682 表面技術 有機 EL 素子の材料設計と長寿命化技術 森 竜雄 a a 名古屋大学大学院工学研究科 ( 愛知県名古屋市千種区不老町 ) Material Design and Long-Operating Technology for Organic Light-Emitti

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1 682 表面技術 有機 EL 素子の材料設計と長寿命化技術 森 竜雄 a a 名古屋大学大学院工学研究科 ( 愛知県名古屋市千種区不老町 ) Material Design and Long-perating Technology for rganic Light-Emitting Diodes Tatsuo MRI a a Graduate School of Engineering, agoya University(Furo-cho, Chikusa-ku, agoya-shi, Aichi ) Keywords : rganic Light-Emitting Diode, Features, Thin-Film Encapsulation 1. はじめに - 発光現象について - 有機 EL とは, 可視光領域に光ルミネッセンス (PL) を有 する有機半導体や導電性高分子に電流を流すことで発光するデバイスである 発光そのものは, 外部刺激 ( 熱, 光, 電気, 化学反応など ) を原子もしくは分子に与えることによって, 励起状態 ( 不安定 ) を作り出し, それが基底状態 ( 安定 ) に戻る際にエネルギーを電磁波 ( 以下では可視光を想定 ) として放出することで生じる 励起状態と基底状態のエネルギー差がもっとも短波長の光となるが, 条件によっては発光せず熱を放出して基底状態に戻ること ( 無輻射遷移 ) がある 図 1のように有機材料の場合には, 励起状態にはスピン多重度の違いにより一重項励起準位 ( スピンは打ち消し合う ) と三重項励起準位 ( スピンが揃う ) がある 一般的に三重項励起準位は一重項励起準位よりエネルギー的に低い エネルギー的に下位にあれば, その方が安定なので, 励起状態は三重項準位に移ろうとするのだが, スピンを反転しなければ一重項から三重項には遷移できない スピンを反転することは禁制である 一 1 3 方, 基底状態は一重項状態なので, 励起三重項準位から基底状態に失活することも禁制となる 励起一重項準位からの発光がけい光, 励起三重項準位からの発光がりん光である 通常のイメージだと, 光をあてて長くボォーと光っているものがりん光で, すぐに消えてしまうものがけい光であろうか スピンの反転は禁制なので, 励起三重項状態のままである時間が長くなる これを励起寿命が長いという 発光過程は輻射遷移 ( 発光が見える ) と無輻射遷移 ( 発光が見えない, 熱になる ) の競争過程であるので, 寿命が長いとその分無輻射遷移する割合が高くなり, 結果的に発光が観察されなくなる 一般的に常温ではりん光は観察されにくく, 試料を低温に冷やすとりん光は見えやすい 励起状態中は酸素や水などと反応性が高くなるので, 励起状態の雰囲気は重要である 電界発光 (EL) はデバイスに通電することにより生じさせる 電子 - 正孔の再結合で実現する EL を注入型 EL と呼ぶ よく似たものに無機 EL がある こちらはキャリアを電極から注入せず, 絶縁層で挟み込んだ半導体材料中に存在する電子を高電界により加速して金属イオンのような発光中心に衝突させることによってエネルギーを与える エネルギーを得た発光中心は励起状態となり, 失活する際に発光する 無機 EL では直流電圧を印加するだけでは最終的にすべての電子が正側に偏ってしまうために発光が持続しない それゆえ, 交流を利用して, 電子を何度も反転させて発光を持続させる 高エネルギーの電子の運動エネルギーを利用した電界発光を真性 EL と呼ぶ 有機 EL は有機 LED, 英語で略して LED とも呼ばれるが, 半導体の pn 接合を利用したものが LED( 発光ダイオード ) である LED はキャリアを注入させて発光させるので, 有機 EL と同様な注入型 EL である 表 1に有機 EL, 無機 EL,LED の特徴をまとめる 2. 有機 EL 素子の実際 図 1 有機分子の励起 失活過程 有機 EL の説明は第 1 章に示したとおりであるが, もう少し詳しく見ていくと, 多くの場合には, 多層構造を有している 多層構造を実現しやすいのは真空蒸着法を利用する低分子 ( 量 ) 材料である 図 2に示すように低分子材料を利用した 14

