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1 小児の血液疾患 (2) 筑波大学医学医療系小児科筑波大学附属病院茨城県小児地域教育ステーション 小林 千恵 小児がんの疫学 : 年齢別死亡原因 小児期の病気による死亡の第 人口 10 万人あたり ~ 人 位 年齢 ( 歳 ) 第 1 位 第 2 位 第 3 位 第 4 位 第 5 位 0 1~4 5~9 10~14 15~19 全人口 悪性新生物 心疾患 肺炎 脳血管疾患 不慮の事故 平成 25 年人口動態統計年報 厚生労働省ホームページより 1

2 小児がんの特徴 1. 抗がん剤の有効性が極めて高く 遠隔転移があっても 3~4 割の患者で治癒が期待できる 抗がん剤は重要な治療手段 2. 手術のほか 放射線治療と化学療法が重要であり これらを最適に組み合わせた集学的治療が必須 3. がんが治ってもその後の人生が長く 社会に一定の影響を与えうる集団となる そのため健常な成人として育つための援助や配慮が必要 4. 治療の影響などでさらに別のがんを発症する確率が高く また後年 血管障害などの成人病を一般より若年で発症しやすいという問題がある ( 晩期合併症 ) 5. こどもはストレスへの適応能力が未熟であるため 疾患や治療による苦痛などで容易に PTSD などを発症し その後の成長に悪影響を与えることがある 治療に際しては心理的ケアや療養環境の整備などの配慮が必要 6. 成長期の発症のため 治療を行いながら 同時に教育を行い 成長を促すことが必要 7. 本来死んではならない年齢での死亡であり 患児のみならず 遺族 ( 両親 きょうだい ) に大きな悲嘆をもたらし しばしば離婚やきょうだいの心理的後遺症などが問題となる がん対策推進協議会小児がん専門委員会 小児がんの発生頻度 (15 歳未満 ) ユーイング肉腫 (2.1%) 骨肉腫 (2.6%) 網膜芽細胞腫 (2.9%) 横紋筋肉腫 (3.4%) 急性骨髄性白血病 (4.2%) ホジキン病 (5%) その他 (16.4%) 急性リンパ性白血病 (23.3%) 脳腫瘍 (20.7%) SEER Program Data 10,555 Pediatric Cancers recorded ( ) 腎芽腫 (6.1%) 非ホジキン型悪性リンパ腫 (6.3%) 神経芽腫 (7.3%) Cancer 1995;75:2186 2

3 小児がん治療成績の向上 急性リンパ性白血病ホジキン病非ホジキンリンパ腫網膜芽細胞腫神経芽細胞腫ウィルムス腫瘍骨肉腫横紋筋肉腫ユーイング腫瘍髄芽腫 St. Jude children s research hospital 小児血液腫瘍の診断 発熱や倦怠感などの非特異的症状で発症することが多い 特に白血病の初発症状は 発熱 ( 微熱 ) 四肢の痛み 顔色不良 出血斑 ( 湿疹と間違われる!?) など 非特異的 丁寧な問診と診察が重要 ( 腹部の触診で肝 脾を触れる ) 初診時の対応を誤ると命にかかわる症例がある 咳嗽を主訴とした 上気道閉塞症状に注意 T 細胞性白血病 リンパ腫の縦隔腫瘤 Burkitt リンパ腫の扁桃腫大 成人と比較して 症状が進行して発見されることが多い といっても 初診時に 末期 はない 小児がんの治療成績は 腫瘍の進展度ではなく 腫瘍の生物学的特性によるところが多い 化学療法が有効 3

4 小児腫瘍性疾患に関連する緊急症 (ONCOLOGIC EMERGENCIES) 感染症 敗血症 間質性肺炎 代謝障害 腫瘍崩壊症候群 高カルシウム血症 血液の問題 白血球増多症 凝固障害 出血 腫瘍占拠性病変 上大静脈症候群 / 閉塞 脊髄圧迫 頭蓋内圧亢進症 臓器腫大 その他 高血圧緊急症 けいれん アナフィラキシー Nicolin G: Emergencies ant their management. European J Cancer 2002; 38: 血球の分化 : 造血細胞はすべて多能性造血幹細胞から分化する 4

