3.Rio Tinto Group ( リオ ティント ク ルーフ ) 1. 企業概要 1 本社 Rio Tinto plc : 英国 ロンドン Rio Tinto Limited: 豪州 メルボルン 主要事業 鉱種 非鉄金属鉱山 ダイヤモンド 石炭 工業原料 鉄鉱石 Cu,Zn,Pb,Au,Ag,

Transcription

1 3.Rio Tinto Group ( リオ ティント ク ルーフ ) 1. 企業概要 1 本社 Rio Tinto plc : 英国 ロンドン Rio Tinto Limited: 豪州 メルボルン 主要事業 鉱種 非鉄金属鉱山 ダイヤモンド 石炭 工業原料 鉄鉱石 Cu,Zn,Pb,Au,Ag,,Al,Ni,Ti,Mo, 鉄鉱石, タ イヤモント, ホ ロン, 石炭, 酸化ウラン 従業員数 35,245 人 (26 年平均 ) 決算日主要関連会社 ( 持株比率は 25 年末現在 ) 2. 財務状況 12 月末日 Rio Tinto Aluminium Ltd (Comalco Ltd): 1%( リオティント アルミニウム社 ) Energy Resources of Australia Ltd.: 68.39%( 豪 エナシ ーリソース社 ) Hamersley Iron Pty Ltd.: 1%( ハマスレー社 ) Palabora Mining Company Ltd.: 47.17%( ハ ラホ ラ マイニンク 社 ) Kennecott Holding Corporation: 1%( ケネコット ホールテ ィンク 社 ) Minera Escondida Ltda; 3%( ミネラ エスコンテ ィータ 社 ) Northparkes Mine: 8% ( ノースハ ークス マイン社 ) 年度 売上高 ( 総額 ) Gross sales revenue (including share of jointly controled entities and associates) 1 25,44 2,742 14,53 売上高 ( 自社権益分 ) Consolidated sales revenue 1' 22,465 19,33 12,954 売上高 ( 自社権益分 ) の割合 1/1' 88.3% 91.8% 89.2% 当期純利益 Profit for the year (net earnings) 2 7,867 5,498 3,244 売上高利益率 3=2/1 3.9% 26.5% 22.3% 売上高利益率 ( 自社権益分 ) 3 =2/1 35.% 28.9% 25.% 資産 Total assets 4 34,494 29,83 26,38 流動資産 Current assets 6,875 7,481 4,512 負債 Total liabilities 5 15,19 14,64 13,717 流動負債 Current liabilities 5,78 4,786 2,943 純資産 Net assets 6=4-5 19,385 15,739 12,591 探鉱費 Exploration Spending Totals 探鉱費はアニュアルレポートによる 1 Rio Tinto Group は 2 本社体制 (Dual Listed Company) を敷いているが 実質的な本社機能はロンドンに本社を 置く Rio Tinto plc にある -128-

2 6, 売上高当期純利益売上高利益率 35% 5, 4, 3, 2, 1, 3% 25% 2% 15% 1% 5% % Rio Tinto: 財務状況の推移 ( 26+ として Alcan との単純合算試算値を示す ) 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, -1, -2, -3, -4, 資産流動資産負債流動負債 Rio Tinto: 資産と負債の推移 ( 26+ として Alcan を合算して示す ) 95% 9% 85% 8% 75% Rio Tinto: 売上高の自社権益分の割合推移 -129-

3 3. 主要鉱産物の生産状況 鉱山名 ( 所在国, 権益比率 ): 生産量は権益分 年度 '6 年の世界シェア等 銅鉱 (kt) 第 5 位 (5.3%) Escondida( チリ,3%) Bingham Canyon( 米,1%) Northparks( 豪,8%) 住友金属鉱山 13.3%+ 住商 6.7% Grasberg JV( イント ネシア,4%) Grasberg FCX( イント ネシア, %) 5.5'4 年 3 月末日付 FCX に売却 Palabora( 南ア,49%) Neves Corvo( ホ ルトカ ル,49 %) 23.'4 年 6 月 18 日付 売却 電気銅 (kt) 第 17 位 (1.7%) 企業として第 16 位 Kennecott Utah Copper( 米,1%) Palabora( 南ア,49%) Escondida SX-EW( チリ,3%) Atlantic Copper( スヘ イン, %) 7. '4 年 3 月末日付 FCX に売却 モリブデン (kt) Bingham C.( 米,1%) 第 3 位 (9.%) 亜鉛鉱 (kt) 第 33 位 (.3%) 企業として第 3 位 Greens Creek( 米,7.3%) Zinkgruvan( スウエーテ ン,1%) 29.7'4 年 6 月 2 日付 売却 鉛鉱 (kt) 第 28 位 (.3%) 企業として第 26 位 Greens Creek( 米,7.3%) Zinkgruvan( スウエーテ ン,1%) 11.2'4 年 6 月 2 日付 売却 金鉱 (t) 第 15 位 (1.4%) 企業として第 14 位 Bingham Canyon( 米,1%) Cortez/Pipeline( 米,4%) Grasberg JV( イント ネシア,4%) Northparks( 豪,8%) Escondida ( チリ,3%) Greens Creek( 米,7.3%) Barneys Canyon( 米,1%) Rawhide( 米,51%) Lihir(PNG, %) '5 年 11 月末日付け売却 Kelian( イント ネシア,9%) Morro de ouro( フ ラシ ル,51 %) 3.'4 年 12 月末日付け売却 Grasberg FCX( イント ネシア,14.3 %).4'4 年 3 月末日付け FCX に売却 Rio Tinto Zimbabwe( シ ンハ フ エ,56 %).2'4 年 7 月 8 日付け権益消失 Others 金地金 (t) Kennecott Utah Copper( 米,1%) 銀鉱 (t) 第 1 位 (2.3%) 企業として第 9 位 Greens Creek( 米,7.3%) Bingham Canyon( 米,1%) Escondida ( チリ,3%) Grasberg JV( イント ネシア,4%) Zinkgruvan( スウエーテ ン,1%) 2 Grasberg FCX( イント ネシア,14.3 %) 2 Others 銀地金 (t)kennecott Utah Copper( 米,1%) ニッケル鉱 (kt) Fortaleza 4 年 1 月 Votorantin 社に売却 ニッケル地金 (kt)empress( シ ンハ フ エ, %) 年 7 月 分社化し撤退 二酸化チタン (kt) Rio Tinto Iron & Titanium( 加, 南ア,1%) 1,415 1,312 1,192 錫 (t) Neves Corvo(%) 59 4 年 6 月 Eurozinc 社に売却 -13-

