第 12 章構造特性係数の設定方法に関する検討 319

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1 第 2 章構造特性係数の設定方法に関する検討 39

2 2. はじめにこれまで ) 一般的な荷重変形を持つ構造 2)に対して靱性のある構造 3)に対して靱性のない構造 の 3つを対象に構造特性係数 Ds の設定方法について時刻歴応答解析により検討を進めてきた 検討の内容は以下のとおりである 時刻歴応答解析という特殊解の積み重ねではなく等価線形化法という経験的ではあるものの いわば理論に則って検討を進め 解を得る 2 時刻歴応答解析によって 検討を進めるにあたり 時刻歴応答解析の精度を確認する 3 時刻歴応答解析により等価線形化法 エネルギー一定則の整合性を確認する 2.2 等価線形化による応答変形の追跡 非線形系の最大応答は 速度一定領域にあるとして 既往の研究 る Teff δ = S 2 π pv ( T ) D ( h ) eff h eq 2.) を参考に以下の式で計算す (2.2-) T eff = Te T e 観測波 模擬地震動 h = 3 δ +. 5 : < δ 3cm hp =. 5 : 3 cm < δ eq ここで 図 2- に層の標準骨格曲線を示す 縦軸は質量を. に基準化し Co= で設計した場合を想定している 図 2- 右には 4 つの指標を示した 標準骨格曲線から算出される 4 つの指標 Pmax2/3 7 P/2 2 Py Pu/Ds 5 図 2.2- 層の荷重変形関係 32

3 図 2.2- の骨格曲線の割線剛性から算出される等価周期 T e ( 割線剛性 ) と割線剛性算出のもととなった変形の関係を図 に示す 骨格曲線は関数的であったが周期に関しては直線的な関係がある そこで 直線回帰し さらにこのT e を式 (2-) のT eff を求める式に代入し T eff も同様に直線回帰する その結果 有効周期 T eff は以下の式で計算できることになる (2.2-2) δ e の単位は cm 以降特に断らない限り変形の単位は cm ついで 減衰の加速度の低減係数 Dhについて検討する 観測波と模擬地震動に対する加速度の低減係数を比較して図 に示す 模擬地震動のほうの低減が大きい ここでは今後模擬地震動に対する時刻歴応答解析と比較することを考え 模擬地震動を用いることとする Dh Dh Dh_art heq 図 有効周期と変形の関係 図 減衰と加速度の低減係数の関係 ここで 耐力が α 倍の時の T e (α) は以下の式で表される (2.2-3) また 変形が β 倍の時も同様に T e (β) は以下の式で表される (2.2-4) 有効周期の耐力と変形の変化も式 (2-3) (2-4) で表せるとする 以上の結果 式 (2.2-)~ (2.2-4) により非線形系の変形 δ e は下記により求まる (2.2-5) 最大応答を求める対象を 3cm 以上とおけば h eq =.5 であり D h は以下となる D =227 (2.2-6) h ここで 非線形の終局耐力 epu は以下の式で表される 32

4 (2.2-7) 図 2.2- においてPuは 958 となる ついで 線形系に対しては加速度一定領域にあるものとみなしSp a に対する変形を求める Spaに対し変形は下式で求まる (2.2-8) ここでT は初期周期であり 図 2.2- で定義した荷重変形に対しては.547 秒でる また α 倍の耐力 β 倍の変形に対する応答変形は 以下の通りとなる (2.2-9) 線形系の応答荷重は 加速度一定領域では耐力や変形によらず 以下で表される (2.2-) なお 図 2.2- では m= としており Po=Spa となる 非線形と線形系の耐力比が Ds であり 下式で表される 一方で塑性率 μ は 非線形系と線形系の変形比であり 下式で表される (2.2-) (2.2-2) SpvとSpaを 2 種地盤に対して求めるものとし 自由度系に対する検討であるので 建築物の階数及び損傷限界固有周期に応じる係数 p= を考慮すると Spv=65 =32cm/sec Spa=2 =96cm/sec 2 となる Spvを式 (2.2-5) (2.2-) に代入することにより非線形応答が Saを式 (2.2-9) (2.2-) に代入することにより線形応答が求まる 代入後の式は以下となる (2.2-3) (2.2-4) 代入後の塑性化による耐力の低減 Ds と塑性率 μ は以下の式となる (2.2-5) 以上のとおり 等価線形化に基づいて耐力の低減と塑性率の関係を表すことができた 耐力の倍率 α と変形の倍率 β によって構造特性係数 Ds と塑性率 μの関係は異なった 特に耐力の変動が 322