5 小児急性白血病の年齢分布 発生件数 1986 年 ~2000 年 小児人口 10 万人で年間 3~4 人 国内で年間約 900 人が発症 月本一郎編著 : 小児白血病ハンドブック 2003 小児急性リンパ性白血病 (ALL) 5

6 小児急性リンパ性白血病 (ALL) 頻度 小児人口 10 万人あたり3~4 人 / 年年間 600 人前後の新規診断 症状 白血病細胞の増殖による徴候 : 発熱 骨痛 出血傾向 肝脾腫 リンパ節腫大 呼吸困難 中枢神経症状 正常造血の低下による徴候 貧血 出血傾向 発熱 感染徴候 分類 T 細胞性急性リンパ性白血病 CD3(+), CD7(+), TdT(+) B 前駆細胞性急性リンパ性白血病 CD19(+), CD79a(+) 成熟 B 細胞性急性リンパ性白血病 sig(+), CD20(+) B 前駆細胞型 ALL のリスク分類 -NCI CRITERIA- リスク 定義 4 年 EFS (%) B 前駆細胞型 ALL に占める割合 Standard High WBC<50,000 かつ年齢 10 歳未満 WBC 50,000 または年齢 10 歳以上 Smith et al. Journal of Clinical Oncology

7 小児 ALL でみられる染色体 遺伝子異常 染色体異常頻度 (%) 融合遺伝子臨床病態 Hyperdiploid 染色体 50 本 25 B 前駆細胞性予後良好 t(12;21)(p13;q22) 15~20 ETV6- RUNX1 B 前駆細胞性予後良好 t(8;14)(q24;q32.3) 2 IgH-MYC 成熟 B 細胞性予後良好 t(1;19)(p23;p13.3) 5 E2A-PBX1 Pre-B 細胞性白血球増多 中枢浸潤 t(9;22)(q34;q11) 3 BCR-ABL B 前駆細胞性 ( 時にmixed lineage) 年長児 白血球増多 予後不良 t(4;11)(q21;q23) 2 MLL-AF4 CD10 陰性 B 前駆細胞性 乳児 白血球増多 予後不良 t(17;19)(q22;p13.3) <1 E2A-HLF B 前駆細胞性 高カルシウム血 症 予後不良 遺伝学的特徴による予後の差 ( 小児での治療成績 ) BCR-ABL と MLL 再構成を有するものは 第一寛解期での造血細胞移植が推奨されている 7

8 小児 ALL の治療 寛解導入療法 ; 基本骨格は VPL(VCR PSL L-Asp) +anthracycline 系 これに cyclophosphamide を加える場合もある 強化療法 ( 地固め療法 ); 6MP AraC などを投与 再寛解導入療法として VPLA を繰り返す 中枢神経予防 ; 髄注 ;MTX(+α) や大量 MTX 療法頭蓋照射 維持療法 ; MTX と 6MP が標準治療 診断後 24~36 か月まで継続 小児急性リンパ性白血病の治療アルゴリズム 小児 ALL 年齢 1 歳以上 18 歳未満初期リスク評価 TCCSG; 東京小児がん治療研究グループ 表面マーカーキメラ遺伝子検索 Day8 末梢血芽球数 PSL 投与 1 週間 成熟 B-ALL, Ph+ALL, 乳児 MLL 再構成 ALL 別の治療プロトコール 標準リスク (SR) 高リスク (HR) 超高リスク (HEX) 超高リスク (HEX-SCT) VCR, PSL, L-Asp, THP-Adr TIT 寛解導入療法 VCR, PSL, L-Asp, CY, DNR TIT 強化療法維持療法 8か月間 3 年まで 強化療法維持療法 1 年間 2 年まで 強化療法第 1 寛解での同種造血細胞移植 8

9 治療による体内の白血病細胞の数の推移 顕微鏡で見て白血病細胞が見つからない状態 = 寛解寛解でも体内には相当数の白血病細胞が残存している場合があります 小児 ALL の 5 年無再発生存率 St. Jude Children s research hospital 9