4 ボーキサイト (kt) 16,139 15,474 12,828 第 3 位 (8.8%) 企業として第 2 位 Weipa( 豪,1%) 16,139 15,474 12,649 Boke( キ ニア,38.6%) 年 6 月 売却 アルミナ (kt) 2,963 2,963 2,231 第 9 位 (4.5%) 企業として第 8 位 Queensland Alumina( 豪,38.6%) 1,494 1,526 1,459 Yarwun( 豪,1%) 1, Eurallumina( 伊,56.2 %) アルミニウム地金 (kt) 第 9 位 (3.5%) 企業として第 7 位 Boyne Island( 豪,59.4%) Tiwai Point( ニューシ ーラント,79.4%) Bell Bay( 豪,1%) Anglesey( 英,51%) 酸化ウラン U 3 O 8 (t) 5,698 6,582 5,974 第 2 位 (13.2%) Energy Resources of Australia( 豪,68.4%) 3,217 4,37 3,517 Rossing( ナミヒ ア,68.4%) 2,481 2,545 2,457 ホウ素 (B 2 O 3 ) (kt) Rio Tinto Minerals-Boron( 米,1%) Rio Tinto Minerals( アルセ ンチン,1%) ダイヤモンド (k carats) 35,162 35,635 25,22 Argyle( 豪,1%) 29,78 3,476 2,62 Diavik( 加,6%) 5,897 4,963 4,545 Murowa( シ ンハ フ エ,77.8%) 滑石 (kt) Rio Tinto Minerals-tarc( 豪, 欧, 北米,1%) 1,392 1,364 1,443 鉄鉱石 (kt) 132,78 124,494 17,757 第 3 位 (8.1%) 企業として第 2 位 Hamersley Iron( 豪,1%) 79,28 74,387 65,47 Robe River( 豪,53%) 28,54 27,764 25,684 Iron Ore Company of Canada( 加,58.7%) 9,442 9,188 6,541 Eastern Range( 豪,1%) 8,215 6,559 2,97 Channar( 豪,6%) 5,879 5,186 5,855 Corunba( フ ラシ ル,1%) 1,982 1,41 1,31 銑鉄 (kt) Hismelt( 豪,6%) 53 5 '5 年 9 月生産開始 石炭計 (kt) 162, ,638 51,437 原料炭 ( 豪州産 Hard Coking:kt) 5,99 7,195 6,76 Hail Creek( 豪,82%) 3,726 4,838 4,633 Kestrel( 豪,8%) 2,183 2,357 2,127 石炭 ( 豪州産 (thermal,semi-soft coking, semi-hard coking:kt) 31,159 3,863 32,943 Hunter Valley Operation( 豪,75.7%) 9,14 9,369 1,46 Blair Athol( 豪,71.2%) 7,259 7,551 8,712 Tarong Coal( 豪,1%) 6,979 6,47 7,4 Warkworth( 豪,42.1%) 3,89 2,647 2,926 Mount Thorley Operations( 豪,6.6%) 2,359 2,4 2,149 Bengalla( 豪,3.3%) 1,679 1,86 1,69 Kestrel Coal( 豪,8%) 石炭 ( 米国産一般炭 :kt) 125,26 115,58 11,734 Jacobs Ranch( 米,1%) 36,258 33,823 34,979 Cordero Rojo( 米,1%) 36,94 34,234 35,233 Antelope( 米,1%) 3,749 27,174 26,928 Spring Creek( 米,1%) 13,181 11,881 1,892 Colowyo( 米,1%) 5,754 5,325 5,788 Decker( 米,5%) 3,225 3,144 3, 沿革現在の Rio Tinto Group は 出身母体を同じくする RTZ Corp plc 社と CRA Ltd. 社の合併により誕生した RTZ-CRA 社が 1997 年 6 月に設立したものである 非鉄金属 鉄鉱石などの金属鉱業のみならず 工業原料 石炭 ダイヤモンドにも大きなシェアを持つ総合資源メジャーの一つである -131-

5 1873 年 スペイン Huelva 州で Rio Tinto 鉱山の再開発を目的に 英国の銀行家などによって Rio Tinto Co. Ltd. 社が設立された 同社は Huelva 州で鉱山開発 製錬事業を展開するとともに鉱石運搬を目的とした鉄道経営にも乗り出し 一時は 14, 人の従業員を抱える企業に成長した 195 年 豪州 Broken Hill における亜鉛鉱石採掘を目的として Consolidated Zinc Corp. が設立され 後に豪州における最大の鉛 亜鉛生産者に成長した 1954 年 スペインにおける権益を処分し カナダ及びナミビアでのウラン鉱山 南アでの銅鉱山経営に事業の基軸を転換した 196 年 カナダにおけるウラン鉱石の生産を目的とし Rio Algom 社設立 1962 年 Rio Tinto Co. Ltd. 社と Consolidated Zinc Corp. 社は合併し 両社の事業を整理 再編して Rio Tint Zinc Corp. plc 社 (1984 年に RTZ Corp.plc 社と改称 ) 及び Conzinc Riotinto of Australia Ltd. 社 (198 年に CRA Ltd. 社と改称 ) が設立された RTZ Corp. plc 社は London を拠点に 銅 石炭 ウラン 工業原料を対象として事業を展開した 1989 年 Kennecott Minerals 社 ( 米 ) を買収して米国における銅 石炭事業を拡大した 更に同年 BP Australia Holdings Ltd. 社 ( 英 ) が有する BP Minerals などの鉱業資産 (BP Canada Inc. 社を除く ) を買収したが これは英国企業同士では史上最高額 (4,32 mus$) の買収劇であった 1992 年 RTZ Corp plc 社は Rio Algom 社の多数権益を放棄した 一方 CRA Ltd. 社は Melbourne を拠点に鉄鉱石 石炭を対象として事業を展開 さらに子会社の Comalco 社を通じたアルミニウム事業を行った 1995 年 12 月 RTZ 社と CRA 社の株主は両社の株式全てを保有する持株会社の設立に合意 1996 年 1 月 RTZ-CRA 社が設立された 合併当初より 同社は London と Melbourne に本社を置く 2 本社体制 を敷いた 1997 年 6 月 その後の組織再編 ( 地域制から鉱種制へ ) に伴い社名が変更され London に本社を置く Rio Tinto plc と Melbourne に本社を置く Rio Tinto Limited が誕生した 2 年 8~1 月 Rio Tinto Group は 豪州の大手鉄鉱石生産業者の North 社を 2.5bUS$ にて買収した これにより Alumbrera 銅 金山 ( アルゼンチン,25%) を取得した 23 年 3 月 Alumbrera 銅 金山の権益を豪州の Peak 金鉱山と共にカナダの Wheaton River Minerals 社に 21mUS$ にて売却 7 月 Patchway 金山 ( シ ンハ フ エ ) を GVM Metals 社 ( 豪 Perth, 当時 Golden Valley Mines 社 ) に 1bZ$(1.4mUS$) にて売却した 24 年 1 月 16 日 Fortaleza ニッケル鉱山 ( フ ラシ ル Minas Gerais 州 ) を Votorantin Metals 社 ( 本社 San Paulo) に 8mUS$ にて売却した 3 月 3 日 FCX 社 (Freeport McMoran Copper & Gold 社 : 米国本社 インドネシアで Grasberg 銅山を経営 ) に所有していた 2393 万株 (23 年末時点 11.8% 24 年加重平均 1.8%) を FCX 社に 882mUS$ にて売却した 6 月 2 日 Zinkgruvan 亜鉛鉱山 ( スウェーデン,1% 所有 ) を South Atlantic Ventures 社 ( 加 ) に 16mUS$ にて売却 6 月 18 日 Neves Corvo 銅 錫鉱山 ( ホ ルトカ ル,49%) を Eurozinc Mining 社に 156mUS$ にて売却 6 月 25 日 Boke ボーキサイト鉱山 ( キ ニア,4%) を売却 7 月 8 日 Empress 社 ( シ ンハ フ エ : ニッケル精製 ) を RioZim 社として分社化し金とニッケル生産資本を 1 年間に亘って減資することとなった 12 月 31 日 Morro do Ouro 金山 ( ブラジル 51%) を Kinross Gold 社に 2mUS$ にて売却 25 年 2 月 Bingham Canyon 銅金山のピット拡張による第 3 鉱体の開発計画承認 (19mUS$) 6 月と 9 月 役員会を中国で開催 7 月 Hope Downes 鉄鉱山 ( 西豪州 ) の 5% 権益を取得 生産開始は 1 年前倒しで 27 年とすること 25 年の鉄鉱石生産見込 141mt から 19mt に拡大する計画を発表 1 月 25 年度の探鉱予算額は 195mUS$ に増額されることが発表された ( タ イヤモント の -132-