5 なく変形能力が変わる つまり β が変動する場合には Ds は.32 に固定となった 図 には疑似速度応答スペクトルと疑似加速度応答スペクトルを示した 非線形系の速度一定領域の境界変形は 6.7cm 程度である 変形が.5 倍 あるいは耐力が 2 倍となると 4.7cm となる 一方 線形系の加速度一定領域の初期周期は.547 秒であり 変形が.5 倍 あるいは耐力が 2 倍となると.387 秒で速度一定 加速度一定の領域にあるものとみなせる 変形が変化した場合については 今回定義した係数も含め今後検討を要する 図 は変形 β を. に固定し荷重 α を変動させ 構造特性係数 Ds と塑性率 μ の関係を描いたものである 図中には ( 実線で表記 ) も併せて記した 塑性率が 2. を超える範囲において 良好に一致していることがわかる 図 疑似速度応答スペクトルと疑似加速度応答スペクトル 図 耐力を増減させた場合の結果 2.3 時刻歴応答解析の精度検証 2.3. 実験概要非線形時刻歴応答解析を実施するにあたり 時刻歴応答解析の精度を確認する 試験体は現代的な木造住宅の一般的な荷重変形を模したものとして構造用合板を用いたものと 靱性のない壁 323

6 の例として筋かいを用いたものとした 試験体設置図をそれぞれ図 2.3- 図 に示す 隣接したフレームは錘設置用フレームであり 載荷した錘によって生じるせん断力のみを伝達機構によって試験対象耐力壁へと伝達するという仕組みである 試験対象耐力壁に生じる鉛直荷重の影響を抑えつつせん断力のみを増加させるために本方法を採用した ここで構造用合板のフレーム寸法は 芯々距離で高さ mm 幅が 263mm である 柱間隔が左右で異なるのは 錘設置用のボルト孔の位置と伝達機構のピンの位置をずらすためである 伝達機構は 試験対象耐力壁とフレーム側ともにピン接合とし さらにフレームの柱頭柱脚接合部の HD 金物の止め付け部分にゴムワッシャーを取り付け フレームにはせん断力がなるべく生じないような機構とした 筋かい試験体は錘を載せるフレームを P として 同様の機構としている 加振は動的アクチュエーターをスライダーに取り付け 振動台形態とした架台に試験体を設置し実施した また 本実験では構造用合板では合計約 kn 程度の錘を 筋かい試験体は約 2kN の錘を載荷して試験を実施した 入力地震波は 995 年兵庫県南部地震の際に得られた JMA 神戸の NS 成分を入力する計画とした おなじ入力で数体の実験を実施した 実験結果実験で得られた荷重変形関係を図 に示した 構造用合板が 5mm 近くまで最大荷重程度を維持しているのに対して 筋かいはプラス側をみると 5mm を超えたあたりで最大荷重を迎え その後急激に低下している このように靱性能が極端に異なることがわかる 図 荷重変形関係 時刻歴応答解析による実験結果の追跡構造用合板の解析結果を図 に筋かいの解析結果を主要動 (~3 秒 ) の実験結果と比較して図 に示す 解析モデルは改良 EPHMモデル 2.2) を用いた いずれも最大応答変形を良好に追跡できている 324

7 a) 実験結果の一例 b) 解析結果 図 構造用合板の解析の精度 a) 実験結果の一例 b) 解析結果 図 筋かいの解析の精度 2.4 時刻歴応答解析による検討 2.4. 個別の地震動に対する検討検討は 自由度せん断系のモデルに対して実施する バネは壁の復元力特性を模したものとして 扱う対象は図 2.4- に示す 4 種類とする すべての壁は倍率が. なるように基準化した 図中にはバイリニア置換した際の各指標の決定点も合わせて示した それぞれの 4 つの指標を整理して表 に示した 質量は非線形の初期剛性に対して 秒から.5 秒の間で. 秒刻みで設定する Ds=.33 6 Ds=.38 Load(kN) 4 2 Load(kN) Disp.(cm) Disp.(cm) A 構造用合板 B 初期剛性が高く脆性的な壁 325

8 8 6 Ds= Ds=3 Load(kN) 4 2 Load(kN) Disp.(cm) Disp.(cm) C 剛性が低く最大荷重が高く以降脆性的な壁 図 2.4- 対象とする壁 D C で靭性がある壁 表 2.4- 対象壁の 4 つの指標 P/2 Py 2/3Pmax Pu/Ds A B C D 地震動は観測波 5 波と模擬波 2 波とした そして 構造用合板壁を Co= で設計した際に最大変形が /3rad になるように地震波を基準化した 基準化した結果を表 に示すとともに 表 には非線形の初期周期 バイリニア置換時の初期周期 終局変形時の周期 最大荷重時のベースシアを合わせて示した 表 地震動の基準化 JMA 神戸 JR 鷹取 JMA 小千谷 八戸 El Centro BCJ-L2 2 種地盤模擬波 表 Co= の周期と最大荷重に対するベースシア 初期周期 ( 非線形 ) 初期周期 ( バイリニア ) 終局周期 ベースシア A B C D 復元力特性のモデルは図 に示すbryanにより提案されたもの 2.3) を用い 骨格曲線以外の変数は 既往の研究を参考に表 のとおり定めた なお bryanによるモデルは最大応答変位 326

