減価償却資産台帳の入力マニュアル

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償却資産台帳 NO 3/12 平成 28 年度 新規取得 補助 の方法育成 現 種類 名称 取得年月 取得金額 金貯金 本年の償却の基礎 償却方法 耐用年数 償却率 期首未償却残高 建物 牛舎 h23.1 5,, 4,5, 旧定額 ,223, , 297, 1 29,7 9

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N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

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Ⅲ 決算のための諸帳簿の整理 既に記帳されている収入や経費の中には 例えば 前受金や前払経費のように本年分の収入金額や必要経費にならないものがありますし また まだ記帳されていないものであっても 例えば 未収入金や未払経費のように本年分の収入金額や必要経費になるものがあります そこで このようなもの

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Ⅰ 法人関連税制 1 減価償却制度 2 年連続の大改正になった背景 減価償却制度については 平成 19 年度税制改正により 残存価額および償却可能限度額の取扱いが廃止される大改正が行われ 定率法はいわゆる 250% 定率法 と呼ばれる従来にない新しい計算の仕組みが採用されました そして平成 20 年

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財務諸表の知識 ( 税務含む ) 問題 1 配点 20 点 ( 各 2 点 ) 以下の解答欄に指定された減価償却費の額を解答してください 減価償却とは 使用することによってその価値が減少する資産 ( 減価償却資産 ) の取得価額をその使用 可能期間に費用配分する計算手続きです 減価償却資産の償却方法

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1 繰越控除適用事業年度の申告書提出の時点で判定して 連続して 提出していることが要件である その時点で提出されていない事業年度があれば事後的に提出しても要件は満たさない 2 確定申告書を提出 とは白色申告でも可 4. 欠損金の繰越控除期間に誤りはないか青色欠損金の繰越期間は 最近でも図表 1 のよ

第 5 章 N

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第137回日商簿記3級 第1問 仕訳問題類題 問題・解答・解説セット

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減価償却資産台帳の 入力マニュアル 1. 減価償却の方法を選択 目次 償却方法と計算ルール P.2 2. 旧定額法 旧定率法の計算方法 平成 19 年 3 月 31 日以前に取得した資産 P.3 3. 定額法 定率法による計算方法 平成 19 年 4 月 1 日以降に取得した資産 P.4 4. 減価償却資産台帳の入力方法 前年が白色申告で 償却中の資産がある場合 P.5 定率法を選択する場合 P.6 1) 定率法の計算方法 2) 改定取得価額 の入力方法 3) が2 年の場合の入力方法 20 万円未満の資産を 3 年均等償却する場合 P.9 30 万円未満の資産を一括経費にする場合 ( 特例措置 ) P.10 資産を破棄 譲渡( 売却 ) した場合 P.11 開業費の償却( 繰延資産 ) P.12 ソフトウェアの償却 ( 無形固定資産 ) P.13 個人資産を事業へ転用した場合 P.14 Creative Work Station Page 1

1 減価償却の方法を選択 償却方法と計算ルール 減価償却費を計算する前に 償却方法の選択が必要です 償却する資産が どれに該当するのかを以下の表で確認してください 減価償却の方法には 定額法 定率法 一括償却 (3 年均等 ) に 特例措置 を加えると 4 つの方法があります 定額法 定率法 については 平成 19 年及び平成 23 年 12 月の税制改正で 取得年月によって適用されるルールが違うため注意してください 資産の金額が 20 万円未満は 3 年で均等償却 30 万円未満であれば 全額を一括経費 ( 特例措置 ) にできますので 節税効果を考えて選択してください 特例措置は 毎年行われる税制改正で改定されますので 必ずその年度の適用ルールをチェックしてください 減価償却資産 資産区分ごとの償却方法 区分内容償却方法償却期間 有形固定資産 無形固定資産 繰延資産 減価償却できない資産 工具器具備品 車両運搬具 建物 建物付属設備 機械装置 ソフトウェア ( 購入 ) 工業所有権 営業権 開業費 研究開発費 共同施設の負担金 建物を賃貸するため の権利金など 土地 借地権 電話加入権など 旧定額法 / 旧定率法 平成 19 年 3 月 31 日までに取得したもの 定額法 / 定率法 (200% 250%) 平成 19 年 4 月 1 日以後に取得したもの 定率法の償却率の改正がありました 平成 19 年 4 月 1 日 ~ 平成 24 年 3 月 31 日 :250% 定率法平成 24 年 4 月 1 日 ~:200% 定率法 一括償却 (3 年均等 ) 20 万円未満の資産 特例措置の適用 30 万円未満の資産 適用期間 : 平成 30 年 3 月 31 日まで 旧定額法定額法 残存価額ゼロ 定額法 任意償却も可 償却しない 3 年 即時 5~10 年 定率法 旧定率法 を選択する場合は 税務署へ届出書が必要になります 特例措置は 期間限定の減税措置になります 税制改正で 改定される場合があります 平成 19 年の法改正で 減価償却の期間が短縮され 全額を償却できるようになりました 改正内容が適用されるのは平成 19 年 4 月 1 日以降に取得した資産になります 5 年 Creative Work Station Page 2

