IV. 製品構成 構成容量本数保存方法有効期限 ラット皮下脂肪由来間葉系幹細胞 ( 凍結細胞 ) cells/ バイアル 1 本液体窒素保存 6 ヶ月 本細胞は ドライアイス梱包で発送しています 受け取り後 直ちにご使用にならない場合は凍結細胞を液体窒素にて保存してください V. 細胞

Similar documents
目次 IPS 細胞の継代... 3 細胞継代後の培地交換... 5 IPS 細胞の凍結... 6 凍結ストックの解凍... 8 細胞融解後の培地交換 融解後 1 日目 ON-FEEDER IPS 細胞を FEEDER-FREE 条件にて継代する方法 参考資料 AC

正常ラット軟骨細胞 Normal Rat Cartilage Cell

ASC は 8 週齢 ICR メスマウスの皮下脂肪組織をコラゲナーゼ処理後 遠心分離で得たペレットとして単離し BMSC は同じマウスの大腿骨からフラッシュアウトにより獲得した 10%FBS 1% 抗生剤を含む DMEM にて それぞれ培養を行った FACS Passage 2 (P2) の ASC

培養細胞からの Total RNA 抽出の手順 接着細胞のプロトコル 1. プレート ( またはウエル ) より培地を除き PBSでの洗浄を行う 2. トリプシン処理を行い 全量を1.5ml 遠心チューブに移す スクレイパーを使って 細胞を掻き集める方法も有用です 3. 低速遠心 ( 例 300 g

Muse 細胞採取のフローチャート 2

組織からのゲノム DNA 抽出キット Tissue Genomic DNA Extraction Mini Kit 目次基本データ 3 キットの内容 3 重要事項 4 操作 4 サンプル別プロトコール 7 トラブルシューティング 9 * 本製品は研究用です *

ISOSPIN Blood & Plasma DNA

ChIP Reagents マニュアル

スライド 1

DNA/RNA調製法 実験ガイド

Gen とるくん™(酵母用)High Recovery

siRNA / miRNA transfection KIT


Microsoft Word - Fluo4 Direct Calcium Assay Kits_J1_3Apr2009.doc

ISOSPIN Plasmid

SC-85X2取説


<4D F736F F F696E74202D C835B B E B8CDD8AB B83685D>

ラット褐色脂肪細胞培養キット(製品コード MK422)、ラット褐色/白色脂肪細胞専用培地セット(製品コード MK423)、ラット褐色脂肪前駆細胞 (製品コード MK424)

cover

日本脳炎不活化ワクチン ( シード ) 平成 24 年 7 月 4 日 ( 告示第 1622 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した日本脳炎ウイルスを同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を不活化したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 名称日本脳炎ウイル

株化細胞 + 生ウイルスワクチン 特定の株名及びロット番号を記載 株変更は新規 また 6 製造方法ロットの更新は 事項変更 6.1 製造用株 名称弱毒 ウイルス 株 ( マスターシードウイルスロット〇 ) 株名 本数 継代方法等は GMP 省令第 7 条の 3 に基づく記録に関する文 書

目次 血球細胞の培養... 4 (1)Non-T Cell 用単核球培養培地の調製... 4 (2) 新鮮単核球を受け入れる場合... 5 (3) 凍結単核球を受け入れる場合... 5 ips 細胞の樹立 : 遺伝子導入 培地交換... 6 (1) 遺伝子導入試薬の準備 (pcxle セット )..

パナテスト ラットβ2マイクログロブリン

HVJ Envelope VECTOR KIT GenomONE –Neo (FD)

馬ロタウイルス感染症 ( アジュバント加 ) 不活化ワクチン ( シード ) 平成 24 年 7 月 4 日 ( 告示第 1622 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した馬ロタウイルス (A 群 G3 型 ) を同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を不活化し アジュバント

Microsoft Word - A5_FlowCount.DOC

PowerPoint プレゼンテーション

II

これわかWord2010_第1部_ indd

パワポカバー入稿用.indd

これでわかるAccess2010

III


Microsoft Word - Fluo4 NW Calcium Assay KitsJ1_20Jun2006.doc

untitled

i

2

[PDF] GST融合タンパク質バッチ精製プロトコール

コメDNA 抽出キット(精米20 粒スケール)

