厚木市耐震改修促進計画

Size: px

Start display at page:

Download "厚木市耐震改修促進計画"

うたろうすわ
5 years ago
Views:

1 厚木市耐震改修促進計画平成 21 年 3 月平成 27 年 3 月改定平成 28 年 3 月改定厚木市

2 目次第 1 章計画の目的等 1 計画策定の背景等 1 2 耐震改修促進法の改正等 2 3 計画の位置付け目的 3 4 計画期間 3 5 市及び市民 ( 所有者管理者 ) の取組 4 第 2 章厚木市において想定される地震の規模及び被害の状況 1 想定される地震 5 2 被害想定 6 第 3 章建築物の耐震化の現状と目標 1 対象建築物 7 2 建築物の耐震化の目標 8 3 住宅の耐震化の現状と目標 9 4 多数の者が利用する民間建築物の耐震化の現状と目標 12 5 公共建築物 ( 市有 ) の耐震化 14 6 地震時に通行を確保すべき道路に関する事項 15 7 危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物の耐震化 19 第 4 章建築物の耐震化を促進するための施策 1 耐震化の促進に関する基本的な考え方 20 2 耐震化を促進するための施策 20 3 推進体制 26 第 5 章耐震改修等を促進するための指導や命令等 1 耐震改修促進法による指導及び助言の実施 27 2 耐震診断の実施が義務付けられた建築物への対応 27 3 耐震診断の結果の公表 27 4 施策のフォローアップについて 27

3 第 1 章計画の目的等 1 計画策定の背景等平成 7 年 1 月の阪神淡路大震災では地震による直接的な死者数は 5,502 人でありこのうち約 9 割の 4,831 人が住宅等の倒壊によるものでした当時の建築震災調査委員会の報告では昭和 56 年 6 月の建築基準法改正以降の強化された新耐震基準による建築物は倒壊に至るような大きな被害は少なかったという結果となっておりこの傾向は平成 16 年の新潟県中越地震においても顕著でしたその後も平成 19 年 7 月の新潟県中越沖地震平成 20 年 6 月の岩手宮城内陸地震平成 23 年 3 月の東日本大震災等の大地震が頻発しており我が国において大地震はいつどこで発生してもおかしくない状況にあるとの認識が広がっています阪神淡路大震災の被害等の状況 ( ア ) 死因別死者数家屋家具類等の倒壊による圧迫死と思われるもの焼死体 ( 火傷死体 ) 及びその疑いのあるものその他合計死者数 4,831 (88%) 550 (10%) 121 (2%) 5,502 (100%) ( イ ) 建築物被害 ( 新耐震基準導入前後比較 ) 昭和 56 年以前昭和 57 年以降 0% 20% 40% 60% 80% 100% 軽微無被害中小破大破以上阪神淡路大震災建築震災調査委員会報告書 ( 平成 7 年 ) より平成 7 年度版警察白書よりこのようなことから大規模地震による被害を減少させるためには特に新耐震基準導入以前の建築物について耐震性の向上を図ることが重要な課題となっています新耐震基準とは宮城県沖地震 ( 昭和 53 年 M 7.4) 等の経験から昭和 56 年 6 月に建築基準法の耐震基準が大幅に見直されて改正施行されましたこの基準を新耐震基準と呼んでいます新耐震基準では設計の目標として中地震 ( 震度 5 強程度 ) に対してはほとんど損傷なく建物の機能を保持し大地震 ( 関東大震災程度 ) に対しては建築物の構造上の主要な部分にひび割れ等の損傷が生じても人命に危害を及ぼすような倒壊等の被害を生じないこととしています 1

4 2 耐震改修促進法の改正等平成 7 年 10 月に公布された耐震改修促進法は平成 18 年に改正され都道府県は国の基本方針に基づいて耐震改修促進計画 ( 耐震診断及び耐震改修の促進を図るための計画 ) を定めることとされまた市町村は国の基本方針及び都道府県耐震改修促進計画を勘案して耐震改修促進計画の策定に努めることとされましたその後平成 25 年 5 月には再度耐震改修促進法が改正され市町村においても都道府県耐震改修促進計画に基づいて耐震改修促進計画を定めるよう努めることとされましたまた今回の法改正では建築物の耐震改修を促進する次のような取組が強化されています (1) 不特定多数避難弱者が利用する大規模建築物要緊急安全確認大規模建築物について平成 27 年 12 月までに耐震診断の実施と所管行政庁への結果報告を行うことが義務付けられました (2) 都道府県が指定する広域防災拠点となる建築物については耐震診断の実施と所管行政庁への結果報告を行うことが義務付けられました (3) 都道府県や市町村が指定する避難路沿道建築物については耐震診断の実施と所管行政庁への結果報告を行うことが義務付けられました (4) 義務付けにより報告された耐震診断結果が公表されることとなりました (5) 耐震性に係る安全性の表示制度が創設されました (6) 認定がされた耐震改修について容積率や建ぺい率の特例などの促進策が設けられました (7) 認定を取得した区分所有建築物の耐震改修に係る決議要件の緩和制度が創設されました (8) 耐震基準に適合していない全ての建築物に耐震化の努力義務が課せられました要緊急安全確認大規模建築物の規模要件耐震診断が義務付けられることとなった病院店舗旅館等の不特定多数の者が利用する建築物学校老人ホーム等の避難弱者が利用する建築物等のうち大規模なもの用途小学校中学校中等教育学校の前期課程若しくは特別支援学校体育館 ( 一般公共の用に供されるもの ) ボーリング場スケート場水泳場その他これらに類する運動施設病院診療所劇場観覧場映画館演芸場集会場公会堂展示場百貨店マーケットその他の物品販売業を営む店舗ホテル旅館老人ホーム老人短期入所施設福祉ホームその他これらに類するもの老人福祉センター児童厚生施設身体障害者福祉センターその他これらに類するもの幼稚園保育所博物館美術館図書館遊技場公衆浴場飲食店キャバレー料理店ナイトクラブダンスホールその他これらに類するもの理髪店質屋貸衣装屋銀行その他これらに類するサービス業を営む店舗車両の停車場又は船舶若しくは航空機の発着場を構成する建築物で旅客の乗降又は待合の用に供するもの自動車車庫その他の自動車又は自転車の停留又は駐車のための施設保健所税務署その他これらに類する公益上必要な建築物一定量以上の危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物対象建築物の規模階数 2 以上かつ 3,000 m2以上階数 1 以上かつ 5,000 m2以上階数 3 以上かつ 5,000 m2以上階数 2 以上かつ 5000 m2以上階数 2 以上かつ 1,500 m2以上階数 3 以上かつ 5,000 m2以上階数 1 以上かつ 5,000 m2以上 ( 敷地境界線から一定距離以内に存する建築物に限る ) 2

