2.5 臨床に関する概括評価

Size: px
Start display at page:

Download "2.5 臨床に関する概括評価"

Transcription

1 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 1 ペガシス皮下注 90 μg, ペガシス皮下注 180 μg [ ペグインターフェロンアルファ -2a( 遺伝子組換え )] [B 型慢性肝炎 ] 第 2 部 ( モジュール 2):CTD の概要 ( サマリー ) 2.5 臨床に関する概括評価 中外製薬株式会社

2 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 2 略語一覧表 略語 省略していない表記 ALT Alanine aminotransferase/ アラニン アミノトランスフェラーゼ (GPT) APTT Activated partial Thromboplastin time/ 活性化部分トロンボプラスチン時間 AST Asparatate aminotransferase/ アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ (GOT) AUC Area under concentration-time curve/ 血中濃度 - 時間曲線下面積 AUC 0-t Area under the concentration-time curve from zero to time t/ 血中濃度最終測定 時点までの血中濃度 - 時間曲線下面積 C max Maximum concentration/ 最高血中濃度 CI Confidence interval/ 信頼区間 CL Systemic clearance/ 全身クリアランス CL ss /F Systemic clearance/ 定常状態における全身クリアランス CMH Cochran-Mantel-Haenszel/ コクランマンテルヘンツェル ( 検定 ) DNA Deoxyribonucleic acid/ デオキシリボ核酸 FAS Full Analysis Set/ 最大の解析対象集団 FT 4 Free Thyroxine/ 遊離チロキシン γ-gtp γ-glutamyltranspeptidase/γ-グルタミルトランスペプチダーゼ HBV Hepatitis B virus/b 型肝炎 HBc Hepatitis B core(antigen)/b 型肝炎コア ( 抗原 ) HBe Hepatitis B envelope(antigen)/b 型肝炎 e( 抗原 ) HBs Hepatitis B surface(antigen)/b 型肝炎表面 ( 抗原 ) HBV-DNA Hepatitis B virus- Deoxyribonucleic acid/b 型肝炎ウイルスデオキシリボ核酸 HLBI Human Lymphoblastoid Interferon/ ヒトリンパ芽球インターフェロン又はス ミフェロン IFN Interferon/ インターフェロン IgM Immunoglobulin M/ 免疫グロブリン M MedDRA Medical dictionary for regulatoryactivities terminology/ich 国際医薬用語集 MIU Million international unit/ 百万国際単位 NOS Not otherwise specified/ 他に特定されない PCR Polymerase chain reaction/ ポリメラーゼ連鎖反応 PEG Polyethylene glycol/ ポリエチレングリコール PEG-IFNα-2a Peginterferon Alfa-2a(Genetical Recombination)/ ペグインターフェロンア ルファ-2a( 遺伝子組換え ) PK Pharmacokinetics/ 薬物動態 PD Pharmacodynamics/ 薬力学 PPS Per protocol set/ 治験実施計画書に適合した有効性評価解析対象集団 PSUR Periodic safety update report/ 定期的安全性最新報告 PT Prothrombin time/ プロトロンビン時間 PT Preferred term/ 基本語 RBC Red blood cell count/ 赤血球数 RNA Ribonucleic acid/ リボ核酸 rifnα-2a Interferon Alfa-2a(Genetical Recombination)/ インターフェロンアルファ- 2a( 遺伝子組換え ) SC Seroconversion/ セロコンバージョン SD Standard deviation/ 標準偏差 SOC System organ class/ 器官別大分類 t 1/2 Elimination half-life/ 消失半減期 T max Time of maximum concentration/ 最高血清中濃度到達時間 TSH Thyroid stimulating hormone/ 甲状腺刺激ホルモン WBC White blood cell count/ 白血球数

3 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 3 目次 頁 2.5 臨床に関する概括評価 製品開発の根拠 B 型慢性肝炎の病態及び疫学 B 型慢性肝炎の病態 B 型慢性肝炎の疫学 ジェノタイプ B 型慢性肝炎に対する治療の現状 海外臨床開発の経緯 国内臨床開発の経緯 臨床試験データパッケージ 生物薬剤学に関する概括評価 臨床薬理に関する概括評価 日本人の B 型慢性肝炎患者での薬物動態 国内と海外の B 型慢性肝炎患者での薬物動態の比較 B 型慢性肝炎患者と C 型慢性肝炎患者での薬物動態の比較 有効性の概括評価 JV20015 試験の試験デザイン 対象患者 投与方法 減量, 休薬及び中止基準 JV20015 試験の試験成績 被験者の構成 被験者背景 HBe 抗原陽性患者での有効性 主要評価項目による検討 副次的評価項目による検討 部分集団解析 海外臨床試験 (WV16240 試験及び WV19432 試験 ) 成績に基づく考 察 HBe 抗原陰性患者での有効性 主要評価項目による検討 副次的評価項目による検討 部分集団解析 海外臨床試験 (WV16241 試験 ) 成績に基づく考察 有効性評価の結論... 45

4 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page HBe 抗原陽性患者での有効性のまとめ HBe 抗原陰性患者での有効性のまとめ 安全性の概括評価 暴露量 規定投与期間に対する投薬率 投与中止時又は最終投与時までの投薬率 治験薬の投与中止, 休薬及び減量の頻度 有害事象 比較的よくみられる有害事象 重症度別の有害事象 発現時期別の有害事象 死亡及び重篤な有害事象 死亡 その他の重篤な有害事象 その他の重要な有害事象 治験薬の投与中止, 休薬及び減量に至った有害事象 その他特記すべき有害事象 臨床検査値 臨床検査値の異常変動の発現率 臨床検査値の変動 バイタルサイン, 心電図 特別な患者集団及び状況下における安全性 日本人の B 型慢性肝炎患者と C 型慢性肝炎患者の有害事象の比較 B 型慢性肝炎患者を対象とした海外試験での安全性 WV19432 試験での安全性 WV16240 試験での安全性 WV16241 試験での安全性 B 型慢性肝炎患者を対象とした海外試験での安全性のまとめ 安全性評価のまとめと考察 安全性のまとめ 安全性の結論と考察 市販後のデータ ベネフィットとリスクに関する結論 用法 用量 B 型慢性肝炎の薬物療法における IFN 製剤の位置づけ ベネフィット リスク 結論

5 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 参考文献

6 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 臨床に関する概括評価 製品開発の根拠ペグインターフェロンアルファ-2a( 遺伝子組換え )( 治験成分記号 :Ro , 以下 PEG-IFNα-2a 又は本剤 ) はインターフェロン ( 以下 IFN) 療法の有効性及び投与方法を改良する目的でインターフェロンアルファ-2a( 遺伝子組換え )( 以下 rifnα-2a) に分子量約 40KD の分枝メトキシポリエチレングリコール1 分子を共有結合させた蛋白質である PEG-IFNα-2a は rifnα-2a に比し薬物動態と薬力学が改善され,C 型慢性肝炎患者に対して週 1 回投与による臨床的有効性及び安全性が確認されたことから,2001 年 7 月スイスにおいて初めて承認された その後, 国内においても C 型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善 の効能で2003 年 10 月に承認され,2007 年 1 月には, 同効能に対して, リバビリンとの併用療法も承認された また, 本剤はリバビリンとの併用で,20 年より実施された国内臨床試験に基づき,2010 年 10 月 25 日に,C 型代償性肝硬変の新効能追加に係る承認事項一部変更承認申請を行った 一方,B 型慢性肝炎については,C 型慢性肝炎と同様に,PEG-IFNα-2a 療法が従来の IFN 療法に比べ利便性及び安全性を向上することが海外臨床試験にて確認され,2004 年 10 月に台湾, 2004 年 12 月にスイス, その後,2005 年 5 月に米国,EU 等で承認を取得している 2011 年 6 月現在,110カ国を超える国で承認されている 今回, 国内で実施された第 Ⅱ/Ⅲ 相臨床試験成績 (JV20015) より,B 型慢性活動性肝炎に対する PEG-IFNα-2a の有効性及び安全性が確認されたことから, ペガシス皮下注 90 μg 同 180 μg の B 型慢性活動性肝炎の新効能追加に係る承認事項一部変更承認申請を行う B 型慢性肝炎の病態及び疫学 B 型慢性肝炎の病態 B 型慢性肝炎は,B 型肝炎ウイルス (HBV) が血液又は体液を介して感染することにより肝機能障害を引き起こす疾患で, その後肝硬変や肝癌へと進展すると考えられている 免疫機能の確立した成人が HBV に感染した場合には,1~2% が劇症肝炎を発症するが, ほとんどは不顕性で自然治癒する 一部の患者では, 一過性の急性肝炎を引き起こすが, 成人では HBV に対する免疫が成立するため, 持続感染することはまれである しかし, 近年, 成人での急性肝炎症例において, 持続感染しやすいジェノタイプ A が報告されるようになった 1) 新生児が母子垂直感染した場合及び乳幼児期に水平感染した場合には, 免疫機能がまだ確立していないため,HBV は排除されず, 持続感染した状態となる 持続感染状態となると青年期頃までは HBs 抗原 * と HBe 抗原 ** が陽性で HBV-DNA 量も高値となるが, この時期は ALT 等の肝機能値は正常であり, 無症候性キャリアといわれる 成人期を過ぎ, 免疫機能が確立した段階では, 持続感染者の 10% 程度に肝機能異常を伴う慢性肝炎の症状がみられる また, この時期には,HBV 感染肝細胞の排除,HBV-DNA 量の減少が認められ, 結果的に HBe セロコンバージョン *** がみられることがある この HBe セロコンバージョンにより, ウイルスの増殖は宿主免疫により抑制されるため, ウイルスは完全に消失しないものの, 肝機能値が正常な無症候性の状態となると考えられている しかし,HBe セロコンバージョンに至った症例の中にも ALT 上昇を伴う肝機能障害が認められることがあり, この原因として, コアプロモーター及びプレコア領域に変異がおこり,HBe 抗原の産生能力が低下したウイルスが選択的に増殖していることが報告された 2) このように,B 型慢性肝炎の進行過程においては, 一般的に HBe 抗原の有無で病態を分類しており,HBe 抗原陽性で,HBV の増殖能力が高く肝機能異常が持続している状態は HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎,HBe セロコンバージョン等により,HBe 抗原は陰性化しているが, 変異ウイルスの増殖により肝機能異常が持続している状態は HBe 抗原陰性の B 型慢性肝炎とされている

7 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 7 *HBs 抗原 HBs 抗体 **HBe 抗原 HBe 抗体 ***HBe セロコンバージョン HBV の表面抗原で,HBV の感染状態を示す HBs 抗原に対する抗体であり,HBV に対する免疫を示す また, 一般的に,HBs 抗体は HBV の感染を防御する働き ( 中和抗体としての働き ) を持っている HBV コア抗原由来の蛋白質で, ウイルス増殖状態の指標とされている HBe 抗原に対する抗体 HBe 抗原が陰性で HBe 抗体が陽性となると HBe セロコンバージョンといわれ,B 型肝炎沈静化の目安とされる B 型慢性肝炎の疫学全世界の HBV 感染者数は約 3 億 5 千万人と推定され, 特にアフリカ, 中国及びその周辺アジア諸国での感染率が高いと報告されている また,HBV は慢性肝炎, 肝硬変及び肝細胞癌の主要な原因のひとつであると考えられており, 年間 100 万人が死亡していると報告されている 3) 国内における HBV 感染者数は約 110~140 万人と推定され, 患者数は約 7 万人, うち慢性肝炎が 5 万人, 肝硬変及び肝癌が 2 万人と報告されている 4) その感染経路のほとんどは, 新生児期の母子垂直感染, 又は乳幼児期の水平感染であるが,1986 年から厚生省 ( 現厚生労働省 ) により実施された B 型肝炎母子感染防止事業の結果, それ以降の出生児における HBV 感染者はほとんどないと報告されている 5) ジェノタイプ HBV はヘパドナウイルス科に属する DNA ウイルスで, 現在, このウイルスはゲノムの遺伝子分類で A~H の 8 つのジェノタイプに分類されており, 地域によりその分布は大きく異なる 国内における B 型慢性肝炎患者のジェノタイプ別の分布状況は, ジェノタイプ A 1.7%, ジェノタイプ B 12.2%, ジェノタイプ C 84.7%, ジェノタイプ D 0.4%, 混合型 1.0% であることが報告されている 6) B 型慢性肝炎における病態の進展や治療効果に影響する因子としては, ジェノタイプの他に人種, 感染経路, 罹患時期などが考えられており, ジェノタイプのみの影響を切り分けるのは困難である しかし, 一般的に, 年齢やウイルス量など他の患者背景が同じ集団では, ジェノタイプ C は病態の進行が早く 7), ジェノタイプ B の方が, ジェノタイプ C に比べ HBe セロコンバージョンしやすいことが報告されている 8) また, HBe 抗原陽性患者に対する IFNα の治療効果については, ジェノタイプ D よりジェノタイプ A の方が 9), ジェノタイプ C よりジェノタイプ B の方が 10),HBe セロコンバージョン率が高いことが報告されている HBe 抗原陰性患者については, ジェノタイプの違いによって IFN の効果に差があるか否かについての報告は特になされていない B 型慢性肝炎に対する治療の現状 (1) 海外における治療の現状及びガイドライン海外においては, ペグインターフェロン (PEG-IFN) 製剤とヌクレオシドアナログ製剤が標準治療となっている 米国肝臓学会議による 2009 年の治療ガイドライン 11) では,B 型慢性肝炎患者における治療方針に関して, 年齢による区分はされておらず, 有効性や安全性, 薬物耐性, 治療コスト, 女性に関しては家族計画などを考慮し,IFN 製剤又はヌクレオシドアナログ製剤を選択することが推奨されている 更に, 本ガイドラインに,PEG-IFN は, 週 3 回投与が必要な従来型 IFN 製剤に比し利便性の点で優れており, また, 従来型 IFN と同程度かそれ以上の有効性が得られると述べられている また, 欧州肝臓学会議による 2008 年のガイドライン 12) においても, 治療方針の年齢による区分はなく, 治療期間, 投与方法, 薬剤耐性, 治療目的等を考慮して, 患者ごとに PEG-IFN 製剤とヌクレオシドアナログ製剤の使い分けをすることが記載されている

8 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 8 (2) 国内における治療の現状及びガイドライン B 型慢性肝炎の治療目標は,HBV を完全に排除するか, 永続的にウイルス増殖を抑制して, 長期的に肝機能を正常に維持し, 肝組織像を改善することにより, 肝硬変, 肝癌への進展を遅延又は阻止し, 最終的には長期生存をはかることであると考えられている 13) 現在, 国内で承認されている B 型慢性肝炎の治療法には, 肝炎の鎮静化を目的とした肝庇護療法と抗ウイルス療法があり, 抗ウイルス療法に用いられる薬剤には IFN 製剤及びヌクレオシドアナログ製剤 ( ラミブジン, アデホビルピボキシル, エンテカビル ) がある 厚生労働省研究班による B 型慢性肝炎の治療ガイドライン ( 表 ) によると, 主に HBe 抗原の有無, 年齢, ウイルス量により各治療方法を区分している HBe 抗原陽性患者では,35 歳未満には, セロコンバージョンを期待した IFN 治療を基本とするが,35 歳以上は一般的に IFN の奏効率が低いことから HBV-DNA の持続的陰性化を目的に, ヌクレオシドアナログ製剤の中で最も抗ウイルス効果が強く耐性ウイルスの発現率が低いエンテカビルが推奨されている ただし, ジェノタイプ A,B は,35 歳以上でも IFN の効果が高いことから, 第一選択として IFN 投与が推奨されている 一方,HBe 抗原陰性患者では,35 歳未満の高ウイルス量では, ヌクレオシドアナログ治療を終了することを目的とした Sequential 療法が推奨されており, 低ウイルス量については経過観察が基本となっている また,35 歳以上に対しては, エンテカビルが第一選択薬となっている HBe 抗原陽性 表 平成 22 年 B 型慢性肝炎の治療ガイドライン 14) 35 歳未満 35 歳以上 HBV-DNA 量 7log copies/ml HBV-DNA 量 < 7log copies/ml HBV-DNA 量 7log copies/ml HBV-DNA 量 < 7log copies/ml 1IFN 長期投与 1IFN 長期投与 1エンテカビル 1エンテカビル (24-48 週 ) (24-48 週 ) 2Sequential 療法 2IFN 長期投与 2エンテカビル 2エンテカビル (24-48 週 ) 1Sequential 療法 * 2 エンテカビル 1 経過観察又はエンテカビル 2IFN 長期投与 (24 週 ) 1 エンテカビル 2IFN 長期投与 (24-48 週 ) HBe 抗原陰性エンテカビル血小板 15 万未満又は F2 以上の進行例には最初からエンテカビル *Sequential 療法 : ヌクレオシドアナログ治療において,HBe 抗原が陰性化した症例 ( 又は陰性症例 ) を drug free にするために行われる治療法 IFN を4 週間併用後にヌクレオシドアナログ治療を終了し, その後 IFN 単独で20 週間投与後に治療を中断する治療 (3) 国内の B 型慢性肝炎に対する治療薬 1) ヌクレオシドアナログ製剤ラミブジンは,2000 年 9 月 B 型肝炎ウイルスの増殖を伴う肝機能の異常が確認された B 型慢性肝炎におけるウイルスマーカー, 肝機能及び肝組織像の改善 の効能 効果にて承認を取得し,2005 年 9 月には,B 型肝硬変に対する適応も取得している 主に, ウイルスの逆転写酵素阻害作用により, ウイルス増殖を効果的に抑制し, 忍容性も良好であるが, 長期間投与することにより, ラミブジンに抵抗性を示す変異ウイルスが出現することが明らかとなった 15) この変異ウイルスの出現率は,5 年間の投与例において,1 年目では 19.7%,2 年目では 32.2%,3 年目では 43.8%,5 年目では 62.5% とラミブジンの投与期間に応じて増加し,3 年経過時における変異ウイルス出現例のうち 37.5% に肝炎の再燃が認められた また, 一部の患者ではこれら変異ウイルスの増殖による肝機能の急性増悪も報告されている 16) 2004 年 10 月, これらの変異ウイルスに対しても効果を示すヌクレオシドアナログ製剤として, アデホビルピボキシルが, ラミブジン投与中に B 型肝炎ウイルスの持続的な再増殖を伴う肝機能の異常が確認された B 型慢性肝炎及び B 型肝硬変におけるラミブジンとの併用によるウイルスマーカー及び肝機能の改善 の効能 効果にて承認され,2008 年 9 月には, B 型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認された B 型慢性肝疾患における B 型肝炎ウイルスの増殖抑制 の効能 効果にて承認されたことにより, ラミブジンとの併用だけでなく単独

