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15 走行関係部品の信頼性確保 トンネル微気圧波の抑制 高信頼性 低騒音駆動装置 断面積の縮小 先頭のロングノーズ化 16m 先頭形状の最適化 異なる2形状の比較 環境への適合 現在の車両 E2系 11.2 1号車 Stream-line 高速対応車軸軸受 ブレーキ性能の向上 非常ブレーキ距離の短縮 高速対応ブレーキ 実負荷耐久試験 8号車 Arrow -line 着落雪防止対策 全周ホロ 車体平滑化 パンタグラフ 遮音板 騒音の抑制 954形式 10.8m2 3700 mm 3650 mm 安全性 信頼性の確保 収縮時 空気抵抗増加装置 低騒音パンタグラフ 膨張時 空気で 膨張 ブーツの断面 空気膨張式除雪ブーツ設置 2005年6月 Z型遮音板 2005年6月 一本主枠型 2007年4月 床下吸音構造 空調装置 分割式 ライニング 粘着力増加装置 くの字 主枠型 ダクト フサギ板 中央締結式ブレーキディスク 図 3 ② セラミック 粒子噴射装置 機器排風熱を 利用した融雪 台車周辺部の 着雪防止 平板型遮音板 2007年4月 安全性 信頼性の確保のテーマ 図 4 スカート 部 機器下面 環境への適合のテーマ 高速走行時の走行安全性 輪重 横圧 脱線係数 に 駆動システム 安定した高速営業運転を実現するため 電動機方式や 冷却方式に異なる特徴を有する複数種類の高出力 小 ついては 実際に400km/h域までの現車走行試験を行っ て問題のないことを確認した 新在直通試験車 FASTECH360Z については高速 型 軽量主回路システムを開発した いずれの方式も これまでの試験走行において大きな問題が発生すること 走行安定を確保しつつ在来線小曲線の通過性能を向上す なく所要の性能を発揮することを確認した るため 軸箱前後支持剛性 空気バネの前後支持剛性の 今後 複数タイプの主回路システムについて メンテ ③自然災害に対する安全 ナンス性 耐久性の視点から最終評価を行っていく ③ 最適化の評価試験 必要な地上対策の検証評価を行った a 地震に対する走行安全性 編成トルク制御 ブレーキ制御 プロジェクト発足時より 地震発生時の安全性確保に 車上に情報ネットワークを構築し 制御指令の伝送化 や機器コントロールを行う車両情報制御装置を搭載した ついても高速化の重要な課題の一つとして認識していた これを使い 高速域での粘着力を最大限活用して 車輪の が 2004年に発生した新潟県中越地震に伴う上越新幹線 駆動力 ブレーキ力を有効にレールに伝えるために 空 の脱線事故に鑑み 非常ブレーキ指令の迅速化 架線停 転 滑走が発生した場合には編成内の軸位に応じた最適 電検知時間の短縮 と万一脱線しても車両が軌道から大 なトルク ブレーキ配分を行って 編成全体の加速力やブ きく逸脱することを防止する 逸脱防止車両ガイド を レーキ力を確保する制御方式について有効性を確認した 開発した これらの成果については現在の営業車両にも 現在 残された課題である冬季の低温 湿潤 特に降 反映している また速度向上に伴う地震発生時のリスク上昇を抑制す 雪時 下における高速走行時の粘着特性のデータ収集を るために 編成内各車の粘着力を最大限活用する編成ブ 行っている レーキ力制御や滑走空転時のブレーキ制御方法の改良に 2 安全性 信頼性の確保 ① 加え これまでにない方式として空気抵抗増加装置を開 台車および台車部品の信頼性 走行速度向上に伴う台車や台車部品の負荷増大に対応 発した これにより E2系の速度275km/hからの非常 するため 台車枠 輪軸については過去に製作した試験 ブレーキ停止距離4000メートル の確保が360km/h走行 車両 425km/hまで確認済 のデータをもとに設計し でも可能なこと また340km/h走行までは基礎ブレーキ 基礎ブレーキ装置 車軸軸受 駆動装置等は負荷増大に 装置のみで可能なことを確認した 対応した新方式のものを開発した これらについては b 雪害対策 新幹線車両に付着した雪が高速走行中に落下すると FASTECH360 製作前に当社の台車試験装置で60万 kmの耐久試験を実施し 一定の信頼性検証を行った 地上設備や車両を破損させる原因となる そこで車両へ また 高速走行中の台車状態をモニタリングするために の着雪量を減らすため 雪の着きにくい台車構造 ヒー 台車異常振動 車軸軸受 駆動装置の異常を検知する台 タによる融雪 膨張 収縮性ブーツによる着雪防止など 車モニタリング装置を新たに開発した の評価試験を行った 今後 機能 信頼性 メンテナンス 2008年度末までに営業線で60万キロの走り込みを行 性 コスト面から次期新幹線の着雪対策を検討していく また 豪雪地帯の在来線区間からの持ち込み雪対策と い 信頼性 耐久性 メンテナンス性の徹底的な検証を 行う予定である して 地上からの温水ジェットで車両に付着した雪を溶 ② かす方法も開発中である 走行安全性 JREA 2008年 VOL. 51 No.5 33321