2 旧定額法 旧定率法の計算方法 平成 19 年 3 月 31 日以前に取得した資産の場合 平成 19 年 3 月 31 日までに取得した資産は 改正前の償却ルール ( 旧定額法 旧定率法 ) に従って計算します 償却方法に選択した場合は 計算ルールを理解しておいてください ソフトの 減価償却資産台帳 へ必要事項を入力いただくと 以下の計算を自動で行います 計算例 平成 19 年 3 月取得取得価額 180,000 円 4 年のパソコン 年数旧定額法旧定率法 計算ルール 取得価額 90% 旧定額法の償却率経過後 95% まで償却 その後 5 年間で 1 円まで償却 Creative Work Station Page 3 未償却残高 旧定率法の償却率経過後 ( 期首の未償却残高 償却率 ) が ( 期首の未償却残高 - 取得価額 5%) より下回った年に 95% まで償却 その後 5 年間で 1 円まで償却 4 年 4 年 償却率 0.250 0.438 1 年 2 年 3 年 4 年 5 年 6 年 7 年 8 年 9 年 10 年 11 年 180,000 円 90% 0.250 10/12=33,750 円未償却残高 :146,250 円 180,000 円 90% 0.250 12/12=40,500 円未償却残高 :105,750 円 未償却残高 :65,250 円 未償却残高 :24,750 円 24,750 円 -(180,000 円 5%)=15,750 円未償却残高 :9,000 円 (9,000 円 -1 円 ) 5 年 =1,800 円未償却残高 :7,200 円 未償却残高 :5,400 円 未償却残高 :3,600 円 未償却残高 :1,800 円 1,800 円 -1 円 =1,799 円未償却残高 :1 円 180,000 円 0.438 10/12=65,700 円未償却残高 :114,300 円 114,300 円 0.438 12/12=50,063 円未償却残高 :64,237 円 64,237 円 0.438 12/12=28,135 円未償却残高 :36,102 円 36,102 円 0.438 12/12=15,812 円未償却残高 :20,290 円 20,290 円 0.438 12/12=8,887 円未償却残高 :11,403 円 11,403 円 0.438 12/12=4,994 円 4,994 円 >11403 円 - 償却限度額 11,403 円 -(180,000 円 5%)=2,403 円未償却残高 :9,000, 円 (9,000 円 -1 円 ) 5 年 =1,800 円未償却残高 :7,200 円 未償却残高 :5,400 円 未償却残高 :3,600 円 未償却残高 :1,800 円 1,800 円 -1 円 =1,799 円未償却残高 :1 円 年の中途で取得した資産は その年に事業に使用した月数分の金額になります