9 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 9 投与においても使用が可能となった エンテカビルは 2006 年 7 月に B 型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認された B 型慢性肝疾患における B 型肝炎ウイルスの増殖抑制 の効能 効果にて承認を取得した エンテカビルは, ウイルス増殖の抑制, 変異ウイルスの出現率においてラミブジンより優れた効果を有すると報告されている しかし, 長期に投与した場合の変異ウイルス出現の懸念は残されている 2) IFN 製剤 1986 年 9 月にインターフェロンベータが HBe 抗原陽性でかつ DNA ポリメラーゼ陽性の B 型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善 の効能 効果にて承認された後, 同様の効能効果で天然型インターフェロンアルファ製剤, 遺伝子組換え型インターフェロンアルファ製剤が承認された IFN の作用機序は, 細胞内で抗ウイルス活性を有する酵素である 2-5 オリゴアデニル酸合成酵素 (2,5 -AS), プロテインキナーゼ,2 - ホスホジエステラーゼ等の誘導により HBV-DNA の複製過程に生成された RNA を排除し, ウイルスの蛋白質合成を阻害する直接作用と, リンパ球, 単球等の宿主免疫系の活性化を介した間接作用が考えられている 17),18) 承認当初は,4 週間投与の制限下で使用されていたが,IFN 療法は長期投与により有効性が高くなることが報告されたことから, 長期投与が可能になった 19) なお, 国内では,IFN 製剤は HBe 抗原陰性患者に対する適応の承認は取得していない (4) 国内における B 型慢性肝炎治療薬の課題ヌクレオシドアナログ製剤は, 経口投与のため利便性があり,IFN 製剤と比較して問題となる副作用も少ないものの, ウイルスを陰性化し続けるために生涯にわたり長期的に投与する必要があり, 耐性ウイルスの発現が問題となっている また, 服用中止による肝炎の再燃, 増悪を起こすことがあり, 投与を終了する基準が明確化されていない 更に, ヌクレオシドアナログ製剤には催奇形性の問題があり, 挙児希望のある若年層を対象とした治療には推奨されていない 一方,IFN 製剤は, 治療期間がヌクレオシドアナログ製剤のような生涯にわたる長期投与ではなく, 限定された期間で一定の効果が期待できる しかし, 週 3 回の投与が必要な注射剤であり, 治療に伴うインフルエンザ様症状等の急性症状, うつ症状, 不眠症等の副作用は患者にとって負担となっている また,IFN 製剤の国内の HBe 抗原陰性患者に対する治療効果は検証されていない 海外では,PEG-IFNα-2a は, ラミブジンを対照とした臨床試験成績で投与終了後における有効性がラミブジンに比べ高かったこと, また, 週 3 回投与が必要である従来型 IFN 製剤に対し, 週 1 回投与で長期投与に適していることから,HBe 抗原陽性及び陰性の B 型慢性肝炎患者において, ヌクレオシドアナログ製剤と並ぶ標準治療となっている しかし, 国内では PEG-IFNα- 2a の B 型慢性肝炎に対する適応は承認されていない (5) 国内の社会的情勢国内最大の感染症である慢性肝炎の対策として,2008 年 6 月 20 日には 肝炎研究 7 カ年戦略 が取りまとめられ, B 型肝炎における最新のインターフェロン治療としてペグインターフェロンの開発に関する研究 が今後期待される新たな研究課題として取り上げられている また, 2010 年 1 月 1 日には肝炎対策基本法が施行され, 肝炎医療を行う上で特に必要性が高い医薬品の早期承認に向けて必要な施策を講じること が明文化されており, 肝炎治療に対する包括的な国家的対策が積極的に進められている 更に,2010 年 10 月 25 日に開催された肝炎対策推進協議会において, 肝炎対策の推進に関する基本的な指針 の中に 国は, 肝炎医療に係る新医薬品等のうち, 医療上の有用性等の要件を満たす医薬品については, 優先して承認審査を進める と明記することが決定されており,B 型慢性肝炎治療に対する PEG-IFN 製剤の開発

10 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 10 に対して社会的要請は高い 海外臨床開発の経緯海外では,20 年より HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者を対象とした第 Ⅱ 相臨床試験 (NV16037) が開始され,PEG-IFNα-2a の治療効果が示された ( ) 続いて,HBe 抗原陽性 (WV16240) 及び HBe 抗原陰性 (WV16241) の B 型慢性肝炎患者を対象とした第 Ⅲ 相臨床試験が実施され, 両試験において PEG-IFNα-2a 単独投与は, ラミブジン単独投与に比し, 高い有効性が認められた ( , ) これらの試験結果に基づき, 米国, 欧州等各国にて180 μg 48 週間投与での承認を取得している 以下に海外で実施された臨床試験成績の概略を記載した (1) ~ (3) は, 承認申請時に提出された臨床試験成績であり,(4) は, 承認後に HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者に対し, 投与期間 (48 週間及び24 週間 ) 及び投与量 (180 μg 及び90 μg) による有効性及び安全性を検討する目的で実施された製造販売後臨床試験成績である (1) 海外第 Ⅱ 相臨床試験 (NV16037 試験 ) HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者 194 例を,PEG-IFNα-2a 90 μg 群 (PEG90 群 )49 例,180 μg 群 (PEG180 群 )46 例,270 μg 群 (PEG270 群 )48 例,rIFNα-2a 4.5 MIU 群 (IFN 群 )51 例の 4 群に無作為に割り付け, 各群 24 週間の投与後に 24 週間の経過観察を実施し, 有効性, 安全性及び PEG-IFNα-2a の 3 用量における用量反応関係について検討した 有効性の主な解析集団は ITT とした NV16037 試験の主要評価項目である投与終了後 24 週時の HBe 抗原陰性化率を表 に示す 投与終了後 24 週時の HBe 抗原陰性化率は,PEG90 群 36.7%,PEG180 群 34.8%,PEG270 群 29.2%,IFN 群 25.5% であり, いずれの PEG 群においても IFN 群より高い有効性を示した しかしながら,PEG-IFNα-2a の用量群間において有意な差は認められなかった 一方, ウイルス量に対し PEG 群は, 投与期間中に IFN 群より高い割合で HBV-DNA 量の低下を示した 試験開始時から投与終了時までの HBV-DNA の低下量 (Log コピー /ml) は IFN 群で 2.2 Log コピー /ml であったのに対し,PEG90 群,PEG180 群及び PEG270 群でそれぞれ 3.0,3.5 及び 3.7 Log コピー /ml であった 有害事象発現プロファイルは,PEG 群と IFN 群で類似していた PEG 群における途中中止率や有害事象の発現率は IFN 群と同等であり,PEG-IFNα-2a の忍容性が示された しかし, PEG-IFNα-2a 投与群では, 臨床検査値異常による用量変更が多く認められた 表 投与終了後 24 週時の HBe 抗原陰性化率 (NV16037 試験,ITT) IFN 群 N=51 PEG90 群 N=49 n (%) 13 (25.5%) 18 (36.7%) 95% CI ( ) ( ) P 値は conditional logistic regression に基づく PEG180 群 N=46 16 (34.8%) ( ) PEG270 群 N=48 14 (29.2%) ( ) P 値すべての群間 P 値 PEG 群間 ( Table 9 から作成 ) (2) 海外第 Ⅲ 相臨床試験 (WV16240 試験 ) HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者を対象とした海外第 Ⅲ 相臨床試験 (WV16240 試験 ) において,PEG-IFNα-2a 180 μg とラミブジン又はプラセボ併用及びラミブジン単剤を 48 週間投与後に 24 週間の経過観察を実施し, 有効性及び安全性を比較検討した 登録患者 820 例のうち,PEG-IFNα-2a 180 μg とプラセボ併用投与群 (PEG/PLA 群 )271 例, PEG-IFNα-2a 180 μg とラミブジン併用投与群 (PEG/LAM 群 )271 例, ラミブジン単剤投与群 (LAM 群 )272 例の計 814 例を ITT として有効性を検討した

11 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 11 WV16240 試験の主要評価項目である投与終了後 24 週時の HBe セロコンバージョン率及び HBV-DNA5.0 Log コピー /ml 未満の達成率を表 に示す 投与終了後 24 週時における HBe セロコンバージョン率は,PEG/PLA 群,PEG/LAM 群及び LAM 群で, それぞれ,32.1%, 27.3% 及び 19.1% であった また,HBV-DNA5.0 Log コピー /ml 未満の達成率は, それぞれ 31.7%,33.6% 及び 22.1% であった いずれの評価項目においても PEG/PLA 群及び PEG/LAM 群で,LAM 群に比し, 有意に高い効果が認められた なお,PEG-IFNα-2a 投与に対しラミブジン併用による有効性の上乗せ効果は認められなかった HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者における PEG-IFNα-2a 投与の安全性プロファイルは,C 型慢性肝炎患者で知られているものと同様であり, 新たな安全性情報は確認されなかった また,90% 以上の患者が規定された 48 週間の投与を完遂することができた SC 率 n (%) 95% CI HBV-DNA 5.0 Logコピー /ml 未満の達成率 n (%) 95% CI 表 投与終了後 24 週時の有効性 ( 主要評価項目 )(WV16240 試験,ITT) PEG/PLA 群 (N=271) 87 (32.1%) ( ) 86 (31.7%) ( ) *: 地域と ALT を層とした CMH 検定 PEG/LAM 群 (N=271) 74 (27.3%) ( ) 91 (33.6%) ( ) LAM 群 (N=272) P 値 * 52 (19.1%) ( ) 60 (22.1%) ( ) オッズ比 (95% CI) PEG/PLA vs LAM 2.00 ( ) P= < ( ) P= オッズ比 (95% CI) PEG/LAM vs LAM 1.59 ( ) P= ( ) P= オッズ比 (95% CI) PEG/LAM vs PEG/PLA 0.80 ( ) P= ( ) P= ( Table10 から作成 ) (3) 海外第 Ⅲ 相臨床試験 (WV16241 試験 ) HBe 抗原陰性の B 型慢性肝炎患者を対象とした海外第 Ⅲ 相臨床試験 (WV16241 試験 ) において,PEG-IFNα-2a 180 μg とラミブジン又はプラセボ併用及びラミブジン単剤を 48 週間投与後に 24 週間の経過観察を実施し, 有効性及び安全性を比較検討した 登録患者 552 例のうち,PEG-IFNα-2a 180 μg とプラセボ併用投与群 (PEG/PLA 群 )177 例, PEG-IFNα-2a 180 μg とラミブジン併用投与群 (PEG/LAM 群 )179 例, ラミブジン単剤投与群 (LAM 群 )181 例の計 537 例を ITT として有効性を検討した WV16241 試験の主要評価項目である投与終了後 24 週時の ALT 基準値上限以下の達成率及び HBV-DNA 4.3 Log コピー /ml 未満の達成率を表 に示す 投与終了後 24 週時における ALT 基準値上限以下の達成率は,PEG/PLA 群,PEG/LAM 群及び LAM 群で, それぞれ, 59.3%,59.8% 及び 44.2% であり,HBV-DNA 4.3 Log コピー /ml 未満の達成率は, それぞれ 42.9%,44.1% 及び 29.3% であった PEG/PLA 群及び PEG/LAM 群で,LAM 群に比し有意に高い効果が認められた なお,PEG-IFNα-2a 投与に対しラミブジン併用による有効性の上乗せ効果は認められなかった HBe 抗原陰性の B 型慢性肝炎患者において PEG-IFNα-2a 投与による安全性プロファイルは, C 型慢性肝炎患者で知られているものと同様であり, 新たな安全性情報又は予測不能な情報は認められなかった PEG-IFNα-2a 投与による臨床検査値異常のほとんどが経過観察又は減量により対処が可能であった また,90% 以上の患者が規定された 48 週間の投与を完遂することができた

12 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 12 表 投与終了後 24 週時の有効性 ( 主要評価項目 )(WV16241 試験,ITT) ALT 基準値上限以下の達成率 n (%) 95% CI HBV-DNA 4.3 Logコピー /ml 未満の達成率 n (%) 95% CI PEG/PLA 群 (N=177) 105 (59.3%) ( ) 76 (42.9%) ( ) *: 地域と ALT を層とした CMH 検定 PEG/LAM 群 (N=179) 107 (59.8%) ( ) 79 (44.1%) ( ) LAM 群 (N=181) P 値 * 80 (44.2%) ( ) 53 (29.3%) ( ) オッズ比 (95% CI) PEG/PLA vs LAM 1.86 ( ) P= ( ) P= オッズ比 (95% CI) PEG/LAM vs LAM 1.88 ( ) P= ( ) P= オッズ比 (95% CI) PEG/LAM vs PEG/PLA 1.02 ( ) P= ( ) P= ( Table 11 から作成 ) (4) 製造販売後臨床試験 (WV19432 試験 ) 製造販売後臨床試験として HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者を対象とした WV19432 試験が実施された 海外第 Ⅱ 相臨床試験 (NV16037 試験 ) で,PEG-IFNα-2a 90 μg と 180 μg は 24 週間投与で有効性が同程度であった また, 海外第 Ⅲ 相臨床試験 (WV16240 試験 ) では,PEG- IFNα-2a は 180 μg 48 週投与でラミブジンに対する優越性が証明されたが, 投与期間が短くても有効である可能性が考えられた このことから,WV19432 試験は,PEG-IFNα-2a の投与期間として 24 週及び 48 週, 投与量として 90 μg 及び 180 μg を設定し有効性と安全性を比較検討する目的で実施された HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者 551 例を対象に,PEG-IFNα-2a 90 μg 24 週間投与群 (PEG90/24W 群 ),PEG-IFNα-2a 180 μg 24 週間投与群 (PEG180/24W 群 ),PEG-IFNα-2a 90 μg 48 週間投与群 (PEG90/48W 群 ),PEG-IFNα-2a 180 μg 48 週間投与群 (PEG180/48W 群 ) の 4 群にそれぞれ 141 例,136 例,138 例,136 例を無作為に割り付け, 投与終了後 24 週時まで経過観察を実施した なお, 有効性評価に関しては, 登録除外基準を満たし, 投与回数が 4 回以上である集団を PPS と定義し, これを主要解析対象集団とした 本治験では, 投与期間と投与量による有効性を比較検討するために, 以下の 3 つの帰無仮説を設定した 1) 投与期間と投与量の間に交互作用はない 2) PEG-IFNα-2a 24 週間投与は 48 週間投与に比べ劣性である 3) PEG-IFNα-2a 90 μg は 180 μg に比べ劣性である 主要評価項目である投与終了後 24 週時の HBe セロコンバージョン率において, 投与量及び投与期間における交互作用は有意でないこと (P=0.8959, 表 ) から, 投与量 (90 μg 又は 180 μg) 及び投与期間 (24 週又は 48 週 ) について効果を検討するため, 各群を投与量及び投与期間に併合して集計した ( 表 ) 投与終了後 24 週時の HBe セロコンバージョン率において,PEG24W 併合群に対する PEG48W 併合群のオッズ比及び 90 μg 併合群に対する 180 μg 併合群のオッズ比いずれにおいても 95% 信頼区間の上限が非劣性マージンとして設定した 1.88 を上回った このことから,24 週投与は 48 週投与に対し, また,90 μg 投与は 180 μg 投与に対し非劣性であるとはいえないことが結論付けられた つまり,PEG-IFNα-2a の投与期間として 24 週間より 48 週間で, また, 投与

13 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 13 量として 90 μg より 180 μg で高い有効性が得られることが示された また, 各投与群での投与終了後 24 週時の HBe セロコンバージョン率 ( 例数,95% 信頼区間 ) は,PEG90/24W 群で 14.1%(20/142 例,8.8~20.9%),PEG180/24W 群で 22.9%(32/140 例, 16.2~30.7%),PEG90/48W 群で 25.8%(34/132 例,18.5~34.1%),PEG180/48W 群で 36.2% (47/130 例,27.9~45.0%) であり,PEG180/48W 群が最も有効率が高く,PEG-IFNα-2a 180 μg 48 週間投与が最も効果的な用法 用量であることが確認された ( 表 ) 安全性では,PEG-IFNα-2a 投与により大部分の被験者 (78%~90%) で有害事象が認められた PEG180/48W 群において, 有害事象の発現率は最も高かったが, 重篤な有害事象, 高度な有害事象, 中止に至る有害事象及び用量変更に至る有害事象の発現率は他の投与群と比較し高くはなかった 重症度が高度な有害事象及び重篤な有害事象の発現率は低く, 各投与群間で同程度であった 投与終了後 8 週までの高度な有害事象は各投与群で 5~9 例及び重篤な有害事象は 1~4 例であった PEG-IFNα-2a 投与によりすべての群で高い忍容性が認められ, 有害事象による投与中止例はわずか ( 各投与群 0~3 例 ) であった PEG-IFNα-2a のこれまでの使用経験と一致して, 高頻度に認められた有害事象は, 発熱, 筋肉痛, 脱毛症, 疲労, 頭痛, 不眠症及び食欲減退であった PEG90/24W 群,PEG180/24W 群及び PEG90/48W 群の有害事象発現率は, 下痢と脱毛症を除いて,PEG180/48W 群と比較し同程度か又は低い (difference 5%) 傾向が認められた 下痢と脱毛症についても顕著な違いではなかった 本治験中に死亡例は認められなかった 高頻度に認められた臨床検査値異常は,PEG-IFNα-2a の既知のプロファイルと一致して, 好中球数, 白血球数及び血小板数の減少並びに AST, サイロキシン (T4), 尿潜血及びトリグリセライドの増加が認められたが, 大部分は有害事象と判断されなかった 好中球数及び血小板数の減少の頻度は,PEG180/48W 群で最も高かった しかし, 好中球数の最低値が /L 未満又は血小板数の最低値が /L 未満に低下した被験者数は少なくかつ各群間に偏りはなく, 感染症の発現率の増加を伴うものではなかった また, これらの減少の程度は投与量の変更で臨床的に管理可能な範囲であった 投与量変更の大部分は,1 段階の調整のみであった 以上,WV19432 試験の有効性及び安全性の結果より,HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者での用法 用量として, 既承認の PEG-IFNα-2a 180 μg 48 週間投与が至適であることが示された

14 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 14 表 投与終了後 24 週時の HBe セロコンバージョン率における投与期間及び投与量の交互作用 (WV19432 試験,PPS) Protocol: WV19432 Analysis: Per Protocol Population HBeAg Seroconversion DOSE (mcg PEG-IFN) 24 Weeks after End of Treatment n/n (%) 95% CI DURATION (weeks) 24 20/142 (14.08%) 32/140 (22.86%) ( 8.82, 20.91) (16.19, 30.71) 48 34/132 (25.76%) 47/130 (36.15%) (18.54, 34.09) (27.91, 45.04) Test of Dose by Duration Interaction* CPR = % CI for CPR ( 0.41, 2.20) P-value = , df = 1 * Test of dose-by-duration interaction is from the logistic regression model with strata, dose, duration, and dose-by-duration interaction as factors. Program : $PROD/cdp10586/wv19432/ehegdd24_t.sas / Output : $PROD/cdp10586/wv19432/reports/ehegdd24_t_1000.lst 12JUN2010 3:36 Page 1 of 1 Source: ehegdd24_t_1000 (PDRD) ( Table 12 を再掲 ) 表 投与期間併合群及び投与量併合群における投与終了後 24 週時の HBe セロコンバージョン率 (WV19432 試験,PPS) HBeAg seroconversion (24 wks after treatment end) Grouped By PEG-IFN Dose Grouped by PEG-IFN Duration 90 μg 180 μg 24 weeks 48 weeks N=274 N=270 N=282 N= (19.71%) 79 (29.26%) 52 (18.44%) 81 (30.92%) OR = 1.79, 95% CI: 1.18 to 2.72, OR = 2.17, 95% CI: 1.43 to 3.31, p-value = p-value = ( Table 11を改変 ) 表 各投与群における投与終了後 24 週時の HBe セロコンバージョン率 (WV19432 試験, PPS) HBeAg seroconversion (24 wks after treatment end) 24 Weeks 48 Weeks 90 μg 180 μg 90 μg 180 μg N=142 N=140 N=132 N=130 20/142 (14.1%) 32/140 (22.9%) 34/132 (25.8%) 47/130 (36.2%) (CI: 8.8%, 20.9%) (CI: 16.2%, 30.7%) (CI: 18.5%, 34.1%) (CI: 27.9%, 45.0%) ( Table 10を改変 ) 国内臨床開発の経緯海外臨床試験 (NV16037 試験,WV16240 試験及び WV16241 試験 ) の成績により,PEG-IFNα- 2a は, 国内の HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者においても従来型 IFN 製剤と同程度か又はそれ以上の有効性が期待され, 更に国内では従来型 IFN 製剤が適応を有さない HBe 抗原陰性患者に対する有効性も期待された その上,C 型慢性肝炎の IFN 製剤での治療と同様に,PEG-

