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1 五十嵐研雑誌会 No 新井博之 cbb 3 -type cytochrome c oxidase への銅の取り込みに必要な transporter はじめに銅をcofactor とする酵素は cytochrome c oxidase (Cox), superoxide dismutase, multicopper oxidase など数多く存在するため 細胞は銅を要求するが 過剰の銅が存在すると fenton 反応により毒性の活性酸素が発生するため 細胞内の濃度は適度に保たれる必要がある 実際 銅の不足や過剰は メンケス病 ウィルソン病 アルツハイマー病などの疾患の原因となる 銅を必要とする酵素のうち Cox と quinol oxidase (Qox) は 好気呼吸の末端酸化酵素であり 酸素を水に還元する反応を触媒するため 好気性生物の生育に特に重要である 末端酸化酵素の多くは 活性中心に high spin heme と銅 (CuB) の二核活性中心 (binuclear metal center) を持つ heme-copper family に属する この family の酵素は大きく3つの type に分類されており type A (SoxM) は aa3 などのミトコンドリア型 type B (SoxB) は ba3 などで グラム陽性菌や古細菌に特異的に見られる type C (FixN) は cbb3-type で 主に proteobacteria に見られ 酸素の対する親和性が高い ( 低酸素で働く ) この他 high spin heme と FeB の binuclear center をもつ一酸化窒素還元酵素 (NOR) も heme-copper superfamily に分類される (Fig. 0, BBA, 1817, , 2012) heme-copper family の末端酸化酵素は複数のサブユニットからなり ミトコンドリアの酵素は 13 細菌の酵素では通常 3~4 サブユニットで構成されている 活性中心を持つ主要サブユニット (subunit I) には high spin heme/cub の binuclear center の他に low spin heme が cofactor として含まれている subunit II には電子受容部位があり type A と type B では CuA の二核中心が cofacter であるのに対し type C では CuA の代わりに共有結合した heme を持っている このように 末端酸化酵素は複数の cofactor を持っており それらは redox active なため 活性型酵素の発現には cofactor をうまく配置する仕組みが必要である ミトコンドリアの Cox の場合 その仕組みに関する因子はヒトの病気と関連したものもある 紅色非硫黄細菌 Rhodobacter capsulatus は酸素非発生型の光合成細菌で 末端酸化酵素として cbb3 タイプの Cox (Cbb3) と bd-type の Qox(heme-copper family ではない ) を1つずつ持っている 他の多くの細菌では複数のタイプの Cox を持っているのに対し 本菌では Cbb3 が1つだけであり さらに Cbb3 無しでも Qox で生育可能なため Cbb3 の機能発現の研究には適している Cbb3 は cconoqp にコードされ CcoN が主要サブユニット (subunit I) で 活性中心の heme-cub binuclear center を持つ CcoO と CcoP は それぞれ monoheme と diheme の c 型 cytochrome で 電子供与体となる cytochrome c (c2, cy) から電子を受け取る CcoQ は活性には必要でないが 酵素のアセンブリに必要と考えられている Cbb3 の活性発現に必要な遺伝子としては ccoghis ( 通常 cconoqp の後ろに存在し アセンブリに必要 ) oleab(ornithine lipid 関連 ) senc( 銅の配位 ) degp(periplasmic protease) dsba(disulfide oxidoreductase) がこれまで報告されている 本雑誌会では R. capsulatus から新たに見つかった Cbb3 の活性型酵素発現に必要な因子 CcoA について報告する 1

