システム 法 A 法 その他 R 法 法 異常判定予測 田口玄一博士が開発 タグチ流多変量解析法 その他 : S 法 マルチ法 誤圧など タグチメソッド 品質工学 の主要な柱のひとつ 全体的な解説 : 品質工学会 7 立林 手島 長谷川 8 本稿 : 法 A 法 R 法 法の性質 注意点を述べ 改良

Size: px
Start display at page:

Download "システム 法 A 法 その他 R 法 法 異常判定予測 田口玄一博士が開発 タグチ流多変量解析法 その他 : S 法 マルチ法 誤圧など タグチメソッド 品質工学 の主要な柱のひとつ 全体的な解説 : 品質工学会 7 立林 手島 長谷川 8 本稿 : 法 A 法 R 法 法の性質 注意点を述べ 改良"

Transcription

1 システムの諸問題と改良手法 早稲田大学創造理工学部経営システム工学科 永田靖 印のページは配布資料に追記 修正しています. /84

2 システム 法 A 法 その他 R 法 法 異常判定予測 田口玄一博士が開発 タグチ流多変量解析法 その他 : S 法 マルチ法 誤圧など タグチメソッド 品質工学 の主要な柱のひとつ 全体的な解説 : 品質工学会 7 立林 手島 長谷川 8 本稿 : 法 A 法 R 法 法の性質 注意点を述べ 改良手法を示す. 報告者らの研究を中心に紹介. /84

3 . はじめに 法 マハラノビス タグチ法 表. データの形式 No. 良 不良 良 良 n 良 n n n 不良 y y y 不良 y y y m 不良 y m y m y m. データの形式は判別分析. 良品はつの群をなす. 不良品はつの群をなさない 例 自動販売機の貨幣認識正貨はつの群偽造貨幣はいろいろなタイプ判別分析ではなく 法 /84

4 法 マハラノビス タグチ法 のステップ. 良品で つの群 母集団 を想定する 単位空間と呼ぶ. 単位空間のデータからマハラノビスの距離を算出する. 不良品のデータを で算出したマハラノビスの距離に代入して 変数を選択する 4. 良 不良を判定するためのデータをマハラノビスの距離に代入して判定する 4 4/84

5 法 vs 判別分析 管理図 法 判別分析 多変量 管理図 良品で つの群 母集団 を想定する 単位空間と呼ぶ 単位空間のデータからマハラノビスの距離を算出する 不良品のデータより変数選択 群を想定正常群を想定 群のデータから算出 群のデータから変数選択 法と同じ 通常 変数選択しない 予測する 判定する 判別する判定する 5 5/84

6 統計学を学んだ者にとっては 法の原型は統計学の枠組みにおける自然な発想という印象. 一方 法に関連して田口博士が追加していった新たなアイディアや考え方 総じて システムと呼ぶ には興味がある. 統計学と一線を画していた人々へ システムが急速に普及していったことにも興味がある 観察研究の必要性 田口博士の影響力 手法の簡便さ. システムが普及している現在 その方法論の妥当性を検討しておきたい. 6 6/84

7 . 法. 法と判別分析 システム 法 A 法その他 R 法 法 判別分析 つの群を想定する. 法 つの群 単位空間 を想定する. 良品群 不良品群といっても 良品群は つの群をなすが 不良品群は群をなすとは考えにくいなら 法を用いる. 田口先生の 法の着想のきっかけ : 幸福な家庭は互いにすべて似かよったものであり 不幸な家庭はどこもその不幸のおもむきが異なっているものである トルストイ アンナ カレーニナ 7/84

8 8 判別分析の考え方母集団 [] 母集団 [] N N 第 母集団 [] 第 母集団 [] [] [] D D [] [] D D 線形判別関数は第 母集団は第 母集団 8/84

9 法 判別分析 単位空間 母集団 母集団 マハラノビスの距離 図. 法が有効なデータパターン 不良のデータ 図. 9 9/84

10 . 法における予測バイアスの問題 宮川 永田... N n ~... n R D D D ~ 次元正規分布 D D E : 棄却限界値 a 真値 /84 * * D D D 単位空間 の名称由来

11 ~ N D n E D n n E D なら n ED bas 表 推定量 n>> でないなら バイアス調整が必要 /84

12 . A 法 マハラノビス タグチ アジョイント法 システム 田口 法 A 法その他 R 法 法 D R 多重共線性 : R が存在しない サンプル数より変数の個数が多い n 変数間に線形関係がある /84 a a... a 少なくともつのa

13 D R R - を R の余因子行列で置き換える D A ~ R 余因子 : 行列 R から第 行 第 列を取り除いた 行列の行列式を と表すとき ~ 余因子行列 R: 要素が R の行列 R を r 次のの余因子 /84

14 . A 法の特徴 宮川 宮川 永田 例. / / 単位空間では R / / / / R R の逆行列は存在しない rank R / R / 4 4 / / R / 4 4 4/84

15 5 4 ~ R 4 ~ R D A なら判定の尺度にならない. 単位空間外でなら判定の尺度になる. 単位空間外で単位空間では A A A D D D 単位空間では 5/84

16 6 次の単位行列 は I I R R R ~ ~ R R R R が存在するなら R R R D A ~ 一方 6/84

17 R 例 4 単位空間では R rank R R の逆行列は存在しない R R 7/84

18 8 ~ R D A A 法は機能しない. 変数間に つ以上の 線形 関係が成り立つと のランクが つ以上落ちると ~ ~ R D R R A ~ R 8/84

19 D A D A A 法の本質 まとめ R R が存在するとき : ~ R R R R 単位空間内 : 単位空間外 : 単位空間外 : D のランクが つだけ落ちるとき : a 単位空間での変数間の線形関係式 D A D D A A D D A A 田口博士 : 分散がゼロの変数に着目しなさい. 単位空間外で変動するなら有効な変数 は有効 は無効 R のランクがつ以上落ちるとき : 常に となってA 法は機能しない. D A 9/84

20 . A 法の改良手法 宮川 永田 R... スペクトル分解 : に対応する長さ の固有ベクトル : 固有値 :... R R... が存在するなら /84

21 が線形関係式の係数の固有ベクトル変数間に線形関係式が つ成立 のランクが つだけ落ちる R / / / / / /. R 例 単位空間では /84

22 の固有ベクトルが線形関係式の係数個成立変数間に線形関係式が 個落ちる のランクが q q q q q q R R 例 4 単位空間では /84

23 削除する q q q q q q q q q q R c c c c とみなす. を設定閾値... q q D R D 第 種の距離の 乗 : 第 種の距離の 乗 : q q q R... /84

24 4 5 R..5 に基づいて例例 R D /84

25 5 5 D 単位空間では 5/84

26 6 R.4.6 に基づいて例例 R D 6/84

27 7 4 4 D 単位空間では 7/84

28 = 要点 = A 法では情報の一部しか使用しておらず しかも A 法では判別能力を有しない場合もある. A 法は多重共線性の問題を部分的に解決. 多重共線性を構成する変数とそれ以外の変数に基づいて 種類の距離を作成することにより 法が抱える多重共線性の問題を解決できる. 補足 固有値の小さな部分の対処の方法については いろいろなアイディアが提出されている. 8/84

29 4. R 法 Recognton aguch 法 システム 法 A 法その他 R 法 法 法の中では一番新しい手法 R 法では パラメータ設計と同様の簡便な計算だけ. 標準 SN 比の考え方を応用して信号のない場合を取り扱う. 独特のアイディアに満ちた方法. 画素データのような 値データ だけでなく 連続量ないしは多値離散量と呼ぶ に対しても適用できる. 9/84

30 連続量や多値離散量のデータ に R 法 : 注意が必要. R 法で用いられている距離には望ましくない性質 本章では そのような性質について議論 改良する方法を提示 /84

31 4. R 法の概要 田口 6a No. L S e D n n n nk 平均表 4. 初期データの形式と統計量 m r m m m m L... / k S r L S S S e e e r L / e m m m m m m L S e L S e L n S n en n n /84

32 No. L S e D L S e L S e n n n n L n S n en n n 平均 m m m 表 4. 初期データの形式と統計量 n n S n n n S n n n S n ] [ / D R 法で用いられているマハラノビスの距離 D D D n /84

33 新たなデータの採取と統計量の計算 L S e D 新 L S e D R 法で用いられている マハラノビスの距離 D / [ ] m m... m : 初期データより計算した値を使う 初期データより定めた閾値と比較して異常かどうか判定 /84

34 4 4. R 法の適用上の注意 永田 土居 9 - 変数の単位の問題 - 一番初期に提案された システムでは マハラノビスの距離では各変数間の単位が異なってもよい マハラノビスの距離は変数の単位に依存しない量... n R D D 4/84

35 5 変数間で単位が異なると r や L などの計算において単位が異なるものを加える 加え合わさった量の意味が不明 m r m m m m L... / k S r L S S S e e e R 法の適用では : 全ての変数 項目 の単位が揃っている または 無次元数 田口 : 個の項目 が全て同一次元のデータ たとえば画素のデータ 時系列のデータなど であるとき 田口 6ab では文字認識問題を意図して R 法が提案 単位の問題に配慮せずに適用されている事例が散見 5/84

36 全ての項目の単位が揃っていても 揃っていなくても 大久保 永田 は次を示した. 他の項目よりも非常に大きな絶対値をとる項目があれば その項目により判定結果がほぼ決まる. 他の項目に比べ微小な値しかとらない項目は 判定結果にほとんど寄与しない. 6/84

37 4. 統計量の意味と基本的性質 永田 土居 9 r 少なくとも つの m はゼロではない を仮定しているもし r = m = m = = m = なら は定義できない r m L / r 単位空間のn 個の点を次のように表す... m t m t m t m m m... m t t t... t... m t t m m m = の場合 t 7/84

38 8 r t m / / / k S r t m t t S e e e / / r t m r t m n n n n e t t S t m m t t m m m 単位空間 ] [ / D ] [ / D 中心位置でのマハラノビスの距離が でない t 8/84 が抜けていました

39 9 4.4 R 法で用いるマハラノビスの距離の性質 永田 土居 9 ] [ / D 項目数 各項目の従う確率分布 各項目間の相関関係を設定 組 n= の乱数を発生 個の D = の値を求める 各データに対して平均ベクトルからのユークリッド距離の 乗を求め d E D = の散布図を考察対象... E m m m m m d 9/84

40 例 4. 項目 = ~U ~U45 独立 d E D の散布図図 4. R 法のマハラノビスの距離のプロット = 一様分布 独立 単位空間 D d E / [ m ] m m m m t 4/84

41 4 例 4. 項目 = ~N ~N 独立図 4. R 法のマハラノビスの距離のプロット = 正規分布 独立 m m d E d E D の散布図 ] [ / D m m d E /84 4/84

42 例 4. 項目 = ~N ~N 相関あり d E D の散布図図 4. R 法のマハラノビスの距離のプロット = 正規分布 相関 =.5 単位空間 D d E / [ m ] m m m m t 4/84

