SGAで出生した低身長児からみつかる遺伝子異常 ―IGF1受容体異常症―

Size: px
Start display at page:

Download "SGAで出生した低身長児からみつかる遺伝子異常 ―IGF1受容体異常症―"

Transcription

1 分野別アップデート :1) 成長 下垂体成長障害の update- どこまで明らかになったのか 鳥取大学医学部周産期 小児医学 鞁嶋有紀 鳥取大学シンボルキャラクタートリリン

2 本日の内容 1. 遺伝子異常と特発性低身長 2. IGF1R 異常症の研究からわかったこと

3 成長障害の原因 病気による成長障害 10% 10% 成長ホルモン分泌不全性低身長甲状腺機能低下症軟骨無形成症ターナー症候群慢性腎不全性低身長など 約 85~90% 遺伝子異常?? 体質 環境による低身長 90% SGA 性低身長 (~15%) 家族性低身長特発性低身長愛情遮断症候群など 成長障害のマネジメント改訂版より

4 特発性低身長 (idiopathic short stature:iss) と遺伝子異常 単一遺伝子異常 GH-IGF 系路等の遺伝子解析 多因子遺伝 (1 塩基置換 :SNP 解析 ) 次世代シークエンサーを用いた Genome Wide Association Study (GWAS) CNV(Copy Number Variation) マイクロアレイ CGH や次世代シークエンサーを用いた Genome Wide Association Study (GWAS)

5 特発性低身長 (idiopathic short stature:iss) と単一遺伝子異常 GH1 GHR SOCS2 STAT5B GH1 PTPN11 GHR GH1 IGF1 IGF1R IGF1 ALS PIK3R1 SHOX 骨成長

6 特発性低身長 (idiopathic short stature:iss) と単一遺伝子異常 ホモ接合型 (Homozygous) 変異 GHR ; ラロン症候群 STAT5B ; 免疫異常 著しいIGF1 著しい成長障害値低値 ISS IGFALS ; 著しいIGF1 値低値とは明らかに異なる IGF1 : 難聴 著しいIGF1 値低値 ヘテロ接合型 (Heterozyous) 変異あるいは欠失 IGFALS ; 正常範囲だが1.0SDの低下 ISSの原因としては稀 IGF1 ; 正常 ~ 成長障害 GHR ; 約 5% 程度との報告もある IGF1R SHOX ISS またはSGA 性低身長の6% (Horm Res Paediatr. 2012)

7 特発性低身長 (idiopathic short stature:iss) と多因子遺伝 Genome Wide Association Study (GWAS): ゲノムワイド関連解析全ゲノムシークエンスを行い数十万箇所以上の SNP を網羅的に解析 HMGA2 gene の SNP : 成人身長約 0.4 cmの違いをもたらす (Weedon MN et al Nat Genet 2007 ) 身長に関する 180 部位を同定 (Lango Allen H et al Nature 2010) しかし約 10% のみしか反映しない

8 特発性低身長 (ISS) と CNV(Copy Number CNV:Copy Number Variants Variation) コピー数多型 1 細胞あたりのコピー数が個人間で異なる 1 Kbp 超のサイズのゲノム領域重複も欠失も含まれる 多くは 生物型の表現型に影響を与えない マイクロアレイ CGH や次世代シークエンサーを用いた GWAS で解析 近年糖尿病や精神疾患 肥満などの関連が言われている

9 特発性低身長 (ISS) と rare CNV 5% 未満の頻度でみられる CNV と ISS に正の相関がある (Dauber A et al The Amerian Journal of Human genetics 2011) CNV の領域には成長障害と関連した遺伝子はない ISS の 10% に成長障害関連遺伝子領域に重なる rare CNV ( 欠失 重複 ) がみられた (Zahnleiter D et al PLOS genetics 2013 )

10 特発性低身長 (idiopathic short stature:iss) と遺伝子異常 単一遺伝子異常 多因子遺伝 (1 塩基置換 :SNP 解析 ) CNV(Copy Number Variation) エピジェネティクス??

11 遺伝子で解明されるんじゃなかったの?? まだわかってない The New Yorker より

12 成長障害患者は原因精査のための費用に対 し 原因が同定されない (J Pediatr 2013 Sisley S et al.)

13 成長障害の原因は多岐にわたる どこから手をつけていいのだろう The New Yorker より

14 本日の内容 1. 遺伝子異常と特発性低身長 2. IGF1R 異常症の研究からわかったこと

15 IGF1R 異常症 責任遺伝子 IGF1R 15q26.3 遺伝形式常染色体優性遺伝あるいは突然変異 遺伝子異常の種類殆どがヘテロあるいはハプロ不全 他の遺伝子欠失を伴う IGF1R gene のハプロ不全 IGF1R gene 単独のハプロ不全あるいはフレームシフト変異 ナンセンス変異 (IGF1R 蛋白半量不全 ) IGF1R gene の点変異 ( ミスセンス変異 )

16 IGF1R 異常症 ( 近傍遺伝子の欠失も伴う ) 欠失範囲出生時体重身長 (SD) 血清 IGF1 GH 頂値合併症文献 Case 1 ring 15 (p11.2q26) 3%tile 未満 3%tile 未満 動脈管開存症 ASD 三角様顔貌眼裂狭小鼻根部平坦薄い唇短指斜指短頸精神 運動発達遅滞 Glass et al Hum Genet (2006) Case 2 15q26.1 以降欠失 3%tile 未満 3%tile 未満正常範囲 Case 3 15q26.2 以降欠失 2%tile 未満 3%tile 未満 30.4 mu/l Case 4 15q26.2 以降欠失 -2 SD -4SD 高値 32.5 UI/L VSD ASD 動脈管開存小顎症鼻根部平坦短頸 動脈管開存症 ASD VSD 三角様顔貌斜指眼裂狭小 短頸精神発達遅滞三角様顔貌 Tonnies et al J Med Genet (2001) Okubo et al JCEM (2003) Pinson et al Am J Med Genet (2005) Case 5 15q26.2 以降欠失 2500g 3%tile 未満三角様顔貌口角の下がった薄い唇小顎症精神発達遅延 Rujirabanjerd et al Am J Med Genet (2007) Case 6 15q26.2 以降欠失 -2 SD -4SD ASD 肺動脈狭窄白毛睫毛 眉毛の欠損斜指精神運動発達遅滞 Poot et al European J of Medical genetics (2007) Case 7 15q26.2 以降欠失 -3 SD -3.5SD SD 25 mu/l Case 8 15q26.2 以降欠失 34 週 1578g -3.9 SD SD 言語発達遅延高い声高度近視 大動脈狭窄 ASD 右停留睾丸斜視斜指多囊胞腎 Walenkamp MJE et al JCEM, 2008 Choi et al JCEM 2011

17 IGF1R 異常症 ( 近傍遺伝子の欠失も伴う ) 15 番染色体長腕 15q26.1 Poot M VSD ASD PDA 大動脈狭窄 肺動脈狭窄 子宮内発育遅延 成長障害 三角様顔貌 鼻根部平坦 小顎症 NR2F2 IGF1R 15q q26.3 Poot M et al European Journal of Medical Genetics (2007)

18 IGF1R 異常症 ( 近傍遺伝子の欠失も伴う ) 15q23.1: Glass et al Hum Genet (2006) 15q23.1 : Tonnies et al J Med Genet (2001) 15q23.2 : Okubo et al JCEM (2003) 15q23.2 Pinson et al Am J Med Genet (2005) 15q23.2 Pinson et al Am J Med Genet (2005) 15q23.2 Rujirabanjerd et al Am J Med Genet (2007)

19 IGF1R 異常症 (IGF1R 蛋白半量不全 ) 欠失範囲 出生時体重身長 (SD) case1 R59X -3.5 SD 2.6 case2 19duplication within exon 18(1106X) 2366 g (40W) -3.6 血清 IGF1 (ng/ml) ( SD) 164 ( ) GH 頂値 (ng/ml) 6.6 合併症 薄い唇 短指 鼻根部平坦 短指 斜指運動発達遅延 9.1 小頭 ADHD 文献 Abuzzahab MJ NEJM 2003 Fang P et al JCEM 2009 case3 A110fsX20-2.1SD 無 case4 exon11-21 の欠失 1.7SD -4.2 case5 Q1220X (3.9SD) case6 W1219X 三角様顔貌薄い唇斜指 15.6 ADHD Choi et al JCEM 2011 Veenma DCM et al JMG 2009 濱嶋ら第 45 回本学会 濱島ら本学会

20 IGF1R 異常症 (IGF1R 蛋白半量不全 ) exon11-21 の欠失 Veenma DCM et al JMG 2009 Q1220X

21 IGF1R の自己リン酸化と dominant negative 作用 IGF1 が結合すると β 鎖内で自己リン酸化が起り (cis),3 次構造の変化が起り 反対側の β 鎖の自己リン酸化も誘導され (trans) リン酸化が増強する リン酸化が障害される変異は dominant negative 作用をもつ α 鎖 cis trans β 鎖

22 IGF1R 異常症 ( 点変異 ) 変異 出生時体重 (SD) 身長 (SD) 血清 IGF1 (ng/ml) GH 頂値 (ng/ml) 合併症 文献 Y487F Labarta JI Clin Endocrinol 2013 R481Q V599E ( ) 285 (1.8SD) 10.6 三角様顔貌短指 ADHD 発達遅滞 Inagaki K, JCEM 2007 Wallborn T JCEM 2010 R431L (2.9SD) 37.4 Kawashima Y Clin Endocrinol 2012 R709Q (1.5SD) 知能低下 Kawashima Y JCEM 2005 D1105E (3.3SD) 13 Kawashima Y Clin Endocrinol 2013 E1050K (1.6SD) 62 耐糖能異常 Walenkamp MJE JCEM 2006 G1125A (0.76SD) 40 Kruis T JCEM 2010

23 IGF1R 異常症 ( 点変異 ) E1050K Walenkamp MJE et al JCEM 2006 R709Q Kawashima Y et al,jcem 2005 R431L Kawashima Y et alclin Endocrinol 2012 D1105E Kawashima Y et al Clin Endocrinol 2013

24 SGA 性低身長と IGF 値 Kappelgaard AM et al.horm Res Paediatr Bannink E M N et al. JCEM 2007;92:

25 P-105 新規 IGF-1 受容体異常 (p.w1219x) を認めた SGA 性低身長症の 1 例 藤本正伸 1) 鞁嶋有紀 1) 濱島崇 2) 宮原直樹 1) 西村玲 1) 花木啓一 1) 神﨑晋 1) 1) 鳥取大学医学部周産期 小児医学 2) あいち小児保健医療総合センター