5 3 計画の位置付け目的厚木市耐震改修促進計画は耐震改修促進法に基づく計画として国の建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための基本的な方針や神奈川県耐震改修促進計画を勘案するとともに本市における他の計画 ( 厚木市総合計画厚木市地域防災計画等 ) との整合を図り平成 21 年 3 月に策定しましたが今回の法改正を受け平成 27 年 3 月に改定された神奈川県耐震改修促進計画に基づいて市の計画も改定し建築物の耐震改修の促進に向けて耐震化の目標と施策等を定めるものです厚木市耐震改修促進計画の位置付け国神奈川県厚木市地震防災戦略厚木市 ( 中央防災会議 ) 総合計画等厚木市耐震改修促進法地域防災計画 ( 平成 18 年 1 月 26 日改正施行 ) ( 平成 25 年 11 月 25 日改正施行 ) 神奈川県耐震改修促進計画厚木市耐震改修促進計画国の基本方針 ( 平成 18 年 1 月 25 日告示 ) ( 平成 25 年 10 月 29 日改正告示 ) 連携 ( 平成 19 年 3 月策定 ) ( 平成 26 年 3 月改定 ) ( 平成 27 年 3 月改定 ) 連携 ( 平成 21 年 3 月策定 ) ( 平成 27 年 3 月策定 ) ( 平成 28 年 3 月改定 ) 4 計画期間本計画の計画期間は神奈川県耐震改修促進計画に基づき平成 27 年度から平成 32 年度までの6 年間としますまた各種施策により耐震化を進めるとともに耐震化率の進捗管理及び定期的な施策の検証を実施し必要に応じて本促進計画の目標及び計画内容の見直しを行っていきます 3

6 5 市及び市民 ( 所有者管理者 ) の取組市では阪神淡路大震災を契機に平成 8 年度から木造住宅の耐震診断事業や小中学校の耐震化等に積極的に取り組んでまいりました市は新耐震基準導入以前の耐震性の低い建築物を主な対象としその所有者管理者等に対し耐震診断及び耐震改修の促進について普及及び啓発を図り必要に応じて耐震診断耐震改修補助情報提供その他の措置を講ずるよう努めていきます建築物の所有者又は管理者である市民においては自己の責任において建築物の地震に対する安全性を確保するための努力をする必要がありますしかしながら公共による助成が必要とされている場合又は建物倒壊による二次被害の拡大防止 ( 地震発生後の応急及び復旧対策の機能維持 ) 等の公共的な観点から特に必要性が高く大きな効果が見込まれる場合には国神奈川県及び厚木市が協力しながら市の施策として優先的にそれらの建築物の耐震化が図られるよう支援を行うものとします 4

7 第 2 章厚木市において想定される地震の規模及び被害の状況 1 想定される地震神奈川県は太平洋プレートフィリピン海プレート及び北米プレートが集中する地域に位置するため地震が起こりやすい地域です神奈川県地震被害想定調査報告書 ( 平成 27 年 3 月 ) では都心南部直下地震三浦半島断層群の地震神奈川県西部地震東海地震南海トラフ巨大地震大正型関東地震を想定しており参考地震として元禄型関東地震相模トラフ沿いの最大クラスの地震慶長型地震明応型地震元禄型関東地震と国府津松田断層帯の連動地震を想定しています厚木市ではそのうち都心南部直下地震東海地震南海トラフ巨大地震大正型関東地震について影響が大きいものとして想定しています想定される地震の一覧想定地震名モーメントマグニチュード県内で想定される最大震度発生確率都心南部直下地震 7.3 横浜市川崎市を中心に震度 6 強 ( 南関東地域の M7 クラスの地震が 30 年間で 70%) 三浦半島断層群の地震 7.0 横須賀三浦地域で震度 6 強 30 年以内 6~11% 神奈川県西部地震 6.7 県西地域で震度 6 強 ( 過去 400 年の間に同クラスの地震が 5 回発生 ) 東海地震 8.0 県西地域で震度 6 弱 ( 南海トラフの地震は 30 年以内 70% 程度 ) 南海トラフ巨大地震 9.0 県西地域で震度 6 弱 ( 南海トラフの地震は 30 年以内 70% 程度 ) 大正型関東地震 8.2 湘南地域県西地域を中心に震度 7 30 年以内ほぼ 0%~5% (200 年から 400 年の発生間隔 ) 元禄型関東地震 8.5 湘南地域県西地域を中心に震度 7 30 年以内ほぼ 0% (2000 年から 3000 年の発生間隔 ) 参考地震相模トラフ沿いの最大クラスの地震慶長型地震 8.5 明応型地震全県で震度 7 想定していない ( 津波による被害のみ想定 ) 想定していない ( 津波による被害のみ想定 ) 30 年以内ほぼ 0% (2000 年から 3000 年あるいはそれ以上の発生間隔 ) 評価していない評価していない元禄型関東地震と国府津 - 松田断層帯の連動地震 8.3 想定していない ( 津波による被害のみ想定 ) 評価していない神奈川県地震被害想定調査報告書 ( 平成 27 年 3 月 ) 厚木市地域防災計画 ( 平成 28 年 3 月 ) より 5

8 2 被害想定 (1) 神奈川県では平成年度に地震被害想定調査を行い建物被害人的被害ライフライン被害等を調査していますまた同調査については近年の地震災害を受け平成年度に見直しが行われました建物被害想定結果 ( 県 ) 揺れ液状化急傾傾斜地崩壊地震全壊棟数半壊棟数全壊棟数半壊棟数木造非木造合計木造非木造合計都心南部直下地震 44,220 21,610 65, ,920 44, , ,890 三浦半島断層群の地震 16,440 6,210 22,650 73,480 14,980 88, ,600 神奈川県西部地震 3,720 1,050 4,780 16,000 2,280 18, 東海地震 , , 南海トラフ巨大地震 ,240 1,130 5, 大正型関東地震 327,960 99, , ,730 81, ,080 1,280 2,990 元禄型関東地震 ( 参考 ) 327,980 99, , ,720 81, ,080 1,280 2,990 相模トラフ沿いの最大クラスの地震 ( 西側モデル )( 参考 ) 464, , , ,990 86, ,810 1,350 3,130 各欄の数値は 1 の位を四捨五入しているそのため合計が合わない場合がある神奈川県地震被害想定調査報告書 ( 平成 27 年 3 月 ) より (2) 厚木市においては県の被害想定調査で想定した地震のうち本市に影響の大きいものとして次のものを想定しています厚木市被害想定結果一覧 ( 抜粋 ) 想定地震都心南部南海トラフ大正型東海地震項目直下地震巨大地震関東地震モーメントマグニチュード人的被害 1 建物被害 2 火災被害死傷者数 ( 人 ) * 640 負傷者数うち重症者数 ( 人 ) 2, , * * 510 全壊棟数 ( 棟 ) 2, ,600 半壊棟数 ( 棟 ) 9, ,340 出火件数 ( 件 ) 焼失棟数 ( 棟 ) ,390 厚木市地域防災計画 ( 平成 28 年 3 月 ) よりわずか ( 計算上 0.5 以上 1.0 未満 ) 0: 計算上 0.5 未満は 0 とした各欄の数値は 1 の位を四捨五入している 1 概ね被害が最大となる冬 18 時を想定した結果を示すこのほか冬 5 時夏 12 時についても想定している 2 建物被害 : 重複を考慮 6