10 Comparison of EFS and OS. (A) Comparison of EFS among CALGB (gray line) and CCG (black line) patients. COG( 小児型レジメン ) と CALGB( 成人用レジメン ) で治療を受けた 16 歳 ~20 歳の ALL 患者の予後を比較したところ EFS OS とも小児型レジメンで治療した方が良い成績が得られた 理由としては 小児型レジメンでは 1) 骨髄抑制の強くない薬剤 ( ステロイド ビンクリスチン L- アスパラギナーゼなど ) が多く使用されている 2) 中枢神経再発予防として早期から髄注を多く行っている とは言え 小児型レジメンで治療を受けた思春期患者の予後は 同様の治療を受けた年少者に比べると劣る 2008 by American Society of Hematology Stock W et al. Blood 2008;112: ALL における小児と成人での遺伝学的特徴のちがい 小児に多くみられる高 2 倍体や ETV6-CBFA2 は成人では頻度が少なく 小児では少ない BCR-ABL が成人では多い Pui CH et al. New Eng J Med. vol. 339, ,

11 細胞遺伝学的背景ごとの成人と小児の ALL の予後 同じ白血病で小児と成人で治療成績が違うのは?? 治療の強度? 白血病の生物学的特性? 思春期 若年成人の ALL の臨床的特徴と比較的多くみられる合併症 治療に関連する副作用 白血病細胞の細胞遺伝学的特徴 社会的な背景 ステロイドによる高血糖 大腿骨頭壊死ロイナーゼによる倦怠感 筋力低下 膵炎 血栓症肝機能障害など 高リスクとされる特徴の増加 Ph+ALL(BCR-ABL) MLL 再構成低リスクとされる特徴の減少高 2 倍体や4 番 10 番のトリソミー ETV6-RUNX1 コンプライアンスの低下医療保険への加入率の低さ ( 小児慢性特定疾患の適応外 ) 臨床研究への参加の低さ Taizo A. Nakano et al. Blood 119: ,

12 乳児 ALL 他の小児白血病と比較して 1) 発症時の白血球数が高い 2) 著明な肝脾腫や中枢神経浸潤を有する例が多い 3) 化学療法のみでは再発率が高く 予後不良 11q23 領域 (MLL 遺伝子 ) を含む染色体異常が多い転座の相手は 4q21(AF4), 19q13(ENL) など ALLでは CD10 陰性の 未分化なB 前駆細胞型が多い 第 1 寛解期での同種造血細胞移植が推奨されている 日本小児リンパ腫白血病治療研究グループ (JPLSG) による多施設共同治療研究が行われている フィラデルフィア染色体陽性 ALL BCR-ABL キメラ遺伝子 12

13 小児フィラデルフィア染色体陽性 ALL の治療成績 IMATINIB 前 化学療法単独と比較して 同種移植により 再発率の低下が得られる Arico et al. NEJM 342: , 2000 イマチニブ併用化学療法の効果 Thomas, D. A. et al. Blood 2004;103:

14 小児急性骨髄性白血病 (AML) AML の FAB 分類 M0 最未分化型 AML MPO 陰性 CD13 や CD33, CD117 などが陽性 M1 未分化型 AML 芽球の 3% 以上が MPO 陽性 M2 分化型 AML 前骨髄球以上への分化あり 単球 <20% M3 M4 M5 急性前骨髄球性白血病 急性骨髄単球性白血病 急性単球性白血病 顆粒の目立つ前骨髄球 Auer 小体の束 (faggot cell) 骨髄球系と単球系の 2 系統への分化エステラーセ 反応陽性 ナフトール阻害 芽球は単芽球 前単球 単球様 M6 急性赤白血病 異型性のある赤芽球 50% M7 急性巨核芽球性白血病 MPO 陰性 血小板ヘ ルオキシタ ーセ 陽性 芽球の細胞質に細胞突起 ( フ レフ ) あり 臨床特徴 腫瘤形成 DIC 合併 血清リソ チーム上昇 乳児 AML に多い Down 症の AML で多い 染色体 遺伝子異常 t(8;21), RUNX1- RUNX1T1 t(15;17), PML-RARα Inv(16), t(16;16), CBFβ/MYTH11 乳児では MLL 再構成 non Down では t(1;22)(p13;q13) 14