43 例 項目 =5 ~U ~U ~U4 4 ~U45 5 ~U56 独立 d E D の散布図 図 4.4 R 法のマハラノビスの距離のプロット =5 一様分布 独立 4/84

44 例 項目 =5 ~N ~N ~N.5 4 ~N 5 ~N 独立 d E D の散布図 図 4.5 R 法のマハラノビスの距離のプロット =5 正規分布 独立 44/84

45 R 法で用いるマハラノビスの距離の改良 永田 土居 9 距離についての望ましい性質 単位空間の中心位置では 中心位置から離れるにしたがって増加していくと考えられる距離 ] [ / # # # # D n n # / n n # / n n # / ] [ / D 45/84

46 例 4.6 例 4. と同じ乱数 項目 = ~U ~U45 独立 例 4.7 例 4. と同じ乱数 項目 = ~N ~N 独立 図 4.6 d E D # の散布図 = 一様分布 独立 図 4.7 d E D # の散布図 = 正規分布 独立 46/84

47 例 4.8 例 4. と同じ乱数 項目 = ~N ~N 相関係数 =.5 D # d E a d E D # の散布図 b D D # の散布図図 4.8 d E D # および D D # の散布図 = 正規分布 相関係数 =.5 m m D m D 47/84 47 m

48 例 4.9 例 5.4 と同じ乱数 5 項目 =5 ~U ~U ~U4 4 ~U45 5 ~U56 独立 例 4. 例 4.5 と同じ乱数 5 項目 =5 ~N ~N ~N.5 4 ~N 5 ~N 独立 図 4.9 d E D # の散布図 =5 一様分布 独立 図 4. d E D # の散布図 =5 正規分布 独立 48/84

49 さらなる改良 D # / [ # # # ] DC # # # # { } a l b l k 4.9 d E D # 図 4. d の散布図 E DC # の散布図 =5 一様分布 独立 D C # d E 図 d # E DC # の散布図 =5 正規分布 独立 49 49/84

50 = 要点 = R 法を適用する際には 各変数の単位が同じか各変数が無次元数でなければならない. R 法の距離は 単位空間の中心位置で大きめの値を取ってしまい 中心から少し離れたところでゼロになるという望ましくない性質がある. 距離 DC # は R 法の望ましくない性質を改良する. 5/84

51 4.6 R 法で用いるマハラノビスの距離の改良 大久保 永田 R 法 : すべての項目の単位が同じ または 無次元数 表 4. 初期データの形式と統計量 No. L S e D L S e L S e r n n n nk 平均 m m m m L n S n en n n L m m m... m L / 通常の標準化 R 法では機能しない r= となるから 5 r 5/84

52 R-PC 法 : : 相関係数行列に基づく第 主成分 : 残差の標準偏差 R-SD 法 : 項目ごとにその標準偏差で割って無次元化 R- 法 : 項目ごとにその平均で割って無次元化 R-PC+ 法 : : 相関係数行列に基づく第 主成分 : 第 主成分 q: 残差の標準偏差 5/84

53 4 項目 単位が異なる のベンチマークデータで検討 単位空間のサンプルサイズが十分大きい : >R-PC+>R-PC R-SD R- R A>B A 法のほうが B 法より精度がよい 単位空間のサンプルサイズが十分大きくない : R-PC+>R-PC R-SD R- R 数理的検討 + シミュレーション R-SD: ベクトルの方向によって検出力に違い R-PC: ベクトルの方向によって検出力に違いはない 5/84

54 5. 法 システム 法 A 法その他 法 R 法 サンプル数が項目数よりも少ない場合でも実行可能 多重共線性の問題がない 計算が簡便である 54/84

55 5. 法の概略 田口 5b a 表 5. 全メンバーのデータ No. 項目 項目 出力値 N 表 5. 単位空間のデータ No. 項目 項目 出力値 中位 a 表 5. 信号メンバーのデータ No. 項目 項目 出力値残り 項目 = 説明変数 出力値 = 目的変数 55/84 l

56 表 5. 単位空間のデータ No. 項目 項目 出力値 a 表 5. 信号メンバーのデータ No. 項目 項目 出力値 y a a y y y y a 信号データの規準化 a 表 5.4 規準化された信号データ No. 項目 項目 出力値 y y l l 56/84

57 表 5.4 規準化された信号データ r l l の場合の場合 e e e e S S S r l r 図 5. イメージ l l l l l 項目項目項目メンバーまず 項目 vs 57/84

58 表 5.4 規準化された信号データ メンバー l 項目 vs 項目 vs 項目 vs 項目 項目 項目 l l l l 番目の を予測 個の 予測値を 統合 の 58/84

59 l l L l S r L S e S S S l S e e e e S r log の統合推定値 : 表 5.4 規準化された信号データ l l l l l 項目項目項目メンバー l 総合推定の SN 比 59/84

60 y y y k 線形予測式 e e S r log 評価指標 : 総合推定の SN 比 質量を総合するのと同じである. それを総合している. はかりでいろいろなの推定を次式で行う. を求めて 田口 つひとつの項目では比例式 l : 6/84

61 E E E y y y 線形予測式重回帰モデル背後のモデルが異なる y y y 線形予測式 6/84 法

62 法 vs 重回帰分析よくある解釈に対して. 評価指標が違う!? 法は総合 SN 比 重回帰分析は残差平方和 寄与率など 残差平方和 resdual sum of squares RSS l l l y y y y 重回帰分析では残差平方和を最小にする. 法では 総合 SN 比を評価尺度 : log S r e e r S e l r RSS r e e 総合 SN 比と RSS は数学的に同値 6/84

63 とする. 例 項目数が c. 法では重要な項目をすべて予測式に取り入れられる!? 総合推定値 : すべての変数を取り込めているようには見えるものの 相関の強い変数を過大評価 法 vs 重回帰分析よくある解釈に対して 6/84

64 . 項目間の相関が強いと 法の結果の信憑性は低い!? 法を想定したモデル上記モデルでは項目間に強い相関が必然的に生じる. E E E 後のシミュレーションでわかるように このモデルの下で 法の性能はそこそこよい. 法 vs 重回帰分析よくある解釈に対して 64/84

65 単位空間について 単位空間は その平均を計算して規準化するためだけ 全データを単位空間と信号データに分ける合理的方法は? 多くのデータを単位空間とすると 信号データ数が減る. そこで 単位空間のデータ数は でもよいとされている. 出力値 y が中位にあるデータを単位空間とする. これでよいか? 65/84

66 No. y y y 規準化 No 原点を外している SN 比は上がらない /84

67 法における規準化の目的 : 各項目 vs 出力値に対して原点比例式を当てはめ しかし 少ない個数の単位空間の平均により規準化すると原点を外す項目が出てくる. 項目数が増えると 上記の項目の個数が増加 適切な規準化をすれば 原点を通り SN 比が大きくなる項目であるのに 不適切な規準化を行うと SN 比が小さくなる. 67/84

68 法の改良手法の提案 :a 法と b 法 法 a: すべてのデータの平均を用いて規準化 品質工学便覧 : 全データの平均値そのものを単位空間とすれば 単回帰分析を SN 比で重み付けた結果と同じになり システムの特徴である単位空間を使った信号付けの特徴付けが活かせない. 私たちの見解は上記とは異なる. 68/84

69 No. y 平均 a 法による規準化 No y y 原点を通る SN 比は上がる /84

70 法 b: 各項目で SN 比が最大になるメンバーを用いて規準化 項目 について Ste. No. のメンバーで と y を規準化し ゼロ点比例式を当てはめ SN 比を計算. No. のメンバーで と y を規準化し ゼロ点比例式を当てはめ SN 比を計算. 5No.5 のメンバーで と y を規準化し ゼロ点比例式を当てはめ SN 比を計算. Ste 項目 について Ste で最大の SN 比が得られたメンバーで規準化して を推定 No. y No. y 同様のステップ 7/

71 a a a y y y y y y t t y t t t y * * * * * 法の予測式 : a 法の予測式 : b 法の予測式 : 比により規準化した時ので メンバー項目により規準化した時の比例定数で メンバー項目 SN : : * * * * t t t t 7/84

72 法 a 法 b 法 重回帰分析の性能比較 評価指標 : 残差平方和の平均の期待値 RSS ERSS E RSS l y y l l : 信号データの個数 残差平方和 予測平方の期待値 PE E y y 新しいデータの予測誤差 こちらが重要な指標 7/84

73 シミュレーションによる検討シミュレーションモデル : A 線形重回帰モデル... ;... ~ ~ Cor N N N b b b y B 法の背後に想定されるモデル... ;... ~ ~... ;... N N N y N y a /84

74 いモデル 4 ERSS 法 a 法 b 法重回帰分析良A : y 図 5. モデル A での ERSS 残差平方和の期待値 N b 5 b 5 b b b a a b b 重回帰重回帰 σ σ σ b 74/84

75 いERSS モデル B : b a a y.. 法 a 法 b 法重回帰分析良重回帰 図 5. モデル B での ERSS 残差平方和の期待値 N 5 5 a a a 4 5 : 母分散のパターン σ σ σ σ4 σ5 75/84

76 いモデル 6 A : y 4 b b b PE 8 a 6 4 b 重回帰 良σ σ σ5 法 a 法 b 法重回帰分析 図 5. モデル A での PE 予測誤差の期待値 N 5 b b b /84

77 モデル A : y 6 b b b 4 a PE 良い8 6 重回帰 4 b σ σ σ5 法 a 法 b 法重回帰分析 図 5.4 モデル A での PE 予測誤差の期待値 N 5 5 b b b /84

78 モデル A : y 8 b b b 7 6 重回帰 5 良いPE 4 σ σ σ5 a b 法 a 法 b 法重回帰分析 図 5.5 モデル A での PE 予測誤差の期待値 N 57 b b b /84

79 PE 良い モデル B : 重回帰 b a 図 5.6 モデル B での PE 予測誤差の期待値 N 5 a y 5 a a a 4 5 : 母分散のパターン...5 が大きい項目がある σ σ σ σ4 σ5 法 a 法 b 法 重回帰分析 a a 79/84

80 まとめ 項目と出力がどのような関係にあるのかに着目すべき サンプルサイズが項目数より十分大きいなら重回帰分析がよい サンプルサイズが項目数の 倍程度より小さい場合には a 法または b 法を用いるとよい 多くの場合に a 法と b 法は同程度の性能を示しており モデルやパラメータの条件によりその優劣が変化 a 法や b 法は 法よりも性能がよい. 実務的には 計算の手間とわかりやすさを考えると a 法を適用するのがよいであろう a 法とb 法の優劣の入れ替わりが何に起因しているのかは今度の課題としたい. 8/84

81 6. おわりに システムは非常に簡便. 簡便性がタグチメソッドの一つの特徴. 簡便だから 多くの技術者が応用し システムが普及. 田口博士は ロバストパラメータ設計に関して 永年 新しいアイディアを提案され続け 応用事例を参考にして 手法を洗練化. 本質的な部分を残し 応用が楽になるよう計算を簡便化する方針. システムについても 本質的な部分を残しながら簡便化する方針 田口. 田口 は 5 年 月の田口博士の講演録. 田口博士は この講演のか月後に病に倒れられた. 8/84