15 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 15 IFNα-2a は従来型 IFN 製剤に比べ投与頻度を減らし, 患者の負担を軽減することができる これらのことから PEG-IFNα-2a は,B 型慢性肝炎患者においても優れた治療薬になり得ると考え, 国内での開発を計画するに至った 開発当初, は, ことから, を行わずに, ことによる申請を計画した この計画の妥当性を確認する目的で,20 年月日に医薬品医療機器総合機構において治験相談 ( 相談 ) を実施した また, 本相談にて, と同様, とし, することの妥当性についてもあわせて相談した その結果, は, されたが, こと, ことから, であり, と判断された また, に関して, こと, こと, ことからと判断された その他, 国内開発における留意点について助言を受けた これらの機構相談における結果を踏まえ,HBe 抗原陽性及び陰性の B 型慢性肝炎患者を対象とした第 Ⅱ/Ⅲ 相臨床試験 (JV20015 試験 ) を実施することとした 以下に, 機構による助言及びそれぞれの助言を踏まえた上で立案した JV20015 試験のデザインについて記載する (1) 対象患者 1) ことから, の必要性, の必要性等について十分検討した上で, することを勧める 治験デザイン B 型慢性肝炎においては,HBe 抗原の有無にかかわらず,HBV 量が肝硬変への進行に大きく関与しているという報告 20) から,HBV 量をできるだけ低値に抑えることが, 肝硬変, 肝細胞癌への進行を抑制すると考えられている 国内では,HBe 抗原陰性患者に対し IFN 製剤は承認されていないが, 海外報告によると,HBe 抗原陰性患者でウイルス学的及び / 又は生化学的効果で評価した投与終了後の観察期間終了時における有効率は,IFNα 投与患者で 28~ 65%, 無治療患者では 0~27% であり,HBe 抗原陰性患者に対する IFN の効果が認められている 21)-23) また, 海外臨床試験 (WV16241 試験 ) では,PEG-IFNα-2a の投与終了後 24 週時の ALT 基準値上限以下の達成率及び HBV-DNA 4.3 Log コピー /ml 未満の達成率は, それぞれ 59.3% 及び 42.9% であり, 投与終了時のみならず投与終了後においても持続的な効果が確認された これらのことから, 国内で HBe 抗原陰性患者に対しても PEG-IFNα-2a による治療の必要性があると考えた HBe 抗原陰性患者での対照薬については, 国内において IFN 製剤の適応はなく, ヌクレオシドアナログ製剤が考えられた しかしながら, ヌクレオシドアナログ製剤は, 薬剤の特性上, 目的とする治療効果が IFN 製剤とは異なること, 及び治療終了後に重篤な肝障害が発現する可能性があることから, 治療終了後の有効性を評価する PEG-IFNα-2a の対照薬として適当でないと考えた したがって, 対照群は設定せず, 国内患者に対する PEG-IFNα-2a 90 μg 及び 180 μg の 2 用量の有効性及び安全性を確認するとともに, 海外臨床試験成績との探索的な比較により有用性を検討することとした また,HBe 抗原陰性患者での検討は HBe 抗原陽性患者と同一治験内で実施することとした

16 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 16 一般的に, 両患者集団については,HBe 抗原の有無に伴い,HBV-DNA 量や年齢, その他の患者背景 病態が異なることが予想され, 評価方法も異なる しかし, それぞれの集団の選択基準を設け, 評価方法を集団ごとに設定することにより同一治験実施計画書内での治験の実施が可能であると判断した また, 同一治験実施計画書内で同時期に実施することにより, 統一した安全性情報の収集が可能であると考えた 2) に対しては, の必要性, 安全性に対する配慮等についてすることを勧める 治験デザイン については, した結果, 安全性上のリスクが高くなると考えられたことからこととした (2) 用法 用量 1) 用量設定に関しては, 既承認の rifnα-2a を対照に複数の用量群による試験を実施し, 本剤群が既承認の rifnα-2a に対し少なくとも非劣性を検証する必要がある 2) 海外試験成績を再度精査し, 本邦における C 型慢性肝炎患者における安全性情報等の利用も考慮した上で, 用法 用量の設定根拠を説明する必要がある 3) と考えるので, については理論構築した上で十分な説明が必要である と判断された場合には, 検討が必要となることも留意する必要がある 治験デザイン HBe 抗原陽性患者における対照薬は, 従来型 IFN 製剤のなかで標準的に使用され, 構造上も類似した Human Lymphoblastoid Interferon( 商品名スミフェロン : 以下 HLBI) とし,HLBI に対する非劣性及び本剤の安全性を確認するための試験として JV20015 試験を計画した HLBI の用量は, 承認用量である6 MIU とし, 投与期間については, 開発当初の国内ガイドライン 24) における推奨投与期間の上限であり, 医療現場で最も標準的に用いられている24 週間とした HBe 抗原陽性患者での PEG-IFNα-2a の用法 用量は, 海外第 Ⅱ 相臨床試験 (NV16037 試験 ) 及び第 Ⅲ 相臨床試験 (WV16240 試験 ) の成績からは, 科学的に決定することが困難と判断し, 国内臨床試験 (JV20015 試験 ) において検討することとした 用量については,NV16037 試験で90 μg 及び180 μg は, ほぼ同様の効果であったことから,JV20015 試験においてこの2 用量を設定した 投与期間については,NV16037 試験及び WV16240 試験では, それぞれ24 週間及び 48 週間であり, 同一試験内で投与期間の比較検討はされていない JV20015 試験では, 対照薬である HLBI の投与期間を24 週間と設定したこと及び海外で PEG-IFNα-2a は48 週間投与が行われていることから, 投与期間として24 週間及び48 週間を設定し有用性を比較することとした 以上より, 投与群として,90 μg 又は180 μg の PEG-IFNα-2a を24 週間投与する計 2 群,90 μg 又は180 μg の PEG-IFNα-2a を48 週間投与する計 2 群,HLBI 6 MIU を24 週間投与する対照群の計 5 群を設定した 一方,JV20015 試験で HBe 抗原陰性患者に対し,PEG-IFNα-2a の用量は,HBe 抗原陽性患者と同様 90 μg 及び180 μg の2 用量とし, 投与期間は, 一般的に長期投与のほうが効果は高いとされているため, 海外試験の投与期間と同様の48 週間とした すなわち, 投与群として90 μg 又は180 μg の PEG-IFNα-2a を48 週間投与する計 2 群を設定した また, 海外試験における HBe 抗原陽性患者及び HBe 抗原陰性患者での有効性及び安全性を, 国内における PEG-IFNα-2a の用法 用量設定の参考とした (3) 盲検化, 目標症例数 1) 試験の質を確保するために, 二重盲検試験とすることが望ましいが, 対照群を含めて盲検

17 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 17 化することが技術的 倫理的に困難である等の理由があり, また, 盲検化しないことの有効性及び安全性への影響が説明可能であるのであれば, 本剤の複数の用量のみを盲検化して試験を実施する方法も考えられる 治験デザイン JV20015 試験において,HBe 抗原陽性患者及び HBe 抗原陰性患者における PEG-IFNα-2a の 2 用量は盲検下で実施することとした 一方,HBe 抗原陽性患者の対照薬である HLBI は, PEG-IFNα-2a と投与頻度が異なり, 製剤上からも PEG-IFNα-2a との識別不能性を保持することは困難なことから,HLBI 群は非盲検とした 2) 目標症例数については, 本試験の目的及び位置づけ, 試験の実施可能性等を十分検討し, 算出することを勧める 3) 当該試験への組み入れ可能な患者数が限られるのであれば, 本剤の複数の用量群を併合し, 既承認の rifnα-2a を対照に試験を実施する方法も考えられる 4) が, ものではない 治験デザイン HBe 抗原陽性患者を対象とした検討は,HLBI に対する非劣性を検証することが第一の目的であり, 目標症例数について機構の助言を参考にし以下のように決定した PEG-IFNα-2a 投与群及び HLBI 群の期待有効率は, 海外試験 (NV16037 試験及び WV16240 試験 ) の成績から, それぞれ 25% 及び 12% と設定した PEG-IFNα-2a 投与群のうち 24 週間投与の 2 群を併合した群又は 48 週間投与の 2 群を併合した群の HLBI 群に対する非劣性を検証する場合の非劣性マージンは,HLBI 群の複合評価の有効率 12% と自然治癒率 3% の差である 9% より小さい 7% と設定した ( 期待有効率及びマージンの設定根拠は (6) 参照 ) この設定により HBe 抗原陽性患者全体の症例数は 200 例と算出された 医学専門家との相談の結果,IFN 治療対象となる HBe 抗原陽性患者数を考慮すると,200 例であれば実施可能であると判断された HBe 抗原陽性患者の治療効果判定については, 一般的に用いられている HBe セロコンバージョン, ウイルス学的効果及び生化学的効果を組み合わせることで, より精度の高い治療評価が可能になると考え, 複合的な評価を主要評価項目に設定した また, 効果判定時期は IFN 製剤で一般的な投与終了後 24 週時とした HBe 抗原陰性患者の目標症例数については, 医学専門家と相談した結果, 国内では IFN 治療対象となっていない HBe 抗原陰性患者を HBe 抗原陽性患者と同様に登録することは困難であるとの予測から実施可能な症例数を 60 例程度と見積もった HBe 抗原陰性患者の治療効果判定については, 一般的な評価指標で海外試験 (WV16241 試験 ) でも用いられたウイルス学的効果及び生化学的効果とした また, 効果判定時期は IFN 製剤で一般的な投与終了後 24 週時とした なお,JV20015 試験は,HBe 抗原陽性患者における投与量及び投与期間, 並びに HBe 抗原陰性患者における投与量の有効性の差を検証することを目的とはしていないが,PEG-IFNα-2a の国内における推奨用法 用量については, 本試験の有効性及び安全性の結果を基に, 海外試験成績を参考にした上で決定することとした 臨床試験データパッケージ今回の承認申請における臨床試験データパッケージを表 に示す 国内で実施した第 Ⅱ/Ⅲ 相臨床試験 (JV20015 試験 ) において,HBe 抗原陽性及び陰性の B 型慢性肝炎患者における PEG-IFNα-2a の有効性及び安全性の確認ができたことから, 本試験を評価資料とし承認申請を行うこととした なお, 国内の B 型慢性肝炎患者における PEG-IFNα-2a の安全性評価の参考に, 国内で実施した C 型慢性肝炎患者に対する臨床試験 (JV15724 試験及び JV15725 試験 ) を参考資料とした

18 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 18 また, 海外第 Ⅱ 相臨床試験 (NV16037 試験 ), 海外第 Ⅲ 相臨床試験 (WV16240 試験及び WV16241 試験 ) 及び製造販売後臨床試験 (WV19432 試験 ) については, 国内の B 型慢性肝炎患者に対する有効性及び安全性評価の参考資料とした 海外臨床試験のうち,JV20015 試験と並行して実施された WV19432 試験は,HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者における PEG-IFNα-2a の用法 用量を検討することを目的とした試験で, 投与期間として 24 週間より 48 週間が及び投与量として 90 μg より 180 μg が有用性が高いことが証明された 日本人の HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者における PEG-IFNα-2a の推奨用法 用量を決定するにあたり,JV20015 試験成績に加え WV19432 試験の成績も考慮した 国内における臨床試験については, ヘルシンキ宣言, 治験実施計画書, 薬事法第 14 条第 3 項及び第 80 条の 2 に規定する基準, 並びに 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する症例 (GCP) を遵守して実施した

19 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 19 表 臨床試験データパッケージ国内臨床試験 ( 評価資料 ) PEG-IFNα-2a 試験の相試験目的対象登録例数投与量 第 Ⅱ/Ⅲ 相臨床試験 (JV20015) HLBI を対照とした PEG-IFNα-2a の有効性 安全性 薬物動態の検討 PEG-IFNα-2a の有効性 安全性 薬物動態の検討 HBe 抗原陽性患者 HBe 抗原陰性患者 215 例 62 例 90 μg 又は 180 μg 90 μg 又は 180 μg 投与期間 24 週又は 48 週 48 週 試験期間 20. ~20. C 型慢性肝炎に対する国内臨床試験 ( 参考資料 ) 試験の相試験目的対象登録例数 第 Ⅱ 相臨床試験 (JV15724) 第 Ⅲ 相臨床試験 (JV15725) rifnα-2a を対照とした PEG-IFNα-2a 単独投与における有効性 安全性の検討 PEG-IFNα-2a / リバビリン併用投与における IFN 未治療でジェノタイプ1b 症例に対する有効性 安全性の検討 PEG-IFNα-2a / リバビリン併用投与における IFN 既治療症例に対する有効性 安全性の検討 海外臨床試験 ( 参考資料 ) C 型慢性肝炎 C 型慢性肝炎 C 型慢性肝炎 241 例 試験の相試験目的対象登録例数 第 Ⅱ 相臨床試験 (NV16037) 第 Ⅲ 相臨床試験 (WV16240) 第 Ⅲ 相臨床試験 (WV16241) 製造販売後臨床試験 (WV19432) rifnα-2a を対照とした PEG-IFNα-2a の用量反応性 有効性 安全性 薬物動態 薬力学の検討ラミブジンを対照とした PEG-IFNα-2a の有効性 安全性 薬物動態の検討ラミブジンを対照とした PEG-IFNα-2a の有効性 安全性 薬物動態の検討 PEG-IFNα-2a の用量及び投与期間よる有効性 安全性の検討 HBe 抗原陽性患者 HBe 抗原陽性患者 HBe 抗原陰性患者 HBe 抗原陽性患者 PEG-IFNα-2a 投与量 90 μg 又は 180 μg 投与期間 48 週 201 例 180 μg 48 週 100 例 180 μg 48 週 194 例 PEG-IFNα-2a 投与量 90 μg 又は 180 μg 又は 270 μg 投与期間 24 週 820 例 180 μg 48 週 552 例 180 μg 48 週 551 例 90 μg 又は 180 μg 24 週又は 48 週 試験期間 19. ~ ~20. 試験期間 20. ~ ~ ~ ~20.

20 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 生物薬剤学に関する概括評価本申請で新たに追加する資料はない 臨床薬理に関する概括評価 B 型慢性肝炎での PEG-IFNα-2a の臨床薬理に関する概括評価は, 国内で実施した第 Ⅱ/Ⅲ 相試験 (JV20015 試験 ) の成績を用いて行った なお, 参考として, 海外の B 型慢性肝炎患者を対象に実施された NV16037 試験,WV16240 試験及び WV16241 試験, 並びに国内の C 型慢性肝炎患者を対象に実施された JV15725 試験と本試験の薬物動態を比較した 日本人の B 型慢性肝炎患者での薬物動態日本人の B 型慢性肝炎患者 (HBe 抗原陽性 90 μg 群 13 例, 同 180 μg 群 15 例,HBe 抗原陰性 90 μg 群 8 例, 同 180 μg 群 8 例 ) の薬物動態を検討した 投与 12 週時及びその直前の 4 週間以上にわたり同一の投与量で PEG-IFNα-2a を投与した被験者を対象として, 投与 12 週時の血清中 PEG- IFNα-2a 濃度を用いて薬物動態パラメータを算出した HBe 抗原陽性の PEG-IFNα-2a の 90 及び 180 μg 投与群の C max ( 平均値 ± SD, 以下同様 ) はそれぞれ 10.4 ± 4.52 ng/ml 及び 22.2 ± 8.89 ng/ml, AUC 0-168h は 1380 ± 661 ng*h/ml 及び 3080 ± 1220 ng*h/ml であった HBe 抗原陰性の PEG-IFNα-2a の 90 及び 180 μg 投与群の C max ( 平均値 ± SD, 以下同様 ) はそれぞれ 14.8 ± 8.59 ng/ml 及び 20.4 ± 14.3 ng/ml, AUC 0-168h は 1830 ± 929 ng*h/ml 及び 2680 ± 1820 ng*h/ml あった HBe 抗原の有無にかかわらず,B 型慢性肝炎患者から得られた C max 及び AUC 0-168h は, 陽性及び陰性患者で同程度であり, いずれの患者でも投与量に応じた値を示した 以上の結果から, PEG-IFNα-2a の薬物動態は,HBe 抗原の有無にかかわらず同様と考えられた 国内と海外の B 型慢性肝炎患者での薬物動態の比較国内の B 型慢性肝炎患者 (JV20015 試験 ) と海外の B 型慢性肝炎患者 (WV16240 試験及び WV16241 試験 ) での血清中 PEG-IFNα-2a 濃度の推移を,HBe 抗原陽性 陰性及び投与量で分けて比較した その結果,HBe 抗原陽性患者,HBe 抗原陰性患者とも, 国内と海外の B 型慢性肝炎患者での血清中 PEG-IFNα-2a 濃度の推移は同様であった

21 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 21 図 国内及び海外 B 型慢性肝炎患者の血清中 PEG-IFNα-2a トラフ濃度推移 ( 平均値 ± SD) Dose = 180 mcg Concentration (ng/ml) HBe(+):JV20015 HBe(-):JV20015 HBe(+):WV16240 HBe(-):WV Time (Week) program name : JV20015_compC1.ssc execution date & time : 12Aug :45:44 ( 図 を再掲 ) 更に, 国内の B 型慢性肝炎患者 (JV20015 試験 ) と海外の B 型慢性肝炎患者 (NV16037 試験 ) の投与 12 週時の C max 及び AUC 0-168h を比較したところ, いずれも同様の値を示した

22 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 22 図 国内及び海外 B 型慢性肝炎患者の PEG-IFNα-2a 薬物動態パラメータ ( 上 :C max, 下 :AUC 0-168h, 平均値 ± SD) Cmax (ng/ml) HBe(+):JV20015 HBe(-):JV20015 HBe(+):NV Dose (mcg) program name : JV20015_compP1.ssc execution date & time : 16Aug :10:31 AUC0_168h (ng*h/ml) HBe(+):JV20015 HBe(-):JV20015 HBe(+):NV Dose (mcg) program name : JV20015_compP1.ssc execution date & time : 16Aug :10:31 ( 図 を再掲 ) 以上の結果から, 本剤の B 型慢性肝炎患者での薬物動態に人種の影響はないと考えた

23 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page B 型慢性肝炎患者と C 型慢性肝炎患者での薬物動態の比較 B 型慢性肝炎患者 (JV20015 試験及び NV16037 試験 ) と C 型慢性肝炎患者 (JV15725 試験 ) の血清中 PEG-IFNα-2a 濃度の推移を比較したところ, 両者は同様であった 図 投与 12 週時の B 型及び C 型慢性肝炎患者の血清中 PEG-IFNα-2a 濃度推移 ( 平均値 ± SD) Dose = 180 mcg Concentration (ng/ml) HBe(+):JV20015 HBe(-):VJ20015 HCV:JV15725 HBe(+):NV Time after last administration (h) program name : JV20015_compC1.ssc execution date & time : 12Aug :45:44 ( 図 を再掲 ) また,B 型慢性肝炎患者 (JV20015 試験及び NV16037 試験 ) と C 型慢性肝炎患者 (JV15725 試験 ) の投与 12 週時の C max 及び AUC 0-168h を比較した結果, いずれも同様の値を示した

