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今日勉強すること 1. 反射弓と伸張反射 2. 屈曲反射 3. 膝蓋腱反射の調節機構 4. 大脳皮質運動野の機能

靭帯付 関節モデル ( 全 PVC 製 ) AS-6~AS-12 骨格の靭帯部分を 個別関節モデルとしてお買い求め頂けます 弊社カタログでは多くの選択肢の提案に努めています ご希望に合わせてお選び下さい ( 経済型関節モデル靭帯付 AJ-1~7 も良品です )

KST(気兼ねなく,しゃべる,ところ) ~第1回 運動器疾患編~

かかわらず 軟骨組織や関節包が烏口突起と鎖骨の間に存在したものを烏口鎖骨関節と定義する それらの出現頻度は0.04~30.0% とされ 研究手法によりその頻度には相違がみられる しかしながら 我々は骨の肥厚や軟骨組織が存在しないにも関わらず 烏口突起と鎖骨の間に烏口鎖骨靭帯と筋膜で囲まれた小さな空隙

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P26 3. 肩関節複合体の関節運動肩複合体の関節運動 P27 図 15 P28 4. 肩関節複合体の運動に関与する筋肩複合体の運動に関与する筋 P28 (2) 下制 3 行目 鎖骨下神経 鎖骨下筋神経 P28 下から 1 行目長筋神経長胸神経 P29 図 17 ( 誤 ) 2

骨に関する基礎知識 総論 図 1 骨の構造骨は, 骨膜, 関節軟骨, 血管 リンパ管, 神経, 骨質, 骨質中や表面に存在する細胞, 骨髄から構成される. 骨折を理解するためには, 正常な骨構造を理解し, 骨折により骨組織がどのように破壊されているかを想像する必要がある. 1 骨膜骨膜は, 筋の付着

神経叢 ) と ( 鎖骨下動脈 ) が通過する 4 鎖骨下動脈 subclavian artery は 右は( 腕頭動脈 ) から起こり 左は ( 大動脈弓 ) から起こる 5 甲状頸動脈の枝として 不適切なものを選べ 肩甲背動脈 肩甲上動脈 下甲状腺動脈 上行頸動脈 頸横動脈 6 鎖骨下動脈の枝を

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GM アフ タ クター & アタ クター どの年代でも目的に合わせたトレーニングができる機器です 油圧式で負荷を安全に調節できます 中殿筋と内転筋を正確に鍛えることで 骨盤が安定し 立位や歩行時のバランス筋力を向上させます 強化される動き 骨盤 膝の安定性 トリフ ル エクステンサー ニー エクステ

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選考会実施種目 強化指定標準記録 ( 女子 / 肢体不自由 視覚障がい ) 選考会実施種目 ( 選考会参加標準記録あり ) トラック 100m 200m 400m 800m 1500m T T T T33/34 24

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生理学 1章 生理学の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 按マ指 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 鍼灸 (1734) E L 1-3. 細胞膜につ

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Ⅰ. ヒトの遺伝情報に関する次の記述を読み, ~ に答えなさい 個体の形成や生命活動を営むのに必要な ( a ) は, 真核生物の細胞では主に核 の中で染色体を形成している 通常, ₁ 個の体細胞には同じ大きさと形の染色体が 一対ずつあり, この対になっている染色体を ( b ) といい, 片方の染

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葛原 / 日本保健医療行動科学会雑誌 28(2), 焦点 3 筋の不均衡を改善するためのパートナーストレッチング 葛原憲治愛知東邦大学人間学部人間健康学科 Stretching with a Partner to Improve Muscle Imbalance Kenj

膝関節 Ⅱ 前回に引き続き 今回も膝関節に関するトピックについて説明していきたいと思います 前回は膝蓋大腿関節の座位における検査法について説明しました 今回は仰臥位で行う膝関節の検査について 特に Q アングルに焦点を当てて 解説していきたいと思います 仰臥位検査 :Q アングル膝関節の仰臥位検査で

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0. はじめに 当院でこれまで行ってきたメディカルチェックでは 野球選手のケガに対するアンケート調査も行 ってきました (P.4 表 1 参照 ) アンケート調査で 肘 ( ひじ ) の痛みを訴えていた選手は 高校生で 86.7% 小学生で 41.1% でした また 小学生に対しては 超音波 ( エ

本研究の目的は, 方形回内筋の浅頭と深頭の形態と両頭への前骨間神経の神経支配のパターンを明らかにすることである < 対象と方法 > 本研究には東京医科歯科大学解剖実習体 26 体 46 側 ( 男性 7 名, 女性 19 名, 平均年齢 76.7 歳 ) を使用した 観察には実体顕微鏡を用いた 方形

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図 1-2 上腕骨の骨形態 a: 右上腕骨を上方からみたところ. b: 右上腕骨を外側よりみたところ. 上腕骨近位外側には大結節ならびに小結節という骨隆起が存在し, 結節間溝によって分けられる. 大結節は, その向きによって上面, 中面, 下面とよばれる 3 面に分けられる. く, 不安定である.

