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1 自動車領域 試験結果 運用 データ検討 ( 自動車領域 ) ワーキング主査石谷久

2 目次 FCV 実証試験の目的と自動車領域の役割 実走行 FCVの区分 FC 乗用車試験結果 FCバス試験結果 平成 16 年度まとめ 平成 17 年度取組み

3 FCV 実証試験の目的と自動車領域の役割 FCV( 燃料電池自動車 ) の省エネルギ効果 (CO 2 削減 効率 ) の明確化 FCV の実走行エネルギ消費量の把握 実走行エネルギ消費量の FCV と既存車との比較 効率 (Fuel Tank to Wheel) の把握 FCV の環境 (CO 2 以外 ) の観点での効果の明確化 排出ガスデータ把握 既存車との比較 車外騒音レベル確認 FCV の普及課題の明確化

4 実走行 FCV の区分 実証 FCV ( 実証試験契約車 ) 一般 FCV ( 水素供給契約車 ) FC 乗用車 燃料電池 乗用車 自動車メーカ所有車 13 台 高圧水素仕様 : 12 台 (6 社 ) 液体水素仕様 : 1 台 (1 社 ) 官庁へのリースFCV 自治体へのリースFCV 企業へのリースFCV 自動車メーカ所有 FCV FC バス 燃料電池 営業 運行車 1 台 自動車メーカより東京都へ車両を提供し東京都交通局 ( 都バス ) が路線バスとして運行 自動車メーカ所有 FC バス バス イベント用 1 台 自動車メーカ所有車 実証 FCV のデータを詳細解析に使用

5 FC 乗用車試験結果 実証試験データ収集車種 台上試験 10 15モード燃費測定結果 公道走行試験計画走行ルート 総走行距離結果 総水素充填量結果 公道走行時の水素消費率分析結果

6 実証試験データ収集車種 FCV 群 ICV 群 ( ガソリン ) HEV 群 NEW プリウス トヨタ自動車 FCHV クルーガー 旧プリウス エスティマハイフ リット 日産自動車 X-TRAIL FCV X-TRAIL ティーノハイフ リット 本田技研工業 FCX CR-V インサイト ゼネラルモーターズ HydroGen3 ザフィーラ (OPEL) タ イムラークライスラー F-Cell A クラス ( メルセテ スヘ ンツ ) 三菱自動車 三菱 FCV グランディス スズキ ワゴン R-FCV ワゴン R 二次電池等の搭載車両を含む 上記車両群を使い 公道走行試験やシャシダイナモ試験を実施 ただし シャシダイナモ試験での ICV および HEV の モード 燃費はカタログ 値を使用

7 シャシダイナモ ( 台上 ) 試験方法 NEDO: 固体分子形燃料電池システム普及基盤整備事業との共同実施 試験車両 : 水素燃料電池自動車 7 台テストサイクル : 10 15モード水素消費量の計測手法 : 質量法 ( 水素容器の質量をモード走行前後で計測 水素容器は車外に設置 ) 高圧および液体水素仕様 FCV それぞれに対し 上記質量法と車両側測定水素消費量を検証した 水素容器 H 2 FC 精密天秤 試験用水素容器 シャシダイナモメータ 精密天秤 燃料電池自動車への水素供給 モード走行前後の容器秤量