26 成長障害の原因は多岐にわたるが 情報の蓄積が大事! The New Yorker より

27 結語 特発性低身長 (ISS) の病態は未だ不明な点が多く 現時点では 単一遺伝子異常 多因子遺伝によるものは少ないとされ 多くの要因が存在すると思われる IGF1R 異常症では IGF1R の残存機能と成長障害の程度は相関している可能性が高く 軽いものでは SGA 性低身長と区別が難しい場合がある 成長障害の病態解明は現在発展途上と考えられる 臨床の現場では 知識を整理し 注意深い観察により原因解明に結びつく可能性がある

第51回日本小児内分泌学会学術集会 Year Book * 成長

第51回日本小児内分泌学会学術集会  Year Book *  成長 第 51 回日本小児内分泌学会学術集会 Year Book 8 成 長 慶應義塾大学保健管理センター 慶應義塾大学医学部小児科 井ノ口美香子 日本小児内分泌学会 CO I 開示 筆頭発表者名 : 井ノ口美香子 日本小児内分泌学会の定める利益相反に関する開示事項はありません 本日紹介する論文 1. 日本人の成人身長のセキュラートレンド J Epidemiol Community Health 2017,

More information

<4D F736F F D F95AA92538CA48B8695F18D908F F8DE890E690B E646F6378>

<4D F736F F D F95AA92538CA48B8695F18D908F F8DE890E690B E646F6378> 平成 28 年度厚生労働行政推進調査事業費補助金 ( 難治性疾患等政策研究事業 ( 難治性疾患政策研究事業 )) 小児慢性特定疾病対策の推進に寄与する実践的基盤提供にむけた研究 分担研究報告書 成長ホルモン治療領域についての検討 研究分担者 : 神崎晋 ( 鳥取大学医学部周産期 小児医学教授 ) 研究要旨本研究では平成 16 年度から 25 年度までの小慢事業の登録データを用いて GH 治療を受けている疾患について解析し

More information

2008年10月2日

2008年10月2日 2008 年 10 月 16 日 日本小児内分泌学会 成長ホルモン委員会 SGA 性低身長症における GH 治療の実施上の注意 SGA 性低身長症における成長ホルモン (GH) 治療が 2008 年 10 月 16 日に承認されました 詳細については 改訂されたジェノトロピン ( ファイザー株式会社 ) の添付文書により確認して下さい 日本小児内分泌学会では SGA 性低身長症におけるGH 治療に関するガイドライン

More information

平成14年度研究報告

平成14年度研究報告 平成 14 年度研究報告 研究テーマ 多嚢胞性卵巣発症に関する遺伝性素因の解析 - PCO の解析 - 北海道大学大学院医学研究科 助手菅原照夫 現所属 : 北海道大学大学院医学研究科 医学部連携研究センター サマリー 多嚢胞性卵巣 (PCO) は生殖可能年齢の婦人の 5 10% に発症する内分泌疾患である 臨床症状は 月経不順 多毛 肥満 排卵障害が主な特徴であり 難治性の不妊症の主な原因である

More information

Slide 1

Slide 1 HLA/MICA imputation 法による MHC 領域内遺伝リスクの fine-mapping 岡田随象 Paul IW de Bakker Soumya Raychaudhuri SNP2HLA working group 東京医科歯科大学疾患多様性遺伝学分野テニュアトラック講師 MHC 領域における疾患罹患リスク 関節リウマチ (RA) におけるゲノムワイド関連解析結果 (19,234

More information

小慢分担研究報告書書式

小慢分担研究報告書書式 平成 24 年度厚生労働科学研究費補助金 ( 成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業 ) 小児慢性特定疾患の登録 管理 解析 情報提供に関する研究 分担研究報告書 成長ホルモン治療の登録 評価に関する研究 研究分担者神崎晋 ( 鳥取大学医学部周産期 小児医学教授 ) 研究要旨本研究では平成 10 年度から 23 年度までの小児慢性特定疾患治療研究事業 ( 以下 小慢事業 ) の登録データを用いて GH

More information

統合失調症発症に強い影響を及ぼす遺伝子変異を,神経発達関連遺伝子のNDE1内に同定した

統合失調症発症に強い影響を及ぼす遺伝子変異を,神経発達関連遺伝子のNDE1内に同定した 平成 26 年 10 月 27 日 統合失調症発症に強い影響を及ぼす遺伝子変異を 神経発達関連遺伝子の NDE1 内に同定した 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 髙橋雅英 ) 精神医学の尾崎紀夫 ( おざきのりお ) 教授らの研究グループは 同研究科神経情報薬理学の貝淵弘三 ( かいぶちこうぞう ) 教授らの研究グループとの共同研究により 統合失調症発症に関連していると考えられている染色体上

More information

様式 C-19 科学研究費補助金研究成果報告書 平成 23 年 5 月 12 日現在 機関番号 :12102 研究種目 : 基盤研究 (C) 研究期間 :2008~2010 課題番号 :20591216 研究課題名 ( 和文 )IGFBP-1 遺伝子多型が身長発育およびインスリン感受性に及ぼす影響に関する研究研究課題名 ( 英文 )The association of IGFBP-1 gene polymorphism

More information

nagasaki_GMT2015_key09

nagasaki_GMT2015_key09 Workflow Variant Calling 03 長崎は遺伝研 大量遺伝情報研究室の所属です 国立遺伝学研究所 生命情報研究センター 3F 2F 欧州EBIと米国NCBIと密接に協力しながら DDBJ/EMBL/GenBank国際塩基配列データ ベースを構築しています 私たちは 塩基配列登録を支援するシステムづくり 登録データを活用するシステムづくり 高速シーケンス配列の情報解析 を行なっています

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 3-0 糖尿病の分類 糖尿病とはどんな病気なのでしょうか 糖尿病治療ガイドによると 糖尿病はインス糖尿病は疾患群 ( 同じようなことが起こる病気の集まり ) です ここでは糖尿病の分類について考えてみましょう 糖尿病は表 2のように 大きく4つに分類できます 表 2 糖尿病の分類 Ⅰ.1 型糖尿病 A. 自己免疫性 B. 特発性 Ⅱ.2 型糖尿病 Ⅲ. その他の特定の原因によるもの A. 遺伝子に原因のあるもの

More information

2015 年 4 月 16 日放送 第 78 回日本皮膚科学会東部支部学術大会 3 シンポジウム1-1 Netherton 症候群とその類症 旭川医科大学皮膚科教授山本明美 はじめに Netherton 症候群は魚鱗癬 竹節状の毛幹に代表される毛の異常とアトピー症状を3 主徴とする遺伝性疾患ですが

2015 年 4 月 16 日放送 第 78 回日本皮膚科学会東部支部学術大会 3 シンポジウム1-1 Netherton 症候群とその類症 旭川医科大学皮膚科教授山本明美 はじめに Netherton 症候群は魚鱗癬 竹節状の毛幹に代表される毛の異常とアトピー症状を3 主徴とする遺伝性疾患ですが 2015 年 4 月 16 日放送 第 78 回日本皮膚科学会東部支部学術大会 3 シンポジウム1-1 Netherton 症候群とその類症 旭川医科大学皮膚科教授山本明美 はじめに Netherton 症候群は魚鱗癬 竹節状の毛幹に代表される毛の異常とアトピー症状を3 主徴とする遺伝性疾患ですが 本症と臨床的に共通点が多い 比較的最近 注目されるようになった疾患に severe dermatitis,

More information

統合失調症の発症に関与するゲノムコピー数変異の同定と病態メカニズムの解明 ポイント 統合失調症の発症に関与するゲノムコピー数変異 (CNV) が 患者全体の約 9% で同定され 難病として医療費助成の対象になっている疾患も含まれることが分かった 発症に関連した CNV を持つ患者では その 40%

統合失調症の発症に関与するゲノムコピー数変異の同定と病態メカニズムの解明 ポイント 統合失調症の発症に関与するゲノムコピー数変異 (CNV) が 患者全体の約 9% で同定され 難病として医療費助成の対象になっている疾患も含まれることが分かった 発症に関連した CNV を持つ患者では その 40% 平成 28 年 6 月 8 日 統合失調症の発症に関与するゲノムコピー数変異の同定と病態メカニズムの解明 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 髙橋雅英 ) 精神医学の尾崎紀夫 ( おざきのりお ) 教授らの研究グループは 東京都医学総合研究所 大阪大学 新潟大学 富山大学 藤田保健衛生大学 理化学研究所 徳島大学 Chang Gung University( 台 ( 1) 湾 ) の研究グループとの共同研究により

More information

プロジェクト概要 ー ヒト全遺伝子 データベース(H-InvDB)の概要と進展

プロジェクト概要 ー ヒト全遺伝子 データベース(H-InvDB)の概要と進展 個別要素技術 2 疾患との関連情報の抽出 予測のための 技術開発 平成 20 年 11 月 18 日産業技術総合研究所バイオメディシナル情報研究センター分子システム情報統合チーム 今西規 1 個別要素技術 2 課題一覧 1 大量文献からの自動知識抽出と文献からの既知疾患原因遺伝子情報の網羅的収集 2 疾患遺伝子情報整備と新規疾患遺伝子候補の予測 3 遺伝子多型情報整備 1 大量文献からの自動知識抽出と

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション NIPT の概要 この検査は臨床研究の一環として行われ 研究参加には一定の条件が あります 妊婦さんから 20mL の血液を採取し 血液中を浮遊している DNA 断片を 分析することで 赤ちゃんが 3 つの染色体疾患かどうかを検査します 赤ちゃんの染色体疾患を確定診断する検査ではありません ( 非確定的 検査という位置づけの検査です ) 妊娠 10 週以降の妊婦さんが対象です 検査結果はおよそ 2~3

More information

成果 本研究の解析で着目したのは 25 の遺伝性疾患とそれらの 57 の原因遺伝子で これらは ACMG が推奨する 偶発的 二次的所見としての遺伝情報の結果の返却を推奨する遺伝子のセットのうち常染色体上のものに相当し 大部分が遺伝性腫瘍や遺伝性循環器疾患の原因遺伝子です 本研究では 当機構で作成し