氏名 ( 本籍 ) 中 川 達雄 ( 大阪府 ) 学位の種類 博士 ( 人間科学 ) 学位記番号 博甲第 54 号 学位授与年月日 平成 30 年 3 月 21 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 学位論文題目 股関節マイクロ牽引が腰下肢部柔軟性に及ぼす影響 - 身体機能および腰痛

行為システムとしての 歩行を治療する 認知神経リハビリテーションの観点

2017 年度茨城キリスト教大学入学試験問題 生物基礎 (A 日程 ) ( 解答は解答用紙に記入すること ) Ⅰ ヒトの肝臓とその働きに関する記述である 以下の設問に答えなさい 肝臓は ( ア ) という構造単位が集まってできている器官である 肝臓に入る血管には, 酸素を 運ぶ肝動脈と栄養素を運ぶ

ランニング ( 床反力 ) m / 分足足部にかかる負担部にかかる負担膝にかかる負担 運動不足解消に 久しぶりにランニングしたら膝が痛くなった そんな人にも脚全体の負担が軽い自転車で 筋力が向上するのかを調査してみました ロコモティブシンドローム という言葉をご存知ですか? 筋肉の衰えや

カルシウムの吸収 ヘム鉄はタンニンなどの影響を受けない血液ではトランスフェリンと結合する 体液のイオン組成 上の円グラフの単位は % 下の円グラフの単位は meq/l が不足するとくる病 骨粗鬆症 筋肉の痙攣が起きるただし を摂取し過ぎると吸収量が下がる 小腸内腔 フィチン酸 分解できない シュウ酸

背屈遊動 / 部分遊動 装具の良好な適合性 底屈制動 重心移動を容易にするには継手を用いる ただし痙性による可動域に抵抗が無い場合 装具の適合性は筋緊張の抑制に効果がある 出来るだけ正常歩行に近付けるため 痙性が軽度な場合に用いる 重度の痙性では内反を矯正しきれないので不安定感 ( 外 ) や足部外

膝関節運動制限による下肢の関節運動と筋活動への影響

コンセントレーションカール 腕を鍛える筋トレメニュー 鍛えられる筋肉 : 上腕二頭筋 前腕屈筋 1. ベンチに座り 片手でダンベルを持ち 上腕を太ももの内側に固定します 2. ゆっくりとひじを曲げてダンベルを上げ ゆっくりと戻します フレンチプレス 鍛えられる筋肉 : 上腕三頭筋 1. 片手にダンベ

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四肢麻痺初発症状から約 8 割が 48 時間以内と非常に速い時期に四肢の麻痺症状を呈しています 2015 年度のでは 2015 年 11 月 6 日時点で 60 人の患者が麻痺症状を呈しています 四肢における運動麻痺に関しては 上肢 下肢における単麻痺 対麻痺や片麻痺 三肢麻痺 四肢麻痺などの症例が

目 次 第 1 章肩の解剖学 1 第 1 節総論... 1 第 2 節肩の骨格... 2 第 3 節肩に関連する筋の解剖学 第 1 項肩甲骨 鎖骨に関連する筋 第 2 項肩関節に関連する筋 第 3 項肘関節に関連する筋 第 4 項体幹に関連する筋...

2015 年度手術のうちわけ ( 実績 ) セキツイ脊椎 ナンブソシキ軟部組織 椎間板摘出術 35 アキレス腱断裂手術 40 内視鏡下椎間板摘出 4 腱鞘切開術 ( 関節鏡下によるものを含む ) 0 シュコンカン 脊椎固定術 椎弓切除術 椎弓形成術 ( 多椎間又は多椎弓の場合を含む )( 椎弓形成

3. 肘関節 屈曲 : 基本軸は上腕骨 移動軸は橈骨 前腕が肩に近づく動き 伸展 : 基本軸は上腕骨 移動軸は橈骨 前腕が肩から遠ざかる動き 前腕は回外位で検査 肘関節伸展位 前腕回外位で前腕が橈側に偏位する ( 生理的外反肘 肘角 ) 他覚所見として外反( 内反 ) ストレス時疼痛 屈曲 ( 伸展