9 に対して 前述した改良 EPHM モデルと同等の精度を持つことがわかっている Force F S R. S K p R2. S sgn( δ) ( F + R S F = sgn( δ) FU + R2 S δ { exp( S δ / F} { δ sgn( δ) DU} δ > DF 表 繰り返しパラメータ δ DU DU < δ DF R3. S FI R4. S Displacement δ un DU δ max = BETA. δ un Kp = S[(F/S)/δ max ]ALPHA F 骨格曲線による R2 骨格曲線による FI F(DU) R3. DU 骨格曲線による R4.3 S 骨格曲線による ALPHA.55 R 骨格曲線による BETA 6 DF: 負勾配が X 軸と交わる点 図 復元力特性 以上の条件のもと 非線形ならびに線形の時刻歴応答解析を実施して 非線形時の最大応答と線形時の最大応答を求め 塑性率 μ を 2.4-) 式により 構造特性係数 Ds を 式により求め それぞれを X 軸 Y 軸上にプロットして 2μ の曲線とプロットされた点を比較する その流れを図 に示す なお 時刻歴応答解析での粘性減衰は非線形応答解析では.% を線形解析では 5% とした 塑性率 μ = 非線形応答解析の最大応答 / バイリニア置換の降伏変位 2.4-) 構造特性係数 Ds= 弾性応答の最大層せん断力 / バイリニア置換の降伏荷重 2.4-2) 図 検討の流れ 解析結果を図 に示す A C D の壁ではプロットされた点が 2μ よりも下にあり 安全側の評価となるが B の脆性的な壁は上にあり 危険側の評価となる 脆性壁についてはプロットされた点をほぼ包絡する曲線として.5 2μ も合わせて示した つまり 5 割増し程度で同等の安全性となる なお 同等の安全性の確保は 5 割り増しであるが 塑性率が大きくても変 327

10 形の絶対値は他の壁と比べて小さく 損傷は小さいと考えられる Takatori EL CENTRO Hach Ojiya BCJ L2 2 種地盤 Ds Kobe Ds μ μ A 構造用合板.6.4 Takatori EL CENTRO Hach Ojiya.6.4 BCJ L2 2 種地盤 Ds Kobe Ds μ μ B 初期剛性が高く脆性的な壁 Takatori EL CENTRO Hach Ojiya BCJ L2 2 種地盤 Ds Kobe Ds μ μ C 剛性が低く最大荷重が高く以降脆性的な壁 328

11 Takatori EL CENTRO Hach Ojiya BCJ L2 2 種地盤 Ds Kobe Ds μ μ D C で靭性がある壁図 解析結果 ( 実線は 2μ ) Incremental Dynamic Analysis による検討 44 波の地震動に対して Incremental Dynamic Analysis 2.4) を実施し 上記提案式の妥当性を確認する 検討方法の流れを図 に示す まず すべての加速度データを. 倍した波から解析を始める その後. の刻み幅で加速度を増加させながら解析を進める そして 解析結果の最大変形が建物の限界変形に達したら ここで地震波全体に乗じている係数を記録する その後は その地震波に対しては限界に達したとして解析を打ち切る この解析を対象とする地震波すべてに対して建物の限界変形に到達するまで係数倍しながら実施する データの整理は 横軸を地震波に乗じた係数として 縦軸を建物が限界変形に達した地震波の個数の累積度数とする なお 粘性減衰 hは解析結果に粘性減衰の影響が出ないよう % とした また 限界変形は変形角で /5radとし 鉛直荷重によるP-Δなどの影響は考慮していない 結果の読み方の例を図 に示した 図は一般的な壁 (W_O) に対して求まる累積度数分布を実線で表現し 対象とする壁の累積度数分布を や でプロットしている この や プロットが実線に重なる場合には 既存壁とまったく同じ性能を持つもの つまり 既存壁と同じ性能になるように評価ができているとみなされる 一方 既存壁より左側に や がプロットされる場合には 危険側の評価 右側にプロットされる場合は安全側の評価とみなせる 図の例では左図は同じ性能になると評価され 右図は危険側の評価となっている 329