3 定額法 定率法による計算方法 平成 19 年 4 月 1 日以降に取得した資産の計算例 平成 19 年 4 月 1 日以後に取得した資産は 改正後の償却ルールが適用になります 定率法については 償却率の改正があり 平成 24 年 4 月 1 日以後は 200% 定率法 になります ソフトの 減価償却資産台帳 へ必要事項を入力いただくと 以下の計算を自動で行います 計算例 2 平成 19 年 4 月取得取得価額 150,000 円 4 年のパソコン 年の中途で取得した資産は その年に事業に使用した月数分の金額になります 年数定額法 250% 定率法 200% 定率法 計算ルール 取得価額 定額法の償却率経過後 1 円まで償却 1) 未償却残高 定率法の償却率 2) 改定取得価額 改定償却率償却額が 償却保証額に満たなくなった年分以後は 2) の計算式へ変更 経過後 1 円まで償却 4 年 4 年 償却率 0.250 0.625 0.500 改定償却率 1.000 1.000 償却保証率 0.05274 0.12499 償却保証額 150,000 円 0.05274=7,911 円 150,000 円 0.12499=18,749 円 1 年 2 年 3 年 4 年 5 年 150,000 円 0.250 9/12=33,750 円 未償却残高 :146,250 円 150,000 円 0.250 12/12=45,000 円 未償却残高 :101,250 円 未償却残高 :56,250 円 未償却残高 :11,250 円 11,250 円 -1 円 =11,249 円未償却残高 :1 円 150,000 円 0.625 9/12=70,313 円 未償却残高 :79,687 円 79,687 円 0.625 12/12=49,805 円 未償却残高 :29,882 円 29,882 円 0.625 12/12=18,677 円 未償却残高 :11,205 円 11,205 円 0.625 12/12=7,004 円 償却額 :7,004 円 < 償却保証額 :7,911 円 変更 11,205 円 1.000 12/12 =11,205 円 11,204 円 1 円を残す 未償却残高 :1 円 150,000 円 0.500 9/12=56,250 円 未償却残高 :93,750 円 93,750 円 0.500 12/12=46,875 円 未償却残高 :46,875 円 46,875 円 0.500 12/12=23,438 円 未償却残高 :23,437 円 23,437 円 0.500 12/12=11,719 円 償却額 :11,719 円 < 償却保証額 :18,749 円 変更 23,437 円 1.000 12/12 =23,437 円 23,436 円 1 円を残す 未償却残高 :1 円! 節税効果の高い 定率法 で減価償却の計算をする場合は 確定申告期限までに税務署へ 減価償却資産の償却方法の届出書 の提出が必要です 届出書を提出していない場合は 定額法 により計算を行います Creative Work Station Page 4

4 減価償却資産台帳の入力方法 前年が白色で 償却中の資産がある場合 前年が白色申告で 償却中の資産がある場合には 収支内訳書の減価償却の計算 の欄へ記入している内容を 以下の手順で入力してください 青色申告者になると 特例措置 ( 期間限定の減税措置 ) を使って 30 万円未満の資産を一括経費にできます ただし 対象となるのは購入年度になるため 償却中の資産には適用できません ご注意ください 旧定額法 旧定率法 で 取得価額の 95% まで償却した資産は その翌年から向こう 5 年間で 1 円まで均等償却していきます No. 事業年度 : 25 19 年度 減価償却資産 繰延資産の名称 前年より 期首の未償却残高 ( 前年末残高 ) 償却累計額 面積又は数量 改定取得価額 選択入力 円円年月円円年年月 取得価額を入力例 1 パソコン 198,438 51,562 1 18 2 250,000 旧定額 4 例 2 パソコン 1 19 24 5 250,000 定率 4 例 3 一括償却資産 1 19 24 5 180,000 3 年均等 例 4 編集機材 1 19 24 3 280,000 特例 1 パソコン 149,625 30,375 1 18 24 5 180,000 定額法旧定額 4 2 3 2 前期末の未償却残高を 期首の未償却残高 へ入力 1 黄色マーカーのセルへ 資取得 1 取得価額年月産の名称 面積 数量 取得 3 償却方法 を プルダウンメニューから選択 定率法 の場合は 次ページの入力方法を参照してください 償却方法 4 を選択 4 本年中の使用期間 5 本年分の普通償却費 (2 3 4) 次年度へ 6 割増 ( 特別 ) 償却費 7 本年分の償却費合計 (5+6) 8 事業使用の割合 9 必要経費への算入金額 (7 8) 10 期末の未償却残高 月数 円 円 円 % 円 円 12 56,250 56,250 50 28,125 221,875 8 73,000 73,000 100 73,000 177,000-60,000 60,000 100 60,000 120,000 レーザープリンター - 280,000 280,000 100 280,000 0 措法 28の2 12 40,500 40,500 100 40,500 109,125 摘要! 5 本年度中の使用期間 が 12 ヶ月になっているか確認してください 6 事業使用の割合 を % で入力 7 必要経費参入額 と 期末の未償却残高 を自動計算 平成 10 年 4 月 1 日以後に取得した建物の償却方法は 旧定額法 になります 旧定率法 は選択できません Creative Work Station Page 5