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2012 年度リハビリテーション科勉強会 4/5 ACL 術後 症例検討 高田 5/10 肩関節前方脱臼 症例検討 梅本 5/17 右鼠径部痛症候群 右足関節不安定症 左変形性膝関節症 症例検討 北田 月田 新井 6/7 第 47 回日本理学療法学術大会 運動器シンポジウム投球動作からみ肩関節機能

1 体幹が安定すると早くなる? お腹まわりを安定させ 体幹が安定していると 泳いでいる時に 抵抗の少ない良い姿勢をキープできるようになり 速く泳げるようになる可能性があります体幹が安定せず 抵抗が大きい姿勢となれば 早く泳ぐことができない可能性があります また 脚が左右にぶれてしまうため 抵抗が大き

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Ⅰ 医療扶助実施方式


椎間板の一部が突出した状態が椎間板ヘルニアです 腰痛やあしに痛みがあります あしのしびれやまひがある場合 要注意です 対応 : 激しい運動を控えましょう 痛みが持続するようであれば 整形外科専門医を受診して 検査を受けましょう * 終板障害 成長期では ヘルニアとともに骨の一部も突出し ヘルニア同様

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46-A-059 左頸肩腕部の写真を示す 指で示している部位はどれか " 1. 第一肋骨 2. 胸鎖関節 3. 肩鎖関節 4. 烏口突起 5. 上腕骨小結節 47-P-051 月状骨と接していないのはどれか 1. 橈骨 2. 舟状骨 3. 有頭骨 4. 三角骨 5. 大菱形骨 48-A-052 有頭

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高位平準動物看護概論動物機能形態学対面学習確認テスト 問題 1: 脳幹の役割として正しいのはどれか 1 学習 知覚 認知 運動 感覚などの高次機能に関わる 2 呼吸 心臓 嚥下の働きなど 生命にかかわる基本的な機能を維持する 3 からだの働き バランス 姿勢の制御を行う 4 末梢の各器官で得た情報を

姿勢分析 姿勢分析 お名前 北原有希様 体重 45.0 kg 運動レベル 中 生年月日 1977 年 9 月 18 日 身長 cm オレンジ色の項目は 優先度の高い項目です 最適な状態にするための姿勢矯正プログラムが提供されます 頭が前に 18.3 出ています / 前に 2.9 cm 傾

Ⅰはじめに が膝関節を強く内旋したときに 近位脛骨の前外側部に剥離骨折が常在すること 年 P S またこの部位に真珠のような光沢を持つ線維束が付着していることを報告したそれ以来 この線維束は m m m m と様々な名称でよばれてきた しかしながら この線維束が恒常的な構造であるかどうかについて長い

Ⅱ 筋の伸張方法と張力調節に関わる刺激と身体で起こる反応について筋の伸張方法について ストレッチングの技法からまとめた 現在日本で用いられているストレッチングは 主に4つとされている 3, 4) それぞれの技法について 図 1にまとめた 性があるため 筋の張力調節においてあまり推奨されていない その

国際エクササイズサイエンス学会誌 1:20 25,2018 症例研究 足趾踵荷重位での立位姿勢保持運動が足部形態に 与える影響 扁平足症例に対しての予備的研究 嶋田裕司 1)4), 昇寛 2)3), 佐野徳雄 2), 小俣彩香 1), 丸山仁司 4) 要旨 :[ 目的 ] 足趾踵荷重位での立位姿勢保

2003 五ド 2 月 28 日 特集骨軟部画像診断のポイン卜 図 2A. 鎖骨上神経孔. 30 歳男性. 鎖骨中央上側に限局性に皮質の肥厚があり 中央に小さな透亮像が見える ( 矢印 ) 典型的な像である 図 28. 鎖骨上神経子し 43 歳女性. この症例では 神経孔が一見 骨折様にも見える (

1 アドレナリンってなんだ アドレナリンって何だろう 普段は温厚な人たちでも 草野球の試合になると いつになく興奮し 闘争意識をむきだしにして激しいファイトを展開することがある そんな時 人の体内では 副腎という臓器の髄質部分からアドレナリンやノルアドレナリンというホルモンが分泌されているのだ アド

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構医ジャーナル ワンポイントレッスン 図2 肋椎関節 胸部側 斜め後方側 Manuel.L.Perez et al, 前掲書, 図 15-29, 図 図3 肋骨頭の靭帯 B では関節内靭帯が観察できるよう放射靭帯が除去されている Manuel. L.Perez et al, 前掲書, 図

