大型褐藻類由来難分解性物質の存在を示すことができるが, 本事業の目標である炭素量との換算ができない そこで, この DNA と炭素の換算式を求めるためにリターバッグ試料の分析を行い, 一定時間内における DNA と炭素の減衰率を算定する さらに,DNA バイオマーカーに代わって炭素量換算が可能なアマ

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1 課題番号 2) 課題名 : 藻場 干潟炭素循環モデル検証のための野外調査課題担当者 : ( 独 ) 水産総合研究センター 瀬戸内海区水産研究所 生産環境部藻場 干潟グループ浜口昌巳 吉田吾朗 堀正和 手塚尚明 中川倫寿 1. 目的これまでに作成したモデルにより推定される枯死したアマモの堆積場所等の実海域での野外調査を行い, モデルの精度を検証する まず, 重点海域の瀬戸内海では広域的にアマモや海藻由来の分解物の堆積 ( 系外埋没 ) 状況を調べるために, 瀬戸内海区水産研究所の調査船しらふじ丸 (138 トン ) を用いて瀬戸内海全体を網羅する底泥調査を行う さらに, 小課題 1) と連携し, モデル海域のうち瀬戸内海を中心として, 特定のアマモ場に注目した小スケ - ルでの枯死したアマモの追跡調査並びに底泥の海草 海藻由来物質の定量分析等を行い, モデル計算結果と実際の堆積場所の検証を行う また, 小課題 3) と連携して瀬戸内海の各所堆積 ~ 長期貯留のプロセスを検証する いずれの調査でも, 前年度までに開発した堆積物中の DNA をバイオマ - カ - としたアマモ 大型褐藻由来分解物の特定並びに定量分析によるアマモ由来分解物質の特定技術を活用する それに先立ち, これらの技術について DNA 処理方法の検討やリタ - バッグ実験などにより定量精度を高める これらの小課題間の連携によって得られた成果を総合的に集計し, アマモ場および大型褐藻藻場の炭素供給源 / 吸収源の判断を試みる 特に本年度はアマモ場の炭素収支に関する定量データのとりまとめを行い, 吸収源 / 供給源の判断を完了させる このうち, アマモ場の炭素収支に関する事項は本報告書のまとめの部分のまとめの部分と 99 ペ - ジからの補足資料で報告する ここでは, 本課題で実施する内容の中核となる部分について報告する 2. 方法 1) モデルチ - ム指定の海域でしらふじ丸による海洋環境並びに底泥調査小課題 1) のモデル計算の確認を行うためには, 海草 海藻由来難分解性物質の分布動態を調べる必要がある しかしながら, これまでのところモデル海域内の広範囲にわたって海草 海藻由来難分解性物質の分布動態を調べることができるのは, 前年度までに本課題で開発した DNA バイオマーカーしかない 昨年度は, 計画を前倒しして瀬戸内海全般にわたり, 瀬戸内海区水産研究所の調査船しらふじ丸で海底底泥試料を採取し,DNA バイオマーカーによる分析を行った その結果, 瀬戸内海の広範囲にわたってアマモ由来 DNA の存在が確認された また, その量は, アマモの分布量が多い安芸灘と備讃瀬戸の間の海域に多いことが明らかとなった 一方, これらのうち安芸灘において小課題 1) により, 枯死したアマモあるいはアマモ由来の有機粒状懸濁物 (POM) の拡散予想を行った しかし, これらのモデル計算結果が正しいのかどうかについて検証する野外データはない そこで, 本課題ではこのモデルでの対象海域内でしらふじ丸による詳細な調査を行い, モデル計算の validation を行うためのデータを供給し, モデルの完成度を高める 2)DNA をバイオマーカーとしたアマモ由来分解物の定量分析技術の高度化前年度まで開発した DNA バイオマーカーによる海草 海藻由来難分解性物質の定量分析方法は高感度であり, また, 長期堆積コア試料の分析から, 数千年レベルの堆積試料中のアマモの特定が可能であることが明らかとなっている しかしながら, これまで本課題では本法で分析するための DNA の抽出は植物体から DNA を抽出方法を利用してきたが, 対象が海底底泥試料であるため, 土壌からの DNA 抽出方法の方が効率よく標的 DNA を抽出できる可能性がある そこで, まず, 土壌からの各種 DNA 抽出方法等を比較し, 本調査にふさわしい DNA 抽出方法や試料の処理方法を検討した 次いで,DNA バイオマーカーはアマモや 19