8 10 15 モード燃費測定結果 ガソリン等価燃費 [ km/l gas.eq.] FCV は ICV HEV に比べて 車両重量当りの燃費が改善されることを確認した ガソリン密度 : kg/l ガソリンエネルギ (LHV) 量 : 45.1 MJ/kg 水素エネルギ (LHV) 量 : 120 MJ/kg FCV 車両平均重量 : 1717 kg 平均値 トップランナ 20.7 平均値 25.0 トップランナ 23.8 平均値 31.0 トップランナ % 時 % 時 % 時 ICV 群カタロク 値 HEV 群カタロク 値 FCV 群実測値 FCV モテ ル計算値 ( スタック最高効率 ) NEDO: 固体分子形燃料電池システム普及基盤整備事業との共同実施 車両平均重量は FCV 群全車の平均値を使用し ICV および HEV も同一に補正 ( 後述 ) ICV 使用車種 : クルーガー X-TRAIL CR-V ザフィーラ Aクラス グランディス ワゴンR HEV 使用車種 : プリウス 旧プリウス エスティマハイブリッド ティーノハイブリッド インサイト FCV 使用車種 : FCHV X-TRAIL FCV FCX HydroGen3 F-Cell 三菱 FCV ワゴンR-FCV ( 二次電池等の搭載車両を含む ) 出典 : ( 財 ) 日本自動車研究所 平成 15 年度燃料電池自動車に関する調査報告書 P

9 公道走行試験計画走行ルート (1) 各ステーションを活用した 11 の計画ルート 青梅ステーション 9 一般道 千住ステーション 4 高速道 東京都 有明ステーション 相模原ステーション 11 8 横浜 旭ステーション 6 5 川崎ステーション 7 3 東京湾 神奈川県 10 2 横浜 鶴見ステーション 秦野ステーション 1 横浜 大黒ステーション (JHFC パーク ) 千葉県

10 公道走行試験計画走行ルート (2) ルート 走行ルート 走行距離 [ km ] 走行時間 [ 分 ] 摘要 1 横浜 大黒 横浜 旭 47 約 40 高速道 2 横浜 旭 横浜 大黒 19 約 50 一般道 3 横浜 大黒 有明 54 約 50 高速道 4 有明 千住 24 約 35 高速道 5 千住 横浜 大黒 57 約 50 高速道 6 横浜 大黒 川崎 13 約 35 一般道 7 川崎 横浜 大黒 14 約 35 一般道 8 横浜 旭 相模原 24 約 60 一般道 9 相模原 青梅 29 約 60 一般道 10 横浜 旭 秦野 45 約 50 高速道 11 相模原 秦野 37 約 50 高速道

11 FC 乗用車走行距離結果 月別走行距離 [ km ] 累積走行距離 km 累積走行距離 [ km ] / 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 実証試験として提供された FC 乗用車 (13 台 7 社 バス除く ) データを使用使用車種 : FCHV X-TRAIL FCV FCX HydroGen3 F-Cell 三菱 FCV ワゴン R-FCV 0

12 FC 乗用車水素充填量結果 800 月別充填量 [ kg ] 累積充填量 605 kg 累積充填量 [ kg ] / 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月実証試験として提供されたFC 乗用車 (13 台 7 社 バス除く ) データを使用使用車種 : FCHV X-TRAIL FCV FCX HydroGen3 F-Cell 三菱 FCV ワゴンR-FCV 0 充填水素は全て走行に使用されたものとは限らない

13 FCV 公道走行時の水素消費率分析 目的 : 実際の走行状況を反映させた FCV 実燃費の把握 分析方法 : 公道走行時に一定時間毎の走行距離 水素消費量を測定 これらのデータから 一定時間毎の平均車速と水素消費率 ( 燃費 ) を算出 得られた車速と燃費のデータについて回帰分析を行い 平均燃費曲線を推定 分析精度要件 : 時々刻々の水素消費量が 各 FCVの搭載する計測器で正確に測定できること 車載計による水素消費量の精度検証が必要 統計的に信頼できる推定結果を得るために 十分な数のデータが取得できること 推定信頼区間算出による検証が必要

