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1 平成26年度 新技術説明会 創薬分野 新規糖尿病バイオマーカーを標的とする 2型糖尿病治療薬 斎藤 芳郎 同志社大学 生命医科学部 医生命システム学科 准教授 October 28, 2014

2 従来技術とその問題点 糖尿病に対する薬剤の選択に医学的な判断基準はなく 臨床医の経験 に基づいて行われているのが現状 現状の問題点 糖尿病患者医師による薬剤の選択 投与血糖値 HbA1c 値 による投薬の評価 試行錯誤 問題点 1: 医師が薬剤を選択する医学的判断基準が無い問題点 2: 投薬治療が 試行錯誤となり 多くの無駄を含んでいる 効果が見られない場合

3 新技術の特徴 従来技術との比較 糖尿病態において悪玉となる分子 ( セレノプロテイン P) を標的とした薬剤の開発 テーラーメイド 2 型糖尿病治療の実現 インスリン抵抗性を増加し 糖尿病を悪化する セレノプロテインP を同定 (Cell Metabolism, 12, , 2010) 本研究の目指すテーラーメイド 2 型糖尿病治療 境界型 糖尿病型 血中 SeP 濃度の測定 SeP 高値群 SePによるインスリン抵抗性の増加 セレノプロテイン P(SeP) の 活性を抑制する手法を開発 ( 新技術 ) SeP を標的とした治療薬の選択 糖尿病のテーラーメイド治療法の実現

4 abundance in man 必須微量元素セレン E : major element E : minor 少量元素 element E : trace 微量元素 element 75 kg の成人に含まれる 各元素量 主要元素 (96%)! (3.6%)! (0.4%)! O 75 kg 49 kg (65%) S 190 g (0.25%) Se 13 mg (1.7x10-5 %) Human Study 1. 克山 ( ケシャン ) 病 : 中国 克山の風土病 土壌中のセレンが少ないため セレン欠乏化 重篤な心筋症を生じる 2. 血中セレンの低下 ( 土壌中セレン濃度の低い地域 ) 動脈硬化 ガン発症率 の増加 3.HIV 感染者で血中セレン濃度の低下 生存率の低下 Animal Study 1. 餌に含まれるセレンが 免疫機能や雄性生殖 - 精子形成に重要 2. セレン含有蛋白質を作れないマウスー初期胚性致死

5 セレン含有蛋白質 ( セレノプロテイン ) mrna 5' セレノシステイン selenocysteine (Sec) AUG SeH CH2 NH2-CH-COOH セレン含有タンパク質の生合成機構 UGA translation UAA or UAG SECIS 3' Sec selenoprotein glutathione peroxidase (GPx) thioredoxin reductase (TR) iodothyronine deiodinase selenophosphate synthetase selenoprotein W 15 kda selenoprotein function ROOH?? ROH redox regulation T4 T3 ATP + H2Se H3SePO3 + AMP selenoprotein P ROOH ROH Se Transporter N C selenoprotein Met Sec stop other protein Met stop

6 セレノプロテイン P (selenoprotein P, SeP) Sec His-rich Sec-rich 血漿中の主要なセレノプロテイン! 69 kda (362 アミノ酸 ) の糖タンパク質! 主に肝臓で生合成! 血漿濃度 5.3 μg/ml! SeP mrna 5' UGA AUG # ヒトSePタンパク質の! 精製法を確立! #11 種類の抗 SePモノ! クローナル抗体を作成! 3' UAA 2 SECIS SECIS : Sec insertion sequence!

7 A450 SeP に対するサンドイッチ ELISA の開発 2.0 HRP AH SeP SeP BD SeP (ng/ml) HRP : horseradish peroxidase Plasma concentration 5.3 ± 1.1 µg/ml (n=77)

8 SeP の構造と機能 1! N 末端 Sec x 1 His- rich Sec x 9 C 末端 酵素活性部位 セレンに富む部位 過酸化脂質の還元 2,3 細胞へのセレンの供給 4 Sec: セレノシステイン His- rich: ヒスチジンに富む部位 1 Y Saito, N Sato, M Hirashima, G Takebe, S Nagasawa and K Takahashi (2004) Biochem.J., 381, Y Saito, T Hayashi, A Tanaka, Y Watanabe, M Suzuki, E Saito and K Takahashi (1999) J. Biol.Chem., 274, G Takebe, J Yarimizu, Y Saito, T Hayashi, H Nakamura, J Yodoi, S Nagasawa, and K Takahashi (2002) J.Biol.Chem., 277, Y Saito and K Takahashi (2002) Eur.J.Biochem., 269,

9 oxidative stress LDL OOH phospholipid -OOH SeP の生理機能ー酸化ストレス防御! Reduce phospholipid hydroperoxide! reduction of phospholipid SO3 - SO3 - heparan sulfate Setransporter Oxidative redox stress! control synthesis of selenoproteins 動脈硬化 癌の抑制

10 糖尿病病態に影響するヘパトカインの探索 ー金沢大学医薬保健総合研究科恒常性制御学 御簾先生 篁先生との共同研究 糖尿病患者 肝臓の網羅的遺伝子発現解析 血糖値やインスリン抵抗性と相関するヘパトカインの探索 セレノプロテイン P(SeP) の発現 血漿濃度が血糖値やインスリン 抵抗性と相関する