2 Novel Transporter Required for Biogenesis of cbb3-type Cytochrome c Oxidase in Rhodobacter capsulatus Seda Ekici, Honghui Yang, Hans-Georg Koch, and Fevzi Daldal mbio, 3 (1) e , Cu 2+ 依存的 Cox 変異株の取得著者らの以前の研究 (J. Bacteriol., 180, , 1998) で ethyl methanesulfonate (EMS) によるランダム変異で Cox 活性が消失した変異株を取得していた 変異株は NADI - (α-naphthol + dimethylphenylene diamine indophenol blue + H2O)-negative (Cox 活性がないと青くならない ) で選別していた この方法で 栄養培地 (MPYE) では NADI - だが 合成培地 (MedA) では NADI slow ( 非常に弱い Cox 活性を示す ) の株が2 株 (GK1, HY70) 取れたので その詳細な解析をすることにした MedA は CuSO4を 1.5 μm 含んでおり MPYE および CuSO4を添加しない MedA (MedA-Cu) では ICP-MS 解析によると 150 nm の Cu 2+ が不純物として含まれている そこで MPYE または MedA-Cu 培地に Cu 2+ を添加して NADI アッセイを行った結果を Fig. 1 に示す Cbb3 の構造遺伝子 cconoqp 変異株では青くならないが GK1 では Cu 2+ 濃度依存的に青くなった Cu 2+ 以外の Fe 3+, Zn 2+, Mn 2+, cystein/cystine, gluthathione などでは効果がなく (data not shown) 銅特異的な形質であることが分かった この変異株は Cbb3 の活性発現に必要であることが分かっていた遺伝子 ccoghis, oleab, senc, degp, dsba で相補できなかったので 新たな遺伝子と期待された そこで R. capsulatus の total DNA の EcoRI または HindIII 断片のプラスミドライブラリーで変異株を形質転換し NADI + になった断片から さらに切り貼りして遺伝子を特定したところ ( 実験の詳細は省略 ) 2 株ともに RCC02192 遺伝子に変異が入っていることが分かった RCC02192 を特異的に破壊した株 SE8 (ΔRCC02192::spe) でも同様な表現型を示したので (Fig. 1) この遺伝子を Cbb3 の活性化に必要なものとして ccoa と命名した CcoA は major facilitator superfamily (MFS) に属する tansporter と同定されており (Fig. 2) このタイプの transporter で保存されている配列 ( 長方形で示す ) と Cu 2+ 特異的な transporter に見られる複数の Met 残基 ( 楕円で示す ) が保存されていた また GK1 と HY70 は Fig. 2 に示した箇所に それぞれ1 残基置換と6 残基挿入変異があった MFS タイプの transporter は 細胞膜内外のイオンや溶質の濃度勾配による電気化学ポテンシャル差を利用すると言われている 2.ccoA 変異株の性質なぜccoA 変異株では Cbb3-Cox 活性が低くなるのかを検証するために まず qrt-pcr による ccon の mrna 定量 (Fig. 3A) と lacz-ccon fusion による転写 - 翻訳活性 (Fig. 3B) の測定を行った qrt-pcr (Fig. 3A) では ccoa 変異株で ccon の転写量は野生株よりも低かったが Cu の添加により転写量が増大するわけではなく lacz assay (Fig. 3B) でも 変異株での活性は低かったが Cu 添加で活性が大きく変化していなかったことから CcoA が転写 翻訳レベルでの制御に関与しているわけではないことが示された 2