成果 本研究の解析で着目したのは 25 の遺伝性疾患とそれらの 57 の原因遺伝子で これらは ACMG が推奨する 偶発的 二次的所見としての遺伝情報の結果の返却を推奨する遺伝子のセットのうち常染色体上のものに相当し 大部分が遺伝性腫瘍や遺伝性循環器疾患の原因遺伝子です 本研究では 当機構で作成し 背景 全ゲノム解析や全エクソーム解析により ヒトゲノムの多様性の大量データが得られる時代となりました 当機構でも 日本人の全ゲノム解読を大規模に行い 検出された一塩基変異のリファレンスパネルを構築し 疾患と遺伝要因との関係解明のための研究に活用できるよう 国内外での利用促進を行っています 一方で ゲノム全体をカバーする解析は 疾患の原因遺伝子の塩基配列の解読もされてしまうこともあって 偶発的所見 二次的所見についての扱いのポリシーが課題になっています

More information

遺 伝 の は な し 1

遺 伝 の は な し 1 1) 指 ( 趾 ) の異常手の ゆび を指 足の ゆび を趾と書きます 指 ( 趾 ) の異常はいろいろありますが 遺伝相談で扱われるのは指のほうが多いようです 指のほうが趾よりも目につき易いし 機能的にも不都合なことが多いからでしょう (1). 指 ( 趾 ) のでき方発生の初期に 指は 5 本になっていません 上肢 下肢になる部分が厚くなり 成長し 骨ができ 指 ( 趾 ) になるところが切れ込んで

More information

1. 背景 NAFLD は非飲酒者 ( エタノール換算で男性一日 30g 女性で 20g 以下 ) で肝炎ウイルス感染など他の要因がなく 肝臓に脂肪が蓄積する病気の総称であり 国内に約 1,000~1,500 万人の患者が存在すると推定されています NAFLD には良性の経過をたどる単純性脂肪肝と

1. 背景 NAFLD は非飲酒者 ( エタノール換算で男性一日 30g 女性で 20g 以下 ) で肝炎ウイルス感染など他の要因がなく 肝臓に脂肪が蓄積する病気の総称であり 国内に約 1,000~1,500 万人の患者が存在すると推定されています NAFLD には良性の経過をたどる単純性脂肪肝と 非アルコール性脂肪性肝疾患 (NAFLD) 関連疾患の 疾患感受性遺伝子を用いたリスク予測 全ゲノム関連解析によって 4 つの疾患感受性遺伝子を同定 概要 1. 非アルコール性脂肪性肝疾患 (NAFLD) は 現在先進国で最も頻度の高い肝疾患であり わが国には 1000 万人以上の患者がいると推定されています NAFLD は単純性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝炎 (NASH) に分類され NASH の一部は肝硬変や肝がんに進展します

More information

児に対する母体の甲状腺機能低下症の影響を小さくするためにも 甲状腺機能低下症を甲状腺ホル モン薬の補充でしっかりとコントロールしておくのが無難と考えられます 3) 胎児 新生児の甲状腺機能低下症 胎児の甲状腺が生まれながらに ( 先天的に ) 欠損してしまう病気があります 通常 妊娠 8-10 週頃

児に対する母体の甲状腺機能低下症の影響を小さくするためにも 甲状腺機能低下症を甲状腺ホル モン薬の補充でしっかりとコントロールしておくのが無難と考えられます 3) 胎児 新生児の甲状腺機能低下症 胎児の甲状腺が生まれながらに ( 先天的に ) 欠損してしまう病気があります 通常 妊娠 8-10 週頃 甲状腺機能低下症の妊娠に対する影響 1) 甲状腺機能低下症が母体に与える影響 甲状腺機能低下症があると流産 早産 胎盤早期剥離 産後甲状腺炎の頻度が増えると考えられています ただし流産や早産に関しては甲状腺機能低下症とはほとんど関連がなく甲状腺抗体陽性 ( 橋本病 ) と関連が深いとの考え方もあります 子癇前症や妊娠性高血圧 ( 妊娠中毒症 ) 児の出生時体重の異常 周産期死亡率は甲状腺機能低下症で頻度が上がるという報告とそうでない報告があり

More information

計画研究 年度 定量的一塩基多型解析技術の開発と医療への応用 田平 知子 1) 久木田 洋児 2) 堀内 孝彦 3) 1) 九州大学生体防御医学研究所 林 健志 1) 2) 大阪府立成人病センター研究所 研究の目的と進め方 3) 九州大学病院 研究期間の成果 ポストシークエンシン

計画研究 年度 定量的一塩基多型解析技術の開発と医療への応用 田平 知子 1) 久木田 洋児 2) 堀内 孝彦 3) 1) 九州大学生体防御医学研究所 林 健志 1) 2) 大阪府立成人病センター研究所 研究の目的と進め方 3) 九州大学病院 研究期間の成果 ポストシークエンシン 計画研究 2005 2009 年度 定量的一塩基多型解析技術の開発と医療への応用 田平 知子 1) 久木田 洋児 2) 堀内 孝彦 3) 1) 九州大学生体防御医学研究所 林 健志 1) 2) 大阪府立成人病センター研究所 研究の目的と進め方 3) 九州大学病院 研究期間の成果 ポストシークエンシング時代のゲノム科学研究では 多因子性 遺伝性疾患の関連解析による原因遺伝子探索が最重要課題であ 1.

More information

W810 QX100 QX30 QX10 W810 QX100 QX30 QX10 RX100 RX100 WX500 WX350 RX100 RX100 HX400V HX90V HX60V RX100 RX100 RX100 RX100 HX400V HX90V HX60V WX500 WX350 RX100 RX100 WX500 WX350 RX100 RX100 HX400V HX90V

More information

新規遺伝子ARIAによる血管新生調節機構の解明

新規遺伝子ARIAによる血管新生調節機構の解明 [PRESS RELEASE] No.KPUnews290004 2018 年 1 月 24 日神戸薬科大学企画 広報課 脂肪細胞のインスリンシグナルを調節し 糖尿病 メタボリック症候群の発症を予防 する新規分子の発見 日本人男性の約 30% 女性の約 20% は肥満に該当し 肥満はまさに国民病です 内臓脂肪の蓄積はインスリン抵抗性を引き起こし 糖尿病 メタボリック症候群の発症に繋がります 糖尿病

More information

化を明らかにすることにより 自閉症発症のリスクに関わるメカニズムを明らかにすることが期待されます 本研究成果は 本年 京都において開催される Neuro2013 において 6 月 22 日に発表されます (P ) お問い合わせ先 東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野教授大隅典

化を明らかにすることにより 自閉症発症のリスクに関わるメカニズムを明らかにすることが期待されます 本研究成果は 本年 京都において開催される Neuro2013 において 6 月 22 日に発表されます (P ) お問い合わせ先 東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野教授大隅典 報道機関各位 2013 年 6 月 19 日 日本神経科学学会 東北大学大学院医学系研究科 マウスの超音波発声に対する遺伝および環境要因の相互作用 : 父親の加齢や体外受精が自閉症のリスクとなるメカニズム解明への手がかり 概要 近年 先進国では自閉症の発症率の増加が社会的問題となっています これまでの疫学研究により 父親の高齢化や体外受精 (IVF) はその子供における自閉症の発症率を増大させることが報告されています

More information

untitled

untitled Contents 1. 2 2. 3 3. 7 4. 9 5. 14 6. 15 7. 17 8. 19 9. 21 1. growth hormone deficiency : GHD10,00015,000 2 2. 03 1GH T3T4 1 GHRHGHIH -CIGF-1 -CIGF-1 3 1 GHRH GHIH GH TSH LHFSH -C IGF-1 -C IGF-1 T3T4 4

More information

平成 25 年 3 月 5 日 成長ホルモン測定値の補正式及びプラダーウィリー症候群の治療適応について 公益財団法人成長科学協会理事長田中敏章 GH 関連因子検討専門委員長島津章 今般 リコンビナント成長ホルモン標準品を用いた測定キットについて キットの種類による測定値の乖離が明らかになり 平成 24 年度厚生労働省難治性疾患克服研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究 による 成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断の手引き

More information

GWB

GWB NGS データ解析入門 Web セミナー : 変異解析編 1 NGS 変異データ解析の手順 シークエンス 変異検出 マッピング データの精査 解釈 2 CLC Genomics Workbench 使用ツール シークエンスデータのインポート NGS data import クオリティチェック QC for Sequencing Reads Trim Reads 参照ゲノム配列へのマッピング 再アライメント

More information

の遺伝子の変異が JME 患者家系で報告されていますが ( 表 1) これらは現在のところ 変異の報告が一家系に留まり多くの JME 家系では変異が見られない もしくは遺伝学的な示唆のみで実際の変異は見つかっていないなど JME の原因遺伝子とはまだ確定しがたいものばかりです 一方 JME の主要な

の遺伝子の変異が JME 患者家系で報告されていますが ( 表 1) これらは現在のところ 変異の報告が一家系に留まり多くの JME 家系では変異が見られない もしくは遺伝学的な示唆のみで実際の変異は見つかっていないなど JME の原因遺伝子とはまだ確定しがたいものばかりです 一方 JME の主要な 報道発表資料 2004 年 7 月 19 日 独立行政法人理化学研究所 若年性ミオクロニーてんかん原因遺伝子の発見 独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事長 ) と米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校は 最も発症数の多いてんかんである若年性ミオクロニーてんかんの原因遺伝子を発見しました 脳科学総合研究センター ( 甘利俊一センター長 ) 神経遺伝研究チームの山川和弘チームリーダー 鈴木俊光リサーチアソシエイト

More information

untitled

untitled COLAK Mehmed 11000 305 305 180 10000 9000 8000 160 140 120 7000 100 6000 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 80 GH IGF-1 GH GH 5 4 3 2 1 0 2 3 4 5

More information

論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析

論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析 論文題目 腸管分化に関わる microrna の探索とその発現制御解析 氏名日野公洋 1. 序論 microrna(mirna) とは細胞内在性の 21 塩基程度の機能性 RNA のことであり 部分的相補的な塩基認識を介して標的 RNA の翻訳抑制や不安定化を引き起こすことが知られている mirna は細胞分化や増殖 ガン化やアポトーシスなどに関与していることが報告されており これら以外にも様々な細胞諸現象に関与していると考えられている