U-937 Technical Data Sheet 77% HTS-RT 法 96-well plate 試薬 D 1 μl 10,000g(10,000~12,000rpm) 4 で 5 分間遠心し 上清除去 sirna 溶液 (0.23μM final conc. 10nM) 20 倍希釈した

平成18年版 男女共同参画白書

PureExo Exosome Isolation Kit for cell culture media & serum 高純度エクソソームを高収率 迅速に単離 エクソソームは 細胞由来の直径 nm の細胞外小胞で 広範囲の生体液 ( 血液 尿 羊水 細胞培養培地など ) に存在していま

豚丹毒 ( アジュバント加 ) 不活化ワクチン ( シード ) 平成 23 年 2 月 8 日 ( 告示第 358 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した豚丹毒菌の培養菌液を不活化し アルミニウムゲルアジュバントを添加したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 名称豚丹

<4D F736F F D20834E E815B82CC8DEC90BB B835A838B838D815B835882F08E E646F6378>

Taro-kv12250.jtd

PanaceaGel ゲル内細胞の観察 解析方法 1. ゲル内細胞の免疫染色 蛍光観察の方法 以下の 1-1, 1-2 に関して ゲルをスパーテルなどで取り出す際は 4% パラホルムアルデヒドで固定してから行うとゲルを比較的簡単に ( 壊さずに ) 取り出すことが可能です セルカルチャーインサートを

(Microsoft Word - FlowPRA\220\335\222\350ADC.docx)

Oligotex ™-dT30 <Super> mRNA Purification Kit (From total RNA)

BKL Kit (Blunting Kination Ligation Kit)

エクセルカバー入稿用.indd

生物学に関する実験例 - 生化学 / 医療に関する実験例 ラジオアッセイ法によるホルモン測定 [ 目的 ] 本実習では, 放射免疫測定 (Radioimmunoassay,RIA) 法による血中インスリンとイムノラジオメトリックアッセイ ( 免疫放射定測定 Immunoradiometric ass

豚繁殖 呼吸障害症候群生ワクチン ( シード ) 平成 24 年 3 月 13 日 ( 告示第 675 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した弱毒豚繁殖 呼吸障害症候群ウイルスを同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を凍結乾燥したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株

Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST

Microsoft PowerPoint - LEGEND MAX Protocol

01_.g.r..

プロトコール集 ( 研究用試薬 ) < 目次 > 免疫組織染色手順 ( 前処理なし ) p2 免疫組織染色手順 ( マイクロウェーブ前処理 ) p3 免疫組織染色手順 ( オートクレーブ前処理 ) p4 免疫組織染色手順 ( トリプシン前処理 ) p5 免疫組織染色手順 ( ギ酸処理 ) p6 免疫



Microsoft Word - hiPS_Protocol_080703a.doc

活用ガイド (ソフトウェア編)

コラーゲンを用いる細胞培養マニュアル

コメDNA 抽出キット(精米、玄米1 粒スケール)




困ったときのQ&A

ii

■リアルタイムPCR実践編

Taro-SV02500b.jtd

活用ガイド (ソフトウェア編)

実験操作方法

i


はしがき・目次・事例目次・凡例.indd

橡6.プログラム.doc

活用ガイド (ソフトウェア編)

パソコン機能ガイド

パソコン機能ガイド

Javaと.NET

『戦時経済体制の構想と展開』

ニュース 2011 No. 8 試薬コーナー KOMA 社 ELISA キット Buffer 組成変更についてのお知らせ 昆虫細胞用 ESF921 培地 500mL サイズ販売中止のお知らせ ティッシュカルチャーコーナー EZ-Open Top FLASK TM ( イーシ ー オーフ ントッフ フ

PowerPoint プレゼンテーション


上原記念生命科学財団研究報告集, 28 (2014)

2004年度日本経団連規制改革要望


鶏大腸菌症 ( 組換え型 F11 線毛抗原 ベロ細胞毒性抗原 )( 油性アジュバント加 ) 不活化ワクチン平成 20 年 6 月 6 日 ( 告示第 913 号 ) 新規追加 平成 25 年 9 月 26 日 ( 告示第 2480 号 ) 一部改正 1 定義組換え型 F11 線毛抗原産生大腸菌及びベ