2 大型褐藻類由来難分解性物質の存在を示すことができるが, 本事業の目標である炭素量との換算ができない そこで, この DNA と炭素の換算式を求めるためにリターバッグ試料の分析を行い, 一定時間内における DNA と炭素の減衰率を算定する さらに,DNA バイオマーカーに代わって炭素量換算が可能なアマモ由来のセルロース等の直接的な検出方法として, 抗体を活用した新たな検出方法についても検討を行った 3) 全国の海草 海藻類の新規 DNA バイオマーカーの検出技術の開発 DNA バイオマーカーは, 海域において海草 海藻由来の分解物質の挙動を調べるために極めて有効であることが明らかとなっている これまで, 我が国の本州沿岸でバイオマスが大きいアマモ, アカモク, タマハハキモク, クロメ, ワカメなどで DNA バイオマーカーのリアルタイム PCR による定量分析技術を構築してきた しかし, 本事業は我が国全体を対象とするため, 南西諸島等南部に生息する海草 海藻類においても同様なマーカーが必要である そこで, 南西諸島でバイオマスの大きい海草類であるウミショウブ Enhalus acoroides, ベニアマモ Cymodocea rotundata, リュウキュウスガモ Thalassia hemprichii, そして, この海域で炭素固定への寄与が大きいと考えられるマングローブ類 ( ヤエヤマヒルギ Rhizophora mucronata, オヒルギ Bruguiera gymnorhiza, メヒルギ Kandelia candel の DNA バイオマーカーを設計した 3. 結果概要 1) モデルチ - ム指定の海域でしらふじ丸による海洋環境並びに底泥調査小課題 1) と相談し, モデル計算海域内において調査定点を設定し ( 図 14), しらふじ丸による調査は 2012 年 9 月 7 日 ~13 日に行い, 合計 34 定点でスミスマッキンタイヤー採泥器で採泥を行い, 表層泥を採取した 採取した泥は直ちに船内の冷凍庫で急速凍結し, 解析まで冷凍保存した 底泥試料採取場所の水温, 塩分等は CTD で観測した DNA バイオマーカーの分析は, 次の 2) での作業を終えたのち, 分析を行った 図 14. しらふじ丸による 2012 年の調査定点 20

3 Ct 値 Ct 値 2)DNA をバイオマーカーとしたアマモ由来分解物の定量分析技術の高度化 DNA コピー数の検量線作成アマモの葉から抽出した DNA を用いて前年度設計した核の ITS 領域並びにクロロプラスト MatK 領域の DLP のプライマー部分のみを用いて得た PCR 産物を Invitrogen 社の TOPO TA クローニングキットを用いてサブクローニングを行った 得られた組み換え体を増菌培養したのち,Qiagen 社の QiaPrep mini Kit を用いてプラスミド抽出した 抽出したプラスミドの濃度は分光光度計を用いて 260nm の吸光値を計測して算出した この DNA の濃度から DNA コピー数を以下の式を用いて計算した DNA コピ - 数 = モル数 アボガドロ数 DNA モル数 =DNA 量 (μg) (pmol/660pg ) (106pg/1μg) (1/N) ただし,N: 塩基対 (bp),660pg: 一塩基対あたりの平均分子量 算出した DNA コピー数から 10mM の Tris 緩衝液を用いて 10 8 ~10 1 となるように 10 倍希釈系列を作成した それぞれ 1μl ずつ templetedna として AmaITS-2 と AmaMatK の DLP システム,SsoFast Probe Supermix(BioRad 社 ) を用いてリアルタイム PCR を行い,Ct 値を求めて検量線を作成した y = ln(x) R² = DNA コピ - 数 (/μl) 図 15.DLP システム AmaITS-2 の検量線 y = ln(x) R² = DNA コピ - 数 (/μl) 図 16.DLP システム AmaMatK の検量線 21