9 第 3 章建築物の耐震化の現状と目標 1 対象建築物本計画における耐震化の促進対象となる建築物は次に掲げるもののうち新耐震基準に適合しない建築物とします (1) 住宅種類戸建て住宅共同住宅木造非木造木造非木造備考兼用併用住宅を含む上記以外の構造で造られたもの賃貸共同住宅寄宿舎下宿及び長屋を含む上記以外の構造で造られたもの (2) 多数の者が利用する建築物 ( 民間建築物 ) 学校病院社会福祉施設店舗等多数の者が利用する一定規模以上 (3 階以上かつ 1,000 m2以上等 ) の建築物などが対象となりますこのうちより大規模なものが改正耐震改修促進法で耐震診断が義務付けられた要緊急安全確認大規模建築物です上記には国県又は市の所有する建築物を含みません (3) 公共建築物市の所有する建築物をいいますなお国や県等の所有する建築物はそれぞれの耐震改修促進計画等で目標及び方針があるため本計画においては公共建築物の対象とはしません (4) 耐震化率耐震化率とは下記の定義により算定します耐震性のある建築物数耐震化率 (%)= 建築物総数耐震性のある建物 :1981( 昭和 56 年 ) の建築基準法改正以降に建てられた建築物及びそれ以前に建てられた建物で同法改正以降の耐震性能を満たしているもの 7

10 2 建築物の耐震化の目標平成 17 年の東海東南海南海地震に対する地震防災戦略 ( 中央防災会議決定 ) や平成 18 年に国が策定した建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための基本的な方針においては平成 27 年度までに住宅及び多数の者が利用する建築物の耐震化率を 90% にすることを目標としており平成 25 年に改正された国の基本的な方針ではこれに加え住宅については平成 32 年度までに 95% にすることを目標としていますこれを受け神奈川県耐震改修促進計画においても住宅及び多数の者が利用する建築物の耐震化率を平成 27 年度において 90% 平成 32 年度において 95% とする目標を設定していますこのことから本市においても耐震化率の目標値を同様の数値とします区分これまでの推移耐震化の目標住宅の耐震化率平成 19 年度約 73% 平成 25 年度約 77% 平成 32 年度多数の者が利用する平成 19 年度平成 25 年度 95% 建築物の耐震化率約 78% 約 81% 8

11 3 住宅の耐震化の現状と目標 1 2 (1) 住宅の耐震化の現状現在 ( 平成 25 年 1 月時点 ) 全棟数 ( 棟 ) 昭和 56 年以前昭和 57 年以降耐震化率分類構造旧耐震建物計新耐震建物計 (%) 耐震性あり耐震性なし耐震性あり a=b+e b=c+d c( 推計値 ) d ( 推計値 ) e f=(c+e)/a 戸建て住宅木造 42,058 15,162 4,245 10,917 26, % 非木造 5,387 1, , % 戸建て住宅の計 47,445 16,316 4,476 11,840 31, % 共同住宅木造 2, , % 非木造 3, , % 共同住宅の計 5, , % 住宅合計 53,187 16,858 4,888 11,970 36, % S57 以降建築耐震性あり戸建て住宅 31,129 棟共同住宅マンション 5,200 棟計 :36,329 棟 ( 約 68%) 住宅の耐震化の推計 ( 平成 25 年度 ) 総棟数 : 53,187 棟 S57 以降建築約 68 % 耐震性あり約 77% 耐震性なし約 23% S56 以前建築約 32 % 耐震性あり ( 推計 ) 36,329 棟 +4,888 棟 41,217 棟約 77% S56 以前のうち耐震性あり ( 約 9%) S56 以前建築戸建て住宅 16,316 棟共同住宅マンション 542 棟計 :16,858 棟 ( 約 32 %) うち耐震性あり ( 推計 ) 戸建て住宅 4,476 棟共同住宅マンション 412 棟計 ( 全体の約 9%) :4,888 棟 9

12 (2) 住宅の耐震化の目標 ( 平成 32 年度の目標値 ) 用途区分現状 ( 平成 25 年度 ) 耐震化率目標 ( 平成 32 年度 ) 住宅約 77% 95% 平成 15 年から平成 25 年までのそれぞれの棟数の増減から推計すると平成 32 年度には厚木市の住宅総数は約 58,560 棟まで増加し昭和 56 年以前の旧耐震建物は 13,937 棟まで減少すると見込まれそのうち耐震性のないものは 9,918 棟と推計されることから耐震化率は約 83% まで自然上昇すると考えられます 1 2 平成 32 年度 ( 統計による推計値 ) 全棟数耐震化率 (%) 分類構造昭和 56 年以前昭和 57 年以降旧耐震建物計新耐震建物計耐震性あり耐震性なし耐震性あり a=b+e b=c+d c d e f=(c+e)/a 戸建て住木造 45,676 12,490 3,497 8,993 33, % 宅非木造 6,345 1, , % 戸建て住宅の計 52,021 13,523 3,704 9,819 38, % 共同住宅木造 2, , % 非木造 3, , % 共同住宅の計 6, , % 住宅合計 58,560 13,937 4,019 9,918 44, % 耐震化率を 95% とするためには平成 32 年度における耐震性なしの住宅を 5% とする必要があることから 2,928 棟以下にする必要があります ( 58,560 棟 5%=2928 棟 ) また過去の統計から推計すると今後平成 32 年までに耐震改修建替え等により耐震性なしの住宅は平成 25 年度から 2,052 棟減少し 9,918 棟となることが見込まれます耐震性なしの住宅 ( 戸建て住宅共同住宅 ) の内訳平成 25 年度 ( 計 :11,970 棟 ) 平成 32 年度 ( 計 :9,918 棟 ) 戸建て住宅 11,840 棟戸建て住宅 9,819 棟共同住宅 130 棟共同住宅 99 棟よって様々な施策により耐震改修及び建て替えを促進する対象棟数は約 6,990 棟と想定されます 10

13 60,000 住宅の耐震化の目標 58,560 棟 50,000 50,374 棟 53,187 棟 36,692 棟 41,217 棟 48,642 棟住宅総数 40,000 30,000 S57 以降建築 31,086 棟 S56 以前建築 5,606 棟約 73% S57 以降建築 36,329 棟 S56 以前建築 4,888 棟約 77% S57 以降建築 44,623 棟 S56 以前建築 4,019 棟約 83% 施策効果耐震改修建替促進 + 約 6,990 棟 ( 棟 ) 20,000 10,000 0 耐震性あり 13,682 棟 11,970 棟 95% 約 27% 約 23% 2,928 棟約 5% 平成 19 年度当時平成 25 年度現状平成 32 年度目標耐震性あり昭和 56 年 6 月以降の耐震性能を満たすもの耐震性なし昭和 56 年 6 月以降の耐震性能を満たさないもの 11

