第 6 学年 1 組外国語活動学習指導案及び実践実践の考察 平成 21 年 1 月 29 日 ( 木 ) 第 5 校時指導者教諭小林貴人 1 単元名将来の夢を紹介しよう I want to be a teacher.( 英語ノート Lesson 9) 2 単元の目標 さまざまな職業の言い方に興味をもつ What do you want to be, when you grow up? When I grow up, I want to be ~. の表現を使って, 相手にどんな職業に就きたいか尋ねたり, 答えたりする 積極的に, 自分の将来の夢について理由を含めて紹介したり, 友達の夢を聞き取ったりする 3 児童の実態 ( 男子 13 名女子 18 名計 31 名 )(4 が肯定的な意見 ) 4 3 2 1 1 英語の授業は好きですか? 4 17 9 1 2 英語の授業は楽しいですか? 5 20 5 1 3 覚えた英語を英語活動の中で使っていますか? 2 22 7 0 4 相手の話す英語を集中して聞いていますか? 12 18 1 0 5 もっと英語を話せるようになりたいですか? 14 15 1 1 この結果を見ると,1 授業が好き 2 楽しいと答えている児童は,4 3の肯定的評価が多数を占めていることが分かるが,4の意見が少ないことが分かる 6 年生になり, 思春期を迎えた児童特有の照れで, 表現することを恥ずかしがったり, 声が小さかったりしてのびのびとした表現にならない場面が多く見られる それは, 英語で表現することへの抵抗感やクラス全体の雰囲気が影響しているのであろう 3 英語を使っているかどうか4 聞いているかどうかについては1の否定的な意見はないものの 4の意見が一番少なくなっている やはり児童が英語に対して自信をもって表現しているところまでには至っていないことが分かる 既習の単語や構文に十分慣れ親しんでいるかをチェックしながら, 反復練習を行い, 自信をもたせながら授業に取り組ませたい 5もっと英語を話したいという項目で4がもっとも多かった 児童がもっと英語を話したいという意識の表れの結果であろう 児童の意欲が維持できるように, 活動を工夫し, 児童が表現することをためらわないように学習の雰囲気づくりを心掛けていきたい 子どもたちは2 年間にわたり, 週 1 時間の英語活動に取り組んでいる 昨年度は, 総合的な学習の時間のメイン単元において国際理解活動を行い, 日本のことや曽根小学校のことを調べたり, 学習発表会で発表したりしながら, オーストラリアの小学校との交流にむけて, 意欲的に活動を進めていた - 32 -
児童の実態より, 今年度は, 年間を通じて英語で表現することへの抵抗感をなくすことを心掛け, 朝の会や帰りの会などで反復練習を行ったり, リレーゲームなどを行ったりしてきた 少しずつではあるが児童の身に付いた単語や構文が増えてきている また, クラス全体の雰囲気をよくするために, さまざまな行事においても, 学級経営の中でも友達との関わりを大切にしてきた ペアやグループで活動する学習を取り入れたり, コミュニケーションを図る活動を取り入れたりしながら学習を進めてきた ゲームなどでは, 徐々に意欲的に他者と関わる姿が見られるようになってきた 4 研修内容を受けて (1) 児童の実態に合わせた, 思いや願いを育てる工夫 ( ア-2) 6 年生は総合的な学習の時間において 曽根小ドリカムプロジェクト を学年テーマとして取り組んできた 様々な職業について調べたり, その道のプロであるゲストティーチャーを招いて話を聞いたりしてきた 児童は, この活動を通して, 将来何になりたいかという自分の将来像を描きはじめている そこで本単元では, 自分の将来の夢を紹介する活動を設定した 一人一人が描いた将来の夢を発信することで意欲的に学習に取り組むことができるであろう 自分の将来の夢に対する思いを相手に伝えることをとおして, 英語で自分の思いを伝えることができたという喜びにつながっていくと考える (2) 学習した内容に慣れ親しむための CD の活用 ( イ-3)( イ-5) 英語活動で学んだ単語や文章の定着を図るため, 朝の会や帰りの会を活用している CD での発声練習を繰り返しながら, より英語らしい発音に慣れ親しむために取り組んでいる また, 単元の中にチャンツや歌なども取り入れ, それに合わせて話したり, 歌ったりして, 楽しみながら英語に慣れ親しむようにしていきたい (3) 児童が相互に関わり合う学習形態の工夫 ( イ-1) 児童が友達と関わり合う中で, 自分の思いを伝えるためには, コミュニケーションの場を大切にすることが第一であると考える そのためにペアやグループなどの学習形態を取り入れながらアクティビティを行っていく リレーゲーム や カードゲーム などを単元の中に取り入れ, コミュニケーションを楽しんで行えるように工夫を図っていく (4) 児童が興味関心をもつための教材教具の工夫 ( イ-3) 新しく単語や文章を学習する際には, 視覚的な教材が必要である 単語や文章のカードを活用していつでも確認できるようにし, 児童が安心感をもてるようにしたい また, 今回は文部科学省作成の DVD 教材を活用して, 英語ノートの内容をスマートボードで提示していく 視覚的に分かりやすく提示することによって, 児童の理解を助けるようにしていきたい 5 単元の計画 ( 全 5 時間本時 3 時間目 ) 時目標主な活動主な語彙 表現 1 様々な職業の英語で 様々な職業の英語での話し方を練 の言い方を知る 習する カルタ取りゲーム - 33 - Doctor singer pilot nurse teacher baseball player
