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1 現場のための水理学 () - 掃流砂と河床変動 - 荒井信行 清水康行. 流砂に関する基本的事項河床上をある水深で水が流れると, 河床の潤辺には単位面積当たり τ 0 のせん断力が水塊に対して流れと逆方向に働き, 一方, 流れは潤辺に対して流れと同方向に τ 0 の力を及ぼす したがって, 河床が非粘着性の砂礫で構成されている場合には, この力は砂礫粒子を下流へ押し流そうとするので, この τ 0 を掃流力 ( 河床せん断力 ) と呼んでいる 図 -. のように, 河床勾配 i e の河川に等流状態で水が流れるとき, 流下方向に長さ l の区間を考えると, 以下に示す手順により掃流力 τ が定義される 0 l 区間の水塊の容積 V l は, 流積を A として次式で示される V l Al l 区間の水塊の重量 W は, 水の密度を ρ, 重力加速度を g として次式で表される W ρ gv l ρ gal したがって,W の斜面方向の成分は次式となる W x W Sin i b Wi b ρ gal i b 一方,l 区間の潤辺 S に加わる全せん断力 T は, 次式のように表わされる T τ 0 Sl したがって, 等流状態では流速は一定であるから,W x T, すなわち, W W x T i b x A 図 -. 掃流力の定義図 S H 基準水平面 ρ gal i b τ 0 Sl となり, 上式から掃流力 τ は, 径深を R(A/S) とし 0 て, A το pg i b pgri b (.) S で表わされる なお,(.) 式は不等流においても, 河床勾配 i b の代わりにエネルギ- 勾配 i b を用いると, 近似的に次式で表わすことができる τ ρ gri 0 b (.) d av ただし, i e + H,H: 基準水平面からの dx g 水位,V: 平均流速, α : エネルギ- 補正係数,x: 下流方向の座標軸掃流力 τ を流速の次元で次式のように定義したもの 0 を摩擦速度といい,u * で表わす u * το / ρ gri (.) e したがって, 掃流力 τ は, 0 τ ρ u 0 * (.4) とも書くことができる 流砂現象を支配している要素には, 流体, 河床材料, 流れの性質があるが, それらにより作りだされる無次元量のうち, きわめて重要なものに摩擦速度 u * を無次元 表示した次式の無次元掃流力 ( 無次元せん断力 ) τ * が ある u Ri e τ sd ρ ρ s ただし,S: 砂粒の水中比重 S ρ, ρ s : 砂粒の密度,d: 砂の粒径, (.5) i e : エネルギ-の勾配ある粒子が河床上にあるとき, 河床における掃流力 τ 0 あるいは摩擦速度 u * がある限界値を越えると粒子は移動を開始する この限界値をおのおの限界掃流力 あるいは限界摩擦速度 u *c という したがって, 粒子 が移動するか否かについては, τ C あるいは u *c を用いて τ C

2 次の不等式で表すことができる 静止 u * <u *c あるいは τ 0 < τ C 移動 u * >u *c あるいは τ 0 > τ C 限界摩擦速度 u *c を摩擦速度と同様に無次元表示した無次元限界掃流力 τ * という C u c τ c (.6) 限界摩擦速度 u *c を算出する方法は, 古くから多くの研究者により実験的, 理論的に研究が進められてきたが, 現在一様粒径砂礫の限界掃流力の算定式としては, 岩垣の式 ) が最もよいとされている 岩垣の式を標準的な値, すなわち, 砂粒の水中比重 s.65, 動粘性係数 v 0.0cm /s(0. ), 重力加速度 g980cm/s を使用して書き表わすと, 次式となる (cm -sec 単位 ) d 0.0 cm; u 80.9d * C 0.8 d 0.0 cm; 4.6d / d 0.8 cm; 55.0d (.7) d cm; 8.4d / d cm; 6d ( 演習問題 5) () 岩垣の式 (.7) 式により, 粒径 d5mm,mm,0. mm のときの限界摩擦速度 u *c および無次元限界掃流力 τ * を求めよ C () 粒径 d>0.0cm の場合の τ * C を求めよ 演習問題 5 の解答. 考え方岩垣の式 (.7) 式により河床砂の粒径 d(cm) がどの範囲に入るかを判定して u を求め * C,(.6) 式により τ * C を計算する ここで, 砂の水中比重 s.65, 重力加速度 g 980cm/s とする. 実際の計算 () d5mm0.5cm のとき,(.7) 式より d 0.0 であるから, u * 80.9d40.45cm C /s ゆえに,u *c 6.6cm/s したがって(.6) 式より τ * C u / * C 40.45/( )0.050 となる 同様に,dmm0.cm とき,(.7) 式より d 0.8cm であるから, u 55.0d5.50 * cm C /s ゆえに, u *c.5cm/s したがって(.6) 式より τ * C 5.50/(.65 0.)0.04 となる 同様に,d0.mm0.0cm のとき,u *c.cm/s, τ * C 0.07 となる () d 0.0 のとき,(.7) 式より u * C 80.9d であ τ * るから, C 80.9d/()0.050 となる 一般の河川では,d 0.0 の場合が多く,() で示したように 0.050( 一定値 ) として計算されている τ * C ( 演習問題 6) 河幅 00m, 河床勾配 i b /000 の広矩形断面水路を流量 Q500m /s が等流状態で流下している場合について以下の設問に答えよ ただし,Manning の粗度係数 n0.0 とする () 等流水深 h 0 を求めよ () 掃流力 τ 求めよ 0 () 摩擦速度 u * を求めよ (4) 河床砂の粒径 dcm としたときの無次元掃流 τ *, 限界摩擦速度 u *c, 無次元限界掃流力 τ * を求めよ た C だし, 粒子の水中比重 s.65 とする (5) 上記の水理条件で, 粒径 dcm の河床砂が移動するかどうか判定せよ (6) 上記の水理条件で, 河床砂が移動しないようにするためには, 粒系 d をなん cm 以上とするとよいか (7) 粒径 dcm の河床砂が移動しないためには, 流量 Q はなん m /s 以下とするとよいか 演習問題 6 の解答. 考え方 () 等流水深 h 0 は前出の (.0) 式で求める () 掃流力 τ は, 題意より広矩形断面水路であるので 0 径深 R h 0, また流れは等流状態であるのでエネルギ- 勾配 i e i b として (.) 式で求める () 摩擦速度 u * は (.) 式で求める (4) 無次元掃流力 τ* は () で求めた u * を用いて, 砂の水中比重 s.65, 重力加速度 g980cm/s として (.5) 式で求める u *c は岩垣の式 (.7) 式により求め, その u *c を用いて (.6) 式より τ * C を計算する (5) () で求めた u *c と (4) で求めた u *c の大小関係を比較することにより, 河床砂の移動が判定できる すなわち, u * >u *c のときは河床砂は移動し,u * <u *c のときは河床砂は移動し,u * <u *c のときは静止状態である (6) ある水理条件のもとで, 河床砂が移動しないためには,u * <u *c を満足すればよいから,() で求めた u * と岩垣の式 (.7) 式より上式を満たす粒径 d をもとめればよい (7) 河床砂の粒径 d が与えられているとき, 河床砂が移動しないためには,u * <u *c を満たすような流量 Q を求めればよい すなわち,u *c は岩垣の式 (.7) 式で求め, 題意より R h 0,i e i b として u * を Q で書き換え,u * <