定率法を選択する場合 によって毎年同じ金額を償却していく 定額法 に対して 定率法 は 購入年の償却額が大きくなります 節税効果が期待できますが 減価償却制度の改正によって 定率法 の計算が複雑になってしまいました 定率法 を選択する場合は 計算手順と 改定取得価額 の入力方法をご確認ください 1) 定率法の計算方法 (1) 取得した年度は 取得価額 償却率 ( 使用月数 /12) で計算 (2) 翌年からは 未償却残高 償却率 ( 使用月数 /12) で計算 (3) その年の償却額が 償却補償額 ( 取得価額 償却保証率 ) に満たなくなった年以後は その年の期首残高を 改定取得価額 として 償却額の計算式を 改定取得価額 改定償却率 へ変更 均等償却へ切り替える (4) を経過した年に備忘価格 1 円 ( ) まで償却 備忘価額 1 円とは : 経理上で 資産が残っていることを忘れないために残しておく帳簿価額です 破棄又は譲渡した場合に 0 になります 計算例 償却資産 事務机 取得年月 平成 19 年 4 月 取得価額 150,000 円 8 年 償 却 率 0.313 ( 定率法の償却率 ) 改定償却率 0.334 償却保証率 0.05111 償却保証額 150,000 円 0.05111=7,667 円 償却費の計算式 取得価額 * 償却率 使用月数 (00/12) *2 年目以後は 未償却残高 変更後の計算式 改正取得価額 改定償却率 年数 1 年 2 年 6 年 7 年 8 年 9 年 取得価額 ( 期首未償却残高 ) 150,000 114,788 25,571 17,568 11,701 5,834 償却費の額 35,212 35,928 8,003 6,645 改定償却率による計算 償却額が 償却保証額 :7,667 円 に満たない年から 計算式が変更になります 改定取得価額 17,568 17,568 17,568 償却費の額 5,867 5,867 5,833 期末未償却残高 114,788 78,860 17,568 11,701 5,834 1 変更する年の期首残高を 改定取得価額 として 均等償却に切り替わります が経過した年に 1 円まで償却します Creative Work Station Page 6

2) 改定取得価額 の入力方法 定率法は 償却額が 償却保証額 に満たなくなった年に 償却の基礎となる金額 と 償却率 を変更する作業が必要になります 切り替えが必要な事業年度に至った場合は 期首の未償却残高 を入力していただいた後に 改定取得価額 のがオレンジ色に変わります マーカーされた 改定取得価額 へ 期首の未償却残高 を手入力してください 変更後は 毎年 改定取得価額 への入力が必要になります 事業年度 : 19 25 年度 1 事業年度を確認して 期首の未償却残高欄へ 前年末の残高を入力してください No. 減価償却資産 繰延資産の名称 前年より 期首の未償却残高 ( 前年末残高 ) 償却累計額 面積又は数量 1 取得価額 改定取得価額 円 円 年 月 円 円 年 例 1 パソコン 198,438 51,562 1 18 23 2 250,000 旧定額 4 例 2 パソコン 1 19 24 5 250,000 定率 4 例 3 一括償却資産 1 19 24 5 180,000 3 年均等 例 4 編集機材 1 19 24 3 280,000 特例 1 事務机 17,568 132,432 1 19 20 4 150,000 17,568 定率 8 2 3 取得年月 2 改定取得価額 へ 期首の未償却残高 を手入力してください これ以後 この金額が 改定取得価額 になります 選択入力 償却方法 セルの色がオレンジに変わります 3 償却率が変わり 償却費の計算が 均等償却に切り替わります 2 償却の基礎になる金額 3 償却率 改定償却率 償却保証率 償却保証額 4 本年中の使用期間 5 本年分の普通償却費 (2 3 4) 円 円 月数 円 225,000 0.250 - - - 12 56,250 250,000 0.438 8 73,000 180,000 1/3 - - - - 60,000 280,000 - - - - - 280,000 17,568 0.313 0.334 0.05111 7,667 7,666 12 5,868 Creative Work Station Page 7