14 4 多数の者が利用する民間建築物の耐震化の現状と目標 (1) 多数の者が利用する民間建築物の耐震化の現状多数の者が利用する建築物のうち市の所有する建築物を除くと平成 25 年の棟数は 493 棟であり約 24% に当たる 119 棟が昭和 56 年以前に建築されたものです耐震化の現状としては耐震性のあるものが 398 棟と推計されます平成 25 年度での用途別の耐震化率は私立学校 ( 大学専修学校等 ) は約 77% 民間病院診療所は約 84% 民間社会福祉施設は約 79% 及びそれ以外の民間特定建築物は約 81% で全体では約 81% と推計しています分類現在 ( 平成 25 年 1 月調査 ) 全棟数 ( 棟 ) 昭和 56 年以前昭和 57 年以降旧耐震建物計新耐震建物計耐震性あり耐震性なし耐震性あり耐震化率 (%) a=b+e b=c+d c d e f=(c+e)/a 1 私立学校 ( 大学等 ) % 2 民間病院診療所 % 3 民間社会福祉施設 % 4 その他 ( 事務所店舗等 ) % 合計 % 多数の者が利用する民間建築物の耐震化の推計 ( 平成 25 年度 ) S57 以降建築耐震性あり私立学校 ( 大学等 ): 33 棟民間病院診療所 : 15 棟民間社会福祉施設 : 38 棟その他 ( 事務所等 ): 288 棟計 :374 棟 ( 約 76%) 総棟数 : 493 棟 S57 以降棟数約 76 % 耐震性あり約 81% 耐震性なし約 19% S56 以前棟数約 24 % S56 以前のうち耐震性あり ( 約 5%) S56 以前建築私立学校 ( 大学等 ): 14 棟民間病院診療所 : 4 棟民間社会福祉施設 : 14 棟その他 ( 事務所等 ): 87 棟計 119 棟 ( 約 24%) うち耐震性あり ( 推計 ) 私立学校 ( 大学等 ): 3 棟民間病院診療所 : 1 棟民間社会福祉施設 : 3 棟その他 ( 事務所等 ): 17 棟計 B: 24 棟 ( 全体の約 5%) 耐震性あり ( 推計 ) 374 棟 +24 棟 398 棟約 81% 12

15 多数の者が利用する民間建築物の内訳学校用途特定建築物の規模要件 S57 以降 S56 以前合計 ( 棟数 ) 小学校中学校中等教育学校の前期課程盲学校及びろう学校若しくは養護学校階数 2 以上かつ 1,000 m2以上 ( 屋内運動場の面積を含む ) 上記以外の学校階数 3 以上かつ 1,000 m2以上体育館 ( 一般公共の用に供されるもの ) 階数 1 以上かつ 1,000 m2以上ボーリング場スケート場水泳場その他これらに類する運動施設階数 3 以上かつ 1,000 m2以上病院及び診療所階数 3 以上かつ 1,000 m2以上劇場観覧場映画館及び演芸場階数 3 以上かつ 1,000 m2以上集会場及び公会堂階数 3 以上かつ 1,000 m2以上展示場階数 3 以上かつ 1,000 m2以上卸売市場階数 3 以上かつ 1,000 m2以上百貨店マーケットその他の物品販売業を営む店舗階数 3 以上かつ 1,000 m2以上ホテル及び旅館階数 3 以上かつ 1,000 m2以上事務所階数 3 以上かつ 1,000 m2以上老人ホーム老人短期入所施設身体障害者福祉ホームその他これらに類するもの老人福祉センター児童厚生施設身体障害者福祉センターその他これらに類するもの階数 2 以上かつ 1,000 m2以上階数 2 以上かつ 1,000 m2以上幼稚園及び保育所階数 2 以上かつ 500 m2以上博物館美術館及び図書館階数 3 以上かつ 1,000 m2以上遊技場階数 3 以上かつ 1,000 m2以上公衆浴場階数 3 以上かつ 1,000 m2以上飲食店キャバレー料理店ナイトクラブダンスホールその他これらに類するもの理髪店質屋貸衣装屋銀行その他これらに類するサービス業を営む店舗工場 ( 危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供するものを除く ) 車両の停車場又は船舶若しくは航空機の発着場を構成する建築物で旅客の乗降又は待合の用に供するもの階数 3 以上かつ 1,000 m2以上階数 3 以上かつ 1,000 m2以上階数 3 以上かつ 1,000 m2以上階数 3 以上かつ 1,000 m2以上自動車車庫その他の自動車又は自転車の停留又は駐車のための施設階数 3 以上かつ 1,000 m2以上郵便局保健所税務署その他これに類するもの階数 3 以上かつ 1,000 m2以上合計賃貸共同住宅については前節の住宅に含めているため除かれています 13

16 (2) 多数の者が利用する民間建築物の耐震化の目標 ( 平成 32 年度の目標値 ) 用途区分現状 ( 平成 25 年度 ) 耐震化率目標 ( 平成 32 年度 ) 多数の者が利用する民間建築物約 81% 95% 平成 32 年度に耐震化率を 95% とするためには現状で耐震性のないと推定される 95 棟のうち 71 棟の耐震化を促進する必要があると考えられます昭和 56 年以前に建築された 119 棟については耐震性があると推定される 24 棟も含め所有者等へアンケートを行い耐震化の現状把握を行いました今後は耐震性を有しない建築物に対しては耐震化に関する指導助言を直接行いながら耐震改修の促進を図ってまいります 5 公共建築物 ( 市有 ) の耐震化公共建築物 ( 市有 ) の耐震化の現状公共建築物における災害時の拠点となるものや不特定多数が利用するもの等で昭和 56 年 5 月以前の旧耐震基準で建築されたものは市全体の 4 割弱となっていますがこれらについては耐震診断を行って耐震性を確認しており耐震診断結果において補強が必要となったものについては当初の耐震改修促進計画に基づき耐震補強を行っており耐震化は完了しています 14