2 Vol. 61, 10, 2010 有機 EL 素子の材料設計と長寿命化技術 683 表 1 電界発光素子の種類と特徴 有機 EL 無機 EL LED 発光原理 注入型 EL 真性 EL 注入型 EL 発光形状 面発光 面発光 点発光 駆動電源 直流 ~10 V 交流数 100 V, 数 khz 直流 <10 V 蛍光体 ( 母材 ) 有機色素 顔料, 導電性高分子 無機蛍光体 ( 半導体 ) 半導体結晶 作製手法 真空蒸着 [+ 塗布 ] 塗布 ( 分散型 ) 単結晶成長 特 徴 多色化容易, 高輝度 多色化困難, 低輝度 多色化容易, 高輝度, 高電流駆動可能 場合では, 陽極側から正孔注入層, 正孔輸送層, 発光層, 電子輸送層, 電子注入層のように多層構造を有している 図 3 に本稿で取り扱う代表的な有機材料の化学構造を示す 導電性高分子は真空蒸着法によって成膜すると, 熱分解してしまうために利用できない そのため, 高分子材料の場合には, アルキル基やメトキシアルキル基などの可溶性部位を導入して, 有機溶媒に溶けるように分子設計する そのため 低分子 は真空蒸着, 高分子 はキャスト法と言われる しかしながら, 低分子材料にも可溶性部位を導入すれば可溶性は高まるので, キャスト法で利用することは可能である しかしながら, 溶媒を利用したキャスト法では, 溶媒中に含まれる不純物や溶媒が膜形成後に含まれることになり, せっかく高純度化された材料の品質を損なうことになる 高分子 EL の構造も積層構造を嗜好しており, 溶媒選択の困難があるが正孔注入層, バッファ層が導入されている 一般に正孔注入材料として用いられるチオフェン系誘導体 PEDT:PSS は水性, 発光材料として用いられる高分子材料は有機溶媒であり, キシレンやトルエンが利用される ただし, クロロホルムやジクロロエタンなどが良溶媒になる材料も少なくない ここではただ 溶ける だけではなく成膜した膜質も重要な問題である 有機 EL の効率は, 一般的に外部量子効率 η ext により表される 素子内部での注入された電子から光子への変換効率を内部量子効率 η int と呼び, これに外部への光取出効率 a を乗 じたものが外部量子効率である η ext =a η int そのため, 外部光取出効率が低ければ, それで外部量子効率が決まってしまう 単なる積層構造だけでは, 外部光取出効率は 20 % 程度しか取り出せない 前方に光が取り出せるように種々の工夫を行うと % 程度まで取り出すことができる 内部量子効率 η int は, キャリアバランスγ, 励起子生成効率 φ exciton,pl 量子効率 φ PL の積で表すことができる η int =γ φ exciton φ PL キャリアバランスとは, 電流連続の法則により陽極から入る電流と, 陰極から流れ出る電流 ( 実際には素子面積が違うことが多いので電流密度 [A/m ] を扱った方が普遍性がある ) は同じである 注入型 EL では, 陽極から注入される正孔電流と陰極から注入される電子電流の大きさが同じであることが理想である このときキャリアバランスが 1 となる キャリアバランスが 1 でないということは, 正孔電流もしくは電子電流の一部が対向電極に流れ出しているということが示唆される ただし, 正孔輸送層と電子輸送層をもつ多層構造を利用した有機 EL においては, 正孔輸送側には電子が, 電子輸送層側には正孔が漏れ出すことは考えにくいので, キャリアバランスはほぼ 1 を達成できていると考えられる 励起子生成効率は第 1 章で述べたように一重項励起状態と三重項励起状態は 1:3 の割合で生成するので, けい光材料であれば EL IT H 3 C TPD CH 3 : t-bu IT HM PL C H2 PCPX Cl C H2 n n IT Al - S 3 S 3H S + S n Ir EL Alq3 PEDT:PSS Ir(ppy)3 図 2 有機 EL の構造 15 図 3 本文中で取り上げる主な有機材料の化学構造