保発第 号

今日の流れ 捻挫とは? 足の解剖から捻挫の定義まで 捻挫の受傷起点 救急処置 長期的観点から見た捻挫 再損傷予防 捻挫について 22

の内外幅は考慮されず 側面像での高さのみで分類されているため正確な評価ができない O Driscoll は CT 画像を用いて骨片の解剖学的な位置に基づいた新しい鉤状突起骨折の分類を提案した この中で鉤状突起骨折は 先端骨折 前内側関節骨折 基部骨折 の 3 型に分類され 先端骨折はさらに 2mm

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倭人逆襲セミナー

10035 I-O1-6 一般 1 体外衝撃波 2 月 8 日 ( 金 ) 09:00 ~ 09:49 第 2 会場 I-M1-7 主題 1 基礎 (fresh cadaver を用いた肘関節の教育と研究 ) 2 月 8 日 ( 金 ) 9:00 ~ 10:12 第 1 会場 10037

であった まず 全ての膝を肉眼解剖による解析を行った さらに 全ての膝の中から 6 膝を選定し 組織学的研究を行った 肉眼解剖学的研究 膝の標本は 8% のホルマリンで固定し 30% のエタノールにて保存した まず 軟部組織を残し 大腿骨遠位 1/3 脛骨近位 1/3 で切り落とした 皮膚と皮下の軟

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1 解剖生理学 III( 骨筋系 )1 オリエンテーション インシデント プロセス法について 11 骨格系 1 骨と骨格 医療法人こどもクリニック パパ穂の香看護専門学校非常勤講師医師 臨床心理士 日医認定産業医 高橋昌久

授業の概要 テキストナーシング グラフィカ人体の構造と機能 1 解剖生理学健康の回復と看護 5 運動機能障害 看護師国家試験該当分野 ( 配布 ) プリントを配布し 一部回収する 2

授業の概要 1 ヒトが心身ともに健康であるために必要 な医学と臨床心理学の知見を基礎に 看 護師に必要な理論と実践的配慮について 学ぶ 3

授業の概要 2 人が人らしく生きる権利 の重要性とそ の実現方途を多面的に習得し 疾病に対 して適切に行動できる看護師としての実践 力を身につけることをめざす 4

授業の目標 様々な問題について 事実 情報の収 集から解決すべき問題は何かを考え そ の解決策の立案を行うまでの基礎を身 につける 5

評価方法 1 授業への出席状況 1 積極的な授業参加 2 授業中のレポート ( プリント ) 2 単位認定試験の結果 などにより 総合的に評価する 6

インシデント プロセス法 通常のケース スタディでは あらかじめ事 件 出来事の全容を印刷したもの ( また はビデオなど ) が提示されますが インシデ ント プロセスのやり方では 情報を収集し ながら問題を解明していくプロセスに重点 が置かれるのが特徴です 7

受講生への連絡事項 様々な情報の洪水の中から 真に問題解決に役立つ情報をこちらから抜き出し 整理し 優先順位をつけて解決策を上げていく一連の流れを学ぶことは 与えられる情報を暗記する ( それはそれで重要なのですが ) これまでのステップから より実践 (= 社会 ) に近いところで の対応法を得ることになるはずです 8

インシデント プロセス法 実施の手順 第 1ステップインシデントの提示第 2ステップ事実 情報の収集 ( 一問一答 簡潔に ) 第 3ステップ解決すべき問題は何か ( 何が問題なんだ!) 第 4ステップ解決策の立案とその理由 ( 私ならこうする ) 第 5ステップこのケースから何を学んだか ( 出てよかった ) 9

