented with the kind permission of Antoni Hendrikxs,Matti Kankainen&Willem M.de Vos-Utrecht,Helsinki and Wageningen University 今回の記事は 以下の文献 学会発表を参考にまとめました 1) 森田裕嗣ほか. モデル動物試験系における乳酸菌 Lactobacillus GG 株の抗アレルギー効果の解析. 日本免疫学会 (2005) 2)Kawase M, et al. Effect of fermented milk prepared with two probiotic strain on Japanese cedar pollinosis in a double-blind placebo-controlled clinical study. International J. Food Microbiology 128 ; 429-434 (2009) 3)Kubota A, et al. Lactobacillus strains stabilize intestinal microbiota in Japanese pollinosis patients. Microbiol. Immunol. 53 (4); 198-205 (2009) 4 )Harata G, et al. Intranasal administration of Lactobacillus rhamnosus GG protects mice from H1N1 influenza virus infection by regulating respiratory immune responses. Lett. Appl. Microbiol. 50 (6); 597-602 (2010) 5)Kawase, et al. Oral administration of lactobacilli from human intestinal tract protects mice against influenza virus infection. Lett. Appl. Microbiol. 51; 6-10 (2010) 6)Yoda K, et al. Lactobacillus GG-fermented milk prevents DSS-induced colitis and regulates intestinal homeostasis through activation of epidermal growth factor ereptor. Eur. J. Nutr. 53 (1); 105-115 (2014) 7) 依田一豊ほか. 発酵乳中のLactobacillus GGタンパク質と腸管上皮の恒常性. 月刊細胞 47 (2); 93-96 (2015) 取材 編集:( 株 )BBプロモーション髙林昭浩