6 14% を差引いた額は 168mUS$) 1 月 1 日 Escondida Norte( 権益率 3%) の生産開始 11 月 アルミの中国需要拡大を睨んで生産能力の 6kt 増強計画を発表 11 月 3 日 Lihir 金山 (PNG,14.46%) を Citigroup( シティ銀行グループ ) に 295mUS$ にて売却することを発表した 26 年 1 月 27 日 ロシアの Norilsk Nickel 社とシベリア南東や極東地域で共同探鉱開発を行う合弁会社を作る議定書を締結した 2 月 Bingham Canyon 銅金山 ( 米 Utah 州 ) の露天掘拡張プロジェクト (17mUS$) を決定 4 月 25 日 Norilsk Nickel 社との探鉱 開発のための合弁会社 RioNor Exploration 社 (Norilsk Nickel51% Rio Tinto49% 本社モスクワ ) の設立を発表 4 月 27 日 Hancock Prospecting 社と合弁で西豪州の Hope Downs 鉄山 ( 埋蔵量 346mt 品位 Fe61.6%) の開発決定を発表 初期投資額 1bUS$( 両社折半 ) で 第 1 段階では年産 22mt 生産開始は 28 年初頭を予定 第 2 段階は年産 3mt となる 4 月 Hamersley 鉄鉱山 ( 豪 WA) の拡張 (29mUS$) に着手 8 月 二酸化チタン プロジェクト ( マダガスカル 加 Quebec 総額 775mUS$) を承認 9 月 Cortez Hill 金鉱山 ( 米 Nevada:Rio Tinto4%) 開発計画 (182mUS$) 承認 1 月 18 日 Ivanhoe Mines 社 ( 加 探鉱会社 ) の 9.95% 株式 (371 万株 8.18$/ 株 ) を 33mUS$ にて買収し Oyu Tolgoi 銅 金鉱床 ( オユ トルコ イ モンコ ル南部 初期投資額 1.5bUS$ 埋蔵量 (P1+P2)93mt 品位 Cu.5% Au.36g/t) を共同開発すると発表 Ivanhoe 社とモンゴル政府の投資合意が成立すれば更に 463 万株を 8.38$/ 株で買増す (388mUS$ 総計 691mUS$) 1 月 Hamersley の Yandicoogina 鉱山拡張及び港湾拡張計画 (1.35bUS$) を発表 11 月 3 日 Northparks ( 豪 NSW) E48 鉱画ブロックケービング開発計画承認 (16mUS$). 12 月 5 日 同社役員会は次期 CEO(7 年 5 月 1 日付 ) として Tom Albanese 氏 ( 米国人 Alaska 大卒 社内で探査部長 工業用鉱物 銅ビジネス担当役員を歴任 ) を指名 27 年 2 月 1 日 Cape Lambert 積出港 ( 豪 WA) の拡張計画 ( 総額 86mUS$ Rio Tinto 負担分 456mUS$ 28 年第 4 四半期完了予定 ) を発表 5 月 1 日 Tom Albanese 工業用鉱物 銅ビジネス担当役員が新 CEO に就任 5 月 Rio Tint と大手石油会社 BP は脱炭素系エネルギー プロジェクトを世界的に開発する目的の合弁会社 Hydrogen Energy を設立したと発表した これは石炭 石油及び天然ガスを水素や二酸化炭素ガスに変換して 電力発電に使用するものである 6 月 28 日 Oyu Tolgoi 銅金プロジェクトの開発投資計画のモンゴル政府承認手続きが最終段階に入ったことを発表 7 月 12 日 カナダのアルミ生産大手 Alcan 社の買収 ( 総額 38.1bUS$) 合意を発表 26 年のアルミ地金生産量両社計 425kt は 世界第 1 位に浮上する Rio Tinto は Alcan の発行済み全普通株を 1 株当り 11US$ の現金で買取る計画 買収後 両社のアルミ部門を統合して Rio Tinto Alcan を設立し 本社をカナダ Montreal に置く 7 月 3 日 Yarwun アルミナ製錬所 ( 豪 QL) 拡張計画 (1.8bUS$) を発表 8 月 2 日 Hope Downs 鉄鉱山 ( 豪 WA) の拡張計画 (35mUS$) を発表 8 月 7 日 マレイシア Sarawak 州の現地法人 CMS 社とアルミ製錬所建設計画 ( 年産 55kt ~1.5mt 21 年生産開始 ) に関する合意を発表 9 月 12 日 Oyu Tolgoi 銅金プロジェクト ( モンコ ル南 Gobi) 開発資金向けに 35mUS$ の転換融資 ( 出資に転換可能と見られる ) を発表 1 月 25 日 Alcan の友好的買収 ( 総額 38.1bUS$) 承認を発表 11 月 8 日 Rio Tinto Energy America( 米国第 2 の産炭子会社 ) の売却検討を発表 11 月 8 日 BHP Billiton からの買収提案 (Rio Tinto の 1 株を 3 株と交換 ) 却下を発表 11 月 14 日 Alcan の買収手続き完了 11 月 26 日 加 NT 準州の Diavik ダイヤモンドプロジェクト (212 年から露天掘から坑内掘に移行 : 保有権益 6%) の投資計画 (787mUS$) を承認 -133-