More information

ノム解析が実施された場合に偶発的 二次的所見としての遺伝情報を知ることが患者にとって有意義としている遺伝性疾患の原因遺伝子です 具体的には 現在示されている 26 疾患 (59 遺伝子 ) のうちから 常染色体上に存在する 57 遺伝子 (25 疾患 ) を本研究の解析対象としました 2KJPN の

ノム解析が実施された場合に偶発的 二次的所見としての遺伝情報を知ることが患者にとって有意義としている遺伝性疾患の原因遺伝子です 具体的には 現在示されている 26 疾患 (59 遺伝子 ) のうちから 常染色体上に存在する 57 遺伝子 (25 疾患 ) を本研究の解析対象としました 2KJPN の 報道機関各位 2017 年 12 月 28 日 東北大学東北メディカル メガバンク機構 日本人一般住民が持つ疾患の原因遺伝子の変異の頻度がわかる? 日本人 2,049 人の全ゲノム解読データの調査から 発表のポイント 東北メディカル メガバンク計画で 2016 年に作成した 日本人の全ゲノムリファレンスパネル (2,049 人 ) (2KJPN) を用いて 25 の遺伝性疾患に関する 57 遺伝子

More information

検査項目情報 トータルHCG-β ( インタクトHCG+ フリー HCG-βサブユニット ) ( 緊急検査室 ) chorionic gonadotropin 連絡先 : 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10)

検査項目情報 トータルHCG-β ( インタクトHCG+ フリー HCG-βサブユニット ) ( 緊急検査室 ) chorionic gonadotropin 連絡先 : 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10) chorionic gonadotropin 連絡先 : 3479 2-2908 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10) 診療報酬 分析物 9186 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090. Ver.2 4F090 HCGβ サブユニット (β-hcg) 特掲診療料 >> 検査 >> 検体検査料

More information

bc0710_010_015.indd

bc0710_010_015.indd Case Study.01 Case Study.02 30 Case Study.05 Case Study.03 Case Study.04 Case Study.06 Case Study.07 Case Study.08 Case Study.21 Case Study.22 Case Study.24 Case Study.23 Case Study.25 Case Study.26

More information

統合失調症モデルマウスを用いた解析で新たな統合失調症病態シグナルを同定-統合失調症における新たな予防法・治療法開発への手がかり-

統合失調症モデルマウスを用いた解析で新たな統合失調症病態シグナルを同定-統合失調症における新たな予防法・治療法開発への手がかり- 平成 27 年 3 月 31 日 統合失調症モデルマウスを用いた解析で新たな統合失調症病態シグナルを同定 統合失調症における新たな予防法 治療法開発へ手がかり 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 髙橋雅英 ) 神経情報薬理学分野の貝淵弘三 ( かいぶちこうぞう ) 教授と坪井大輔 ( つぼいだいすけ ) 特任助教らの研究グループは 神経細胞において統合失調症発症関連分子 DISC1 が IP3

More information

平成16年度研究報告

平成16年度研究報告 平成 16 年度研究報告 研究テーマ Pendrin (PDS) 遺伝子異常症例の甲状腺機能 内耳機能とヨード摂取の関連 - PDS 遺伝子異常と甲状腺機能 内耳機能 - 名古屋大学医学部附属病院 助手三浦義孝 現所属 : みうら内科クリニック サマリー Pendred 症候群は 1896 年 Pendred によって報告された 甲状腺腫 甲状腺機能低下症 難聴を主訴とする症候群で 1996 年に

More information

検査項目情報 1171 一次サンプル採取マニュアル 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090. トータル HCG-β ( インタクト HCG+ フリー HCG-β サブユニット ) トータル HCG-β ( インタクト HCG+ フリー HCG-β サブ

検査項目情報 1171 一次サンプル採取マニュアル 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090. トータル HCG-β ( インタクト HCG+ フリー HCG-β サブユニット ) トータル HCG-β ( インタクト HCG+ フリー HCG-β サブ chorionic gonadotropin 連絡先 : 3483 基本情報 4F090 HCGβサブユニット (β-hcg) 分析物 JLAC10 診療報酬 識別 材料 023 血清 測定法 結果識別 第 2 章 特掲診療料 D008 第 3 部 検査 第 1 節 検体検査料 第 1 款 検体検査実施料 ( 生化学的検査 (Ⅱ) ) 18 ヒト絨毛性ゴナドトロピン -β サブユニット (HCG-β)

More information

遺伝子の近傍に別の遺伝子の発現制御領域 ( エンハンサーなど ) が移動してくることによって その遺伝子の発現様式を変化させるものです ( 図 2) 融合タンパク質は比較的容易に検出できるので 前者のような二つの遺伝子組み換えの例はこれまで数多く発見されてきたのに対して 後者の場合は 広範囲のゲノム

遺伝子の近傍に別の遺伝子の発現制御領域 ( エンハンサーなど ) が移動してくることによって その遺伝子の発現様式を変化させるものです ( 図 2) 融合タンパク質は比較的容易に検出できるので 前者のような二つの遺伝子組み換えの例はこれまで数多く発見されてきたのに対して 後者の場合は 広範囲のゲノム 2014 年 4 月 4 日 東北大学大学院医学系研究科 染色体転座 逆位による白血病の発症機構を解明 染色体異常に起因する疾病の病因解明に向けた新たな解析手法の確立 東北大学大学院医学系研究科の鈴木未来子講師 ( ラジオアイソトープセンター ) 山㟢博未博士 ( 医化学分野 ) 清水律子教授 ( 分子血液学分野 ) 山本雅之教授 ( 医化学分野 東北メディカル メガバンク機構機構長 ) らは 3

More information

1 911 9001030 9:00 A B C D E F G H I J K L M 1A0900 1B0900 1C0900 1D0900 1E0900 1F0900 1G0900 1H0900 1I0900 1J0900 1K0900 1L0900 1M0900 9:15 1A0915 1B0915 1C0915 1D0915 1E0915 1F0915 1G0915 1H0915 1I0915

More information

SNPs( スニップス ) について 個人差に関係があると考えられている SNPs 遺伝子に保存されている情報は A( アデニン ) T( チミン ) C( シトシン ) G( グアニン ) という 4 つの物質の並びによってつくられています この並びは人類でほとんど同じですが 個人で異なる部分もあ

SNPs( スニップス ) について 個人差に関係があると考えられている SNPs 遺伝子に保存されている情報は A( アデニン ) T( チミン ) C( シトシン ) G( グアニン ) という 4 つの物質の並びによってつくられています この並びは人類でほとんど同じですが 個人で異なる部分もあ 別紙 1: 遺伝子 SNPs 多因子遺伝病 遺伝形式の説明例 個々の疾患 研究 そのほかの状況から説明しなければならない内 容は異なります 適切に削除 追加してください この説明例では 常染色体優性遺伝 などの言葉を使用しました が 実際の説明文書では必ずしも専門用語は必要ではありません 遺伝子について体をつくる設計図が遺伝子体はたくさんの細胞から作られています 一つ一つの細胞には体をつくるための全ての遺伝子が入っていて

More information

Microsoft Word - naibunpitsu.doc

Microsoft Word - naibunpitsu.doc 内分泌疾患群 http://www.pediatric-world.com/asahikawa/2007symaken/ 第五表内分泌疾患 区分 番 号 疾患名 疾患の状態の程度 1 異所性甲状腺刺激ホルモン (TSH) 産生腫瘍 異所性ホルモ ン産生腫瘍 2 異所性ゴナドトロピン産生腫瘍 3 異所性コルチゾール産生腫瘍 4 異所性成長ホルモン (GH) 産生腫瘍 5 異所性副腎皮質刺激ホルモン (ACTH)

More information

平成17年度研究報告

平成17年度研究報告 平成 17 年度研究報告 研究テーマ 内分泌撹乱物質感受性と精子形成障害および男児外陰部異常症 : エストロゲン受容体 α 型遺伝子のハプロタイプ解析 - 内分泌撹乱物質感受性ハプロタイプの同定 - 国立成育医療センター研究所 部長緒方 勤 現所属 : 国立成育医療センター研究所小児思春期発育研究部 サマリー 近年 男児外陰部異常症を含む男性性機能低下の発症頻度が増加し その原因として 内分泌撹乱物質の影響が推測されている

More information

エネルギー代謝に関する調査研究

エネルギー代謝に関する調査研究 平成 20 年度独立行政法人国立健康 栄養研究所プログラム / センター報告 プログラム名 臨床栄養プログラム プロジェクト名 メタボリックシンドロームプロジェクト 平成 21 年 3 月 18 日 中期目標 計画における主要事項 数値目標等 1 重点調査研究に関する事項 のア 生活習慣病予防のための運動と食事の併用効果に関する研究 に対応し 運動 身体活動による生活習慣病の一次予防 食事と遺伝的因子の相互作用の解明並びに運動と食事とによるテーラーメード予防法に関して

More information

汎発性膿庖性乾癬の解明

汎発性膿庖性乾癬の解明 汎発性膿疱性乾癬の病因の解明 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 髙橋雅英 ) 皮膚病態学杉浦一充 ( すぎうらかずみつ ) 准教授 秋山真志 ( あきやままさし ) 教授らの研究チームは 国内 11 施設との共同研究で汎発性膿疱性乾癬の 8 割以上の患者の病因がインターロイキン 36 受容体阻害因子の欠損であることを解明しました 汎発性膿疱性乾癬は厚労省の難治性疾患克服研究事業における臨床調査研究対象疾患

More information

Microsoft Word - 【広報課確認】 _プレス原稿(最終版)_東大医科研 河岡先生_miClear

Microsoft Word - 【広報課確認】 _プレス原稿(最終版)_東大医科研 河岡先生_miClear インフルエンザウイルスの遺伝の仕組みを解明 1. 発表者 : 河岡義裕 ( 東京大学医科学研究所感染 免疫部門ウイルス感染分野教授 ) 野田岳志 ( 京都大学ウイルス 再生医科学研究所微細構造ウイルス学教授 ) 2. 発表のポイント : インフルエンザウイルスが子孫ウイルスにゲノム ( 遺伝情報 ) を伝える仕組みを解明した 子孫ウイルスにゲノムを伝えるとき 8 本のウイルス RNAを 1+7 という特徴的な配置

More information

検査項目情報 1174 一次サンプル採取マニュアル 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090.HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) Department of Clinical Lab