82 本稿で指摘した各手法の問題点は 田口博士がお元気であれば指摘されただろう. 田口博士なら これらをどう克服 改良されたかと思いを馳せている. 田口博士がおられないいま 統計科学の側面から システムの本質や発展性を見極めたい. システムの研究を通じて タグチメソッドと SQC がもっと融合できればよいと考えている 永田 7. 最後に システムを開発された田口玄一博士に敬意を表し 心からご冥福をお祈りします. 8/84

83 参考文献 稲生淳紀 永田靖 堀田慶介 森有紗 : タグチの 法およびその改良手法と重回帰分析の性能比較. 品質 大久保豪人 永田靖 : タグチの R 法における同一次元でない連続量データへの適用方法. 品質 田口玄一 : 世紀の S 法と 世紀の 法. 標準化と品質管理 田口玄一 兼高達貳 編 : システムにおける技術開発. 日本規格協会. 田口玄一 5a: 目的機能と基本機能 5. 品質工学 []6-. 田口玄一 5b: 目的機能と基本機能 6. 品質工学 []5-. 田口玄一 6a: 目的機能と基本機能. 品質工学 4 [] 5-9. 田口玄一 6b: 目的機能と基本機能. 品質工学 4 [] 5-9. 田口玄一 : 世紀の システム A 法と S 法と 法 - 田口玄一 システム講演録 - 品質工学 [] 立林和夫 長谷川良子 手島昌一 8: 入門 システム. 日科技連出版社. 永田靖 7: タグチメソッドと SQC の 友好的 推進 クオリティマネジメント 58 8 月号 -7. 永田靖 久冨剛 8: 項目数が $n-$ 以上の場合の システムの第 種の距離. 品質 永田靖 9: 統計的品質管理. 朝倉書店. 8/84

84 永田靖 土居大地 9: タグチの R 法で用いる距離の性質とその改良. 品質 品質工学会 編纂 7: 品質工学便覧. 日刊工業新聞社. 宮川雅巳 : 品質を獲得する技術. 日科技連出版社. 宮川雅巳 :SQC から見たタグチメソッド. 品質 7-5. 宮川雅巳 永田靖 : マハラノビス タグチ システムにおける多重共線性対策について. 品質 宮川雅巳 4: 統計的因果推論 朝倉書店. 宮川雅巳 田中研太郎 岩澤智之 中西寛子 7: マハラノビス タグチ システムにおける実際の誤判別率. 品質 7-6. 吉野荘平 矢野耕也 石井ちはる 和田唯司 6: システムによる不動産価格の推定. 品質工学 4[] /84

多変量解析 ~ 重回帰分析 ~ 2006 年 4 月 21 日 ( 金 ) 南慶典

多変量解析 ~ 重回帰分析 ~ 2006 年 4 月 21 日 ( 金 ) 南慶典 多変量解析 ~ 重回帰分析 ~ 2006 年 4 月 21 日 ( 金 ) 南慶典 重回帰分析とは? 重回帰分析とは複数の説明変数から目的変数との関係性を予測 評価説明変数 ( 数量データ ) は目的変数を説明するのに有効であるか得られた関係性より未知のデータの妥当性を判断する これを重回帰分析という つまり どんなことをするのか? 1 最小 2 乗法により重回帰モデルを想定 2 自由度調整済寄与率を求め

More information

Microsoft PowerPoint - 資料04 重回帰分析.ppt

Microsoft PowerPoint - 資料04 重回帰分析.ppt 04. 重回帰分析 京都大学 加納学 Division of Process Control & Process Sstems Engineering Department of Chemical Engineering, Koto Universit manabu@cheme.koto-u.ac.jp http://www-pse.cheme.koto-u.ac.jp/~kano/ Outline

More information

0 部分的最小二乗回帰 Partial Least Squares Regression PLS 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌

0 部分的最小二乗回帰 Partial Least Squares Regression PLS 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌 0 部分的最小二乗回帰 Parial Leas Squares Regressio PLS 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌 部分的最小二乗回帰 (PLS) とは? 部分的最小二乗回帰 (Parial Leas Squares Regressio, PLS) 線形の回帰分析手法の つ 説明変数 ( 記述 ) の数がサンプルの数より多くても計算可能 回帰式を作るときにノイズの影響を受けにくい

More information

スライド 1

スライド 1 データ解析特論重回帰分析編 2017 年 7 月 10 日 ( 月 )~ 情報エレクトロニクスコース横田孝義 1 ( 単 ) 回帰分析 単回帰分析では一つの従属変数 ( 目的変数 ) を 一つの独立変数 ( 説明変数 ) で予測する事を考える 具体的には y = a + bx という回帰直線 ( モデル ) でデータを代表させる このためにデータからこの回帰直線の切片 (a) と傾き (b) を最小

More information

スライド 1

スライド 1 データ解析特論第 10 回 ( 全 15 回 ) 2012 年 12 月 11 日 ( 火 ) 情報エレクトロニクス専攻横田孝義 1 終了 11/13 11/20 重回帰分析をしばらくやります 12/4 12/11 12/18 2 前回から回帰分析について学習しています 3 ( 単 ) 回帰分析 単回帰分析では一つの従属変数 ( 目的変数 ) を 一つの独立変数 ( 説明変数 ) で予測する事を考える

More information

回帰分析の用途・実験計画法の意義・グラフィカルモデリングの活用 | 永田 靖教授(早稲田大学)

回帰分析の用途・実験計画法の意義・グラフィカルモデリングの活用 | 永田 靖教授(早稲田大学) 回帰分析の用途 実験計画法の意義 グラフィカルモデリングの活用 早稲田大学創造理工学部 経営システム工学科 永田靖, The Institute of JUSE. All Rights Reserved. 内容. 回帰分析の結果の解釈の仕方. 回帰分析による要因効果の把握の困難さ. 実験計画法の意義 4. グラフィカルモデリング 参考文献 : 統計的品質管理 ( 永田靖, 朝倉書店,9) 入門実験計画法

More information

1. 多変量解析の基本的な概念 1. 多変量解析の基本的な概念 1.1 多変量解析の目的 人間のデータは多変量データが多いので多変量解析が有用 特性概括評価特性概括評価 症 例 主 治 医 の 主 観 症 例 主 治 医 の 主 観 単変量解析 客観的規準のある要約多変量解析 要約値 客観的規準のな

1. 多変量解析の基本的な概念 1. 多変量解析の基本的な概念 1.1 多変量解析の目的 人間のデータは多変量データが多いので多変量解析が有用 特性概括評価特性概括評価 症 例 主 治 医 の 主 観 症 例 主 治 医 の 主 観 単変量解析 客観的規準のある要約多変量解析 要約値 客観的規準のな 1.1 多変量解析の目的 人間のデータは多変量データが多いので多変量解析が有用 特性概括評価特性概括評価 症 例 治 医 の 観 症 例 治 医 の 観 単変量解析 客観的規準のある要約多変量解析 要約値 客観的規準のない要約知識 直感 知識 直感 総合的評価 考察 総合的評価 考察 単変量解析の場合 多変量解析の場合 < 表 1.1 脂質異常症患者の TC と TG と重症度 > 症例 No. TC

More information

Microsoft PowerPoint - 統計科学研究所_R_重回帰分析_変数選択_2.ppt

Microsoft PowerPoint - 統計科学研究所_R_重回帰分析_変数選択_2.ppt 重回帰分析 残差分析 変数選択 1 内容 重回帰分析 残差分析 歯の咬耗度データの分析 R で変数選択 ~ step 関数 ~ 2 重回帰分析と単回帰分析 体重を予測する問題 分析 1 身長 のみから体重を予測 分析 2 身長 と ウエスト の両方を用いて体重を予測 分析 1 と比べて大きな改善 体重 に関する推測では 身長 だけでは不十分 重回帰分析における問題 ~ モデルの構築 ~ 適切なモデルで分析しているか?

More information

Microsoft PowerPoint - H17-5時限(パターン認識).ppt

Microsoft PowerPoint - H17-5時限(パターン認識).ppt パターン認識早稲田大学講義 平成 7 年度 独 産業技術総合研究所栗田多喜夫 赤穂昭太郎 統計的特徴抽出 パターン認識過程 特徴抽出 認識対象から何らかの特徴量を計測 抽出 する必要がある 認識に有効な情報 特徴 を抽出し 次元を縮小した効率の良い空間を構成する過程 文字認識 : スキャナ等で取り込んだ画像から文字の識別に必要な本質的な特徴のみを抽出 例 文字線の傾き 曲率 面積など 識別 与えられた未知の対象を

More information

1.民営化

1.民営化 参考資料 最小二乗法 数学的性質 経済統計分析 3 年度秋学期 回帰分析と最小二乗法 被説明変数 の動きを説明変数 の動きで説明 = 回帰分析 説明変数がつ 単回帰 説明変数がつ以上 重回帰 被説明変数 従属変数 係数 定数項傾き 説明変数 独立変数 残差... で説明できる部分 説明できない部分 説明できない部分が小さくなるように回帰式の係数 を推定する有力な方法 = 最小二乗法 最小二乗法による回帰の考え方

More information

13章 回帰分析

13章 回帰分析 単回帰分析 つ以上の変数についての関係を見る つの 目的 被説明 変数を その他の 説明 変数を使って 予測しようというものである 因果関係とは限らない ここで勉強すること 最小 乗法と回帰直線 決定係数とは何か? 最小 乗法と回帰直線 これまで 変数の間の関係の深さについて考えてきた 相関係数 ここでは 変数に役割を与え 一方の 説明 変数を用いて他方の 目的 被説明 変数を説明することを考える

More information

日心TWS

日心TWS 2017.09.22 (15:40~17:10) 日本心理学会第 81 回大会 TWS ベイジアンデータ解析入門 回帰分析を例に ベイジアンデータ解析 を体験してみる 広島大学大学院教育学研究科平川真 ベイジアン分析のステップ (p.24) 1) データの特定 2) モデルの定義 ( 解釈可能な ) モデルの作成 3) パラメタの事前分布の設定 4) ベイズ推論を用いて パラメタの値に確信度を再配分ベイズ推定

More information

横浜市環境科学研究所

横浜市環境科学研究所 周期時系列の統計解析 単回帰分析 io 8 年 3 日 周期時系列に季節調整を行わないで単回帰分析を適用すると, 回帰係数には周期成分の影響が加わる. ここでは, 周期時系列をコサイン関数モデルで近似し単回帰分析によりモデルの回帰係数を求め, 周期成分の影響を検討した. また, その結果を気温時系列に当てはめ, 課題等について考察した. 気温時系列とコサイン関数モデル第 報の結果を利用するので, その一部を再掲する.