24 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 24 図 B 型及び C 型慢性肝炎患者の PEG-IFNα-2a 薬物動態パラメータ ( 上 :C max, 下 :AUC 0-168h, 平均値 ± SD) Cmax (ng/ml) HBe(+):JV20015 HBe(-):JV20015 HCV:JV15725 HBe(+):NV Dose (mcg) program name : JV20015_compP1.ssc execution date & time : 16Aug :10:31 AUC0_168h (ng*h/ml) HBe(+):JV20015 HBe(-):JV20015 HCV:JV15725 HBe(+):NV Dose (mcg) program name : JV20015_compP1.ssc execution date & time : 16Aug :10:31 ( 図 を再掲 ) 以上の結果から,B 型慢性肝炎患者と C 型慢性肝炎患者の薬物動態は同様であると考えた

25 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 有効性の概括評価 B 型慢性肝炎に対する PEG-IFNα-2a の有効性は, 国内で実施した JV20015 試験の成績を用いて評価した 有効性評価の主要な解析対象集団は, 割付後, 治験薬が1 回でも投与され, 有効性に関する検査が投与後に1 回でも実施された被験者 (FAS) とした なお, 海外の HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者を対象とした WV16240 試験及び WV19432 試験並びに HBe 抗原陰性の B 型慢性肝炎患者を対象とした WV16241 試験の有効性成績を参考として国内の試験成績を考察した JV20015 試験の試験デザイン国内第 Ⅱ/Ⅲ 相臨床試験 (JV20015 試験 ) は,HBe 抗原陽性及び HBe 抗原陰性の B 型慢性肝炎患者を対象として実施した HBe 抗原陽性患者に対しては,90 μg 又は 180 μg の PEG-IFNα- 2a を 24 週間投与する群 ( 以下,PEG90/24W 群,PEG180/24W 群 ),90 μg 又は 180 μg の PEG- IFNα-2a を 48 週間投与する群 ( 以下,PEG90/48W 群,PEG180/48W 群 ),6 MIU の HLBI を 24 週間投与する群 ( 以下,HLBI 群 ) の 5 群を設定し,PEG-IFNα-2a の HLBI に対する非劣性を検証すること及び PEG-IFNα-2a の安全性を検討することを目的とした HBe 抗原陰性患者に対しては, 対照群を設定せず,90 μg 又は 180 μg の PEG-IFNα-2a を 48 週間投与する群 ( 以下,PEG90/48W 群,PEG180/48W 群 ) において,PEG-IFNα-2a の有効性及び安全性を検討することを目的とした なお,HBe 抗原陽性患者と HBe 抗原陰性患者の 48 週投与群の一部について,PEG-IFNα-2a の薬物動態の検討も実施した HBe 抗原陽性患者での主要評価項目は, 投与終了後 24 週時の HBe セロコンバージョン (HBe 抗原の消失かつ HBe 抗体の発現 ),HBV-DNA 5.0 Log コピー /ml 未満及び ALT 40 U/L 以下の 3 つの指標をすべて満たす複合評価とし,HBe 抗原陰性患者については, 投与終了後 24 週時の ALT 40 U/L 以下の達成率及び HBV-DNA 4.3 Log コピー /ml 未満の達成率を主要評価項目として定義した 対象患者 B 型慢性肝炎患者を対象とし,HBe 抗原陽性患者は,HBe 抗原陽性,HBe 抗体陰性,DNA ポリメラーゼ陽性及び HBV-DNA 定量値が 5.7 Log コピー /ml 以上である患者とした また, HBe 抗原陰性患者は,HBe 抗原陰性及び HBV-DNA 定量値が 5.0 Log コピー /ml 以上である患者とした 投与方法 HBe 抗原陽性患者の投与群において,PEG-IFNα-2a は週 1 回 24 週又は 48 週間及び HLBI は週 3 回 24 週間皮下投与した後,24 週間の経過観察を実施した HBe 抗原陰性患者の投与群において,PEG-IFNα-2a を週 1 回 48 週間皮下投与した後,24 週間の経過観察を実施した なお,PEG- IFNα-2a の用量については,HBe 抗原陽性患者及び陰性患者いずれにおいても盲検性を保持した

26 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 減量, 休薬及び中止基準減量, 休薬及び中止の基準は,PEG-IFNα-2a 及び HLBI それぞれの添付文書を基に表 に示す通り設定した 好中球数 (/mm 3 ) 血小板数 (/mm 3 ) ヘモグロビン濃度 (g/dl) 白血球数 (/mm 3 ) ALT 値 (U/L) 総ビリルビン値 (mg/dl) 表 JV20015 試験における減量, 休薬及び中止基準 PEG-IFNα-2a の処置 HLBI の処置 <750 1/2 量に減量変更なし 750に回復後全量で投与再開 休薬 変更なし < に回復後 1/2 量で投与再開 ( 750に回復した場合でも1/2 量で 投与継続可 ) <250 中止 中止 <50,000 1/2 量に減量 50,000に回復後全量で投与再開 休薬 <25,000 中止 中止 <8.5 中止 中止 <2,000 前回測定値から 100の上昇 変更なし 休薬 変更なし ALT 値が低下傾向を示すまで,2 週間ごとの経過観察実施休薬低下傾向を示すまで,2 週間ごとの経過観察実施 低下した場合は, 同一用量にて再開可 休薬低下傾向を示すまで,2 週間ごとの経過観察実施 低下した場合は, 同一用量にて再開可 JV20015 試験の試験成績 被験者の構成 (1) 投与開始例数 HBe 抗原陽性の PEG180/48W 群,PEG90/48W 群,PEG180/24W 群及び PEG90/24W 群は各 41 例並びに HLBI 群は 43 例で,HBe 抗原陰性の PEG180/48W 群は 29 例及び PEG90/48W 群は 32 例であった (2) 投与中止例数投与中止例数は,HBe 抗原陽性被験者の PEG180/48W 群では 4 例,PEG90/48W 群では 1 例であり,PEG180/24W 群,PEG90/24W 群及び HLBI 群では投与中止例は認められなかった PEG180/48W 群の 4 例の投与中止例の内訳は, 投与期間中に妊娠したため,HTLV-1 キャリアであることが判明したため, 来院しなくなったため及び有害事象のためによる中止が各 1 例であった また,PEG90/48W 群では有害事象による中止が 1 例であった 以上, 投与群間で有害事象による投与中止例の例数に大きな違いは認められなかった HBe 抗原陰性被験者の PEG180/48W 群及び PEG90/48W 群における投与中止例はそれぞれ 2 例及び 1 例で, いずれも有害事象による中止であった なお, 中止に至った有害事象については, に記載した 被験者背景 FAS の HBe 抗原陽性患者の PEG180/48W 群,PEG90/48W 群,PEG180/24W 群,PEG90/24W 群及び HLBI 群の年齢はそれぞれ 33.8 ± 7.15 歳 ( 平均値 ± 標準偏差, 以下同様 ),33.8 ± 7.27

27 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 27 歳,34.7 ± 7.42 歳,32.8 ± 7.09 歳及び 32.4 ± 6.23 歳, 男性の割合はそれぞれ 58.5%,65.9%, 51.2%,61.0% 及び 67.4%, 体重はそれぞれ ± kg,61.52 ± kg,60.02 ± kg,61.16 ± kg 及び ± kg であった HBV-DNA 定量値はそれぞれ 7.38 ± Log コピー /ml,7.32 ± Log コピー /ml,7.41 ± Log コピー /ml,7.53 ± Log コピー /ml 及び 7.38 ± Log コピー /ml,alt はそれぞれ ± U/L,171.7 ± U/L,143.2 ± U/L,147.4 ± U/L 及び ± U/L, ジェノタイプ C の割合はそれぞれ 95.1%,95.1%,95.1%,95.1% 及び 97.7%, 罹病期間 (B 型肝炎による肝障害を指摘されてから初回投与日までの期間 ) はそれぞれ 4.80 ± 年,5.28 ± 年,4.63 ± 年, 5.85 ± 年及び 3.48 ± 年,IFN 製剤による治療歴がある被験者の割合はそれぞれ 22.0%, 17.1%,17.1%,24.4% 及び 20.9%, ヌクレオシドアナログ製剤による治療歴がある被験者の割合はそれぞれ 7.3%,4.9%,4.9%,9.8% 及び 2.3% であった 以上の背景因子については,HBe 抗原陽性患者の 5 群間で大きな違いはなかった HBe 抗原陰性患者の PEG180/48W 群及び PEG90/48W 群の年齢はそれぞれ 36.9 ± 9.92 歳及び 36.3 ± 5.86 歳, 男性の割合はそれぞれ 69.0% 及び 75.0%, 体重はそれぞれ ± kg 及び ± kg であった HBV-DNA 定量値はそれぞれ 6.25 ± Log コピー /ml 及び 6.42 ± Log コピー /ml,alt はそれぞれ 82.4 ± U/L 及び ± U/L, ジェノタイプ C の割合はそれぞれ 93.1% 及び 84.4%, 罹病期間はそれぞれ 5.97 ± 年及び 8.93 ± 年,IFN 製剤による治療歴がある被験者の割合はそれぞれ 44.8% 及び 40.6%, ヌクレオシドアナログ製剤による治療歴がある被験者の割合はそれぞれ 17.2% 及び 6.3% であった 以上の背景因子については,HBe 抗原陰性患者の 2 群間で大きな違いはなかった HBe 抗原陽性患者での有効性 主要評価項目による検討本治験における主要評価項目は, 投与終了後 24 週時に HBe セロコンバージョン (HBe 抗原の消失かつ HBe 抗体の発現 ),HBV-DNA 5.0 Log コピー /ml 未満及び ALT 40 U/L 以下の 3 条件を満たした複合評価とした (1) 有効性の検証 PEG180/48W 群と PEG90/48W 群を併合した群 (PEG48W 併合群 ),PEG180/24W 群と PEG90/24W 群を併合した群 (PEG24W 併合群 ) 及び HLBI 群の投与終了後 24 週時の複合評価の有効率を表 に示す PEG48W 併合群,PEG24W 併合群及び HLBI 群の投与終了後 24 週時の複合評価の有効率 ( 例数,95% 信頼区間 ) は, それぞれ 18.3%(15/82 例,10.6~28.4%),7.3%(6/82 例,2.7~15.2%) 及び 7.0%(3/43 例,1.5~19.1%) であった PEG48W 併合群と HLBI 群との複合評価における有効率の差 (95% 信頼区間 ) は 11.3%(0.0~22.6%) であり,95% 信頼区間の下限値が治験実施計画書にて規定された非劣性の許容マージン ( 7%) を下回らなかったことから,HLBI 群に対する PEG48W 併合群の非劣性が検証された 一方,PEG24W 併合群と HLBI 群との有効率の差 (95% 信頼区間 ) は 0.3%( 9.1~9.8%) であり,95% 信頼区間の下限値が 7% を下回ったことから,HLBI 群に対する PEG24W 併合群の非劣性は検証されなかった しかしながら, PEG24W 併合群及び HLBI 群の投与終了後 24 週時の複合評価の有効率はそれぞれ 7.3% 及び 7.0% であり, 投与期間が同じ場合の PEG-IFNα-2a と HLBI は同程度の有効性を示した 以上の結果より,PEG-IFNα-2a は 48 週投与において HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者における有効性が検証された

28 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 28 表 PEG48W 併合群,PEG24W 併合群及び HLBI 群における投与終了後 24 週時の複合評価の有効率 (HBe 抗原陽性患者,FAS) Difference of Response Rate - Combined Response (At the End of Follow Up) by Trial Treatment Protocol(s):JV20015 Analysis:FAS POPULATION / HBeAg + PEG-IFN PEG-IFN HLBI Difference Difference 48W Combined 24W Combined PEG-IFN 48W PEG-IFN 24W N=82 N=82 N=43 Combined vs HLBI Combined vs HLBI Combined Response Responder(%) 15( 18.3) 6( 7.3) 3( 7.0) ( 11.3) ( 0.3) 95% CI(%) Combined Response is Responder if HBe Seroconversion, HBV-DNA and Serum ALT are all Responder. Program : $PROD/cdp10586/jv20015/elbtpmajrd.sas / Output : $PROD/cdp10586/jv20015/reports/elbtpmajrd_fpaaa.out 15JUL :41 Page 1 of 1 ( 表 を再掲 ) (2) 投与期間の評価 PEG48W 併合群は HLBI 群に対し投与終了後 24 週時の複合評価の有効率において非劣性が証明され,PEG24W 併合群では証明されなかったこと及び PEG48W 併合群及び PEG24W 併合群の複合評価の有効率はそれぞれ 18.3% 及び 7.3% であり,PEG48 週投与で高いことが示された ( 表 ) このことから,HBe 抗原陽性の B 型慢性肝炎患者において 48 週間投与でより高い有効性が得られることが示された (3) 投与量の評価投与終了後 24 週時の複合評価の有効率について,PEG180/48W 群と PEG180/24W 群を併合 (PEG180 併合群 ) 及び PEG90/48W 群と PEG90/24W 群を併合 (PEG90 併合群 ) した結果を表 に示す 投与終了後 24 週時の複合評価の有効率 ( 例数,95% 信頼区間 ) は,PEG180 併合群で 14.6% (12/82 例,7.8~24.2%),PEG90 併合群で 11.0%(9/82 例,5.1~19.8%),HLBI 群で 7.0% (3/43 例,1.5~19.1%) であった 表 PEG180 併合群,PEG90 併合群及び HLBI 群における投与終了後 24 週時の複合評価の有効率 (HBe 抗原陽性患者,FAS) Difference of Response Rate - Combined Response at EOF by Trial Treatment (Dose) Protocol(s): JV20015 Analysis: FAS HBe+ HBe+ HLBI Difference Difference PEG 180 mcg PEG 90 mcg HBe+ PEG 180 mcg HBe+ PEG 90 mcg N=82 N=82 N=43 vs HLBI vs HLBI Combined Response Responder(%) 12( 14.6) 9( 11.0) 3( 7.0) ( 7.7) ( 4.0) 95% CI(%) Combined Response is Responder if HBe Seroconversion, HBV-DNA and Serum ALT are all Responder. Program : $PROD/cd10586f/j20015f/elbtpmajrd.sas Output : $PROD/cd10586f/j20015f/reports/elbtpmajrd_fp_ep_cmbp.out 14SEP :59 Page 1 of 1 ( 表 を再掲 ) (4) 各投与群の複合評価の有効率投与群ごとの投与終了後 24 週時の複合評価の有効率を表 に示す

29 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 29 投与終了後 24 週時の複合評価の有効率 ( 例数,95% 信頼区間 ) は,PEG180/48W 群で 19.5% (8/41 例,8.8~34.9%),PEG90/48W 群で 17.1%(7/41 例,7.2~32.1%),PEG180/24W 群で 9.8%(4/41 例,2.7~23.1%),PEG90/24W 群で 4.9%(2/41 例,0.6~16.5%),HLBI 群で 7.0% (3/43 例,1.5~19.1%) であった HLBI 群に比べ PEG180/48W 群及び PEG90/48W 群は, 高い有効性を示した 表 各投与群における投与終了後 24 週時の複合評価の有効率 (HBe 抗原陽性患者,FAS) Response Rate - Combined Response (At the End of Follow Up) by Trial Treatment Protocol(s):JV20015 Analysis:FAS POPULATION / HBeAg + HBe+ HBe+ HBe+ HBe+ HBe+ PEG180 PEG90 PEG180 PEG90 HLBI /48W /48W /24W /24W /24W N=41 N=41 N=41 N=41 N=43 Combined Response Responder(%) 8( 19.5) 7( 17.1) 4( 9.8) 2( 4.9) 3( 7.0) 95% CI(%) Combined Response is Responder if HBe Seroconversion, HBV-DNA and Serum ALT are all Responder. Program : $PROD/cdp10586/jv20015/elbtpmajrr.sas / Output : $PROD/cdp10586/jv20015/reports/elbtpmajrr_fpaaa.out 15JUL :42 Page 1 of 1 ( 表 を再掲 ) (5) 主要評価項目の結果のまとめ以上の結果から,PEG-IFNα-2a の 48 週間投与は B 型慢性肝炎の標準治療として設定した HLBI に対し非劣性が検証され,PEG-IFNα-2a の有効性が示された PEG-IFNα-2a の用法 用量については, 投与群を併合した結果より,24 週間投与より 48 週間投与で高い有効性が得られることが示された 更に, 投与群ごとの結果においても, PEG90/48W 群及び PEG180/48W 群は HLBI 群より高い複合評価の有効率を示した 副次的評価項目による検討副次的評価として以下の項目を評価した 複合評価の投与終了時の有効率 以下の項目の投与終了時及び投与終了後 24 週時の有効率 HBe セロコンバージョン HBV-DNA 5.0 Log コピー /ml 未満 ALT 40 U/L 以下 HBe 抗原の消失 HBs 抗原の消失 HBs セロコンバージョン (HBs 抗原の消失かつ HBs 抗体の発現 ) HBV-DNA 定量値の推移 (1) 各評価項目における有効性投与群ごとの投与終了時及び投与終了後 24 週時における副次的評価項目 (HBV-DNA 定量値の推移以外 ) の有効率を表 に示す 投与終了時の複合評価において PEG180/24W 群以外で有効例が認められた 更に, 複合評価の指標である HBe セロコンバージョン,HBV-DNA 5.0 Log コピー /ml 未満及び ALT 40 U/L 以下は投与終了時及び投与終了後 24 週時いずれの時点においてもすべての投与群で有効性が示された また,HBe 抗原の消失もすべての投与群で有効性が示された 一方で,HBs 抗原の消

30 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 30 失及び HBs セロコンバージョンは 180 μg 投与である PEG180/48W 群 ( 投与終了時及び投与終了後 24 週時とも ) に 1 例及び PEG180/24W 群に 1 例 ( 投与終了時の HBs セロコンバージョン以外 ) の有効例が認められたものの, その他の投与群では有効例は認められなかった (2) 投与期間及び投与量ごとの併合による検討副次的評価項目について主要評価項目と同様, 投与期間及び投与量ごとの有効性を確認することを目的として, それぞれを併合して集計し表 に示す 1) 投与期間の検討 PEG24W 併合群と PEG48W 併合群の比較では, 投与終了時の複合評価並びに投与終了時及び投与終了後 24 週時の複合評価の各指標 (HBe セロコンバージョン,HBV-DNA 5.0 Log コピー /ml 未満及び ALT 40 U/L 以下 ) すべてにおいて PEG48W 併合群が PEG24W 併合群より高い有効率を示した また,HBe 抗原の消失も PEG48W 併合群が PEG24W 併合群より高かった これらのことから,PEG-IFNα-2a は 48 週間投与することにより, より高い有効性が得られると判断された 2) 投与量の検討 PEG180 併合群と PEG90 併合群の比較では, 複合評価の投与終了時は両群間で大きく異ならなかったが, 複合評価の各指標 (HBe セロコンバージョン,HBV-DNA 5.0 Log コピー /ml 未満及び ALT 40 U/L 以下 ) のそれぞれの投与終了時及び投与終了後 24 週時すべてにおいて PEG180 併合群が PEG90 併合群より有効率が高い傾向を示した また,HBe 抗原の消失も PEG180 併合群が PEG90 併合群より高かった 更に,HBs 抗原の消失及び HBs- セロコンバージョンは PEG180 併合群において 1~2 例の有効例が認められたが,PEG90 併合群では認められなかった (3) HLBI 群と PEG-IFNα-2a 投与群の比較主要評価項目及び副次的評価項目の投与期間又は投与量を併合した結果より,PEG-IFNα-2a の用法 用量は 48 週間投与でより高い有効性が示されたことから,PEG90/48W 群及び PEG180/48W 群と HLBI 群の各評価項目の有効率を比較した 副次的評価項目においては, 複合評価の各指標のそれぞれの投与終了後 24 週時すべてにおいて PEG90/48W 群及び PEG180/48W 群が HLBI 群より高い有効率を示した 更に, 投与終了後 24 週時の HBe 抗原の消失も PEG90/48W 群及び PEG180/48W 群が HLBI 群より高かった (4) HBV-DNA 定量値の推移投与群ごとの HBV-DNA 定量値の平均値の推移を図 に示す なお,HBV-DNA 定量値の測定結果が測定上限値以上であった場合には測定上限値を用い, 測定下限値以下であった場合には測定下限値を用いた HBV-DNA 定量値は, いずれの投与群においても投与後より投与 24 週まで減少し, その程度は,HLBI 群と PEG90/24W 群は大きく異ならなかったが,PEG180/48W 群,PEG90/48W 群及び PEG180/24W 群では常に HLBI 群よりも低値で推移した また,48 週間投与された PEG180/48W 群及び PEG90/48W 群では,24 週後以降は大きな変化なく推移した 投与終了 4 週後には,HBV-DNA 定量値は増加したが, 投与終了 24 週後においていずれの投与群でも投与開始時に比し低値を示した