17 6 地震時に通行を確保すべき道路に関する事項地震時に道路を閉塞する可能性のある建築物のうち昭和 56 年 5 月以前に建築がされたものについては耐震性に関する指導助言指示を行うことや耐震診断の義務付けについて定めることができます道路を閉塞する可能性がある建築物とは下図のように倒壊時に道路の半分以上を閉塞してしまうものをいいます道路幅員 L 12m の場合道路境界道路幅員 L<12m の場合道路境界道路中心高さ L / 2 沿道建築物高さ 6m 沿道建築物道路幅員 L 道路境界から 6m (1) 神奈川県耐震改修促進計画で位置付けられる緊急輸送道路神奈川県耐震改修促進計画では県の地域防災計画で指定されている大規模地震災害時における緊急輸送道路のうち県域を越えた広域ネットワークを形成する路線の政令市以外の区域約 150 キロメートルを耐震改修促進法第 5 条第 3 項第 2 号に基づく耐震診断を義務化する道路として位置付けていますこれにより建築物の所有者は耐震診断を実施し所管行政庁にその結果を報告することが義務付けられその結果に応じて耐震改修を行うよう努めることとされています必要な耐震改修が行われていないと認められる場合には指示の対象となっていますまた上記以外の緊急輸送道路の一次路線二次路線の全路線を耐震改修促進法第 5 条第 3 項第 3 号に基づく道路として位置付けていることから建築物の所有者は耐震診断を行い結果に応じて耐震改修を行うよう努めることが求められていますなお必要な耐震化が行われていないと認められる場合には指導助言指示の対象となっています (2) 厚木市の本計画で位置付ける緊急輸送道路等ア耐震診断を義務付ける緊急輸送道路耐震改修促進法では災害時における多数の者の円滑な避難救急消防活動の実施避難者への緊急物資の輸送等地域の防災上の観点から重要な道路の沿道建築物について耐震化の促進を図るべきとされています厚木市においては地震発生直後から救助活動人員や物資等の緊急輸送を円滑かつ確実に行 15

18 1 2 う必要がある緊急輸送道路でかつ災害時に神奈川県公安委員会が指定する緊急交通路指定想定路線のうち神奈川県が指定した耐震診断を義務化する道路を補完する道路である次の道路を耐震改修促進法第 6 条第 3 項第 1 号に基づく耐震診断を義務化する道路として指定しますこれにより建築物の所有者は耐震診断を実施し平成 31 年 3 月 31 日までに厚木市へ結果を報告することが義務付けられますまたその結果に応じて耐震改修を行うよう努めることとなりますなお必要な耐震改修が行われていないと認められる場合には指導助言指示の対象となります国道 129 号線路線名 ( 一部国道 246 号線重複区間を含む ) 指定区間本市区間全線 1 緊急輸送道路地震等の大規模災害発生直後から救助活動人員や物資等の緊急輸送を円滑かつ確実に行うため道路管理者等が事前に指定する路線です指定された路線については自然災害への安全度を高めるため道路施設の防災対策を優先して進めます 2 緊急交通路地震等発生時において県公安委員会が指定する路線です指定された路線では被害者の避難及び救出救助消火活動等に使用される緊急通行車両以外の車両は通行の禁止制限の交通規制を受けることとなりますイその他の緊急輸送道路等厚木市においては県の地域防災計画で指定されている緊急輸送道路のうち上記緊急輸送道路以外を法第 6 条第 3 項第 2 号における道路として位置付けますこれにより県の緊急輸送道路同様当該路線の沿道建築物については必要な耐震化が行われていないと認められる場合には指導助言指示の対象となりますその他厚木市地域防災計画において記載のある緊急輸送道路及びその他の防災拠点に至る路線については指導助言指示の対象とはしないものの地震時に緊急輸送道路として有効に機能するよう沿道の耐震化の普及啓発に努めてまいります 16

19 厚木市内における地震時に通行を確保すべき道路等一覧路線番号路線分類路線名指定区間県指定東名高速自動車道本市区間全線 ( 県指定耐震診断義務化道路 ) 県指定圏央道本市区間全線 ( 県指定耐震診断義務化道路 ) 市指定国道 129 号線本市区間全線 ( 市指定耐震診断義務化道路 ) 1 国道 246 号線本市区間全線 2 国道 271 号線 ( 小田原厚木道路 ) 本市区間全線 3 国道 412 号線本市区間全線 4 県道 22 号線 ( 横浜伊勢原 ) 本市区間全線県道 43 号線 ( 藤沢厚木 ) 本市区間全線 ( 下記路線 No.19 を除く ) 5 (1) 県道 60 号線県道 43 号線交点 ~ 国道 246 号線交点神奈川県耐震改修促 6 県道 64 号線 ( 伊勢原津久井 ) 本市区間全線進計画記載 7 県道 42 号線 ( 藤沢座間厚木 ) 本市区間全線第一次第二次 8 県道 63 号線 ( 相模原大磯 ) 県道 60 号線交点 ~ 愛川町境緊急輸送道路県道 43 号線交点 ( 中町 )~ 9 県道 603 号線 ( 上粕屋厚木 ) 国道 246 号線交点 ( 水引 ) 10 市道 1-24 号線国道 246 号線交点 ~ 県道 42 号線交点 11 県道 60 号線 ( 厚木清川 ) 本市区間全線 ( 上記路線 No.8 を除く ) 12 県道 508 号線 ( 厚木城山 ) 国道 129 号線交点 ~ 相模原市境 13 県道 603 号線 ( 上粕屋厚木 ) 国道 246 号線交点 ( 水引 )~ 国道 246 号線交点 ( 船子 ) 14 県道 63 号線 ( 相模原大磯 ) 国道 129 号線交点 ~ 伊勢原市境 15 (2) 県道 63 号線 ( 相模原大磯 ) 県道 60 号線交点 ~ 伊勢原市境 16 厚木市地域防災計画県道 43 号線 ( 藤沢厚木 ) 国道 246 号線交点 ~ 市道 1-03 号線交点 17 記載市道 1-30 号線国道 246 号線交点 ( 妻田 )~ 緊急輸送道路 ( 旧国道 412 号線 ) 国道 412 号線交点 (1) 以外のもの 18 県道 603 号線 ( 上粕屋厚木 ) 市道 1-27 号線交点 ~ 国道 246 号線交点 ( 森の里入口 ) 19 (3) 市道 1-23 号線交点 ( 厚木高校入口 )~ 市道 1-9 号線その他防災拠点に至市道 E-36 号線交点 20 る路線県道 603 号線交点 ( 水引 )~ 市道 1-27 号線市道 1-23 号線交点 21 市道 1-27 号線県道 603 号線交点 ~ 市道 1-23 号線交点 17

20 緊急輸送道路等路線図神奈川県耐震改修促進計画に記載された第一次第二次緊急輸送道路厚木市地域防災計画に記載された緊急輸送道路で (1) 以外のものその他防災拠点に至る路線ぼうさいの丘公園厚木高校番号 : 表中の路線番号を示す (4) (3) (5) (1) (2) 神奈川県耐震改修促進計画に記載された耐震診断を義務化する道路厚木市耐震改修促進計画に記載された耐震診断を義務化する道路