Microsoft Word - H18年度生命工学報告書 Astro ver.3

Multiplex PCR Assay Kit

Retrovirus Constructive System Eco

Microsoft Word - PI-LY 615-JP-V3 amends Japanese only

ii

肝クッパ 細胞を簡便 大量に 回収できる新規培養方法 農研機構動物衛生研究所病態研究領域上席研究員山中典子 2016 National Agriculture and Food Research Organization. 農研機構 は国立研究開発法人農業 食品産業技術総合研究機構のコミュニケーショ

TaKaRa PCR Human Papillomavirus Detection Set

プロトコル 蛍光色素を標識したい 利用製品 < 少量抗体 (10μg) 標識用 > ICG Labeling Kit- NH 2 [LK31] - アミノ基標識用 - R-Phycoerythrin Labeling Kit - NH 2 [LK23] Ab-10 Rapid Fluorescein

Microsoft PowerPoint - ELISA MAX Standard Protocol

プロトコル 細胞 増殖 / 毒性酸化ストレス分子生物学細胞内蛍光プローブ細胞染色ミトコンドリア関連試薬細菌研究用試薬膜タンパク質可溶化剤ラベル化剤二価性試薬イオン電極 その他 機能性有機材料 酵素 (POD,ALP) を標識したい 利用製品 < 少量抗体 (10μg) 標識用 > Ab-10 Rap

長崎県地域防災計画


Transcription:

ラット脂肪由来間葉系幹細胞 Rat adipose tissue-derived mesenchymal stem cell, Code No. MSA01C 本製品は研究目的にのみご使用になれます 2018 年 8 月 10 日改訂 I. 製品概要 体性幹細胞の一種である間葉系幹細胞 (MSC: Mesenchymal Stem Cells) は 脂肪組織 骨髄 臍帯 歯髄などから分離することが可能です 2006 年 Dominici らは 1 プラスチック培養容器に接着する 2CD105, CD73,CD90 を陽性マーカー CD45, CD34, CD14,CD11b, CD79a,CD19,HLA-ClassII(DR) を陰性マーカーとする 3 骨 脂肪 軟骨への分化能を有する の 3 条件を満たすものを間葉系幹細胞と定義しました 1) 脂肪組織由来の間葉系幹細胞 (AMSC / ASC :Adipose Delivered Mesenchymal Stem Cells / Adipose Delivered Stromal Cells) は 脂肪吸引など比較的低浸襲な方法で多量に得ることが可能であり 2) 優れた自己増殖性に加え 骨 軟骨 脂肪のみならず肝などへの多分化能力を持ち 3) 5) MHC Class-II を発現せず 3) 免疫調整機能を持つ 4) 疾患部位に集積し様々なサイトカインや増殖因子を分泌して 5) 組織再生 修復を促進する効果がある などの優れた特徴が知られております リアルタイム PCR による CD マーカーの発現の確認 Normalized by 28s rrna 本製品は SD ラット成獣の皮下脂肪組織から分離させた細胞群から CD44,CD73,CD90,CD105 が陽性 CD14,CD31,CD45 が陰性である MSC 画分を採取後凍結保存した間葉系幹細胞です CT II. 使用前注意事項本マニュアルを使用前に必ずご確認ください 本製品はすべて 無菌操作 で実施して下さい バイオセーフティーレベルは レベル 1 です 本製品の培養には別売の専用メディウムをご使用下さい III. 製品の保証について細胞を液体窒素にて正しく保存し 専用メディウム及び試薬を用いてマニュアル通りに培養された場合のみ 培養開始後の増殖不良に関して保証致します 当社 製品サポート ( メール :primarycell@cosmobio.co.jp) までご連絡下さい 保証期限は 製品お受け取りから 6 ヶ月以内 です メディウムや使用方法に変更を加えられた場合や 再凍結した細胞を使用された場合は 保証の対象になりませんのでご注意ください 1