3 u *c に代入して求める. 実際の計算 () 等流水深 h 0 は前出の (.0) 式で求める / 5 / 5 nq h o i 00 /000 b.6m () 掃流力 τ は (.) 式, すなわち 0 0 τ ρ gri b で求める 題意より広矩形断面水路であるので,R h 0 流れは等流状態であるので i e i b として次のように求まる なお,ρ g(t/m あるいは g/cm ) である τ ρ g h 0 0 i b t/m 000 () 摩擦速度 u * は (.) 式, すなわち u * grie で求める () と同様に R h 0,i e i b として次のように計算される u * gh i o b m/s 000 (4) 無次元掃流力 τ* は () で計算した u * を用いて, (.5) 式により求める u.6 τ また, 限界摩擦速度 u *c は (.7) 式より求まる 題意より粒径 dcm 0.0cm であるから, u * C 80.9d80.9cm /s,u *c 8.99cm/s ゆえに, 無次元限界掃流力 τ * は (.6) 式より次のよう C に計算される τ * C (5) () より u *.8cm/s,(4) より u *c 8.99cm/s であるから,u * >u *c となり, 河床砂は移動する (6) 河床砂が移動しないためには,u * <u *c を満たせば よい すなわち,u *.8cm/s<u *c ら, 粒径 d は, d>.6 / cm 80.9d であるか とすればよい (7) dcm で河床砂が移動しないためには,u * <u *c を満たせばよい 今,u *c m/s であり,u * は, nq u * gh i g i o b b i b と書き表すことができるから, 流量 Q は, 5 / ib u c Q< n gi b 5 / m /s とすればよい ( 演習問題 7) 前出の ( 演習問題 ) で求めた流れのもとで, 各断面において河床砂が移動しないためには, 各断面の河床砂の粒径 d をなん cm 以上とするとよいか 演習問題 7 の解答. 考え方前出の 演習問題 の解答 により, 各断面ごとの水深 h が求められているので, エネルギ- 勾配 i e nv を求めて摩擦速度 u / * を計算し,u * <u *c を満た h すような粒径 d を求めればよい ただし,V は平均流速,n は Manning の粗度係数である. 実際の計算摩擦速度 u * grie であるから, 各断面ごとの i e nv を求めて u / * を計算し,u * <u *c 80.9d とな h る d を求める ここで平均流速 V は, 流量 Q, 河幅 として VQ/h で与えられる / 5 断面 No. 区間距離 Δx(m) 河床高 z(m) 河幅 (m) 表 -. 計算結果 水深 h(m) 平均流速 V (m/s) エネルギ - 勾配 i e 摩擦速度 u * (cm/s) 粒径 d (cm)

4 実際に, 第 断面 (h.50m,00m) を計算してみると, 流量 Q500m /s, Manning の粗度係数 n 0.05 であるから, VQ/h500/(00.50).00m/s i e u / nv / h.50 ghie.44cm/s となり, u *c は, u m/s 80.9d >u * であるから, 求める d(cm).44 d>.cm である 同様にして, 各断面における V,i e,u * を計算し,d (cm) を求めた結果を表 -. に示す 以上, 解答作成者渡辺和好 4. 掃流砂量式水の流れによって河床を構成する砂礫が移動する場合に, その移動形式は大別して掃流と浮遊のつがある 掃流砂は砂礫が流水の流れ方向の抵抗力によって河床付近を移動する流砂で, 浮遊砂は流水の乱れによる拡散作用によって上方に巻上げられ, 流路断面内を流水とともに移動する流砂である 実際の河川において, 河床変動に対して支配的な影響をもつのは掃流砂であり, 浮遊砂が影響するのは粒径が細かい河口部やダムにおける推砂問題の場合などである このように, 掃流と浮遊の力学的機構はまったく異なっているため, 流砂問題を考える場合には, 掃流砂と浮遊砂を分けて取扱うのが通常である したがって, まず掃流と浮遊の移動形式を判定するために必要な浮遊限界の一般的な考え方について述べることにする 今, 粒子の沈降速度を w f, 流水の乱れによる上方への粒子の移動速度を u s とすると, 粒子が浮遊するか沈降するかについて, 次の不等式が成立する 浮遊 u s >w f 沈降 u s >w f 一般に,u s は u * に比例するといわれており,u s の目安として次の関係成立することが理論的, 実験的に確かめられている u s 0.6u * ~0.9u * (4.) 浮遊限界は u s /w f であるから,(4.) 式より, us w すなわち, S 0.6u 0.9u ~ wf wf u.08< <.67 (4.) wf したがって, 掃流と浮遊の卓越領域は u * と w f を用いて次のように書き表すことができる ) 掃流卓越領域 u <. 08 (4.) wf 掃流 浮遊の混在領域.08< u * <. 67 (4.4) wf 浮遊卓越領域.67< u (4.5) wf ここで, 沈降速度 w f を知る必要があるが, 沈降速度の ) 式としては, 次式の Rubey の実験式がよく用いられる w f 6v 6v + (4.6) ただし,v: 水の動粘性係数 ( 0.0cm /s) s: 砂粒の水中比重 ( 砂の標準値.65) d: 砂粒の粒径 (cm) g: 重力加速度 (980cm/s ) 掃流砂に関する研究は, 古くから多数の理論的 実験的研究が行われ, 多くの流砂量式が提案されている 上述のように, 掃流砂の運動は流水と河床面との境界付近で発生する複雑な現象であるため, これらの流砂量式は次元解析や流砂の運動機構のモデル化により誘導されている したがって, その式形は研究者によりまちまちであるが, 関係するパラメ-タについてはかなり明確となってきた しかしながら, これらの流砂量式のほとんどが, 一様砂礫を対象とした取扱いによって誘導されているために, 混合砂礫河床からなる実際河川への適用には注意が必要である また, 実際河川では河床波の発生, 変化に伴って流れの抵抗も変化するが, このような河床波を考慮した流砂量計算法もまだ確立されていない 今, 断面内の掃流砂量を Q (m /s), 単位幅当たりの掃流砂量を q (m /s) と書き表わすと, 一般に q は無次元掃流力 τ* あるいは摩擦速度 u * の関数, すなわち q f( τ * ) あるいは q f(u * ) として与えられる 本章では, これらの流砂量式のうち代表的な次の 式について示す ) () 佐藤 吉川 芦田の式 ( 土研公式 ) u u q F f sg u c ( n) (4.7) ここで,Manning の粗度係数を n として,n 0.05 の