3) が 2 年の場合の入力方法 定率法では が 2 年の場合は 償却率 /1.000 になるため 実質 1 年で減価償却できることになります 計算例 2 平成 25 年 1 月取得取得価額 600,000 円 2 年の中古車 1 月に取得した場合は 購入年に 1 円を残して 全額減価償却できます 2 月以降に取得した場合は 月割りになるため 2 年で償却になります 年数 250% 定率法 2 年 償却率 1.000 改定償却率 - 償却保証率 - 1 年 2 年 600,000 円 1.000 12/12=600,000 円償却額 599,999 円 備忘価額 1 円を残す 未償却残高 : 1 円 償却額 0 円 未償却残高 : 1 円 備忘価額 1 円とは : 経理上で 資産が残っていることを忘れないために残しておく帳簿価額です 破棄又は譲渡した場合に 0 になります 減価償却資産台帳へ 定率法 (250% 200%)/ 2 年 と入力いただくと 改定取得価額 のがオレンジ色に変わります マーカーされた 改定取得価額 へ 取得価額 を手入力してください 翌年も 改定取得価額 への入力が必要になります 25 25 改定取得価額 へ 取得価額 を手入力してください セルの色がオレンジに変わります Creative Work Station Page 8

20 万円未満の資産を 3 年で均等償却する場合 10 万円以上 20 万円未満の資産は に関係なく 購入金額を 3 年間で均等割りして 必要経費にできます この償却方法を選択すると 償却資産税の課税対象から除外されるメリットがあります 3 年均等 を選択する場合は 資産の名称の欄へ 一括償却資産 と入力して 摘要欄へその資産内容を記入してください 一括償却資産 : 本ソフトでは 便宜上償却内容を表して 3 年均等 と記載していますが 税法上で 3 年均等償却を選択した資産を 一括償却資産 と呼んでいます No. 事業年度 : 19 25 年度 減価償却資産 繰延資産の名称 前年より 期首の未償却残高 ( 前年末残高 ) 償却累計額 面積又は数量 改定取得価額 円 円 ま 年 月 円 円 年 例 1 パソコン 198,438 51,562 1 18 2 250,000 旧定額 4 例 2 パソコン 1 25 19 5 250,000 定率 4 例 3 一括償却資産 1 25 19 5 180,000 3 年均等 例 4 編集機材 1 25 19 3 280,000 特例 1 パソコン一括償却資産 1 25 19 3 180,000 3 旧定額年均等 4 2 3 2 償却方法 は プルダウンメニューから 3 年均等 を選択 1 資産の名称へ 一括償却資取得 1 取得価額産 と入力 購入月は空欄のま年月 選択入力 償却方法 3 は空欄のまま 4 本年中の使用期間 5 本年分の普通償却費 (2 3 4) 次年度へ 6 割増 ( 特別 ) 償却費 7 本年分の償却費合計 (5+6) 8 事業使用の割合 9 必要経費への算入金額 (7 8) 10 期末の未償却残高 月数 円 円 円 % 円 円 12 56,250 56,250 50 28,125 221,875 8 73,000 73,000 100 73,000 177,000-60,000 60,000 100 60,000 120,000 レーザープリンター - 280,000 280,000 100 280,000 0 措法 28の2 10 60,000 33,750 60,000 33,750 100 60,000 33,750 120,000 146,250 編集機材 摘要 4 本年度中の使用期間 は空欄のまま 5 事業使用の割合 を % で入力 6 必要経費参入額 と 期末の未償却残高 を自動計算 7 摘要 へ資産内容を記入 Creative Work Station Page 9