4 図 15 および 16 に示す通り, それぞれ決定係数 R2 が 0.99 以上の高い相関を示す検量線が作成できた 以降, これにより求めた検量線を用いてコピー数を計算した DNA 抽出方法の検討広島県竹原市内生野島のアマモで採取した表層底泥試料を凍結乾燥し, それぞれ 50mg 秤量した DNA 抽出方法は, 昨年度まで使用していた陸上植物から DNA を抽出するために開発された 1DNeasy Plant Mini Kit(Qiagen 社 ), 土壌から DNA を抽出するための 2Isoil ( 日本ジーン社 ) および NcleoSpin from soil (Invitorogen 社 :Buffer SL-1 を 3,Buffer SL-2 を 4), 糞便や土壌からの DNA 抽出用 5Qiamp stool mini Kit(Qiagen 社 ) を用いて DNA を抽出し,DNA バイオマーカー検出用の DLP システムで分析し,DNA コピー数を算出した 図 17. 各種 DNA 抽出法による生野島底泥試料の分析結果 (AmaITS-2) 図 18. 各種 DNA 抽出法による生野島底泥試料の分析結果 (AmaMatK) 22

5 結果は図 17 および 18 に示す通りである いずれの DLP システムでも 1DNeasy Plant mini Kit が最もコピー数が高く, 抽出される DNA 量が多いことが明らかとなった 次いで NucleoSpin from Soil Kit の Buffer SL-1 が良く, 今年度のしらふじ丸底泥試料はこの両方の方法で DNA を抽出することにした 異なる底質における TissueLyser の効果判定広島県竹原市内の生野島並びに阿波島のアマモ場で採取した表層底泥試料を凍結乾燥し, それぞれ 50mg を秤量し TissueLyser で処理を行ったのち DNeasy Plant Mini Kit を用いて DNA を抽出し,DNA コピー数を比較した 図 19. 阿波島, 生野島の底泥試料を TissueLyser(TL) で処理した場合としない場合の DNA 抽出量の比較 阿波島の底泥試料では TissueLyser の処理の有無に関わらず DNA 抽出量は変化はなかったが, 生野島の底泥試料では TissueLyser により DNA 抽出量は有意に上昇した ( 図 19) 図 20. 底泥試料からの DNA 抽出方法 生野島の底泥はシルト分が多く, 凝集塊を作りやすいので,TissueLyser による処理によ 23

6 り, 凝集塊が粉砕され DNA 抽出量が多くなったのではないか, と考えられる そのため, 以降は TissueLyser の処理を行うこととした 以上の結果から底泥試料からの DNA 抽出処理は図 20 に示す方法によって行うこととした 今年度の結果から, 海底底泥からのアマモ由来 DNA の抽出は, 土壌からの DNA 抽出キットより, 昨年度から使用している植物体からの DNA 抽出キットの方が海底底泥試料から回収できる DNA 量が多かった 一般に, 土壌からの DNA 抽出キットは, 底泥や土壌に含まれる鉱物粒子による DNA 吸着を防ぐ試薬系で構成されている しかし, アマモ DNA はこれにより DNA 回収量は改善されず, 植物体からの DNA 抽出法の方が効果が高かった このことから, アマモの草体そのものとともに残存している可能性が高いのではないか? と考えられる しらふじ丸で採取した瀬戸内海海底底泥試料の分析今年度の前述の結果により, 海底底泥からの DNA 抽出方法が確定したため, 図 20 に示す方法でしらふじ丸 ( 図 21) で昨年度採取した試料を再分析するとともに, 今年度採取した試料も分析し,DNA コピー数を算出した 図 21. 調査船しらふじ丸 図 22. 昨年度のしらふじ丸の調査定点 24

7 昨年度のしらふじ丸による瀬戸内海全体の底泥試料採集点を図 22 に示す 参考までに図 23( 上 ) には瀬戸内海のアマモの分布を示す アマモの密度は赤色になるほど高いことを示す 採取した試料の再分析結果を図 23( 下 ) に示す 図 23. 瀬戸内海におけるアマモの分布状況 ( 上 ) と昨年度しらふじ丸で採取した瀬戸内海底泥のアマモ DNA バイオマ - カ - による分析結果 ( 下 ) 昨年度しらふじ丸で採取した瀬戸内海底泥の試料の DNA バイオマーカーによる分析の結果,AmaITS-2 および AmaMatK のどちらのマーカーともに瀬戸内海中央物の燧灘, 備讃瀬戸, 25