検査項目情報 1174 一次サンプル採取マニュアル 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090.HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) Department of Clinical Lab chorionic gonadotropin beta-subunit (free) 連絡先 : 3495 基本情報 4F090 HCGβサブユニット (β-hcg) 分析物 JLAC10 診療報酬 識別 材料 023 血清 測定法 006 ラジオイムノアッセイ (RIA) (IRMA 法 ) 結果識別 第 2 章 特掲診療料 D008 18 ヒト絨毛性ゴナドトロピン-βサブユニット (HCG-β)

More information

スライド 1

スライド 1 平成 27 年 5 月 20 日観音寺市 子どもの身長は教えてくれる 病気のことも 家庭のことも 岡山医療センター小児科 久保俊英 平成 24 年 昭和 25 年 日本子ども資料年鑑 2013 より 年齢別にみると 日本子ども資料年鑑 2013 より 本日のメニュー 1. 成長曲線のみかた 2. 成長曲線からわかること 1. 成長曲線のみかた 標準身長 体重曲線 7 歳 8 歳 0 3 6 9 0

More information

Microsoft PowerPoint - 基礎生物学A-6-メンデル遺伝.pptx

Microsoft PowerPoint - 基礎生物学A-6-メンデル遺伝.pptx 前成説 子供が親と似るのは? 卵 ( 生殖細胞 ) のなかに あらかじめ子供の縮小版 ( 構造 ) が入っている 後成説 構造は 発生 成長に従って後から作られる どちらかと言い切れるほど, 単純ではない 設計図核と核外の遺伝子 初期条件遺伝子の修飾 細胞質 環境条件や偶然 遺伝子の修飾 ( エピジェネティクス ) 用語 ゲノム (genome): ある生物をその生物たらしめるに必須な遺伝情報 生物の個体にある一組分の遺伝子

More information

Microsoft PowerPoint - 分子生物学-6 [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 分子生物学-6 [互換モード] 分子生物学講義 第 6 回 DNA 修復 分子生命化学教室荒牧弘範 遺伝子の突然変異 NHK スペシャル Vol2. 19:43-29:28 遺伝子 DNA 3 疾病と老化における DNA 修復 31 3.1 DNA 修復の頻度と細胞病理 3.2 DNA 修復速度の変化 3.3 遺伝的なDNA 修復の異常 34 3.4 慢性的な DNA 修復の不調 3.5 長寿とDNA 修復 31 3.1 DNA

More information

Special IssueManagement principles in the critically ill - Review Case reports et al et al et al et al Nutritional management in critically ill patients Akiko Mano, Emiko Nakataki, Harutaka Yamaguchi,

More information

医療関係者 Version 2.0 多発性内分泌腫瘍症 2 型と RET 遺伝子 Ⅰ. 臨床病変 エムイーエヌ 多発性内分泌腫瘍症 2 型 (multiple endocrine neoplasia type 2 : MEN2) は甲状腺髄様癌 褐色細胞腫 副甲状腺機能亢進症を発生する常染色体優性遺

医療関係者 Version 2.0 多発性内分泌腫瘍症 2 型と RET 遺伝子 Ⅰ. 臨床病変 エムイーエヌ 多発性内分泌腫瘍症 2 型 (multiple endocrine neoplasia type 2 : MEN2) は甲状腺髄様癌 褐色細胞腫 副甲状腺機能亢進症を発生する常染色体優性遺 医療関係者 多発性内分泌腫瘍症 2 型と RET 遺伝子 Ⅰ. 臨床病変 エムイーエヌ 多発性内分泌腫瘍症 2 型 (multiple endocrine neoplasia type 2 : MEN2) は甲状腺髄様癌 褐色細胞腫 副甲状腺機能亢進症を発生する常染色体優性遺伝性疾患である ( 図 1) その臨床像から主に 2A 2B に分類できる 2A は甲状腺髄様癌 褐色細胞腫 副甲状腺機能亢進症が発症し

More information

<4D F736F F D DC58F4994C FA95748B4C93FC816A817A938C91E B838C A838A815B F7A8AC28AED93E089C8816A2E646F63>

<4D F736F F D DC58F4994C FA95748B4C93FC816A817A938C91E B838C A838A815B F7A8AC28AED93E089C8816A2E646F63> 2018 年 6 月 4 日東京大学医学部附属病院国立研究開発法人日本医療研究開発機構 マルファン症候群の原因遺伝子 FBN1 の変異型が大動脈瘤 解離症の進展に及ぼす影響について 1. 発表者 : 武田憲文 ( 東京大学医学部附属病院循環器内科助教 [ 特任講師 ( 病院 )]) 犬塚亮 ( 東京大学医学部附属病院小児科 / 東京大学大学院医学系研究科小児科学専攻講師 ) 小室一成 ( 東京大学医学部附属病院循環器内科

More information

別紙 < 研究の背景と経緯 > 自閉症は 全人口の約 2% が罹患する非常に頻度の高い神経発達障害です 近年 クロマチンリモデ リング因子 ( 5) である CHD8 が自閉症の原因遺伝子として同定され 大変注目を集めています ( 図 1) 本研究グループは これまでに CHD8 遺伝子変異を持つ

別紙 < 研究の背景と経緯 > 自閉症は 全人口の約 2% が罹患する非常に頻度の高い神経発達障害です 近年 クロマチンリモデ リング因子 ( 5) である CHD8 が自閉症の原因遺伝子として同定され 大変注目を集めています ( 図 1) 本研究グループは これまでに CHD8 遺伝子変異を持つ PRESS RELEASE(2018/05/16) 九州大学広報室 819-0395 福岡市西区元岡 744 TEL:092-802-2130 FAX:092-802-2139 MAIL:koho@jimu.kyushu-u.ac.jp URL:http://www.kyushu-u.ac.jp 九州大学生体防御医学研究所の中山敬一主幹教授と名古屋市立大学薬学研究科の喜多泰之助 教 白根道子教授 金沢大学医薬保健研究域医学系の西山正章教授らの研究グループは

More information

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル 60 秒でわかるプレスリリース 2007 年 12 月 17 日 独立行政法人理化学研究所 免疫の要 NF-κB の活性化シグナルを増幅する機構を発見 - リン酸化酵素 IKK が正のフィーッドバックを担当 - 身体に病原菌などの異物 ( 抗原 ) が侵入すると 誰にでも備わっている免疫システムが働いて 異物を認識し 排除するために さまざまな反応を起こします その一つに 免疫細胞である B 細胞が

More information

医療関係者 Version 2.0 RET 遺伝学的検査の実施について Ⅰ.RET 遺伝学的検査の対象 甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査 平成 28 年 4 月より甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査が保険収載された 診療報酬点数表によると 保険適用による RET 遺伝学的検査は 遺

医療関係者 Version 2.0 RET 遺伝学的検査の実施について Ⅰ.RET 遺伝学的検査の対象 甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査 平成 28 年 4 月より甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査が保険収載された 診療報酬点数表によると 保険適用による RET 遺伝学的検査は 遺 医療関係者 RET 遺伝学的検査の実施について Ⅰ.RET 遺伝学的検査の対象 甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査 平成 28 年 4 月より甲状腺髄様癌に対する RET 遺伝学的検査が保険収載された 診療報酬点数表によると 保険適用による RET 遺伝学的検査は 遺伝性甲状腺髄様癌 ( すなわち MEN2) が疑われる場合に限り算定できることになっている 診療報酬点数は 5,000 点である

More information

平成14年度研究報告

平成14年度研究報告 平成 14 年度研究報告 研究テーマ HDR 症候群患者で同定された変異 GATA3 遺伝子の機能解析および GATA3 の性腺における発現 - GATA3 の機能解析と性腺における発現 - 旭川医科大学 研究生向井徳男 現所属 : 旭川医科大学小児科学講座 サマリー 副甲状腺機能低下症 感音性難聴 腎形成不全を三主徴とする常染色体優性遺伝形式の稀な疾患である HDR 症候群の患者において原因遺伝子である

More information

図 1 マイクロ RNA の標的遺伝 への結合の仕 antimir はマイクロ RNA に対するデコイ! antimirとは マイクロRNAと相補的なオリゴヌクレオチドである マイクロRNAに対するデコイとして働くことにより 標的遺伝 とマイクロRNAの結合を競合的に阻害する このためには 標的遺伝

図 1 マイクロ RNA の標的遺伝 への結合の仕 antimir はマイクロ RNA に対するデコイ! antimirとは マイクロRNAと相補的なオリゴヌクレオチドである マイクロRNAに対するデコイとして働くことにより 標的遺伝 とマイクロRNAの結合を競合的に阻害する このためには 標的遺伝 新たな遺伝 治療 マイクロ RNA 標的核酸医療 の可能性 2013/12/4 マイクロRNAは 約 22 塩基からなるタンパク質をコードしない さなRNAである 1993 年植物シロイヌナズナで発 されて以来 その数は右肩上がりに増えて今では1600を超えている 様々な疾患の発症と関わることが明らかとなったことから マイクロRNAを標的とする新しいタイプの核酸医療に期待が寄せられている 実際 C

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 平成 29 年 6 月 23 日市民公開講座文京シビックセンター がん遺伝子とがん免疫との関係 講師 : 東京医科歯科大学難治疾患研究所ゲノム病理学分野石川俊平 はじめに用語解説 : 遺伝子 ゲノム DNA の関係 ゲノム : 細胞に含まれるすべての遺伝する DNA の情報全体でヒトでは約 30 億塩基 (30 億文字 ) の DNA よりなる 細胞 ゲノム 染色体 : ゲノムの DNA が分割されて折りたたまれた構造で

More information

妊婦甲状腺機能検査の実施成績 東京都予防医学協会母子保健検査部 はじめに て乾燥させたろ紙血液を検体とする 検体は本会の 妊婦の甲状腺機能異常による甲状腺ホルモンの 過不足は 妊娠の転帰に影響を与えるばかりでなく 代謝異常検査センターに郵送される 2 検査項目と検査目的および判定基準 生まれてくる子

妊婦甲状腺機能検査の実施成績 東京都予防医学協会母子保健検査部 はじめに て乾燥させたろ紙血液を検体とする 検体は本会の 妊婦の甲状腺機能異常による甲状腺ホルモンの 過不足は 妊娠の転帰に影響を与えるばかりでなく 代謝異常検査センターに郵送される 2 検査項目と検査目的および判定基準 生まれてくる子 115 妊婦甲状腺機能検査の実施成績 東京都予防医学協会母子保健検査部 はじめに て乾燥させたろ紙血液を検体とする 検体は本会の 妊婦の甲状腺機能異常による甲状腺ホルモンの 過不足は 妊娠の転帰に影響を与えるばかりでなく 代謝異常検査センターに郵送される 2 検査項目と検査目的および判定基準 生まれてくる子どもに直接的 あるいは間接的な影 検査項目とその目的を表1に示す 全検体につい 響を及ぼす可能性がある