15 小児 AML でみられる染色体異常 染色体異常 頻度 融合遺伝子 臨床病態 (%) t(8;21)(q22;q22) 10 AML1-MTG8 M2 腫瘤形成 予後良好 Inv(16)(p13q22) 10 CBFβ-MYH11 好酸球増多 CNS 浸潤 予後良好 t(9;11)(p22;q23) 7~9 MLL-AF9 M4またはM5, 乳児 CNS 浸潤 t(15;17)(q11;q21) 5 PML-RARα M3 ATRAで分化誘導療法 予後良好 t(1;22)(p13;q13) 2 OTT-MAL M7 乳児 予後不良 急性骨髄性白血病の治療アルゴリズム 急性骨髄性白血病 Down 症候群に伴う急性骨髄性白血病 化学療法 急性前骨髄球性白血病 (APL) ATRA+ 化学療法 寛解導入療法 初期治療反応性 白血病細胞の染色体分析による治療の層別化 t(8;21) or inv 16 その他 初期治療反応不良 or 予後不良染色体遺伝子異常 低リスク中間リスク高リスク 化学療法 化学療法 (or HLA 一致血縁ドナーからの同種造血幹細胞移植 ) 適切なドナーがいれば同種造血幹細胞移植 いなければ化学療法小児リンパ腫白血病治療ガイドライン

16 急性前骨髄球性白血病 (M3) 前骨髄球レベルで腫瘍化した白血病 小児 AML の 4~10% を占める 前骨髄球にあるアズール顆粒が 血液を凝固させる働きのあるトロンボプラスチン様の作用を有し 白血病細胞より大量に放出されるため 発症時には DIC を合併していることが多く 重篤な出血を起こす危険がある t(15;17)(q22;q21) 転座により PML-RARα 融合遺伝子が形成される 急性前骨髄球性白血病の治療 ATRA (all trans retinoic acid) による分化誘導療法で 診断時の DIC の悪化による出血死のリスクが減少 ATRAに通常の化学療法を併用することで は劇的に向上 治療成績 低リスクの治療では ATRA 単独も行われるようになっている 再発症例に対しては 亜ヒ酸の投与も行われる 16

17 ダウン症に合併する白血病 ダウン症 (21 トリソミー ) の児では 約 14 倍の白血病の罹患頻度が高い 3 歳以下では AML 特に AMKL( 急性巨核芽球性白血病 ) の頻度が高く AMKL の発症頻度は非ダウン症児の 200 倍 ダウン症に合併した AMKL は 化学療法に対する反応が良く 通常の AML に対する化学療法より 弱い治療で寛解が得られることが多く 強度を下げた治療が一般に行われる また アントラサイクリン系抗がん剤による心毒性が出やすいので注意が必要 ダウン症に合併する白血病 出生 TMD MDS AMKL 造血幹細胞 多能性骨髄前駆細胞 21trisomy GATA-1 mutation 別の遺伝子変異 出生直後に一過性に末梢血に芽球の増多を認め 自然軽快する 一過性骨髄増殖性疾患 ;transient myeloproliferative disorder: TMD) を ダウン症児の約 10% に合併する GATA-1 は赤血球 巨核球の分化に不可欠な転写因子 TMD を発症した児の約 20~30% が AML を発症する 小児がんの診断と治療 より 17

18 悪性リンパ腫 悪性リンパ腫の代表的病型 新 WHO 分類 B 細胞性腫瘍 前駆 B 細胞性リンパ芽球性リンパ腫 びまん性大細胞性リンパ腫 Burkitt リンパ腫 T 細胞 /NK 細胞性腫瘍 前駆 T 細胞性リンパ芽球性リンパ腫 未分化大細胞型リンパ腫 Hodgkin リンパ腫 結節性リンパ球優性型 古典的 Hodgkin リンパ腫 18

19 バーキットリンパ腫 1958 年に Denis Burkitt により小児に特異的なリンパ腫として報告 染色体 8q24 に存在する c-myc と免疫グロブリン遺伝子との転座が特徴 WHO 第 4 版では highly characteristic but not specific と記載 c-myc 陰性の Burkitt も存在 小児では非 Hodgkin リンパ腫の 25~40% を占める 初発時 巨大腫瘤病変を有していて 腫瘍崩壊症候群を発症していることがある 短期集中型の強力な化学療法 (stage4 でも 6 コース程度総治療期間 6~7 か月 ) が有効 NHL-BFM90 での治療成績 治療の基本は短期間の強力な多剤併用化学療法 + 中枢神経対策 cyclophosphamide, methortrexate, cytarabine, etoposide, doxorubicine, steroidなどを用いる 最近では CD20 モノクローナル抗体 (rituximab) を併用した化学療法も行われる Reyiter et.al. Blood Nov 15;94(10):