7 11 月 26 日 豪 WA 州の 2 鉄鉱山 Mesa A/Warramboo( 年産 2mt) Brockman 4( 同 22mt) 共に生産開始は 21 年 に総額 2.42bUS$ の開発投資を発表 5. 事業内容 Rio Tinto 社は 1 鉄鉱石 2 工業原料鉱物 3 銅 ( ベースメタル 金を含む ) 4 アルミニウム 5 エネルギー 6 ダイヤモンド 金の 6 グループで事業展開している さらに これらのカテゴリーとは別に探鉱グループと技術グループがあり 横断的に幅広く活動している 同社の大きな特色は広範な製品を世界の広範な地域で生産していることで かつ大規模で寿命の長い鉱床の開発を目指している < 近年の売却 放出事業 > この方針に従って 資源の品位が低下したり 寿命が短くなってきた鉱山は次々と売却されて来ており これによって得られた資金は新規案件に投入されている 23 年 : Alumbrera 銅 金山 ( アルセ ンチン,25%) と Peak 金山 ( 豪,1%) Patchway 金山 ( シ ンハ フ エ,1%) 24 年 : Fortaleza ニッケル鉱山 ( フ ラシ ル,1%) FCX 社 (Freeport McMoran Copper & Gold) に所有していた 2393 万株 (1.8%) Zinkgruvan 亜鉛鉱山 ( スウェーテ ン,1%) Neves Corvo 銅 錫鉱山 ( ホ ルトカ ル,49%) Morro do Ouro 金山 ( フ ラシ ル,51%) 25 年 : Lihir Gold(PNG,14.5%) 27 年 : Rio Tinto Energy America( 米国第 2 の産炭子会社 ) の売却検討を発表 <26 年度の主な投資決定 完成事業 ( 投資金額順で 1% ベース )> 26 年には次のような総額 2.5bUS$ からなる大型の新規プロジェクトを決定あるいは着手しており 今後とも需要が見込まれる分野として鉄鉱石 銅 石炭 ( 原料炭 ) 及びダイアモンドを中心に 大規模 長寿命案件に重点的な投資を行っている なかでも 鉄鉱石関連プロジェクト ( 鉱山及びインフラ増強 ) が大きな比重を占めているのが注目される (1) Hope Downs 鉄鉱石開発プロジェクト ( 豪 ) 98mUS$ Rio Tinto と Hancock Prospecting Pty の合弁 ( 両者権益 5:5) によるプロジェクトで 豪州 Western Australian 州 Pilbara 地区の Hope Downs 鉄鉱山開発及び関連インフラの建設を行うもので 現在建設中 当初の生産能力は 22mt で 28 年初めに生産開始予定されている 翌年には能力は 3mt に引き上げられる見込みで これにより 29 年初めには Rio Tinto の Pilbara 地区での鉄鉱石生産能力は 22 mt/ 年となるが さらに将来は 32 mt の規模も視野に入れている (2) Escondida 硫化鉱 Leaching プロジェクト ( チリ ) 925mUS$ 年産 18kt の銅地金を 25 年以上に亘り生産するプロジェクトで 最初の地金生産は 26 年 6 月に開始されている (3) Argyle ダイヤモンド鉱山拡張 ( 豪 ) 91mUS$ Argyle は豪州 Western Australia 州にあり Rio Tinto 保有の最大のダイヤモンド鉱山である 現在の露天掘り操業は 28 年まで継続するが その後坑内堀りに移行する予定で 25 年にブロックケービング採掘計画 (91mUS$) が承認された 作業は 26 年 2 月に開始され ブロック ケービング採掘は 28 年に開始される予定である これによりマインライフは 218 年まで延長される (4) Cape Lambert 鉄鉱石積出し港拡張 ( 豪 ) 86mUS$ 豪州 West Australia 州 Pilbara 地区で生産される鉄鉱石の積出し港 Cape Lambert の能力を 現在の 55mt/ 年から 8mt/ 年に増強するプロジェクトで (Rio Tinto シェア 53%) 27 年 1 月に承認され 28 年末には完成される予定で 翌年前半から稼働に入る見通し これら積み出し港及びインフラ設備の能力拡張は Pilbara 地区での鉄鉱石生産増強に対応するものである (5) 二酸化チタン プロジェクト ( マダガスカル 加 Quebec): 85mUS$ -134-

8 25 年 8 月 二酸化チタンプロジェクト ( 当初総額 775mUS$ であったがその後 85mUS$ に増額 ) が承認された 本プロジェクトは QIT Madagascar 社 (Rio Tinto 8%+ マタ カ スカル政府 2%) によって実施され マダガスカルの Fort Dauphin 地区におけるミネラルサンド事業と港湾の建設及びカナダ Quebec 州 Sorel のイルメナイト製錬所の改良からなっている 25 年第 4 四半期に基本的インフラ工事が始まったが 現在工事は順調に進んでおり 生産開始は 28 年の予定 212 年には 75kt のイルメナイトが生産される 今後 4 年に亘って生産が行われる見通しである (6) Hamersley Iron の Dampier 港拡張 ( 豪 WA): 83mUS$ 豪州 Western Australia 州の Dampier 港の拡張プロジェクト (Phase B) で現在の 116mt/ 年から 14mt/ 年に拡張するとともに車両及び関連インフラを増強 強化する 本プロジェクトは 25 年 1 月に認可されたが 27 年末には完成の予定である (7) Hammersley Iron の Yandicoogina 鉱山拡張プロジェクト ( 豪 ):53mUS$ Hammersley Iron(Rio Tinto 1%) は豪州 Western Australia 州 Pilbara 地区に合弁を含め 8 つの鉄鉱山を持っているが このうちの 1 つ Yandicoogina 鉄鉱山の年産能力はを既存の 36mt から 52m t に増強するプロジェクトで 27 年第 3 四半期に完成の予定 (8) Cortez Hill 金プロジェクト ( 米 Nevada 州 :Rio Tinto4%+Placer Dome6%): 54mUS$ 25 年 9 月 本プロジェクトは承認されたが 現在許認可取得に重点を置いて動いている 認可が取得出来れば 27 年中に建設作業が開始される予定で 28 年に露天掘り操業が開始され 将来坑内堀に移行する予定でマインライフは約 5 年である <26 年度分野別の財務実績 > 26 年度は中国を始めとする世界各国の鉱物資源への旺盛な需要に支えられて Rio Tinto は売上高及び利益とも過去最高の業績を挙げ 売上高は前年比 44% 増 利益は前年比 69% 増であった 以下に 26 年度の分野別の売上高 税引前利益 売上高利益率を Alcan を合算した場合を併記して示す Rio Tinto: 26 年度の分野別売上高 税引前利益 利益率 売上高売上高構成比税引前利益税引前利益構成比利益率 +Alcan +Alcan +Alcan +Alcan +Alcan 鉄鉱石 6, % 15.% 3, % 33.6% 55.9% 石炭 4,7 18.1% 8.8% % 7.% 19.8% 工業用鉱物 2, % 5.5% % 3.2% 14.6% アルミ 3,494 27, % 58.8% 169 3, % 29.8% 3.6% 12.7% 銅 金 4, % 9.5% 3, % 29.2% 76.6% ダイヤモンド % 1.8% % -.1% -1.8% その他 %.5% % -2.7% % 合計 22,5 46,141 1% 1% 9,162 11,535 1% 1% 4.7% 25.% 8, 7, 6, 27,135mUS$ 26 年度 +Alcan 8, 7, 6, 売上高税引前利益 26 年度 8, 7, 6, 25 年度 5, 5, 5, 4, 4, 4, 3, 3, 3, 2, 2, 2, 1, 1, 1, -1, 銅 金 アルミニウム ダイヤモンド 工業用鉱物 鉄鉱石 石炭 その他 -1, 銅 金 アルミニウム ダイヤモンド -1, Rio Tinto: 25~6 年の売上高と税引前利益 ( 分野別 ) 工業用鉱物 鉄鉱石 石炭 その他 銅 金 アルミニウム ダイヤモンド 工業用鉱物 鉄鉱石 石炭 その他 -135-

9 鉱種別の売上高の推移を次の図表に示す 品目的には鉄鉱石 石炭 アルミ 銅が好調で伸びており 26 年度の売上高に占める割合もそれらが高い 26 年の売上高で見ると鉄鉱石及び石炭 銅 ( 金 モリブデンを含む ) の上位 3 部門で全体の 6.9% を占める アルミは 3,493mUS で 13.2% を占めるが Alcan を合算すると 27,134mUS$ で 55.3% を占め 上記 3 部門計は 31.4% に低下する状況となる Rio Tinto: 鉱種別売上高の推移 年度 '6 年割合対 ' 年倍率 銅 金 2,289 2,26 2,394 2,563 2,867 3,722 4,396 銅 1,528 1,277 1,348 1,495 2,233 2,968 4,396 4, % 2.88 金 ,46 1, アルミニウム 1,817 1,714 1,663 1,847 2,32 2,744 3,493 27, % 1.92 ダイヤモンド , % 工業用鉱物 2,24 1,825 1,898 1,849 2,175 2,535 2,51 2,51 9.8% 1.13 鉄鉱石 1,385 1,94 1,772 2,165 2,931 5,497 6,938 6, % 5.1 石炭 1,648 2,12 2,23 2,125 2,79 3,499 4,7 4,7 16.% 2.47 その他 ,669 3,24 3, % 5.26 計 9,952 1,633 1,828 11,755 14,53 2,742 25,44 49,81 1% 2.56 : 銅は 26 年以降 金を含む 5, 4, 3, 2, 1, Rio Tinto: 鉱種別売上高の推移 その他石炭鉄鉱石工業用鉱物ダイヤモンドアルミニウム金銅 Rio Tinto: 鉱種別売上高の推移 (26+ として Alcan を合算して示す ) 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, Rio Tinto: 鉱種別売上高の推移 アルミニウム (26+):27,134mUS$ 鉄鉱石銅石炭アルミニウムその他工業用鉱物ダイヤモンド金 Rio Tinto: 鉱種別売上高の推移 (26+ として Alcan を合算して示す ) -136-