穂の香看護専門学校解剖生理学 III( 骨筋系 ) 簡単なテキスト編 第 1 講 1 骨の働き次の文章中の空欄に適切な語句を入れなさい A (1 ) 作用 : 頭や内臓を支え 身体の支柱となる B 保護作用 : いくつかの骨が集まり 骨格を形成し (2) 腔 胸腔 脊柱管 (3) 腔などの腔をつくり 脳や内臓などの重要な器官を納め保護している C 運動作用 ( 受動的 ) : 付着している筋の収縮により 可動性のある (4) を支点として運動が行われる D 造血作用 : 骨内の骨髄のうち 造血機能のある (5) 骨髄において 赤血球 白血球 血小板が絶えず新生される 造血作用が衰え黄色になった骨髄を (6) 骨髄とよぶ E 電解質の貯蔵作用 : ( 7 ) リン (3) カリウムなどの電解質は骨中に蓄えられ 必要に応じて骨から引き出されて 血流によって送り出される 2 骨の形状次の文章中の空欄に適切な語句を入れなさい A (1) 骨 : 長く伸びた管状の骨で (2) 骨 上腕骨 鎖骨 脛骨 橈骨などがある B (3) 骨 : 短く不規則な形をしている骨で 有鈎骨 有頭骨などの (4) 骨 距骨 踵骨などの足根骨が含まれる C (5) 骨 : 板状の扁平な骨で (6) 骨 胸骨 肋骨 腸骨などが含まれる D(7) 骨 : 骨内部に空気を含む空洞をもつもので 前頭骨 上顎骨 筋骨 (8) 骨がある 3 骨の構造次の文章中の空欄に適切な語句を入れなさい A 骨は関節面を除いて (1 ) に包まれ (2) と髄腔内や海綿様の小腔内の (3) より構成される B 骨膜は関節軟骨におおわれた関節面を除いて骨を包む線維性結合組織の膜で シャーピー線維で骨表面に固着している 血管と神経に富み 骨を保護するとともに 骨を養い 骨の (4) や (5) にも役立つ C 骨質は (6) 質と (7) 質よりなる (6) 質は骨の表層で 骨組織が層板状に配列し その中心を栄養血管を通す血管腔が縦に走る この血管腔を (8) という そのまわりの同心円状の層板を (9) という (8) は 骨膜からの血管を導入する (10) と交通している 骨表面にできた孔を (11) という (7) 質は骨の深層や骨端にあり 海綿様の小腔をもつ その小腔は (12 ) により満たされている D 骨髄は細網組織からなり (13) 骨髄と (14) 骨髄に区別される (13) 骨髄は造血作用が盛んで 赤紅色をなし 椎骨 胸骨 肋骨 腸骨などの中にある 若いときは (13) 骨髄が多い (14) 骨髄は加齢とともに造血機能が衰え 脂肪細胞が増えて黄色を呈し 長骨骨幹部の髄腔中にある 1

穂の香看護専門学校解剖生理学 III( 骨筋系 ) 簡単なテキスト編 第 1 講 4 骨の発生と成長次の文章中の空欄に適切な語句を入れなさい A (1) 骨 (2 性骨 ) : 胎生期に骨の原型をなす軟骨が発生し その軟骨組織が壊され骨芽細胞が現れる それが骨組織に置き換わり骨化する 長骨では 骨幹の中央と両骨端と 3 か所に骨化点が生じ骨化が進む B (3) 骨 (4 性骨 ) : 結合組織内に骨芽細胞ができ 骨細胞となる 頭蓋冠や顔面骨の一部 C 骨端部の軟骨 ( 骨端軟骨 ) が増殖し骨化することにより (5) ( 増長 ) が行われる D 骨膜から骨芽細胞が出て骨膜内面に骨質をつくり 骨に付加されることにより (6) ( 増厚 ) が行われる 5 骨の連結次の文章中の空欄に適切な語句を入れなさい A(1) 結合は 結合部が不動性で 両骨間には多少の結合組織や軟骨が介在している B(2) は 頭蓋骨間にみられ 膠原線維によって結合される C(3) は 歯と ( 上 下 ) 顎骨の歯槽との間にみられ 結合は膠原線維による D(4 ) 結合は 両骨間が線維軟骨によって結合している (5) 円板とは 椎骨間の結合で 椎体間の線維軟骨をいう (6) 円板とは 恥骨結合における左右恥骨間の線維軟骨をいう E (7) 結合は 縫合や軟骨結合において 両骨間の結合組織や軟骨が二次的に骨化したものである 解答 1 骨の働き 1 支持 2 頭蓋 3 骨盤 4 関節 5 赤色 6 黄色 7カルシウム8ナトリウム (78 順不同 ) 2 骨の形状 1 長 2 大腿 3 短 4 手根 5 扁平 6 頭頂 7 含気 8 蝶形 3 骨の構造 1 骨膜 2 骨質 3 骨髄 4 成長 5 再生 (45 順不同 )6 緻密 7 海綿 3ハバース管 9ハバース層板 10フォルクマン管 11 栄養孔 12 骨髄 13 赤色 14 黄色 4 骨の発生と成長 1 置換 2 軟骨 3 付加 4 結合組織 5 長さの成長 5 太さの成長 5 骨の連結 1 不動 2 縫合 3 釘植 4 軟骨 5 椎間 6 恥骨間 7 骨 2