12 図 検討の流れ 8 8 度数分布 (%) W_3 度数分布 (%) W_ 入力倍率 入力倍率 図 入力倍率の累積度数分布の一例 ( 壁倍率による評価 ) (-W_ (W_+ 組み合わせ壁 ).5 組み合わせ壁 ) 対象とする壁は図 2.4- に示した A と B の一般的な壁と初期剛性が高く脆性的な壁の 2 種類とした そして 両者は壁倍率が同じであるが ここでは B の壁を昨年度の検討に基づき Ds の値を.5 倍した 復元力特性のモデルは図 に示す改良 EPHMと同様の精度を持つ真柄ら 2 5) により提案さ れたものを用い 骨格曲線以外の変数は 既往の研究 入力地震動は表 に示す 22 の地震波とした この地震動は 2 方向の成分 つまり 44 波の地震波 の 5% 応答スペクトルの平均値が周期.~.5 秒程度の間でフラットな領域を持ち そ の後 Sa/T で加速度が減じられ 比較的周期特性の影響がでないように調整されている 度スペクトルを図 に示した 2.6) を参考に表 のとおり定めた 2.7) 加速 33

13 pmax pl: 直前ループの最大点の荷重 dl: 直前ループの最大点の変位 pl p2 kp ζdmax p pop d εkp d2 γdmax βdl popを指向 dmax αpl 図 壁の復元力特性モデル 表 繰り返しのパラメータ Α β Γ ε ζ Pop P max 5 表 応答解析対象の地震動 ( 単位 PGA Sa:G) Year Earthquake Location PGA Sa(T=.) 994 Northridge Beverly Hills Canyon Country-W Lost Cany Duzce,Turkey Bolu Hector Mine Hector Imperial Valley Delta El Centro Array# Kobe,Japan Nishi-Akashi.5.3 Shin-Osaka Kocaeli,Turkey Duzce.36.5 Arcelik Landers Yermo Fire Station 4 Coolwater Loma Prieta Capitola Gilroy Array # Manjil,Iran Abbar Superstition Hills El Centro Imp. Co. Cent.36 8 Poe Road Cape Mendocino Rio Dell Overpass-FF Chi-Chi,Taiwan CHY 4 8 TCU San Fernando LA-Hollywood Stor FF 976 Friuli,Italy Tolmezzo

14 3. Acceleration(G) Period(s) 図 用いた地震波の加速度応答スペクトル ( 太線が平均 ) 解析結果を図 に示す 昨年度の結果では.5 倍で同等の安全性と結論づけたが Incremental Dynamic Analysis の結果では.5 倍であっても危険側との結論となった 8 8 度数分布 (%) W_4 度数分布 (%) W_ 入力倍率 入力倍率 図 解析結果 左 :B の壁だけで構成されている場合 右 :A と B が 5% ずつで構成されている場合 2.5 まとめ以上 限界耐力計算 時刻歴応答解析により脆性的な壁の構造特性係数についてその耐震安全性を確認した 解析の結果においては脆性的な壁を現在の 4 つの指標で評価し さらにその極大地震に対する耐震安全性を脆性壁ゆえに /.5 として評価したが 依然 構造用合板耐力壁と同等の耐震安全性が得られないと結果となった 脆性壁だけで構成される構造であってもその傾向は変わらないため 保有水平耐力計算でない方法 例えばここで用いた簡易な限界耐力計算などではない 本来のスペクトルと荷重変形を比べる方法によってその安全性を確認する必要がある 参考文献 2.) 長岡修 五十田博 : 等価線維化法による木造住宅の地震時応答推定とその精度 日本地震工学会論文集 23 年 2.2) 人見祐策, 五十田博, 河合直人 : 大変形と繰り返しによる劣化を考慮した木造壁の復元力特 332

15 性モデル - 木造建物の地震時挙動に関する研究その2-; 日本建築学会構造系論文集, (646), , )Bryan Folz Andre Filiatrault A COMPUTER PROGRAM FOR CYCLIC ANALYSIS OF WOOD SHEAR WALLS University of California )Vamvatsikos, D. and Cornell, A. C., The Incremental Dynamic Analysis and its Application to Performance-Based Earthquake Engineering, 2th European Conference on Earthquake Engineering, London, UK, Paper No. 479, on CD-ROM ) 真柄琢哉 三宅辰哉 五十田博 田守伸一郎 笹川明 枠組壁工法建築物の地震時最大応答変位に関する考察 日本建築学会構造系論文集 No.56 pp ) 五十田博, 河合直人 木造軸組構法住宅に用いる壁の復元力特性モデル - 木造建物の地震時挙動に関する研究 - 日本建築学会構造系論文集,No.66 pp )Haselton, C.B., Deierlein, G.G., Kircher, C. Selection of Far-Field Ground MotionSet, ATC 63 Project - Quantification of Building System and Response Parameters, Project Review Panel Meeting, San Francisco, CA.,

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