10 販売先を国 地域別に次の図表に示す 日本 ( 全体の 19.6% 対前年比 1.26 倍 ) 中国 ( 同 16.% 1.31 倍 ) 及びその他アジア ( 同 13.5% 1.29 倍 ) と アジアが全体の半分近く (49.1%) を占めている Rio Tinto: 出荷先の国 地域別の売上高推移 '6 年割合 対前年倍率 北米 2,913 2,936 3,143 3,24 3,588 4,499 5,575 14, % 1.24 欧州 2,355 2,378 2,34 2,742 2,991 4,26 4,378 14, % 1.3 日本 1,845 2,282 1,943 2,119 2,597 3,954 4,986 4, % 1.26 中国 1,471 3,112 4,62 4,62 16.% 1.31 その他アジア 1,97 1,942 2,83 2,527 1,96 2,663 3,438 5, % 1.29 豪州 ニューシ ーラント ,235 1,4 1,477 2, % 1.6 その他 ,524 2,766 6.% ,972 1,438 1,828 11,755 14,53 2,742 25,44 49,81 1% Rio Tinto: 国 地域別売上高の推移 Rio Tinto: 売上高の推移 ( 出荷先 積上 ) Rio Tinto: 国 地域別売上高の推移 Rio Tinto: 売上高の推移 ( 出荷先 個別 ) その他豪州 ニューシ ーラント その他アジア中国日本欧州北米北米日本欧州中国その他アジア豪州 ニューシ ーラント その他 -137-

11 Rio Tinto: 生産地の売上高推移 '6 年度割合 対前年倍率 豪州 ニューシ ーラント 3,9 4,386 4,5 5,152 6,63 1,613 12,73 13, % 1.2 北米 3,1 3,143 3,377 3,567 4,522 6,397 7,529 16, % 1.18 南米 ,13 1,32 2,679 2, % 2.6 アフリカ ,149 1,461 1, % 1.27 欧州 その他 ,91 2.6% 1.16 イント ネシア ,39 1, %.56 合計 9,972 1,438 1,828 11,755 14,135 2,742 25,44 49,81 1% , 45, 4, 35, 3, 25, 2, 15, 1, 5, Rio Tinto: 国 地域別売上高の推移 Rio Tinto: 生産地別の売上高推移 ( 積上 ) イント ネシア欧州 その他アフリカ南米北米豪州 ニューシ ーラント 18, 16, 14, 12, 1, 8, 6, 4, 2, 豪州 ニューシ ーラント 北米南米アフリカ欧州 その他イント ネシア Rio Tinto: 生産地別の売上高推移 ( 個別 ) -138-

12 (1) 銅 26 年度の銅鉱業資産は Escondida( チリ,3%) Bingham Canyon( 米 Utah 州,1%= 子 Kennecott Utah Copper 社の子会社 ) Palabora( 南ア, 47.17%) Northparkes( 豪,8%) 及び FCX(Freeport McMoran Copper and Gold) が操業する Grasberg 銅山 ( イント ネシア ) の増産 JV の 4% 権益である 副産物である金を加えた銅の合計販売額は 26 年の売上高の約 17.3% を占める Rio Tinto の銅生産量の推移を銅山別に下図に示す 権益比率が低いあるいは生産量が比較的小規模な資産はこの数年間に整理してきている状況が判る (kt) Alumbrera Neves Corvo Palabora Northparks Grasberg FCX Grasberg JV Bingham Canyon Escondida RioTinto: 銅生産量の鉱山別推移 (2~ 6 年 ) Rio Tinto: 銅埋蔵量 (Proven+Probable 1% ベース 26 年, 5 年 権益分付記 ) 権益 (%) 鉱量 (mt) 品位 Cu(%) 実収率 (%) 実金属量 (mt) 同左権益分 銅山名 鉱石種 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 Bingham Canyon ( ヒ ンカ ム キャニオン, 米 Utah,OP) OP Escondida ( エスコンテ ィータ, チリ Ⅱ,OP) Escondida Norte ( エスコンテ ィータ ノルテ チリ Ⅱ,OP) Escondida 計 Grasberg JV( ク ラスハ ーク, イント ネシア Papua,OP+UG) Sulfide-C Sulfide-E Oxide-E 合計 2,998 2, Sulfide-C Sulfide-E Oxide-E 合計 1,86 1, 総計 4,84 3, OP UG 4 4 2,813 2, Northparkes OP ( ノース ハ ークス, 豪 NSW, UG OP+UG) 合計 Palabora ( ハ ラホ ラ, 南ア N, UG) UG 合計 ( 生産中銅山 ) 7,76 7, La Granja( ラ ク ランハ, ヘ ルー Chota,OP( 開発待 )) OP( 精鉱, 浸出 ) 1 1, Oyu Tolgoi( オユ トルコ イ, モン OP+UG コ ル,OP+UG( 開発待 )) ( 精鉱 ) Pebble( ヘ フ ル, 米 Alaska,UG( 開発待 ))* UG( 精鉱 ) , Resolution( レソ ルーション, 米 Arizona,UG( 開発待 ))* UG( 精鉱 ) 55 1, 合計 ( 開発待含む ) 18, Sulfide-C: 硫化鉱 ( 精鉱用 ) Sulfide-E: 硫化鉱 (SX-EW 用 ) Oxide-E: 酸化鉱 (SX-EW 用 ) -139-