5 υ * F C υ* 図 -4. (4.8) 式 υ F( υ / υ υ * / * C * * C ) と υ / υ * * C との関係 とき f(n)0.6,n 0.05 のとき f(n)0.6(40n) -.5 である また,F( u / * u ) は図 -4. の実線で与えら * C れるが, その近似式として次式がある ( 図中の破線が (4.8) 式 ) u F (4.8) u 8( / ) 4 c + u u c () Meyer-Peter Müller の式 ).5 q ( ) 8 τ τ (4.9) c ここで, τ * は無次元有効掃流力といわれ, 次式で書き 表わされる u τ ただし,u' * (n b /n) /4 u * : 有効摩擦速度, / 6 n b 0.09 d 90 (d 90 :cm 単位 ): 砂粒抵抗を表わす Stlickler の型の粗度係数, n: 流れ全体の Manning の粗度係数有効掃流力の概念は, 次のように考えるとよい すなわち, 今, 河床に河床波がある場合に, それは流れの抵抗に対して形状抵抗として寄与するものと考え, 形状抵抗として分離した残り砂面上の表面抵抗分を有効掃流力と定義する したがって, 河床波がない場合には τ * τ * であり, (4.9) 式は次式で書き表わされる.5 q 8( τ τ ) (4.0) c ( 演習問題 8) 粒径 dmm の砂の沈降速度 w f を求め, 摩擦速度 u * 0cm/s のとき浮遊 掃流形式のいずれとなるか判定せよ 演習問題 8 の解答. 考え方 粒径 d の砂粒の沈降速度 w f を求めるには,Rubey の実験式 (4.6) 式がよく用いられるので, これを使用する また, 与えられた水理条件に対して粒径 d の砂粒の移動形式が掃流と浮遊のいずれとなるかは, 摩擦速度 u * と沈降速度 w f との比を用いて (4.)~(4.5) 式に示したような関係で判定することができる. 実際の計算粒径 dmm の砂の沈降速度 w f は,Rubey の実験式 (4.6) 式を用いると, w f - v v cm/s したがって,u * 0cm/s のとき u * /w f は, u w f となり,(4.5) 式の条件にあてはまるので, 砂粒は浮遊形式で移動する ( 演習問題 9) 河幅 00m, 河床勾配 i b /000,Manning の粗度係数 n0.0 なる広矩形断面水路に流量 Q500m /s が等流状態で流れているとき, 粒径 dmm の砂は浮遊 掃流形式のいずれとなるか判定せよ 演習問題 9 の解答. 考え方与えられた水理条件に対して, 粒径 d の砂粒の移動形式が掃流と浮遊のいずれとなるかは, 演習問題 8 の解答 と同様の考え方判定することができる ただし, 題意より流れは等流状態であるのでエネルギ- 勾配を i e, 河床勾配を i b として i b i e であり, また広矩形断面水路であるので等流水深を h 0 として径深 Rh 0 とおいて (.) 式より摩擦速度 u * を求める. 実際の計算 (.0) 式より等流水深 h 0 は次のように与えられる / 5 nq h o ib / m 000 摩擦速度 u * は (.) 式より R h 0,i b i e として,

6 u gh o i cm/s b 000 また, 沈降速度 w f は Rubey の実験式 (4.6) 式より, v v w f cm/s したがって,u * /w f は, u w f となり,(4.4) 式の条件にあてはまるので, 掃流 浮遊の混在形式である ( 演習問題 0) 粒径 dmm の砂について, 以下の設問に答えよ () 無次元掃流力 τ* 0. のときの砂の移動形式は, 浮遊 掃流のいずれとなるか判定せよ () 無次元掃流力 τ* をどの程度まで上げると, 浮遊砂が卓越する領域に入るか判定せよ 演習問題 0 の解答. 考え方 () 無次元掃流力 τ* は (.5) 式で表わされ, 粒径 d および τ * が与えられたときの摩擦速度 u * は (.5) 式から, u τ で求められるので, 沈降速度 w f を Rubey の実験式 (4.6) 式で求められることにより,(4.)~(4.5) 式の関係から, 砂粒の移動形式が判定できる () 浮遊砂が卓越する条件は,u * /w f が (4.5) 式を満たすような場合である すなわち,u * /w f >.67 であるから, これに (.5)' 式を代入し, 整理すると, w (.67 ) τ f (4.5)' で与えられる. 実際の計算 () 摩擦速度 u * は (.5)' 式より, u τ cm / s 沈降速度 w f は (4.6) 式より, w f v v cm/s したがって,u * /w f を計算すると, u w f となり,(4.) 式の条件にあてはまるので掃流形式である () 浮遊砂が卓越する条件は,(4.5)' 式を満たすような場合である すなわち, τ > (.67w ) f ( ) とすればよい 以上, 解答作成者本間隆 ( 演習問題 ) 摩擦速度 u * 0cm/s, 粒径 d5mm,n0.0 のとき, 土研公式 (4.7) 式および Meyer-Peter Müller 式 (4.0) 式により単位幅当たりの掃流砂量 q を求めよ 演習問題 の解答. 考え方土研公式 (4.7) 式および Meyer-Peter Müller 式 (4.0) 式を用いて, 単位幅当たりの掃流砂量 q を求めるには, 摩擦速度 u * が与えられているので限界摩擦速度 u *c を求める必要がある u *c の計算は岩垣の式 (.7) 式を用いる. 実際の計算 土研公式 (4.7) 式では u を求める必要がある 今 * C, 粒径 d5mm0.5cm>0.0cm であるので, 岩垣の式 (.7) 式より, u * C 80.9d cm /s 求める q は,F( u / u ) として近似式 (4.8) 式を用 * * C いるとともに,Manning の粗度係数 n のとき f(n)0.6 であるから, 次のように計算される u u q F f sg u c ( n) u sg + 8 c 4 ( u / u ) / 0 ( ) m /s Meyer-Peter Muller 式 (4.0) 式では, τ * および τ * C を求める必要がある u * 400cm /s, u * C cm /s であるから,

7 u 400 τ u c τ c ゆえに, 求める q は次のように計算される q ( τ τ ). 5 8 c.5 8 ( ) m /s との結果を比較すると, 両者でオ-ダ-が異なっていることがわかる これは流砂量式の精度にかかわる問題であり, 実際問題にこれらの流砂量式を適用する際には, 使用する流砂量式の妥当性を実測により検証することが不可欠であることを意味している ( 演習問題 ) 河幅 00m, 河床勾配 i b /500,Manning の粗度係数 n0.0 なる広矩形断面水路において, 流量 Q 000m /s が等流状態で流れている場合について, 以下の設問に答えよ () 粒径 dmm の砂の単位幅当たりの掃流砂量 q を,Meyer-Peter Müller 式 (4.0) 式により求めよ () 断面内の全掃流砂量 Q を求めよ 演習問題 の解答. 考え方 () 流量 Q000m /s, 河幅 00m,Manning の粗度係数 n0.0, 河床勾配 i b /500 が与えられているので, まず (.0) 式により等流水深 h 0 を求める 次に, Meyer-Peter Müller 式 (4.0) 式により単位幅当たりの掃流砂量 q (m /s) を求めるには, 砂粒の粒径 d mm に対して無次元掃流力 τ* および無次元限界掃流力 τ * C をおのおの (.5) 式および (.6) 式により計算する必要がある () 全掃流砂量 Q (m /s) は,() で求めた q (m /s) に河幅 (m) を乗じることにより求まる. 実際の計算 () (.0) 式により等流水深 h 0 を求める nq h o ib / / 5.7 m 次に, 題意より広矩形断面水路であるので, 径深 R h 0, 流れは等流状態であるのでエネルギ- 勾配 i e i b として,(.) 式より摩擦速度 u * を求める u ghib cm/s 500 岩垣の式 (.7) 式により限界摩擦速度 u *c を求める 粒径 d0.m であるので,(.7) 式から 0.8 d u * 0.0cm のときの C は次のように計算される u * 4.6d / 4.6 (0.) / 4.675cm /s C ゆえに, u *c 4.967cm/s u * および u *c が求まったので, 無次元掃流力 τ* およ τ * C び無次元限界掃流力をおのおの (.5) 式および (.6) 式で求めることができる ただし,s.65,g 980cm/s とする τ τ u c u c したがって,Meyer-Peter Müller 式 (4.0) 式により, 単位幅当たりの掃流砂量 q は次のように計算される q 8( ). 5 τ τ c.5 ( ) m /s () 全掃流砂量 Q (m /s) は, 単位幅当たり掃流砂量 q (m /s) に河幅 (m) を乗じて求めることができる Q q m /s 以上, 解答作者村上泰啓 ( 演習問題 ) 前出の ( 演習問題 ) で求めた流れにおいて, 河床砂の粒径を dcm としたとき, 各断面について以下の設問に答えよ () 河床砂が移動するかどうか判定せよ () 河床砂の移動形式を判定せよ () Meyer-Peter Müller 式 (4.0) 式により q を求めよ (4) 全掃流砂量 Q を求めよ 演習問題 の解答. 考え方 () 河床砂が移動するか否かの判定は, 摩擦速度 u * と限界摩擦速度 u *c の大小関係を考えればよい 摩擦速度 u * は,(.) 式で与えられる ここで, 題意より広矩形断面水路であるので, 径深 R h とすると, (.) 式は次式となる u ghi e ただし,g: 重力加速度 (980cm/s ),h: 水深 (cm) i e : エネルギ- 勾配上式中のエネルギ- 勾配 i e は, 広矩形断面水路では次式