31 Response Rate - Secondary End Point by Trial Treatment Protocol(s):JV20015 Analysis:FAS POPULATION / HBeAg + 表 各投与群における副次的評価項目の有効率 (HBe 抗原陽性患者,FAS) HBe+ HBe+ HBe+ HBe+ HBe+ PEG180 PEG90 PEG180 PEG90 HLBI /48W /48W /24W /24W /24W N=41 N=41 N=41 N=41 N=43 Combined Response - End of Treatment Responder(%) 4( 9.8) 2( 4.9) 0( 0.0) 1( 2.4) 4( 9.3) 95% CI(%) HBe Seroconversion Response - End of Treatment Responder(%) 9( 22.0) 4( 9.8) 2( 4.9) 1( 2.4) 6( 14.0) 95% CI(%) HBe Seroconversion Response - End of Follow Up Responder(%) 10( 24.4) 10( 24.4) 7( 17.1) 3( 7.3) 6( 14.0) 95% CI(%) HBV-DNA Response - End of Treatment Responder(%) 18( 43.9) 15( 36.6) 17( 41.5) 6( 14.6) 9( 20.9) 95% CI(%) HBV-DNA Response - End of Follow Up Responder(%) 11( 26.8) 13( 31.7) 7( 17.1) 2( 4.9) 5( 11.6) 95% CI(%) ALT Response - End of Treatment Responder(%) 18( 43.9) 18( 43.9) 16( 39.0) 14( 34.1) 15( 34.9) 95% CI(%) ALT Response - End of Follow Up Responder(%) 15( 36.6) 15( 36.6) 16( 39.0) 9( 22.0) 11( 25.6) 95% CI(%) HBeAg Response - End of Treatment Responder(%) 12( 29.3) 5( 12.2) 2( 4.9) 1( 2.4) 6( 14.0) 95% CI(%) Combined Response is Responder if HBe Seroconversion, HBV-DNA and Serum ALT are all Responder. Program : $PROD/cdp10586/jv20015/elbtpsubrr.sas / Output : $PROD/cdp10586/jv20015/reports/elbtpsubrr_fpaaa.out 15JUL :44 Page 1 of 2 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 31

32 Response Rate - Secondary End Point by Trial Treatment Protocol(s):JV20015 Analysis:FAS POPULATION / HBeAg + 表 各投与群における副次的評価項目の有効率 (HBe 抗原陽性患者,FAS) ( 続 ) HBe+ HBe+ HBe+ HBe+ HBe+ PEG180 PEG90 PEG180 PEG90 HLBI /48W /48W /24W /24W /24W N=41 N=41 N=41 N=41 N=43 HBeAg Response - End of Follow Up Responder(%) 11( 26.8) 12( 29.3) 7( 17.1) 3( 7.3) 6( 14.0) 95% CI(%) HBsAg Response - End of Treatment Responder(%) 1( 2.4) 0( 0.0) 1( 2.4) 0( 0.0) 0( 0.0) 95% CI(%) HBsAg Response - End of Follow Up Responder(%) 1( 2.4) 0( 0.0) 1( 2.4) 0( 0.0) 0( 0.0) 95% CI(%) HBs Seroconversion Response - End of Treatment Responder(%) 1( 2.4) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( 0.0) 95% CI(%) HBs Seroconversion Response - End of Follow Up Responder(%) 1( 2.4) 0( 0.0) 1( 2.4) 0( 0.0) 0( 0.0) 95% CI(%) Combined Response is Responder if HBe Seroconversion, HBV-DNA and Serum ALT are all Responder. Program : $PROD/cdp10586/jv20015/elbtpsubrr.sas / Output : $PROD/cdp10586/jv20015/reports/elbtpsubrr_fpaaa.out 15JUL :44 Page 2 of 2 ( 表 を再掲 ) ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 32

33 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 33 表 投与期間及び投与量ごとに併合した副次的評価項目の有効率 (HBe 抗原陽性患者,FAS) Summary of Secondary Endpoints by Duration and Dose Protocol(s): JV20015 Analysis: FAS HBe+ HBe+ HBe+ HBe+ PEG 48W PEG 24W PEG 180 mcg PEG 90 mcg N=82 N=82 N=82 N=82 Combined Response - End of Treatment Responder (%) 6( 7.3) 1( 1.2) 4( 4.9) 3( 3.7) 95% CI (%) HBe Seroconversion Response - End of Treatment Responder (%) 13( 15.9) 3( 3.7) 11( 13.4) 5( 6.1) 95% CI (%) HBe Seroconversion Response - End of Follow Up Responder (%) 20( 24.4) 10( 12.2) 17( 20.7) 13( 15.9) 95% CI (%) HBV-DNA Response - End of Treatment Responder (%) 33( 40.2) 23( 28.0) 35( 42.7) 21( 25.6) 95% CI (%) HBV-DNA Response - End of Follow Up Responder (%) 24( 29.3) 9( 11.0) 18( 22.0) 15( 18.3) 95% CI (%) Serum ALT Response - End of Treatment Responder (%) 36( 43.9) 30( 36.6) 34( 41.5) 32( 39.0) 95% CI (%) Serum ALT Response - End of Follow Up Responder (%) 30( 36.6) 25( 30.5) 31( 37.8) 24( 29.3) 95% CI (%) HBeAg Response - End of Treatment Responder (%) 17( 20.7) 3( 3.7) 14( 17.1) 6( 7.3) 95% CI (%) HBeAg Response - End of Follow Up Responder (%) 23( 28.0) 10( 12.2) 18( 22.0) 15( 18.3) 95% CI (%) HBsAg Response - End of Treatment Responder (%) 1( 1.2) 1( 1.2) 2( 2.4) 0( 0.0) 95% CI (%) HBsAg Response - End of Follow Up Responder (%) 1( 1.2) 1( 1.2) 2( 2.4) 0( 0.0) 95% CI (%) HBs Seroconversion Response - End of Treatment Responder (%) 1( 1.2) 0( 0.0) 1( 1.2) 0( 0.0) 95% CI (%) HBs Seroconversion Response - End of Follow Up Responder (%) 1( 1.2) 1( 1.2) 2( 2.4) 0( 0.0) 95% CI (%) Combined Response is Responder if HBe Seroconversion, HBV-DNA and Serum ALT are all Responder. Program : $PROD/cd10586f/j20015f/eresprate2ndep.sas Output : $PROD/cd10586f/j20015f/reports/eresprate2ndep_fp_ac_ep2nd.out 30NOV :29 Page 1 of 1 ( 表 を再掲 )

34 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 34 図 各投与群における HBV-DNA 定量値の推移 ( 平均値 ± SD) (HBe 抗原陽性患者,FAS) Mean Plot of Quantitative Secondary End Point by Trial Treatment and Scheduled Visits Protocol(s):JV20015 Analysis:FAS POPULATION / HBeAg HBV-DNA (logcopy/ml) Summary Value (mean ± SD) B L 2 W 4 W 8 W 1 2 W 1 6W 2 0W 2 4W 2 8W 3 2W 3 6W 4 0W 4 4W 4 8W + 0W + 4W + 8W + 12W + 16W + 20W + 24W Visit HBe+PEG180/48W HBe+PEG180/24W HBe+HLBI/24W HBe+PEG90/48W HBe+PEG90/24W BL : Baseline Program : $PROD/cdp10586/jv20015/elbgsubrsv.sas / Output : $PROD/cdp10586/jv20015/reports/elbgsubrsv_fpaaa.cgm 15JUL :29 ( 図 を再掲 ) 部分集団解析主要評価項目である投与終了後 24 週時の複合評価の有効率を, 種々の背景因子 ( ジェノタイプ,HBV-DNA 定量値,ALT 値, 性別, 年齢,IFN 製剤及びヌクレオシドアナログ製剤での治療歴の有無, 体重, 感染経路, 罹病期間, プレコア, コアプロモーター ) で層別して比較した 年齢で層別した投与終了後 24 週時の複合評価の有効率を表 に示す 35 歳以上で, HLBI 群では有効例は認められなかったが,PEG180/48W 群で 3/20 例 (15.0%),PEG180/24W 群で 1/21 例 (4.8%) のみで有効例が認められた 国内の B 型慢性肝炎の治療ガイドラインでは, 年齢が 35 歳以上の患者には従来型の IFN 製剤は効果が得られにくいため, エンテカビルが第一選択とされているが,PEG-IFNα-2a 180 μg において有効例が認められたことから 35 歳以上でも PEG-IFNα-2a の治療効果が期待できる ジェノタイプで層別した投与終了後 24 週時の複合評価の有効率を表 に示す ジェノタイプにより PEG-IFNα-2a の有効性が異なることが報告されているが,JV20015 試験では 95% 以上の被験者がジェノタイプ C であり, ジェノタイプ C での各投与群の有効率は全例の結果と同様であった その他のジェノタイプについては評価できなかった その他の背景因子については, 特記すべき項目はなかった

35 ペガシス 2.5 臨床に関する概括評価 Page 35 表 背景因子 ( 年齢 ) で層別した投与終了後 24 週時の複合評価の有効率 (HBe 抗原陽性患者,FAS) Response Rate of Secondary End Point by Trial Treatment Protocol(s):JV20015 Analysis:FAS POPULATION / HBeAg + Combined Response at the End of Follow up HBe+ HBe+ HBe+ HBe+ HBe+ PEG180 PEG90 PEG180 PEG90 HLBI /48W /48W /24W /24W /24W N=41 N=41 N=41 N=41 N=43 Age in years <35 n Responder(%) 5( 23.8) 7( 29.2) 3( 15.0) 2( 8.0) 3( 10.0) 95% CI(%) n Responder(%) 3( 15.0) 0( 0.0) 1( 4.8) 0( 0.0) 0( 0.0) 95% CI(%) Combined Response is Responder if HBe Seroconversion, HBV-DNA and Serum ALT are all Responder. Program : $PROD/cdp10586/jv20015/elbtp2ndrrsg.sas Output : $PROD/cdp10586/jv20015/reports/elbtp2ndrrsg_fpcag.out 15JUL :46 Page 1 of 1 ( 表 を再掲 ) 表 背景因子 ( ジェノタイプ ) で層別した投与終了後 24 週時の複合評価の有効率 (HBe 抗原陽性患者,FAS) Response Rate of Secondary End Point by Trial Treatment Protocol(s):JV20015 Analysis:FAS POPULATION / HBeAg + Combined Response at the End of Follow up HBe+ HBe+ HBe+ HBe+ HBe+ PEG180 PEG90 PEG180 PEG90 HLBI /48W /48W /24W /24W /24W N=41 N=41 N=41 N=41 N=43 Genotype A B C n Responder(%) 0( 0.0) 1( 50.0) 1(100.0) 0( - ) 0( 0.0) 95% CI(%) n Responder(%) 0( 0.0) 0( - ) 0( 0.0) 0( 0.0) 0( - ) 95% CI(%) n Responder(%) 8( 20.5) 6( 15.4) 3( 7.7) 2( 5.1) 3( 7.1) 95% CI(%) Combined Response is Responder if HBe Seroconversion, HBV-DNA and Serum ALT are all Responder. Program : $PROD/cdp10586/jv20015/elbtp2ndrrsg.sas Output : $PROD/cdp10586/jv20015/reports/elbtp2ndrrsg_fpcgt.out 15JUL :45 Page 1 of 1 ( 表 を再掲 )

Slide 1

Slide 1 B 型慢性肝炎に対するペグインターフェロ ン療法の有効性 安全性について 関西労災病院 林紀夫 緒言 ペグインターフェロン (PEG-IFN)α-2a は,AASLD, EASL, APASL の HBV マネジメントガイドラインで B 型慢性肝炎の治療に対して第一選択薬として推奨されているが 1-3, 本邦では現在, B 型慢性肝炎に対して承認されていない 核酸アナログ製剤とは異なり, 一定の投与期間で持続的な効果を示すことが報告されている

More information

BA_kanen_QA_zenpan_kani_univers.indd

BA_kanen_QA_zenpan_kani_univers.indd その他 B 型肝炎 15% C 型肝炎 68% 41 706 168 66 19 12 肝 には の か 脂肪肝 の で る () という も りま の く い 肝 の肝細胞のなかに 脂肪の く がこ なにたまっ いま 類洞 正常な肝臓 腸管からの栄養や不要物が流れていく 肝細胞 正常な肝臓 脂肪肝の始まり 類洞 腸管からの栄養や不要物が流れていく 類洞 過剰な脂質 糖質の流入 肝細胞 肝細胞のなかに中性脂肪がたまり始める

More information

B型平成28年ガイドライン[5].ppt

B型平成28年ガイドライン[5].ppt 平成 27 年度日本医療研究開発機構感染症実用化研究事業 ( 肝炎等克服実用化研究事業 ) 科学的根拠に基づくウイルス性肝炎診療ガイドラインの構築に関する研究班 平成 28 年 B 型慢性肝炎 肝硬変治療のガイドライン 平成 28 年 B 型慢性肝炎治療ガイドラインの基本指針 血中 HBV DNA 量が持続的に一定以下となれば ALT 値も正常値が持続し 肝病変の進展や発癌が抑制され さらに HBs

More information

2.5 臨床に関する概括評価

2.5 臨床に関する概括評価 ペガシス / コペガス.5 臨床に関する概括評価 Page 1 ペガシス皮下注 90 μg ( ペグインターフェロンアルファ -a( 遺伝子組換え )) コペガス錠 00 mg ( リバビリン ) [C 型代償性肝硬変 ] 第 部 ( モジュール ):CTD の概要 ( サマリー ).5 臨床に関する概括評価 中外製薬株式会社 ペガシス / コペガス.5 臨床に関する概括評価 Page 略語一覧 略語

More information

スライド 1

スライド 1 虎の門病院分院川崎 B 型肝炎に対するこれまでの治療法の変遷と現状 今後の展望について 分院 虎の門病院肝臓センター熊田博光 2012.9.4 厚労省内 虎の門病院本院東京 B 型慢性肝炎の治療の目標 発癌抑制 HBs 抗原の陰性化 無治療 B 型肝硬変 82 例の HBV-DNA の動向と相対的な肝癌発癌率 肝癌発癌率 100 (%) 1990 年以前に診断され IFN 未使用の B 型肝硬変 観察終了または発癌確認までの

More information

ダクルインザ・スンベブラの使用経験とこれからの病診連携

ダクルインザ・スンベブラの使用経験とこれからの病診連携 第 6 回大分肝疾患診療教育セミナー ~ コーディネーター育成セミナー ~ 2015 年 1 月 22 日ホルトホール大分 C 型肝炎の最新治療 大分大学医学部消化器内科 本田浩一 C 型慢性肝炎治療の歴史 インターフェロン (IFN)α 承認 IFN+ リバビリン (RBV) 併用 コンセンサス IFN 製剤承認 IFN 再投与および投与期限の撤廃 ダグラタスビル + アスナプレビル承認 IFN

More information

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社 オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社 Page 2 2.1 CTD の目次 ( 第 2 部から第 5 部 ) 第 2 部 :CTD の概要 ( サマリー ) 2.1 CTD の目次 ( 第 2 部から第 5 部 ) 2.2 諸言 2.3 品質に関する概括資料 2.3.I 諸言 2.3.S 原薬 ( オクスカルバゼピン,

More information

C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法 の有効性 安全性等について 肝炎治療戦略会議報告書平成 23 年 11 月 28 日

C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法 の有効性 安全性等について 肝炎治療戦略会議報告書平成 23 年 11 月 28 日 C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法 の有効性 安全性等について 肝炎治療戦略会議報告書平成 23 年 11 月 28 日 C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法の 有効性 安全性等について 1. 有効性及び対象について セログループ 1 のC 型慢性肝炎に対する ペグインターフェロン リバビリン及びテラプレビル3 剤併用療法 ( 以下単に 3 剤併用療法 という

More information

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル 1mg は 1 カプセル中ロペラミド塩酸塩 1 mg を含有し消化管から吸収されて作用を発現する このことから

More information

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2 ロスバスタチン錠 mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロスバスタチンは HMG-CoA 還元酵素を競合的に阻害することにより HMG-CoA のメバロン酸への変更を減少させ コレステロール生合成における早期の律速段階を抑制する高コレステロール血症治療剤である 今回 ロスバスタチン錠 mg TCK とクレストール 錠 mg の生物学的同等性を検討するため

More information

一般名 : オファツムマブ ( 遺伝子組換え ) 製剤 はじめに ( 適正使用に関するお願い )4 治療スケジュール6 投与に際しての注意事項 7 7 8 8 9 1 1 11 12 13 14 15 重大な副作用とその対策 18 18 28 32 34 36 4 42 44 45 参考資料 5 付録 55 55 55 64 3 1 はじめに4 はじめ 5 に1 2 治療スケジュール6 対象患者の選択インフォームドコンセント投与準備

More information

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問 フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにフェキソフェナジン塩酸塩は 第二世代抗ヒスタミン薬の一つであり 抗原抗体反応に伴って起こる肥満細胞からのヒスタミンなどのケミカルメディエーターの遊離を抑制すると共に ヒスタミンの H1 作用に拮抗することにより アレルギー症状を緩和する 今回 フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg

More information

審査結果 平成 26 年 2 月 7 日 [ 販売名 ] 1 ヘプタバックス-Ⅱ 2 ビームゲン 同注 0.25mL 同注 0.5mL [ 一般名 ] 組換え沈降 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) [ 申請者名 ] 1 MSD 株式会社 2 一般財団法人化学及血清療法研究所 [ 申請年月日 ]

審査結果 平成 26 年 2 月 7 日 [ 販売名 ] 1 ヘプタバックス-Ⅱ 2 ビームゲン 同注 0.25mL 同注 0.5mL [ 一般名 ] 組換え沈降 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) [ 申請者名 ] 1 MSD 株式会社 2 一般財団法人化学及血清療法研究所 [ 申請年月日 ] 審査報告書 平成 26 年 2 月 7 日 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 承認申請のあった下記の医薬品にかかる医薬品医療機器総合機構での審査結果は 以下のとおりである 記 [ 販売名 ] 1 ヘプタバックス-Ⅱ 2 ビームゲン 同注 0.25mL 同注 0.5mL [ 一般名 ] 組換え沈降 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) [ 申請者名 ] 1 MSD 株式会社 2 一般財団法人化学及血清療法研究所