14 試験車両水素消費量の精度検証 (1) 車両提供水素消費量と充填量比較方法について 1. 水素消費量測定方法 1 満充填法による燃費計算 昨年度実施測定方法各水素ステーションを結ぶ走行ルートを設定し 各水素ステーションにおいて 水素を満充填することにより 走行距離と充填量から燃費を算出 満充填 : タンク定格圧力 34.4MPaまで充填を言う 2 車両提供水素消費量測定値による燃費計算 今年度実施測定方法走行時に一定時間 (5( 分 ) 毎の 水素消費量 と 該当走行距離 を測定し 燃費を算出 毎 2. 試験車両水素消費量の精度検証上記 1 満充填法と 2 車両提供水素消費量測定を併用し 測定精度検証を実施 満充填については高圧水素充填時水素の昇温による体積膨張で見掛け上満充填の圧力を示す為 温度低下に伴う減圧により水素量に誤差を生じる その補正として 走行終了時の満充填に加え 翌日走行開始前に追い充填を実施してその和を総充填量とする 液体水素仕様車については 台上試験にて車載水素計の精度検証を実施した 走行前日 充填 追い充填 走行当日 車載器による水素消費量測定 充填 走行翌日 追い充填 確実な走行前満充填 走行に用いた水素消費量

15 試験車両水素消費量の精度検証 (2) 検証の結果 車載計による水素消費量は十分な精度を有することが確認された 本水素消費量をもとに 実走行時の燃費把握を行う +σ -σ 4.6% 99.8% 100% 4.6% 差異 0.2% 追い充填 ( 翌日 ) 試験車両 水素消費量 走行後充填 ( 当日 ) 高圧水素充填のみ 充填量の多い 1.5kg 以上を使用 (n=21) 試験車両水素消費量と充填量比較結果 走行前日 充填 追い充填 走行当日 車載器による水素消費量測定 充填 走行翌日 追い充填 確実な走行前満充填 走行に用いた水素消費量

16 FCV 水素消費率分析の流れ (1) 1. 走行データ取得走行時に取得した 5 分毎の走行距離 (km) 水素消費量 (kg) から 各 5 分毎の平均車速 (km/h) と水素消費率 (km/kg) を算出 2. 車重補正車重による水素消費率の相違の影響を排除するために 次式に基づいて補正 Rh = Rh0 M Mave Rh : 補正後の水素消費率 (km/kg) Rh0 : 補正前の水素消費率 (km/kg) M : 測定車両の車重 (kg) +2 名搭乗者重量 (110kg) Mave : FCV 平均車重 (1717kg)+2 名搭乗者重量 (110kg) 3. ガソリン等価燃費への変換 FCV の水素消費率 (km/kg) とガソリン車の燃費 (km/l) の比較を容易にするために 水素消費率をガソリン車の燃費相当に換算 換算方法は次式の通り Rg = Rh Eg ρg Eh Rg : ガソリン等価燃費 (km/l) Rh : 水素消費率 (km/kg) Eh : 水素エネルギ LHV 量 120MJ/kg(25 1 気圧 ) Eg : ガソリンエネルギ LHV 量 45.1MJ/kg ρg : ガソリン密度 0.729kg/L

17 FCV 水素消費率分析の流れ (2) 4. 回帰分析による平均曲線推定得られた平均車速 ガソリン等価燃費のデータから 各車速に対応した等価燃費の平均値を求めるために 回帰分析を行って平均曲線を求めた ( 右のイメージ図参照 ) ( 回帰分析にあたっての仮定 ) 回帰曲線が多項式で近似可能 データ誤差が正規分布に従う ガソリン等価燃費 km/l 平均曲線 * * * 平均車速 km/h 5. 回帰分析の精度検証求めた平均曲線について 信頼度 95% 区間を算出 信頼度 95% 区間 ( 右のイメージ図参照 ) 回帰分析で求めた平均曲線が 95% の確率でこの範囲に存在することを表す区間 ( データのばらつき範囲を示す区間ではないことに注意 ) この区間の幅が狭いほど 求めた平均曲線の精度は高い 各平均曲線の信頼度 95% 区間幅から 分析結果の精度を評価した ガソリン等価燃費 km/l 信頼度 95% 区間 * * * 平均車速 km/h