8 により与えられる n Q i e 0 / h ここに,n:Manning の粗度係数,Q: 流量 (m /s) : 河幅 (m),h: 水深 (m) 限界摩擦務速度 u *c は, 河床砂の粒径 d(cm) が与えられれば岩垣の式 (.7) 式で求められる 河床砂が移動するか否かの判定は, 次のように行う すなわち,u * >u *c ときは河床砂は移動し,u * <u *c のときは移動しない () 砂の移動形式は, 摩擦速度 u * と沈降速度 w f の比を用いて (4.) 式 ~(4.5) 式により判定できる すなわち, u * /w f <.08 掃流形式.08<u * /w f <.67 掃流 浮遊混在形式.67<u * /w f 浮遊形式ここで, 沈降速度 w f は Rubey の実験式 (4.6) 式により求める v v w f ただし,s: 砂の水中比重 (.65) d: 河床砂の粒径 (cm) v: 水の動粘性係数 (0.0cm /s) g: 重力加速度 (980cm/s ) () Meyer-Peter Müller 式 (4.0) 式により, 単位幅当たりの掃流砂量 q (m /s) を求めるには, 無次元掃流力 τ* および無次元限界掃流力 τ * C をおのおの (.5) 式および (.6) 式で求める必要がある すなわち, u u c τ τ c ', ここで, 摩擦速度 u * はすでに () で求められており, 限界摩擦速度 u *c は, 河床砂の粒径 d が与えられれば岩垣の式 (.7) 式により求まる (4) 全掃流砂量 Q (m /s) は,() で求めた単位幅当たり の掃流砂量 q (m /s) に河幅 (m) を乗じて求めることができる. 実際の計算 () 計算速度 u * は u * ghi で与えられ, 式中のエネ e n Q ルギ- 勾配 i e 0 / である ここで,Manning の粗度 h 係数 n0.05, 流量 Q500m /s であり, 前出の 演習問題 解答 から河幅 (m), 水深 h(m) が表 -4. の,のように得られているので, これらにより i e および u * を計算した結果を表 -4. に示す 限界摩擦速度 u *c は, 岩垣の式 (.7) 式により次のように求められる 粒径 dcm 0.0cm のとき, u * C 80.9d80.9cm /s であるから,u *c cm/s となる u * および u *c が求まったので, 河床砂が移動するか否かの判定を行うことができる 実際に, 第 断面 (h.5m,00m) を計算してみると, i e / 00.5 u cm/s ゆえに, u *.46cm/s>u *c 8.994cm/s となるので, 河床砂は移動する 同様にして, 各断面において判定を行った結果を表 -4. の5に示す () 砂の移動形式は, 摩擦速度 u * と沈降速度 w f の比を用いて (4.) 式 ~(4.5) により判定できる 各断面の u * は () で求めてあるので, 粒径 dcm に対する沈降速度 w f を Rubey の実験式 (4.6) 式により求める w f 6v + 6v cm/s 実際に第 断面 (u *.46cm/s) の移動形式を判定すると,u * /w f.46/ <.08 となり, これは (4.) 式にあてはまるので掃流 形式である 同様にして, 各断面における u * /w f の計算結果を表 -4. の6に示すとともに, 移動形式の判定結果を同表の 7に示した () Meyer-Peter Müller 式 (4.0) 式を用いる q.5 ( τ τ c) 8 ただし, τ * : 無次元掃流力, C : 無次元限界掃流力 s: 砂の水中比重 (.65),d: 砂の粒径 (cm) 上式は τ *, τ * g: 重量加速度 (980cm/s ) τ * C が求まれば計算できる τ * および は, おのおの (.5) 式および (.6) 式により求まる τ * C τ * C は () で u *c 8.994cm/s と計算されているので, 次のように与えられる 各断面の τ * は u * がすでに () で求められているので, 次のように容易に計算でき,q も求まる 実際に第 断面の τ *,q を求めると, 次のようになる τ

9 断面 No. 水深 h(m) 幅 (m) i e ( 0-4 ) 4 u * (cm/s) 表 -4. 計算結果 5 移動 6 u * /w f 7 移動形式 8 τ * 9 q (cm /s) 0 Q (m /s) する 0.40 掃流 q.5 ( ) cm /s 同様にして, 各断面における τ * および q の計算結果をおのおの表 -4. の8および9に示す (4) 全掃流砂量 Q は, 単位幅当たりの掃流砂量 q に河幅 を乗じて求めることができる Q q 各断面の (m) は表 -4. のに, また q (cm /s) は () で求めたように表 -4. の9に示されているので, 上式を用いて求めることができる 実際に, 第 断面 ( 00m,q 4.9cm /s m /s) の Q (m /s) を求めると, Q m /s 同様にして, 各断面における Q の計算結果を表 -4. の0に示す 以上, 解答作者白川俊也 ( 演習問題 4) 砂の場合について, その移動形式を判定するグラフを作成せよ ただし, グラフは両対数グラフとし, 縦軸に無次元掃流力 τ *, 横軸に粒径 d をとるものとする なお, グラフ中に無次元限界掃流力 τ * C と粒径 d の関係についても記入せよ 演習問題 4 の解答. 考え方砂の移動形式は, 摩擦速度 u * と沈降速度 w f の比を用いて (4.) 式 ~(4.5) 式により判定でき, 沈降速度 w f は粒径 d に対して (4.6) 式により求まることは前出の演習問題で具体例をあげて詳しく解説した 本問では, 砂の移動形式を規定するために必要な境界線の式を無次元掃流力 τ* と粒径 d の関係式として求め, 掃流と浮遊の境界グラフを作成する (4.) 式 ~(4.5) によると, 掃流卓領域と掃流 浮遊の混在領域の境界線は u * /w f.08 で与えられ, 掃流 浮遊混在領域と浮遊卓越領域の境界線は u * /w f.67 で与えられたことがわかる したがって, 無次元掃流力 τ* の算定式 (.5) 式, すなわち, u τ ただし,s: 砂の水中比重,g: 重力加加速度,d: 粒径に上記の u * ~w f の関係式を代入すると, (.08 w ) f τ 掃流と掃流 浮遊混在の境界線 τ (.67 w ) f 掃流 浮遊混在と浮遊の境界線 となり, この 式が流砂の移動形式を規定する境界線 ( τ * ~d の関係 ) である τ * 次に, 無次元限界掃流力 C と粒径 d の関係は, 岩垣の式 (.7) 式より限界掃流力 u *c を求め,(.6) 式により τ * C を計算することにより求められる. 実際の計算流砂の移動形式の境界線は, 次式で表わされる τ τ (.08w ) (.67w ) f f 具体的に τ *, τ * を計算してみる 例えば,d0.0 cm,s.65,v0.0cm /s,g980cm/s のときの w f は,