More information

(別添様式1)

(別添様式1) 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本呼吸器学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 2 位 ( 全 6 要望中 ) 要望する医薬品 成 分 名 ( 一般名 ) 販 売 名 会 社 名 国内関連学会 シクロスポリンネオーラルノバルテイス ファーマ ( 選定理由 )

More information

スライド 1

スライド 1 医学研究における 次世代シーケンサ技術の活用 大阪府立成人病センター研究所 久木田洋児 IBISW2011 医学研究における次世代シーケンサーの用途 個人ゲノム解読 (Personal Genomics) のための技術 human genome re-sequencer 研究 一般的な疾患の遺伝素因探索 全ゲノム相関解析の検出限界以下 ( 付近 ) の稀な疾患変異探索 単遺伝子疾患原因遺伝子探索 (>3000

More information

日本皮膚科学会雑誌第122巻第7号

日本皮膚科学会雑誌第122巻第7号 Br J Dermatol NEnglJ Med 尋常性白斑診療ガイドライン 図 1 先天性白斑 白皮症の病型分類 図 2 後天性白斑 白皮症の病型分類 の尋常性白斑患者で家系内発症がみられることより 3 5 れらの合併が染色体 17p13 における一塩基多型に起 非分節 因し その候補遺伝子の一つが自然免疫に重要とされ 型に含まれる汎発型には甲状腺に対する抗サイログロ る NALP1 遺伝子であると報告している6

More information

66. ウシの有角 無角の遺伝 ( ア ) 遺伝的に異なる 個体間の交配をとくに交雑という したがって, 検定交雑 も正解 ( イ ) 優性形質である無角との検定交雑で, 表現型がすべて有角となることは大学入試生物では ありえない 問 独立の法則に従う遺伝子型 AaBb の個体の配偶子の遺伝子型は,

66. ウシの有角 無角の遺伝 ( ア ) 遺伝的に異なる 個体間の交配をとくに交雑という したがって, 検定交雑 も正解 ( イ ) 優性形質である無角との検定交雑で, 表現型がすべて有角となることは大学入試生物では ありえない 問 独立の法則に従う遺伝子型 AaBb の個体の配偶子の遺伝子型は, 64. 組換え価 暗記しておくといい F 1 の配偶子比が AB:Ab:aB:ab=m:n:n:m のとき, F の表現型の比 [AB]:[Ab]:[aB]:[ab] = ( m n + n + m) - { ( mn + n ) + m } + : mn + n : mn + n : m 暗記する ただし,[ab] が m であるのは自明 mab,nab,nab,mab による組合せ表から得られる

More information

本成果は 以下の研究助成金によって得られました JSPS 科研費 ( 井上由紀子 ) JSPS 科研費 , 16H06528( 井上高良 ) 精神 神経疾患研究開発費 24-12, 26-9, 27-

本成果は 以下の研究助成金によって得られました JSPS 科研費 ( 井上由紀子 ) JSPS 科研費 , 16H06528( 井上高良 ) 精神 神経疾患研究開発費 24-12, 26-9, 27- 2016 年 9 月 1 日 総務課広報係 TEL:042-341-2711 自閉症スペクトラムのリスク因子として アンチセンス RNA の発現調節が関わることを発見 国立研究開発法人国立精神 神経医療研究センター (NCNP 東京都小平市理事長 : 水澤英洋 ) 神経研究所 ( 所長 : 武田伸一 ) 疾病研究第六部井上 - 上野由紀子研究員 井上高良室長らの研究グループは 多くの自閉症スペクトラム患者が共通して持っているものの機能が不明であった

More information

学位論文の要旨 学位の種類博士氏名宮内勇貴学位論文題目 Comprehensive analysis of expression and function of 51 sarco(endo)plasmic reticulum Ca 2+ -ATPase mutants associated with

学位論文の要旨 学位の種類博士氏名宮内勇貴学位論文題目 Comprehensive analysis of expression and function of 51 sarco(endo)plasmic reticulum Ca 2+ -ATPase mutants associated with 学位論文の要旨 学位の種類博士氏名宮内勇貴学位論文題目 Comprehensive analysis of expression and function of 51 sarco(endo)plasmic reticulum Ca 2+ -ATPase mutants associated with Darier disease. ( ダリエ病に関連する51 種のCa 2+ -ATPase 変異体における発現と機能の包括的解析

More information

患者向医薬品ガイド

患者向医薬品ガイド この薬は? ヒューマトロープ注射用 6mg ヒューマトロープ注射用 12mg 患者向医薬品ガイド 2010 年 7 月更新 販売名一般名含有量 (1 カートリッジ中 ) ヒューマトロープ注射用 6mg ヒューマトロープ注射用 12mg Humatrope Humatrope ソマトロピン ( 遺伝子組換え ) somatropin(genetical recombination) 6.56mg 13.13mg

More information

統合失調症に関連する遺伝子変異を 22q11.2 欠失領域の RTN4R 遺伝子に世界で初めて同定 ポイント 統合失調症発症の最大のリスクである 22q11.2 欠失領域に含まれる神経発達障害関連遺伝子 RTN4R に存在する稀な一塩基変異が 統計学的に統合失調症の発症に関与することを確認しました

統合失調症に関連する遺伝子変異を 22q11.2 欠失領域の RTN4R 遺伝子に世界で初めて同定 ポイント 統合失調症発症の最大のリスクである 22q11.2 欠失領域に含まれる神経発達障害関連遺伝子 RTN4R に存在する稀な一塩基変異が 統計学的に統合失調症の発症に関与することを確認しました 平成 29 年 8 月 23 日 統合失調症に関連する遺伝子変異を 22q11.2 欠失領域の RTN4R 遺伝子に世界で初めて同定 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 門松健治 ) 精神医学講座の尾崎紀夫 ( おざきのりお ) 教授 Aleksic Branko( アレクシッチブランコ ) 准教授 ( 責任著者 ) 木村大樹( きむらひろき ) 助教 ( 筆頭著者 ) らの研究グループは

More information

Microsoft PowerPoint - T07 豊田先生.pptx

Microsoft PowerPoint - T07 豊田先生.pptx 命と環境のフェノーム統合データベース 統合化推進プログラム平成 24 年度進捗報告会 2013 年 1 21 ( ) ( 独 ) 理化学研究所豊 哲郎 桝屋啓志 1 フェノーム統合データベース 1 フェノタイプ情報からバイオリソースを検索できるようにする フェノタイプ ( 献 オントロジー ) 中間フェノタイプ (Linked Data) 3 推論検索ワークフロー 遺伝資源 ( バイオリソース )

More information

研究成果報告書

研究成果報告書 様式 C-19 科学研究費補助金研究成果報告書 平成 21 年 4 月 30 日現在 研究種目 : 基盤研究 (C) 研究期間 :2007~2008 課題番号 :19591212 研究課題名 ( 和文 ) けいれん性疾患の治療に向けた病態解明 - 熱性けいれん疾患感受性遺伝子の同定 - 研究課題名 ( 英文 ) Searching for the febrile seizure susceptibility

More information

スライド 1

スライド 1 1. 血液の中に存在する脂質 脂質異常症で重要となる物質トリグリセリド ( 中性脂肪 :TG) 動脈硬化に深く関与する 脂質の種類 トリグリセリド :TG ( 中性脂肪 ) リン脂質 遊離脂肪酸 特徴 細胞の構成成分 ホルモンやビタミン 胆汁酸の原料 動脈硬化の原因となる 体や心臓を動かすエネルギーとして利用 皮下脂肪として貯蔵 動脈硬化の原因となる 細胞膜の構成成分 トリグリセリド ( 中性脂肪

More information

Microsoft Word doc

Microsoft Word doc ゲノムの構造と機能 平成 12 年度採択研究代表者 鍋島陽一 ( 京都大学大学院医学研究科教授 ) klotho マウスをモデルとしたゲノム機能の体系的研究 1. 研究実施の概要本研究は 老化研究のユニークなモデル実験系である klotho マウスを用いて 個体老化 生命維持機構の統合的理解 老化疾患の成立に関連する遺伝子素因 遺伝子多型の解析 更に個体レベルの新たな遺伝子機能解析技術の開発に関する研究を行い

More information

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ 再発した前立腺癌の増殖を制御する新たな分子メカニズムの発見乳癌治療薬が効果的 発表者筑波大学先端領域学際研究センター教授柳澤純 (junny@agbi.tsukuba.ac.jp TEL: 029-853-7320) ポイント 女性ホルモンが制御する新たな前立腺癌の増殖 細胞死メカニズムを発見 女性ホルモン及び女性ホルモン抑制剤は ERβ 及び KLF5 を通じ FOXO1 の発現量を変化することで前立腺癌の増殖

More information

治療ガイド_-前付_下_14章用.indd

治療ガイド_-前付_下_14章用.indd 動脈硬化性疾患予防のための 脂質異常症治療ガイド 2013 年版改訂版 (2017 年 3 月 30 日発行 ) 第 14 章抜粋 一般社団法人 日本動脈硬化学会 Japan Atherosclerosis Society 明確な定義はないが 血清脂質が基準値を満たさない状態 すなわち TC120mg/dL 未満 14 ポイント 続発性 ( 二次性 ) 低脂血症か原発性低脂血症かを鑑別診断する カイロミクロン

More information

【藤田】統合失調症リリース 1001_理研修正181002_理研2

【藤田】統合失調症リリース 1001_理研修正181002_理研2 01 年 10 月 3 日 藤田保健衛生大学 理化学研究所 日本最大の全ゲノム解析で統合失調症の新規リスク遺伝子同定に成功 日本人統合失調症のリスク遺伝子は民族を超えて他の精神疾患と共通する 本研究は 藤田保健衛生大学医学部精神神経科学の池田匡志准教授 岩田仲生教授 理化学研究所統合生命医科学研究センターの久保充明副センター長 ( 研究当時 ) 国立循環器病研究センターの高橋篤部長 ( 理化学研究所生命医科学研究センター