8 広島湾の底泥中にアマモ由来の DNA が堆積していることが明らかとなった 燧灘と備讃瀬戸については図 23 に示す通り, アマモ場の近傍のアマモが高密度で生育している場所に近く, 安芸灘, 備讃瀬戸のアマモ場由来の分解物が堆積していることが明らかとなった 瀬戸内海全体の流動モデル研究よっても, 燧灘は TOC 等の沈降が見られる堆積場として知られている そのため, アマモの分解物に関してもシンクとなっている可能性が高い また,UNEP の Blue Carbon Report 他, 多くの先行研究ではアマモ場は系内貯留により, アマモ場内外の有機物の堆積場所であることが知られているが, アマモ場で生産された有機物の分解物の一部は, 系外に移送され堆積しているのということが明らかとなった このことから, 瀬戸内海のような内海域では, 海域全体がアマモ由来分解物のシンクとなっている可能性が高いことを世界で初めて証明できた 一方, 広島湾では過去には広大なアマモ場があったが, 現在ではほとんど残っていない にもかかわらず海底底泥試料中のアマモ由来 DNA の含量が高い結果となった このことは, 前年度までの研究により,DNA バイオマーカーで検出される DNA は長期堆積コアの分析結果から, 条件によっては数千年残存していることが解明されたが, このことは, 過去に広大なアマモ場があった場合, 海底底泥中にアマモ由来 DNA が残存していることを示す可能性がある これについては, 今回用いている 2 つの DNA バイオマーカーは, それぞれが核 DNA およびクロロプラスト DNA という異なる遺伝子を標的としており, クロロプラスト DNA は比較的早く分解されることが長期堆積コアの分析によって明らかとなっている そのため, この分解の時差を活用すれば, 堆積物中のアマモ由来の DNA が古いのか, 新しいのか, を判定できる可能性があるので, 次年度以降に検証する予定である 今年度は前年度モデル課題で作成した安芸灘のアマモ流動モデルの計算結果の検証を行うために, 安芸灘のアマモ場近傍の沿岸域を中心に 34 定点を設定して調査した その分析結果は図 24 に示すが, 本結果はモデル課題で検証を行うために, モデルチームに結果を伝え, この野外調査結果のデータをもとにモデル計算結果の検証を行った その内容は本報告書のモデル課題の報告書にあるのでここでは割愛するが, 本事業で作成したアマモ流動モデルのうち, アマモ由来の分解物を POM の形で再懸濁させるモデルが今回の野外試料の分析結果とほぼ一致することが明らかとなった このことから, 安芸灘のアマモ場で生産されたアマモ由来の分解物は,POM のような形態となって島嶼部の間を流れる早い潮流により運ばれ, 燧灘北部と伊予灘北部海域に堆積していた 図 24. 今年度のしらふじ丸の調査で採取した海底底泥試料の DNA バイオマーカーによる分析結果 26

9 図 25. 参考資料 : 安芸灘 燧灘の海底底泥中の TOC の分布 参考までに図 25 には他事業で調査した同海域における海底底泥中の TOC の分布状況を示す 海底底泥中には, 海洋中で生産された植物プランクトン他由来の TOC が主体となり, これにアマモ場 ガラモ等大型褐藻類, アオサ等緑藻由来の分解物などが含まれていると考えられるが,DNA バイオマーカーの分析により, アマモ由来の物質は瀬戸内海の広範囲にはなく, アマモ場近傍に堆積しているのではないか, と考えられた このことは, 流れ藻などによる系外移送の寄与は小さく, アマモ場近傍で枯死したアマモが分解され,POM のような形で再懸濁して拡散するのではないかと考えられる 一方, 今年度の調査では昨年度の瀬戸内海全体の調査で得た試料では検出されなかったアカモク由来の DNA が高濃度で検出された ( 図 26) 図 26. 今年度採取した海底底泥試料のアカモク, タマハハキモクの DNA バイオマーカーの分析結果 昨年度は大型褐海藻類のうち, クロメ, ワカメ, アカモク, タマハハキモク等の DNA バイオマーカーを作成し, しらふじ丸の調査で得た試料の分析を行ったが, タマハハキモクしか検出されなかった Blue Carbon Report ではガラモ等大型褐海藻類の藻場は堆積効果がなく, また分解が速いので堆積物中への難分解性物質としての堆積 貯留の寄与は小さいと考えられている このことから, 昨年度, アカモクは瀬戸内海全体ではバイオマスが最も多い海藻であるが, 速やかに分解されるので海底底泥への難分解性物質としての堆積 貯留には寄与していないのではないか, と考察した しかし, 本年度の結果は, タマハハキモクは昨年度と同様, 藻体由来 DNA が海底堆積物中には広範囲に検出されているが, 27