10 表 -4. 無次元掃流力 τ*, τ * の計算結果 粒径 d(cm) τ* τ* 無次元掃流力τ * 粒径 d(cm) 浮遊 掃流 浮遊混在 掃流 図 -4. 掃流 浮遊境界判定図 6v + 6v w f cm/s となるから, τ *, τ * は次のように計算される τ* ( ) /( )0.05 τ* ( ) /( )0. 以下同様に,d 5cm まで変化させて求められた τ*, τ * の値を表 -4. に示し, 同表の結果を図 -4. に図示した 次に, τ * C と d の関係を図示する τ * C は岩垣の式 (.7) 式により各粒径範囲ごとの u *c を計算し,(.6) 式に代入して求まる 得られた τ * C と d の関係を図 -4. の破線で示した したがって, ある粒径 d に対して τ * < τ * C となる領域では砂は移動しない 以上, 解答作者及川正則 5. 河床変動の 次元解析法通常単に河床変動といえば, 河道の数 km から数 0 km にわたる大規模な河床変動をさしており, その計算 τ * τ * τ *C には河床を横断方向に平均化し, 縦断方向のみの変化について論ずる 次元解析方法が適用される 例えば, ダム築造や河川改修によって河川の上 下流の境界条件が変化するような場合に, 河床変動を長時間, かつ広範囲にわたって予測するのにこの方法は有効である 一様砂礫あるいは平均粒径を用いた掃流砂による河床変動の 次元解析法の基礎式は, 次の 4 式である 流れの運動方程式と連続式 ; z h αv i e 0 (5.) x x x g ( hv ) 0 x 流砂の連続式と流砂量式 ; z + t ( q ) 0 (5.) x ( λ) q f (u * ) (5.4) ただし,: 河幅,h: 平均水深,V: 平均流速 x: 流下方向の座標軸 z: 平均河床高,t: 時間 u * : 平均摩擦速度,i e : エネルギ- 勾配 q : 掃流砂量 λ : 河床砂の空隙率 α : エネルギ- 補正係数 (5.) 上記の 4 式のうち,(5.) 式および (5.) 式, すなわち不等流の式の計算法については, 第, 第 章で詳しく述べられているので, ここでは説明を省略する また, (5.4) 式の流砂量式についてもすでに前章で代表的な例をあげて解説した したがって, 残る流砂の連続式 (5.) 式について述べることにする 5- 流砂の連続式図 -5. のように河川流路の上 下流に任意の 断面を考えると, その上流側断面 の流砂量が下流側断面 より大きければこの区間には堆積が起き, 逆に小さければ洗堀が起こる このように, 河川流路における河床高の変化は, 各断面流砂量の不均衡によって生ずるものであり, 掃流砂による河床高 z の時間変化は,(5.) 式の流砂の連続式により求めることができる 流砂の連続式 (5.) 式を誘導してみよう 今, 図 -5. 中の断面,の掃流砂量をおのおの Q,Q ( 容積表

11 Δ Z Z 断面断面Q Δ x 図 -5. 流砂の連続条件 Q t+δt t 基準水平面 示,m /s) とすると,Δt 秒間に 断面を通過する流砂量は Q Δt (m ) であり, 同様に 断面では Q Δt (m ) である したがって, この区間で河床に堆積と洗堀のいずれが起こるかは, 河床変動高をΔz(m) として以下のように表現できる ただし,z 軸は上向きを正する Q Δt>Q Δt のとき, 堆積する (Δz>0) Q ΔtQ Δt のとき, 堆積も洗堀もしない (Δz>0) Q ΔtQ Δt のとき, 洗堀する (Δz>0) いい換えると, Q -Q >0 のとき,Δz>0 Q -Q 0 のとき,Δz0 Q -Q <0 のとき,Δz<0 ここで, 河床に堆積が起こる場合について考えてみよう この区間に堆積する量は,(Q -Q ) Δt であるが, これを河床高に換算するときには, 図 -5. のように空隙を考慮する必要がある 今, 空隙率を λ で表わすことにすると, 堆積後の容積を Vx として Vx は次式のように表わされる λ ( Q Q ) t Vx すなわち, Q Q Vx t (5.5) λ 一方,Vx を河床変動高 Δz で表すと, 区間距離をΔx として, Vx Δx Δz (5.6) であるから,(5.5) 式と (5.6) 式より, Q Q Δt Δx Δz λ すなわち, z + t ( Q Q 0 (5.7) λ) x (5.7) 式は距離に関して後進差分で表現しており, これを微分方程式で表わすと, z + Q 0 (5.8) t ( λ) x または, ( λ) ( q ) z + t x 0 となり, 上式は (5.) 式に等しい λ 空 間 隙 Δz (Q -Q ) Δ t -λ 土 砂 Δx 図 -5. 河床の堆積量 ( 容積表示 ) の模式的表現

12 なお, 上式中の λ は, 砂の場合には 0.4 前後の値である 5- 河床変動の数値計算法河床変動の数値計算法としては, 最近は基礎式を直接差分化して逐次計算を行う, いわゆる差分法が一般的であり, 一様砂礫河床で掃流砂を対象とした場合の計算手順は, 図 -5. のフロ-に示されるとおりである 現河床形について, 与えられた流量無条件の本に不等流計算を行い, 掃流力の縦断分布を求める 掃流砂量式を用いて流砂量の縦断分布を求める 流砂の連続式により河床変動量を求める 以上のプロセスを繰返し行うことにより, 河床高の時間変化を予測することができる ここで, 実際に (5.) 式を差分化して河床変動高を計算する場合の要点について述べる 差分式による解法では, 収束性, 安定性, 精度などが考慮されなければならない 特に安定性が満足されないと, 解は発散して計算不能となる 差分法により安定な数値解を得るためには, 以下に述べるように差分スキ-ムの与え方, 差分幅 Δt,Δx のとり方および境界条件の設定に注意を要する 有限な伝播速度を有する現象では, 実際の擾乱の伝播方向, すなわち特性曲線の方向と差分スキ-ムによって規定される計算上の変動の伝播方向を一致させる必要がある 河床高の変動について考えると, 河床の微小擾乱の伝播方向は, 常流 (F r <) の場合には流下方向に対して正, 射流 (F r >) の場合には負となる ここで, フル- ド数 F r V gh である したがって, 差分スキ - ムのとり方は, 常流の場合は 時間に関して前進差分, 距離に関して後進差分であり, 射流の場合は時間, 距離に関していずれも前進差分とし なければならない 以上のことを念頭に入れて, 実際に河床変動計算を行う場合の (5.) 式の差分式は, 流れの条件により次の 式を用いることになる 所要時間繰返す不等流計算 ;(5.),(5.) 式 τ ) 流砂量計算 ;(5.4) 式 q 河床高の計算 ;(5.) 式 z 図 -5. 河床変動計算のフロ - * ( u * 常流 (F r <) の場合 z( x, t + t ) z( x, t ) x ( λ ) ( x ) q ( x x, t ) ( x x ) q ( x, t ) ( x ) 時間 t の計算範囲 Δt t Δx x 射流 (F r >) の場合 z( x, t + t ) z( x, t ) t ( λ ) ( x ) q ( x, t ) ( x ) q ( x + x, t ) ( x + x ) x 距離 x の計算範囲 (5.9) 印, 水位 h 河床高 z の計算点 印, 境界条件としてあらかじめ与えなければならない点 図 -5.4 河床変動計算の差分スキ - ム ( 後進差分 ) (5.0) 図 -5.4 に流れが常流の場合, すなわち距離に関して後進差分の場合の河床変動計算の差分のスキ-ムを示す 次に, 差分幅 Δt,Δx のとり方について述べる 一般に, 収束性, 安定性, 精度の性質は, 偏微分方程式では時間の刻み幅 Δt と距離の刻み幅 Δx との比 Δt/Δx によって決まることが多く, とくに有限な伝播速度を有する現象では,Courant-Friedrichs-Lewy(C.F.L.) の条件で決定される したがって, 差分幅 Δt,Δx は次の条件を満足するように想定しなければならない t dx < x dt z dx ここで, dt は河床変動の伝播速度であり,(5.) z 式で求められる dx q (5.) dt z ( λ)( F ) h r 実際に計算する場合には, 使用する流砂量式を (5.) 式に代入し, q / h を求めることができれば, これにより伝播速度が求まり,(5.) 式より差分幅 Δt,Δx が決定される 境界条件の与え方は, 河床変動計算の差分スキ-ムに ( 下流 ) x