More information

ビジネス統計 統計基礎とエクセル分析 正誤表

ビジネス統計 統計基礎とエクセル分析 正誤表 ビジネス統計統計基礎とエクセル分析 ビジネス統計スペシャリスト エクセル分析スペシャリスト 公式テキスト正誤表と学習用データ更新履歴 平成 30 年 5 月 14 日現在 公式テキスト正誤表 頁場所誤正修正 6 知識編第 章 -3-3 最頻値の解説内容 たとえば, 表.1 のデータであれば, 最頻値は 167.5cm というたとえば, 表.1 のデータであれば, 最頻値は 165.0cm ということになります

More information

Microsoft Word - å“Ÿåłžå¸°173.docx

Microsoft Word - å“Ÿåłžå¸°173.docx 回帰分析 ( その 3) 経済情報処理 価格弾力性の推定ある商品について その購入量を w 単価を p とし それぞれの変化量を w p で表 w w すことにする この時 この商品の価格弾力性 は により定義される これ p p は p が 1 パーセント変化した場合に w が何パーセント変化するかを示したものである ここで p を 0 に近づけていった極限を考えると d ln w 1 dw dw

More information

Probit , Mixed logit

Probit , Mixed logit Probit, Mixed logit 2016/5/16 スタートアップゼミ #5 B4 後藤祥孝 1 0. 目次 Probit モデルについて 1. モデル概要 2. 定式化と理解 3. 推定 Mixed logit モデルについて 4. モデル概要 5. 定式化と理解 6. 推定 2 1.Probit 概要 プロビットモデルとは. 効用関数の誤差項に多変量正規分布を仮定したもの. 誤差項には様々な要因が存在するため,

More information

様々なミクロ計量モデル†

様々なミクロ計量モデル† 担当 : 長倉大輔 ( ながくらだいすけ ) この資料は私の講義において使用するために作成した資料です WEB ページ上で公開しており 自由に参照して頂いて構いません ただし 内容について 一応検証してありますが もし間違いがあった場合でもそれによって生じるいかなる損害 不利益について責任を負いかねますのでご了承ください 間違いは発見次第 継続的に直していますが まだ存在する可能性があります 1 カウントデータモデル

More information

Microsoft Word - 補論3.2

Microsoft Word - 補論3.2 補論 3. 多変量 GARC モデル 07//6 新谷元嗣 藪友良 対数尤度関数 3 章 7 節では 変量の対数尤度を求めた ここでは多変量の場合 とくに 変量について対数尤度を求める 誤差項 は平均 0 で 次元の正規分布に従うとする 単純化のため 分散と共分散は時間を通じて一定としよう ( この仮定は後で変更される ) したがって ij から添え字 を除くことができる このとき と の尤度関数は

More information

Microsoft PowerPoint - 統計科学研究所_R_主成分分析.ppt

Microsoft PowerPoint - 統計科学研究所_R_主成分分析.ppt 主成分分析 1 内容 主成分分析 主成分分析について 成績データの解析 R で主成分分析 相関行列による主成分分析 寄与率 累積寄与率 因子負荷量 主成分得点 2 主成分分析 3 次元の縮小と主成分分析 主成分分析 次元の縮小に関する手法 次元の縮小 国語 数学 理科 社会 英語の総合点 5 次元データから1 次元データへの縮約 体形評価 : BMI (Body Mass Index) 判定肥満度の判定方法の1つで

More information

14 化学実験法 II( 吉村 ( 洋 mmol/l の半分だったから さんの測定値は くんの測定値の 4 倍の重みがあり 推定値 としては 0.68 mmol/l その標準偏差は mmol/l 程度ということになる 測定値を 特徴づけるパラメータ t を推定するこの手

14 化学実験法 II( 吉村 ( 洋 mmol/l の半分だったから さんの測定値は くんの測定値の 4 倍の重みがあり 推定値 としては 0.68 mmol/l その標準偏差は mmol/l 程度ということになる 測定値を 特徴づけるパラメータ t を推定するこの手 14 化学実験法 II( 吉村 ( 洋 014.6.1. 最小 乗法のはなし 014.6.1. 内容 最小 乗法のはなし...1 最小 乗法の考え方...1 最小 乗法によるパラメータの決定... パラメータの信頼区間...3 重みの異なるデータの取扱い...4 相関係数 決定係数 ( 最小 乗法を語るもう一つの立場...5 実験条件の誤差の影響...5 問題...6 最小 乗法の考え方 飲料水中のカルシウム濃度を

More information

Microsoft Word - reg2.doc

Microsoft Word - reg2.doc 回帰分析 重回帰 麻生良文. 前提 個の説明変数からなるモデルを考える 重回帰モデル : multple regresso model α β β β u : 被説明変数 epled vrle, 従属変数 depedet vrle, regressd :,,.., 説明変数 epltor vrle, 独立変数 depedet vrle, regressor u: 誤差項 error term, 撹乱項

More information

統計的データ解析

統計的データ解析 統計的データ解析 011 011.11.9 林田清 ( 大阪大学大学院理学研究科 ) 連続確率分布の平均値 分散 比較のため P(c ) c 分布 自由度 の ( カイ c 平均値 0, 標準偏差 1の正規分布 に従う変数 xの自乗和 c x =1 が従う分布を自由度 の分布と呼ぶ 一般に自由度の分布は f /1 c / / ( c ) {( c ) e }/ ( / ) 期待値 二乗 ) 分布 c

More information

情報工学概論

情報工学概論 確率と統計 中山クラス 第 11 週 0 本日の内容 第 3 回レポート解説 第 5 章 5.6 独立性の検定 ( カイ二乗検定 ) 5.7 サンプルサイズの検定結果への影響練習問題 (4),(5) 第 4 回レポート課題の説明 1 演習問題 ( 前回 ) の解説 勉強時間と定期試験の得点の関係を無相関検定により調べる. データ入力 > aa

More information

EBNと疫学

EBNと疫学 推定と検定 57 ( 復習 ) 記述統計と推測統計 統計解析は大きく 2 つに分けられる 記述統計 推測統計 記述統計 観察集団の特性を示すもの 代表値 ( 平均値や中央値 ) や ばらつきの指標 ( 標準偏差など ) 図表を効果的に使う 推測統計 観察集団のデータから母集団の特性を 推定 する 平均 / 分散 / 係数値などの推定 ( 点推定 ) 点推定値のばらつきを調べる ( 区間推定 ) 検定統計量を用いた検定

More information

Microsoft PowerPoint - 測量学.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 測量学.ppt [互換モード] 8/5/ 誤差理論 測定の分類 性格による分類 独立 ( な ) 測定 : 測定値がある条件を満たさなければならないなどの拘束や制約を持たないで独立して行う測定 条件 ( 付き ) 測定 : 三角形の 3 つの内角の和のように, 個々の測定値間に満たすべき条件式が存在する場合の測定 方法による分類 直接測定 : 距離や角度などを機器を用いて直接行う測定 間接測定 : 求めるべき量を直接測定するのではなく,

More information

解析センターを知っていただく キャンペーン

解析センターを知っていただく キャンペーン 005..5 SAS 問題設定 目的 PKパラメータ (AUC,Cmax,Tmaxなど) の推定 PKパラメータの群間比較 PKパラメータのバラツキの評価! データの特徴 非反復測定値 個体につき 個の測定値しか得られない plasma concentration 非反復測定値のイメージ図 測定時点間で個体の対応がない 着目する状況 plasma concentration 経時反復測定値のイメージ図

More information

Microsoft PowerPoint - e-stat(OLS).pptx

Microsoft PowerPoint - e-stat(OLS).pptx 経済統計学 ( 補足 ) 最小二乗法について 担当 : 小塚匡文 2015 年 11 月 19 日 ( 改訂版 ) 神戸大学経済学部 2015 年度後期開講授業 補足 : 最小二乗法 ( 単回帰分析 ) 1.( 単純 ) 回帰分析とは? 標本サイズTの2 変数 ( ここではXとY) のデータが存在 YをXで説明する回帰方程式を推定するための方法 Y: 被説明変数 ( または従属変数 ) X: 説明変数

More information

SAP11_03

SAP11_03 第 3 回 音声音響信号処理 ( 線形予測分析と自己回帰モデル ) 亀岡弘和 東京大学大学院情報理工学系研究科日本電信電話株式会社 NTT コミュニケーション科学基礎研究所 講義内容 ( キーワード ) 信号処理 符号化 標準化の実用システム例の紹介情報通信の基本 ( 誤り検出 訂正符号 変調 IP) 符号化技術の基本 ( 量子化 予測 変換 圧縮 ) 音声分析 合成 認識 強調 音楽信号処理統計的信号処理の基礎

More information

RSS Higher Certificate in Statistics, Specimen A Module 3: Basic Statistical Methods Solutions Question 1 (i) 帰無仮説 : 200C と 250C において鉄鋼の破壊応力の母平均には違いはな

RSS Higher Certificate in Statistics, Specimen A Module 3: Basic Statistical Methods Solutions Question 1 (i) 帰無仮説 : 200C と 250C において鉄鋼の破壊応力の母平均には違いはな RSS Higher Certiicate in Statistics, Specimen A Module 3: Basic Statistical Methods Solutions Question (i) 帰無仮説 : 00C と 50C において鉄鋼の破壊応力の母平均には違いはない. 対立仮説 : 破壊応力の母平均には違いがあり, 50C の方ときの方が大きい. n 8, n 7, x 59.6,

More information

Microsoft PowerPoint - R-stat-intro_12.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - R-stat-intro_12.ppt [互換モード] R で統計解析入門 (12) 生存時間解析 中篇 準備 : データ DEP の読み込み 1. データ DEP を以下からダウンロードする http://www.cwk.zaq.ne.jp/fkhud708/files/dep.csv /fkh /d 2. ダウンロードした場所を把握する ここでは c:/temp とする 3. R を起動し,2. 2 の場所に移動し, データを読み込む 4. データ

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 1/X Chapter 9: Linear correlation Cohen, B. H. (2007). In B. H. Cohen (Ed.), Explaining Psychological Statistics (3rd ed.) (pp. 255-285). NJ: Wiley. 概要 2/X 相関係数とは何か 相関係数の数式 検定 注意点 フィッシャーのZ 変換 信頼区間 相関係数の差の検定

More information

Microsoft Word - mstattext02.docx

Microsoft Word - mstattext02.docx 章重回帰分析 複数の変数で 1つの変数を予測するような手法を 重回帰分析 といいます 前の巻でところで述べた回帰分析は 1つの説明変数で目的変数を予測 ( 説明 ) する手法でしたが この説明変数が複数個になったと考えればよいでしょう 重回帰分析はこの予測式を与える分析手法です 以下の例を見て下さい 例 以下のデータ (Samples 重回帰分析 1.txt) をもとに体重を身長と胸囲の1 次関数で

More information

画像類似度測定の初歩的な手法の検証

画像類似度測定の初歩的な手法の検証 画像類似度測定の初歩的な手法の検証 島根大学総合理工学部数理 情報システム学科 計算機科学講座田中研究室 S539 森瀧昌志 1 目次 第 1 章序論第 章画像間類似度測定の初歩的な手法について.1 A. 画素値の平均を用いる手法.. 画素値のヒストグラムを用いる手法.3 C. 相関係数を用いる手法.4 D. 解像度を合わせる手法.5 E. 振れ幅のヒストグラムを用いる手法.6 F. 周波数ごとの振れ幅を比較する手法第

More information

MT UNDP HDI Langville and Meyer., pp. -, Gowers, Barrow-Green, and Leader., pp. -. なおこれら 参 考 文 献 の 参 考 ページ 数 は 翻 訳 書 の 該 当 ページ 数 に 拠 った.