30 万円未満の資産を一括経費にする場合の入力方法 青色申告者を対象にした減税措置に 平成 15 年 4 月 1 日から平成 26 年 3 月 31 日までに取得した減価償却資産で 30 万円未満であれば 合計 300 万円まで一括経費にできるという特例があります この適用を受けて 購入した年に全額を経費にする場合は 行 No.16~20 へ入力してください 行 No.1~15 は 定額法 定率法 旧定額法 旧定率法 一括償却 (3 年均等 ) が 自動計算されます No.11~15 は 本年度の使用期間 がプルダウンメニューから選択できます No. 事業年度 : 21 年度 減価償却資産 繰延資産の名称 1 行 No.16~20 へ入力してください 前年より 期首の未償却残高 ( 前年末残高 ) 償却累計額 2 償却方法へ 特例 と入力 面積又は数量 取得年月 1 取得価額 改定取得価額 選択入力 償却方法 経過年数 残存割合 2 償却の基礎になる金額 148 159 16 10 パソコン 1 25 21 2 180,000 特例 180,000 17 11 編集機材 25 21 3 540,000 特例 ( 明細は別途保管 ) 18 12 3 償却の基礎になる金額 へ取得価額を入力 資産が複数ある場合は 資産の名称 へ 他 と記入した上 取得価額 へ合計金額を入力してください 償却の基礎になる金額 へ ( 明細は別途保管 ) と記入 4 本年分の普通償却費 へ取得価額を入力 5 事業使用の割合 を % で入力 4 本年中の使用期間 5 本年分の普通償却費 (2 3 4) 次年度へ 6 割増 ( 特別 ) 償却費 7 本年分の償却費合計 (5+6) 8 事業使用の割合 9 必要経費への算入金額 (7 8) 10 期末の未償却残高 摘要 180,000 180,000 100 180,000 0 措法 28の2 540,000 540,000 100 540,000 0 措法 28の2 6 摘要 へ 措法 28 の 2 と入力! 特例措置は 期間限定の減税措置のため 税制改正で 延長 廃止されることがあります 必ず申告年度の税制を確認してください Creative Work Station Page 10

資産を破棄 譲渡 ( 売却 ) した場合 減価償却中のパソコンが壊れて破棄した 車や機材を譲渡 ( 売却 ) した場合には 帳簿上の資産残高を 0 にする処理を行います 次のような手順で入力してください! 3 年で均等償却している 一括償却資産 は 破棄 売却後も 3 年で償却を行います 入力例 定額法で償却中のパソコンを 7 月に破棄 本年度の使用期間 : 1 月 ~7 月までの 7 ヶ月 期末の未償却残高 : 破棄したため 0 になる No. 6 事業年度 : 21 年度 1 行 No.11~15 へ入力してください 前年より 減価償却資産 繰延資産の名称 期首の未償却残高 ( 前年末残高 ) 償却累計額 117 パソコン 84,375 65,625 1 19 22 4 150,000 定額法 4 128 139 10 2 資産の名称 期首の未償却残高 ほか 必要事項を面積入力取得又は 1 取得価額改定取得価額年月数量 7 摘要 へ 平次年度へ 成 21 年 7 月 破 4 本年 5 本年分の 7 本年分の 9 必要経費へ 6 割増 ( 特 8 事業使中の使普通償却費償却費合計棄 と記入 10 期末のの算入金額摘要別 ) 償却費用の割合未償却残高用期間 (2 3 4) (5+6) (7 8) 選択入力 償却方法 3 4 5 6 7 8 7 21,875 21,875 100 21,875 0 62.500 0 3 プルダウンメニューから 7 ヶ月 を選択 4 事業使用の割合 を % で入力 5 減価償却費 の金額 破棄 譲渡した場合 年の途中で 破棄 譲渡した場合は プルダウンメニューから 0 を選択してください 6 プルダウンメニューから 0 を選択 クリックすると 右のメッセージが表示されます 仕訳例 償却費の記帳方法 帳簿上には 期首の未償却残高 : 84,375 円 が 器具工具備品 の残高として残っています これを次の科目で仕訳して 帳簿の残高を 0 にします 入力は 決算仕訳入力 から行います 破棄した 7 月までの 償却額 21,875 円 減価償却費 で経費へ 期首残高 84,375 円 - 償却額 21,875=62,500 円 固定資産除却損 で経費へ 取引内容借方貸方 パソコンの減価償却費減価償却費 21,875 工具器具備品 21,875 パソコンを破棄した固定資産除却損 62,500 工具器具備品 62,500 固定資産除却損 を使用する場合は 経費の勘定科目へ追加してください Creative Work Station Page 11