3 684 解 説 表面技術 25 %, りん光材料であれば 75 % となる りん光材料の中にはベンゾフェノンのように一重項励起状態をほとんど生成せずに三重項状態の発光のみが観測される材料がある これは一重項励起状態と三重項励起状態がエネルギー的に接近しており, 両者が混合した状態を形成していることに起因している しかしながら, ベンゾフェノンのりん光は室温では全く観察されない ところが金属錯体の中で, 中心金属をプラチナやイリジウムとした材料は重原子効果によりスピン- 軌道相互作用が強くなり, 一重項状態が三重項状態に交換交差するとともに, 無輻射遷移が小さくなり, 室温でも輻射遷移が支配的となる その結果, 励起子生成効率が 100 % で PL 量子効率が 100 % となる材料が実現された PL 量子効率は励起状態にある分子が基底状態に戻る際に無放射遷移をとらずにすべて放射遷移となるとき,100 % となる 分子単独状態 ( 例えば希薄溶液中 ) では,PL 量子効率が 100 % となる材料は少なくないが, 分子が凝集した薄膜状態では PL 量子効率が低下する濃度消光を示す材料が多い 上記で示唆した PL 量子効率をりん光材料の一つはイリジウム錯体 Ir(ppy)3 であるが, 単独材料のみでは濃度消光で PL 量子効率は低くなるので, 必ずホスト材料にドープされた状態で利用される 以上より, 内部量子効率 100 % は適切な材料を組み合わせて素子構成を行えば, 実現できる状態まできている 外部光取出効率も改善が進められているので, 今後 η ext >50 % も実現可能となるであろう なお, 照明の世界では, エネルギー効率も重要となるので, 電力効率 lm/w の大きなデバイスが期待される 外部量子効率では, エレクトロン数, すなわち通過電流量が重要であったが, 電圧の項が含まれていない 電力効率では, 電圧と電流の積であるので, 一定電流を流すのに必要な印加電圧が小さなデバイスの開発が重要である 印加電圧を低下させるためには, 本質的に絶縁体である有機材料のキャリア移動度の向上が重要となる 印加電圧 V, 電流 I, 素子の抵抗 R とすれば, I=V / R となる ここで素子の膜厚 d, 面積を S としたとき, 平均電界 E = V / R, 電流密度 J = I / S, 導電率 σを用いて R = d /(σs) とすれば, J=σE として表すことができる 導電率は電荷, キャリア数, 移動度の積で表されるので, キャリア数 = 電極からのキャリア注入と見なせば移動度が大きい方が一定電流密度を得る場合には, 印加電界を小さくできる 素子全体の膜厚自体も薄くした方が, 印加電圧は小さくなり, 投入電力が小さくなるので, 電力効率は向上する 電子移動度は,LUM( 最低空分子軌道 ) を介した電子輸送であることから, 酸素の影響を受けやすいので, 封止の影響が大きい 正孔輸送材料としては, 伝統的にトリフェニルアミン ( フェニル基が別の芳香環となったものも含む ) を骨格としている Tang らが初めて用いた材料は di-[4-(,-ditolyl-amino) -phenyl]cyclihexane(tapc) であったが, その後九州大学が提案した, ゼロックスの感光体に利用されている,'-bis (3-methylphenyl)-,'-bis(phenyl)-benzidine(TPD),, ガラス 16 転移点を改善した Tang らが報告した,'-bis(naphthalene-1- yl)-,'-bis(phenyl)-benzidine(α-pd, PB とも呼ばれる ) が 知られている ただし, これらの材料はガラス転移点が低く, 結晶化しやすいという短所があるので, オリゴマー化したトリフェニルアミン誘導体が開発された, 電子輸送材料として, 発光層として利用されているアルミキノリノール錯体 (Alq3) の膜質が安定なこともあり, よく利用されていた しかしながら, 電子移動度は 10 cm V s と低いので, オキサジアゾール誘導体, ( オキサジアゾー ル基 ), トリアゾール誘導体 ( トリアゾール基 ), シ ロール誘導体 ( シロール基 Si ) などが提案された 近年, 従来材料よりも電子移動度が 10 cm V s と 1 桁以上も 向上したビピリジン誘導体が開発された, 発光材料では, 最新の材料については, 特許にしてしまうと構造が明らかになってしまうので, 化学構造は全く不明であることが多い 