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54 Topics アメリカ カリフォルニア州高速鉄道 セミナーに参加して 独立行政法人鉄道建設 運輸施設整備支援機構 鉄道建設本部審議役 高津 俊司 TAKATU Toshiji アメリカ カリフォルニア州では高速鉄道の 導入に向けて 検討が進められている 2008 年 2 月に日本鉄道車両輸出組合と 財 運輸政策 研究機構の主催で アナハイムとサンフランシ スコで日本の新幹線システムを紹介する高速鉄 道セミナーが開催された に近く 環境を考慮した高速鉄道計画が進めら れている 2 加州高速鉄道計画 カリフォルニア州政府 以下 加州 は 1993 年にカリフォルニア都市間高速鉄道委員 会 California Intercity High Speed Rail 1 アメリカにおける鉄道輸送の状況 Commission を設立し 加州高速鉄道計画の 事業可能性の検討に着手した 1996 年 高速 アメリカは面積も広く 高速道路が発達してお 鉄道の計画 実施のため 州知事の直轄組織と り都市間交通において航空と自動車交通が大き して カリフォルニア州高速鉄道局 California な役割を果たしている 2002 年の貨物輸送シ High Speed Rail Authority, CHSRA が設 ェアに占める鉄道の割合はトンキロベースで 立された CHSRA は カリフォルニアの高速 42 日本は 4 であるが 旅客輸送のシ ェアは人キロでわずかに 1 日本は 32 旅客鉄道網の計画の準備 環境調査 設計 建 設 運営の実施の責任を負っている CHSRA に留まっている 1 は 3 人の事務局職員のほか 知事や議会から任 全国を対象とする鉄道旅客輸送事業は米国鉄 道旅客輸送公社 アムトラック が行っている 命された 9 名の役員 board member によっ て構成されており 年 7 8 回の役員会 アムトラックはワシントン DC ニューヨーク ボストン間 735km の北東回廊路線の線路を board meeting を各主要都市で開催し そ の模様は一般にも公開されている 保有 管理しているが その他の路線について 2002 年 9 月 当時のデービス州知事は高速 は 複数の民間の貨物鉄道会社が保有 管理し 鉄道にかかる 99.5 億ドルの州選挙民の承認を ている線路を借りて列車を運行している また 条件とする州債発行法案に署名し 建設気運が アムトラックはワシントン DC シカゴ ロス 一気に高まった アンゼルスなどの主要都市で旅客ターミナルを 2003 年秋に当選したシュワルツェネッガー 保有している アムトラックの北東回廊 知事は 州財政の健全化を優先し 州債発行に 735km では 最高速度 240km/h のアセラ 係わる住民投票を 当初予定の 2004 年 11 月 エクスプレス サービスが 2000 年 11 月より から二度にわたって延期したが 2008 年 11 運行されている 月には実施される予定となっている アメリカ国内では 近年の地球温暖化などの 現時点の計画は サクラメント サンフラン 環境問題やエネルギー問題の高まりもあり 省 シスコ ロサンゼルス サンディエゴを鉄輪方 エネルギーで CO2 排出量が少ない鉄道が再評価 2 されつつあり 各地で都市内鉄道の整備や 式の最高速度 350km/h で結ぶ延長約 1,120 3 km の高速鉄道である 完成すれば サンフラ 都市間高速鉄道の計画も進みつつある ンシスコ ロサンゼルスは 約 2 時間 30 分で 特に カリフォルニア州では近年人口の増加 結ばれる CHSRA は 2000 年 6 月に事業計 が著しく 現状の高速道路や空港の容量も限界 33360 JREA 2008年 VOL. 51 No.5