13 より異なる 例えば, 流れが常流の場合の河床変動計算の差分スキ-ムは, 図 -5.4 に示したとおりであり, 使用する差分式は (5.9) 式である (5.9) 式によりΔz を求めるには上流端を境界条件としなければならない 上流端境界条件の与え方には, 次のような場合がある (ⅰ) 上流端の河床を固定点とする すなわち,(5.7) 式の (Q -Q )/Δx0 とする この条件は, 実際河川では Q Q, すなわち河床は動的に安定である場合に相当する (ⅱ) 上流端の流砂量 Q 0 と考える この条件は, 実際河川では, 上流端にタ ムが築造されて土砂の補給がない場合などに相当する (ⅲ) 上流端の流砂量 Q をなんらかの方法で与える 例えば, 実測値をもとに流量 Q と流砂量 Q の関係式を求めて与える 一般の河川では, 砂防施設を必要とするような上流域や床止工のような局所的に射流となる部分を除いて, ほとんどの場合流れは常流と考えられるので, ここで示した計算法により, 一次元的な河床変動について予測が可能である ( 演習問題 5) 全長 L000m, 河床勾配 i b /000, 河幅 00m, 河床砂の粒径 d5mm,manning の粗度係数 n0.0 の広矩形断面水路に, 図 -5.5 のように高さ 50cm のマウンド ( 同一の河床砂, 同一粗度 ) がある場合について, 以下の設問に答えよ ただし, 下流端の河床高 z0m( 標高 ) とする () 流量 Q000m /s が流下するとき, マウンド部分以外の地点の等流水深 h 0 を求めよ () 下流端水深が等流水深 h 0 の場合の水面形を区間距離 Δx00m として各断面ごと不等流計算により求めよ () 各断面における無次元掃流力 τ *, 掃流砂量 q b を求めよ ただし,q b は Meyer-Peter Müller 式 (4.0) 式で求めるものとする n0.0 d5mm 00m 0.5m,000m 500m 500m,000m,000m 図 -5.5 初期河床高縦断図 i b /,000 (4) 各断面の 0 秒後の河床変動量 Δz を後進差分で求めよ ただし, 境界条件として上流端のΔz0 を与えよ (5) 計算時間間隔 Δt0 秒として,4 時間分の河床変動計算を後進差分で行い,,4,,4 時間後の河床形状を縦断面図にせよ 演習問題 5 の解答. 考え方 () 広矩形断面水路における等流水深 h 0 (m) は, 前出の (.0) 式によって求める ( λ) / 5 Qn h o ib ここに,Q: 流量,n:Manning の粗度係数,: 河幅,i b : 河床勾配 () 不等流計算による水面形の計算は 演習問題の解答 で詳しく解説した 階のニュ-トン法を用いて解いたので,( 演習問題 ) を参照されたい () 各断面の無次元掃流力 τ* は,(.5) 式により計算する Rie τ sd ただし, 広矩形断面水路なので径深 R h, エネルギ- 勾配 i b n Q / h 0/,h: 水深単位幅掃流砂量 q b を求める式は多数あるが, 本問では (4.0) 式の Meyer-Peter Müller 式を用いる.5 Q 8 ( τ τ ) C ここに, τ * C u * C /: 無次元限界掃流力,u *c : 限界摩擦速度で, 岩垣の式から求める,s: 砂の水中比重,g: 重力加速度,d: 粒径 (4) 次に河床変動量の計算は, 流砂の連続式 (5.) 式の差分式を用いる 流砂の連続式 (5.) 式は, z + ( q ) 0 t x であり, これを差分化 ( 後進差分 ) すると, { } Δz ( q ) ( q ) j j j - + λ x j t ここに, 断面番号 j は下流端 として上流側へ向かって j,,,n j とする λ は空隙率である なお, 後進差分では上流端 N j 地点で境界条件を与えなければならない 本間では, 上流端の河床高を固定として計算する すなわち常にΔz Nj 0 とする 計算手順は, まず初期河床における水面形を不等流計算によって求める 水面形が求まると i e が決定され, 摩擦速度 u * が求まる 次に,u * と河床材料の条件 ( 粒径,

14 比重 ) から無次元掃流力 τ* が求まる τ * が決定されると, 流砂量式を用いて q が求まり, 流砂の連続式から各断面の変動量 Δz j を計算することができる (5) 以後, 新しい河床形での水面形を求めて上記の計算手順を繰返せばよい 補遺の図 -5.7 に上記の河床変動計算フロ-チャ-トを示す. 実際の計算 () マウンドのない部分の等流水深 h 0 を求める 与えられた条件, すなわち河床勾配 i b /000,Manning の粗度係数 n0.0, 河幅 00m, 流量 Q000m /s を (.0) 式に代入すると, / 5 / 5 Qn h o ib 00 /000.0m である () 下流端が等流水深 h 0 の場合の水面形を求める 打切り誤差を ε 0.00m として, 階のニュ-トン法を用いて計算した この解法については, すでに ( 演習問題 ) で詳しく解説されているので, 本問では説明を省略する 水位計算の結果を表 -5. に示す () 各断面における τ * と q を計算する τ* は (.5) 式により計算する すなわち, τ* u * C /hi e /sd () で不等流計算より求めた水面形から水深 h が求まるので, 次式によりエネルギ- 勾配 i e が計算できる i b n Q / h 0/ 今下流端の断面を例として τ * を計算してみる 水位 H.0m, 河床高 z0.0m したがって, 水深 H.0m であるから, i b ( )/(00.0 0/ ) τ* ( )/( ) q は (4.0) 式により計算する u * C.5 ( τ τ ) q 8 c ここに, である は岩垣の式 (.7) 式で計算する 砂粒の粒径 d 5mm であるから, u * C 80.9d τ * 40.45cm /s ゆえに, C は次のように計算される τ * C u * C /40.45/( ) したがって, 下流端での q は, q.5 ( ) m/s 同様に, 各断面の τ * および q の計算結果を表 -5. に示す (4) 0 秒後の河床変動量 Δz を求める 計算は補遺の図 -5.7 河床変動計算のフロ-チャ-トに示した手順でプログラム作成し, 実施した 例として, 距離 KP500m 地点の 0 秒後の変動量 Δz を計算してみる なお, 本問では λ 0.4 とした Δz 6 {( q ) ( q ) } λ x 6 t ( ) ( ) m -0.76mm 以下, 各断面について同様の計算を行い, 得られた河床変動量 Δz j を表 -5. に示す (5) Δt0 秒とした場合の,4,,4 時間後の河床形を求める 計算は (4) で示したと同様の手順で行い,Δt0 秒として所要時間 4 時間となるまで ( すなわち,8640 回 ) 繰返し,,4,,4 時間後の河床高 z を出力した 計算結果を図 -5.6 に示す 本問では紙面の都合で省略したが, 本問以外に種々の検討も行っているので, それらの結果より 次元の河床変動計算を行うにあたっての注意点を列挙する 興味ある読者は実際に検討を行ってみることをお勧めする 河床変動量 Δz の計算を, 流れが射流のときの差分式 (5.0) 式で行った場合, すなわち, 時間, 距離に関していずれも前進差分とした場合には, 解は途中で発散し, 計算不能となる つまり, 差分の方向は (5.) 式の特性曲線の向きと一致させなければならず, したがって, 流れが常流の場合には (5.9) 式のように距離に関して後進差分としなければならないことがわかる 差分幅 Δt をあまり大きくとると, 解が求められなくなる これは,Δt/Δx が (5.) 式の特性曲線の傾きから決定されるためにΔt/Δx がこの傾きを越えるようなΔt を与えたためと考えられる また,Δt 秒とした計算も行ったが,Δt0 秒とした計算とほぼ同一の結果となり, 精度的にはいずれの場合も問題はない したがって,Δt はあらかじめ (5.) 式より上限値を求めて決定するのが計算時間の面から有利である