大学から発信される論文で見られる材料の中には疑わしい性能を示すものがあり, 注意が必要である PL 量子効率が 100 % でない発光材料は損失がすべて熱にかわるし, けい光材料では励起子生成効率が 25 % しかないので, 残りは損失となり, やはり熱となる せっかく光変換しても外部に取り出すことができない光もすべて熱となる 発光材料の多くはキャリア輸送材料に比べてガラス転移点が高い材料が多い 発熱による温度上昇は多くの場合には, PL 量子効率の低下を招く 一方, キャリア注入やキャリア輸送において温度上昇はプラス要素として働く そのため, 温度上昇とともに外部量子効率が極大を示すこともあるが, 過度な温度上昇は好ましくない そのため, 安定な連続駆動には素子の放熱が重要である 3. 有機 EL 素子の長寿命化に対する封止技術 有機 EL を直接構成しているのは, 透明電極, 有機エレクトロニクス材料, 陰極金属などである 周辺材料としては, 乾燥剤, 封止材, 接着剤などが必要となる 特に酸素や水の存在は, 活性な陰極金属の酸化や励起状態にある有機分子の消光や変質を招く 真空 といえども気圧が低いだけで, 内部に何もないわけではない 残留ガス濃度 [m ] は圧力 P[Pa], 温度 T[K] の関数であり, = P/T として表すことができる P=10 Pa,T = 300 K では, [m ] の分子が存在する 大気圧 Pa に比べれば,10 分の 1 であるが, まだ相当な数の気体分子が存在することが理解される 酸素分子 ( 分子量 M) を考えると, 圧力 P, 温度 T のとき単位時間, 単位面積当たりに入射するガス分子数 F[m s ] は F= P[Pa]/ MT として得ることができる 例えば,P=10 Pa,T=300 K では,F は m s となる 基板の大きさが 10 cm 程度であれば,10 個以上の酸素分子がこの基板上に毎秒衝突している 一方, 蒸着源からの基板への蒸着分子束は 0. 数 nm/s の蒸着速度程度では,10 ~ 10 m s になるので,

4 Vol. 61, 10, 2010 有機 EL 素子の材料設計と長寿命化技術 685 表 2 プラスチックフィルムの透湿度 材料 PET PPX PCPX エポキシ シリコーン ポリウレタン 透湿度 単位は gm -2 day -1 atm -1 で膜厚は 25 μm 有機分子が堆積して薄膜となる際には, 多くのガス分子が取り込まれることが予想される 実際に北陸先端科学技術大学の村田らのグループは, 図 4に示すように超高真空状態 (~ 2 10 Pa) で成膜した有機薄膜を利用した有機 EL デバイスの駆動寿命が高真空状態 (~ 4 10 Pa) で作製したデバイスに比べて向上することを示した これまで実用化されている有機 EL デバイスはガラスもしくは金属缶封止である ガラスや金属は酸素透過性や透湿性は極めて低いので, 封止材として一般的に用いられている 有機 EL を初めとする有機デバイスでどの程度の透湿性以下であれば封止材として利用できるかというと, 透湿度 10 gm day atm 以下という量である ここには封止材としての膜厚の影響は考慮されていない絶対的な量を表している 実際には, 透湿度は膜厚に反比例して増加する 薄膜デバイスにおいて, 薄膜封止は理想的であるが, 実現が容易でないことは理解される 透湿性やガスの透過性を支配しているのは, 利用する封止材の緻密さである パッキングが悪い材料では, 封止はできない すなわち, フレキシブル性を考慮するとプラスチックフィルムが非常に理想的ではあるが, 通常のプラスチックフィルムは表 2に示すように, 上記レベルから見ればほとんどざる状態である 図 5のようにプラスチック材料では, 自由体積 (free volume) と呼ばれる空間が多くあり, 高分子鎖の運動にともない, 烏合集散している 気体分子や水分子はこの自由体積を通って拡散できる ガラス転移点は分子運動に関した物理量であるが, それ以下では高分子においては主鎖の運動が凍結されている温度となる そのため, ガラス転移点の低い高分子ほど主鎖の運動が激しく, 自由体積の接続が生じやすい プラスチックフィルムに無機材料を薄膜コートすると, 悪いものでも約 2 桁, よいものでは 4 桁透湿性が改善できる 図 6はポリクロロパラキシレン (PCPX, 商標名パリレン C, dix-c) を封止材料に利用した有機 