55 ① 計画ルート カリフォルニア州 オークランド サクラメント 現在 ルート選定中の区域 サンフランシスコ マーセド サンノゼ ベーカーズフィールド パームデール ロサンゼルス アナハイム アーバイン サンディエゴ 図 1 加州高速鉄道のルート 案 画書を公表 これまでに路線選定 環境影響評 価等を実施し 2006 年 11 月にはプログラ ム マネージメントを行うコンサルタントを選 定 今後システム選定などの作業を本格化させ る予定である 3 セミナーの概要 高速鉄道セミナーは 日本の新幹線システム を紹介するとともに 11 月に予定されている 州債発行に関する住民投票に向けての理解を深 める目的で 平成 20 年 1 月 30 日にアナハイム ロサンゼルス近郊 2 月 1 日にサンフランシ スコで開催された 今回のセミナーは 2004 年 9 月 サ ン フ ラ ン シ ス コ ロ サ ン ゼ ル ス 2005 年 9 月 サンフランシスコ 2006 年 9 月 サクラメント に続き 4 度目となる 日本鉄道車両輸出組合副理事長の大森一夫氏 の開会の挨拶に続き 加州高速鉄道局議長の Quentin L Kopp 氏は サンフランシスコでの セミナー開催時の冒頭の挨拶で 日本から 国 土交通省等の専門家を迎え 新幹線セミナーが 開催されることを嬉しく思う この新幹線セミ ナーは 日本鉄道車両輸出組合や日本政府との 良好な関係を強調するものである 今年は高速 鉄道プロジェクトにとって極めて重要な年であ り 州政府や地方自治体などの関係者がこのセ ミナーに出席していただいたことに感謝申し上 げる と述べた セミナーでの講演は次の 4 名で実施された JREA 2008年 VOL. 51 No.5 基調講演 新幹線 日本の高速鉄道 国土交通省大臣官房審議官 福本啓二氏 1964 年の東京オリンピック開催に合わせ て 日本における本格的な高速鉄道である東海 道新幹線が開業した それ以来 新幹線技術は 新型車両の開発と地上設備の改良によるスピー ドアップや輸送サービスの改善を実施し変革が 続けられてきた 新幹線が航空や自動車と対抗 してその特性を発揮するのは 500-850km の中 長距離帯の輸送である 新幹線の高速 大量 安全 信頼性 環境負荷が低いなどの特性を具 体的に説明し 高速鉄道にとって車両 信号 運転 軌道 保守管理などの各種技術システム の統合が重要であることを指摘した ② 新幹線の整備とその効果 鉄道 運輸機構審議役 高津俊司 1987 年の国鉄改革を経て 新幹線は建設の 新たな財源方式や建設の仕組み 上下分離方式 も決定し そのネットワークを随時拡大してき た 現在 鉄道 運輸機構は 4 線 5 区間約 590km の新幹線路線を整備中である 新幹線 整備の効果は 鉄道利用者や鉄道事業者の直接 便益ばかりでなく 沿線開発や環境改善など幅 広い波及効果がある 最近開業した 九州新幹 線でも鉄道利用者が大幅に増大し 環境改善や 地域経済波及効果も発揮された ③ 東海道新幹線 JR 東海ワシントン事務所長 中山理氏 東海道新幹線は 開業以来 44 年が経過した が 死傷事故はゼロを続けており 1 列車当た りの遅延時分も 0.3 分と信頼性が高い 1 列車 の定員が 1,323 人で 1 日あたり 305 本の列 車が運行されている 車両についても高速化 省エネルギーなどの大幅な改善がなされている 新幹線は 航空機に比較して CO 2 排出量が 10 分の 1 であり エネルギー効率がよく環境負荷 も少ない さらに 新幹線はセキュリティー面 でも 防護柵で分離した線路上を走行するため 航空などに比較して有利である また 台湾新 幹線の事例では異なったシステムを組み合わせ たことにより 各種調整に時間と費用などを要 したことを説明した ④ JR 東日本の新幹線輸送戦略 J R東日本ニューヨーク事務所長 明智俊明氏 JR 東日本は東北 上越などの 980 キロの高 速鉄道網を有し 都市間輸送ばかりでなく首都 圏の通勤 通学輸送にも使われている 東京駅 では 2 面 4 線の施設で 1 日あたり約 300 本の 列車が着発している 秋田方面や山形方面は新 幹線駅で車両の解結 併合が短時間に行われ 33361

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