穂の香看護専門学校解剖生理学 III( 骨筋系 ) 国家試験問題編 第 1 講 問題 1 立位で画鋲を踏んだ際, 右足を思わず引っ込めた この時の状態で正しいのはどれか 1. 右大腿四頭筋は収縮している 2. 右大腿二頭筋は弛緩している 3. 左大腿四頭筋は収縮している 4. 左大腿二頭筋は収縮している 問題 2 組織の再生能力で正しいのはどれか 1. 心筋は再生能力がない 2. 結合組織は再生能力が弱い 3. 骨格筋は再生能力が強い 4. 神経膠組織は再生能力がない 問題 3 つま先を引きずって歩行しているとき, 障害されているのはどれか 1. 前脛骨筋 2. 大腿二頭筋 3. 腓腹筋 4. ヒラメ筋 問題 4 上腕を外転させる筋肉はどれか 1. 大胸筋 2. 三角筋 3. 上腕二頭筋 4. 上腕三頭筋 問題 5 骨格筋の収縮で正しいのはどれか 1. 筋収縮のエネルギー源は ADP である 2. 収縮力は関節が伸展した状態で最大となる 3. 骨格筋は副交感神経の指令を受け収縮する 4. アクチンがミオシン上を滑走し筋収縮が起こる 問題 6 骨格筋の収縮で正しいのはどれか 1. アクチンが ATP と結合することにより生じる 2. 骨格筋の神経筋接合部の神経終末からはアドレナリンが放出される 3. アクチンフィラメントが短縮し収縮が生じる 4. 筋収縮の直前に筋小胞体から Ca2+ が放出される 問題 7 股関節の伸展にかかわる筋はどれか 1. 大腰筋 2. 腸骨筋 3. 大腿直筋 4. 大殿筋 問題 8 平滑筋はどれか 1. 心筋 2. 三角筋 3. 瞳孔散大筋 4. 胸鎖乳突筋 5. 大腿四頭筋 問題 9 筋と支配神経の組合せで正しいのはどれか 1. 僧帽筋 横隔神経 2. 上腕三頭筋 橈骨神経 3. 横隔膜 肋間神経 4. 腓腹筋 坐骨神経 問題 10 伸張反射の構成要素はどれか 2 つ選べ 1. 骨膜 2. 筋紡 3. 腱紡錘 4. 脊髄側角 5. 運動神経 問題 11 吸息時に収縮する筋はどれか 2 つ選べ 1. 腹直筋 2. 腹横筋 3. 横隔膜 4. 外肋間筋 5. 内肋間筋 問題 12 骨について正しいのはどれか 1. リンの貯蔵場所である 2. 骨髄で骨の形成が行われる 3. 骨芽細胞によって骨の吸収が行われる 4. カルシトニンによって骨からカルシウムが放出される 1