MT UNDP HDI Langville and Meyer., pp. -, Gowers, Barrow-Green, and Leader., pp. -. なおこれら 参 考 文 献 の 参 考 ページ 数 は 翻 訳 書 の 該 当 ページ 数 に 拠 った. MT UNDP HDI Langville and Meyer., pp. -, Gowers, Barrow-Green, and Leader., pp. -. なおこれら 参 考 文 献 の 参 考 ページ 数 は 翻 訳 書 の 該 当 ページ 数 に 拠 った. http://hdr.undp.org/en/-report. HDI MT Mahalanobis- Taguchi Method

More information

第 3 回講義の項目と概要 統計的手法入門 : 品質のばらつきを解析する 平均と標準偏差 (P30) a) データは平均を見ただけではわからない 平均が同じだからといって 同一視してはいけない b) データのばらつきを示す 標準偏差 にも注目しよう c) 平均

第 3 回講義の項目と概要 統計的手法入門 : 品質のばらつきを解析する 平均と標準偏差 (P30) a) データは平均を見ただけではわからない 平均が同じだからといって 同一視してはいけない b) データのばらつきを示す 標準偏差 にも注目しよう c) 平均 第 3 回講義の項目と概要 016.8.9 1.3 統計的手法入門 : 品質のばらつきを解析する 1.3.1 平均と標準偏差 (P30) a) データは平均を見ただけではわからない 平均が同じだからといって 同一視してはいけない b) データのばらつきを示す 標準偏差 にも注目しよう c) 平均 :AVERAGE 関数, 標準偏差 :STDEVP 関数とSTDEVという関数 1 取得したデータそのものの標準偏差

More information

Microsoft PowerPoint - ch04j

Microsoft PowerPoint - ch04j Ch.4 重回帰分析 : 推論 重回帰分析 y = 0 + 1 x 1 + 2 x 2 +... + k x k + u 2. 推論 1. OLS 推定量の標本分布 2. 1 係数の仮説検定 : t 検定 3. 信頼区間 4. 係数の線形結合への仮説検定 5. 複数線形制約の検定 : F 検定 6. 回帰結果の報告 入門計量経済学 1 入門計量経済学 2 OLS 推定量の標本分布について OLS 推定量は確率変数

More information

ベイズ統計入門

ベイズ統計入門 ベイズ統計入門 条件付確率 事象 F が起こったことが既知であるという条件の下で E が起こる確率を条件付確率 (codtoal probablt) という P ( E F ) P ( E F ) P( F ) 定義式を変形すると 確率の乗法公式となる ( E F ) P( F ) P( E F ) P( E) P( F E) P 事象の独立 ある事象の生起する確率が 他のある事象が生起するかどうかによって変化しないとき

More information

<4D F736F F D E4F8E9F82C982A882AF82E98D7397F1>

<4D F736F F D E4F8E9F82C982A882AF82E98D7397F1> 3 三次における行列 要旨高校では ほとんど 2 2 の正方行列しか扱ってなく 三次の正方行列について考えてみたかったため 数 C で学んだ定理を三次の正方行列に応用して 自分たちで仮説を立てて求めていったら 空間における回転移動を表す行列 三次のケーリー ハミルトンの定理 三次における逆行列を求めたり 仮説をたてることができた. 目的 数 C で学んだ定理を三次の正方行列に応用する 2. 概要目的の到達点として

More information

講義「○○○○」

講義「○○○○」 講義 信頼度の推定と立証 内容. 点推定と区間推定. 指数分布の点推定 区間推定 3. 指数分布 正規分布の信頼度推定 担当 : 倉敷哲生 ( ビジネスエンジニアリング専攻 ) 統計的推測 標本から得られる情報を基に 母集団に関する結論の導出が目的 測定値 x x x 3 : x 母集団 (populaio) 母集団の特性値 統計的推測 標本 (sample) 標本の特性値 分布のパラメータ ( 母数

More information

Kumamoto University Center for Multimedia and Information Technologies Lab. 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI 宮崎県美郷

Kumamoto University Center for Multimedia and Information Technologies Lab. 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI 宮崎県美郷 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI プロジェクト @ 宮崎県美郷町 熊本大学副島慶人川村諒 1 実験の目的 従来 信号の受信電波強度 (RSSI:RecevedSgnal StrengthIndcator) により 対象の位置を推定する手法として 無線 LAN の AP(AccessPont) から受信する信号の減衰量をもとに位置を推定する手法が多く検討されている

More information

ファイナンスのための数学基礎 第1回 オリエンテーション、ベクトル

ファイナンスのための数学基礎 第1回 オリエンテーション、ベクトル 時系列分析 変量時系列モデルとその性質 担当 : 長倉大輔 ( ながくらだいすけ 時系列モデル 時系列モデルとは時系列データを生み出すメカニズムとなるものである これは実際には未知である 私たちにできるのは観測された時系列データからその背後にある時系列モデルを推測 推定するだけである 以下ではいくつかの代表的な時系列モデルを考察する 自己回帰モデル (Auoregressive Model もっとも頻繁に使われる時系列モデルは自己回帰モデル

More information

<4D F736F F D208EC08CB18C7689E68A E F AA957A82C682948C9F92E82E646F63>

<4D F736F F D208EC08CB18C7689E68A E F AA957A82C682948C9F92E82E646F63> 第 7 回 t 分布と t 検定 実験計画学 A.t 分布 ( 小標本に関する平均の推定と検定 ) 前々回と前回の授業では, 標本が十分に大きいあるいは母分散が既知であることを条件に正規分布を用いて推定 検定した. しかし, 母集団が正規分布し, 標本が小さい場合には, 標本分散から母分散を推定するときの不確実さを加味したt 分布を用いて推定 検定しなければならない. t 分布は標本分散の自由度 f(

More information

Microsoft Word - SPSS2007s5.doc

Microsoft Word - SPSS2007s5.doc 第 5 部 SPSS によるデータ解析 : 追加編ここでは 卒論など利用されることの多いデータ処理と解析について 3つの追加をおこなう SPSS で可能なデータ解析のさまざま方法については 紹介した文献などを参照してほしい 15. 被験者の再グループ化名義尺度の反応頻度の少ない複数の反応カテゴリーをまとめて1つに置き換えることがある たとえば 調査データの出身県という変数があったとして 初期の処理の段階では

More information

発表の流れ 1. 回帰分析とは? 2. 単回帰分析単回帰分析とは? / 単回帰式の算出 / 単回帰式の予測精度 <R による演習 1> 3. 重回帰分析重回帰分析とは? / 重回帰式の算出 / 重回帰式の予測精度 質的変数を含む場合の回帰分析 / 多重共線性の問題 変数選択の基準と方法 <R による

発表の流れ 1. 回帰分析とは? 2. 単回帰分析単回帰分析とは? / 単回帰式の算出 / 単回帰式の予測精度 <R による演習 1> 3. 重回帰分析重回帰分析とは? / 重回帰式の算出 / 重回帰式の予測精度 質的変数を含む場合の回帰分析 / 多重共線性の問題 変数選択の基準と方法 <R による R で学ぶ 単回帰分析と重回帰分析 M2 新屋裕太 2013/05/29 発表の流れ 1. 回帰分析とは? 2. 単回帰分析単回帰分析とは? / 単回帰式の算出 / 単回帰式の予測精度 3. 重回帰分析重回帰分析とは? / 重回帰式の算出 / 重回帰式の予測精度 質的変数を含む場合の回帰分析 / 多重共線性の問題 変数選択の基準と方法 回帰分析とは?

More information

Medical3

Medical3 Chapter 1 1.4.1 1 元配置分散分析と多重比較の実行 3つの治療法による測定値に有意な差が認められるかどうかを分散分析で調べます この例では 因子が1つだけ含まれるため1 元配置分散分析 one-way ANOVA の適用になります また 多重比較法 multiple comparison procedure を用いて 具体的のどの治療法の間に有意差が認められるかを検定します 1. 分析メニュー

More information

Microsoft PowerPoint - データ解析基礎4.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - データ解析基礎4.ppt [互換モード] データ解析基礎. 正規分布と相関係数 keyword 正規分布 正規分布の性質 偏差値 変数間の関係を表す統計量 共分散 相関係数 散布図 正規分布 世の中の多くの現象は, 標本数を大きくしていくと, 正規分布に近づいていくことが知られている. 正規分布 データ解析の基礎となる重要な分布 平均と分散によって特徴づけることができる. 平均値 : 分布の中心を表す値 分散 : 分布のばらつきを表す値 正規分布

More information

スライド 1

スライド 1 データ解析特論第 5 回 ( 全 15 回 ) 2012 年 10 月 30 日 ( 火 ) 情報エレクトロニクス専攻横田孝義 1 をもっとやります 2 第 2 回 3 データマイニングの分野ではマクロ ( 巨視的 ) な視点で全体を捉える能力が求められる 1. コンピュータは数値の集合として全体を把握していますので 意味ある情報として全体を見ることが不得意 2. 逆に人間には もともと空間的に全体像を捉える能力が得意

More information

パソコンシミュレータの現状

パソコンシミュレータの現状 第 2 章微分 偏微分, 写像 豊橋技術科学大学森謙一郎 2. 連続関数と微分 工学において物理現象を支配する方程式は微分方程式で表されていることが多く, 有限要素法も微分方程式を解く数値解析法であり, 定式化においては微分 積分が一般的に用いられており. 数学の基礎知識が必要になる. 図 2. に示すように, 微分は連続な関数 f() の傾きを求めることであり, 微小な に対して傾きを表し, を無限に

More information

Microsoft Word - ㅎ㇤ㇺå®ı璃ㆨAIã†®æŁ°ç’ƒ.docx

Microsoft Word - ㅎ㇤ㇺå®ı璃ㆨAIã†®æŁ°ç’ƒ.docx ベイズの定理から AI の数理 ベイズ更新とロジステック曲線について 松本睦郎 ( 札幌啓成高等学校講師 ) Episode ロジステック曲線 菌やウイルスの増殖数や 人口増加等を表現する曲線の一つにロジステック曲線があります 例 シャーレの中で培養された大腸菌の数について考察する シャーレ内に栄養が十分に存在するとき 菌は栄養を吸収しながら 一定時間ごとに細胞分裂をして増 殖する 菌の数 u u(t)