20 骨髄異形成症候群 骨髄異形成症候群 小児骨髄増殖性疾患のWHO 分類 Ⅰ MPD/MDS JMML, CMML Ⅱ Down syndrome disease TAM, MDS/AML Ⅲ MDS RC( 末梢血芽球 <2% かつ骨髄芽球 <5%) RAEB( 末梢血芽球 2~19% または骨髄芽球 5~19%) RAEB-T( 末梢血または骨髄芽球 20%) 病態に関わる以下の事項について記載 化学療法あるいは放射線療法後に起きたか? 再生不良性貧血後に起きたか? 先天性の骨髄不全後に起きたか? MDS 診断のための最小限の基準 次の4 種類の核型異常を有さない t(8;21), t(15;17), inv(16), t(9;11) 次のうち最低 2 項目をみたす 持続する原因不明の血球減少 獲得性のクローナルな異常を有する 細胞が異形成を有する 芽球の増加 Hasle H et al: A pediatric approach to the WHO classification of myelodysplastic and myeloproliferative diseases. Leukemia 17:277, 2003 造血細胞移植ガイドライン日本造血細胞移植学会編 20

21 JMML 若年性骨髄単球性白血病 乳幼児に好発する多能性造血幹細胞のクローン性異常 症状 肝脾腫 発熱 リンパ節腫大など 検査 白血球増加 貧血 血小板減少 末梢血の所見が重要! 単球の異型 ( 好中球様の単球 ) GM-CSFに対する高感受性 治療 予後 造血細胞移植が唯一の根治的治療 6MP 白血球数をコントロールする ごく一部に自然軽快する症例 分子生物学的特徴 染色体検査 25% でmonosomy7 遺伝子異常 ras 遺伝子変異 NF1 PTPN11 CBL 21

22 小児不応性血球減少症 (RCC) 再生不良性貧血 (AA) 遺伝性骨髄不全症候群 (ibmfs) RCC;refractory cytopenia of childhood 遷延する血球減少芽球比率は骨髄 5% 未満 末梢血 2% 未満 2 系統以上の細胞または 1 系統で 10% 以上の細胞に異形成を認める 治療は染色体異常 (-7 や複雑核型異常 ) をともなうものは造血細胞移植 AA と同様の免疫抑制療法 (ATG+CSA) も有効例がある 先天性骨髄不全症候群 (IBMFS) 疾患名 遺伝子異常 血液悪性腫瘍発生頻度 (%) Fanconi anemia FANC 遺伝子のいずれか 30~40 Diamond-Blackfan anemia RPS19, RPS24, RPS17 5 Severe congemnital HAX1, ELA2, GF11, WAS 30 neutropenia Shwachmann-Diamond SBDS 30~40 syndrome Dyskeratosis congenita DKC1, TERC, TERT, NOLA3 5 Familial thrombocytopenia with propensity to AML RUNX1? 22

23 造血細胞移植について 白血病細胞の残っている骨髄 超大量の抗がん剤 放射線 分裂能力を失った白血病細胞 造血幹細胞 ( 骨髄 臍帯血 末梢血 ) 健康な造血細胞の回復 こどもと造血細胞移植 南江堂 造血細胞移植は近年急速に発展した治療法です 一般社団法人日本造血細胞移植データセンター (JDCHCT) 日本における造血幹細胞移植の実績 2013 年度スライド 23

24 造血細胞移植の適応疾患 1991 年 ~2012 年 16 歳未満症例 造血細胞移植の種類と特徴 血縁 ( 同胞 / 親子 ) 骨髄バンク 移植細胞 骨髄 末梢血幹細胞 骨髄 末梢血幹細胞 臍帯血 ときに臍帯血 時期の調整 容易 やや困難 容易 HLA 一致 1~2 座不一致も可 1 座不一致まで (DNA レベルの一致が望ましい ) 臍帯血バンク 2 座不一致まで可 急性 GVHD 比較的少ない 重症化しやすい 様々 ( 骨髄バンクよりでにくい ) ウイルス感染 少ない 時にあり 多い 症 DLI 可能 1 回のみ 不可能 生着不全 まれ まれ 良性疾患で多い GVL 効果? あり 少ない DLI; ドナーリンパ球輸注 GVL;graft versus leukemia 効果 24