15 表 -5. 水面形と各断面の τ *,q および 0 秒後のΔz No. 距離 (m) 川幅 (m) 河床高 (m) Δz(mm) 水深 (m) 水位 (m) i e u * (m/s) τ * q ( m /s) E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E E-0 河 床 高 z (m) DT0 S 凡例 0hr hr 4hr hr 4hr 0,000,000,000 KP(m) 図 -5.6 河床高の時間変化図 本法で河床変動計算を行う場合, 不等流計算の繰返し回数が多いため, 長期間の計算を行う際には, 計算条件や使用する数値計算法によっては相当の計算量となる ことが予想される したがって, 不等流計算法としては, 計算条件などにより使用できる手法が限定される場合もあるが, できるだけ少ない計算回数で解が収束するような手法を選定すべきである これまでに取りあげた手法としては, ニュ-トン法と緩和係数法があるが, そのほかにもいくつかあるので比較してみるとよい 以上, 解答作成者若松信冶参考文献 ) 椿東一郎 : 水理学 Ⅱ( 第 4 章 ), 基礎土木工学全書 7( 森北出版 )974 ) 佐藤清一 吉川秀夫 芦田和男 ; 河床砂礫の掃流運搬に関する研究 (), 建設省土木研究所報告, 第 98 号, 昭和 年 )Meyer-Peter,E.&R.Müller:Formulas for bed load transport, Proc.nd Congress of IAHR, Stockholm,948

16 補遺計算プログラム概要 6 演習問題 5 演習問題 5 解答 で使用した一次元の河床変動計算プログラムを以下に示す 本プログラムは, 一様砂礫河床における掃流砂を計算対象としており, 流れが常流 ( フル-ド数 F r <) の場合に適用できる () 河床変動計算のフロ-チャ-ト START 諸定数のセット 断面デ - タのセット 不等流計算 ( 水深 h) u* の計算 τ*, q の計算 出力時間か? NO Δz の計算 ( 河床高 z) 計算終了時間か? STOP YES YES NO h, τ*, q, z などの印刷 tt+δt () プログラムの変数説明 変数名説明 G S D RAMDA Q SN RL DX EPS DT ETIM NJ PTIM(I) TIM ITM KP(J) (J) Z(J) H(J) H 0 IE US(J) Q(J) TS(J) DZ(J) WF J () プログラムの解説 メイン プログラム 重力加速度 g 砂粒子の水中比重 s 砂粒子の粒径 d(m) 空隙率 λ 流量 q( m /s) Manning の粗度係数 n 水路長区間距離 Δx(m) 打切り誤差 ε 計算時間隔 Δt(s) 計算打切り時間 (s) 断面数結果出力時間 (hr),i~6 現在の時間 (s) PTIM のポインタ- 下流端からの距離 (m) 川幅 (m) 河床高 z(m) 水深 h(m) 下流端水位 h 0 (m) エネルギ- 勾配 i e 摩擦速度 u * (m/s) 単位幅掃流砂量 q ( m /s) 無次元掃流力 τ * 河床変動量 Δz(m) 砂粒の沈降速度 w f (m/s) 上流端からの断面番号 (J~NJ) 行番号解説 ~4 7~50 54~ ~79 8~ ~ 宣言文定数の設定断面デ-タ (KP,,z) の設定沈降速度 w f の計算 (サブル-チン CALWF) 計算終了の判定不等流計算 (サブル-チン CALH) u * の計算 τ および q * の計算 (6サブル-チン CALQ) 計算結果の出力 (4サブル-チン POUT) Δz の計算 (5サブル-チン CALDZ) 時間の更新 サブル-チン CALWF 粒径 d から沈降速度 w f の計算する行番号解説 4 5 w f の計算 w f を m 単位にしている サブル-チン CALH 不等流計算 ( 階のニュ-トン法 ) 行番号解説 57~65 7~74 75~77 78~8 下流側の計算上流側の計算収束条件による判定ニュ - トン法による Δh の計算 4サブル-チン POUT 計算結果の出力 5サブル-チン CALDZ 河床変動量 Δz の計算行番号 解 説 (q ) j -(q ) j- の計算差分式による Δz の計算河床高 z の更新 6サブル-チン CALQ Meyer-Peter Müller 式による単位幅流砂量 q の計算行番号解説 τ の計算 ( 5) 式 * q の計算 (4 8) 式 図 -5.7 河床変動計算のフロ - チャ - ト

17 (4) プログラムのリスト **************************** * * カショウヘント ウケイサン 4 * ( シ ケ ン ) 5 * VER. 6 * 7 * S * 9 **************************** 0 DIMENSION H(60)! スイシン DIMENSION Z(60)! カショウタ カ DIMENSION (60)! カワハハ 4 DIMENSION Q(60)! ソウリュウサリョウ 5 DIMENSION US(60)! マサツソクト (U*) 6 DIMENSION TS(60)! ソウリュウリョク (T*) 7 DIMENSION DZ(60)! カショウヘント ウリョウ (DZ) 8 9 REAL KP(60)! キョリ 0 REAL IE(60)! エネルキ - コウハ イ DIMENSION PTIM(6) 4 DATA PTIM/0.,0.,., 4.,., 4./! ケッカシュツリョク TIME 5 *************************************** 6 7 G9.8! シ ュウリョクカソクト 8 S.65! ト リュウシノスイチョクヒシ ュウ 9 D5./000.! リュウケイ (M) 0 RAMDA0.4! クウケ キリツ Q000.! リュウリョウ SN0.0! ソト ケイスウ RL DX00.!DELTA X 5 6 EPS0.00! ハンテイシ ョウケン 7 DT0.!DELTA T 8 ETIM * NJRL/DX+! タ ンメンスウ 4 44 PTIM()DT 45 DO 00 I,0 46 PTIM(I)PTIM(I)* CONTINUE TIM0.0! ケ ンサ イノシ コク (S) 50 ITM!PTIM ノホ インタ ***** タ ンメンノテ - タ ***** 5 54 DO 0 JNJ,,- 55 KP(J)(NJ-J)*DX 56 (J) Z(J)KP(J)/ IF (KP(J).GT.000..AND.KP(J).LE.500.) THEN 59 Z(J)Z(J)+(KP(J)-000.)/ END IF 6 IF (KP(J).GT.500..AND.KP(J).LT.000.) THEN 6 Z(J)Z(J)+.5-(KP(J)-500.)/ END IF 64 0 CONTINUE ***** WF ***** CALL CALWF(D,WF) ********** ヘント ウケイサン ********************************************** CONTINUE 7 74 IF (TIM.GT.ETIM) GO TO 900! シュウリョウノハンテイ ***** フトウリュウケイサン ***** H0.0! カリュウタンスイイ (M) 79 CALL CALH(H,Z,,Q,SN,H0,G,DX,EPS,IE,NJ)! フトウリュウケイサン 80 8 ***** US ***** 8 8 DO 0 J,NJ! U* ノケイサン 84 US(J)SQRT(G*H(J)*IE(J)) 85 0 CONTINUE ***** Q ***** CALL CALQ(NJ,S,G,D,US,Q,TS)!Q ノケイサン 90 9 ***** PRINT OUT ***** 9 9 CALL POUT! ケッカノシュツリョク 94 *(NJ,TIM,ITM,H,Z,,DZ,US,TS,Q,KP,IE,DT,SN,Q,WF) ***** DZ ***** 97 5