More information

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案) 資料 1 C 型慢性肝疾患 ( ゲノタイプ 1 型 2 型 ) に対する治療フローチャート ダクラタスビル + アスナプレビル併用療法 ソホスブビル + リバビリン併用療法 ソホスブビル / レジパスビル併用療法 オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル併用療法 (± リバビリン ) エルバスビル + グラゾプレビル併用療法 ダクラタスビル / アスナプレビル / ベクラブビル 3 剤併用療法による抗ウイルス治療に当たっては

More information

緒言

緒言 CERA 2.2 緒言 Page 1 ミルセラ注シリンジ25 μg ミルセラ注シリンジ50 μg ミルセラ注シリンジ75 μg ミルセラ注シリンジ100 μg ミルセラ注シリンジ150 μg ミルセラ注シリンジ200 μg ミルセラ注シリンジ250 μg [ 腎性貧血 ] 第 2 部 CTD の概要 ( サマリー ) 2.2 緒言 中外製薬株式会社 CERA 2.2 緒言 Page 2 目次頁 2.2

More information

肝臓の細胞が壊れるる感染があります 肝B 型慢性肝疾患とは? B 型慢性肝疾患は B 型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる肝臓の病気です B 型肝炎ウイルスに感染すると ウイルスは肝臓の細胞で増殖します 増殖したウイルスを排除しようと体の免疫機能が働きますが ウイルスだけを狙うことができず 感染した肝

肝臓の細胞が壊れるる感染があります 肝B 型慢性肝疾患とは? B 型慢性肝疾患は B 型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる肝臓の病気です B 型肝炎ウイルスに感染すると ウイルスは肝臓の細胞で増殖します 増殖したウイルスを排除しようと体の免疫機能が働きますが ウイルスだけを狙うことができず 感染した肝 エンテカビル トーワ を服用されている方へ B 型慢性肝疾患の治療のために 監修 国立大学法人高知大学医学部消化器内科学講座 教授西原利治先生 施設名 2017 年 10 月作成 (C-1) 肝臓の細胞が壊れるる感染があります 肝B 型慢性肝疾患とは? B 型慢性肝疾患は B 型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる肝臓の病気です B 型肝炎ウイルスに感染すると ウイルスは肝臓の細胞で増殖します 増殖したウイルスを排除しようと体の免疫機能が働きますが

More information

Microsoft Word - ③中牟田誠先生.docx

Microsoft Word - ③中牟田誠先生.docx RA 治療と肝炎 中牟田誠国立病院機構九州医療センター肝臓センター (2012 年 第 13 回博多リウマチセミナー ) はじめに RA 治療の基本は免疫抑制をかけることになると思われるが そのためには種々の薬剤 ステロイド メトトレキサートを代表として 特に最近は生物学的製剤と呼ばれ強力な免疫抑制効果を持つ インフリキシマブ エタネルセプトなどが使用されている これらの治療経過中に肝障害が出現してくることも稀なことではなく

More information

2.7.4 臨床的安全性

2.7.4 臨床的安全性 ペガシス / コペガス 2.7.4 臨床的安全性 Page 1 ペガシス皮下注 90 μg ( ペグインターフェロンアルファ -2a( 遺伝子組換え )) コペガス錠 200 mg ( リバビリン ) [C 型代償性肝硬変 ] 第 2 部 CTD の概要 ( サマリー ) 2.7.4 臨床的安全性 中外製薬株式会社 ペガシス / コペガス 2.7.4 臨床的安全性 Page 2 略語一覧 略語 省略していない表記

More information

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを シプロフロキサシン錠 mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを有し 上気道感染症 尿路感染症 皮膚感染症などに有効なニューキノロン系の合成抗菌剤である シプロキサン 錠

More information

減量・コース投与期間短縮の基準

減量・コース投与期間短縮の基準 用法 用量 通常 成人には初回投与量 (1 回量 ) を体表面積に合せて次の基準量とし 朝食後および夕食後の 1 日 2 回 28 日間連日経口投与し その後 14 日間休薬する これを 1 クールとして投与を繰り返す ただし 本剤の投与によると判断される臨床検査値異常 ( 血液検査 肝 腎機能検査 ) および消化器症状が発現せず 安全性に問題がない場合には休薬を短縮できるが その場合でも少なくとも

More information

要旨 平成 30 年 2 月 21 日新潟県福祉保健部 インターフェロンフリー治療に係る診断書を作成する際の注意事項 インターフェロンフリー治療の助成対象は HCV-RNA 陽性の C 型慢性肝炎又は Child-Pugh 分類 A の C 型代償性肝硬変で 肝がんの合併のない患者です 助成対象とな

要旨 平成 30 年 2 月 21 日新潟県福祉保健部 インターフェロンフリー治療に係る診断書を作成する際の注意事項 インターフェロンフリー治療の助成対象は HCV-RNA 陽性の C 型慢性肝炎又は Child-Pugh 分類 A の C 型代償性肝硬変で 肝がんの合併のない患者です 助成対象とな 要旨 平成 30 年 2 月 21 日新潟県福祉保健部 インターフェロンフリー治療に係る診断書を作成する際の注意事項 インターフェロンフリー治療の助成対象は HCV-RNA 陽性の C 型慢性肝炎又は Child-Pugh 分類 A の C 型代償性肝硬変で 肝がんの合併のない患者です 助成対象となる薬剤 セログループ ( ジェノタイプ ) 診断名 治療期間は以下のとおりです 薬剤名セログループ (

More information

2.0 概要 治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 (TPC) 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : びらん性食道炎の患者を対象にした TAK-438 の 20 mg を 1 日 1 回経口投与したときの有効性及び安全性を 1 日 1 回経口投与

2.0 概要 治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 (TPC) 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : びらん性食道炎の患者を対象にした TAK-438 の 20 mg を 1 日 1 回経口投与したときの有効性及び安全性を 1 日 1 回経口投与 この試験情報は一般公開のみを目的に作成されたものです この試験情報はあくまで単一の試験から得られた結果であり この試験の医薬品から得られるすべての情報を基にした全体的なベネフィットとリスクを反映したものではない可能性があります 医療関係者の皆様は 武田薬品の医薬品のご使用にあたり 必ずそれぞれの国または地域の添付文書の情報を必ず確認してください 2.0 概要 治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社

More information

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号 資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号 ;II-231) 1 医療上の必要性の基準に該当しないと考えられた品目 本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル

More information

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性 2012 年 1 月 4 日放送 抗菌薬の PK-PD 愛知医科大学大学院感染制御学教授三鴨廣繁抗菌薬の PK-PD とは薬物動態を解析することにより抗菌薬の有効性と安全性を評価する考え方は アミノ配糖体系薬などの副作用を回避するための薬物血中濃度モニタリング (TDM) の分野で発達してきました 近年では 耐性菌の増加 コンプロマイズド ホストの増加 新規抗菌薬の開発の停滞などもあり 現存の抗菌薬をいかに科学的に使用するかが重要な課題となっており

More information

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類 未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類 ( 該当するものにチェックする ) 効能 効果 ( 要望された効能 効果について記載する ) ( 要望されたについて記載する

More information

試験デザイン :n=152 試験開始前に第 VIII 因子製剤による出血時止血療法を受けていた患者群を 以下のい ずれかの群に 2:2:1 でランダム化 A 群 (n=36) (n=35) C 群 (n=18) ヘムライブラ 3 mg/kg を週 1 回 4 週間定期投与し その後 1.5 mg/k

試験デザイン :n=152 試験開始前に第 VIII 因子製剤による出血時止血療法を受けていた患者群を 以下のい ずれかの群に 2:2:1 でランダム化 A 群 (n=36) (n=35) C 群 (n=18) ヘムライブラ 3 mg/kg を週 1 回 4 週間定期投与し その後 1.5 mg/k 各位 2018 年 5 月 21 日 ヘムライブラ の 2 本の第 III 相国際共同治験の成績を世界血友病連盟 (WFH)2018 世界大会で発表 中外製薬株式会社 ( 本社 : 東京 代表取締役社長 CEO: 小坂達朗 ) は 血友病 A 治療薬ヘムライブラ [ 一般名 : エミシズマブ ( 遺伝子組換え )] について 第 III 相国際共同治験である HAVEN 3 試験 (NCT02847637)

More information

(1) ) ) (2) (3) (4) (5) (1) (2) b (3)..

(1) ) ) (2) (3) (4) (5) (1) (2) b (3).. ... -1... -1... -2... -6.... -1 (1)... -1 1)... -1 2)... -14 (2)... -19 (3)... -52 (4)... -18 (5)... -136.... -196 (1)... -196 (2) b... -224 (3)... -233.... -251.... -286.... -289 (1)... -289 (2)... -32

More information

1. ウイルス性肝炎とは ウイルス性肝炎とは 肝炎ウイルスに感染して 肝臓の細胞が壊れていく病気です ウイルスの中で特に肝臓に感染して肝臓の病気を起こすウイルスを肝炎ウイルスとよび 主な肝炎ウイルスには A 型 B 型 C 型 D 型 E 型の 5 種類があります これらのウイルスに感染すると肝細胞

1. ウイルス性肝炎とは ウイルス性肝炎とは 肝炎ウイルスに感染して 肝臓の細胞が壊れていく病気です ウイルスの中で特に肝臓に感染して肝臓の病気を起こすウイルスを肝炎ウイルスとよび 主な肝炎ウイルスには A 型 B 型 C 型 D 型 E 型の 5 種類があります これらのウイルスに感染すると肝細胞 わかりやすい ウイルス性肝炎のおはなし 宮崎大学医学部附属病院 肝疾患センター 1. ウイルス性肝炎とは ウイルス性肝炎とは 肝炎ウイルスに感染して 肝臓の細胞が壊れていく病気です ウイルスの中で特に肝臓に感染して肝臓の病気を起こすウイルスを肝炎ウイルスとよび 主な肝炎ウイルスには A 型 B 型 C 型 D 型 E 型の 5 種類があります これらのウイルスに感染すると肝細胞が破壊されていきますが

More information

肝疾患のみかた

肝疾患のみかた 肝疾患の診断 肝臓 胆のう 膵臓内科 眞柴寿枝 症例 1 症例 50 歳代男性 主訴 なし ( 肝障害精査目的 ) 既往歴 特記事項なし 家族歴 父 : 糖尿病 現病歴 生来健康 感冒様症状が出現したため近医を受診した このとき施行された血液検査にて肝胆道系酵素の上昇があり 精査 加療目的に当科紹介となった WBC RBC Hb Ht PLT Seg Eo Lymph At-ly 6950 385

More information

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに吸収され 体内でもほとんど代謝を受けない頻脈性不整脈 ( 心室性 ) に優れた有効性をもつ不整脈治療剤である

More information

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果 審査報告書 平成 23 年 4 月 11 日 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 承認申請のあった下記の医薬品にかかる医薬品医療機器総合機構での審査結果は 以下のとおりで ある 記 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年

More information

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d 2015 5 7 201410 28 TNF 阻害薬 TNFFab シムジア 皮下注 200mg シリンジ Cimzia 200mg Syringe for S.C. Injection セルトリズマブペゴル ( 遺伝子組換え ) 製剤 873999 22400AMX01488000 20132 20133 20155 20079 警告 1. 2. 1 2 X - CT 3. TNF 4. 1 禁忌

More information

B型肝炎

B型肝炎 B 型肝炎とは太郎丸店 B 型肝炎とは HBV(DNA ウイルス ) が血液 体液を介して感染するものであり A~C 型の中で最も多く その 80% % はアジア系が占めている 日本でも日本でもキャリア (HBV 保有者 ) は約 130~150 150 万人いるとされている HBV の潜伏期間潜伏期間は 4~20 週間であり 発症すると症状としてであり 発症すると症状として発熱 黄疸 全身倦怠感

More information

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として 第 2 部 CTD の概要 一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 版番号 : 2.2 緒言 ネキシウム カプセル ネキシウム 懸濁用顆粒分包 本資料に記載された情報に係る権利はアストラゼネカ株式会社に帰属します 弊社の事前の承諾なく本資料の内容を他に開示することは禁じられています D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体

More information

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値 モンテルカストチュアブル錠 5mg TCK の生物学的同等性試験 ( 口中溶解後 水なし投与 ) バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにモンテルカストナトリウムは アレルギーのメディエーターの 1 つであるロイコトリエン (LT) の受容体の内 cyslt1 受容体を遮断する抗アレルギー薬である 今回 モンテルカストチュアブル錠 5mg TCK とキプレス チュアブル錠 5mg の生物学的同等性を検討するため

More information

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について ( 別添様式 1-1) 未承認薬の要望 要望者 日本てんかん学会 優先順位 2 位 ( 全 12 要望中 ) 医薬品名 成分名 ルフィナマイド 販売名 Inovelon( 欧州 ) Banzel( 米国 ) 会社名 エーザイ 承認国 欧州 29 カ国 ( 英国 独国 仏国を含む ) 米国 効能 効果 レノックス ガストー症候群 (4 歳以上 ) に伴う発作に対する併用 療法 用法 用量 欧州 小児患者

More information

診療情報を利用した臨床研究について 虎の門病院肝臓内科では 以下の臨床研究を実施しております この研究は 通常の診療で得られた記録をまとめるものです この案内をお読みになり ご自身がこの研究の対象者にあたると思われる方の中で ご質問がある場合 またはこの研究に 自分の診療情報を使ってほしくない とお

診療情報を利用した臨床研究について 虎の門病院肝臓内科では 以下の臨床研究を実施しております この研究は 通常の診療で得られた記録をまとめるものです この案内をお読みになり ご自身がこの研究の対象者にあたると思われる方の中で ご質問がある場合 またはこの研究に 自分の診療情報を使ってほしくない とお 診療情報を利用した臨床研究について 虎の門病院肝臓内科では 以下の臨床研究を実施しております この研究は 通常の診療で得られた記録をまとめるものです この案内をお読みになり ご自身がこの研究の対象者にあたると思われる方の中で ご質問がある場合 またはこの研究に 自分の診療情報を使ってほしくない とお思いになりましたら 遠慮なく下記の相談窓口までご連絡ください 対象となる方 1982 年 9 月 2016

More information

(別添様式)

(別添様式) 未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名 要望された医薬品 ユーシービージャパン株式会社要望番号 Ⅱ-254.2 成分名 Lacosamide ( 一般名 ) Vimpat 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類 ( 該当するものにチェックする ) 効能 効果 ( 要望された効能 効果について記載する ) 未承認薬 適応外薬 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作

More information

TDM研究 Vol.26 No.2

TDM研究 Vol.26 No.2 測定した また Scrは酵素法にて測定し その参考基 r =0.575 p

More information

目次 1. 肝臓の病気 2. 肝炎ウイルスとは 3. ウイルス性肝炎とは 4. 急性肝炎 5. 慢性肝炎 6. 肝硬変 7.A 型肝炎 8.B 型肝炎 9.C 型肝炎 10.B 型肝炎の治療 11.C 型肝炎の治療 12. 予防方法 13. 肝炎の医療費助成制度 14. おわりに 1

目次 1. 肝臓の病気 2. 肝炎ウイルスとは 3. ウイルス性肝炎とは 4. 急性肝炎 5. 慢性肝炎 6. 肝硬変 7.A 型肝炎 8.B 型肝炎 9.C 型肝炎 10.B 型肝炎の治療 11.C 型肝炎の治療 12. 予防方法 13. 肝炎の医療費助成制度 14. おわりに 1 健康教育テキスト No. 34 ウイルス性肝炎 肝炎治療で肝がんを予防しましょう 山口県医師会山口県医師国民健康保険組合 目次 1. 肝臓の病気 2. 肝炎ウイルスとは 3. ウイルス性肝炎とは 4. 急性肝炎 5. 慢性肝炎 6. 肝硬変 7.A 型肝炎 8.B 型肝炎 9.C 型肝炎 10.B 型肝炎の治療 11.C 型肝炎の治療 12. 予防方法 13. 肝炎の医療費助成制度 14. おわりに

More information

遡及調査にて77日前の献血時のHBVウイルス血症が確認できた急性B型肝炎の一例

遡及調査にて77日前の献血時のHBVウイルス血症が確認できた急性B型肝炎の一例 輸血後 HBV 感染事例とその対策 香川県赤十字血液センター 所長本田豊彦 2013 年 9 月 30 日 輸血後肝炎発症率 肝炎ウイルスと感染経路 1) 経口感染 HAV と HEV で 急性肝炎を起こし 慢性化はしない 2) 血液 体液による感染 HBV と HCV で 慢性肝炎 肝硬変 肝癌の原因となる 輸血による HBV 感染経路 1 急性 B 型肝炎のウインドウ期の献血者か らの感染 2

More information

<4D F736F F D B A814089FC92F982CC82A8926D82E782B95F E31328C8E5F5F E646F63>

<4D F736F F D B A814089FC92F982CC82A8926D82E782B95F E31328C8E5F5F E646F63> - 医薬品の適正使用に欠かせない情報です 必ずお読み下さい - 効能 効果 用法 用量 使用上の注意 等改訂のお知らせ 抗悪性腫瘍剤 ( ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤 ) ( 一般名 : イブルチニブ ) 2016 年 12 月 この度 抗悪性腫瘍剤 イムブルビカ カプセル 140 mg ( 以下標記製品 ) につきまして 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫 の効能追加承認を取得したことに伴い

More information

恩賜第 42 回社会福祉法人財団済生会中央治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時 平成 28 年 1 月 13 日 ( 水 )15:30~17:17 開催場所 出席委員名 東京都港区三田 三田国際ビル 21 階 社会福祉法人 恩賜財団済生会本部事務局中会議室 豊島

恩賜第 42 回社会福祉法人財団済生会中央治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時 平成 28 年 1 月 13 日 ( 水 )15:30~17:17 開催場所 出席委員名 東京都港区三田 三田国際ビル 21 階 社会福祉法人 恩賜財団済生会本部事務局中会議室 豊島 恩賜第 42 回社会福祉法人財団済生会中央治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時 平成 28 年 1 月 13 日 ( 水 )15:30~17:17 開催場所 出席委員名 108-0073 東京都港区三田 1-4-28 三田国際ビル 21 階 社会福祉法人 恩賜財団済生会本部事務局中会議室 豊島聰 ( 出席 ) 委員長林茂樹 ( 出席 ) 副委員長 市場みすゞ ( 出席 ) 漆原尚巳 ( 出席

More information

1. 今回の変更に関する整理 効能 効果及び用法 用量 ( 添付文書より転載 ) 従来製剤 ( バイアル製剤 ) と製法変更製剤 ( シリンジ製剤 ) で変更はない 効能 効果 用法 容量 B 型肝炎の予防通常 0.5mL ずつ4 週間隔で2 回 更に 20~24 週を経過した後に1 回 0.5mL

1. 今回の変更に関する整理 効能 効果及び用法 用量 ( 添付文書より転載 ) 従来製剤 ( バイアル製剤 ) と製法変更製剤 ( シリンジ製剤 ) で変更はない 効能 効果 用法 容量 B 型肝炎の予防通常 0.5mL ずつ4 週間隔で2 回 更に 20~24 週を経過した後に1 回 0.5mL 資料 6 MSD 社の製造する B 型肝炎単抗原ワクチンについて 経緯 1986 年米国メルク社製 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) が米国で承認 1988 年 MSD 社製 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) が日本で承認 2000 年欧州で HEXAVAC( ジフテリア 破傷風 百日咳 B 型肝炎 不活化ポリオ Hib 感染症を予防する 6 種混合ワクチン ) 承認 2001 年欧州で HEXAVAC