More information

インスリンが十分に働かない ってどういうこと 糖尿病になると インスリンが十分に働かなくなり 血糖をうまく細胞に取り込めなくなります それには 2つの仕組みがあります ( 図2 インスリンが十分に働かない ) ①インスリン分泌不足 ②インスリン抵抗性 インスリン 鍵 が不足していて 糖が細胞の イン

インスリンが十分に働かない ってどういうこと 糖尿病になると インスリンが十分に働かなくなり 血糖をうまく細胞に取り込めなくなります それには 2つの仕組みがあります ( 図2 インスリンが十分に働かない ) ①インスリン分泌不足 ②インスリン抵抗性 インスリン 鍵 が不足していて 糖が細胞の イン 糖尿病ってなに 糖尿病は インスリンが十分に働かないために 血液中を流れるブドウ糖という糖 血糖 が増えてしまう病気です インスリンは膵臓から出るホルモンであり 血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています 血糖の濃度 血糖値 が何年間も高いままで放置されると 血管が傷つき 将来的に心臓病や 失明 腎不全 足 の切断といった より重い病気 糖尿病の慢性合併症につながります また 著しく高い血糖は それだけで昏睡

More information

7-1(DNA配列から遺伝子を探す).ppt

7-1(DNA配列から遺伝子を探す).ppt DNA 配列の中から遺伝子を探す Blast 解析.6 Query DNA 塩基配列アミノ酸配列 DNA 塩基配列をアミノ酸配列に変換アミノ酸配列 DNA 塩基配列をアミノ酸配列に変換 データベース DNA 塩基配列アミノ酸配列アミノ酸配列 DNA 塩基配列をアミノ酸配列に変換 DNA 塩基配列をアミノ酸配列に変換 1. 2. 3. TATGGCTTA---- T G L TATGGCTTA----

More information

染色体の構造の異常 Chromosomal structural changes

染色体の構造の異常 Chromosomal structural changes 染色体の構造の異常 Chromosomal structural changes 1. 欠失 (deletion or deficiency) 2. 重複 (duplication) 3. 逆位 (inversion) 4. 転座 (translocation) テロメア telomere 短腕 short (or p) arm 長腕 long (or q) arm テロメア telomere 姉妹染色分体

More information

KM_C454e

KM_C454e 2 伊 ~61.l01;q2105 ~ ~ ι~ 常がある 呼吸 ~ 系異常は肺葉形成不全. 喉狭 : 窄がみら ASD, 紅門閉鎖, 直額獲. 母指末端球状. 一幸運つの母 ~J!: 泌尿 ~ 系異常 ~ 7q33~4 2~23 症例 ~ 6 ~ 止症 3~24, 多 ~Jl: 症, 骨格 ~ 書簸色体欠失の臨床像 あるいは腕内欠失, 不均衡転 ~ による欠失, 環状染色体 ) 21~ の部位欠失に起因する先天性奇形はすべて一つの疾!!~

More information

<4D F736F F D20819B8CA48B868C7689E68F D A8CA9967B5F E646F63>

<4D F736F F D20819B8CA48B868C7689E68F D A8CA9967B5F E646F63> 研究計画書 本委員会ではゲノム解析研究を審査対象としている 臨床試験などは対象とならないため, 試験計画 ではない 以下, 計画書では 研究 を使用する 委員には, 医学の専門外の方もいます 研究計画は専門外の者にも理解しやすいように, 平易な表現で分かり易く記載する 研究課題名 : 1. 提供者を選ぶ方針 申請者氏名 ( 所属 職名 ): 合理的に選択していることが分かる具体的な方法を記載する 提供者が疾病や薬剤反応性異常を有する場合等にあっては,

More information

Slide 1

Slide 1 2013/12/10 第 3 回疾患バイオリソースセンターセミナー 遺伝統計解析を通じた 疾患病態解明 ゲノム創薬への展望 岡田随象 東京医科歯科大学疾患多様性遺伝学分野 テニュアトラック講師 講演内容 ゲノム解析 ( 遺伝統計解析 ) とは? ゲノムワイド関連解析とその成果 疾患病態解明 ゲノム創薬への展望 これからのゲノム解析 ゲノム解析 ( 遺伝統計解析 ) とは? 遺伝情報 と 形質情報 との結びつきを

More information

53巻6号/TNB06‐10(委員会報告)

53巻6号/TNB06‐10(委員会報告) β l l ll l l l l l l l l l l l l l l β β β β Fig.1 糖尿病における成因 ( 発症機序 ) と病態 ( 病期 ) の概念右向きの矢印は糖代謝異常の悪化 ( 糖尿病の発症を含む ) をあらわす. 矢印の線のうち, の部分は, 糖尿病 と呼ぶ状態を示す. 左向きの矢印は糖代謝異常の改善を示す. 矢印の線のうち, 破線部分は頻度の少ない事象を示す. 例えば

More information

2009 Aida et al. Caries Res 2006;40 2000 100 % 78.7 88.0 96.6 98.8 98.8 98.8 100.0 100.0 100 75 69.4 50 75.3 74.8 73.3 73.1 73.0 72.4 71.8 71.7 51.7 40.2 69.4 68.8 73.6 25 22.3 32.8 21.9 22.9 22.1

More information

<4D F736F F D204E AB38ED2976C90E096BE A8C9F8DB88A B7982D1928D88D38E968D >

<4D F736F F D204E AB38ED2976C90E096BE A8C9F8DB88A B7982D1928D88D38E968D > Cooper Genomics 社 Serenity 検査について 検査概要 検査名称 :Serenity Basic / Serenty24 検査機関 :Cooper Genomics 社 ( イギリス ) 検査実施国 : イギリス検体 : 血液 10ml 検査対象 妊娠 10 週目以降 ( 採血時 ) で単胎または双胎妊娠の妊婦 Serenity Basic 検査項目 21 トリソミー ( ダウン症候群

More information

<4D F736F F D FAC90EC816994AD955C8CE38F4390B394C F08BD682A082E8816A8F4390B38CE32E646F63>

<4D F736F F D FAC90EC816994AD955C8CE38F4390B394C F08BD682A082E8816A8F4390B38CE32E646F63> 解禁時間 ( テレヒ ラシ オ WEB): 平成 21 年 7 月 21 日 ( 火 ) 午前 2 時 ( 新聞 ) : 平成 21 年 7 月 21 日 ( 火 ) 付朝刊 平成 21 年 7 月 17 日 科学技術振興機構 (JST) Tel:03-5214-8404( 広報ポータル部 ) 東京大学医学部附属病院 Tel:03-5800-9188( パブリック リレーションセンター ) 骨髄異形成症候群の新たな分子メカニズムの発見

More information

60 秒でわかるプレスリリース 2008 年 5 月 2 日 独立行政法人理化学研究所 椎間板ヘルニアの新たな原因遺伝子 THBS2 と MMP9 を発見 - 腰痛 坐骨神経痛の病因解明に向けての新たな一歩 - 骨 関節の疾患の中で最も発症頻度が高く 生涯罹患率が 80% にも達する 椎間板ヘルニア

60 秒でわかるプレスリリース 2008 年 5 月 2 日 独立行政法人理化学研究所 椎間板ヘルニアの新たな原因遺伝子 THBS2 と MMP9 を発見 - 腰痛 坐骨神経痛の病因解明に向けての新たな一歩 - 骨 関節の疾患の中で最も発症頻度が高く 生涯罹患率が 80% にも達する 椎間板ヘルニア 60 秒でわかるプレスリリース 2008 年 5 月 2 日 独立行政法人理化学研究所 椎間板ヘルニアの新たな原因遺伝子 THBS2 と MMP9 を発見 - 腰痛 坐骨神経痛の病因解明に向けての新たな一歩 - 骨 関節の疾患の中で最も発症頻度が高く 生涯罹患率が 80% にも達する 椎間板ヘルニア ( 腰椎間板ヘルニア ) は 国民的な病気の 1 つといえます 加齢とともに発症リスクが高まり 高齢者の日常生活を脅かします

More information

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規 論文の内容の要旨 論文題目アンジオテンシン受容体拮抗薬テルミサルタンの メタボリックシンドロームに対する効果の検討 指導教員門脇孝教授 東京大学大学院医学系研究科 平成 19 年 4 月入学 医学博士課程 内科学専攻 氏名廣瀬理沙 要旨 背景 目的 わが国の死因の第二位と第三位を占める心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患を引き起こす基盤となる病態として 過剰なエネルギー摂取と運動不足などの生活習慣により内臓脂肪が蓄積する内臓脂肪型肥満を中心に

More information

  遺 伝 の は な し 1

  遺 伝 の は な し 1 遺伝のはなし. 2. 1) 家系図の記号 遺伝という現象を理解するためには 言葉で話したり 文章で書いたりするより 図で表すと分かりやすい面があります それが家系図です 自分の家族の家系図ならば 記号を知らなくても書けるでしょう ただ名前だけでは男か女か分からないとか 結婚 近親婚か 双子かどうかなど いくつか問題があります 家系図を書くには約束事があります その基本を表したのが上図です 遺伝のはなし

More information

Untitled

Untitled 上原記念生命科学財団研究報告集, 26 (2012) 75. 哺乳類のゴルジ体ストレス応答の分子機構の解明 吉田秀郎 Key words: ゴルジ体, 小胞体, 転写, ストレス応答, 細胞小器官 兵庫県立大学大学院生命理学研究科生体物質化学 Ⅱ 講座 緒言細胞内には様々な細胞小器官が存在して細胞の機能を分担しているが, その存在量は細胞の需要に応じて厳密に制御されており, 必要な時に必要な細胞小器官が必要な量だけ増強される.