EL の劣化進展である 図 7のように PCPX を封止したデバイスは発光状態のまま水中に投じても 1 時間程度は発光が維持できる しかしながら, 有機 EL の封止材料としては不十分であるため, 実用的ではない 大気中において封止膜厚が厚い方が長い半減寿命をもつ それは透過率が膜厚に反比例するので, 当然である 図 6を見て興味深いのは, 低真空中においても封止効果を示すことである ロータリーポンプを利用した低真空であるので, 完全に残留ガスを遮断しているとは言い難い それでも膜厚が厚くなると寿命が大きく伸びるのは, 放熱の効果であると考えている ポリパラキシレン系材料は乾式成膜であり, 耐熱性も高く, 有機溶媒に対して不溶であるので, 下記に示す無機層の下地膜として有用な材料であると考えられる 薄膜封止に関しては, 有機層だけではガスバリアが不十分であるため, 無機層を導入する必要がある 有機デバイスにおける薄膜封止に求められる性能は, 図 5 高分子中の自由体積 PCPX [0.6µm]/PPX[0.6µm] PCPX [0.6µm]/PPX[0.6µm] 図 4 作製時の真空度と素子半減寿命とガス密度 ( 参照文献のデータを再プロットしたもの ) 17 図 6 PCPX/PPX を保護膜とした有機 EL 素子の駆動特性 ( 一定電流密度 45 ma/cm, IT/TPD/Alq3/Al)

5 686 解 説 表面技術 で 40 ~ 80 % のときに透過率 90 % 以上のバリア膜に作製に 成功している 豊田中研グループでは, プラズマ CVD Si x とプラズマ 重合 C x :H 膜を積層させたバリア膜を作製し, 薄膜封止に 成功している ここでは機能分離させて,C x :H 膜を応 力緩和層として利用した 実際には単なる二層ではなく, 素 子側から Si x,c x :H,Si x,c x :H という多層構造であり, C x :H 層の膜厚は Si x 層の膜厚に比べて 3 倍強として十分 膜応力を緩和させている これらの組み合わせでは, 逆テー パ深部まで十分にカバーができており, 欠陥は少ないと報告 されている 図 7 水中での PCPX コートした有機 EL 素子の発光 低温 Si x の作製は触媒化学気相法 (Cat-CVD) 法において も, 検討されている 北陸先端科学技術大学院大学の松村ら は上記手法を用いて基板温度 80 という低温で Si x 膜を作 a. 高いガスバリア性 製し, 有機 EL 素子の薄膜封止に適用した 加速試験によ b. 低温での成膜 る Alq3 の輝度半減寿命は 7,000 hrs である c. 低い膜応力 東北デバイスは有機 EL 用の Si x ベースの薄膜封止を実 d. 良好なカバレッジ性 現していた 海外メーカーのバリアフィルムとして,Barix が求められる 使用している材料が有機材料であるので, 耐 がある Barix は Vitex Systems, Inc. が開発したフィルムであ 熱性の良い材料といえども 150 未満で作製したい また, り,UV 硬化樹脂とアルミナ層の多層構造を有している 透 フレキシブル基材として, ポリエチレンテレフタレート PET 過率は 5 10 gm day atm を実現したと報告されてい ( ガラス転移点 ~ 70 ) を利用するならば同程度の使用温度 る, までである 200 まで上昇させて作製するためには, ポリ 昨今は曲がる薄膜ガラスも実現されてきたので, これらを エチレンナフタレート PE( ガラス転移点 ~ 110 ) を基材 うまく利用することにより, より簡便に封止が実現されるか として使用材料もかなり限定される 無機成膜からみれば もしれない そうした場合には, デバイスと封止材との接着 200 は全くの低温であり, 通常プロセスでは 400 以上ま が重要な役割を果たす ガラスや金属缶の封止においても, で作製時の温度が高くなるのは決して珍しいことではない 素子寿命が急速に低下する最大の原因は不十分な接着による 無機材料を低温で成膜するとパッキングが悪い膜ができやす 接触部分の欠陥からの水分 大気の浸入である この接着剤 いので, 作製条件出しは難しい 膜の応力によって著しいス としては, 主に UV 硬化樹脂が用いられている アクリル系, トレスが有機デバイスと基板に発生すると, フレキシブル基 エポキシ系, ポリイミド系が知られている 