穂の香看護専門学校解剖生理学 III( 骨筋系 ) 国家試験問題解答編 第 1 講 問 No 解答 問題 5 4 問題 10 2, 5 問題 1 3 問題 2 1 問題 3 1 問題 4 2 問題 6 4 問題 7 4 問題 8 3 問題 9 2 問題 11 3, 4 問題 12 1 問題 1 [1] [2] [3] [4] 大腿四頭筋 ( 膝蓋靱帯を介して脛骨粗面に停止 ) は大腿神経 (L2~L4) に支配されている大型の筋である 大腿四頭筋は,(1) 大腿直筋 ( 直頭は下前腸骨棘が起始となり, 反転頭は寛骨臼より上方の腸骨部分が起始となる ),(2) 外側広筋 ( 大腿骨の上端付近から骨体にかけて ), (3) 内側広筋 ( 大腿骨の上端付近から骨体にかけて ),(4) 中間広筋 ( 大腿骨体の前面および外側面 ) から構成されている この筋は強力な膝関節伸展作用をもち, この筋が弱まれば膝関節脱力がただちに生じる 膝関節が体重を支える力は, 大腿骨と脛骨とを結びつける靱帯の強さと大腿四頭筋の力である これに対して, 大腿二頭筋は膝関節を屈曲させる作用があり, 坐骨神経 腓骨神経に支配されている したがって今回の状況は, 右足を引っ込めたことから右膝は屈曲し, 右の大腿二頭筋が収縮したと考えられる またこのとき, 左足のみだけで立って全体重を支えていることから, 当然左膝関節には力がはいっており, 左の大腿四頭筋が収縮していることになる 問題 2 細胞の再生能力に関する問題である [1] 出生後, 心筋細胞は再生能力を失い, 再生しない [2] 結合組織は再生能力が強く, 実質細胞が損傷され欠損した場合などは, 実質細胞にかわって結合組織が増生し, 線維化などがみられる たとえば慢性肝炎 で肝実質細胞が損傷されると, しだいに線維化が進み, やがて肝硬変となっていく [3] 骨格筋の再生能力は強くなく, 筋力トレーニングなどでみられる筋力増強は筋肥大などに由来し, 細胞数の変化によるものではない [4] 神経膠細胞 ( グリア細胞 ) は神経組織にみられ, 神経細胞を保護 支持し, 栄養する役割がある 神経組織の欠損などが生じたときには神経細胞は再生せず, この神経膠細胞が増生して間隙が埋められる 原発性脳腫瘍の多くは神経膠細胞の腫瘍性増殖によるものである 問題 3 [1] [2] [3] [4] つま先を引きずって歩行していることから, 歩行 ( とくに踏切期から遊脚期への移行に際して ) に必要な足関節の背屈 ( 伸展 ) ができない障害 ( 尖足位 ) が存在していると考えられる 背屈に関与する主動筋が前脛骨筋 ( 脛骨近位部に起始し, 足根骨内側縁 : 外側楔状骨 第 1 中足骨に停止 ) であり, 補助筋の長指伸筋, 長母指伸筋, 第三腓骨筋とともに深腓骨神経 (L4 L5,S1 由来 ) の支配を受けている 大腿二頭筋 ( 支配神経 : 坐骨神経 :L5,S1 S2 由来 ) は大腿屈筋群の 1 つで, 膝の屈曲や股関節の伸展に, 腓腹筋 ( 支配神経 : 脛骨神経 :S1 S2 由来 ) は足関節の底屈 ( 屈曲 ) や膝の屈曲に, ヒラメ筋 ( 脛骨神経の支配 ) は足関節の底屈 ( 屈曲 ) に関与する 1

穂の香看護専門学校解剖生理学 III( 骨筋系 ) 国家試験問題解答編 第 1 講 問題 4 [1] 大胸筋は, 起始が鎖骨の内側半, 胸肋部, 腹部で, 上腕骨の大結節 ( 稜 ) に停止する 内側 外側胸筋神経 (C5~ C8,T1) 支配で, 上腕の内転, 内旋に関与する [2] 上腕の外転は, 肩関節で上腕骨を側方に上げる動作 ( 側方挙上 ) である この運動に関与する主動筋は, 三角筋の中部線維と棘上筋である 三角筋は,C5~C6 由来の腋窩神経支配であり, 起始は鎖骨外側端 肩峰 肩甲棘で, 上腕骨の三角筋粗面に停止し, 肩のふくらみを形成する 棘上筋は, 肩甲上神経支配であり, 棘上窩 棘上筋膜に起始し, 上腕骨の大結節と肩関節包に停止する 上腕外転の弱化は, 日常生活動作 (ADL) やセルフケアを強く障害する [3] 上腕二頭筋は, 起始が長頭では肩甲骨の関節上結節, 短頭では肩甲骨の烏口突起で, 橈骨粗面と前腕の深筋膜に停止する 筋皮神経 (C5~C6) 支配で, 前腕の回外, 肘 ( 関節 ) の屈曲 ( 力こぶ ) などに関与する [4] 上腕三頭筋は, 起始が長頭では肩甲骨の関節下結節, 外側頭では上腕骨体上半の後面, 内側頭では上腕骨体下半の後面で, 尺骨の肘頭に停止する 橈骨神経 (C5~C7) 支配で, 肘 ( 関節 ) の伸展に関与する 問題 5 [1] 筋収縮のエネルギー源は ATP である エネルギー枯渇時には ADP も利用される可能性があるが, 正解とするには無理がある [2] 骨格筋の活動張力は, 筋が付着している関節を可動範囲の中位にしたときに最大となる このときの筋長を生体長という [3] 大脳皮質運動野からの指令は副交感神経ではなく, 運動神経を通って骨格筋に伝えられて筋収縮を引きおこす [4] ミオシン頭部が連結橋となり, それが首振り運動をすることによって, アクチンからなる細いフィラメントがミオシンからなる太いフィラメント上を滑走して筋収縮を生じる 問題 6 [1] ミオシン頭部がATP と結合して分解することで生じるエネルギーが用いられる [2] 神経終末からはアセチルコリンが放出され, 筋細胞膜の受容体に結合することで興奮が生じる [3] 骨格筋の収縮は筋節の短縮による フィラメントそのものは収縮しない [4] 筋細胞膜の興奮が横行小管に伝わると, 筋小胞体のチャネルが開口し,Ca2+ が放出される それにより筋収縮が引きおこされる 問題 7 [1] [2] [3] [4] 股関節の伸展はおもに殿部の [4] 大殿筋 ( 下殿神経支配 起始 : 腸骨翼外側面 仙 ~ 尾骨, 停止 : 大腿骨殿筋粗面 腸脛靱帯 ) によって行われ, ほかにハムストリングスとよばれる大腿後側の骨格筋群の大腿二頭筋 半膜様筋 半腱様筋 ( 坐骨神経支配 起始 : 坐骨結節 ~ 大腿骨, 停止 : 脛骨近位部 ) などもかかわる 一方, 腰椎が起始の [1] 大腰筋 ( 腰神経叢筋枝支配 ) と腸骨窩が起始の [2] 腸骨筋 ( 大腿神経支配 ) は腸腰筋 ( 大腿骨小転子に停止 ) を構成し, [3] 大腿直筋 ( 大腿神経支配 起始 : 下前腸骨棘, 停止 : 脛骨粗面 ), 縫工筋 ( 起始 : 上前腸骨棘, 停止 : 内側顆 ) などとともに股関節の屈曲にかかわる 問題 8 [1] 心筋は, 横紋筋に属する不随意筋 ( 自律神経支配 ) である [2] 三角筋は, 肩関節を取り囲む横紋筋かつ骨格筋で, 随意筋である [3] 瞳孔散大筋は, 虹彩に存在する平滑筋 ( 不随意筋, 交感神経支配 ) で, 驚いたときなどに収縮し, 散瞳する [4] 胸鎖乳突筋は, 側頸部の浅層を走る 2