開業費の償却 ( 繰延資産 ) 開業費 は ( 経費ではなく ) その支出の効果が 1 年以上の期間に及ぶものということで 繰延資産 という扱いになります 繰延資産 も 減価償却資産台帳へ記帳が必要です 償却方法は 減価償却資産と同じように 決められた償却期間で必要経費に繰り入れていきます 開業費の償却期間は 5 年です しかし 任意償却が認められているため 以下の計算方法によらずに 任意の金額を必要経費にすることができます 例えば 開業年に全額を必要経費にすることもできます 計算ルール 繰延資産の償却費の計算方法 開業費を定額法 (5 年 ) で償却する場合支出合計金額 償却期間 5 年 ( 本年中に事業に使用した月数 )/12 入力例 平成 25 年 2 月に開業 開業費 350,000 円 定額法で償却 本年度の使用期間 : 2 月 ~12 月までの 11 ヶ月 本年分の普通償却費の計算 : 350,000 5 年 11/12 ヶ月 =64,167 円 ( 端数切り上げ ) No. 事業年度 : 21 年度 減価償却資産 繰延資産の名称 1 開業費は 行 No.16~ 20 へ入力してください 前年より 期首の未償却残高 ( 前年末残高 ) 償却累計額 面積又は数量 取得年月 1 取得価額 改定取得価額 償却方法 経過年数 残存割合 2 償却の基礎になる金額 16 10 開業費 1 25 21 2 350,000 定額 5 350,000 17 11 18 12 3 5 年間で均等償却の場合は 償却方法 へ 定額 へ 5 と入力 行 No.10~12 は 手入力になります 2 取得年月 へ開業年月を 取得価額 と 償却の基礎にな 選択入力る金額 へ合計金額を入力 次年度へ 4 本年中の使用期間 7 8 9 10 11 12 5 本年分の普通償却費 (2 3 4) 6 割増 ( 特別 ) 償却費 7 本年分の償却費合計 (5+6) 8 事業使用の割合 9 必要経費への算入金額 (7 8) 10 期末の未償却残高 11 64,167 64,167 100 64,167 285,833 4プルダウンメニューから 11 ヶ月 を選択 5 本年分の普通償却費 へ 64,167 円を入力 6 事業使用の割合 へ 100% を入力 摘要 7 期末の未償却残高 が表示される 仕訳例 償却費の記帳方法 以下の仕訳を入力すると 開業費 から償却分が差し引かれ 経費に繰り入れられます 入力は 決算仕訳入力 から行います 取引内容借方貸方 開業費償却開業費償却 64,167 開業費 64,167 開業費償却 を使用する場合は 経費の勘定科目へ追加してください Creative Work Station Page 12

ソフトウェアの償却 ( 無形固定資産 ) 10 万円以上のソフトウェアは 無形固定資産になるため 資産へ計上して減価償却を行っていきます 購入したソフトウェアのは 5 年で 定額法で償却していきます 購入金額が 20 万円未満の場合は 3 年均等償却 30 万円未満の場合は 特例措置により一括経費 にすることもできます 3 年均等償却 する場合 P.8 を参照してください 特例措置により一括経費 にする場合 P.9 を参照してください 5 年の定額法で償却する場合は 次のような計算方法になります 計算ルール 無形固定資産の定額法の計算方法 ソフトウェアを定額法 (5 年 ) で償却する場合支出合計金額 定額法 (5 年 ) の償却率 0.200 ( 本年中に事業に使用した月数 )/12 入力例 平成 25 年 2 月に 350,000 円で購入 定額法 ( 残存価格ゼロ ) で償却 本年度の使用期間 : 2 月 ~12 月までの 11 ヶ月 本年分の普通償却費の計算 : 280,000 0.200 11/12 ヶ月 =51,334 円 ( 端数切り上げ ) 減価償却資産台帳への入力方法は 開業費と同様になります P.12 を参照してください 残存価額ゼロで計算するため 自動計算の 定額法 の欄は使用できません にご注意ください 仕訳例 償却費の記帳方法 購入時の仕訳を入力する際 勘定科目は ソフトウェア になります 初期登録されていないため 勘定科目の設定 にて資産の勘定科目へ追加してください 次に 決算の際に 減価償却費 を経費へ繰り入れる仕訳パターン ( 以下 ) を 仕訳パターンの設定 / 決算処理 の区分へ追加してください 以上 追加登録いただくと 決算仕訳入力 から選択入力できるようになります 決算仕訳を入力すると 資産へ計上した購入金額から償却分が差し引かれ 経費に繰り入れられます 取引内容借方貸方 ソフトウェアの償却減価償却費 51,334 ソフトウェア 51,334 Creative Work Station Page 13