一般的に構造に 材であれば反ったりするし, ガラス基板であれば有機層が剥 親水基が含まれている場合には吸湿しやすい 最後に乾燥剤 がれる デバイスは最終的に平坦ではないので,IT 陽極 とともに封入すれば, 浸入した水分はすべて吸着するので, や陰極金属のリード部分は段差が生じる そのため, その交 かなり寿命が延びる 薄膜封止では, 簡単に乾燥剤を利用す 差部分での適切に無機膜でカバーしないと欠陥となり, 水分 ることができないので, 別の封止フィルムを利用するメリッ などの浸入がしやすくなる ボトムエミッション方式 ( 基板 トといえる 側から光を取り出す ) ではなく, トップエミッション方式 ( 基板とは反対方向から光を取り出す ) 場合には, 封止膜には透 4. おわりに 明性や屈折率制御性も要求される 本稿を執筆中に有機 EL 事業に取り組んできた東北デバイ よく利用されるのが, 酸化シリコン Si 膜である しか スが倒産したというニュースが飛び込んできた 上述したよ しながら,Si 膜の膜質は緻密とは言い難い それゆえ窒 うに東北デバイスでは白色デバイス 薄膜封止を実現するな 化シリコン Si と組み合わせて用いられる パイオニアは と, 活発に取り組んできただけに残念なことである しかし プラズマ化学気相 (CVD) 法を用いて Si を成膜して封止膜 ながら, 有機 EL はディスプレイにおいても照明においても を, スパッタ法を用いてガスバリア膜 ( フィルム基材からの 非常に急激に発展してきたデバイスである 液晶や LED な ガスの浸入を抑制する ) として Si と Si の混合膜, どと比較すると産業としての基盤がまだ脆弱である 平成 Si x y 膜を利用した Si は単独では褐色を呈している 22 年 4 月に発表された経済産業省の 資源エネルギー政策 ので, 封止膜として利用できてもそのままガスバリア膜とし の見直しの基本方針 には高効率照明の普及促進が謳ってあ ては利用できない そこで Si と組み合わせることで着色 るが, その対象となっているのが,LED と有機 EL である を抑えることができている Si を利用して RH% 2020 年にはフローベースでの置き換え,2030 年にはストッ の条件で 500 時間後にダークスポット ( 非発光部 ) の発生が抑 クベースでの照明推進となっており, 次世代照明への期待の 制された 彼らは窒化シリコンターゲットを利用した酸素雰 高さが窺える ディスプレイにおいても大画面化に時間がか 囲気下の RF マグネトロンスパッタリングにより, ガスバリア かっているが, ソニーによる 3D-TV の有機 EL やロールディ 膜を作製している 酸素と窒素との流量を制御して,/( + ) スプレイの可能性など将来性は十分である 有機 EL の長寿 18

6 Vol. 61, 10, 2010 有機 EL 素子の材料設計と長寿命化技術 687 命化は材料開発と封止技術にかかっているが, 低コスト化への対策も必要である (Received August 4, 2010) 文献 ₁ ) 森竜雄 ; トコトンやさしい有機 ELの本,( 日刊工業新聞社, 2008). ₂ )J. -S. Kim, P. K. H. Ho,. C. Greenham, R. H. Friend ; J. Appl. Phys., 88, 1073(2000). ₃ ) 徳丸克巳 ; 光化学の基礎 (4), 現代化学 7 月号, p.60(2006). ₄ )C. Adachi, M. E. Thompson, S. R. Forrest ; IEEE, J. Selected Topics Quan. Elec., 8, 372(2002). ₅ )C. W. Tang, Van Slyke ; Appl. Phys. Lett., 51, 913(1987). ₆ )J. S. Facci, M. Stolka ; Phil. Mag., B 54, 1(1986). ₇ )C. Adachi, T. Tsutsui, S. Saito ; Appl. Phys. Lett., 55, 1489(1989). ₈ )S. A. VanSlyke, C. H. Chen, C. W. Tang ; Appl. Phys. Lett., 69, 2160 (1996). ₉ )H. Tanaka, S. Tokito, Y. Taga, A. kada ; Chem. Commun., 2175 (1996). 