21 7 危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物の耐震化危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物は平成 25 年時点で総棟数が 107 棟でありその内 31 棟が昭和 56 年の新耐震基準導入前に建築された建物ですこれらの建築物は主に工場内の屋内貯蔵所やガソリンスタンドでありそのほとんどが消防法に規定する可燃性の液体類を貯蔵している施設ですので消防部局と連携を図りながら直接所有者への指導助言を行うことで耐震改修の促進を図ってまいります危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物 ( 政令で定める数量以上の危険物を貯蔵し処理する建築物で延べ面積 5000 m2以上のもの ) 危険物の種類 56 年以前件数 57 年以降件数合計 1. 火薬類 ( 法律で規定 ) イ ~ チ消防法第 2 条第 7 項に規定する危険物危険物の規制に関する政令に規定する可燃性液体類合計対象危険物の一覧危険物の種類危険物の数量 1. 火薬類イ火薬 10t ロ爆薬 5t ハ工業雷管若しくは電気雷管又は信号雷管 50 万個ニ銃用雷管 500 万個ホ実包若しくは空包信管若しくは火管又は電気導火線 5 万個ヘ導爆線又は導火線 500 kmト信号炎管若しくは信号火箭又は煙火 2t チその他の火薬又は爆薬を使用した火工品当該火工品の原料となる火薬又は爆薬の区分に応じそれぞれイ又はロに定める数量 2. 消防法第 2 条第 7 項に規定する危険物危険物の規制に関する政令別表第三の指定数量の欄に定める数量の 10 倍の数量 3. 危険物の規制に関する政令別表第 4 備考第 6 号に規定する 30t 可燃性固体類 4. 危険物の規制に関する政令別表第 4 備考第 8 号に規定する可燃性液体類 20m 3 5. マッチ 300 マッチトン 6. 可燃性のガス (7 及び8を除く ) 2 万 m 3 7. 圧縮ガス 20 万 m 3 8. 液化ガス 2,000t 9. 毒物及び劇物取締法第 2 条第 1 項に規定する毒物 ( 液体又 20t は気体のものに限る ) 10. 毒物及び劇物取締法第 2 条第 2 項に規定する劇物 ( 液体又は気体のものに限る ) 200t 1 マッチトンは並型マッチ ( mm ) で 7,200 個約 120 kg 19

22 第 4 章建築物の耐震化を促進するための施策 1 耐震化の促進に関する基本的な考え方 (1) 建築物の所有者管理者による耐震化の推進建築物の耐震化促進のためには建築物の所有者や管理者が自らの生命及び財産は自らが守るという意識を持つとともに所有し又は管理する建築物の倒壊等により周辺の安全に支障を来すことがないように建築物の耐震性を把握し必要に応じて耐震化を進めることが求められます (2) 市による建築物の所有者等への支援市では建築物の耐震化に関する責任が所有者等にあることを自覚してもらえるよう市民への耐震に関する意識啓発をより一層進めますまた建築物の所有者等が建築物の耐震化を行いやすいように適切な情報提供を始めとして耐震診断及び耐震改修に係る負担軽減のための支援策等を推進します 2 耐震化を促進するための施策耐震化を促進するため様々な施策を総合的かつ効果的に展開します建築物の地震に対する安全性の向上 (1) 耐震化等に関する情報提供及び普及啓発 (2) 耐震化を促進するための環境整備 (3) 耐震化の促進を図るための支援策 (4) 地震時に備えた安全対策ア啓発資料ホームヘーシ等の活用イ講習会に関する情報の提供ウ防災マッフ等の活用ア市民や建築物の所有者等からの相談窓口設置イ職員による木造住宅簡易耐震診断の実施ウ耐震診断改修技術者養成の協力ア国又は県の補助制度等の活用イ市が行う耐震関係支援ウ耐震改修に対する税の特例措置エ効果的な支援策の検討ア落下物対策イ天井脱落対策ウフロック塀等の安全対策エ家具の転倒防止対策オエレヘーターの安全対策カ宅地の液状化対策 20

23 (1) 耐震化等に関する情報提供及び普及啓発市は建築物の耐震化を促進するため所有者等に対して意識啓発窓口相談耐震診断等の事業実施の各段階で必要となる施策を講じることによって耐震化の総合的な支援を行いますア啓発資料ホームページ等を活用した意識啓発耐震化に関するパンフレット等を市の窓口で配布するとともに各種イベント等でも配布し耐震化の重要性についての意識啓発に努めますまたパンフレットの内容を市のホームページに掲載するとともに併せて建築物の耐震化に係る各種情報へのリンク設定を充実する等ホームページを活用した啓発を行いますその他広報あつぎによる周知や防災週間及び定期報告制度を活用した啓発耐震に関する各種相談や地域巡回等を通じて把握した実状に対し効果的な啓発活動を行いますイセミナー及び講習会の開催の情報提供国県及び関係団体が行う技術者の育成セミナー及び講習会の開催等耐震化を促進するための環境整備に関する情報の提供に努めますウ防災マップ等の活用建物所有者が災害に対する意識を深められるように県内における過去の被害区域や急傾斜地崩壊危険区域等の法指定危険区域災害予測箇所が表示された神奈川県アボイドマップや厚木市内における災害時に避難する広域避難場所指定避難所市立公民館や消防署防災備蓄倉庫の場所が表示された厚木市ぼうさいマップ等の活用を図ります神奈川県アボイドマップは県政情報センター行政資料コーナーや地域県政総合センター県政情報コーナーで厚木市ぼうさいマップは市政情報コーナーや市のホームページで確認することができます (2) 耐震化を促進するための環境整備建築物の所有者等が耐震化に取り組みやすいよう相談に対応するとともに耐震化の促進を図るための啓発活動や耐震診断を行う技術者の養成の環境整備を進めていきますア市民相談体制市の建築指導課に相談窓口を設置して市民及び特定建築物の所有者からの相談に対応しますこれらの窓口では木造住宅の耐震性に関する自己点検の方法補強方法の概要分譲マンション ( 区分所有型 ) の耐震相談や建築物の耐震化に関する効果的な啓発活動を行いますその他密集住宅地等においては再開発手法等を参考にした戸建住宅から共同住宅への集約化についてアドバイスを行い地震以外の防災にも安心な建築物への建て替え相談も行いますイ職員による無料簡易耐震診断の実施市内の各公民館や市役所等において市の職員が市民の方々の木造住宅の簡易診断を図面により実施し耐震改修等の方法や進め方及び耐震相談に対応しますその他市役所等へお越しいただくことが困難な方に向けて戸別訪問により耐震診断等を 21