IV. 製品構成 構成容量本数保存方法有効期限 ラット皮下脂肪由来間葉系幹細胞 ( 凍結細胞 ) 1 10 6 cells/ バイアル 1 本液体窒素保存 6 ヶ月 本細胞は ドライアイス梱包で発送しています 受け取り後 直ちにご使用にならない場合は凍結細胞を液体窒素にて保存してください V. 細胞の由来ラット胴回り皮下白色脂肪組織 (SD ラット ) VI. 専用メディウム ( 別売 ) 品名製品コード構成容量本数保存方法有効期限 ラット皮下脂肪由来間葉系幹細胞増殖用メディウムセット MSA-GM 増殖用メディウム サプリメント 200 ml 1 本 50µL 2 本 -20 保存 ( 解凍後は 4 保存 ) ボトルに記載 (-20 保存 ) 解凍後は 3 ヶ月 (4 保存 ) サプリメントは 2 週間 (4 保存 ) 培地の主成分 :DMEM 血清 抗生剤 その他 低血清増殖培地 品名製品コード容量 KBM ADSC-1 16030020 500mL ( コージンバイオ株式会社メーカー略号 :KOJ) 無血清増殖培地 品名製品コード容量 MSC NutriStem (R) XF Medium MSC Nutristem (R) XF Basal Medium MSC Nutristem (R) XF Supplement Mix MSC Attachment Solution(100 ) (Biological Industries Ltd. メーカー略号 :BLG) 05-200-1A / 1B 05-201-1U / 106 05-752-1H/ 1F 500 ml / 100 ml 1 3 ml / 0.6 ml 5 ml / 1 ml 2

各種分化誘導用培地 脂肪分化用培地 品名製品コード構成容量本数保存方法有効期限 増殖用 125mL 脂肪分化用メディウムセット (MSC-ADGM,ADDM,ADMM) MSC-ADM 分化用 100mL 維持用 125mL 一式 脂肪分化用増殖メディウム MSC-ADGM 500 ml 1 本 脂肪分化誘導用メディウム MSC-ADDM 500 ml 1 本 脂肪細胞維持用メディウム ( メーカー略号 :PMC) MSC-ADMM 500 ml 1 本 -20 保存 ( 解凍後は 4 保存 ) ボトルに記載 (-20 保存 ) 解凍後は 3 ヶ月 (4 保存 ) 軟骨分化用培地 (AMSC 用 ) 品名製品コード構成容量本数保存方法有効期限 軟骨分化用メディウムセット (AMSC 用 ) MSC-CHA 軟骨分化用メディウム 50mL 1 本 サプリメント 250µL 2 本 -20 保存 ( 解凍後は 4 保存 ) ボトルに記載 (-20 保存 ) 解凍後は 3 ヶ月 (4 保存 ) サプリメントは 1 ヶ月 (4 保存 ) ( メーカー略号 :PMC) VII. 関連製品 コラーゲンコート用溶液分化時に使用します AMSC を増殖用メディウムで増幅させる時は不要です 品名製品コード容量 ( メーカー略号 :PMC) コラーゲンコート用溶液 SCO 100 ml トリプシン溶液 品名製品コード容量 Trypsin EDTA Solution C(0.05%),EDTA(0.02%) 03-053-1B 100 ml (Biological Industries Ltd. メーカー略号 :BLG) 3

培養細胞凍結保存液 品名 製品コード 容量 COS banker COS-CFM01 120 ml ( メーカー略号 :KOJ) 脂肪染色キット 品名製品コード構成品容量 リピットアッセイキット AK09F オイルレッド O 原液抽出液 150 ml 2 本 200 ml 2 本 ( メーカー略号 :PMC) 表に記載した関連製品は一部になります 詳しくは web からご覧ください VIII. 操作方法 本製品は 1 回のみ継代可能 です (2 回以上の継代は増殖速度や分化効率が著しく低下する為お勧めいたしません ) 増殖用メディウム調製 1 増殖用メディウムを室温にて溶解し 100 ml を新しいメディウムボトルに移します 残った培地は 4 で 3 ヶ月間保存可能です 2 使用時にサプリメントを溶解し 増殖用メディウムに加えて下さい サプリメント 50µL チューブ 1 本で 100 ml の増殖用メディウムが調整可能です サプリメント添加後のメディウムは 4 で 2 週間保存可能です 細胞の解凍 播種 下記は 100mm ディッシュで培養する場合のプロトコールです 準備するもの 調製済みのラット皮下脂肪由来間葉系幹細胞 (AMSC) 増殖用メディウム コラーゲンコート済みの細胞培養用 100mm ディッシュ 滅菌済ピペット 遠心チューブなどの培養器具 1 凍結細胞を37 温水にて80~90 秒間解凍してください (1mm 程度の氷塊が残る程度 ) 2コンタミ防止のためバイアル外側に付着した水分をアルコール綿でふき取ったのち開封し 解凍した細胞液を 予め室温に戻した増殖用メディウム 10 ml が入っている15 ml コニカルチューブに移します 穏やかに混和した後 室温 100xg で5 分間遠心してください 3 上清を吸引除去し 10 ml 増殖用メディウムを加え細胞を分散させてください (1.0 10 5 cells/ml) 4コラーゲンコート済み100 mm ディッシュに 8 ml の増殖用メディウムと 2 ml の細胞浮遊液を加え 穏やかに撹拌して細胞を均一に分散させます 5%CO2 存在下の 37 インキュベーターで培養してください ( 凍結細胞 1 本は100 mm ディッシュ 5 枚相当になります ) 4