3 Cbb3 のタンパク発現量については CcoN に対するポリクローナル抗体を用いた Western blotting (Fig. 4A) による CcoN の検出と tetramethylbenzidine (TMBZ) 染色 ( ヘム染色 :c 型 cytochrome を検出できる ) による CcoO と CcoP の検出 (Fig. 4B) を行っている 転写 翻訳活性の結果とは異なり ccoa 変異株では CcoN, CcoO, CcoP の発現量は非常に低く CcoA は翻訳後の発現制御に効いていることが示唆された ccoa 変異株では Cu 2+ 添加によりわずかに CcoN, CcoO, CcoP の発現量が増加した Cbb3 の酵素活性については 還元型のウマ心筋 cytochrome c を使って 膜画分の Cox 活性を測定した (Fig. 4C) 結果は Western blotting ヘム染色の結果とほぼ対応していた Inductively coupled plasma dynamic-reaction cell mass spectrometry (ICP-DRC-MS) を用いて細胞内の金属含量を調べた結果を Table 1 に示す ccoa 変異株では Cu 2+ の非添加時でも添加時でも野生株に比べて Cu の含有量は低かったが 他の金属 (Fe, Zn, Mn) の含量は変わりなく CcoA は銅特異的と考えられた また ccoa 変異株でも Cu 2+ 添加により細胞内の Cu 量が増加するので CcoA 以外にも銅の取り込みに関与する transporter が存在すると予想される 3. 他の銅含有酵素への影響 R. capsulatus は Cu/Zn superoxide dismutase を持っていない (R. sphaeroides は持っている ) が multicopper oxidase CutO を持っている CutO は TAT (twin-arginine translocation) のシグナル配列を持つペリプラズムタンパクで Cu 2+ に対する耐性に関与する 活性型 CutO の発現の有無は光合成条件での Cu 2+ 耐性でアッセイできる (Fig. 5A) 実験は 菌を塗布したプレートに Cu を含ませたフィルターを置き 生育阻止円の大きさで耐性 感受性を見ている cuto 変異株では明らかに感受性になっているが ccoa 変異株は野生株と変わらなかったので CcoA は CutO の活性化には関与していないと考えられた CutO はペリプラズム酵素だが TAT 依存であるため 銅の配位は細胞質で起こると予想される 4. サプレッサー変異 ccoa 変異株を好気 Cu 無添加条件で培養すると NADI + になるサプレッサー変異株が非常に高頻度 (10-3 ~10-4 ) で取れた これらの株 ( ccoarev1, 2) は ヘム染色で見ると (Fig. 5B) CcoO, CcoP の発現量が増大しており 銅に対してμM レベルで感受性を示した (Fig. 5C) が 他の金属 ( に対しての感受性は変わらなかった (data not shown) サプレッサー変異株では細胞内の金属含量が銅特異的に上がっていたので (Table 1) 別の Cu 2+ transporter の発現が上昇している可能性が考えられたが 変異点の解析は行っていない おわりに本論文の結果のまとめを Fig. 6 に示した やはり CcoA の役割は Cbb3 特異的なのかという疑問が残り CutO の結果だけでは証明にはならないだろう ccoa タイプの遺伝子は Cbb3 を持つ細菌のほとんどに見つかったが -proteobacteria などの一部のグループでは (Aquificales も ) 持っていなかった 今後 他の菌での Cbb3 の活性化や Cbb3 以外の Cox にも働くか などにつ 3

4 いて検証する必要がある 今回紹介した論文は Cbb3 の binuclear center 形成機構を解明したわけでもなく CcoA は単なる銅の transporter である可能性もあり 科学的に目新しい発見があるわけではない しかし 古典的な微生物学の方法として 1 ランダム変異により表現型の変化した変異株を取得 2 遺伝子ライブラリーの相補により変異箇所を特定 3 qrt-pcr による転写活性 lacz-fusion による翻訳活性測定 4 抗体等による発現タンパクの検出 酵素活性測定さらに 5 機器分析による金属イオン濃度測定 6 生育阻止円による感受性 ( 耐性 ) 試験 など ほとんど定石通りに研究を進めており 手法的には多少古くさい印象はあるが やはり論文 1 報を書くにはこのくらいのデータは一通り揃えておくべきであり 参考にして欲しい 論文の introduction と discussion では Cu 2+ transporter や Cbb3 の活性化に関する過去の研究も詳細に紹介しており (reference は 64 報 ) 研究の深みを感じる 仮に自分のグループで同じ現象を押さえていたとしても Fig. 1, Fig. 3B, Fig. 4C の結果だけで書いてしまうかも知れない 本論文の結果で意外だったのは cooa 変異株では cconoqp 遺伝子の転写 翻訳活性はあるのに タンパク量が非常に低かったことで これは不活性型のアポ型酵素がほとんど存在しないことを示している heme-cub binuclear center が形成されないとタンパクが分解されてしまうのだろうか? 銅を含有しない CcoO と CcoP のタンパク量も低くなっていたので ホロ型の CcoN が存在しないと これらは単独では安定的に存在できない可能性がある 緑膿菌では4 種の CcoN と2 種の CcoO, CcoP のハイブリッド酵素が形成されるはずであるが その形成には特異的な機構が必要なのかも知れない ちなみに 緑膿菌の ccoa homolog は PA1848 で ccon3 (PA1856) および その調節遺伝子 niry (PA1853) の近傍に存在していた 4

5 Fig.0

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