穂の香看護専門学校解剖生理学 III( 骨筋系 ) 国家試験問題解答編 第 1 講 横紋筋かつ骨格筋で, 随意筋である [5] 大腿四頭筋は, 横紋筋かつ骨格筋で随意筋である 問題 9 [1] 僧帽筋は副神経および頸神経叢 (C2-C4) に支配されている [2] 上肢の伸筋はすべて橈骨神経 ( 上肢で最も太い神経 ) に支配され, 上腕三頭筋は肘関節の伸展と, 肩関節の内転に作用する [3] 横隔膜は横隔神経に支配されている [4] 腓腹筋は脛骨神経に支配されている 問題 10 伸張反射は負荷の増加によって筋が伸展されたときに, それに対抗して筋を収縮させる単シナプス性の脊髄反射である 伸張反射は筋の長さを一定にし, 姿勢を維持するのに役だつ [1] 骨膜は伸張反射にはまったく関与しない [2] 筋紡錘内の伸展受容器が刺激されて興奮し, その情報が求心線維 (Ia 線維 ) を通って脊髄に伝えられる [3] 腱紡錘 ( ゴルジ腱器官 ) は筋の張力をフィードバックにより安定させる役割がある [4] 脊髄の側角は, 胸 腰髄において交感神経節前線維を出す神経細胞体が集合している部分であり, 伸張反射とは関係しない [5] Ia 線維を通って脊髄に入った信号は直接, 運動神経 (α 運動ニューロン ) を刺激して, 筋収縮を引きおこ す 問題 11 [1] 前腹壁をつくる筋で, 努力呼息時に収縮して腹圧を高め, 呼息を促進する [2] 側腹壁の最も深層にある筋で, 呼吸への関与は小さい [3] 安静呼吸をしているときの吸息を引きおこす 収縮により横隔膜は下降し, 胸腔内容積が増加する [4] 安静呼吸をしているときの吸息を引きおこす 収縮により肋骨の拳上と胸骨の前方への移動を生じ, 胸腔内の容積が増加する [5] 努力呼息時に収縮し, 肋骨を引き下げることにより胸腔内の容積を減少させる 問題 12 [1] 骨はコラーゲンにリン酸カルシウムが沈着して形成されており, 体内におけるリンとカルシウムの最大の貯蔵所である [2] 骨の形成は, 骨表面部分に存在する骨芽細胞によって行われる 骨髄で形成されるのは血球成分である [3] 骨の吸収, つまり骨をとかしてカルシウムとリンを血漿中に放出するのは破骨細胞である 前述のように, 骨芽細胞は骨の形成を行う [4] カルシトニンは甲状腺から分泌され, 骨の形成を促進して血漿 Ca2+ 濃度を低下させる 骨からカルシウムを放出させて血漿 Ca2+ 濃度を上昇させるのは, パラソルモン ( 副甲状腺ホルモン ) である 3