10 アカモク由来の DNA は生息量の多い場所の近傍の海底底泥中に高濃度に存在することが明らかとなった しかし, アマモ由来の DNA は比較的広い範囲で検出されるのに対し, アカモク由来の DNA はほとんどの定点では検出限界以下であり, 特定の場所に集中していた このことから, アカモク由来の分解物はアマモ由来の分解物より拡散しないのではないかと考えられる アカモクなどは枯死後, 流れ藻として海面を漂い, 分散することが知られているが, このような過程では, 海水中で分解されるか, あるいは, 漂着した海岸で分解され, 海底堆積物中への移行は少ないのかもしれない このアカモク由来の DNA が沿岸域に局在する理由についてはさらに検討する必要があるが, 瀬戸内海のような内海域では, アカモク由来の分解物も海底堆積物中へ移行することが明らかとなり, 炭素固定に寄与している可能性が示唆された 今後はより分解されにくいと考えられるノコギリモク等についても検討する必要があると考えられる 一方, 今年度はアカモク由来 DNA の高濃度堆積場所が発見されたので, アマモ由来 DNA とアカモク, タマハハキモク由来 DNA の堆積場所を比較してみる 図 27. アマモ由来 DNA の AmaITS-2 と AmaMatK の分析結果の相関図 図 28.AmaITS-2 とアカモク由来 DNA の相関図 28

11 図 29. タマハハキモク DNA とアカモク DNA の相関図 アマモ由来の DNA は AmaITS-2 と AmaMatK の分布は高い相関を示した (R 2 =0.7838, 図 27) しかし, アマモ DNA とアカモク DNA, アカモク DNA とタマハハキモク DNA のそれぞれの相関は低く, 互いに堆積場所が異なることが明らかとなった ( 図 28,29) このことは, 海域中には海中で生産された有機物が堆積する場所が決まっていると考えられるが, 海草 海藻由来の DNA は同じ場所には堆積せず, それぞれの分散プロセスが異なることが明らかとなった この違いは, 海草 海藻の種毎に分解過程が異なる可能性を示唆しており, 今後の検証すべき問題として残された DNA バイオマーカーによる分析技術を開発し, 分析方法等が確立したことにより, これまでに不明であった図 30 に示すアマモ場からの系外への分解物の移送 ( 流出 1 と 2) と堆積貯留プロセス ( 堆積 2 と 3) が明らかとなった 図 30. 本事業で解明すべき海草 海藻由来分解物の挙動概念図 1)DNA をバイオマーカーとしたアマモ由来分解物の定量分析技術の高度化 (1) アマモ及びガラモのリターバッグ実験によって得られた試料を分析し, 炭素と DNA の減少について DNA からの換算式を算出する 29

12 DNA バイオマーカーはアマモ由来物質の存在示すことができる分析技術であるが, 本事業で目指す炭素の量的評価ができない そこで, 本法の分析結果と草体由来の炭素量の一定時間後の減衰量を比較して, 換算式を作成することにした 図 31. 前年度得たリターバッグ試料 図 32. 昨年度報告したリターバッグ試料の総体重量の変化 30

13 1mm メッシュ 30μm メッシュ 図 33. リターバッグ試料のアマモ由来 DNA コピー数の変化 前年度までに得たリターバク試料 ( 図 31) について, 各時間当たりの DNA 量を今年度確立した方法で算出し, 炭素量との比較を行った 図 32 には昨年度報告したリターバッグ内の草体の総体重量を示す リターバッグのメッシュサイズによって草体の相対重量比の変化が異なり, メッシュサイズが 30μm の場合, 草体の総体重量が 121 日後でも 70% 程度であったが,1 mmメッシュでは数 ~20% 程度と減衰率は大きかった 一方, 今年度測定したリターバッグ試料の DNA コピー数の変化を図 33 に示す DNA コピー数の変化は草体重量より早く減衰し, メッシュサイズ 30μm でも設置後 14 日で 1/10,62 日後には 1/100 となりその後は 121 日後まで変化がなかった メッシュサイズ 1 mmでは,14 日後には 1/100 となりその後は 121 日後まで変化がなかった これらのことから,DNA は速やかに草体そのものより速やかに減少することが明らかとなった 現在, リターバッグ試料の DNA 分析数の繰り返し数を増やし, 別途求めた炭素量の減衰量との比較を行い, 検量線を作成しているところである しかしながら, リターバッグの試料が台風などにより逸失しており,121 日後以上の試料が見つかっていない そのため, 長期における分解について検証することができないのでその部分をどのように補償するかは今後検討を要する (2)DNA 以外の炭素換算可能な底泥中のアマモ等藻体分解物を直接検出する技術を開発する 31