13 Rio Tinto: 銅山の生産量 (26 年, 5 年 ) とマインライフの試算生産量 (kt) 1% 生産量 (kt) 権益分実金属量 (mt) 権益分マインライフ試算 ( 年 ) 26 年 25 年 26 年 25 年 26 年 25 年 26 年 25 年 Bingham Canyon Escondida 1, , Grasberg Northparkes Palabora 合 計 1, , La Granja( 開発待 ) Oyu Tolgoi( 開発待 ) Pebble( 開発待 ) Resolution( 開発待 ) 合計 ( 開発待含む ) 3,492 1, < 生産中の銅山 > Escondida Norte 銅山 ( チリ Ⅱ 州 ) の生産開始 Escondida Norte 銅鉱床の開発が 23 年 6 月に開始され ( 初期投資額 4 mus$) 25 年 1 月 1 日付けで生産が開始された Escondida 全体として 8 年末までに年産 1,2 kt 以上の生産を維持することが可能となる Escondida 低品位硫化鉱を対象としたリーチング SX-EW プロジェクト 24 年に承認され 初期投資額 87 mus$ で 26 年後半から 25 年間に亘り年産 18 kt のカソードを生産する計画である Bingham Canyon 銅山 ( 米 Utah 州 ) 露天掘拡張が 25 年 2 月承認され これによりマインライフは 217 年まで延長される見込みである 鉱山 選鉱 運搬設備を中心に 17 mus$ が投下される Northparkes 銅 金鉱山 ( 豪 NSW 州 ) 2 年の North 社買収で Alumbrera と共に取得した 住友グループが 2% の権益 ( 住友金属鉱山 13.3%+ 住友商事 6.7%) を有する 21 年 1 月に決定された新鉱体の開発は 1 mus$ により 24 年に完成し坑内掘生産が開始されている 同鉱山は現状生産ベースで 13 年のライフが期待される Palabora 鉱山 ( 南ア ) 23 年 投資額 465mUS$ により露天掘からブロックケービング法による坑内採掘に切り替え 同年 11 月にフル操業となった < 開発待ち銅プロジェクト > La Granja 銅鉱床 ( ヘ ルー ( 北部 ) Chota 県 ) 197 年代にはドイツの共同ボーリング調査で富化帯を把握し 1992 年には Minero Peru に譲渡された 1994~2 年の間 Cambior 社が 18km のボーリング探鉱を行い 資源量を鉱量 2.56bt 品位 Cu.61%(.41% カットオフ ) と見積もった 2~1 年間 Billiton 社が探査を行い バイオリーチングによる 2kt/ 年規模の SX-EW による開発を検討したが 開発費の高いことを理由に 22 年 12 月 鉱業権をペルー政府に返還し その後 鉱区の競売手続きにあった ペルーでは最大規模の含金斑岩銅鉱床であるが砒素含有量が高いことと低品位であることが開発判断の支障となってきた 鉱量 (mt) 品位 Cu(%) Au(g/t) 金属量 Cu(mt) Au(t) 埋蔵量 1, 資源量 1, 計 2, ( 埋蔵量 :Proven 資源量 :Indicated) -14-

14 Rio Tinto は 25 年 12 月 ペルー政府による入札で 8mUS$ にて同鉱業権を落札した Rio Tinto はペルー政府に 22mUS$ を支払い 5 ヶ年を掛けて 6mUS$ を投じて探鉱及び F/S を行う 26 年下期 Rio Tinto は 27~9 年の間に総額 95mUS$ までの投資を決定している Oyu Tolgoi 銅 金鉱床プロジェクト ( モンゴル Omnogovi 県 ) 世界最大級の未開発銅 金鉱床といわれ Turquoise Hill はじめ 含金斑岩銅鉱床はモンゴル南部 Omnogovi 県 ( 首都ウランバートルの南 65km 中国国境から北 8km) に位置する 198 年代にはソ連 モンゴル共同探鉱が行われ 1996 年に Magma Copper 社が注目し 1997~2 年間は同社を買収した BHP 社が 23 孔のボーリング探鉱を実施し 当時 資源量を鉱量 438mt 品位 Cu.52% Au.25g/t と評価した 2 年 5 月 Ivanhoe Mines 社は同探鉱権を BHP から取得した 条件は 7 年間に亘り 6mUS$ の探鉱投資 5mUS$ の現金支払い BHP の再参入権からなる その後の Ivanhoe 社の精力的な探鉱により埋蔵量 資源量は次のように拡大している 鉱量 (mt) 品位 Cu(%) Au(g/t) 金属量 Cu(mt) Au(t) 埋蔵量 資源量 2, 計 3, ( 埋蔵量 :Proven+Probable 資源量 :Measured+Inferred+Indicated) 26 年 1 月 Rio Tinto は投資額 33mUS$ により Ivanhoe の株式の 9.95% を取得すると共に 同プロジェクトを共同開発することで合意した Rio Tinto はモンゴル政府と本プロジェクト開発契約締結時点で株式 19.9% に増やし 今後 5 ヶ年間に権益を 33~4% に増やすことが出来る 27 年 4 月両社とモンゴル政府は本プロジェクト開発について基本合意に達し 大きく前進することになった モンゴル政府の持株は 34% で合意され 最終的にはモンゴル議会の承認を待って正式に決定される 今後 順調に進めば 21 年前半にも銅精鉱生産が開始される 開発は露天掘と坑内掘で粗鉱生産量 28.5mt 精鉱年産量は含有金属量 Cu44kt Au1t である 初期投資額 27mUS$ 中国を始めとするアジア諸国に輸出される計画である Entrée Gold 社の株式 9.9% 取得合意 25 年 6 月 カナダのジュニアカンパニー Entrée Gold 社の株式 9.9% を取得 (19.8% まで買い増しの選択権付き ) することで合意した Entrée Gold 社はモンゴルの Lookout Hill 鉱区を有している 同鉱区は Ivanhoe Mines が探鉱中の Turquoise Hill 鉱区に隣接しており同様の銅 金鉱床の胚胎が期待される Entrée Gold 社は周辺地区にその他 2 鉱区 (Uliziit UL Khatsavch) を有する Pebble 銅 金 モリブデン鉱床開発プロジェクト ( 米 Alaska 州南西部 ) Rio Tinto は Pebble 鉱床探鉱を推進している Northern Dynasty Minerals 社の 9.9% 権益を取得していたが 27 年 2 月にこれを 19.8% に増やし 同プロジェクトに本格的に参入した Pebble 鉱床は含金 モリブデン斑岩銅鉱床で地表近くにある Pebble West と地下深部の Pebble East に分けられる Pebble West は 198 年代から知られていたが 低品位のため開発は見送られてきた 一方 Pebble East は 24 年に発見され比較的高品質で注目されている 資源量は次のとおりである 年産粗鉱量 49.5mt 坑内掘 ( ブロックケービングとパネルケービング法 ) にて精鉱年産量は金属量で Cu213kt Au21t Ag78t Mo6.8kt 初期投資額は 4mUS$ とされている 鉱量 (mt) 品位 Cu(%) Au(g/t) Mo(%) 金属量 Cu(mt) Au(t) Mo(t) 資源量 7, , ( 資源量 :Measured+Inferred+Indicated) -141-

15 Resolution 銅モリブデン開発プロジェクト ( 米 Arizona 州 ) 高品位 大規模の Resolution 銅 モリブデン鉱床開発プロジェクトが進行中である 同鉱床は旧 Magma Copper 社の Superior 銅鉱山のあった地域の地表下 2,m にあり 23 年に行われたボーリングにより発見された Rio Tinto が 55% BHP Billiton が 45% の権益を有する 環境対策問題の解決を含め 開発への最終決定は数年後と期待されるが 生産開始は 214 年以降になる見通し 資源量は次のとおりである 坑内掘 ( ブロックケービングとパネルケービング法 ) にて精鉱年産量は金属量で Cu5kt 初期投資額は 25mUS$ マインライフは約 4 年と見込まれている 鉱量 (mt) 品位 Cu(%) 金属量 Cu(mt) 資源量 1, ( 資源量 :Estimated) < 近年に整理 売却された銅鉱業資産 > RioTinto は 権益所有率が高く 生産量の大きい大型案件を残し そのほかは次のとおり売却による整理を行いつつある Alumbrera 銅 金山 ( アルセ ンチン,25%) と Peak 金山 ( 豪,1%) の売却 2 年 8~1 月の North 社買収により以降保有していた同権益 25% と Peak 金山 ( 豪,1%) を合せて 23 年 3 月 17 日付けで Wheaton River Minerals 社 ( ハ ンクーハ ー ) に 21mUS$ にて売却した ( 24 年 4 月 Goldcorp 社 ( ハ ンクーハ ー ) は Wheaton R.M. 社を買収 合併したため 現在の Alumbrera の権益状況は Xstrata5%, Goldcorp37.5, Northern Orion12.5% となっている ) FCX 社の株式全株を FCX 社に売却 24 年 3 月 3 日 1995 年以来所有した FCX 社の株式全株を FCX 社に売却 (882 mus$) した Neves Corvo 銅 錫山 ( ホ ルトカ ル,49%) の売却 24 年 6 月 Neves Corvo 銅 錫山 ( ホ ルトカ ル ) の粗鉱品位が低下しつつあったことから Rio Tinto 及び EDM 社 (Empresa de Desenvolvimento: ホ ルトカ ル政府系 ) は 同鉱山を運営する Somincor 社 (Rio Tinto49% EDM51%) の処分を 2 年に発表し 売却先を探していたが EuroZinc Mining Corp. ( ハ ンクーハ ー ) に 128mEuro(156mUS$:RioTinto 分 58mEuro) にて売却した < 銅地金生産 > 地金の生産では Palabora 製錬所 Escondida 鉱山 (SX-EW) のほか 米国 Utah 州では Kennecott Utah Copper 社が操業する Garfield 製錬所がある Rio Tinto: 銅製錬所及び SX-EW プラントにおける地金生産状況 権益 (%) 生産量 (kt) 1% 生産量 (kt) 権益分 銅製錬所 /SX-EW プラント 26 年 25 年 26 年 25 年 26 年 25 年 Garfield (Kennecott Utah C., カ ーフィールト, 米 ) Escondida SX-EW ( エスコンテ ィータ, チリ ) Palabora ( ハ ラホ ラ, 南ア ) Huelva 製錬所 ( スヘ イン,11.8%) の権益消失スペインで Atlantic Copper 社を通して Huelva 製錬所に権益を保有して銅地金を生産してきたが Atlantic Copper の権益 (23 年末時点 11.8%) も FCX 社株の 24 年 3 月 3 日付け売却により放棄している -142-