5 播種した翌日 ( 培養 1 日目 ) 37 に保温した増殖用メディウムで培地交換してください 670~80% コンフルエント ( 培養 2~3 日目 ) で継代 分化実験 または凍結保存を行ってください 細胞の継代方法 (100mm ディッシュの場合 ) 準備するもの 70~80% コンフルエントになった細胞 調製済みのラット皮下脂肪由来間葉系幹細胞(AMSC) 増殖用メディウム HBSS またはPBS(-) 0.05% トリプシン-EDTA 溶液 170~80% コンフルエント ( 培養 2~3 日目 ) になった細胞の培養容器から 古い培地を除去し HBSS またはPBS(-) で1~2 回洗浄します 20.05% トリプシン-EDTA を3 ml 入れ 観察しながら37 で1~2 分インキュベートします 3 培養容器を水平に軽くたたいた後 顕微鏡で細胞が剥がれた事を確認します 剥がれていない時は さらに37 で1 分間インキュベートします 4 増殖用メディウムを10 ml 加え トリプシンの活性を止め ピペッティングして細胞を遠心チューブに回収します 5 室温 100xg 5 分間遠心後 上清を除去し メディウムを適量加えて懸濁し細胞を分散させます 6 細胞数をカウント後 目的の実験に必要な細胞密度に調整し 播種 分化誘導実験を行ってください 注意 ) 2 回以上の継代は増殖速度や分化効率が著しく低下する為お勧めいたしません 10 分以上のトリプシン-EDTA 処理は細胞の状態が悪化します 凍結ストックの調整 準備するもの 70~80% コンフルエントになった細胞 調製済みのラット皮下脂肪由来間葉系幹細胞(AMSC) 増殖用メディウム HBSS またはPBS(-) 0.05% トリプシン-EDTA 溶液 凍結保存液(COS banker 製品コード :COS-CFM01 など ) 凍結保存用チューブ 細胞凍結用コンテナ(CoolCell BM 機器製品コード :BCS-136 など ) 1 継代方法の1~4を行います 2 室温 100xg 5 分間遠心後 上清を除去し メディウムを適量加えて再懸濁し細胞をカウントします 3 再度 室温 100xg 5 分間遠心を行った後 上清を除去し 凍結保存液 (COS banker 製品コ 5

ード COS-CFM01 など ) を 1 10 6 cells/ml になる様に加えて懸濁します 4 細胞を凍結保存用チューブに分注し 細胞凍結用コンテナ等を用いて -80 で凍結します 5 翌日以降 液体窒素容器に移して保管してください 脂肪細胞への分化誘導 脂肪分化メディウムセット ( 製品コード :MSA-ADM) を用いた分化誘導プロトコールです 注意 ) 脂肪分化後は 細胞が非常に剥がれやすくなります コラーゲンコート済みの培養容器をご使 用になることをお勧めいたします コラーゲンコート方法については 細胞の解凍 播種 の記載をご参照下さい 脂肪細胞への分化誘導プロトコール 準備するもの 調製済みのラット皮下脂肪由来間葉系幹細胞(AMSC) 増殖用メディウム 70~80% コンフルエントになった細胞 コラーゲンコート済みの培養容器 脂肪分化用メディウムセット( 製品コード :MSC-ADM) 1 あらかじめ細胞の解凍 播種 ( 細胞密度 :1.0 10 4 cells/cm 2 ) に従い増殖用メディウムで 70~80% コンフルエントまで培養します 2 37 に保温した脂肪分化メディウムセットの増殖用メディウムで培地交換し 100% コンフルエントになるまで1~2 日間培養します 3 37 に保温した脂肪分化メディウムセットの分化誘導用メディウムに培地交換し 3 日間培養してください 4 37 に保温した脂肪分化メディウムセットの維持メディウムに培地交換し 2 日間培養してください 5 再び分化誘導用メディウムに培地交換し 3 日間培養してください この段階で小さな脂肪球が現れ始めます 6 維持ディウムに培地交換し 脂肪球の成長を観察します 以降は 2~3 日に1 回維持メディウムにて培地交換を行ってください 蓄積した脂肪はリピットアッセイキット ( 製品コード :AK09F) で染色できます ( 図 2) 軟骨細胞への分化誘導 軟骨分化用メディウムセット ( 製品コード :MSC-CHA) を用いた分化誘導プロトコールです 軟骨分化用メディウムの調製 ご使用前に軟骨分化用メディウム (50mL) を室温にて溶解し 溶解したサプリメント 2 本を添加して ください 6