More information

検査項目情報 4 染色体 Wolf-Hirschhorn 症候群 chromosome 4 Wolf-Hirschhorn syndrome critical region 連絡先 : 3764 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10)

検査項目情報 4 染色体 Wolf-Hirschhorn 症候群 chromosome 4 Wolf-Hirschhorn syndrome critical region 連絡先 : 3764 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10) chromosome 4 Wolf-Hirschhorn syndrome critical region 連絡先 : 3764 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10) 8B343 分析物 0662 8. その他の検体検査 >> 8B. 遺伝子関連検査 ( 染色体検査 ) >> 先天性 >> 8B343. Ver.5 診療報酬 特掲診療料

More information

45-6 セレクション2_斯波●5_柴.indd

45-6 セレクション2_斯波●5_柴.indd 家族性高コレステロール血症をめぐって 家族性高コレステロール血症の遺伝子異常と病態の多様性 斯波真理子 国立循環器病研究センター研究所病態代謝部 はじめに高コレステロール血症が冠動脈疾患における主要な危険因子であることは古くより知られ,Khachadurianらは,1973 年に遺伝性高コレステロール血症には優性遺伝を示すものと, 劣性遺伝を示すものが存在することを報告した 1). 優性遺伝型式をとる高コレステロール血症については,

More information

ヒト脂肪組織由来幹細胞における外因性脂肪酸結合タンパク (FABP)4 FABP 5 の影響 糖尿病 肥満の病態解明と脂肪幹細胞再生治療への可能性 ポイント 脂肪幹細胞の脂肪分化誘導に伴い FABP4( 脂肪細胞型 ) FABP5( 表皮型 ) が発現亢進し 分泌されることを確認しました トランスク

ヒト脂肪組織由来幹細胞における外因性脂肪酸結合タンパク (FABP)4 FABP 5 の影響 糖尿病 肥満の病態解明と脂肪幹細胞再生治療への可能性 ポイント 脂肪幹細胞の脂肪分化誘導に伴い FABP4( 脂肪細胞型 ) FABP5( 表皮型 ) が発現亢進し 分泌されることを確認しました トランスク 平成 28 年 12 月 19 日 ヒト脂肪組織由来幹細胞における外因性脂肪酸結合タンパク (FABP)4 FABP 5 の影響 糖尿病 肥満の病態解明と脂肪幹細胞再生治療への可能性 名古屋大学大学院医学系研究科 ( 研究科長 髙橋雅英 ) 泌尿器科学分野の山本徳則 ( やまもととくのり ) 准教授 後藤百万 ( ごとうももかず ) 教授と札幌医科大学内分泌内科の古橋眞人 ( ふるはしまさと ) 講師

More information

Microsoft Word - 熊本大学プレスリリース_final

Microsoft Word - 熊本大学プレスリリース_final 国立大学法人熊本大学 平成 24 年 10 月 15 日 報道機関各位 熊本大学 睡眠と記憶の神経回路を分離 ~ 睡眠学習の実現へ ~ ポイント 睡眠は記憶など様々な生理機能を持つが その仕組みには まだ謎が残る 睡眠を制御するドーパミン神経回路を1 細胞レベルで特定した その結果 記憶形成とは異なる回路であることが解明された 睡眠と記憶が独立制御されることから 睡眠中の学習の可能性が示された 熊本大学の上野太郎研究員

More information

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 奥橋佑基 論文審査担当者 主査三浦修副査水谷修紀 清水重臣 論文題目 NOTCH knockdown affects the proliferation and mtor signaling of leukemia cells ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > 目的 : sirna を用いた NOTCH1 と NOTCH2 の遺伝子発現の抑制の 白血病細胞の細胞増殖と下流のシグナル伝達系に対する効果を解析した

More information

本日の内容 HbA1c 測定方法別原理と特徴 HPLC 法 免疫法 酵素法 原理差による測定値の乖離要因

本日の内容 HbA1c 測定方法別原理と特徴 HPLC 法 免疫法 酵素法 原理差による測定値の乖離要因 HbA1c 測定系について ~ 原理と特徴 ~ 一般社団法人日本臨床検査薬協会 技術運営委員会副委員長 安部正義 本日の内容 HbA1c 測定方法別原理と特徴 HPLC 法 免疫法 酵素法 原理差による測定値の乖離要因 HPLC 法 HPLC 法原理 高速液体クロマトグラフィー 混合物の分析法の一つ 固体または液体の固定相 ( 吸着剤 ) 中で 液体または気体の移動相 ( 展開剤 ) に試料を加えて移動させ

More information

<4D F736F F F696E74202D2095B68B9E8BE68E7396AF8CF68A4A8D758DC D18F4390B3816A2E B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D2095B68B9E8BE68E7396AF8CF68A4A8D758DC D18F4390B3816A2E B8CDD8AB B83685D> ゲノム編集の医学への応 田中光一 東京医科歯科大学 難治疾患研究所 ゲノム編集とは? 遺伝子の配列を自在に改変する技術 A と T C と G がペア ( 相補性 ) 染色体と DNA 遺伝子から形質までの過程 ゲノム編集は 相同組換えを利用する 外来遺伝子 標的遺伝子非標的遺伝子 相同組み換え ランダムな挿入 外来遺伝子の分解 標的遺伝子の改変 非標的遺伝子の改変 遺伝子の改変無し DNA の 2

More information

2014 年 10 月 9 日放送 第 77 回日本皮膚科学会東京支部学術大会 3 チャレンジレクチャー 6 もっと知りたい! 遺伝性角化症のこと 順天堂大学浦安病院皮膚科教授須賀康 本日は 東京都の有楽町フォーラムで先日 開催されました第 77 回日本皮膚科学会東京支部学術大会 チャレンジレクチャ

2014 年 10 月 9 日放送 第 77 回日本皮膚科学会東京支部学術大会 3 チャレンジレクチャー 6 もっと知りたい! 遺伝性角化症のこと 順天堂大学浦安病院皮膚科教授須賀康 本日は 東京都の有楽町フォーラムで先日 開催されました第 77 回日本皮膚科学会東京支部学術大会 チャレンジレクチャ 2014 年 10 月 9 日放送 第 77 回日本皮膚科学会東京支部学術大会 3 チャレンジレクチャー 6 もっと知りたい! 遺伝性角化症のこと 順天堂大学浦安病院皮膚科教授須賀康 本日は 東京都の有楽町フォーラムで先日 開催されました第 77 回日本皮膚科学会東京支部学術大会 チャレンジレクチャー 6 の もっと知りたい! 遺伝性角化症 の中から とくに重要な点についてお話をさせて頂きます 皆様が角化症について

More information

ミトコンドリア呼吸鎖酵素活性 : 日本症例 : 線維芽細胞 ; 呼吸鎖酵素複合体 I, IV の低下 ( クエン酸合成酵素比でそれぞれ 37, 41%) ドイツ症例 : 筋肉 ; 呼吸鎖酵素複合体 I, IV, ピルビン酸脱水素酵素 (PDH) の低下 ( 正常コントロール比でそれぞれ 77, 52

ミトコンドリア呼吸鎖酵素活性 : 日本症例 : 線維芽細胞 ; 呼吸鎖酵素複合体 I, IV の低下 ( クエン酸合成酵素比でそれぞれ 37, 41%) ドイツ症例 : 筋肉 ; 呼吸鎖酵素複合体 I, IV, ピルビン酸脱水素酵素 (PDH) の低下 ( 正常コントロール比でそれぞれ 77, 52 千葉県がんセンター / 千葉県こども病院 小児ミトコンドリア病の新規病因遺伝子の発見について ~ 黒毛和種牛における虚弱子牛症候群との関連 ~ 概要先天代謝異常症の1つである小児ミトコンドリア病の症例を対象に 網羅的なゲノム解析と候補遺伝子の機能解析を行いました その結果 これまでヒトでは知られていなかった新たな病因遺伝子として IARS 遺伝子を同定しました また よく似た症状を呈する IARS

More information

http://nmoadm.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/cvdprem/topics/201108/520983.html Page 1 of 2 2011. 8. 8 New Insight from Basic Research 心不全への β 遮断薬はなぜカルベジロールなのか 同薬剤は心不全合併心室性不整脈を直接的に予防することが判明 古川哲史 = 東京医科歯科大学

More information

胎児計測と胎児発育曲線について : 妊娠中の超音波検査には大きく分けて 5 種類の検査があります 1. 妊娠初期の超音波検査 : 妊娠初期に ( 異所性妊娠や流産ではない ) 正常な妊娠であることを診断し 分娩予定日を決定するための検査です 2. 胎児計測 : 妊娠中期から後期に胎児の発育が正常であ

胎児計測と胎児発育曲線について : 妊娠中の超音波検査には大きく分けて 5 種類の検査があります 1. 妊娠初期の超音波検査 : 妊娠初期に ( 異所性妊娠や流産ではない ) 正常な妊娠であることを診断し 分娩予定日を決定するための検査です 2. 胎児計測 : 妊娠中期から後期に胎児の発育が正常であ 胎児計測と胎児発育曲線について : 妊娠中の超音波検査には大きく分けて 5 種類の検査があります 1. 妊娠初期の超音波検査 : 妊娠初期に ( 異所性妊娠や流産ではない ) 正常な妊娠であることを診断し 分娩予定日を決定するための検査です 2. 胎児計測 : 妊娠中期から後期に胎児の発育が正常であることを確認するための検査です 3. 子宮 胎盤 臍帯 羊水等の検査 : 子宮や胎盤 臍帯 羊水量等についての異常を見つけるための検査です

More information

臨床No208-cs4作成_.indd

臨床No208-cs4作成_.indd 55 56 57 58 59 臨床核医学 問題14 甲状腺癌の131I 治療において誤ってい るのはどれか 1つ選べ a 1回の投与量は3,700 7,400 MBq が一般的 である b 前処置として甲状腺ホルモン薬 FT3 の投 与は4週間以上前より中止し FT4は2週 間前までに中止する c 放射性ヨード投与時には 血清 TSH 値が30 μiu/ml 以上であることが望ましい d 131 I

More information

Untitled

Untitled 上原記念生命科学財団研究報告集, 25 (2011) 86. 線虫 C. elegans およびマウスをモデル動物とした体細胞レベルで生じる性差の解析 井上英樹 Key words: 性差, ストレス応答,DMRT 立命館大学生命科学部生命医科学科 緒言性差は雌雄の性に分かれた動物にみられ, 生殖能力の違いだけでなく形態, 行動などそれぞれの性の間でみられる様々な差異と定義される. 性差は, 形態や行動だけでなく疾患の発症リスクの男女差といった生理的なレベルの差異も含まれる.

More information

負荷試験 検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 検体ラベル ( 単項目オーダー時 )

負荷試験 検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 検体ラベル ( 単項目オーダー時 ) 1081000 8. その他の検体検査 >> 8A. 負荷試験 機能検査 >> 負荷試験 parathyroid hormone intact 連絡先 : 3495 基本情報 4C025 PTH-I(PTH-INTACT) 分析物 JLAC10 診療報酬 識別材料 023 血清 測定法 052 化学 生物発光イムノアッセイ (CLEIA) 結果識別 第 2 章 特掲診療料 D287 内分泌負荷試験

More information