16 (2) 金 25 年時点でインドネシアにおいて Grasberg JV4%(FCX に有していた 11.8% 株式は FCX に 4 年 3 月末日売却済み ) Kelian( イント ネシア )9% 米国では子会社 Kennecott Minerals 社が Bingham Canyon(Utah)1% Cortez(Nevada)4% と Rawhide(Nevada)51% 等の権益を保有している そのほか Escondida 銅山や Greens Creek 亜鉛鉱山からも副産物として金を生産している なお 前述のとおり Peak 金山 ( 豪 ) は Wheaton River Minerals 社 ( その後合併により現 Goldcorp 社 ) に Lihir 金山 (PNG) 売却されている < 生産中金山の状況 > Cortez Hills 金鉱床の開発 Cortez 金鉱山 ( 米 Nevada 北西部 Rio Tinto 4% Placer Dome6%) 鉱区内で 23 年に発見さ れた 前述のとおり 25 年 9 月 鉱山開発 ( 初期投資額 182mUS$) が役員会で承認された 埋蔵量 (Proven+Probable) 鉱量 (mt) 品位 Au(g/t) 金量 (t) Cortez Hill Kelian( イント ネシア Kalimantan) の生産終了鉱石採掘は 23 年に終了しており 貯鉱からの地金生産も 25 年 2 月終了している Rio Tinto: 金埋蔵量 (Proven+Probable 1% ベース 26 年, 5 年 権益分付記 ) 権益 (%) 鉱量 (mt) 品位 Au(g/t) 実収率 (%) 埋蔵金量 (mt) 同左権益分 銅山名 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 Grasberg JV ( ク ラスハ ーク, イント ネシア ) ,747 1, Bingham Canyon ( ヒ ンカ ム キャニオン, 米 ) Cortez Pipeline ( コルテス ハ イフ ライン, 米 ) Greens Creek ( ク リーンス クリーク 米 ) Northparkes ( ノース ハ ークス, 豪 )OP UG 合計 ,78 2, Rio Tinto: 金山の生産量 (26 年, 5 年 ) とマインライフの試算 生産量 (t) 1% 生産量 (t) 権益分 実金属量 (t) 権益分 マインライフ試算 (y) 鉱山名 26 年 25 年 26 年 25 年 26 年 25 年 26 年 25 年 Grasberg JV Bingham Canyon Cortez Pipeline Greens Creek Northparkes Escondida Barneys Canyon Rawhide Others 合計 < 売却 放出金山等 > Morro do Ouro 鉱山の売却 24 年 12 月末にブラジルの Morro do Ouro 鉱山に保有していた 51% 権益を Kinross Gold 社 ( カナダ ) に 26mUS$ で売却している Rio Tinto Zimbabwe 社の権益消失 -143-

17 ジンバブエの Rio Tinto Zimbabwe は 24 年 7 月 8 日付 法人改革の結果 通常の株式保有は終えたが 金 ニッケル資産中に減じられた現金資本を 1 年間維持するとしている (3) 亜鉛 鉛 Greens Creek 亜鉛 鉛 金 銀鉱山 ( 米 Alaska) Alaska 州南東部に Greens Creek 亜鉛 鉛 金 銀鉱山を操業している パートナーは Hecla Mining 社で 29.7% の権益を有する 同鉱床はデボン紀 ~ 白亜紀の変質凝灰岩中に胚胎する高品位の含金塊状硫化鉱床である Rio Tinto: 亜鉛 鉛埋蔵量 (Proven+Probable 1% ベース 26 年, 5 年 権益分付記 ) 鉱山名 :Greens Creek ( ク リーンス クリーク, 米 Alaska) 権益 (%) 鉱量 (mt) 品位 (%) 平均実収率 (%) 埋蔵金属量 (Zn Pb:kt, Au Ag:g/t) 同左権益分 鉱種 26 年 25 年 26 年 25 年 26 年 25 年 26 年 25 年 26 年 25 年 26 年 25 年 Zn Pb Au Ag ,49 2,359 1,75 1,659 鉱種 生産量 (Zn/Pb:kt,Au/Ag:t) 1% 生産量 (Zn/Pb:kt,Au/Ag:t) 権益分 埋蔵金属量 (Zn Pb:kt,Au Ag:t) 権益分 マインライフ試算 (y) 26 年 25 年 26 年 25 年 26 年 25 年 26 年 25 年 Zn Pb Au Ag ,49 2, Zinkgruvan 鉱山 ( スウエーテ ン,1%) の売却 24 年 6 月 Zinkgruvan 鉱山 ( スウエーテ ン ) に有していた権益 1% を South Atlantic Ventures 社 ( 加 ) に 16mUS$ にて売却した 同鉱山は 2 年に North 社を買収した際にその一貫として獲得していた (4) ニッケル Rio Tinto はニッケルの主要鉱業資産であった Empress 社 ( シ ンハ フ エ ) 及び Fortaleza 鉱山 ( フ ラシ ル ) の権益をそれぞれ 24 年に売却して 現在主要なニッケル鉱山を保有していないが開発待ちのプロジェクトが控えている < 開発待ち案件 > Eagle プロジェクト ( 米 Michigan) 1% 子会社の Kennecott Minerals が埋蔵量は少ない (5mt) が高品位の Eagle ニッケル 銅鉱床 ( 品位 : ニッケル 3.7% 銅 3.1%) を発見し 既に F/S を完了済みで開発方針が近く下される見込みである 生産開始は 28 年の予定 鉱量 (mt) 品位 Ni(%) Cu(%) 金属量 Ni(kt) Cu(kt) 資源量 ( 資源量 :Measured+Inferred+Indicated) La Sampala ニッケル鉱床 ( イント ネシア Sulawesi 島 ) インドネシア政府との La Sampala ニッケル鉱床の開発に関する契約の交渉を行っているが近く締結の見通しである Rio Tinto は本プロジェクトに総額 1bUS$ を投下する意向で 最終的に年産 46kt のニッケル生産が見込まれている 鉱量 (mt) 品位 Ni(%) Co(%) 金属量 Ni(kt) Co(kt) 資源量 ,81 37 ( 資源量 : Indicated) -144-