24 実施する等個別の事情に対応して耐震化の促進を図りますウ耐震診断改修技術者の養成等への協力市に登録される木造住宅耐震診断改修技術者は建築技術者であることと神奈川県が行う木造住宅耐震実務講習会への受講を条件としており神奈川県の行う耐震診断技術者の養成に協力します (3) 耐震化の促進を図るための支援策ア国又は県の補助制度等の活用国の社会資本整備総合交付金 ( 住宅建築物安全ストック形成事業 ) 等を活用し耐震診断及び耐震改修の促進を図ります同様に神奈川県市町村消防防災力強化支援事業費補助金等により新耐震基準以前の耐震性が低い建築物の耐震診断補助及び耐震改修補助を行う市町村に対し県から財政支援が行われていますのでこれらを併せて活用し耐震診断及び耐震改修の促進を図りますイ市が行う耐震関係支援 ( ア ) 木造住宅の耐震化 a 木造住宅耐震診断の実施 ( 継続 ) 耐震化への第一歩である耐震診断について建築年が古く耐震性が低いと考えられる木造住宅について市に登録された技術者による耐震診断を引き続き行います b 簡易耐震診断手法の普及木造住宅については市民自らが簡易診断を行えるよう現行の簡易診断を分かりやすく解説する仕組みの構築に向けて取り組みます c 木造住宅耐震改修促進事業の推進 ( 継続 ) 木造住宅の耐震化を推進するため木造住宅耐震診断を行った後に一定基準を満たす耐震補強をする工事等についての補助を引き続き行います d 木造住宅の耐震化を促進するための新たな支援制度木造住宅について更なる耐震化の促進を図るため現行の簡易診断から一般診断への拡充や高齢者等に対する補助制度の拡充また避難弱者等に対する比較的安価で簡易な耐震補強方法に対する支援制度やその他倒壊の危険性のある住宅への建て替え等に関する支援制度等についても検討を行い耐震化に取り組みます ( イ ) 非木造住宅の耐震化 ( 分譲マンションの耐震化 ) a マンション耐震アドバイザー派遣 ( 継続 ) マンションは建物が倒壊した場合にはその周辺に与える影響も含めて危害が大きく特に旧耐震基準で建てられたピロティ形式の建築物の耐震性に問題があるとされています特に分譲マンションについては一旦被災した場合その再建には区分所有者等による合意形成が障害となり通常の建築物以上に困難を伴うことも多く地震発生後の問題を拡大させることになります 22

25 このことから耐震化への検討を始めるきっかけとして旧耐震基準であるマンションの管理組合への建築士によるアドバイザー派遣を行います b マンション耐震予備診断補助制度 ( 継続 ) 旧耐震であるマンションの管理組合が耐震診断の必要性を考えている場合に本診断の必要性の有無を判断するための予備診断に対する費用の補助を行います c 分譲マンション耐震化の支援事業の拡充や制度の検討分譲マンションの管理組合における意見集約状況に合わせて耐震の本診断への支援事業やその他効果的な支援制度の創設を検討し耐震化の促進を図ります d 区分所有建築物の決議要件の緩和 3/4 1/2 ( 改正法第 25 条 ) 改正された耐震改修促進法において耐震診断を行った区分所有建築物の管理者等は所管行政庁から当該区分所有建築物が耐震改修を行う必要がある旨の認定を受けることができるようになりましたこれにより認定を受けた区分所有建築物は区分所有法 ( 建物の区分所有等に関する法律第 17 条 ) に規定する共用部分の変更決議については 3/4 とあるものが 1/2 へと緩和されることとなったことからこの制度を活用し耐震化の促進を図ります ( ウ ) 自治会館の耐震化の推進 ( 継続 ) 自治会活動の拠点である自治会館は災害時に活用される可能性があることから引き続き耐震改修が必要な自治会館に対し地域集会施設建設費等補助金による支援を行うことで耐震化の促進に努めます ( エ ) 多数の者が利用する建築物等の耐震化不特定多数又は避難弱者が利用する大型建築物は地震で倒壊すると甚大な被害が発生するおそれがあることから改正された耐震改修促進法において建築物の所有者に対し平成 27 年 12 月までに耐震診断を実施して報告するよう義務付けがされその結果報告がなされました今後は耐震診断によって耐震改修が必要とされた建築物については市は国や県と連携をしながら早急に耐震改修や建替えができるよう必要な環境整備をするよう努めますまた耐震診断の義務付けがされた以外の多数の者が利用する建築物について耐震改修の実情把握のため実施したアンケート調査結果を踏まえ所有者等に対して耐震化の意識向上のための効果的な啓発活動を行いますさらに改正された耐震改修促進法においては以下の耐震化促進の手法が用意されていることからこの制度を活用して耐震化の促進を図ります a 耐震改修工事に係る容積率建ぺい率等の緩和 ( 改正法第 17 条 ) これまで耐震改修を行う場合に建築物の床面積が増加することから有効に活用できない耐震改修工法がありました今後は建築物の耐震改修の計画を作成し所管行政庁の認定を受けることにより耐震改修でやむを得ず増築がされるものについては容積率建ぺい率の特例措置が認められることとなり耐震改修工法の拡大が図れます b 建築物の地震に対する安全性の表示制度 ( 改正法第 22 条 ) 23

26 建築物の所有者は所管行政庁から建築物が地震に対する安全性に係る基準に適合している旨の認定を受けることができ認定を受けた建築物の所有者はその建築物や広告等に認定を受けたことを表示することにより地震に対する安全性を PR することができます ( オ ) 避難路沿道建築物の耐震化耐震診断を義務化する道路の指定に合わせ対象となる建築物の耐震化促進を図るための支援制度を創設しますウ耐震改修に対する税の優遇措置民間の建築物の所有者又は管理者が耐震診断及び耐震改修を実施する際の費用に関する税の優遇措置等についての周知を図り耐震診断及び耐震改修の促進を図ります ( ア ) 住宅の耐震改修を行った者に対する所得税額の特別控除及び固定資産税額の減額措置について市民への周知を図ります ( イ ) 一定基準を満たしている耐震改修に対する補助制度の利用者に対し所得税額の特別控除の申請に要する証明書を発行しまた固定資産税額の減額措置を行うことで制度の普及を促進しますエ効果的な支援策の検討上記の他耐震化について情報提供や啓発活動を積極的に行っていきますが同時に耐震相談や地域巡回等を通じて得た情報を台帳に記録して耐震化の進行管理に努めるとともに効果的な支援制度の一助として専門的な技術を持つボランティアの方々の協力も視野に入れ継続的に調査検討を行い耐震化の促進を図ります (4) 地震時に備えた安全対策建築物の耐震化促進のほかに地震時における安全性の向上を図るために庁内の関連する部署と連携し次の取組を進めますア落下物対策大規模な地震の際には建築物の倒壊だけではなく窓ガラスや外壁袖看板等の建築物の外装材の損壊落下による被害も想定されますこうした被害は昭和 53 年の宮城県沖地震で注目されその後の度重なる大地震や平成 23 年の東北地方太平洋沖地震でも多数の被害が確認されましたこのため地震発生時に建築物からの落下物を防ぎ安全性を確保するため建築物の所有者等に対して適正な維持管理の啓発及び指導を図ります特に建築物の敷地に余裕がない人通りの多い繁華街や通学路沿いの建築物について落下防止対策の実施状況を把握するとともに未対策建築物についてその所有者等への改善指導等を進めますイ天井脱落対策平成 23 年の東日本大震災では比較的新しい建築物も含め体育館劇場等の大規模空間を 24