2 将来つきたい職業について話されていることを聞いて理解する 3 将来つきたい職業に本時ついて尋ねたり答えたりする 4 スピーチメモを作成し, スピーチの練習をする 5 スピーチメモを元に, 理由を含めて自分の夢を紹介する ビンゴゲーム CD を聞いて分かったことを英語ノートに書き込む What do you want to be, when you grow up? When I grow up, I want to be ~. の話し方をチャンツで練習する カードゲーム インタビューゲーム スピーチメモの作成を行う スピーチ練習を行う スピーチのやり方を知る スピーチメモを元にスピーチをする 友達のスピーチを聴いて分かったことを英語ノートに記入する What do you want to be, when you grow up? When I grow up, I want to be ~. What do you want to be, when you grow up? When I grow up, I want to be ~. Hello. My name is ~. I want to be a ~. Because I like ~. Thank you. 6 本時の授業について (1) ねらい What do you want to be, when you grow up? と When I grow up, I want to be ~. で積極的にコミュニケーションを楽しむ (2) 本時の構想本時は, What do you want to be, when you grow up? ( 大きくなったら何になりたいですか?) と When I grow up, I want to be ~. ( 大きくなったら, わたしは~になりたいです ) の表現を使い, なりたい職業は何かを尋ね合う表現の練習を行う この活動は次時の自分の夢を紹介する活動につながっていく コミュニケーションの活動を中心に取り入れ, 大勢の前でも安心して話すことができるようにしたい Warm-up は, 仲間はずれはなんでしょうゲームを行う 教師が, 職業の単語と他の単語を不規則に言う 児童は, 職業の単語であれば手をたたき, その他の単語であれば手をたたいてはいけないというルールで行う しっかりと単語を聞くということを意識させたい Review では, 英語ノートの When I grow up? (CD78) を使ってさまざまな職業の英語を入れ替えながら声に出して練習を行う スマートボードを活用し, 視覚に訴えながらリズムに合わせて練習を行う Activity1 では, What do you want to be, when you grow up? と When I grow up, I want to be ~. の表現を使い, ペアでカードゲームを行う コミュニケーションを取り入れ構文の使い方に慣れていく - 34 -
Activity2 では, インタビューゲームを行う 職業のカードを 2 組ずつ何種類か用意する 児童 は 1 枚ずつもらい, インタビューを行う Activity1 で練習した表現を使いながら, 職業を相手に 尋ねたり答えたりする活動である 自分のもっている職業と同じものをもっている友達が見付か るまで聞き合う しっかり尋ねたり, 答えたりするように意識させたい (3) 本時の展開 過程 学習活動 指導上の留意点 評価 Greeting 3 HRT と挨拶をする T:Good afternoon. C:Good afternoon. T:How are you? C:I m fine. / I m so-so. / I m ~. T:How is the whether? はじめは全員に声を掛け, 個別に HRT と挨拶をする 元気よく挨拶をしている児童がいたらほめる 進んで元気よくあいさつをしているか? C: It s ~. T: What day is it today? C: It s Thursday. T: What s the date today? C: It s January 29th. Warm-up 5 仲間はずれは何でしょう? ゲームを行う 職業の単語を言ったときに児童は 2 回拍手をし, その他の単語の時には, コインを用意し, 間違えたら一枚ずつ払っていくようにする リズムに乗りながら, 元気にゲームを行っているか? 手をたたかない What do you do? ( 拍手 ) ( ) 職業名 ( ) その他の単語 ( 拍手しない ) Review 5 CD にあわせてチャンツをする 言葉を様々な職業に替えてチャンツをする 文部科学省英語ノート P57(CD7 6 When I grow up? ) 職業絵カード ( スマートボード ) Activity1 12 ペアでカードゲーム 1 職業のカードをそれぞれ山にして中央におく 2 それぞれカードの山から1 枚めくる 3 A What do you want to be, when you grow up? B When I grow up, I want to be ~.( めくったカード ). Activity のやり方が分かり楽しく参加しているか? - 35 -