More information

<4D F736F F D2082A8926D82E782B995B68F E834E838D838A E3132>

<4D F736F F D2082A8926D82E782B995B68F E834E838D838A E3132> 医薬品の適正使用に欠かせない情報です 必ずお読み下さい 効能 効果 用法 用量 使用上の注意 改訂のお知らせ 2013 年 12 月 東和薬品株式会社 このたび 平成 25 年 8 月に承認事項一部変更承認申請をしていました弊社上記製品の 効能 効果 用法 用量 追加が平成 25 年 11 月 29 日付にて 下記の内容で承認されました また 使用上の注意 を改訂致しましたので 併せてお知らせ申し上げます

More information

審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ

審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ 審査報告書 平成 29 年 5 月 17 日 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 る 承認申請のあった下記の医薬品にかかる医薬品医療機器総合機構での審査結果は 以下のとおりであ 記 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノバルティスファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 28 年 7 月 28 日 [ 剤形 含量

More information

C033** of 7 C034** PEG-IFN-2b + IFN -2b + 78 HCV-RNA PEG-IFN-2b IFN-2b n=250 n=200 n= =10 % % 85 % 74 % %

C033** of 7 C034** PEG-IFN-2b + IFN -2b + 78 HCV-RNA PEG-IFN-2b IFN-2b n=250 n=200 n= =10 % % 85 % 74 % % 2.7.6.9 2.7.6.9.1 Genotype 1 C PEG-IFN-2b+ C033* Genotype 1 C PEG-IFN-2b + IFN-2b + 2.7.6-54 2.7.6-54 C033* 1 of 7 Genotype 1 C PEG-IFN-2b+ Genotype 1 C PEG-IFN-2b + IFN-2b + 24 HCV-RNA 48 24 follow-up

More information

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件 保医発 0331 第 9 号 平成 29 年 3 月 31 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課長都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局医療課長 ( 公印省略 ) 抗 PCSK9 抗体製剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項の 一部改正について 抗 PCSK9

More information

, , & 18

, , & 18 HBV と B 型肝炎 1970 142002 200234,637200334,089 5060 1991 142002 1612& 18 1 5 Q1 肝臓は どのような働きをしているのですか? Q2 B 型肝炎とはどのようなものですか? Q3 B 型肝炎ウイルスはどのようにして感染しますか? 34 Q4 B 型肝炎ウイルスは輸血 ( 血漿分画製剤を含む ) で感染しますか? 11199910:

More information

エムプリシティ点滴静注用 300 mg エムプリシティ点滴静注用 400 mg に係る医薬品リスク管理計画書 本資料に記載された情報に係る権利及び内容についての責任はブリストル マイヤーズスクイブ株式会社にあります 当該情報を適正使用以外の営利目的に利用することはできません ブリストル マイヤーズスクイブ株式会社 医薬品リスク管理計画書 平成 29 年 10 月 16 日 独立行政法人医薬品医療機器総合機構理事長殿

More information

医薬品の基礎研究から承認審査 市販後までの主なプロセス 基礎研究 非臨床試験 動物試験等 品質の評価安全性の評価有効性の評価 候補物質の合成方法等を確立 最適な剤型の設計 一定の品質を確保するための規格及び試験方法などの確立 有効期間等の設定 ( 長期安定性試験など ) 医薬品候補物質のスクリーニン

医薬品の基礎研究から承認審査 市販後までの主なプロセス 基礎研究 非臨床試験 動物試験等 品質の評価安全性の評価有効性の評価 候補物質の合成方法等を確立 最適な剤型の設計 一定の品質を確保するための規格及び試験方法などの確立 有効期間等の設定 ( 長期安定性試験など ) 医薬品候補物質のスクリーニン 特定保健用食品の表示許可制度専門調査会 (H23.2.28) 資料 5 再審査制度 再評価制度について 厚生労働省医薬食品局審査管理課 医薬品の基礎研究から承認審査 市販後までの主なプロセス 基礎研究 非臨床試験 動物試験等 品質の評価安全性の評価有効性の評価 候補物質の合成方法等を確立 最適な剤型の設計 一定の品質を確保するための規格及び試験方法などの確立 有効期間等の設定 ( 長期安定性試験など

More information

1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを

1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを 薬生薬審発 0525 第 3 号薬生安発 0525 第 1 号平成 30 年 5 月 25 日 都道府県各保健所設置市衛生主管部 ( 局 ) 長殿特別区 厚生労働省医薬 生活衛生局医薬品審査管理課長 ( 公印省略 ) 厚生労働省医薬 生活衛生局医薬安全対策課長 ( 公印省略 ) トファシチニブクエン酸塩製剤の使用に当たっての留意事項について トファシチニブクエン酸塩製剤 ( 販売名 : ゼルヤンツ錠

More information

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習 ABC-123 臨床試験進行または再発胃癌患者に対するプラセボを対照薬とした無作為化二重盲検比較試験症例報告書 治験実施計画書番号 P123-31-V01 被験者識別コード 割付番号 治験実施医療機関名 ご自分の医療機関 お名前を記載して下さい 症例報告書記載者名 症例報告書記載者名 治験責任医師 ( 署名又は記名 押印 ) 治験責任医師記載内容確認完了日 印 2 0 年 月 日 1 症例報告書の記入における注意点

More information

日本肝臓学会肝炎診療ガイドライン作成委員会 ( 五十音順 ) 朝比奈靖浩 東京医科歯科大学消化器内科 大学院肝臓病態制御学 泉 並木 武蔵野赤十字病院消化器科 桶谷 眞 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器疾患 生活習慣病学 熊田博光 虎の門病院肝臓センター 黒崎雅之 武蔵野赤十字病院消化器科 *

日本肝臓学会肝炎診療ガイドライン作成委員会 ( 五十音順 ) 朝比奈靖浩 東京医科歯科大学消化器内科 大学院肝臓病態制御学 泉 並木 武蔵野赤十字病院消化器科 桶谷 眞 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器疾患 生活習慣病学 熊田博光 虎の門病院肝臓センター 黒崎雅之 武蔵野赤十字病院消化器科 * B 型肝炎治療ガイドライン ( 第 1.1 版 ) 2013 年 5 月 日本肝臓学会 肝炎診療ガイドライン作成委員会編 1 日本肝臓学会肝炎診療ガイドライン作成委員会 ( 五十音順 ) 朝比奈靖浩 東京医科歯科大学消化器内科 大学院肝臓病態制御学 泉 並木 武蔵野赤十字病院消化器科 桶谷 眞 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器疾患 生活習慣病学 熊田博光 虎の門病院肝臓センター 黒崎雅之 武蔵野赤十字病院消化器科

More information

- 1 - - 2 - - 3 - - 4 - - 5 - - 6 - - 7 - - 8 - - 9 - - 10 - - 11 - - 12 - - 13 - - 14 - - 15 - - 16 - - 17 - - 18 - - 19 - - 20 - - 21 - - 22 - - 23 - - 24 - - 25 - - 26 - - 27 - - 28 - - 29 - - 30 -

More information

untitled

untitled 1 2 有害事象とは何ですか? 有害事象 (Adverse Event) 治験薬又は製造販売後臨床試験薬を投与された被験者に生じたすべての好ましくない又は意図しない疾病又はその徴候をいう 当該治験薬又は当該製造販売後臨床試験薬との因果関係の有無は問わない 副作用とは何ですか? 副作用 (Adverse Drug Reaction) 治験薬 ( 対象薬として用いられる市販薬を除く ) については以下のとおり

More information

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd L FO AT E VI TAMI NB12 医療関係者用 葉酸 とビタミンB ビタミンB12 アリムタ投与に際して 警告 1 本剤を含むがん化学療法に際しては 緊急時に十分対応できる医療施設において がん化学療 法に十分な知識 経験を持つ医師のもとで 本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投 与すること 適応患者の選択にあたっては 各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意すること また 治療開始に先立ち

More information

Microsoft Word _2180AMY10104_K104_1.doc

Microsoft Word _2180AMY10104_K104_1.doc アボネックス 筋注用シリンジ ( インターフェロン β-1a) 第 2 部 CTD 概要 ジェンザイム ジャパン株式会社 目次 2.7.6.1 個々の試験の一覧... 1 2.7.6.2 個々の試験の概要 2.7.6.2.1 試験 C90-042 の概要外国人健康志願者における IFNβ-1a(XG90xx) の用量漸増試験 ( 試験報告書 5.3.1.1-1)... 7 2.7.6.2.2 試験

More information

り感染し 麻薬注射や刺青なども原因になります 輸血の安全性や医療環境の改善によって 医原性の感染は例外的な場合になりました 日本では約 100 万人の B 型肝炎ウイルスキャリアがいます その大部分は成人で, 昔の母子感染を含む小児期の感染に由来します 1986 年から B 型肝炎ウイルスキャリアの

り感染し 麻薬注射や刺青なども原因になります 輸血の安全性や医療環境の改善によって 医原性の感染は例外的な場合になりました 日本では約 100 万人の B 型肝炎ウイルスキャリアがいます その大部分は成人で, 昔の母子感染を含む小児期の感染に由来します 1986 年から B 型肝炎ウイルスキャリアの 2014 年 6 月 25 日放送 今後定期接種化が期待されるワクチン ~B 型肝炎ワクチン 筑波大学 小児科教授 須磨崎 亮 今日は定期接種化が期待されるワクチンとして B 型肝炎ワクチンを取り上げてお話 しさせて頂きます B 型肝炎とは B 型肝炎ウイルス感染すると いろいろな肝臓病が起こります B 型肝炎ウイルス感染 具体的には HBs 抗原陽性が 6 か月以上続くと 持続感染者またはキャリアと呼ばれ

More information

始前に出生したお子さんについては できるだけ早く 1 回目の接種を開始できるように 指導をお願いします スムーズに定期接種を進めるために定期接種といっても 予防接種をスムーズに進めるためには 保護者の理解が不可欠です しかし B 型肝炎ワクチンの接種効果は一生を左右する重要なものですが 逆にすぐに効

始前に出生したお子さんについては できるだけ早く 1 回目の接種を開始できるように 指導をお願いします スムーズに定期接種を進めるために定期接種といっても 予防接種をスムーズに進めるためには 保護者の理解が不可欠です しかし B 型肝炎ワクチンの接種効果は一生を左右する重要なものですが 逆にすぐに効 2016 年 11 月 30 日放送 B 型肝炎ワクチン定期接種化後の課題 筑波大学小児科教授須磨崎亮はじめに B 型肝炎ワクチン定期接種化後の課題 というテーマで解説いたします 本日は まず 定期接種の概要を確認し 次に日常診療で重要な 定期接種をスムーズに進めるためのポイント 母子感染予防との違い 任意接種の進め方について この順にお話しいたします 最後に長期的な課題 展望についても触れさせて頂きます

More information

B型肝炎治療における      バラクルード錠R0.5mgの製品情報         【簡易版】

B型肝炎治療における      バラクルード錠R0.5mgの製品情報         【簡易版】 B 型肝炎治療におけるバラクルード R 錠 0.5mg の製品情報 2011 年 3 月 11 日に発生しました東北地方太平洋沖地震により被災された方々に謹んでお見舞い申し上げます ブリストル マイヤーズ株式会社は 関係企業および団体の方々と協力し 弊社の医療用医薬品を安定的に必要とされる皆さまに供給できますよう全力で取り組んでまいります この B 型肝炎治療におけるバラクルード錠 0.5mg の製品情報

More information

ICHシンポジウム2013 E14

ICHシンポジウム2013 E14 ICH 日本シンポジウム 2013 E14 IWG: 非抗不整脈薬における QT/QTc 間隔の延長と催不整脈作用の潜在的可能性に関する臨床的評価 医薬品医療機器総合機構 安藤友紀 本日の内容 これまでの経緯 新たに合意に至った Q&A 今後の活動について 2013/12/10 ICH 日本シンポジウム2013 2 これまでの経緯 (1) 2005 年 5 月 ICH Brussels にて Step4

More information

目次 C O N T E N T S 1 下痢等の胃腸障害 下痢について 3 下痢の副作用発現状況 3 最高用量別の下痢の副作用発現状況 3 下痢の程度 4 下痢の発現時期 4 下痢の回復時期 5 下痢による投与中止時期 下痢以外の胃腸障害について 6 下痢以外の胃腸障害の副

目次 C O N T E N T S 1 下痢等の胃腸障害 下痢について 3 下痢の副作用発現状況 3 最高用量別の下痢の副作用発現状況 3 下痢の程度 4 下痢の発現時期 4 下痢の回復時期 5 下痢による投与中止時期 下痢以外の胃腸障害について 6 下痢以外の胃腸障害の副 目次 C O N T E N T S 1 下痢等の胃腸障害 3 1.1 下痢について 3 下痢の副作用発現状況 3 最高用量別の下痢の副作用発現状況 3 下痢の程度 4 下痢の発現時期 4 下痢の回復時期 5 下痢による投与中止時期 5 1.2 下痢以外の胃腸障害について 6 下痢以外の胃腸障害の副作用発現状況 6 胃腸障害に関連する重篤な副作用発現症例 6 1.3 消化性潰瘍, 炎症性腸疾患等の胃腸疾患のある患者さんにおける安全性について

More information

肝疾患のみかた

肝疾患のみかた 肝疾患の診断 肝臓 胆のう 膵臓内科眞柴寿枝 肝障害の原因と鑑別診断に有用な検査 慢性肝炎 肝硬変の原因 1. 肝炎ウイルス 2. アルコール 3. 薬物 4. 代謝異常 5. 免疫異常 6. その他 B 型肝炎と C 型肝炎は? B 型肝炎約 140 万人 C 型肝炎約 180 万人 2014 年 1 月 : 日本総人口 1 億 2722 万人 320 万人 /1.3 億人 2.5% 40 人に

More information

愛媛県肝炎治療特別促進事業実施要綱(改正案全文)

愛媛県肝炎治療特別促進事業実施要綱(改正案全文) 愛媛県肝炎治療特別促進事業実施要綱 第 1 目的国内最大級の感染症である B 型ウイルス性肝炎及び C 型ウイルス性肝炎は 抗ウイルス治療 ( インターフェロン治療 インターフェロンフリー治療及び核酸アナログ製剤治療 ) によって その後の肝硬変 肝がんといった重篤な病態を防ぐことが可能な疾患である しかしながら これらの抗ウイルス治療は月額の医療費が高額となること または 長期間に及ぶ治療によって累積の医療費が高額となることから

More information

Microsoft Word - 5 資料3 C型慢性肝炎に対するダクラタスビル及びアスナプレビル併用療法の有効性、安全性等について(案) docx

Microsoft Word - 5  資料3 C型慢性肝炎に対するダクラタスビル及びアスナプレビル併用療法の有効性、安全性等について(案) docx 第 12 回肝炎治療戦略会議平成 26 年 9 月 1 日資料 3 C 型慢性肝炎に対するダクラタスビル及びアスナプレビル併用療法の有効性 安全性等について ( 案 ) 1. はじめに参考文献 (1)~(2) 現在の国内ガイドラインでは セログループ1( ジェノタイプ1) の C 型慢性肝炎に対しては インターフェロン製剤単独あるいはプロテアーゼ阻害剤 / ペグインターフェロン / リバビリンの 3

More information

鑑-H リンゼス錠他 留意事項通知の一部改正等について

鑑-H リンゼス錠他 留意事項通知の一部改正等について 日医発第 617 号 ( 保 154) 平成 30 年 8 月 29 日 都道府県医師会長殿 日本医師会長横倉義武 医薬品医療機器等法上の効能 効果等の変更に伴う留意事項の一部改正等について 平成 30 年 8 月 21 日付け保医発 0821 第 1 号厚生労働省保険局医療課長通知により 添付資料の通り保険適用上の取扱いに関する留意事項が一部改正されましたのでお知らせ申し上げます 今回の改正は 同日付けで添付資料の医薬品の効能

More information

審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開

審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開 審査報告書 平成 25 年 9 月 27 日独立行政法人医薬品医療機器総合機構 承認申請のあった下記の医薬品にかかる医薬品医療機器総合機構での審査結果は 以下のとおりである 記 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 剤形 含量 ]

More information

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12 患者背景同意取得時から試験開始までの状況について記入 性別 男 女 年齢生年月日 歳 西暦年月日 身長. cm 体重. kg 腹囲. cm 糖尿病罹病期間 西暦年月 ~ 現在 喫煙 合併症 あり なし飲酒 あり

More information

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本 医薬品の適正使用に欠かせない情報です 必ずお読み下さい 使用上の注意 改訂のお知らせ 2006 年 1 月日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 注 ) 処方せん医薬品 ( ジピリダモール製剤 ) = 登録商標注 ) 注意 - 医師等の処方せんにより使用すること 謹啓時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます 平素は弊社製品につきましてご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます さて, この度, 自主改訂によりペルサンチン

More information

(3) 摂取する上での注意事項 ( 該当するものがあれば記載 ) 機能性関与成分と医薬品との相互作用に関する情報を国立健康 栄養研究所 健康食品 有効性 安全性データベース 城西大学食品 医薬品相互作用データベース CiNii Articles で検索しました その結果 検索した範囲内では 相互作用

(3) 摂取する上での注意事項 ( 該当するものがあれば記載 ) 機能性関与成分と医薬品との相互作用に関する情報を国立健康 栄養研究所 健康食品 有効性 安全性データベース 城西大学食品 医薬品相互作用データベース CiNii Articles で検索しました その結果 検索した範囲内では 相互作用 販売しようとする機能性表示食品の科学的根拠等に関する基本情報 ( 一般消費者向け ) 商品名蹴脂粒食品の区分 加工食品 ( サプリメント形状 その他 ) 生鮮食品機能性関与成分名キトグルカン ( エノキタケ抽出物 ) 表示しようとする機能性本品はキトグルカン ( エノキタケ抽出物 ) を配合しており 体脂肪 ( 内臓脂肪 ) を減少させる働きがあります 体脂肪が気になる方 肥満気味の方に適しています

More information

スライド 1

スライド 1 平成 23 年度厚生労働省厚生科学研究費肝炎等克服緊急対策研究事業 ( 肝炎分野 ) ウイルス性肝炎における最新の治療法の標準化を目指す研究班 平成 24 年 B 型 C 型慢性肝炎 肝硬変治療のガイドライン 平成 24 年の C 型慢性肝炎に対する初回治療ガイドライン Genotype 1 Genotype 2 高ウイルス量 5.0 Log IU/mL 300 fmol/l 1 Meq/mL 以上

More information

モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全

モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全 モビコール配合内用剤 に係る医薬品リスク管理計画書 本資料に記載された情報に係る権利及び内容についての責任はEAファーマ株式会社にあります 当該情報を適正使用以外の営利目的に利用することはできません EA ファーマ株式会社 モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム

More information

ケブザラ皮下注 150mg/200mg シリンジ ケブザラ皮下注 150mg/200mg オートインジェクターに係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 製造販売業者 1 ケブザラ皮下注 150mg シリンジ 2 ケブザラ皮下注 200mg シリンジ 3 ケブザラ皮下注 150mg オ