個人資産を事業へ転用した場合 自宅を事務所にしている場合 ( ) 自家用の車を仕事にも使う場合は 経理上で それら個人の資産を事業へ転用 ( 譲渡 ) する処理を行うと 減価償却費を経費にすることができます 住宅ローン控除を 居住用 100% で申請している場合は 事業の経費にできません 計算ルール 事業へ転用する手順と計算方法 計算事例 : 平成 22 年 3 月に 120 万円で購入した自動車 :4 年平成 25 年 6 月に事業へ転用 1 個人使用期間の減価償却額を計算 ( 取得金額 - 残存価額 10%) 償却率 使用期間 = 個人使用期間の減価償却額 (1,200,000 円 -1,200,000 円 10%) 0.166 3 年 =537,840 円 償却率 : 4 年 1.5=6 年 6 年の旧定額法の償却率 : 0.166 を 1.5 倍して 1 年未満の端数がある場合は切り捨て 個人使用年数 : 6 ヶ月以上は 1 年とし 6 ヶ月未満は切り捨て 2 事業転用時の資産価値 ( 未償却残高 ) を計算取得金額 - 個人使用期間の減価償却額 = 未償却残高 1,200,000 円 -537,840 円 =662,160 円 入力例 減価償却資産台帳への入力方法 本年度の使用期間 : 6 月 ~12 月までの 7 ヶ月 償却方法 : 定額法 / 事業使用の割合 : 60% の場合 No. 事業年度 : 21 年度 1 行 No.11~15 へ入力してください 前年より期首の減価償却資産 未償却残高償却累計額繰延資産の名称 ( 前年末残高 ) 面積又は数量 1 取得価額 改定取得価額 6 117 パソコン自動車 662,160 84,375 537,840 65,625 1 19 21 34 1,200,000 150,000 定額法 4 128 139 10 2 期首の未償却残高 へ転用時の未償却残高を入力 取得年月 3 取得年月 取得価 選択入力額 償却方法 を入力 償却方法 次年度へ 7 期末の未償却残高 のセ 4 本年 5 本年分の 7 本年分の 9 必要経費へ 6 割増 ( 特 8 事業使 10 期末のルをクリックして プルダウン中の使普通償却費償却費合計の算入金額摘要別 ) 償却費用の割合未償却残高用期間 (2 3 4) (5+6) (7 8) メニューから残高を選択 7 175,000 21,875 175,000 21,875 60 100 105,000 21,875 487,16 0 487,160 0 3 4 5 6 7 8 4 プルダウンメニューから使用月数を選択 5 事業使用の割合 を % で入力 6 減価償却費 の金額が自動表示 破棄 譲渡した場合 年の途中で 破棄 譲渡した場合は プルダウンメニューから 0 を選択してください Creative Work Station Page 14

仕訳例 仕訳帳への記帳方法 事業へ転用する際の仕訳は 未償却残高を資産へ計上します 取引内容借方貸方 車 ( 事業へ転用 ) 車両運搬具 662,160 事業主借 662,160 減価償却費を経費に繰り入れる際 家事使用分がある場合は 年間の減価償却額のうち 事業使用分を 減価償却費 として経費へ 家事使用分は個人の費用として次のように入力します 入力は 決算仕訳入力 から行います 取引内容借方貸方 車の減価償却費 ( 事業使用分 ) 減価償却費 ( 事業分 ) 車両運搬具 ( 事業分 ) 車の減価償却費 ( 家事使用分 ) 事業主貸 ( 家事分 ) 車両運搬具 ( 家事分 ) Creative Work Station Page 15