27 有する建築物の天井が脱落して甚大な被害が多数発生したことから天井の脱落対策に係る新たな基準が定められたことから既存建築物についても定期報告制度等を通じて状況の把握を行い建築物の所有者等に耐震化の基準を周知するとともに脱落防止措置を講じて安全性の確保を図るよう指導しますウブロック塀等の安全対策落下物と同様過去の大規模な地震の発生時にはブロック塀等の倒壊が見受けられました地震時のブロック塀等の倒壊を防ぎ安全性を確保するためブロック塀等の正しい施工方法の普及啓発を進めますまた個人が所有する危険なブロック塀の改修撤去等の防災工事に対しても助成を行っており引き続き安全対策の推進を図ります ( ア ) 厚木市危険ブロック塀等防災工事補助金交付制度個人所有の危険なブロック塀等に対しブロック塀等の撤去や安全な工作物等への改善工事について補助を行いますエ家具の転倒防止対策近年の大地震では地震による建物被害がない場合でも家具の転倒や散乱によって怪我をしたり避難が遅れたりする等の人的被害が多く見受けられました耐震セミナーや講習会等の際にパンフレットにより家具の転倒防止対策について市民に周知するとともに家具の固定方法等の普及を図ります特にひとり暮らしの老人の方々等に対しては家具転倒防止対策のための事業を更に推進します ( ア ) 家具転倒防止対策事業ひとり暮らし老人登録者ねたきり認知症老人登録者を含む高齢者世帯及び重度の身体障がい者のみの世帯及び重度の身体障がい者と高齢者で構成されている世帯に対し家具転倒防止器具の取付けを行いますオエレベーターの安全対策平成 17 年 7 月の千葉県北西部の地震では首都圏の多くのビルでエレベーターの緊急停止が起こり人が閉じ込められる事故が発生しましたこのため現行の昇降機耐震設計施工指針 (( 財 ) 日本建築設備昇降機センター ( 社 ) 日本エレベータ協会発行 ) に定める地震対策がなされていない既存エレベーターについて建築基準法の定期検査の機会を捉え地震時のリスク等を建築物所有者等に周知し安全性の確保の促進を図りますカ宅地の液状化対策の普及啓発近年大地震における宅地の液状化の被害についての対策が必要とされていることから平成 25 年度に改定された建築物の液状化対策マニュアルを用いて液状化が起こりやすい土地の判定方法や建築物の液状化対策工法等についての情報提供し普及啓発を行います 25

28 3 推進体制県と市町村との連携平成 19 年 11 月に県と33 市町村では県内の建築物の耐震化を計画的に促進することを目的として神奈川県建築物耐震化促進協議会を設置しましたこの協議会での活動を通じて平成 22 年 3 月末までに全ての市町村において耐震改修促進計画が策定され建築物の耐震化に向けて連携して取り組んでいますまた県内の特定行政庁 ( 県及び12 市 ) が建築基準法の取扱い等について連絡調整を行う場である神奈川県建築行政連絡協議会の中に安全対策部会を設置し耐震改修促進法に基づく指導助言指示等について連絡調整を行いながら建築物の耐震化に向けて取り組みます神奈川県建築物耐震化促進協議会神奈川県 + 県内 33 市町村 (H19.11 設立 ) 目的 : 県内建築物の耐震化を計画的に促進平成 22 年 3 月までに全ての市町村で耐震改修促進計画を策定済神奈川県建築行政連絡協議会安全対策部会 (H25.4 設置 ) 神奈川県 +12 特定行政庁横浜市川崎市横須賀市藤沢市相模原市鎌倉市厚木市平塚市小田原市秦野市茅ヶ崎市大和市 26

29 第 5 章耐震改修等を促進するための指導や命令等 1 耐震改修促進法による指導及び助言の実施平成 25 年 11 月に改正された耐震改修促進法では耐震関係の基準に適合していない全ての建築物 ( 住宅も含まれます ) について耐震化の努力義務が課されましたこれに伴い市は建築物の耐震診断及び耐震改修の適確な実施のために必要性があると認められる場合は当該建築物の所有者に必要な指導助言を行います 2 耐震診断の実施が義務付けられた建築物への対応法律で耐震診断が義務付けられた要緊急安全確認大規模建築物及び厚木市が厚木市耐震改修促進計画に記載した要緊急安全確認計画記載建築物については建築物の所有者等に対して個別で通知を行う等制度の十分な周知に努め耐震診断及び耐震改修の確実な実施を促しますその後期限までに耐震診断が実施されない場合には個別の通知等により耐震診断の実施を促しそれでも実施しない所有者については相当の期限を定めて耐震診断の実施を命じるとともにその旨を公表しますまた耐震診断の結果耐震改修等が必要となる場合は必要に応じて指導助言を行い指導に従わない場合は必要な指示を行うこととします所有者がこれに従わない場合にはその旨を公表しなお耐震改修等を行わない場合にあっては建築基準法に基づいた勧告や命令を行います指導助言の実施指示の実施公表の実施建築基準法第 10 条に ( 法第 12 条第 1 項 ) 指導等に従わない ( 法第 12 条第 2 項 ) 指示に従わない ( 法第 12 条第 3 項 ) 基づく除却改築修繕等の勧告及び命令 3 耐震診断の結果の公表建築物の所有者から報告を受けた耐震診断の結果については国土交通省令に基づきホームページで公表します 4 施策のフォローアップについて本計画の耐震化の目標達成については耐震化率を毎年度検討することにより計画の進捗を把握しながら必要に応じて計画の見直しや事業の改廃制度拡充等を研究し耐震化の促進に努めてまいります 27

30 厚木市耐震改修促進計画平成 21 年 (2009 年 )3 月平成 27 年 (2015 年 )3 月 ( 改定 ) 平成 28 年 (2016 年 )3 月 ( 改定 ) 発行厚木市編集厚木市まちづくり計画部建築指導課厚木市中町 3 丁目 17 番 17 号電話 046(225)2431( 直通 ) FAX 046(223)0166 URL @city.atsugi.kanagawa.jp

第 1 章はじめに (1) 計画の目的西東京市耐震改修促進計画 ( 以下本計画という ) は西東京市内の住宅建築物の耐震診断及び耐震改修を計画的かつ総合的に促進することにより西東京市民の生命と財産を保護し災害に強いまちづくりを実現することを目的とする (2) 計画の位置づけ本計画は建築

第 1 章はじめに (1) 計画の目的西東京市耐震改修促進計画 ( 以下本計画という ) は西東京市内の住宅建築物の耐震診断及び耐震改修を計画的かつ総合的に促進することにより西東京市民の生命と財産を保護し災害に強いまちづくりを実現することを目的とする (2) 計画の位置づけ本計画は建築物の耐震改修の促進に関する法律 ( 平成 7 年法律第 123 号以下法という ) 第 6 条の規定に基づき策定するものである

厚 木 市 耐 震 改 修 促 進 計 画

厚木市耐震改修促進計画