10)S. Tokito, H. Tanaka, K. oda, A. kada, Y. Taga ; Appl. Phys. Lett., 70, 1929(1997). 11)R. G. Kepler, P. M. Beeson, S. J. Jacobs, R. A. Anderson, M. B. Sinclair, V. S. Valencia, P. A. Cahill ; Appl. Phys. Lett., 66, 3618 (1995). 12)C. Adachi, T. Tsutsui, S. Saito ; Appl. Phys. Lett., 51, 1489(1987). 13) 浜田, 安達, 筒井, 齋藤 ; 日本化学会誌, 77, 1850(1995). 14)J. Kido, C. htani, K. Hongawa, K. kuyama, K. agai ; Jpn. J. Appl. Phys., 32, L917(1993). 15) 古川顕治, 内田学, 泉澤勇昇, 玉尾皓平, 山口茂弘 ; 電子情報通信学会技術研究報告. ME, 有機エレクトロニクス, 96, 29 (1997). 16)M. Ichikawa, S. Fujimoto, Y. Miyazawa, T. Koyama,. Yokoyama, T. Miki, Y. Taniguchi ; rg. Electron., 9, 77(2008). 17) 市川結 ; 10-1 高分子エレクトロニクス 有機 EL 合同研究会, p. 9(2010). 18) 実験物理講座 4 真空技術,( 林編修 ),( 共立出版, 1985). 19) 村田英幸 ; 日本学術振興会情報科学用有機材料第 142 委員会第 20 回研究会資料, p.23(2007). 20)K. Yamashita, T. Mori, T. Mizutani ; J. Phys. D, 34, 740(2001). 21) 森竜雄 ; 剥離対策と接着 密着性の向上, p.300( サイエンス & テクノロジー, 2010). 22)A. Sugimoto, A. Yoshida, T. Miyadera, S. Miyaguchi ; Abs. 1st Int'l Conf. Molecular Electronics and Bioelectronocs, p.46(2001). 23)K. Akedo, A. Miura, H. Fujikawa, Y. Taga ; SID2003 DIGEST, 34, 559 (2003). 24) 増田, 仁木, 室井, 高野, 部家, 南川, 枡田, 魚住, 大園, 梅本, 松村 ; 日本学術振興会情報科学用有機材料第 142 委員会第 4 回研究会資料, p.29(2005). 25)J. D. Affinito, M. E. Gross, C. A. Coronado, G. L. Graff, E.. Greenwell, P. M. Martin ; Thin Solid Films, , 67(1996). 26)A. B. Chwang, M. A. Rothman, S. Y. Mao, R. H. Hewitt, M. S. Weaver, J. A. Silvernail, K. Rajan, M. Hack, J. J. Brown, X. Chu, L. Moro, T. Krajewski,. Rutherford ; Appl. Phys. Lett., 83, 413(2003). 19

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diode_revise 2.3 pn 接合の整流作用 c 大豆生田利章 2015 1 2.3 pn 接合の整流作用 2.2 節では外部から電圧を加えないときの pn 接合について述べた. ここでは, 外部か らバイアス電圧を加えるとどのようにして電流が流れるかを電子の移動を中心に説明す る. 2.2 節では熱エネルギーの存在を考慮していなかったが, 実際には半導体のキャリアは 周囲から熱エネルギーを受け取る その結果 半導体のキャリヤのエネルギーは一定でな

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