軟骨細胞への分化誘導プロトコール 準備するもの 調製済みのラット皮下脂肪由来間葉系幹細胞(AMSC) 増殖用メディウム 調製済みの軟骨分化用メディウムセット(AMSC 用 ) 70~80% コンフルエントになった細胞 1 70~80% コンフルエントになった細胞を 細胞の継代方法の 1~5 を行い 細胞数をカウントし ます 2 室温 100xg 5 分間遠心後 上清を除去し 軟骨分化用メディウムで懸濁し 5.0 10 5 cells/ml になるように細胞密度を調整します 15mL チューブ 1 本につき 0.5mL ずつ分注します ( チュ ーブ 1 本当たり 2.5 10 5 cells) 3 室温 100xg 5 分間遠心した後 上清は吸引せず ガス交換できるようにするためクリーンベ ンチ内でチューブのフタを軽く緩め 5%CO2 存在下の 37 インキュベーターでそのまま培養し てください ペレットのまま培養しますので ピペッティングなどで細胞を再浮遊させないでください 4 ペレットは 24 時間静置し 以後 2~3 日おきに サプリメントを添加した軟骨分化メディウムで 培地交換します 培地交換の時に ペレットがチューブの側面に付着していた場合は チューブ を軽くたたいてペレットをチューブの底に落とします 5 2 週間 ~4 週間で軟骨細胞塊が形成されます 6 形成された軟骨細胞凝集塊はホルマリン固定 パラフィン包埋の後 アルシアンブルーなどで染 IX. 技術情報細胞形態写真 色できます ( 図 3) 図 1) 培養 5 日目の細胞 X. (AMSC 参考文献 増殖用メディウムで培養 ) 図 2) 脂肪分化した細胞 ( リピッドアッセイキットにて 染色 ) 図 3) 軟骨分化した細胞 ( アルシアンブルー染色 ) 1) Dominici M et al. Minimal criteria for defining multipotent mesenchymal stromal cells. The International Society for Cellular Therapy position statement. Cytotherapy. 2006; 8(4):315-7. 2) John K. F et al. Fat tissue_an underappreciated source of stem cells for biotechnology, Trends 7

Biotechnol. 2006 Apr; 24(4):150-4. 3) Le Blanc K. Immunobiology of human mesenchymal stem cells and future use in hematopoietic stem cell transplantation. Biol Blood Marrow Transplant. 2005 May; 11(5):321-34. 4) Alma J N et al. Immunomodulatory properties of mesenchymal stromal cells. Blood. 2007 Nov 15; 110(10):3499-506 5) Banas A et al. IFATS collection: ln vivo therapeutic potential of human adipose tissue mesenchymal stem cells after transplantation into mice with liver injury. Stem Cells. 2008 Oct; 26(10):2705-12. B C 本製品をご利用になられた文献 発表データ 本製品をご利用いただいて投稿された論文 学会発表パネルなどを送付いただきましたお客様に粗品を進呈させていただきます ご提供いただきました論文などは WEB やカタログ 技術資料を通じて多くの研究者の方への技術情報として利用させていただく場合がございます 是非皆様のご協力をお願いいたします 送付先 : 047-0261 北海道小樽市銭函 3 丁目 513 番 2 コスモ バイオ株式会社札幌事業部あて郵送または primarycell@cosmobio.co.jp あて PDF ファイル送信 8