More information

<4D F736F F D208D A778D5A8A778F4B8E7793B CC A7795D2816A2E646F6378>

<4D F736F F D208D A778D5A8A778F4B8E7793B CC A7795D2816A2E646F6378> 高等学校学習指導要領解説数学統計関係部分抜粋 第 部数学第 2 章各科目第 節数学 Ⅰ 3 内容と内容の取扱い (4) データの分析 (4) データの分析統計の基本的な考えを理解するとともに, それを用いてデータを整理 分析し傾向を把握できるようにする アデータの散らばり四分位偏差, 分散及び標準偏差などの意味について理解し, それらを用いてデータの傾向を把握し, 説明すること イデータの相関散布図や相関係数の意味を理解し,

More information

Excelによる統計分析検定_知識編_小塚明_5_9章.indd

Excelによる統計分析検定_知識編_小塚明_5_9章.indd 第7章57766 検定と推定 サンプリングによって得られた標本から, 母集団の統計的性質に対して推測を行うことを統計的推測といいます 本章では, 推測統計の根幹をなす仮説検定と推定の基本的な考え方について説明します 前章までの知識を用いて, 具体的な分析を行います 本章以降の知識は操作編での操作に直接関連していますので, 少し聞きなれない言葉ですが, 帰無仮説 有意水準 棄却域 などの意味を理解して,

More information

カイ二乗フィット検定、パラメータの誤差

カイ二乗フィット検定、パラメータの誤差 統計的データ解析 008 008.. 林田清 ( 大阪大学大学院理学研究科 ) 問題 C (, ) ( x xˆ) ( y yˆ) σ x πσ σ y y Pabx (, ;,,, ) ˆ y σx σ y = dx exp exp πσx ただし xy ˆ ˆ はyˆ = axˆ+ bであらわされる直線モデル上の点 ( ˆ) ( ˆ ) ( ) x x y ax b y ax b Pabx (,

More information

狭山デポ様IBM移設予定機器 _ppt [Compatibility Mode]

狭山デポ様IBM移設予定機器 _ppt [Compatibility Mode] 定量的プロジェクトマネジメント事例研究会活動紹介 ~ ソフトウェア開発での品質予測の事例紹介その 2~ 2014 年 12 月 6 日 代表 山田知満,PMP 副代表 杉原秀保,PMP 副代表 小暮 豊,PMP 目次 1 1. 研究会の構成とメンバーの紹介 2. 活動経緯 3. 定量的 PM 事例研究 WG の活動紹介 4.CCPM 研究 WG の活動紹介 5. ソフトウェア開発での品質開発での品質予測の事例紹介その

More information

と 測定を繰り返した時のばらつき の和が 全体のばらつき () に対して どれくらいの割合となるかがわかり 測定システムを評価することができる MSA 第 4 版スタディガイド ジャパン プレクサス (010)p.104 では % GRR の値が10% 未満であれば 一般に受容れられる測定システムと

と 測定を繰り返した時のばらつき の和が 全体のばらつき () に対して どれくらいの割合となるかがわかり 測定システムを評価することができる MSA 第 4 版スタディガイド ジャパン プレクサス (010)p.104 では % GRR の値が10% 未満であれば 一般に受容れられる測定システムと .5 Gage R&R による解析.5.1 Gage R&Rとは Gage R&R(Gage Repeatability and Reproducibility ) とは 測定システム分析 (MSA: Measurement System Analysis) ともいわれ 測定プロセスを管理または審査するための手法である MSAでは ばらつきの大きさを 変動 という尺度で表し 測定システムのどこに原因があるのか

More information

Microsoft PowerPoint - 10.pptx

Microsoft PowerPoint - 10.pptx m u. 固有値とその応用 8/7/( 水 ). 固有値とその応用 固有値と固有ベクトル 行列による写像から固有ベクトルへ m m 行列 によって線形写像 f : R R が表せることを見てきた ここでは 次元平面の行列による写像を調べる とし 写像 f : を考える R R まず 単位ベクトルの像 u y y f : R R u u, u この事から 線形写像の性質を用いると 次の格子上の点全ての写像先が求まる

More information

<4D F736F F F696E74202D E738A5889BB8BE688E68A4F82CC926E89BF908492E882C98AD682B782E98CA48B862E707074>

<4D F736F F F696E74202D E738A5889BB8BE688E68A4F82CC926E89BF908492E882C98AD682B782E98CA48B862E707074> 市街化区域外の地価推定に関する研究 不動産 空間計量研究室 筑波大学第三学群社会工学類都市計画主専攻宮下将尚筑波大学大学院システム情報工学研究科社会システム工学専攻高野哲司 背景 日本の国土の区域区分 都市計画区域 市街化区域 市街化を促進する区域 市街化調整区域 市街化を抑制する区域 非線引都市計画区域 上記に属さない区域 非線引き市街化調整区域市街化区域 都市計画区域 本研究での対象区域 都市計画区域外

More information

Microsoft PowerPoint - stat-2014-[9] pptx

Microsoft PowerPoint - stat-2014-[9] pptx 統計学 第 17 回 講義 母平均の区間推定 Part-1 014 年 6 17 ( )6-7 限 担当教員 : 唐渡 広志 ( からと こうじ ) 研究室 : 経済学研究棟 4 階 43 号室 email: kkarato@eco.u-toyama.ac.j website: htt://www3.u-toyama.ac.j/kkarato/ 1 講義の目的 標本平均は正規分布に従うという性質を

More information

13章 回帰分析

13章 回帰分析 3 章回帰分析の基礎 つ以上の変数についての関係を見る. つの変数を結果, その他の変数を原因として, 因果関係を説明しようとするもの. 厳密な意味での因果関係ではない 例 因果 相関関係等 勤務年数が長ければ, 年間給与は上がる. 景気が良くなれば, 株価は上がる 父親の身長が高ければ, 子供の身長も高い. 価格が低下すれば需要が増える. 自身の兄弟数が多いと, 育てる子供の数も多い. サッカー人気が上がると,

More information

Microsoft PowerPoint - 三次元座標測定 ppt

Microsoft PowerPoint - 三次元座標測定 ppt 冗長座標測定機 ()( 三次元座標計測 ( 第 9 回 ) 5 年度大学院講義 6 年 月 7 日 冗長性を持つ 次元座標測定機 次元 辺測量 : 冗長性を出すために つのレーザトラッカを配置し, キャッツアイまでの距離から座標を測定する つのカメラ ( 次元的なカメラ ) とレーザスキャナ : つの角度測定システムによる座標測定 つの回転関節による 次元 自由度多関節機構 高増潔東京大学工学系研究科精密機械工学専攻

More information

不偏推定量

不偏推定量 不偏推定量 情報科学の補足資料 018 年 6 月 7 日藤本祥二 統計的推定 (statistical estimatio) 確率分布が理論的に分かっている標本統計量を利用する 確率分布の期待値の値をそのまま推定値とするのが点推定 ( 信頼度 0%) 点推定に ± で幅を持たせて信頼度を上げたものが区間推定 持たせた幅のことを誤差 (error) と呼ぶ 信頼度 (cofidece level)

More information

memo

memo 数理情報工学特論第一 機械学習とデータマイニング 4 章 : 教師なし学習 3 かしまひさし 鹿島久嗣 ( 数理 6 研 ) kashima@mist.i.~ DEPARTMENT OF MATHEMATICAL INFORMATICS 1 グラフィカルモデルについて学びます グラフィカルモデル グラフィカルラッソ グラフィカルラッソの推定アルゴリズム 2 グラフィカルモデル 3 教師なし学習の主要タスクは

More information

Microsoft PowerPoint - 基礎・経済統計6.ppt

Microsoft PowerPoint - 基礎・経済統計6.ppt . 確率変数 基礎 経済統計 6 確率分布 事象を数値化したもの ( 事象ー > 数値 の関数 自然に数値されている場合 さいころの目 量的尺度 数値化が必要な場合 質的尺度, 順序的尺度 それらの尺度に数値を割り当てる 例えば, コインの表が出たら, 裏なら 0. 離散確率変数と連続確率変数 確率変数の値 連続値をとるもの 身長, 体重, 実質 GDP など とびとびの値 離散値をとるもの 新生児の性別

More information

(.3) 式 z / の計算, alpha( ), sigma( ) から, 値 ( 区間幅 ) を計算 siki.3<-fuctio(, alpha, sigma) elta <- qorm(-alpha/) sigma /sqrt() elta [ 例 ]., 信頼率 として, サイ

(.3) 式 z / の計算, alpha( ), sigma( ) から, 値 ( 区間幅 ) を計算 siki.3<-fuctio(, alpha, sigma) elta <- qorm(-alpha/) sigma /sqrt() elta [ 例 ]., 信頼率 として, サイ 区間推定に基づくサンプルサイズの設計方法 7.7. 株式会社応用数理研究所佐々木俊久 永田靖 サンプルサイズの決め方 朝倉書店 (3) の 章です 原本とおなじ 6 種類を記述していますが 平均値関連 4 つをから4 章とし, 分散の つを 5,6 章に順序を変更しました 推定手順 サンプルサイズの設計方法は, 原本をそのまま引用しています R(S-PLUS) 関数での計算方法および例を追加しました.

More information

スライド 1

スライド 1 計測工学第 12 回以降 測定値の誤差と精度編 2014 年 7 月 2 日 ( 水 )~7 月 16 日 ( 水 ) 知能情報工学科 横田孝義 1 授業計画 4/9 4/16 4/23 5/7 5/14 5/21 5/28 6/4 6/11 6/18 6/25 7/2 7/9 7/16 7/23 2 誤差とその取扱い 3 誤差 = 測定値 真の値 相対誤差 = 誤差 / 真の値 4 誤差 (error)

More information

CAEシミュレーションツールを用いた統計の基礎教育 | (株)日科技研

CAEシミュレーションツールを用いた統計の基礎教育 | (株)日科技研 CAE シミュレーションツール を用いた統計の基礎教育 ( 株 ) 日本科学技術研修所数理事業部 1 現在の統計教育の課題 2009 年から統計教育が中等 高等教育の必須科目となり, 大学でも問題解決ができるような人材 ( 学生 ) を育てたい. 大学ではコンピューター ( 統計ソフトの利用 ) を重視した教育をより積極的におこなうのと同時に, 理論面もきちんと教育すべきである. ( 報告 数理科学分野における統計科学教育

More information

回帰分析 単回帰

回帰分析 単回帰 回帰分析 単回帰 麻生良文 単回帰モデル simple regression model = α + β + u 従属変数 (dependent variable) 被説明変数 (eplained variable) 独立変数 (independent variable) 説明変数 (eplanator variable) u 誤差項 (error term) 撹乱項 (disturbance term)

More information

Microsoft Word - lec_student-chp3_1-representative

Microsoft Word - lec_student-chp3_1-representative 1. はじめに この節でのテーマ データ分布の中心位置を数値で表す 可視化でとらえた分布の中心位置を数量化する 平均値とメジアン, 幾何平均 この節での到達目標 1 平均値 メジアン 幾何平均の定義を書ける 2 平均値とメジアン, 幾何平均の特徴と使える状況を説明できる. 3 平均値 メジアン 幾何平均を計算できる 2. 特性値 集めたデータを度数分布表やヒストグラムに整理する ( 可視化する )