14 図 34. アマモ草体に対するモノクローナル抗体の作成方法 アマモ由来のセルロースマトリクスに対する抗体の作成方法の概念図を図 34 に示す 付着物を極力落としたアマモ草体並びに地下茎の表皮を乾燥したのち, 乳鉢ですり潰したのち,TissueLyser によってさらに粉砕し, これを抗原として BALB/c マウス ( 雌,4 週齢 ) を二週間毎に 2 回免疫し, 最終抗原接種より 3 週間後に尾部静脈に抗原を接種して Boost 処理を行い,3 日後に深麻酔下における頸椎脱臼によて即殺したマウスから脾臓を摘出し, 細胞懸濁液を作成した これとあらかじめ培養しておいたマウスミエローマ細胞と PEG1500 を用いた化学融合を行い, 選択培養の後, 接種した抗原によってスクリーニングを行い, 抗体産生細胞を選択した, 選択した抗体産生細胞からコアマモで同様に作成した抗原に対して交差反応性を示さないものを選択し, この操作を繰り返し, 最終的に抗体力価が高いものからクローニングを 2 回繰り返し行い, モノクローナル抗体を作成した 作成した抗体については現在もスクリーニングを行っており, 最終的な結果は次年度報告する (3) 全国の海草 海藻類の新規 DNA バイオマーカーの検出技術の開発国際 DNA データベースを用いて我が国南西諸島に生息する海草類のうちバイオマスの大きなウミショウブ Enhalus acoroides, ベニアマモ Cymodocea rotundata, リュウキュウスガモ Thalassia hemprichii, マングロ - ブ類 ( ヤエヤマヒルギ Rhizophora mucronata, オヒルギ Bruguiera gymnorhiza, メヒルギ Kandelia candel の遺伝子情報を検索した その結果, これらの種類では核 DNA の ITS シストロンやクロロプラストの Maturase K(MatK) II などの領域の塩基配列情報が登録されていることが判った これらの中から登録種数の多い,MatK の塩基配列情報を活用し, 先のアマモの項で解説した 300bp 以下の長さでそれぞれの種に特異的な DLP を設計した ( 表 1,2) なお, 設計するに際し, それぞれ海草類, マングロ - ブ類について同時に検出できるように,Tm 値を調整するとともに, 波長の異なる蛍光色素で標識を行った 作成した DLP について反応至適温度等の PCR 条件を検討する 32

15 とともに, 南西諸島生息する海草 マングロ - ブ類から DNA を抽出して, 種特異性を検証しているところであるので, 最終的な結果は次年度に報告する 表 1 本課題で設計した南西諸島のアマモ用の DNA バイオマーカー 表 2 本課題で設計したマングローブ用の DNA バイオマーカー 4. 今後の問題点特にないが, 今年度までに方法が確立したので, 暫時, 原課の了承を得て結果を公表していく予定である 5. 当該年度の成果の発表特になし 課題番号 3) 課題名 : 藻場 干潟および周辺堆積物における有機炭素蓄積 隔離容量の評価課題担当者 : 国立大学法人 東京大学 大気海洋研究所 海洋地球システム研究系宮島利宏 1. 目的沿岸海洋生態系において海洋一次生産者によって吸収 固定された二酸化炭素は, 最終的に沿岸海洋堆積物中に有機炭素として移行する このため, 藻場 干潟およびその周辺海域の堆積物中における有機炭素の蓄積速度, 隔離容量と分解無機化速度を明らかにすることは, 藻場 干潟の二酸化炭素吸収源機能を定量的に評価する上で重要な意義を有する 藻場 干潟周辺沿岸海域の堆積物における有機炭素蓄積 隔離容量を評価するために, 私共ははじめに藻場 干潟等の粒径組成の複雑な浅海性海洋堆積物において, 有機炭素蓄 33

積量を定量的に評価するために適した堆積物柱状試料を得るためのコアサンプリング方法を開発 改良した これを用いて海草藻場を伴う, 或いは伴わない, 典型的な浅海性堆積物の柱状試料採取を実施し, それぞれの堆積物における有機炭素蓄積能の特性を調査した 23 年度までに得られた成果の概要は以下の通りである

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