Activity2 12 End of lesson 5 Greeting 2 B What do you want to be, when you grow up? A When I grow up, I want to be ~.( めくったカード ). 123でじゃんけんを行う 4 勝った人がカードをとる インタビューゲーム 同じ職業のカードの友達が見つかインタビューの仕方を知り, 同じカードったら黒板に名前を書く をもっている友達を探すインタビューゲ 別のカードを渡してゲームを継続ームを行う する A Hello! 積極的に友達と関わりコミ B Hello! ュニケーションをとってい A What do you want to be, when you るか? grow up? B When I grow up, I want to be ~. B What do you want to be, when you grow up? A When I grow up, I want to be ~. A,B Thank you. 本時のふりかえりをする ふりかえりをしっかりしていカードに記入する るか? That s all for today. Good job! Thank you very much. 参考資料陰山英男 & 藤井弘之の反復練習英語暗唱ノート ( アルク出版 ) 7 考察提案に対する成果と課題児童の実態に合わせた, 思いや願いを育てる工夫について本単元では, 自分の将来の夢を紹介する活動を設定した 一人一人が将来の夢に対する思いを相手に伝えるためには, コミュニケーションをすることに対して消極的にならないことが大切である そのために今回の授業では, しっかりと会話ができるように, チャンツやアクティビティーで会話の中心となる文章に多く親しませながら, コミュニケーションを積極的に行えるようにした 最初はとまどいがあり声が小さかったものの, チャンツやアクティビティーなどの活動を進めて行くに従って, 男女間のコミュニケーションも増え, はっきりと質問できるようになってきた 次時以降, 児童はこの活動をもとにして自分の夢を発表する準備に取り組んだ 児童が描いた夢の発表では, 児童は日本語で自分の将来の夢を文章に表した ALT の力を借りて, その文章を英訳してもらった 一 - 36 -
人一人が描いた夢を英語に直すことが非常に大変ではあったが, 自分の文章が英語になったということで児童は意欲的に発表の練習に取り組んだり, 友達の発表を聞いたりしていた しかしながら, 英語で発表するには抵抗感を完全に払拭することはなかなか難しかった 緊張のために早口になってしまったり, 聞く側も何を言っているかが分からなくて, 聞くことが面倒になってしまったりした児童もいた 発表会の持ち方の工夫が必要であった 学習した内容に慣れ親しむための CD の活用英語活動で学んだ単語や文章の定着を図るため, 朝の会や帰りの会を活用した 今回の授業で活用した職業の名前はその CD で親しんだものを使用した 幾度となく親しんだ単語であるので児童はコミュニケーションをする際も違和感を抱くことなく練習に取り組むことができた 児童が相互に関わり合う学習形態の工夫児童が友達と関わるための学習形態を取り入れ, アクティビティを行った 今回は カードゲーム を行い, コミュニケーション向上を図った 児童は, 隣同士でカードゲームを楽しみながら, しっかりターゲットセンテンスに親しむために練習を行っていた 楽しみながら英語に親しむことでは成果があった しかし, 一人一人がゲーム内で話していた会話がアクセントや発音を意識してできたかどうかというと疑問である 教師がしっかり児童のフォローしなければならなかった 児童が興味関心をもつための教材教具の工夫今回の授業では文部科学省から発行された 英語ノート 6 年 の DVD を使用し, チャンツをスマートボードで行った スマートボードから画像と音楽が流れ, それに合わせて練習を行った 児童が今回の文章に慣れ親しむためには有効だったと思う しかし, 児童が練習するためにはリズムのみの音楽を準備しなかった 本時は手拍子のみで練習を行ったが, 朝の会や帰りの会などで練習をしているようにリズムでチャンツをできるように準備ができたら良かったと思う また, 最後にインタビューゲームをした際にスマートボードを活用し, 同じ職業に出逢えた児童がスマートボードに名前を書くということを行ったが, 児童の興味関心を引きつけたものの, 機能が複雑で児童がスマートボードに列をなしてしまった 機能の特徴をしっかり見極め, いつどのタイミングで使用するかをしっかり全体の流れの中で考えることが必要であった - 37 -