More information

0 21 カラー反射率 slope aspect 図 2.9: 復元結果例 2.4 画像生成技術としての計算フォトグラフィ 3 次元情報を復元することにより, 画像生成 ( レンダリング ) に応用することが可能である. 近年, コンピュータにより, カメラで直接得られない画像を生成する技術分野が生

0 21 カラー反射率 slope aspect 図 2.9: 復元結果例 2.4 画像生成技術としての計算フォトグラフィ 3 次元情報を復元することにより, 画像生成 ( レンダリング ) に応用することが可能である. 近年, コンピュータにより, カメラで直接得られない画像を生成する技術分野が生 0 21 カラー反射率 slope aspect 図 2.9: 復元結果例 2.4 画像生成技術としての計算フォトグラフィ 3 次元情報を復元することにより, 画像生成 ( レンダリング ) に応用することが可能である. 近年, コンピュータにより, カメラで直接得られない画像を生成する技術分野が生まれ, コンピューテーショナルフォトグラフィ ( 計算フォトグラフィ ) と呼ばれている.3 次元画像認識技術の計算フォトグラフィへの応用として,

More information

0 スペクトル 時系列データの前処理 法 平滑化 ( スムージング ) と微分 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌

0 スペクトル 時系列データの前処理 法 平滑化 ( スムージング ) と微分 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌 0 スペクトル 時系列データの前処理 法 平滑化 ( スムージング ) と微分 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌 スペクトルデータの特徴 1 波 ( 波数 ) が近いと 吸光度 ( 強度 ) の値も似ている ノイズが含まれる 吸光度 ( 強度 ) の極大値 ( ピーク ) 以外のデータも重要 時系列データの特徴 2 時刻が近いと プロセス変数の値も似ている ノイズが含まれる プロセス変数の極大値

More information

切片 ( 定数項 ) ダミー 以下の単回帰モデルを考えよう これは賃金と就業年数の関係を分析している : ( 賃金関数 ) ここで Y i = α + β X i + u i, i =1,, n, u i ~ i.i.d. N(0, σ 2 ) Y i : 賃金の対数値, X i : 就業年数. (

切片 ( 定数項 ) ダミー 以下の単回帰モデルを考えよう これは賃金と就業年数の関係を分析している : ( 賃金関数 ) ここで Y i = α + β X i + u i, i =1,, n, u i ~ i.i.d. N(0, σ 2 ) Y i : 賃金の対数値, X i : 就業年数. ( 統計学ダミー変数による分析 担当 : 長倉大輔 ( ながくらだいすけ ) 1 切片 ( 定数項 ) ダミー 以下の単回帰モデルを考えよう これは賃金と就業年数の関係を分析している : ( 賃金関数 ) ここで Y i = α + β X i + u i, i =1,, n, u i ~ i.i.d. N(0, σ 2 ) Y i : 賃金の対数値, X i : 就業年数. ( 実際は賃金を就業年数だけで説明するのは現実的はない

More information

<4D F736F F F696E74202D B835E89F090CD89898F4B81408F6489F18B4195AA90CD A E707074>

<4D F736F F F696E74202D B835E89F090CD89898F4B81408F6489F18B4195AA90CD A E707074> 重回帰分析 (2) データ解析演習 6.9 M1 荻原祐二 1 発表の流れ 1. 復習 2. ダミー変数を用いた重回帰分析 3. 交互作用項を用いた重回帰分析 4. 実際のデータで演習 2 復習 他の独立変数の影響を取り除いた時に ある独立変数が従属変数をどれくらい予測できるか 変数 X1 変数 X2 β= 変数 Y 想定したモデルが全体としてどの程度当てはまるのか R²= 3 偏相関係数と標準化偏回帰係数の違い

More information

Microsoft Word - Stattext12.doc

Microsoft Word - Stattext12.doc 章対応のない 群間の量的データの検定. 検定手順 この章ではデータ間に 対 の対応のないつの標本から推定される母集団間の平均値や中央値の比較を行ないます 検定手法は 図. のようにまず正規に従うかどうかを調べます 但し この場合はつの群が共に正規に従うことを調べる必要があります 次に 群とも正規ならば F 検定を用いて等分散であるかどうかを調べます 等分散の場合は t 検定 等分散でない場合はウェルチ

More information

Microsoft Word - Stattext13.doc

Microsoft Word - Stattext13.doc 3 章対応のある 群間の量的データの検定 3. 検定手順 この章では対応がある場合の量的データの検定方法について学びます この場合も図 3. のように最初に正規に従うかどうかを調べます 正規性が認められた場合は対応がある場合の t 検定 正規性が認められない場合はウィルコクソン (Wlcoxo) の符号付き順位和検定を行ないます 章で述べた検定方法と似ていますが ここでは対応のあるデータ同士を引き算した値を用いて判断します

More information

基礎統計

基礎統計 基礎統計 第 11 回講義資料 6.4.2 標本平均の差の標本分布 母平均の差 標本平均の差をみれば良い ただし, 母分散に依存するため場合分けをする 1 2 3 分散が既知分散が未知であるが等しい分散が未知であり等しいとは限らない 1 母分散が既知のとき が既知 標準化変量 2 母分散が未知であり, 等しいとき 分散が未知であるが, 等しいということは分かっているとき 標準化変量 自由度 の t

More information

untitled

untitled に, 月次モデルの場合でも四半期モデルの場合でも, シミュレーション期間とは無関係に一様に RMSPE を最小にするバンドの設定法は存在しないということである 第 2 は, 表で与えた 2 つの期間及びすべての内生変数を見渡して, 全般的にパフォーマンスのよいバンドの設定法は, 最適固定バンドと最適可変バンドのうちの M 2, Q2 である いずれにしても, 以上述べた 3 つのバンド設定法は若干便宜的なものと言わざるを得ない

More information

Microsoft PowerPoint - H21生物計算化学2.ppt

Microsoft PowerPoint - H21生物計算化学2.ppt 演算子の行列表現 > L いま 次元ベクトル空間の基底をケットと書くことにする この基底は完全系を成すとすると 空間内の任意のケットベクトルは > > > これより 一度基底を与えてしまえば 任意のベクトルはその基底についての成分で完全に記述することができる これらの成分を列行列の形に書くと M これをベクトル の基底 { >} による行列表現という ところで 行列 A の共役 dont 行列は A

More information

Microsoft Word - SDA2012kadai07.doc

Microsoft Word - SDA2012kadai07.doc 都市データ分析第 7 回課題書 年 5 月 3 日重回帰モデルによる地価推定担当鈴木勉 システム情報系 TA 高森賢司 システム情報工学研究科 茨城県の公示地価を重回帰モデルによって説明し 地価に影響を及ぼすと考えられる要因との関係を定量的に記述する.. 重回帰分析重回帰分析では一つの従属変数 被説明変数 を 複数の独立変数 説明変数 で説明することを考える. これによって どの独立変数が どの程度従属変数に影響を与えているかを知ることができる...

More information

因子分析

因子分析 因子分析 心理データ解析演習 M1 枡田恵 2013.6.5. 1 因子分析とは 因子分析とは ある観測された変数 ( 質問項目への回答など ) が どのような潜在的な変数 ( 観測されない 仮定された変数 ) から影響を受けているかを探る手法 多変量解析の手法の一つ 複数の変数の関係性をもとにした構造を探る際によく用いられる 2 因子分析とは 探索的因子分析 - 多くの観測変数間に見られる複雑な相関関係が

More information

したがって このモデルではの長さをもつ潜在履歴 latent history が存在し 同様に と指標化して扱うことができる 以下では 潜在的に起こりうる履歴を潜在履歴 latent history 実際にデ ータとして記録された履歴を記録履歴 recorded history ということにする M

したがって このモデルではの長さをもつ潜在履歴 latent history が存在し 同様に と指標化して扱うことができる 以下では 潜在的に起こりうる履歴を潜在履歴 latent history 実際にデ ータとして記録された履歴を記録履歴 recorded history ということにする M Bayesian Inference with ecological applications Chapter 10 Bayesian Inference with ecological applications 輪読会 潜在的な事象を扱うための多項分布モデル Latent Multinomial Models 本章では 記録した頻度データが多項分布に従う潜在的な変数を集約したものと考えられるときの

More information

Microsoft Word - NumericalComputation.docx

Microsoft Word - NumericalComputation.docx 数値計算入門 武尾英哉. 離散数学と数値計算 数学的解法の中には理論計算では求められないものもある. 例えば, 定積分は, まずは積分 ( 被積分関数の原始関数をみつけること できなければ値を得ることはできない. また, ある関数の所定の値における微分値を得るには, まずその関数の微分ができなければならない. さらに代数方程式の解を得るためには, 解析的に代数方程式を解く必要がある. ところが, これらは必ずしも解析的に導けるとは限らない.

More information

Microsoft Word - reg.doc

Microsoft Word - reg.doc 回帰分析 単回帰 麻生良文. 回帰分析の前提 次のようなモデルを考える 単回帰モデル : mple regreo moel : 被説明変数 eple vrble 従属変数 epeet vrble regre : 説明変数 epltor vrble 独立変数 epeet vrble regreor : 誤差項 error term 撹乱項 trbe term emple Kee 型消費関数 C YD

More information

ボルツマンマシンの高速化

ボルツマンマシンの高速化 1. はじめに ボルツマン学習と平均場近似 山梨大学工学部宗久研究室 G04MK016 鳥居圭太 ボルツマンマシンは学習可能な相互結合型ネットワー クの代表的なものである. ボルツマンマシンには, 学習のための統計平均を取る必要があり, 結果を求めるまでに長い時間がかかってしまうという欠点がある. そこで, 学習の高速化のために, 統計を取る2つのステップについて, 以下のことを行う. まず1つ目のステップでは,

More information

Excelを用いた行列演算

Excelを用いた行列演算 を用いた行列演算 ( 統計専門課程国民 県民経済計算の受講に向けて ) 総務省統計研究研修所 この教材の内容について計量経済学における多くの経済モデルは連立方程式を用いて記述されています この教材は こうした科目の演習においてそうした連立方程式の計算をExcelで行う際の技能を補足するものです 冒頭 そもそもどういう場面で連立方程式が登場するのかについて概括的に触れ なぜ この教材で連立方程式の解法について事前に学んでおく必要があるのか理解していただこうと思います

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 学位論文作成のための疫学 統計解析の実際 徳島大学大学院 医歯薬学研究部 社会医学系 予防医学分野 有澤孝吉 (e-mail: karisawa@tokushima-u.ac.jp) 本日の講義の内容 (SPSS を用いて ) 記述統計 ( データのまとめ方 ) 代表値 ばらつき正規確率プロット 正規性の検定標準偏差 不偏標準偏差 標準誤差の区別中心極限定理母平均の区間推定 ( 母集団の標準偏差が既知の場合