18 ICV HEV 燃費分析の流れ 1. 走行データ取得走行時に取得した 5 分毎の走行距離 (km) ガソリン消費量 (L) から 各 5 分毎の平均車速 (km/h) と燃費 (km/l) を算出 2. 車重補正車重による水素消費率の相違の影響を排除するために 次式に基づいて補正 Rg = Rg0 M Mave Rg : 補正後の燃費 (km/l) Rg0 : 補正前の燃費 (km/l) M : 測定車両の車重 (kg) +2 名搭乗者重量 (110kg) Mave : FCV 平均車重 (1717kg)+2 名搭乗者重量 (110kg) 3. 回帰分析による平均曲線推定得られた平均車速 燃費のデータから各車速に対応した燃費の平均値を求めるために 回帰分析を行って平均曲線を求めた 分析にあたっての仮定は FCV と同様 4. 回帰分析の精度検証求めた平均曲線について 信頼度 95% 区間を算出 各平均曲線の信頼度 95% 区間幅から 分析結果の精度を評価した 燃費 km/l 平均曲線 * * * 信頼度 95% 区間 平均車速 km/h

19 平均燃費曲線の信頼度検証 本実証走行結果から速度別燃費の推定が可能である 50 FCV 全車の推定平均値と信頼度 95% 区間 (4-12 月エアコン ON) ガソリン等価燃費 [km/l gas.eq.] 信頼度 95% 区間は 平均曲線の精度を示すものであり 走行データのばらつきを表すものではない FCV 全車信頼度 95% 区間 FCV 全車推定平均値 ( データ数 =2095) ガソリン密度 : kg/l ガソリンエネルギ (LHV) 量 : 45.1 MJ/kg 水素エネルギ (LHV) 量 : 120 MJ/kg FCV 車両平均重量 : 1717 kg 平均車速 [km/h] FCV 使用車種 : FCHV X-TRAIL FCV FCX HydroGen3 F-Cell 三菱 FCV ワゴン R-FCV ( 二次電池等の搭載車両を含む )

20 実走行燃料消費率結果 (1) エアコン ON 時 FCV は ICV や HEV に比べて車速によらず ほぼ一様に車両重量当りの燃費改善効果が得られた 50 FCV ICV HEV 平均値比較結果 (4-12 月エアコン ON) ガソリン等価燃費 [km/l gas.eq.] FCV 全車平均値 ( データ数 =2006) HEV 全車平均値 ( データ数 =765) ICV 全車平均値 ( データ数 =843) ガソリン密度 : kg/l ガソリンエネルギ (LHV) 量 : 45.1 MJ/kg 水素エネルギ (LHV) 量 : 120 MJ/kg FCV 車両平均重量 : 1717 kg 平均車速 [km/h] ICV 使用車種 : クルーガー X-TRAIL CR-V ザフィーラ A クラス グランディス ワゴン R HEV 使用車種 : プリウス 旧プリウス エスティマハイブリッド ティーノハイブリッド インサイト FCV 使用車種 : FCHV X-TRAIL FCV FCX HydroGen3 F-Cell 三菱 FCV ワゴン R-FCV ( 二次電池等の搭載車両を含む )

21 実走行燃料消費率結果 (2) 実証 FCV の中には 燃費ポテンシャルの高いものがあることが示された 50 FCV トップレベル FCV 平均値比較結果 (4-12 月エアコン ON) ガソリン等価燃費 [km/l gas.eq.] FCV トップレベル ( データ数 =401) FCV 全車平均値 ( データ数 =2006) ガソリン密度 : kg/l ガソリンエネルギ (LHV) 量 : 45.1 MJ/kg 水素エネルギ (LHV) 量 : 120 MJ/kg FCV 車両平均重量 : 1717 kg 平均車速 [km/h] FCV 使用車種 : FCHV X-TRAIL FCV FCX HydroGen3 F-Cell 三菱 FCV ワゴン R-FCV ( 二次電池等の搭載車両を含む )