18 < 売却案件 > Fortaleza ニッケル鉱山 ( フ ラシ ル Minas Gerais,1%) の売却 24 年 1 月 Fortaleza 鉱山は Votorantim Metais 社 ( フ ラシ ル San Paulo 本社 ) に 8mUS$ にて売却された Empress 社 ( ニッケル製錬 ) の株式売却 24 年 7 月 ニッケル地金製錬事業を行っていたジンバブエの Empress 社 ( 旧 Rio Tinto Zimbabwe) の持株を売却している (5) 酸化ウラン Rio Tinto は豪州 Northern Territory において子会社の Energy Resources of Australia を介して Ranger 鉱山を 及びナミビアにおいて Rossing 鉱山を操業し 酸化ウランを生産している 26 年の生産量 ( 権益分 )5.698kt は カナダ Cameco 社 8.249kt に次いで世界第 2 位である Ranger Rossing 両鉱山とも比較的少額のコストで拡張の可能性がある Ranger 鉱山の採掘は 28 年で終了する見込みであるが 貯鉱があり この処理作業は 22 年まで継続される予定である また既存鉱山の拡張も検討されている Rio Tinto: 酸化ウラン埋蔵量 (Proven+Probable 1% ベース 26 年, 5 年 権益分付記 ) 権益 (%) 鉱量 (mt) 品位 U 3 O 8 (%) 平均実収率 (%) 埋蔵含量 (kt) 同左権益分 銅山名 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 Ranger ( レインシ ャー, 豪 WA, OP) Rossing ( ロッシンク, ナミヒ ア, OP) 合計 Jabiluka( シ ャヒ ルカ, 豪 NT) Rio Tinto: 酸化ウラン生産量 (26 年, 5 年 ) とマインライフ試算 生産量 U 3 O 8 (kt) 1% 同左権益分 実含有量 (t) 権益分 マインライフ試算 (y) 鉱山名 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 6 年 5 年 Ranger Rossing 合計 Jabiluka 鉱床 ( 豪 NT) Kintyre 鉱床 ( 豪州 WA 州 ) 及び Sweetwater 鉱床といった有望 ( 米国 Wyoming 州 ) を有している 後二者については 26 年 7 月 カナダの Uranium One 社に売却する ことで一旦合意したが その後の市況変化により Rio Tinto はこれを撤回している Jabiluka 鉱床 鉱量 (mt) 品位 U3O8(%) 金属量 U3O8 (kt) 資源量 ( 資源量 :Measured+Indicated+Inferred) Kintyre 鉱床 鉱量 (mt) 品位 U3O8(%) 金属量 U3O8 (kt) 資源量 ( 資源量 :Measured+Indicated+Inferred) Sweetwater 鉱床 鉱量 (mt) 品位 U3O8(%) 金属量 U3O8 (kt) 資源量 ( 資源量 :Estimated) -145-

19 6. 探鉱活動 (1) 概要 Rio Tinto Group の探鉱活動は London 本社が統括し 地理的に世界を北米 南米 欧州 アフリカ 豪州 アジアの 5 地域に分けて探鉱拠点を置き 加えてプロジェクト発掘チームが世界的に案件の発掘やジュニアカンパニーとの提携を行っている アジアチームは 26 年に組織された 26 年末時点で Rio Tinto は 35 カ国以上で探査活動を行っており 探鉱部門に 18 名の地質技師 物理探査技師を含め 総勢 9 名の人員を擁している 26 年度の探鉱費 ( 総額 ) は 345mUS$ で 25 年 264mUS$ と比較し 81mUS$ 増となった 25 年 12 月 同社の探査部門は 4 箇所の探鉱事務所における環境管理活動により ISO141 の認定を受けたほか 年内に包括的な HSEC 管理システムが全事務所に導入された 現職の CEO である Tom Albanese 氏は 26 年末までロンドンの探査統括役員であり Eric Finlayson 氏が後任に指名された (2) 対象鉱種 26 年末現在 Rio Tinto は世界の 35 ヶ国以上で銅 ダイアモンド ニッケル 工業用鉱物 ボーキサイト ウラン 鉄鉱石 石炭を主要な探鉱対象としている 近年 注力されている探鉱対象は 鉄鉱石 石炭 ボーキサイトである (3) 対象地域 探鉱段階中南米主体で米国 豪州 その他で探鉱が実施されている 26 年発足したアジアチームはロシア モンゴル 中央アジアを所管している 探鉱段階は グラスルーツに重点が置かれている傾向があり意欲的な探鉱への取り組みが見える (4) 最近の動向 21 年以降 6 プロジェクトが探査段階からプロジェクト評価段階に移行した 探鉱段階から経済性評価段階までを含め主要な探鉱プロジェクトは次のとおりである < 主要な大規模探鉱 > La Sampala ニッケル 銅鉱床 ( ラ サンハ ラ, イント ネシア ) 資源量 (Indicated)32mt 品位 Ni1.43% Cu.1% Pilbara 鉄鉱石鉱床 ( 豪 WA) 新規に 5 鉱床を把握し 生産部門に引き渡された < 探鉱段階から評価段階に移行したもの > Resolution 銅 金鉱床 ( レソ ルーション, 米 Arizona 州,55%( パートナーは BHP Billiton,49%)) 資源量 1mt 品位 Cu1.5% 銅量 15mt (MEG データ ) Potasio Rio Colorado カリウム鉱床 ( アルセ ンチン ) Simandou 鉄鉱石鉱床 ( キ ニア ) <26 年度にプレ F/S の実施を検討するため本格的な探鉱に移行したもの > ダイアモンド探鉱 : カナダ 南ア モーリタニア ブラジル及びインドで続行されている 多くのダイアモンドを含有する Kimberlite パイプが発見され 経済性調査が続けられている インドにおける試錐探鉱で鉱徴を得ている 銅探鉱 : 銅の探鉱はトルコ カザフスタン ペルー チリ アルゼンチン メキシコ及び米国で継続されている 試錐探鉱によりトルコと米国で良好な結果を得ており結果は良好で 調査継続中である < ブラウンフィールド探鉱 > ダイヤモンド鉱山 Diavik( 加 ) Argyle( 豪 ) 銅鉱山 Kennecott Utah Copper( 米 ) ウラン鉱山 -146-

20 Energy Resources( 豪 ) Rossing( ナミヒ ア ) 鉄鉱山 Pilbara( 豪 ) 等の自社鉱区で多くのブラウンフィールド探鉱を実施中である < 落札した新鉱区 > 25 年度 新たに次の鉱区を落札している La Granja 銅鉱床 ( ヘ ルー Cajamarca) 12 月 ペルー政府の入札を 22mUS$ に加え今後の探鉱 F/S 費用 6mUS$ で落札した Piakanja ホウ素鉱床 ( セルビア南部 ) 継続中の探鉱 評価を今後 3~5 ヵ年間にまとめる計画 <Norilsk Nickel とロシアでの共同探鉱 > Norilsk Nickel とのロシアにおける共同探鉱会社設立 26 年 4 月 ロシアにおける探鉱 開発のため Norilsk Nickel と合弁企業 RioNor Exploration を設立した 出資比率は Norilsk Nickel51% Rio Tinto が 49% で シベリア南東域 極東等で探鉱を実施する -147-