More information

簿記教育における習熟度別クラス編成 簿記教育における習熟度別クラス編成 濱田峰子 要旨 近年 学生の多様化に伴い きめ細やかな個別対応や対話型授業が可能な少人数の習熟度別クラス編成の重要性が増している そのため 本学では入学時にプレイスメントテストを実施し 国語 数学 英語の 3 教科については習熟

簿記教育における習熟度別クラス編成 簿記教育における習熟度別クラス編成 濱田峰子 要旨 近年 学生の多様化に伴い きめ細やかな個別対応や対話型授業が可能な少人数の習熟度別クラス編成の重要性が増している そのため 本学では入学時にプレイスメントテストを実施し 国語 数学 英語の 3 教科については習熟 濱田峰子 要旨 近年 学生の多様化に伴い きめ細やかな個別対応や対話型授業が可能な少人数の習熟度別クラス編成の重要性が増している そのため 本学では入学時にプレイスメントテストを実施し 国語 数学 英語の 3 教科については習熟度別クラス編成を実施している 本稿では さらにの導入へ向けて 既存のプレイスメントテストを活用したクラス編成の可能性について検討した 3 教科に関するプレイスメントテストの偏差値を説明変数

More information

要旨 1. 始めに PCA 2. 不偏分散, 分散, 共分散 N N 49

要旨 1. 始めに PCA 2. 不偏分散, 分散, 共分散 N N 49 要旨 1. 始めに PCA 2. 不偏分散, 分散, 共分散 N N 49 N N Web x x y x x x y x y x y N 三井信宏 : 統計の落とし穴と蜘蛛の糸,https://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/statistics_pitfall/pitfall_.html 50 標本分散 不偏分散 図 1: 不偏分散のほうが母集団の分散に近付くことを示すシミュレーション

More information

Ecel 演習問題 Work Shee 解答 第 章 Ecel 演習問題 WorkShee 解答 問題 - 4 8 7 転置行列 4 8 7 TRANSPOSE( ) 問題 - X.6 4 4.8 8 4.9 6. 7 48 8. X 転置行列 4 8 7 4 6 48 TRANSPOSE( ).6 4.8.9. 8. 問題 -.6 4 4.8 8 y.9. 7 8. 転置行列 4 8 7 TRANSPOSE(

More information

計量経済学の第一歩 田中隆一 ( 著 ) gretl で例題と実証分析問題を 再現する方法 発行所株式会社有斐閣 2015 年 12 月 20 日初版第 1 刷発行 ISBN , Ryuichi Tanaka, Printed in Japan

計量経済学の第一歩 田中隆一 ( 著 ) gretl で例題と実証分析問題を 再現する方法 発行所株式会社有斐閣 2015 年 12 月 20 日初版第 1 刷発行 ISBN , Ryuichi Tanaka, Printed in Japan 計量経済学の第一歩 田中隆一 ( 著 ) gretl で例題と実証分析問題を 再現する方法 発行所株式会社有斐閣 2015 年 12 月 20 日初版第 1 刷発行 ISBN 978-4-641-15028-7, Printed in Japan 第 5 章単回帰分析 本文例例 5. 1: 学歴と年収の関係 まず 5_income.csv を読み込み, メニューの モデル (M) 最小 2 乗法 (O)

More information

母平均 母分散 母標準偏差は, が連続的な場合も含めて, すべての個体の特性値 のすべての実現値 の平均 分散 標準偏差であると考えてよい 有限母集団で が離散的な場合, まさにその意味になるが, そうでない場合も, このように理解してよい 5 母数 母集団から定まる定数のこと 母平均, 母分散,

母平均 母分散 母標準偏差は, が連続的な場合も含めて, すべての個体の特性値 のすべての実現値 の平均 分散 標準偏差であると考えてよい 有限母集団で が離散的な場合, まさにその意味になるが, そうでない場合も, このように理解してよい 5 母数 母集団から定まる定数のこと 母平均, 母分散, . 無作為標本. 基本的用語 推測統計における基本的な用語を確認する 母集団 調査の対象になる集団のこと 最終的に, 判断の対象になる集団である 母集団の個体 母集団を構成する つ つのもののこと 母集団は個体の集まりである 個体の特性値 個体の特性を表す数値のこと 身長や体重など 特性値は, 変量ともいう 4 有限母集団と無限母集団 個体の個数が有限の母集団を 有限母集団, 個体の個数が無限の母集団を

More information

学習指導要領

学習指導要領 (1) 数と式 学習指導要領 数と式 (1) 式の計算二次の乗法公式及び因数分解の公式の理解を深め 式を多面的にみたり目的に応じて式を適切に変形したりすること 東京都立町田高等学校学力スタンダード 整式の加法 減法 乗法展開の公式を利用できる 式を1 つの文字におき換えることによって, 式の計算を簡略化することができる 式の形の特徴に着目して変形し, 展開の公式が適用できるようにすることができる 因数分解因数分解の公式を利用できる

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 復習 ) 時系列のモデリング ~a. 離散時間モデル ~ y k + a 1 z 1 y k + + a na z n ay k = b 0 u k + b 1 z 1 u k + + b nb z n bu k y k = G z 1 u k = B(z 1 ) A(z 1 u k ) ARMA モデル A z 1 B z 1 = 1 + a 1 z 1 + + a na z n a = b 0

More information

Microsoft PowerPoint - sc7.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - sc7.ppt [互換モード] / 社会調査論 本章の概要 本章では クロス集計表を用いた独立性の検定を中心に方法を学ぶ 1) 立命館大学経済学部 寺脇 拓 2 11 1.1 比率の推定 ベルヌーイ分布 (Bernoulli distribution) 浄水器の所有率を推定したいとする 浄水器の所有の有無を表す変数をxで表し 浄水器をもっている を 1 浄水器をもっていない を 0 で表す 母集団の浄水器を持っている人の割合をpで表すとすると

More information

モジュール1のまとめ

モジュール1のまとめ 数理統計学 第 0 回 復習 標本分散と ( 標本 ) 不偏分散両方とも 分散 というのが実情 二乗偏差計標本分散 = データ数 (0ページ) ( 標本 ) 不偏分散 = (03 ページ ) 二乗偏差計 データ数 - 分析ではこちらをとることが多い 復習 ここまで 実験結果 ( 万回 ) 平均 50Kg 標準偏差 0Kg 0 人 全体に小さすぎる > mea(jkke) [] 89.4373 標準偏差

More information

Microsoft PowerPoint - R-stat-intro_04.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - R-stat-intro_04.ppt [互換モード] R で統計解析入門 (4) 散布図と回帰直線と相関係数 準備 : データ DEP の読み込み 1. データ DEP を以下からダウンロードする http://www.cwk.zaq.ne.jp/fkhud708/files/dep.csv 2. ダウンロードした場所を把握する ここでは c:/temp とする 3. R を起動し,2. の場所に移動し, データを読み込む 4. データ DEP から薬剤

More information

景気指標の新しい動向

景気指標の新しい動向 内閣府経済社会総合研究所 経済分析 22 年第 166 号 4 時系列因子分析モデル 4.1 時系列因子分析モデル (Stock-Watson モデル の理論的解説 4.1.1 景気循環の状態空間表現 Stock and Watson (1989,1991 は観測される景気指標を状態空間表現と呼ば れるモデルで表し, 景気の状態を示す指標を開発した. 状態空間表現とは, わ れわれの目に見える実際に観測される変数は,

More information

If(A) Vx(V) 1 最小 2 乗法で実験式のパラメータが導出できる測定で得られたデータをよく近似する式を実験式という. その利点は (M1) 多量のデータの特徴を一つの式で簡潔に表現できること. また (M2) y = f ( x ) の関係から, 任意の x のときの y が求まるので,

If(A) Vx(V) 1 最小 2 乗法で実験式のパラメータが導出できる測定で得られたデータをよく近似する式を実験式という. その利点は (M1) 多量のデータの特徴を一つの式で簡潔に表現できること. また (M2) y = f ( x ) の関係から, 任意の x のときの y が求まるので, If(A) Vx(V) 1 最小 乗法で実験式のパラメータが導出できる測定で得られたデータをよく近似する式を実験式という. その利点は (M1) 多量のデータの特徴を一つの式で簡潔に表現できること. また (M) y = f ( x ) の関係から, 任意の x のときの y が求まるので, 未測定点の予測ができること. また (M3) 現象が比較的単純であれば, 現象を支配 する原理の式が分かることである.

More information

データサイエンス講座第 3 回機械学習その 2 ロジスティクス回帰 カーネル法とサポートベクターマシン アンサンブル学習

データサイエンス講座第 3 回機械学習その 2 ロジスティクス回帰 カーネル法とサポートベクターマシン アンサンブル学習 データサイエンス講座第 3 回機械学習その 2 ロジスティクス回帰 カーネル法とサポートベクターマシン アンサンブル学習 ロジスティクス回帰 基本的には重回帰分析のモデルと考え方は似ている = 1 1+ ( ) 目的変数 = 係数 説明変数 + 定数 この式をグラフ化すると y は 0 1 に収まる ( シグモイド関数 ) トレーニングデータから確率を最大となる地点をもとめ それぞれの係数を求める

More information

数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュ

数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュ 数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュレーションによって計算してみる 4.1 放物運動一様な重力場における放物運動を考える 一般に質量の物体に作用する力をとすると運動方程式は

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation 付録 2 2 次元アフィン変換 直交変換 たたみ込み 1.2 次元のアフィン変換 座標 (x,y ) を (x,y) に移すことを 2 次元での変換. 特に, 変換が と書けるとき, アフィン変換, アフィン変換は, その 1 次の項による変換 と 0 次の項による変換 アフィン変換 0 次の項は平行移動 1 次の項は座標 (x, y ) をベクトルと考えて とすれば このようなもの 2 次元ベクトルの線形写像

More information

当し 図 6. のように 2 分類 ( 疾患の有無 ) のデータを直線の代わりにシグモイド曲線 (S 字状曲線 ) で回帰する手法である ちなみに 直線で回帰する手法はコクラン アーミテージの傾向検定 疾患の確率 x : リスクファクター 図 6. ロジスティック曲線と回帰直線 疾患が発

当し 図 6. のように 2 分類 ( 疾患の有無 ) のデータを直線の代わりにシグモイド曲線 (S 字状曲線 ) で回帰する手法である ちなみに 直線で回帰する手法はコクラン アーミテージの傾向検定 疾患の確率 x : リスクファクター 図 6. ロジスティック曲線と回帰直線 疾患が発 6.. ロジスティック回帰分析 6. ロジスティック回帰分析の原理 ロジスティック回帰分析は判別分析を前向きデータ用にした手法 () ロジスティックモデル 疾患が発症するかどうかをリスクファクターから予想したいまたは疾患のリスクファクターを検討したい 判別分析は後ろ向きデータ用だから前向きデータ用にする必要がある ロジスティック回帰分析を適用ロジスティック回帰分析 ( ロジット回帰分析 ) は 判別分析をロジスティック曲線によって前向き研究から得られたデータ用にした手法

More information