22 実走行燃料消費率結果 (3) ガソリン等価燃費 [km/l gas.eq.] エアコン OFF 時 FCV は ICV や HEV に対し低速域の車両重量当たりの燃費改善幅のばらつきが大きい 実走行データは モード燃費測定値と同一速度で概ね対応する FCV トップレベル FCV ICV HEV 平均値比較結果 (4-12 月エアコン OFF) FCV トップ HEV 平均 ICV 平均 FCV 平均 FCV トップレベル ( データ数 =104) ICV 全車平均値 ( データ数 =347) ガソリン密度 : kg/l ガソリンエネルギ (LHV) 量 : 45.1 MJ/kg 水素エネルギ (LHV) 量 : 120 MJ/kg FCV 車両平均重量 : 1717 kg : 各カテゴリの10 15モ-ド燃費 FCV 全車平均値 ( データ数 =478) HEV 全車平均値 ( データ数 =410) 平均車速 [km/h] ICV 使用車種 : クルーガー X-TRAIL CR-V ザフィーラ A クラス グランディス ワゴン R HEV 使用車種 : プリウス 旧プリウス エスティマハイブリッド ティーノハイブリッド インサイト FCV 使用車種 : FCHV X-TRAIL FCV FCX HydroGen3 F-Cell 三菱 FCV ワゴン R-FCV ( 二次電池等の搭載車両を含む )

23 実走行燃料消費率結果 (4) エアコン使用による燃費悪化は低速域に表れる ガソリン等価燃費 [km/l gas.eq.] FCV 平均値エアコン ON OFF 比較結果 (4-12 月 ) FCV 全車平均値エアコン OFF ( データ数 =478) FCV 全車平均値エアコン ON ( データ数 =2006) ガソリン密度 : kg/l ガソリンエネルギ (LHV) 量 : 45.1 MJ/kg 水素エネルギ (LHV) 量 : 120 MJ/kg FCV 車両平均重量 : 1717 kg 平均車速 [km/h] FCV 使用車種 : FCHV X-TRAIL FCV FCX HydroGen3 F-Cell 三菱 FCV ワゴン R-FCV ( 二次電池等の搭載車両を含む )

24 取得情報 実走行時燃費分析まとめ (1) 走行中の車載水素燃料計からその消費量を間接的に計測することによって 実走行燃費に第一義的に影響を与える短時間 (5 分 ) 平均走行速度の広い範囲にわたって その燃費変化を把握した また水素充填量で較正した結果 搭載水素消費量計によるその推定精度も確認した 今回の燃費評価は FCV の現在の技術水準を確認するものであって 個々の車両を評価するものではない 従ってデータの秘匿性の観点からも全車両の平均的特性を示すが 車両の形態 特性からその特性にも差がある 現在の技術到達度を示すために このうちトップレベル ( 各車両ベスト値 ) の特性も分離して示した この結果から速度に応じた燃費の変化を全車両の平均値として示し 低速域から高速域までの変化を示した 季節変動の最大の要因となるエアコンのオン オフに関してもその差を分離して取得した 比較のためにオリジナルとして対応する ICV 参考として HEV のデータを取得した HEV は種別が異なるが 同様な走行条件での特性を示すものである

25 実走行時燃費分析まとめ (2) 知見 FCVはオリジナルのICVや参考比較のHEVに比べて 車両重量当たりの燃費が改善されることが確認された 特に中高速域での燃費改善効果が高い FCVでのエアコンのオンオフでの影響は 高速域で影響が少なく 低速域では他の車両と同様にエアコン使用で燃費が悪化することを確認した 特にトップレベルの車ほど影響を受けることが確認された シャシダイナモ上の10 15モード測定結果と実走行データ ( エアコンオフ ) との比較は 同一速度で概ね対応する結果が得られた その差については ICVと同様に主として加減速加速度の差と停止時間 停止回数の差によると推察される エアコンオフ時の低速域 FCV 燃費のばらつきは 2 次電池等を搭載していないFCVが含まれていることによる 燃費の格差と推察される