25 移植細胞の種類と特徴 骨髄臍帯血末梢血幹細胞 ドナー血縁 非血縁非血縁まれに血縁血縁 (10 歳以上 ) 非血縁 採取の方法 全身麻酔腸骨を穿刺 胎盤から採取 麻酔不要血液を体外循環 ドナーの負担 大 ; 入院 手術 なし 中 ;G-CSF 製剤の投与 アフェレーシス 生着 約 2 週間 遅い 早い 急性 GVHD さまざま比較的軽い出やすい 移植後の生存率 (1991 年 ~2012 年に移植された登録例の生存率 ) 25

26 放射線治療の後遺症 晩期障害 白内障内分泌障害成長ホルモン分泌不全低身長甲状腺機能障害不妊症肺線維症 心筋障害 二次がん脳腫瘍軟部組織腫瘍皮膚がん白血病など 薬剤による副作用 抗がん剤 ホルモン剤など心筋障害 不妊症骨粗しょう症栄養障害二次がん急性骨髄性白血病肥満 輸血輸血後肝炎輸血後鉄過剰症 免疫抑制剤感染症ウイルス性細菌性 ; 肺炎球菌インフルエンザ菌腎機能障害糖尿病高血圧 26

27 移植により生じる身体的問題 慢性 GVHD dry eye; 乾燥性角膜炎 唾液の分泌低下 ; 口内炎 むし歯 皮膚の硬化 色素脱出 関節拘縮 閉塞性肺障害 肝障害 造血障害 食道炎 免疫不全 小児がん経験者の二次性悪性腫瘍発生頻度 一生の中でがん治療により増加するがんの発生率 がん治療によりがんの発生が早まる期間 27

28 小児がん経験者 小児がん治療成績の向上に伴い 現在日本には小児がん経験者 (CCS) は約 10 万人いると予想される 成人人口の 600~1000 人に 1 人は 小児がん経験者と推測される 小児がん経験者は 様々な合併症や晩期障害を抱えながら生活している 小児がんの晩期障害 成長発達への影響 生殖能力への影響 臓器機能への影響 二次がん 小児がん経験者の社会的問題 進学 就職 在学中の長期欠席 身体的 体力的問題 結婚 出産 パートナーおよび親戚の理解 再発の心配 身体的 体力的問題 晩期障害 ( 不妊 ) 健康保険への加入小児がん経験者が加入できる生命保険は少ない 28

29 小児がん経験者の二次性悪性腫瘍 SMN Observed Expected O/E ratio Median time to occurrence ALL SMNs y Leukemia ALL AML other leukemia Lymphoma CNS tumor Glial tumor Medullo/PNET Breast cancer Bone cancer Soft tissue sarcoma Thyroid cancer Melanoma All other cancer Neglia et al. J Natl Cancer Inst. 93: , 2001 小児がん経験者の二次性悪性腫瘍リスク因子 患者要因 ; 遺伝性素因 RB1( 網膜芽細胞腫 ) p53(li-frumeni 症候群 ) BRCA1, BRCA2( 家族性乳がん ) Becwith-Wedermann 症候群 ( 腎芽腫 ) RET( 多発性内分泌腫瘍 2A/2B) 化学療法 アルキル化剤 5q-, monosomy7 と関連 トポイソメラーゼ阻害剤 11q23 転座を有する白血病 放射線治療 乳がん ; 乳腺への放射線照射 ( ホジキン病 ) 皮膚がん 甲状腺がん 骨の肉腫 中枢神経腫瘍 29

10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32

10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32 白血球増加の初期対応 白血球増加が 30,000~50,000/μL 以上と著明であれば, 白血病の可能性が高い すぐに専門施設 ( ) に紹介しよう ( 図 1) 白血球増加があれば, まず発熱など感染症を疑う症状 所見に注目しよう ( 図 1) 白血球増加があれば, 白血球分画を必ずチェックしよう 成熟好中球 ( 分葉核球や桿状核球 ) 主体の増加なら, 反応性好中球増加として対応しよう ( 図

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