ケブザラ皮下注 150mg/200mg シリンジ ケブザラ皮下注 150mg/200mg オートインジェクターに係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 製造販売業者 1 ケブザラ皮下注 150mg シリンジ 2 ケブザラ皮下注 200mg シリンジ 3 ケブザラ皮下注 150mg オ ケブザラ皮下注 150mgシリンジケブザラ皮下注 200mgシリンジケブザラ皮下注 150mgオートインジェクターケブザラ皮下注 200mgオートインジェクターに係る医薬品リスク管理計画書 本資料に記載された情報に係る権利及び内容についての責任はサノフィ株式会社にあります 当該情報を適正使用以外の営利目的で利用することはできません サノフィ株式会社 ケブザラ皮下注 150mg/200mg シリンジ

More information

情報提供の例

情報提供の例 145 ヒアルロン酸 2( 肝硬変 ) 平成 22 年 6 月 21 日新規 平成 26 年 9 月 22 日更新 平成 30 年 2 月 26 日更新 取扱い原則として 肝硬変に対するヒアルロン酸は認められない 取扱いを定めた理由 肝硬変 では 既に肝の線維化が認められるものであり ヒアルロン酸の測定は 疾患の経過観察の参考とならない 39 リウマトイド因子 (RF)

More information

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx 薬物療法専門薬剤師の申請 及び症例サマリーに関する Q&A 注意 : 本 Q&A の番号は独立したものであり 医療薬学会 HP にある 薬物療法専門薬剤師制度の Q&A の番号と関連性はありません 薬物療法専門薬剤師認定制度の目的 幅広い領域の薬物療法 高い水準の知識 技術及び臨床能力を駆使 他の医療従事者と協働して薬物療法を実践 患者に最大限の利益をもたらす 国民の保健 医療 福祉に貢献することを目的

More information

スライド 1

スライド 1 平成 24 年度第 2 回医師向け研修会 2013 年 1 月 18 日 HBs 抗原消失を 目指した治療 国立病院機構 (NHO) 長崎医療センター 八橋弘 1.HBs 抗原の消失 ( 急性肝炎の場合 ) 2.HBs 抗原の消失 ( 慢性肝炎の場合 ) 3.HBs 抗原の消失を目指した治療 撮影 / 花井健朗 NAT で HBVDNA 陽性を指摘された症例 症例 現病歴 30 歳代女性 200 年

More information

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール 日本小児科学会推奨の予防接種スケジュールの主な変更点 2012 年 4 月 20 日 1) ヒブワクチン ヒブワクチンの追加接種 (4) に関して 添付文書上は 3 からおおむね 1 年あけるとありますが 追加接種による効果は 早期に得られるべきであると 考えます したがって 4 は 12 から接種することで適切な免疫が早期にえられる という 1 文を加えました 2) ワクチン 5 価ワクチンのスケジュールを加えました

More information

第 4 章感染患者への対策マニュアル ウイルス性肝炎の定義と届け出基準 1) 定義ウイルス感染が原因と考えられる急性肝炎 (B 型肝炎,C 型肝炎, その他のウイルス性肝炎 ) である. 慢性肝疾患, 無症候性キャリア及びこれらの急性増悪例は含まない. したがって, 透析室では HBs

第 4 章感染患者への対策マニュアル ウイルス性肝炎の定義と届け出基準 1) 定義ウイルス感染が原因と考えられる急性肝炎 (B 型肝炎,C 型肝炎, その他のウイルス性肝炎 ) である. 慢性肝疾患, 無症候性キャリア及びこれらの急性増悪例は含まない. したがって, 透析室では HBs 第 4 章感染患者への対策マニュアル 63 4. ウイルス性肝炎の定義と届け出基準 1) 定義ウイルス感染が原因と考えられる急性肝炎 (B 型肝炎,C 型肝炎, その他のウイルス性肝炎 ) である. 慢性肝疾患, 無症候性キャリア及びこれらの急性増悪例は含まない. したがって, 透析室では HBs 抗原 抗体,HCV 抗体などが陰性であった者が急性肝炎を発症し, ウイルス感染が証明された場合には届出が必要となる.

More information

DDWシェリング講演スライド(2009年10月)

DDWシェリング講演スライド(2009年10月) C 型肝炎治療の現状と今後の展望 関西労災病院病院長林紀夫 C 型肝炎感染後の自然経過 HCV 感染 約 30% 急性肝炎 約 70% ( 高い慢性化率, 無症候性キャリアを含む ) 慢性肝炎 自然治癒 0.2%/ 年 肝硬変 7%/ 年 肝細胞癌 ( 初感染後 30~40 年 ) C 型慢性肝疾患に対する抗ウイルス治療の変遷 著効率 1992 IFN 単独治療 14% 2001.12 IFN とリバビリン併用

More information

スライド 1

スライド 1 薬生審査発 0328 第 1 号薬生安発 0328 第 2 号平成 28 年 3 月 28 日 都道府県各保健所設置市衛生主管部 ( 局 ) 長殿特別区 厚生労働省医薬 生活衛生局審査管理課長 ( 公印省略 ) 厚生労働省医薬 生活衛生局安全対策課長 ( 公印省略 ) ビガバトリン製剤の使用に当たっての留意事項について ビガバトリン製剤 ( 販売名 : サブリル散分包 500mg 以下 本剤 という

More information

1.HBV 持続感染者の自然経過 HBV 持続感染者の病態は 宿主の免疫応答と HBV DNA の増殖の状態により 主に下記の 4 期に分類される HBV 持続感染者の治療に当たってはこのような自然経過をよく理解しておくことが必要である 1 免疫寛容期 immune tolerance phase

1.HBV 持続感染者の自然経過 HBV 持続感染者の病態は 宿主の免疫応答と HBV DNA の増殖の状態により 主に下記の 4 期に分類される HBV 持続感染者の治療に当たってはこのような自然経過をよく理解しておくことが必要である 1 免疫寛容期 immune tolerance phase B 型肝炎治療ガイドライン ( 第 3 版 簡易版 ) 2017 年 8 月 日本肝臓学会 肝炎診療ガイドライン作成委員会編 1.HBV 持続感染者の自然経過 HBV 持続感染者の病態は 宿主の免疫応答と HBV DNA の増殖の状態により 主に下記の 4 期に分類される HBV 持続感染者の治療に当たってはこのような自然経過をよく理解しておくことが必要である 1 免疫寛容期 immune tolerance

More information

Microsoft Word - C型肝炎病診連携パス施設用冊子( _.doc

Microsoft Word - C型肝炎病診連携パス施設用冊子( _.doc 東播地区肝炎病診連携パス C 型慢性肝炎インターフェロン療法 東播地区肝炎病診連携の会 Vol.2 目次 東播地区肝炎病診連携パス (C 型慢性肝炎インターフェロン療法 ) 1) 病診連携パス (C 型慢性肝炎インターフェロン療法 ) の意義 2) 病診連携パス (C 型慢性肝炎インターフェロン療法 ) の運用方法 3)C 型慢性肝炎治療の診断と専門施設への紹介基準 C 型慢性肝炎治療について 1)C

More information

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ (ICD10: C91 C95 ICD O M: 9740 9749, 9800 9999) 全体のデータにおける 治癒モデルの結果が不安定であるため 治癒モデルの結果を示していない 219 10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) 52 52 53 31 29 31 26 23 25 1993 1997 1998 01 02 06 02 06 (Period 法 ) 21 17 55 54

More information

平成 24 年 ₇ 月 15 日発行広島市医師会だより ( 第 555 号付録 ) 免疫血清部門 尿一般部門 病理部門 細胞診部門 血液一般部門 生化学部門 先天性代謝異常部門 細菌部門 B 型肝炎に関する最近の話題 ~ 免疫抑制によるB 型肝炎ウイルスの再活性化 を中心に~ 検査 1 科血清係 1

平成 24 年 ₇ 月 15 日発行広島市医師会だより ( 第 555 号付録 ) 免疫血清部門 尿一般部門 病理部門 細胞診部門 血液一般部門 生化学部門 先天性代謝異常部門 細菌部門 B 型肝炎に関する最近の話題 ~ 免疫抑制によるB 型肝炎ウイルスの再活性化 を中心に~ 検査 1 科血清係 1 免疫血清部門 尿一般部門 病理部門 細胞診部門 血液一般部門 生化学部門 先天性代謝異常部門 細菌部門 B 型肝炎に関する最近の話題 ~ 免疫抑制によるB 型肝炎ウイルスの再活性化 を中心に~ 検査 1 科血清係 1. はじめに B 型肝炎ウイルス ( 以下 HBV) の感染経路は 母子感染を主とする垂直感染と 性交渉や針刺し事故を主とする水平感染とに大別されます 垂直感染の場合は 免疫寛容時に HBV

More information

これまでの検討経緯 2014 年 6 月 E17 EWG 設立 2014 年 11 月第 1 回対面会合 ( リスボン ) 2015 年 6 月第 2 回対面会合 ( 福岡 ) 2015 年 12 月第 3 回対面会合 ( ジャクソンビル ) 2016 年 5 月 -6 月 エクスパートによるサイン

これまでの検討経緯 2014 年 6 月 E17 EWG 設立 2014 年 11 月第 1 回対面会合 ( リスボン ) 2015 年 6 月第 2 回対面会合 ( 福岡 ) 2015 年 12 月第 3 回対面会合 ( ジャクソンビル ) 2016 年 5 月 -6 月 エクスパートによるサイン ICH E17 ガイドライン国際共同治験の計画及びデザインに関する一般原則 宇山佳明 ICH E17 rapporteur 医療情報活用推進室長 ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構 (PMDA) 1 これまでの検討経緯 2014 年 6 月 E17 EWG 設立 2014 年 11 月第 1 回対面会合 ( リスボン ) 2015 年 6 月第 2 回対面会合 ( 福岡 ) 2015 年 12 月第

More information

Microsoft Word - 第14回定例会_平田様_final .doc

Microsoft Word - 第14回定例会_平田様_final .doc クロスオーバー実験のデザインと解析 - テレメトリー法によ る QT/QTc 試験の実データを用いた検討 - II. クロスオーバー実験の統計解析 4) 有意差検定と信頼区間方式の解析の比較 平田篤由 薬理統計グループ安全性薬理チーム 要約 : ヒトの QT/QTc 評価試験における判断基準は,QTc 間隔の 95% 信頼区間の上限が 10ms を越えるかどうかである. 一方, 非臨床試験のイヌを用いたテレメトリー

More information

ケブザラ皮下注 150mg/200mg シリンジに係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 1 ケブザラ皮下注 150mg シリンジ 2 ケブザラ皮下注 200mg シリンジ 有効成分 サリルマブ ( 遺伝子組換え ) 製造販売業者 サノフィ株式会社 薬効分類 399 提出年月 平成

ケブザラ皮下注 150mg/200mg シリンジに係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 1 ケブザラ皮下注 150mg シリンジ 2 ケブザラ皮下注 200mg シリンジ 有効成分 サリルマブ ( 遺伝子組換え ) 製造販売業者 サノフィ株式会社 薬効分類 399 提出年月 平成 ケブザラ皮下注 150mgシリンジケブザラ皮下注 200mgシリンジに係る医薬品リスク管理計画書 本資料に記載された情報に係る権利及び内容についての責任はサノフィ株式会社にあります 当該情報を適正使用以外の営利目的で利用することはできません サノフィ株式会社 ケブザラ皮下注 150mg/200mg シリンジに係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 1 ケブザラ皮下注 150mg シリンジ

More information

血液疾患治療における B 型肝炎ウイルス再活性化 = がん治療 = Hepatitis B virus : HBV HBV 再活性化とは HBVを有する患者に化学療法薬や免疫抑制薬での治療を施行すると これらが誘引となってHBVの増殖が生じること

血液疾患治療における B 型肝炎ウイルス再活性化 = がん治療 = Hepatitis B virus : HBV HBV 再活性化とは HBVを有する患者に化学療法薬や免疫抑制薬での治療を施行すると これらが誘引となってHBVの増殖が生じること 血液疾患とウイルス 第 23 回 血液学を学ぼう! 2016.10.17 血液疾患治療における B 型肝炎ウイルス再活性化 = がん治療 = Hepatitis B virus : HBV HBV 再活性化とは HBVを有する患者に化学療法薬や免疫抑制薬での治療を施行すると これらが誘引となってHBVの増殖が生じること ウイルス性肝炎の基礎知識 ウイルス性肝炎の基礎知識 肝炎とは肝臓の細胞に炎症が起こり

More information

臨床評価とは何か ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構医療機器審査第一部方眞美

臨床評価とは何か ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構医療機器審査第一部方眞美 臨床評価とは何か ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構医療機器審査第一部方眞美 本日の Agenda 1. 臨床評価とは 2. 医療機器の特性を踏まえた有効性 安全性評価 3. 各国の規制の違い 4. 臨床評価報告書について 5. 臨床評価報告書の概念 6. 臨床研究と治験の違いは? 7. 文献評価の問題点 8. 治験活性化にむけて 臨床評価 とは そのものの有効性と安全性をヒトで評価すること 自己認証の欧州から出てきた概念

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation 肝炎ウイルス検査の進め方 -HBV HCV について - 愛知県臨床検査技師会生物化学分析班 愛知医科大学病院 坂梨大輔 Menu 肝炎ウイルスについて 肝炎ウイルスマーカーについて B 型肝炎ウイルス (hepatitis B virus:hbv) の検査 C 型肝炎ウイルス (hepatitis C virus:hcv) の検査 肝炎ウイルスPCRについて ( 注意点 ) Menu 肝炎ウイルスについて

More information

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果 2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果汁飲料 ) の飲用試験を実施した結果 アトピー性皮膚炎症状を改善する効果が確認されました なお 本研究成果は

More information

ヒアルロン酸ナトリウム架橋体製剤 特定使用成績調査

ヒアルロン酸ナトリウム架橋体製剤 特定使用成績調査 ヒアルロン酸ナトリウム架橋体製剤 ( サイビスクディスポ 関節注 2mL) 特定使用成績調査 (J-STEP/EL) 謹啓時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます 平素より格別のご高配を賜り 厚く御礼申し上げます さて ヒアルロン酸ナトリウム架橋体製剤 ( サイビスクディスポ 関節注 2mL) は 保存的非薬物治療及び経口薬物治療が十分奏功しない疼痛を有する変形性膝関節症の患者を対象に 本剤の製造販売後の使用実態下における複数回使用を含めた安全性及び有効性について確認することを目的として

More information

項目内容 対象疾患 14 投与前 6カ月以内に全身性抗腫瘍剤又は免疫調節療法 ( ステロイド及び放射線療法を含む ) を受けた又は試験期間中にこれらの薬物による全身性の療法を必要となることが予想される患者 15 投与前 3カ月以内に全身性の抗ウイルス療法, その他の治験薬の投与を受けた又は試験期間中

項目内容 対象疾患 14 投与前 6カ月以内に全身性抗腫瘍剤又は免疫調節療法 ( ステロイド及び放射線療法を含む ) を受けた又は試験期間中にこれらの薬物による全身性の療法を必要となることが予想される患者 15 投与前 3カ月以内に全身性の抗ウイルス療法, その他の治験薬の投与を受けた又は試験期間中 2-3-3. C 型慢性肝炎患者に対するリバビリン併用第 Ⅲ 相臨床試験 ( プロトコール No.NV15801) 参考資料ト-5 2-3-3-1. 試験概要海外において, 代償性肝硬変を伴う患者を含む C 型慢性肝炎患者 1,149 例を対象に, 有効性及び安全性の検証を主目的として, 年月 ~ 年月まで第 Ⅲ 相臨床試験を実施した 表ト-7-1に試験の概略を示した 表ト-7-2に観察 検査スケジュールを示した

More information

2.0 概要治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : 健康成人男性を対象に TAK-536TCH の最終製剤を単回経口投与したときの食事の影響を検討する第 1 相無作為化非盲検クロスオーバー試験 治験課題名の短縮

2.0 概要治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : 健康成人男性を対象に TAK-536TCH の最終製剤を単回経口投与したときの食事の影響を検討する第 1 相無作為化非盲検クロスオーバー試験 治験課題名の短縮 この試験情報は一般公開のみを目的に作成されたものです この試験情報はあくまで単一の試験から得られた結果であり この試験の医薬品から得られるすべての情報を基にした全体的なベネフィットとリスクを反映したものではない可能性があります 医療関係者の皆様は 武田薬品の医薬品のご使用にあたり 必ずそれぞれの国または地域の添付文書の情報を必ず確認してください 2.0 概要治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社

More information

Transfusion-Transmitted Hepatitis Verified from Haemovigilance and Look-back Study

Transfusion-Transmitted Hepatitis Verified from Haemovigilance and Look-back Study 輸血による HBV 感染の現状 佐竹正博 日本赤十字社血液事業本部中央血液研究所 問診 検体保管 (11 年間 ) 無償献血 献血血液 初流血除去 血清学的検査 NAT 核酸増幅検査 貯留保管 (6 ヶ月 ) 原料血漿 貯留保管 (6 ヶ月 ) 血漿プール 血漿分画製剤 ウイルス不活化 除去 NAT FFP RBC, PC 日赤血液センターでの HBV スクリーニングアルゴリズム HBsAg 陽性

More information

スライド 1

スライド 1 1/5 PMDA からの医薬品適正使用のお願い ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構 No.6 2012 年 1 月 ラミクタール錠 ( ラモトリギン ) の重篤皮膚障害と用法 用量遵守 早期発見について ラミクタール錠は 用法 用量 を遵守せず投与した場合に皮膚障害の発現率が高くなることが示されている ( 表 1 参照 ) ため 用法 用量 を遵守することが平成 20 年 10 月の承認時より注意喚起されています

More information

た 18 歳以上の AD/HD 患者を対象に 日本人を含むアジア人によるプラセボ対照二重盲検比較試験及びその長期継続投与試験が現在実施されており 本剤の製造販売者によれば これらの試験成績に基づき 本剤の成人期 AD/HD 患者への追加適応に関する承認事項一部変更承認申請が行われる予定とされている

た 18 歳以上の AD/HD 患者を対象に 日本人を含むアジア人によるプラセボ対照二重盲検比較試験及びその長期継続投与試験が現在実施されており 本剤の製造販売者によれば これらの試験成績に基づき 本剤の成人期 AD/HD 患者への追加適応に関する承認事項一部変更承認申請が行われる予定とされている ( 別添 1) 平成 22 年 6 月 3 日薬事 食品衛生審議会医薬品第一部会資料 ( 抜粋 ) ストラテラカプセル 5mg 他の小児期 AD/HD 患者の成人期への 継続使用について 平成 22 年 6 月 3 日 医薬食品局審査管理課 1. 背景ストラテラカプセル 5mg 同 10mg 同 25mg( 以下 本剤 という ) は 小児期における注意欠陥 / 多動性障害 (AD/HD) の効能

More information

テイカ製薬株式会社 社内資料

テイカ製薬株式会社 社内資料 テイカ製薬株式会社社内資料 アレルギー性結膜炎治療剤トラニラスト点眼液.5% TS TRANILAST Ophthalmic Solution.5% TS 生物学的同等性に関する資料 発売元 : 興和株式会社 製造販売元 : テイカ製薬株式会社 9 年 月作成 TSTR5BE9 ラット及びモルモットアレルギー性結膜炎モデルにおける生物学的同等性試験 Ⅰ. 試験の目的トラニラスト点眼液.5% TS および標準製剤の生物学的同等性をラット受動感作アレルギー性結膜炎モデル及びモルモット能動感作アレルギー性結膜炎モデルを用い薬力学的に検討した

More information

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る医薬品リスク管理計画書 本資料に記載された情報に係る権利及び内容の責任はヤンセンファーマ株式会社にあります 当該情報を適正使用以外の営利目的に利用することはできません ヤンセンファーマ株式会社 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠

More information