11 肝臓 SeP の発現および血漿 SeP 濃度と糖尿病病態 * SeP 発現量 - 糖負荷後 120 分の血漿グルコース濃度 血漿 SeP 濃度 - 空腹時血糖 *H Misu, T Takamura, Y Saito, K Takahashi and S Kaneko et al (2010) Cell Metabolism, 12,

12 SeP の増加はインスリン抵抗性を増加する * SeP 投与によるグルコース負荷後血糖値の増加 SeP 投与によるインスリン投与後血糖値の増加 インスリン投与 糖負荷 *H Misu, T Takamura, Y Saito, K Takahashi and S Kaneko et al (2010) Cell Metabolism, 12,

13 セレンのサプリメントによる弊害ー大規模臨床試験からの報告 セレンの抗がん作用 抗動脈硬化作用 セレンのサプリメント効果の検証 (1312 人が参加 ) ー大規模臨床試験 the Nutri[onal Preven[on of Cancer Trial(NPC 試験 ) 毎日 200μg のセレン摂取 (1 日の所要量の約 10 倍 日本人の所要量の 2 倍 ) 糖尿病を発症するリスクが高まる可能性 (Ann Intern Med 2007;147:217-23) セレンや抗酸化物質ビタミン E のサプリメントとしての有用性評価 (3 万 5 千人が参加 ) ー Selenium and Vitamin E Cancer Preven[on Trial(SELECT 試験 ) で現在も検証されている 現代 : セレン過剰摂取 SeP の増加 インスリン抵抗性の増加 糖尿病リスクの増加

14 高血糖は SeP の発現を誘導する グルコースによる SeP の誘導 糖尿病モデル動物における SeP の増加 A Relative Sepp1 mrna levels normalized to 18s rrna mm Mannitol 30 mm Glucose ** B SeP GAPDH Primary hepatocytes 30 mm Mannitol 5m M Glucose 25 mm Glucose 30 mm Glucose C Relative Sepp1 mrna levels normalized to 18s rrna LETO OLETF * Relative mrna levels *H Misu, T Takamura, Y Saito, K Takahashi and S Kaneko et al (2010) Cell Metabolism, 12,

15 糖尿病発症へと至る SeP を介した負のスパイラル カロリー過多や糖分の取り過ぎ 高血糖 高セレン食やサプリメント? インスリン抵抗性の増加 SeP の増加 糖尿病の発症 進展

16 セレノプロテインPのセレン運搬作用と糖尿病! diabetes 脳 SeP SeP SeP SeP リンパ球 肝臓 骨格筋 精巣

17 過剰セレノプロテイン P によるインスリン抵抗性増加機構 Insulin SeP Glut4 IR NOX4 SeP R セレンの供給 AMPK H 2 O 2 GPx Gene Expression インスリン抵抗性の増加 GPx, glutathione peroxidase; SeP R, SeP receptor; IR, insulin receptor; Glut4, glucose transporter type 4; NOX4, NADPH oxidase 4; H 2 O 2, hydrogen peroxide AMPK, AMP- ac[vated protein kinase

18 血漿 SeP を標的とした 2 型糖尿病治療薬の創出 ( 作用仮説 ) Glut4 Insulin IR NOX4 SeP SeP R SeP の結合阻害 AMPK Gene Expression H 2 O 2 GPx インスリン抵抗性の増加 インスリン抵抗性の改善

19 過剰 SeP による血管新生の抑制 * SeP 増加マウスにおける損傷治癒の遅延 後肢虚血後の血流回復ー SeP +/- マウスにおける回復亢進 control SeP +/- +SeP WT *K Ishikura, H Misu, Y Saito, S Kaneko, and T Takamura et al (2014) Diabetologia, 57,

20 想定される用途 糖尿病治療用の抗体医薬 糖尿病治療用 SeP 結合阻害剤 ( 低分子化合物 ペプチド ) の 探索 糖尿病 血管合併症治療用の抗体医薬 研究試薬 サプリメント 予防薬への展開など

21 実用化に向けた課題 抗体医薬としては ヒト化が必要 低分子化合物 ペプチド化 動物実験にて SeP 結合阻害薬の糖尿病 血管合併症治療 効果を実証する必要性がある

22 企業への期待 ヒト化抗体作成のノウハウ 低分子化合物 ペプチドのライブラリー 糖尿病 血管合併症のモデル等 研究実績 A- STEP 等 研究グラントへの共同申請

23 本技術に関する知的財産権 発明の名称 :2 型糖尿病の治療及び / 又は予防薬出願番号 : 特願 出願人 : 同志社大学発明者 : 斎藤芳郎 吉岡佑弥 中山華穂 西藤有希奈 三田雄一郎 野口範子発明の名称 :2 型糖尿病の治療及び / 又は予防薬出願番号 : 特願 ( 優先権主張出願 ) 出願人 : 同志社大学発明者 : 斎藤芳郎 中山華穂 三田雄一郎 野口範子

24 産学連携の経歴 2003 年 年三菱電機と共同研究実施 2007 年 年東亞合成株式会社との共同研究実施 2010 年 年株式会社同仁化学との共同研究実施 2010 年 年株式会社アルフレッサファーマ社と共同研究実施 2011 年 年 JST A- STEP FSシーズ顕在化タイプに採択 2012 年 年 JST A- STEP FSシーズ探索タイプに採択 2012 年 - JST A- STEP ハイリスク挑戦タイプに採択 2014 年 - 株式会社ファンケルと共同研究実施

25 お問い合わせ先 同志社大学 リエゾンオフィス産官学連携コーディネーター 尾崎安彦 TEL: FAX: E- mail:rs-

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