18 98 CALL CALDZ(NJ,RAMDA,DT,DZ,Z,,Q,DX)! ヘント ウリョウノケイサン TIMTIM+DT 0 GO TO *************************************************************** CONTINUE STOP 08 END 09 0 **************************** 4 * CAL OF WF 5 6 **************************** 7 8 SUROUTINE CALWF(D,WF) 9 0 DDD*00.! リュウケイ (CM) A.006/67. DDDDD**. 4 WF(SQRT(./.+A/DDD)-SQRT(A/DDD))*SQRT(67.*DD) 5 WFWF/ RETURN 8 END 9 0 **************************** 4 * フトウリュウ 5 6 **************************** 7 8 SUROUTINE CALH(H,Z,,Q,SN,H0,G,DX,EPS,IE,NJ) 9 40 DIMENSION H(60)! スイシン (OUT) 4 DIMENSION Z(60)! カショウタ カ (IN) 4 DIMENSION (60)! カワハハ (IN) 4 44 REAL IE(60)! エネルキ - コウハ イ (OUT) 45 REAL Q! リュウリョウ (IN) 46 REAL SN! ソト ケイスウ (IN) 47 REAL H0! カリュウタンスイイ (IN) 48 REAL G! シ ュウリョクカソクト (IN) 49 REAL DX!DX (IN) 50 REAL EPS! ハンテイシ ョウケン (IN) 5 5 INTEGER NJ! タ ンメンスウ (IN) 5 54 QQQ*Q 55 SNNSN*SN H(NJ)H0-Z(NJ) 58 DO 00 JNJ,,- 59 JJJ+ 60 IF (J.EQ.NJ) GO TO HHH(JJ)** 6 (JJ)** 64 HH(JJ)**(0./.) 65 FDH(JJ)+Z(JJ)+QQ/(.*G**HH)+SNN*QQ*DX/(**H) H(J)H(JJ) CONTINUE 70 7 HHH(J)** 7 (J)** 7 HH(J)**(0./.) 74 FUH(J)+Z(J)+QQ/(.*G**HH)-SNN*QQ*DX/(.**H) 75 FHFU-FD IF (AS(FH).GT.EPS) THEN 78 DFDHQQ/(G**H(J)**) 79 DFDH(5./.)*SNN*QQ*DX/(*H(J)**(./.)) 80 DFDH.-DFDH+DFDH 8 H(J)H(J)-FH/DFDH 8 GO TO 0 8 END IF CONTINUE 86 IE(J)SNN*QQ/((J)*(J)*H(J)**(0./.)) CONTINUE RETURN 90 END **************************** 95 5

19 96 * PRINT OUT **************************** SUROUTINE POUT 0 (NJ,TIM,ITM,H,Z,,DZ,US,TS,Q,KP,IE,DT,SN,Q,WF) 0 0 DIMENSION (60) 04 DIMENSION DZ(60) 05 DIMENSION H(60) 06 DIMENSION Z(60) 07 DIMENSION Q(60) 08 DIMENSION TS(60) 09 DIMENSION US(60) 0 DIMENSION PTIM(6) REAL IE(60) REAL KP(60) 4 5 WRITE(6,600) FORMAT(H,0X,'***** カショウヘント ウケイサン *****') 7 WRITE(6,60) Q,SN,DT 8 60 FORMAT(H0,5X,'Q',F0.,'(M/S)',5X,'N',F5.,5X,'DT', 9 * F0.,'S') 0 IF (TIM.LT.600.) THEN WRITE(6,65) TIM 65 FORMAT(H,0X,'TIME',F8.,'S') ELSE 4 WRITE(6,60) TIM/ FORMAT(H,0X,'TIME',F8.,'HR') 6 END IF 7 WRITE(6,60) 8 60 FORMAT(H,'NO KP (M) Z(M) DZ(MM) H(M) H+Z' 9 * 7X,HIE,0X,HU*,0X,HT*,7X,HQ) 0 DO 00 JNJ,,- USPWFUS(J)/WF WRITE(6,640) NJ-J+,KP(J),(J),Z(J),DZ(J)*000.,H(J),H(J)+Z(J), 4 * IE(J),US(J),TS(J),Q(J) FORMAT(H,I,F5.0,F6.,4F6.,E.4,E.4) 6 WRITE(6,650) NJ-J+,KP(J),(J),Z(J),DZ(J)*000.,H(J),H(J)+Z(J) 7 * IE(J),US(J),TS(J),Q(J) FORMAT(H+,I,F5.0,F6.,4F6.,E.4,E.4) 9 00 CONTINUE 40 ITMITM CONTINUE 4 RETURN 4 END **************************** 48 * 49 * DZ ノケイサン 50 * 5 **************************** 5 5 SUROUTINE CALDZ(NJ,RAMDA,DT,DZ,Z,,Q,DX) DIMENSION Z(60)! カショウタ カ (IO) 56 DIMENSION DZ(60)!DZ (OUT) 57 DIMENSION (60)! カワハハ (IN) 58 DIMENSION Q(60)! ソウリュウサリョウ (IN) DO 00 J,NJ 6 JJJ- 6 IF (J.EQ.) GO TO 0 6 DQQ(J)*(J)-Q(JJ)*(JJ) 64 DZ./(.-RAMDA)*DQ*DT/(DX*(J)) 65 0 CONTINUE 66 DZ(J)-DZ 67 Z(J)Z(J)+DZ(J) CONTINUE RETURN 7 END **************************** 76 * 77 * CAL OF Q( ソウリュウサ ) 78 * 79 *************************** 80 8 SUROUTINE CALQ(NJ,S,G,D,US,Q,TS) 8 8 DIMENSION Q(60)! ソウリュウサ (OUT) 84 DIMENSION US(60)!U* (IN) 85 DIMENSION TS(60)! T* (IN) TSC DO 00 J,NJ 89 TS(J)US(J)**/(S*G*D) 90 Q(J)8.*(TS(J)-TSC)**.5*SQRT(S*G*D**) 9 00 ONTINUE 9 9 RETURN 5

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