26 都 FC バス試験結果 都 FCバス営業運行ルート 都バス走行距離結果 都バス燃費結果 アンケート結果 都 FCバスの試験は 1. 東京都燃料電池バス パイロット事業 2. 国土交通省次世代低公害車プロジェクト燃料電池バスWG の2つのプロジェクトにも同時に参加している

27 都 FC バス営業運行営業運行ルート 東京ベイエリアの路線バスルートで営業運行 水素充填は有明ステーションにて実施 運行路線 ( 走行距離 所要時間は片道 ) 東京駅 門前仲町 走行ルート 走行距離所要時間 [ km ] [ 分 ] 東京駅東 16 東京テレポート 10.9 約 50 門前仲町駅海 01 東京ビックサイト 7.2 約 30 門前仲町駅海 01 東京テレポート 10.2 約 40 いずれかの系統を午前中に3 往復運行 有明水素ステーション 東京テレホ ート 東京ヒ ックサイト

28 都 FC バス走行距離結果 2003 年 8 月より 東京都バス路線で日本初の営業走行を開始し 2004 年 12 月に終了 3000 東 16 系統 海 01 系統 ( 平均車速約 12km/h) ( 平均車速約 14km/h) 累積走行距離 累積走行距離 km 月別走行距離 [ km ] 累積走行距離 [ km ] / 2004/ 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 0

29 都 FC バス燃費結果 月毎の燃費データを見ると 特に夏場に燃費が悪化しており エアコンの影響と思われる 燃費改善のためにはエアコンなどの補機の改良 車両の断熱などの改善も課題である 12 東 16 系統 海 01 系統 ( 平均車速約 12km/h) ( 平均車速約 14km/h) 東京都平均気温 ( 気象庁データ ) 燃費 [km/kg] 東京都平均気温 [ ] / 2004/ 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 0

30 乗客の評価 ( 自由回答形式 n=272) 乗り心地が良い( 快適 ) 14% 音が静か 53% 乗っていて気分が良い 2% パワーがある 2% 加速力がある 1% 走りがスムーズ/ 揺れが少ない 17% 加速/ 減速がスムーズ ( 無段変速 ) 6% 環境にやさしい 12% 温暖化対策/ 環境問題に有効 4% 排気ガスが出ない 3% 車内( 軽油 ) の臭いが臭くない 2% クリーンなイメージ 2% 排気ガスの臭いがしない 1% 人体にやさしい 2% 出典 :2004 年度発行 燃料電池バスの実用化 普及に向けて 国土交通省自動車交通局技術安全部環境課パンフレットより

31 運転手の評価 ( 自由回答形式 n=21) [ % ] 評価 非常に良い良い同じ悪い非常に悪い 始動性 加速性 ( バス停等での発信しやすさ ) アクセルの応答性 登板性 ( 坂道などでの運転性 ) 総合評価

32 平成 16 年度まとめ 昨年度に続き各水素ステーション間を結ぶ計画走行ルートを設定し 走行実施 走行中の車載水素燃料計からその消費量を間接的に計測することによって 短時間 (5 分 ) 平均走行速度の広い範囲にわたって その燃費変化を把握した ICV HEV の比較走行を通年 ( 夏 秋 冬季 ) 実施してデータ数を増やし FCV 群と ICV 群 HEV 群でのデータ比較を可能にした シャシダイナモ ( 台上 ) 試験を全社実施し FCV の モード燃費を初めて公開した また FC バスの実走行時燃費についても明らかにした 実走行データ分析結果並びに台上での モード燃費測定結果から FCV の燃費性能の高さが示された 事故は 1 件も発生せず 安全に実証走行試験が推進出来た 水素充填量による車載水素消費量計の較正の為追い充填を実施したことから 水素ステーション活用に片寄りが発生した

33 平成 17 年度取組み FCVの走行試験継続による データ積み上げ 水素ステーション利用率の平準化 ICV HEVの比較も継続実施 FCVの省エネルギ効果 (CO 2 削減 効率 他 ) 明確化 FCVの環境観点での効果明確化 FCVの普及課題まとめ

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